JP3418236B2 - セグメント組立装置 - Google Patents

セグメント組立装置

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進一 梅田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セグメント組立装置に
係り、特にシールド掘削機によるトンネル掘削時に1次
覆工として構築されるセグメントの組み立てを行う際に
用いられるセグメント組立装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、トンネル掘削用シールド機械のセ
グメント組立には、エレクタと呼ばれている機械を用
い、このエレクタ装置によって作業者が粗い位置決めを
行い、その後エレクタに取り付けられているセグメント
把持部のガタを利用し、人力による精密な位置決めを行
ってきた。この作業は重労働かつ危険な作業であるた
め、最近この作業を自動化する開発が行われてきた。例
えば特開昭60−126500号公報等に従来のエレク
タにセグメントの姿勢を修正する機構を設け、既設のセ
グメントの距離を距離センサより計測し位置決めを行っ
ている。また、特開平4−169700号公報には、
レクタ本体から張り出されて既設セグメントに接触させ
るガイドを用いて組込みセグメントの自動位置決めをす
る手段が開示してある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】セグメントの組立てを
自動化する際の課題は、従来の産業用ロボットが、ロボ
ット本体の座標を基準として物を動かしたりするもので
あるが、セグメントの組立ての場合は、組み上げられた
既設セグメントによるトンネルの中心軸が、シールド機
の中心軸に対してずれているため、シールド機の座標を
用いることができない。そこで、先に述べた特開昭60
−126500号公報のセグメント組立装置において
は、既設のセグメントの位置を距離センサ等により計測
し、それを演算して組込むセグメントを移動させて位置
合わせを行ってきたが、この方法だと位置計測用センサ
を多数必要となるため、構造が複雑かつ操作が面倒であ
った。
【0004】また、組込みセグメントと既設セグメント
の内周面に段差がある場合や、既設セグメントのピース
間に目開きがあって内径面が所定の円筒面となっていな
い場合、どうしても組込みセグメントの内径面と既設セ
グメントの内径面とを合わせることできず、組込みセグ
メントと既設セグメントとのボルト穴を一致させること
が非常に困難で、セグメントの接続ができなくなるおそ
れがあった。
【0005】一方、上記の特開平4−169700号公
報に記載のセグメント組立装置は、エレクタ本体を降下
させたときにガイドが既設セグメントに強く接触して既
設セグメントを損傷させる不都合があり、また、真っ直
ぐに掘削した直線トンネルで使用される幅が一様な、い
わゆるストレートセグメントの組み込みにしか適用する
ことができない。すなわち、トンネルの屈曲部において
は、シールド機械が既設のセグメントリングに対して傾
いた状態となるため、各ガイドが組込みセグメントを組
み込むのに適切な位置をとることができず、トンネル屈
曲部に組み込む幅が一様でない、いわゆるテーパセグメ
ントの位置決めは作業者の人力によらなければならなか
った。
【0006】本発明の目的は、このような従来の問題点
に着目し、セグメントを既設セグメントに対して組付け
る場合に、セグメントが組付け位置に自動的に倣って位
置調整されるとともに、トンネルの屈曲部においても組
込みセグメントの自動位置決めが可能であり、破損等の
問題もなく信頼性が高く迅速な組立作業を行うことがで
き、またセグメントとの内径面に段差があるような場合
に、組込みセグメントを接続ボルトの挿入ができるよう
な最適位置に位置決めできるセグメント組立装置を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るセグメント組立装置は、第1に、セグ
メントを把持するエレクタ本体から既設セグメントの内
径面に押し付け可能に張り出された複数のガイドを有
し、これら複数のガイドの既設セグメントの内径面への
押し付け力に基いてセグメント把持姿勢を制御しながら
セグメントの組立を行うセグメント組立装置において、
前記複数のガイドは、既設セグメントの内径面への押し
付け力を検出する力センサをそれぞれを備えると共に、
各力センサが検出した値を受けて所定値とほぼ一致した
ときに複数のガイドで押し付けられた既設セグメントの
内径面と、エレクタ本体が把持するセグメントの内径面
とが同一面であると判定する判定手段を備え、前記複数
のガイドは、既設セグメントの内径面を押し付け可能な
第1ガイドと、第1ガイドとセグメントリングの周方向
(旋回方向)に離間すると共に既設セグメントの内径面
を押し付け可能な第2ガイドと、第2ガイドとトンネル
軸方向(摺動方向)に離間すると共に既設セグメントの
内径面を押し付け可能な第3ガイドとを含み、第1〜第
3ガイドの押し付け力の、検出値の和と各目標値の和と
を比較することによりエレクタ本体が把持するセグメン
トの昇降方向の位置を制御し、第1、第2ガイドの押し
付け力の、検出値の差と各目標値の差とを比較すること
によりエレクタ本体が把持するセグメントのローリング
方向の姿勢を制御し、第2、第3ガイドの押し付け力
の、検出値の差と各目標値の差とを比較することにより
エレクタ本体が把持するセグメントのピッチング方向の
姿勢を制御する制御手段を備えるたことを特徴としてい
る。
【0008】
【0009】
【0010】第に、ヨーイングシリンダの伸縮に応じ
てヨーイング自在とされたエレクタ本体を備え、前記ヨ
ーイングシリンダは、ヨーイングシリンダの圧力をセグ
メントおよび機械側の自重分を保持できる設定値に保持
し、所定の伸縮力を超える大きさの外力を受けたとき、
その超えた外力の大きさに対して逆らうことなく伸縮す
るように制御されていることを特徴としている。
【0011】第に、セグメントを把持するエレクタ本
体から既設セグメントの内径面に押し付け可能に張り出
された複数のガイドを有し、これら複数のガイドの既設
セグメントの内径面への押し付け力に基いてセグメント
把持姿勢を制御しながらセグメントの組立を行うセグメ
ント組立装置において、前記複数のガイドは、それぞれ
所定の力を受けたときに接触するセグメント内径面に対
しほぼ垂直な方向へ所定量変位可能となるように、弾性
体を介して支持されていることを特徴としている。
【0012】第に、上記第のセグメント組立装置に
おいて、前記エレクタ本体は、既設セグメントリングの
周方向の複数個所における既設セグメント内径面までの
距離を検出する距離検出部を有し、前記複数のガイドを
支持する弾性体に対する押し付け力と変位量との関係を
記憶するメモリを有すると共に、前記距離検出部の検出
信号と、前記メモリの情報とに基いて、各ガイドの押し
付け力の補正量を求める補正量演算手段を備え、前記補
正量に基づいてセグメント把持姿勢を制御しつつ組立を
行うのがよい。
【0013】第に、上記第のセグメント組立装置に
おいて、前記複数のガイドを支持する弾性体に対する押
し付け力と変位量との関係を記憶するメモリと、既設セ
グメントの位置と、エレクタ本体が把持したセグメント
の組み立て予定位置と、前記メモリの情報とに基いて、
各ガイドの押し付け力の補正量を求める補正量演算手段
を備え、前記補正量に基づいてセグメント把持姿勢を制
御しつつ組立を行ってもよい。
【0014】
【作用効果】上記第1、第2構成は、その記載表現から
自ずとそれぞれの作用効果を理解できる。従って、ここ
で説明せず、後述する実施例で記載の通りである。勿
論、本願発明が目的とする、セグメントを既設セグメン
トに対して組付ける場合に、セグメントが組付け位置に
自動的に倣って位置調整されるとともに、トンネルの屈
曲部においても組込みセグメントの自動位置決めが可能
であり、破損等の問題もなく信頼性が高く迅速な組立作
業を行うことができ、またセグメントとの内径面に段差
があるような場合に、組込みセグメントを接続ボルトの
挿入ができるような最適位置に位置決めできるセグメン
ト組立装置となっている。
【0015】上記第構成によれば、ガイドが弾性体を
介して支持されているから緩衝効果が得られ、ガイドを
既設セグメントに接触させる際の衝撃力を軽減し、既設
セグメントの破損等を防ぐことができる。しかも、ガイ
ドによる押し付け力を変化させたときに弾性材の変位量
が変化するから、エレクタ本体が把持しているセグメン
トの把持位置を調節することが可能となる。これを具現
化したのが上記第、第構成である。例えば既設セグ
メントのピース間の目開きなどのため、ガイドによる押
し付け力が設定された押し付け力であるのに、把持セグ
メントの内径面と既設セグメントの内径面とが同一円筒
面を形成しないような場合、既設セグメントの内径面ま
での距離を検出する。この距離検出は、上記第構成で
は距離検出部がで行う。一方、上記第構成では、補正
量演算手段が、演算で求められる既設セグメントの位置
と、同じく演算で求められるエレクタ本体とをさらに演
算して行う。そして、補正量演算手段は、検出距離と設
定距離との差を求める。ここに、上記第、第構成
は、ガイドを支持する弾性体に対する押し付け力と、こ
の押し付け力に対応する変位量との関係をメモリで記憶
している。つまり、前記設定距離は、メモリが記憶する
関係において、通常時の押し付け力として把握できたも
のであり、従って、前記「検出距離と設定距離との差」
は、弾性材の変位量の差として把握できる。換言すれ
ば、弾性材の変位量の差は、メモリが記憶する関係にお
いて、通常時の押し付け力に対する押し付け力の補正量
として把握できる。この補正量を単なる把握でなく、メ
モリが記憶する関係から演算してるのが上記第4、第
構成での補正量演算手段である。そして、上記第
構成は、補正量演算手段が求めた補正量に基づいて
セグメント把持姿勢を制御しつつ組立を行う装置となっ
ている。即ち、ガイドの押し付け力が補正されて既設セ
グメントを押し付けるため、把持セグメント内径面と既
設セグメント内径面との距離差を小さくでき、ボルト穴
の不一致が避けられ、セグメントの接続ができないなど
の不都合をなくすことができる。また、ガイドが弾性体
を介して取り付けてあり、押し付け力に応じてエレクタ
本体の上下位置を変えることができるため、演算手段
が、トンネル屈曲部においてトンネル軸線方向の一対の
ガイドのトンネル後方側のガイドの押し付け力を、トン
ネルの屈曲の状態に応じて補正することにより、弾性体
の変形量を異ならせ、トンネル屈曲部に組み込むテーパ
セグメントを既設セグメントに対して傾斜させた最適な
組込み位置に自動的に位置決めできる。つまり、上記第
、第構成では、既設セグメントと組込みセグメント
とで段差がある場合、また、トンネル屈曲部における組
込みセグメントの位置を補正する場合の補正量を押し付
け力と弾性体の変位量との関係に基づいて求めていると
いうことである。
【0016】
【実施例】以下に本発明に係るセグメント組立装置の具
体的実施例を図面を参照して詳細に説明する。
【0017】まず、第1実施例に係るセグメント組立用
エレクタは、図2に示すようにシールド掘削機のテール
シール部分の内周部に取り付けられており、スキンプレ
ートの内周部にて回転可能に取り付けられた旋回リング
10に装備されている。そして、図示しない駆動モータ
およびガイドローラにより旋回リング10が旋回駆動さ
れるようになっている。旋回リング10には、U字形の
支持フレーム12が取り付けられ、その支持フレーム1
2は一対の昇降シリンダ14によって旋回リング10に
対して半径方向(図2の上下方向)に昇降駆動できるよ
うになっている。支持フレーム12の中央部にはエレク
タ本体16が取り付けられ、当該エレクタ本体16の下
面に組込みセグメント18を把持するものとしている。
【0018】前記エレクタ本体16の詳細図を図1に示
す。この実施例では、特に図示のように、エレクタ本体
16の端部に、既に施工されている既設セグメントの内
径面と把持している組込みセグメント18の内径面が同
一円筒面内となる位置に案内するガイド20を設けたも
のである。ガイド20は、この実施例ではローラガイド
として構成されており、先端に既設セグメントに対する
押圧部材としてのローラ22を備えたもので、組込みセ
グメント18を既設セグメントに取り付けるとき、既設
セグメントの内径面部分に当接されることにより、組込
みセグメント18の内径面を既設セグメントのそれに合
わせるためのガイドとして用いる。ローラ22は、現在
組立途中のリングにおける先行セグメントに当接可能と
され、シールド機側に位置する左右一対のローラ22
A、22Bと先行しているセグメントリングに当接され
坑道側に位置する一対のローラ22C、22Dとから構
成されている。
【0019】また、エレクタ本体16は、把持している
組込みセグメント18の位置を調整可能とされ、このた
めに微動調整機構を有している。これはまず、支持フレ
ーム12に対してトンネル軸心方向に沿って移動可能と
された水平移動ボックス部24と、この水平移動ボック
ス部24の下面でセグメントリング方向に周回動作可能
な旋回ボックス部26を備えている。そして、旋回ボッ
クス部26の下面にはセグメントリングの半径方向に沿
う軸心周りに回転可能に取り付けられたヨーイングボッ
クス部28が、更にその下面部にはセグメントリングの
軸心方向と平行な軸周りに回転可能に取り付けられたロ
ーリングボックス部30が、また、最外縁部にはセグメ
ントリングの接線方向と平行な軸周りに回転可能に取り
付けられて組込みセグメント18の把持主体となってい
るピッチングボックス部32が取り付けられている。こ
れらの各ボックス部の操作により、把持された組込みセ
グメント18を任意方向に移動回転させて組込み位置の
微調整移動が可能とされる。これらの駆動操作は図示し
ない油圧シリンダにより作動可能となっている。
【0020】次に、上記ローラ22を押し付けガイドと
して押し付け力を検知しつつ組込みセグメント18を既
設セグメントに対して位置合わせをする例について説明
する。図3に第1実施例装置のシステム構成の概略ブロ
ック図を示す。スキンプレートの内周部には旋回リング
10を回すための油圧式旋回モータa、および旋回リン
グ10の旋回角を検出するための回転角検出センサbが
設けられている。また、旋回リング10にはフレーム1
2を昇降させるための油圧シリンダ14およびその昇降
量を検出するためのストロークセンサdを有し、またフ
レーム12には水平移動ボックス部24をトンネル軸心
方向に摺動させるための油圧シリンダeおよびその摺動
量を検出するためのストロークセンサfおよびその摺動
力を検出するための油圧力センサgを設ける。また水平
移動ボックス部24には旋回ボックス部26を旋回方向
に微修正するための油圧シリンダhおよびその微旋回ス
トロークを検出するためのストロークセンサiおよびそ
の微旋回力を検出するための油圧力センサjを設けてい
る。また、旋回ボックス部26にはその下面側のヨーイ
ングボックス部28を昇降軸に平行な軸まわりに、すな
わちヨーイング方向に動かすための姿勢修正用油圧シリ
ンダkを、そしてそのヨーイング量を検出するためのス
トロークセンサlおよびその回転モーメント力を検出す
るための油圧力センサmを設ける。またヨーイングボッ
クス部28にはその下面側のローリングボックス部30
を図1に示すように支点30Aのまわりに回転、すなわ
ちローリング方向に動かすための姿勢修正用油圧シリン
ダnおよびそのローリング量を検出するためのストロー
クセンサoを設ける。また、ローリングボックス部30
にはその下面側のピッチングボックス部32を支点32
Aの周りに回転、すなわちピッチング方向に動かすため
の姿勢修正用シリンダpおよびそのピッチング量を検出
するためのストロークセンサqおよびその回転モーメン
ト力を検出するための油圧センサrを設ける。最外面側
のピッチングボックス部32には、これから組み込もう
とするセグメント18を把持するための把持装置、およ
び既設セグメントの内径面と組込みセグメントの内径面
を合わせるためのガイドとして既設セグメントに押し当
てるローラ22A、22B、22C、22Dが設けられ
ているが、これらには既設セグメントに押し付けた際の
押し付け力を検知するための力センサw、x、y、zが
設けられている。それぞれローラ22Aに対してw、ロ
ーラ22Bに対してx、ローラ22Cに対してy、ロー
ラ22Dに対してzとなるように設ける。また、ローラ
22A、22B、22C、22Dの高さ方向の位置は、
ローラ22A、22B、22C、22Dがある設定され
た力で既設セグメントに押し付けられた時、組込みセグ
メント18の内径面と既設のセグメントの内径面が同一
な中心軸をもつ円筒状の面となるように調節しておく。
【0021】上述のようなシステム構成によって組込み
セグメント18を既設セグメントに対して位置決めしつ
つ制御する操作を図4を参照して説明する。本実施例で
は、1リングの最初に取り付けるセグメント(一般にA
1セグメントと呼ばれる)と最後に取り付けるセグメン
ト(一般にKセグメントと呼ばれる)以外のセグメント
(一般にA2〜B2セグメントと呼ばれる)について説
明する。
【0022】まず、図4(1)は組込みセグメント18
の粗位置決めの操作であり、旋回リング10の旋回角を
検出する回転角検出センサb、昇降シリンダ14のスト
ロークセンサd、エレクタ本体16における摺動ストロ
ーク検出用センサf、微旋回ストローク検出用センサ
i、ヨーイング検出用センサl、ローリング検出用セン
サo、並びにピッチング検出用センサqと、図3に示す
演算装置34、および図3に示す旋回モータ操作弁3
6、昇降シリンダ操作弁38、摺動シリンダ操作弁4
0、微旋回シリンダ操作弁42、ヨーイングシリンダ操
作弁44、ローリングシリンダ操作弁46、ピッチング
シリンダ操作弁48、および前記旋回モータa、および
各昇降シリンダ14、摺動シリンダe、旋回シリンダ
h、ヨーイングシリンダk、ローリングシリンダn、ピ
ッチングシリンダpにより組まれた「位置サーボシステ
ム(旋回角・ストロークサーボシステム)」により行
う。図4(1)の位置、すなわち粗位置決めの各軸の目
標値は、セグメント組立て設計値またはA1セグメント
が既設のセグメント50と干渉せず、かつ図4の状態
(組込みセグメント18が既設セグメントピースに対し
て切り羽側からみて左側に取り付ける場合)このときロ
ーラ22B、22C、22Dが既設セグメント50の上
に位置するように組込みセグメント18を持っていく。
【0023】次に、図4(2)に示す昇降微位置決めを
行う。昇降微位置決めと同時にローリング微位置決め、
ピッチング微位置決めを前記各ガイドローラ22B、2
2C、22Dに付帯した力センサx、y、zと演算装置
34、および昇降シリンダ操作弁38、ローリングシリ
ンダ操作弁46、ピッチングシリンダ操作弁48および
前記昇降油圧シリンダ14、ローリングシリンダn、ピ
ッチングシリンダpにより力サーボシステムを組ん
で行う。すなわち、既設セグメントの内径面と組込みセ
グメントの内径面が合った状態でのローラ22B、22
C、22Dでの押し付け力がそれぞれFobj-t 、Fobj-
u 、Fobj-v のとき、前記力センサx、y、zで検出し
た力Fx 、Fy 、Fz が上記押し付け力Fobj-t 、Fob
j-u 、Fobj-v となるように昇降シリンダ14、ローリ
ングシリンダn、ピッチングシリンダpをコントロール
するのである。
【0024】昇降シリンダ14のコントロールは、検出
押圧力の合計値Fx +Fy +Fz が、Fobj-t +Fobj-
u +Fobj-v よりも大きいときに昇降シリンダ14を上
げ、小さいとき降ろすように制御すればよい。ローリン
グシリンダnは、左右のローラ22D、22Cにより検
出された押し付け力の差(Fz −Fy )が、目標値の差
(Fobj-v −Fobj-u )より大きいときは、図4(2)
の矢印Aの方向に、小さいときはその逆方向にボックス
30が動くようにコントロールする。同様に、ピッチン
グシリンダpは、前後のローラ22B、22Dにより検
出された押し付け力の差(Fz −Fx )が目標値の差
(Fobj-v −Fobj-t )よりも大きいときは図4(2)
の矢印Bの方向に、小さいときはその逆方向にボックス
32が動くようにコントロールする。また、昇降、ロー
リング、ピッチングの微調整の間、摺動、微旋回、ヨー
イングの各軸は、図4(1)の所で決めたシリンダスト
ロークを保持するようにコントロールしておく。
【0025】次に図4(3)に示す微旋回位置決めおよ
びヨーイング位置決めを前記油圧センサj、mおよび演
算装置34および微旋回シリンダ操作弁4、ヨーイン
グシリンダ操作弁44および微旋回シリンダh、ヨーイ
ングシリンダkを用いて油圧力による「油圧サーボシス
テムを構成することにより行う。すなわちヨーイング
シリンダkは、セグメントおよび機械側の自重分を保持
できる圧力Py-mok となる圧力になるようにコントロー
ルしておき、それ以外の外力がかかったとき自由に動け
る状態にしておく。微旋回シリンダhはセグメントおよ
び機械側の自重分を保持できる圧力と図4(3)に示す
新規に組み込むセグメント18の右側の既設セグメント
ピース50を軽く押し付ける圧力を足した値を、目標値
PR-mokとなる圧力となるようにコントロールする。本
制御により前記既設セグメントの端面と組み込むセグメ
ントの端面が合わさることになる。尚、図4(3)の
間、昇降シリンダ14、ピッチングシリンダp、ローリ
ングシリンダnは前記図4(2)の状態の力制御を行う
ことによって既設セグメントの内径面と組込みセグメン
トの内径面があった状態にしておく、但し摺動シリンダ
eは前記保持の状態にしておく。
【0026】最後に図4(4)に示す摺動位置決めを行
う。前記微旋回位置決めと同様に、油圧力センサgと演
算装置34、摺動シリンダ操作弁40、および摺動シリ
ンダeにより「油圧サーボシステムを組み、前記微旋
回と同様、既設セグメントに組込みセグメント18の端
面を押し付けるように制御を行う。尚、図4(4)の間
も同様に昇降シリンダ14、ローリングシリンダn、ピ
ッチングシリンダpも前記力制御を行い、微旋回シリン
ダh、ヨーイングシリンダkは図4(3)の状態のスト
ロークを位置制御により保持した状態にしておく。図4
(4)の状態により組込みセグメントの位置決めを終了
し、これにより締結を行ってセグメントを組み立ててい
く。
【0027】上記の制御動作を図5のフローチャートに
よって示す。制御の基本動作は組込みセグメント18の
粗位置決め、昇降位置の微調整、ローリングおよびピッ
チングの調整を行う内径面合わせ、ヨーイングおよび旋
回位置調整を行うトンネル円周方向位置合わせ、摺動調
整を行うトンネル軸方向位置合わせの作業手順となる。
セグメントの設計情報等から粗位置決め目標値を設定し
(ステップ100)、旋回リング10の旋回動作や昇降
シリンダ14による支持フレーム12の下降動作を行わ
せる(ステップ102)。これは各軸のストロークが目
標値に達したか否かの判定処理を行いながら実施する
(ステップ104)。この粗位置決めの終了後、微調整
動作に入り、最初に昇降シリンダ14、ローリングシリ
ンダn、ピッチングシリンダpを微動操作してセグメン
ト18を組込み深さに設定する(ステップ106)。こ
れは既設セグメントに当接されるローラ22の接触力を
検知し、接触ローラ22B、22C、22Dの総押し付
け力F(=Fx +Fy +Fz)と予め設定されている目
標値Fobj (=Fobj-t +Fobj-u +Fobj-v )との比
較判定により行い、ローリング調整は、左右のローラ2
2C、22Dの押し付け力の差の比較判定をなして設定
値との差がなくなるまでローリング位置の調整をなす。
また同様にピッチング調整は前後に位置するローラ22
B、22Dによる押し付け力の差が設定値と一致するま
で行って制御することにより組込みセグメントと既設セ
グメントの内径面を合わせる(ステップ106、10
8)。次いで、ヨーイング調整および旋回調整をシリン
ダ圧力の判定処理により行いトンネル円周方向の位置合
わせを行う。また、この際、上記内径面位置合わせを行
いながらこの作業を行う(ステップ110、112)。
最後は、摺動位置を摺動シリンダの圧力判定により行い
(ステップ114、116)、セグメント18を適性位
置に自動配置することができるのである。また、この際
にも、上記内径面位置合わせを行いながらこの作業を行
う。
【0028】尚、本実施例では、A2〜B2セグメント
の組立てに関して説明したが、A1セグメントおよびK
セグメントに関しても本方法の応用により組立て可能で
ある。また、ピッチングの修正には、図1の前後に配置
されたローラ22C、22Dの押し付け力を用いたが、
リング端面に組込みセグメントを押し付け、その押し付
け力の判定によって制御することも可能である。
【0029】また、本実施例では、内径面を合わせるた
めのガイド20としてローラ22を用い、その押し付け
力を力センサにより検出する方法を示したが、他にロー
ラを用いて押し付けを油圧センサにより検出して位置合
わせをしてもよいし、ローラではなく、図6(1)、
(2)に示すようなガイド20A、20Bを用いて本実
施例と同様に力センサを用いる方法、もしくは油圧力セ
ンサにより押し付け力を検出する方法を実施するように
してもよい。また、例えば、ピッチング修正用シリンダ
の油圧力を油圧力センサにより検出して上記ヨーイング
と同様の方法により自重分保持の圧力となるようにコン
トロールしておき端面に押し当ててピッチングを合わせ
ても良い。
【0030】また、上記実施例では、押し付け力を検出
して位置合わせを行った例を示したが、図1、図6
(1)、(2)に示すガイド20、20A、20Bに充
分な剛性があり、また、押し付け力がかなり大きくても
(組込みセグメントと機械側の自重分が影響しないよう
に本実施例の制御を行ったが)、その影響による既設セ
グメントの破損や位置ズレがおきない状態でかつ既設セ
グメントが真円の場合であれば姿勢修正用の油圧シリン
ダを設けなくても本発明は適用できる。
【0031】図7は、第2実施例を示すもので、エレク
タ本体をリンク機構を介して旋回リングに支持させた、
いわゆるリンク式エレクタの斜視図である。図7におい
て、旋回リング10の取り付け部120には、ブラケッ
ト122がトンネル側に向けて突設してあり、このブラ
ケット122にリンク機構124を介して詳細を後述す
るエレクタ本体126が取り付けてある。リンク機構1
24は、ブラケット122に回転可能に設けたブーム1
28とこのブーム128に枢着したアーム130とから
構成してある。ブーム128は、本図に図示しないブー
ムシリンダによって矢印132のように駆動され、エレ
クタ本体126を旋回リング10の略周方向、すなわち
旋回方向に移動させる。また、アーム130は、アーム
シリンダ134によって矢印136のように駆動され、
ブーム128と協働してエレクタ本体126を昇降させ
る。
【0032】エレクタ本体126は、アーム130の先
端部に設けたロール軸138に枢着したローリング調整
部材140を有している。このローリング調整部材14
0は、アーム130との間に設けたローリングシリンダ
nによって矢印142のように、すなわちトンネルの軸
心と平行な軸心の周りに揺動させられる。そして、ロー
リング調整部材140の下部には、セグメントリングの
半径方向に沿う軸心の周りに矢印146のように回転可
能なヨーイング調整部材144が設けてある。このヨー
イング調整部材144には、摺動ブロック150を貫通
している摺動軸152がトンネルの軸心方向と平行に配
設してあり、摺動ブロック150が矢印154のよう
に、トンネルの軸心方向に沿って移動できるようにして
ある。また、摺動ブロック150の下部には、ピッチン
グ調整部材158が取り付けてある。このピッチング調
整部材158は、摺動ブロック150にブラケットを介
してセグメントリングの接線方向に取り付けたピッチン
グ軸156に枢着してあり、ピッチングシリンダpを作
動することにより、矢印160の如くピッチング軸15
6を中心に揺動するようになっている。そして、ピッチ
ング調整部材158の端部に前記第1実施例と同様のガ
イド20が設けてある。なお、図7の符号162は、組
込みセグメント18と既設セグメント50とを締結する
ボルト締結装置である。なお、このボルト締結装置16
2は、図示しないコントローラによって締結操作を自動
制御されており、既述する組込みセグメント18の所定
位置の位置決め後、組込みセグメント18と既設セグメ
ント50とを自動締結する。
【0033】図8は、第1実施例の図3に対応した第2
実施例のシステム構成図である。第1実施例と異なると
ころは、昇降シリンダと微旋回シリンダ、およびこれら
に対応した昇降シリンダ操作弁、微旋回シリンダ操作
弁、昇降ストロークセンサ、微旋回ストロークセンサ、
微旋回シリンダ油圧力センサがない代わりに、ブームシ
リンダ166とアームシリンダ134、およびこれらの
シリンダに対応したブームシリンダ操作弁168、アー
ムシリンダ操作弁170、ブームストロークセンサs、
アームストロークセンサt、ブームシリンダ油圧力セン
サ172、アームシリンダ油圧力センサ174が設けて
ある。
【0034】この第2実施例によるセグメントの組立て
の制御動作は、図9のフローチャートに示したように、
前記第1実施例とほぼ同様の手順で行われる。すなわ
ち、図9のステップ200のように粗位置合わせのため
の粗位置決めの目標値が設定されると、演算装置34
は、旋回リング10を旋回操作するとともに、ブームシ
リンダ166、アームシリンダ134を作動してエレク
タ本体126を下降させる(ステップ201)。この下
降操作は、必要に応じてローリングシリンダnも作動
し、各シリンダのストローク量が目標値に達したか否か
の判定処理を行いながら実施する(ステップ202)。
【0035】粗位置決めの操作が終了すると、前記と同
様に微調整動作に入り、内径面合わせが行われる。第2
実施例における内径面合わせは、ブームシリンダ16
6、アームシリンダ134、ローリングシリンダn、ピ
ッチングシリンダpを微動操作して行い(ステップ20
3)、前記と同様に接触ローラ22B、22C、22D
の総押し付け力F(=Fx +Fy +Fz )と予め設定さ
れている目標値Fobj (=Fobj-t +Fobj-u +Fobj-
v )とを比較判定するとともに、ローリング調整とピッ
チング調整とを行い(ステップ204)、組み込みセグ
メント18を組込み深さに設定し、組込みセグメント1
8の内径面と既設セグメント50の内径面とを合わせ
る。
【0036】次に、ブームシリンダ166、ローリング
シリンダn、ピッチングシリンダp、アームシリンダ1
34、ヨーイングシリンダkを微動操作し(ステップ2
05)、ヨーイング調整と旋回調整とを行ってトンネル
円周方向の端面合わせをする。このトンネル円周方向端
面合わせは、内径面のずれが生じないように、前記の内
径面合わせの制御を行いながら、ヨーイングシリンダk
の圧力Py をセグメントおよび機械側の自重分を保持で
きる設定値に保持し、セグメントリングの周方向の端面
の接触圧力FR (図4(3)参照)が目標のFR-obj と
なるように、各シリンダの圧力を制御する(ステップ2
06)。トンネル円周方向の端面合わせが終了したなら
ば、ブームシリンダ166、アームシリンダ134、ロ
ーリングシリンダn、ピッチングシリンダp、摺動シリ
ンダeの微動操作により、最後のトンネル軸方向端面合
わせを行う(ステップ207、208)。この操作も、
前記と同様に内径面位置合わせをしながら行われる。
【0037】図10、図11は、第3実施例を示したも
のである。これらの図において、エレクタ本体16、1
26のトンネル側の側部には、距離検出部を構成してい
る複数(実施例の場合3つ)の距離センサ210a、2
10b、210cが設けてある。これらの距離検出器2
10a、210b、210cは、超音波センサや光セン
サ、差動トランスなどから構成してあり、セグメントリ
ングの円周方向に沿って配置してあるとともに、取り付
けアーム212の先端に取り付けられ、既設セグメント
50の内径面までの距離が検出できるようになってい
る。また、ガイド20は、図11に示したように、ロー
ラ22がガイド本体214に対して回動可能なブラケッ
ト216の先端部に、弾性体であるばね218を介して
取り付けてある。そして、ガイド本体214の上部に
は、固定ブラケット220が設けてあって、この固定ブ
ラケット220にブラケット216の上面に接触可能な
力センサ222が設けてあり、ローラ22による押し付
け力を検出できるようになっている。さらに、ガイド本
体214の下部には、ストッパ224を設け、ローラ2
2を所定の位置に保持できるようにしてある。
【0038】このように構成した実施例においては、エ
レクタ本体16、126を下降させてローラ22を既設
セグメント50に接触させる際の衝撃力をばね218に
よって吸収することができ、既設セグメント50の破損
等を避けることができる。しかも、ローラ22は、ばね
218を介して支持されて上下方向に変位できるため、
各ローラ22A、22C、22Dによる押し付け力が設
定された目標値Fobj-s 、Fobj-u 、Fobj-v であって
も、既設セグメント50と組込みセグメント18との内
径面が同一円筒面を形成しないような場合、組込みセグ
メント18を既設セグメント50に締結できる位置に修
正することができる。
【0039】すなわち、演算装置34は、上記実施例と
同様に、各ローラ22A、22C、22Dに対応して設
けた力センサ222の検出値を読み込み、各ローラの押
し付け力が設定値となるように各ブームシリンダ16
6、アームシリンダ134、ヨーイングシリンダe、ロ
ーリングシリンダn、ピッチングシリンダpを制御す
る。また、演算装置34は、各ローラ22A、22C、
22Dによる押し付け力が設定値となったときの各距離
センサ210a、210b、210cが検出した既設セ
グメント50までを距離L7 、L8 、L9 を読み込み、
これらの値が予め定めた設定値LT と等しくなった、組
込みセグメント18の内径面と既設セグメント50の内
径面とが一致したかを判断する。そして、演算装置34
は、図12のように両者が一致しない場合、各距離セン
サ210a、210b、210cの検出点P7 、P8 、
P9 における各検出値と設定値との偏差ΔL7 =L7 −
LT 、ΔL8 =L8 −LT 、ΔL9 −LT を求める。
【0040】次に、演算装置34は、これらの設定値か
らのずれ量を最適に補正するためのに、すなわち最小二
乗和法により、ΔL7 、ΔL8 、ΔL9 の二乗和が最小
となるようにローラ22D、22Cが接触しているP1
2、P13における補正量ΔL12、ΔL13(ローラ22
D、22Cのばね218の撓み量)を演算する。この補
正量は、P7 、P8 、P9 を通る円弧上において、P7
、P8 、P9 が等間隔であるとすると、
【数1】 ΔL12=(ΔL7 −ΔL9 )×(b/2a) +(ΔL7 +ΔL8 +ΔL9 )/3
【数2】 ΔL13=(ΔL9 −ΔL7 )×(b/2a) +(ΔL7 +ΔL8 +ΔL9 )/3 として求められる。
【0041】演算装置34のメモリには、図13に示し
たような各ばね218についての補正量ΔLと押し付け
力Fとの関係が格納してある。そこで、演算装置34
は、上記の式〔数1〕、〔数2〕によって補正量をΔL
12、ΔL13を求める。そして、演算装置34は、例えば
補正量ΔL12を求めると、図13の関係に従ってこの補
正量ΔL12を得るのに必要な補正力ΔF12を演算し、ロ
ーラ22Dの力センサ22の検出値が、設定押し付け力
Fobj-v に補正力ΔF12を加えた値となるように既設セ
グメント50へのローラ22Dによる押し付け力を制御
する。これにより、エレクタ本体16、126が把持し
ている組込みセグメント18は、ローラ22Dの部分に
おいてばね218の圧縮量ΔL12に対応した分だけ下降
する。そして、ローラについても同様の補正が行われ
ることにより、組込みセグメント18は、最適な組み込
み位置に補正され、既設セグメント50との締結が可能
な位置に位置決めされる。
【0042】なお、前記実施例においては、距離検出部
を3つの距離センサによって構成した場合について説明
したが、1つの距離センサをセグメントリングの周方向
に移動可能に設けて、このセンサによりセグメントリン
グの周方向の複数点における距離を検出してもよい。ま
た、距離センサを4つ以上設けてもよいことは勿論であ
る。そして、前記実施例と同様に、力センサ222の代
わりに、各シリンダの油圧力から押し付け力を求めるよ
うにしてもよい。
【0043】また、前記実施例においては、ローラ22
がばね218を介してブラケット216に取り付けてあ
る場合について説明したが、ローラ22をブラケット2
16に対して上下方向に移動可能な軸にローラ22を取
り付け、軸に形成したばね受けとブラケット216との
間にばね218を介在させてもよい。また、前記実施例
においては、弾性体がばね218である場合について説
明したが、ゴム、合成ゴム等を使用してもよい。そし
て、ばね218は、コイルばねや板ばね等を用いること
ができる。
【0044】ところで、トンネルのカーブしているとこ
ろ、すなわち図14に示したようなトンネルの屈曲部で
は、組立てつつある新規セグメントリング74と既設の
セグメントリング76との軸心が一致しないため、新規
セグメントリング74を構成しているテーパ状既設セグ
メント78の内径面が、既設セグメントリング76のセ
グメントリング50の内径面と一致しない。このため、
セグメントリング軸心方向に位置する一対のローラ(例
えばローラ22B、22D)が設定された目標押し付け
力で既設セグメント50、78を押圧した場合、ローラ
22の既設セグメント50との接点が、テーパ状既設
セグメント78のなす面、すなわちローラ22が押圧
する面よりΔLだけ下がってしまうことになり、それに
応じた分だけエレクタ本体16の保持している組込みセ
グメント18のトンネル側が下がりすぎることになり、
ΔLX を補正しなければならない。また、反対にセグメ
ントリングの上部(天井側)においては、ΔLX に対応
した分だけ浮いた状態になるため、その分押し込む必要
がある。そこで、まずこの補正量ΔLX を求める方法を
図15を参照して説明する。
【0045】まず、組み立てようとする新規セグメント
リング74の中心軸80を、既設セグメントリング76
を基準にしたXYZ座標によって求める。この新規セグ
メントリング74の中心軸80は、トンネル計画線など
から求めることができる。なお、実施例の場合、このX
YZ座標は、既設セグメントリング76の先端面の中心
を原点Oとし、セグメントリング76の上下方向にX
軸、セグメントリング76の中心軸81をZ軸、X軸と
Z軸とに直交した方向、すなわちセグメントリング76
の横方向にY軸を取っている。
【0046】次に、新規セグメントを取り付ける位置に
おいて、ローラ22B、22Dを結ぶ直線を中心線80
と平行にし、ローラ22をテーパ状既設セグメント7
8に接触させたときに、これらローラ22B、22Dが
テーパ状既設セグメント78の面上にあるとした場合の
各ローラの接触点を結ぶ線83と既設セグメントリング
76の内径端との交点S(XS,YS,ZS)を幾何学的
に算出する。ローラ22のエレクタ本体16に対する
取り付け位置は既知であるから、テーパ状既設セグメン
ト78の内径面の延長線上におけるローラ22の仮想
接触点P(XP,YP,ZP)を求め、Z=ZP の平面内
におけて既設セグメントリング76の内周円(X2 +Y
2 =R2 )82を求める。ただし、ここにRは、セグメ
ントリング76の内径面がなす円の半径である。
【0047】次に、交点SのZ方向の内周円82上の投
影点Q(XQ,YQ,ZQ)を求める。ここに、ZQ =ZP
であるから、補正量ΔLは、
【数3】 ΔL={(XP −XQ )2 +(YP −YQ )21/2 ={(XP −XS )2 +(YP −YS )21/2 として求めることができる。なお、図14の場合のセグ
メントリング76の天井側の補正量も同様に求められ、
これらの演算は、図に示した演算装置34によって容
易に実行することができる。
【0048】このようにして求めた補正量ΔLX は、各
ローラ22を支持している図11に示したばね218の
撓み量を調節することにより、補正される。すなわち、
演算装置34のメモリには、各ローラ22A、22B、
22C、22Dに対応した各ばね218についての、図
13に示したような補正量ΔLと押し付け力Fとの関係
が格納してある(ただし、kはばね定数)。そこで、演
算装置34は、〔数1〕により補正量ΔLX を求める
と、このΔLX 分だけローラ22のばね218の撓み
量を少なくするための補正力ΔFを図13から求める。
そして、演算装置34は、ローラ22に対応した力セ
ンサ222zの検出値がFobj-v −ΔF(反対に傾斜し
ている場合には、すなわち図14の天井側の場合にはF
obj-v +ΔF)となるように昇降シリンダ14等の各シ
リンダを制御する(図16参照)。これにより、エレク
タ本体16は、セグメントリング76側が補正量ΔLに
応じて上方(新規セグメントリング74の中心方向)に
移動し、エレクタ本体16が保持している組込みセグメ
ント18のトンネル側(既設セグメントリング76側)
がエレクタ本体16と一体に上方に移動し、適切な組み
込み位置に補正される。従って、トンネルの屈曲部にお
いても、組込みセグメント18の自動位置決めを正確、
迅速に行うことができ、トンネル工事の作業効率の向上
と、作業者の負担、危険度の減少を図ることができる。
【0049】なお、前記実施例においては、トンネル屈
曲部において、トンネルの軸線方向に位置する一対のロ
ーラを結ぶ線と、既設セグメントリング76の内径面先
端との交点Sを、既設セグメントリング76側のローラ
22の位置における既設セグメントセグメントリング
76の内接円82への投影点Qを求めて補正量ΔLを求
めるようにした場合について説明したが、図10に示し
た距離センサにより既設セグメント50の内径面までの
距離を検出し、この検出値に基づいて補正量ΔLを求め
るようにすれば、補正量の算出が容易となる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
第1にセグメントを把握するエレクタ本体から既設セグ
メントに接触可能に張り出されたガイドを設け、このガ
イドにはエレクタ本体が保持している新規に組み込むセ
グメントの内径面に一致する円筒面に沿って配置され、
既設セグメントの内径面部へ押し当て可能な押圧部を形
成し、既設セグメントへの押圧部接触により新規セグメ
ントを同一円筒面内に設定するように構成したので、旋
回方向、摺動方向にセグメントを動かした際、昇降およ
びピッチング、ローリングが自然に倣ってくれるため、
位置決めが速く行えるとともに、距離センサ等を使用し
ていないため破損等に関する信頼性が高く構造的にも単
純化できる。
【0054】また、押圧部材を弾性材を介して支持する
とともに、エレクタに体16に既設セグメントの内径面
までの距離を検出する距離検出部を設けたことにより、
既設セグメントのピース間の目開きなどのため、押圧部
材による押し付け力が設定された押し付け力であるの
に、組込みセグメントの内径面と既設セグメントの内径
面とが同一円筒面を形成しないような場合、エレクタ本
体に設けた距離検出部によって既設セグメントの内径面
までの距離を検出し、コントローラが検出距トのボルト
穴の相対位置を必ずボルトが挿入できるように位置決め
することが可能となる。そして、トンネルの屈曲部にお
いて、トンネル軸線方向の一対の押圧部材間の押し付け
力を異ならせることにより、これら押圧部材の上下方向
位置を実質的にテーパセグメントの内径面上に位置させ
ることができ、トンネル屈曲部における組込みセグメン
トを最適な組込みに自動的に制御することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係るセグメント組立装置の要部斜
視図である。
【図2】第1実施例に係るセグメント組立装置の全体構
成を示す斜視図である。
【図3】第1実施例のセグメント位置制御のシステム構
成図である。
【図4】セグメント位置決め工程の説明図である。
【図5】第1実施例によるセグメント位置決め操作のフ
ローチャートである。
【図6】セグメントガイドの他の例の説明斜視図であ
る。
【図7】第2実施例に係るセグメント位置決め機構の要
部斜視図である。
【図8】第1実施例のセグメント位置制御のシステム構
成図である。
【図9】第2実施例によるセグメント位置決め操作のフ
ローチャートである。
【図10】第3実施例の距離センサの取り付け状態を示
す斜視図である。
【図11】第3実施例のガイドの詳細説明図である。
【図12】第3実施例による補正量の求め方の説明図で
ある。
【図13】第3実施例における補正量と押し付け力との
関係を示す図である。
【図14】トンネル屈曲部におけるテーパセグメント組
込み時のローラの状態を示す図である。
【図15】トンネル屈曲部におけるテーパセグメント組
込み時の補正量の求め方の説明図である。
【図16】トンネル屈曲部におけるテーパセグメント組
込み時の補正量と押し付け力との関係を示す図である。
【符号の説明】
10…旋回リング、16、126…エレクタ本体、18
…組込みセグメント、20…ガイド、22…ローラ、2
4…水平移動ボックス部、26…旋回ボックス部、28
…ヨーイングボックス部、30…ローリングボックス
部、32…ピッチングボックス部、34…演算装置、5
0…既設セグメント、52…視覚センサ、54…ボルト
ボックス、56…テレビカメラ、58…光源、64、6
6…ボルト穴、124…リンク機構、128…ブーム、
130…アーム、140…ローリング調整部材、144
…ヨーイング調整部材、158…ピッチング調整部材、
210…距離検出部(距離センサ)、218…弾性体
(ばね)、222…力センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−169700(JP,A) 実開 平2−116599(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 11/40

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セグメントを把持するエレクタ本体から
    既設セグメントの内径面に押し付け可能に張り出された
    複数のガイドを有し、これら複数のガイドの既設セグメ
    ントの内径面への押し付け力に基いてセグメント把持姿
    勢を制御しながらセグメントの組立を行うセグメント組
    立装置において、前記複数のガイドは、既設セグメント
    の内径面への押し付け力を検出する力センサをそれぞれ
    を備えると共に、各力センサが検出した値を受けて所定
    値とほぼ一致したときに複数のガイドで押し付けられた
    既設セグメントの内径面と、エレクタ本体が把持するセ
    グメントの内径面とが同一面であると判定する判定手段
    備え、前記複数のガイドは、既設セグメントの内径面
    を押し付け可能な第1ガイドと、第1ガイドとセグメン
    トリングの周方向(旋回方向)に離間すると共に既設セ
    グメントの内径面を押し付け可能な第2ガイドと、第2
    ガイドとトンネル軸方向(摺動方向)に離間すると共に
    既設セグメントの内径面を押し付け可能な第3ガイドと
    を含み、第1〜第3ガイドの押し付け力の、検出値の和
    と各目標値の和とを比較することによりエレクタ本体が
    把持するセグメントの昇降方向の位置を制御し、第1、
    第2ガイドの押し付け力の、検出値の差と各目標値の差
    とを比較することによりエレクタ本体が把持するセグメ
    ントのローリング方向の姿勢を制御し、第2、第3ガイ
    ドの押し付け力の、検出値の差と各目標値の差とを比較
    することによりエレクタ本体が把持するセグメントのピ
    ッチング方向の姿勢を制御する制御手段を備えることを
    特徴とするセグメント組立装置。
  2. 【請求項2】 ヨーイングシリンダの伸縮に応じてヨー
    イング自在とされたエレクタ本体を備え、前記ヨーイン
    グシリンダは、ヨーイングシリンダの圧力をセグメント
    および機械側の自重分を保持できる設定値に保持し、
    定の伸縮力を超える大きさの外力を受けたとき、その超
    えた外力の大きさに対して逆らうことなく伸縮するよう
    に制御されていることを特徴とするセグメント組立装
    置。
  3. 【請求項3】 セグメントを把持するエレクタ本体から
    既設セグメントの内径面に押し付け可能に張り出された
    複数のガイドを有し、これら複数のガイドの既設セグメ
    ントの内径面への押し付け力に基いてセグメント把持姿
    勢を制御しながらセグメントの組立を行うセグメント組
    立装置において、前記複数のガイドは、それぞれ所定の
    力を受けたときに接触するセグメント内径面に対しほぼ
    垂直な方向へ所定量変位可能となるように、弾性体を介
    して支持されていることを特徴とするセグメント組立装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項記載のセグメント組立装置にお
    いて、前記エレクタ本体は、既設セグメントリングの周
    方向の複数個所における既設セグメント内径面までの距
    離を検出する距離検出部を有し、前記複数のガイドを支
    持する弾性体に対する押し付け力と変位量との関係を記
    憶するメモリを有すると共に、前記距離検出部の検出信
    号と、前記メモリの情報とに基いて、各ガイドの押し付
    け力の補正量を求める補正量演算手段を備え、前記補正
    量に基づいてセグメント把持姿勢を制御しつつ組立を行
    うことを特徴とするセグメント組立装置。
  5. 【請求項5】 請求項記載のセグメント組立装置にお
    いて、前記複数のガイドを支持する弾性体に対する押し
    付け力と変位量との関係を記憶するメモリと、既設セグ
    メントの位置と、エレクタ本体が把持したセグメントの
    組み立て予定位置と、前記メモリの情報とに基いて、各
    ガイドの押し付け力の補正量を求める補正量演算手段を
    備え、前記補正量に基づいてセグメント把持姿勢を制御
    しつつ組立を行うことを特徴とするセグメント組立装
    置。
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