JP3417988B2 - 溶湯鍛造装置 - Google Patents

溶湯鍛造装置

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JP3417988B2
JP3417988B2 JP02551494A JP2551494A JP3417988B2 JP 3417988 B2 JP3417988 B2 JP 3417988B2 JP 02551494 A JP02551494 A JP 02551494A JP 2551494 A JP2551494 A JP 2551494A JP 3417988 B2 JP3417988 B2 JP 3417988B2
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清 藤野
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株式会社ユーモールド
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,金型キャビティ内へ溶
湯を充満させて溶湯鍛造を行う装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来は,例えば,自動車用のアルミホイ
ール等をスクイズダイカスト法によって成形する場合,
特公平3−4297号公報や特公平3−25264号公
報や特願平5−296293号明細書に記載されている
ような方法および装置を用いて成形していた。すなわ
ち,これらにおいては,下側の固定金型と上側の可動金
型間に形成した金型キャビティ内に,固定金型の下側か
ら固定金型に接合させて配した射出スリーブの内孔径よ
りも小径の溶融物通路を通して金型キャビティ内に溶湯
を鋳込んだ後,可動金型に摺動自在に取付けられてお
り,かつ,前記固定金型内の小径の溶融物通路の直径よ
りもわずかに小径のピンを直ちに前進させて,ピンの先
端部を前記小径の溶融物通路内に挿入するようにして成
形していた。
【0003】また,一方では,完全に型締していない金
型キャビティ内に溶湯を射込み,溶湯が金型キャビティ
内にほぼ充填された時点で可動金型を前進させる溶湯鍛
造法が知られている。
【0004】これらは,いずれも緻密な製品を造ること
を目的としている。しかし,特公平3−4297号公報
や特公平3−25264号公報等に記載されているよう
なスクイズダイカスト法による場合は,金型キャビティ
内に溶湯が充填された直後に,可動金型の軸心部に設け
られている押湯用のピンを前進させるだけであるので,
ある程度,押湯効果は得られるものの,すでに固りかけ
ている鋳込製品の中央部の小範囲のみを押湯しているの
で,金型キャビティ内の固りかけている溶湯全体を補充
する溶湯も不足ぎみであるとともに,押湯力が充分に伝
わらなかった。また,押湯用のセンターピンの作用によ
る押湯力を金型キャビティ内の溶湯に伝えるときに,そ
の圧力が射出プランジャを押下げる働きをして,その押
湯の効果を低減していた。
【0005】これらの理由によっても,必ずしも充分な
押湯がなされておらず,必ずしも常に充分に満足し得る
緻密な製品が得られるとは限らなかった。また,溶湯の
凝固収縮に対して溶湯をセンターピンで補充する時間
中,射出プランジャは加圧を継続し,次の動作に移行で
きず,鋳造サイクルタイムが長くなっていた。また,金
型内に空気が残り不良の原因となっていた。
【0006】また,前記した従来の溶湯鍛造法において
は,完全に型締する直前の型締途中で,可動金型を一旦
停止させた状態で,金型キャビティ内に溶湯を鋳込み,
然る後に,可動金型全体をさらに前進させて完全に型締
して溶湯鍛造を行っていたので,金型キャビティ内の溶
湯全体が型締方向に押湯される状態になり,単位圧力が
低く,金型の構造上からも押湯効果が期待できず,必ず
しも製品精度や緻密度,機械的強度が常に一定した製品
を得ることができなかった。
【0007】そこで,本発明者は,これらの課題を解決
するために,固定金型,可動盤に複数個のシリンダを内
蔵して取付けた可動金型,可動盤に取付けられていて可
動金型の内部に摺動自在に設けられ,かつ,先端部がキ
ャビティに面している入子ステムとセンターピンを備え
た溶湯鍛造装置を用い,前記各シリンダのロッド側の室
に油圧を作動させて入子ステムとセンターロッドを可動
金型に対して相対的に後退させている状態で,可動金型
と入子ステムを同時に前進させて型締動作を行い,鋳込
動作によりキャビティ内に溶湯を充填させるとともに,
型締動作を続行している状態でセンターピン用シリンダ
のヘッド側の室の油圧を昇圧させることによって,型締
力を維持した状態でセンターピンを金型のゲートまで前
進閉塞させ金型キャビティ内の溶湯の漏出を防止した状
態で入子ステムを前進させ,キャビティ内の溶湯に作用
する加圧力を増大させ,鍛造効果を高めるとともに,更
に,射出プランジャを早期に後退させ次の動作に移行
し,鋳造サイクルタイムを短縮する溶湯鍛造方法を発明
した。
【0008】また,そのための装置として,固定盤に取
付けられている固定金型と,可動盤にシリンダを内蔵し
て取付けられている可動金型と,シリンダロッドをつな
ぐクロスヘッドに取付けられていて可動金型の内部に摺
動自在に設けられ,かつ,先端部がキャビティに面して
いる入子ステムと,可動金型と入子ステムの内部に摺動
自在のセンターピンを有し,前記各シリンダのヘッド側
の室に作用する油圧を鋳込動作終了後昇圧させ得る油圧
装置を備え,前記入子ステムに設けた隙間から真空で内
部ガスを排出するとともに入子ステムの摺動によって,
隙間に進入付着したバリを掻き落しガス通路を確保する
ようにした溶湯鍛造装置を発明した。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来のこのような溶湯
鍛造においては,射出プランジャによる押湯部分と金型
内のキャビティとつながっており,キャビティ内の溶湯
に大きな面圧を作用させるとその反力で射出プランジャ
が後退するのでキャビティの加圧冷却が完了するまで射
出プランジャも荷重をかけなければならず鋳造時間が長
くなっていた。
【0010】また,一般の乗用車用のアルミホイールで
は,ハブ部は突起しており,この部分にガスが溜りやす
く気泡による欠陥ができやすく,また,この排出のため
に隙間を設けて真空でガスを吸引しても,この隙間にア
ルミの溶湯が進入し通路を閉塞し,このバリを落し,ガ
ス通路を維持することが望まれていた。
【0011】
【課題を解決するための手段】このために,本発明にお
いては,固定盤に取付けられている固定金型と,可動盤
に取付けられている可動金型と,可動盤に内蔵されてい
るシリンダに取付けられているクロスヘッドと,クロス
ヘッドに取付けられていて可動金型の内部に摺動自在に
設けられ,かつ,後記センターピンの周囲に配置されて
いて先端部がキャビティに面している筒状の入子ステム
と,入子ステムの内部に摺動自在に設けられていて先端
部が入子ステムの先端部から突出可能に設けられている
センターピンと,前記可動盤に内蔵されているシリンダ
のヘッド側の室に作用する油圧を鋳込動作終了後に昇圧
させ得る油圧装置を備え,かつ,入子ステムの周囲に形
成されている隙間からキャビティ内のガスを真空吸引に
より外部に排出し得る真空吸引装置を備えた溶湯鍛造装
置とした。
【0012】また,この構造に加えて,キャビティ内へ
の溶湯鋳込充填直後に,入子ステムの内部軸心部に摺動
自在に設けられているセンターピンの先端部を固定金型
に設けられている溶湯鋳込用のゲート部まで突出させて
ゲート部を閉塞させ得る第1駆動装置と,このゲート部
閉塞時と入子ステム前進による溶湯鍛造終了までの間に
射出プランジャを後退させ得る第2駆動装置を備えた溶
湯鍛造装置とした。
【0013】
【作用】まず,可動盤内蔵のシリンダのロッド側の室に
油圧を作動させて入子ステムを可動金型に対して相対的
に後退させている状態で,可動盤を前進させることによ
って可動金型と入子ステムを同時に前進させて型締動作
を行う。この状態では,可動金型が固定金型に完全に押
付けられて正規の型締がなされ,型締力は可動盤から可
動金型を経て固定金型へと伝達される。
【0014】次に,射出動作によりキャビティ内に溶湯
を充填させるとともに,型締動作を続行している状態で
前記センターピンのシリンダのヘッド側の室の油圧を昇
圧させる。そうするとセンターピンが前進し,その先端
が金型のゲートを閉塞する。その後,入子ステム用のシ
リンダのヘッド側の室の油圧を昇圧させると,シリンダ
内のピストンロッドが前進し始め,クロスヘッドを通じ
て入子ステムに力が伝わり出し,入子ステムが前進す
る。その結果,金型キャビティ内の溶湯に作用する加圧
力が増大し,入子ステムの先端の面積で溶湯は押圧さ
れ,溶湯鍛造がなされる。この場合,入子ステムによる
面圧は大きく,それに対応する部分が非常に緻密な製品
ができる。
【0015】この押圧動作中,ゲートはセンターピンで
閉塞されているので,射出プランジャには反力はかから
ないので,キャビティ内の溶湯が凝固する時期より早い
時期に後退させて次の動作に移っても,溶湯が逆流する
ことはなく,鋳造サイクルタイムを早くすることができ
る。
【0016】また,溶湯充填中に入子ステム周辺の隙間
から真空でガスを排出するのでガスによる欠陥がなくな
る。しかし,溶湯が充填され,入子ステムで加圧する
と,その反力で溶湯が隙間に進入,冷却凝固して,製品
を取出してもバリとして残るが,入子ステムを前進,後
退させることによってそのバリは取除かれて,通路はガ
スが流れるように維持される。
【0017】
【実施例】図1は本発明の装置の1実施例を示すもの
で,アルミニウム合金製の自動車用ホイールを製造する
竪型の溶湯鍛造装置として示されている。図1におい
て,1は水平に設けられている下部プラテンでもある固
定盤,2は下部金型ホルダ,3は下型でもある固定金
型,3aはゲート穴,4は上方に設けられているシリン
ダプラテン,5は型締型開用の型締シリンダ,6はピス
トンロッド,7は上下方向に動く可動盤,8は固定盤1
とシリンダプラテン4を連結しているコラムである。固
定金型3の軸芯中央部には,下向きに内径が若干大きく
なっているゲート穴3aが設けられている。
【0018】可動盤7の外周付近には下向きの数個のシ
リンダ9が組込まれており,シリンダ9の各ピストンロ
ッド10の下端部には1個のクロスヘッド11が取付け
られており,クロスヘッド11の内側中央下端側には,
円筒状またはそれに近い形状で円筒状の範ちゅうに入る
形状の入子ステム13が取付けられている。可動盤7の
中央下部において,可動金型12のバックプレート7a
と可動金型12があり,筒状の入子ステム13は可動金
型12内の貫通穴12aの中に上下方向に摺動自在に設
けられていて,その先端部は金型キャビティ14に面し
ている。
【0019】また,貫通穴12aの下部には,ガスを通
すための,例えば,0.1〜0.3mm程度の小さな隙
間41があり,上部は空気の進入を防止するシール42
があり,かつ,通路43や電磁切替弁44によって大気
または真空タンク45などに連結されている。46は真
空ポンプである。なお,隙間41は貫通穴12a部の入
子ステム13の摺動のための比較的に狭い隙間と同程度
に更に小さい隙間にしておくこともできる。
【0020】15は可動金型12の周囲に設けられてい
る可動金型の一部である数個のコアで,図1において
は,コアは上型ホルダ11の外周下端部に組込まれてい
るコアシリンダ16によって水平方向に移動し得るよう
になっていて製品の取出を可能にしている。コア15の
下端外周部にはテーパ面15aが設けられていて,コア
15を閉じて型締したときに,このテーパ面15aが,
下型ホルダ2の外周上部に設けられているテーパリング
17の内面のテーパ面17aと嵌合するようになってい
る。
【0021】18は通常アキュラッドピンとも呼んでい
る押湯用およびゲート切断用のセンターピンであり,セ
ンターピン18は入子ステム13の軸芯部の穴13b内
に摺動自在に設けられていて,その先端部は,入子ステ
ム13の下端部から出入りできるようになっており,セ
ンターピン18が入子ステム13から突出したときは,
固定金型3のゲート穴3a中に入り,閉塞させ得るよう
になっている。センターピン18の後端部は,可動板7
の内部に組込まれているシリンダ19のピストンロッド
20と一体に連結されている。センターピン18の内部
には,先端近くまで,冷却水用の穴が設けられている。
ここで,シリンダ19やシリンダ19内のピストンやピ
ストンロッド20を駆動させるための油圧ポンプ26,
四方切替弁29等は,センターピン18の先端部をゲー
ト穴3a部まで突出させてゲート穴3a部を閉塞させ得
る第1駆動装置を構成している。
【0022】21は固定盤1の軸芯部に取付けられてい
る鋳込スリーブ,22は鋳込スリーブ21内に上下方向
に摺動自在に設けられているプランジャチップ,23は
射出プランジャ,24は鋳込シリンダであり,射出プラ
ンジャ23の下端部は鋳込シリンダ24のピストンロッ
ド25と一体に連結されている。鋳込シリンダ24は,
固定盤1に連結部材を介して固定しておいても良いが,
通常は,図示していない傾転装置によって,鋳込スリー
ブ21やプランジャチップ22等とともに上下動および
傾転させ得るようにしておくと便利である。なお,これ
らは,例えば,特公昭57−21414号公報や特公昭
58−29182号公報等で公知になっており,常用さ
れている。なお,鋳込シリンダ24は,センターピン1
8によるゲート穴3a部閉塞時と入子ステム13前進に
よる溶湯鍛造終了までの間に射出プランジャ23を後退
させる作用もするので,そのための第2駆動装置も構成
している。
【0023】26は油圧ポンプ,27はリリーフ弁,2
8は型締シリンダ5用の四方切替弁,29は押湯用およ
びゲート切断用のピン18用の四方切替弁,30は入子
ピン加圧用のシリンダ9用の四方切替弁,31はコアシ
リンダ16用の四方切替弁,32は鋳込シリンダ24用
の四方切替弁,33〜37はリリーフ弁,38はチェッ
ク弁,39はタンクである。
【0024】つぎに,本発明の作動について説明する。
まず,型開した状態で,センターピン18を後退させ,
コア15を前進させた状態で,入子ピン加圧用シリンダ
9のロッド10側の室9bに作動油を充填させ,油圧を
作動させる。そうすると,クロスヘッド11は上方に上
り,したがって,この状態では,入子ステム13は可動
金型に対して相対的に後退した状態にある。この状態で
型締シリンダ5を作動させて可動盤7を下方に前進させ
ることにより,可動金型12と入子ステム13およびセ
ンターピン18を同時に下方に前進させて型締動作を行
う。
【0025】型締した状態では,コア15の下端部テー
パ面15aはテーパリング17のテーパ面17aに嵌合
され,コア15の下端面は固定金型3と下部金型ホルダ
2の上面と接している。そして,図1に示すように,可
動金型12と固定金型3とコア15との間には,金型キ
ャビティ14が形成されている。この型締状態では,型
締シリンダ5からの型締力は,可動盤7から可動金型1
2,コア15,固定金型3および下部金型ホルダ2,固
定盤1に伝えられる。
【0026】一方,鋳込スリーブ21を下降させて固定
盤1から離した後,図示していない鋳込シリンダ傾転装
置を作動させて,鋳込シリンダ24および鋳込スリーブ
21等の上部を横方向に傾転または水平移動させて,邪
魔にならない場所でラドルにより溶湯を鋳込スリーブ2
1内に注湯する。このとき,あらかじめプランジャチッ
プ22を鋳込スリーブ21の下部まで下げておいても良
いが,溶湯の注湯にしたがってプランジャチップ22を
徐々に下げて行き,できるだけ溶湯が落下により撹拌さ
れないようにし,溶湯の中に空気が巻込まれないように
し,かつ,溶湯温度ができるだけ低下しないようにする
こともできる。
【0027】鋳込スリーブ21内への溶湯に注湯が終れ
ば,鋳込シリンダ24を垂直状態に戻し,鋳込スリーブ
21等を上昇させ,図1に示すように,鋳込スリーブ2
1を固定盤1にドッキングさせる。型締と注湯を行った
後,鋳込シリンダ24を作動させてプランジャチップ2
2を上昇させ,金型キャビティ14内に溶湯を鋳込む。
鋳込途中の状態を図2に,金型キャビティ14内に溶湯
が充填された状態を図3に示す。40は溶湯である。
【0028】鋳込途中,入子ステム13の外周隙間12
aの下部の隙間41から通路43を通じて真空でガスを
排出する。溶湯40はキャビティ14内に充填されると
ともに隙間41内にも進入するが,隙間41が小さいの
ですぐ冷却凝固して入口だけで奥までは進入しない。
【0029】金型キャビティ14内に溶湯が充填された
ら,鋳込シリンダ24の作用で溶湯に鋳込力を作用させ
ておいた状態で,第1駆動装置でもあるセンターピン用
のシリンダ19を作動させてセンターピン18を前進さ
せ,センターピン18の先端がゲート穴3aの上端部内
に入るようにする。このセンターピン18の前進によ
り,金型キャビティ14内の溶湯40に押湯力を作用さ
せる。また,ゲート穴3aの上端部をセンターピン18
の先端部で閉塞させる。
【0030】ゲート穴3aを閉塞したら,四方弁30を
動作させて,シリンダ9のヘッドエンド側の室9a内の
作動油を送り,クロスヘッド11を前進させ,その力を
筒状の入子ステム13に加えることにより,入子ステム
13の下側に対応する部分に高圧力を加え,例えば3〜
4ton/cm2 の比較的に大きな面圧を作用させ,固
りかけている溶湯ないしはメタルを押込み,溶湯鍛造を
行う。これにより,緻密な巣のない機械強度の大きい製
品が得られる。この状態を図4に示す。この場合,上金
型である可動金型12と下金型である固定金型3の間の
型締力は不足することもあるが,加圧のタイミングを調
整すると,溶湯は塑性状態になっており,パスカルの原
理は働かず,型開してバリをふくことはない。
【0031】一方,センターピン18でゲート穴3aを
閉塞すると,プランジャチップ22でビスケットを加圧
しておく必要はないので,キャビティ内の溶湯の凝固,
加圧鍛造完了をまたず,第2駆動装置でもある鋳込シリ
ンダ24を作用させ,鋳込スリーブ21,プランジャチ
ップ22を後退させて次の動作に移行する。このことに
より,装置のサイクルタイムを短縮できる。この状態を
図5に示す。固定盤1や固定金型3から離れた鋳込スリ
ーブ21は鋳込シリンダ24とともに傾転させ,鋳込ス
リーブ21の上部を固定盤1の横まで移動させ,次の注
湯にそなえる。
【0032】このように加圧鍛造すなわち溶湯鍛造が終
り,製品が冷却した後,所定の動作を行い,センターピ
ン18を更に突出して下型3のゲート内に残っているビ
スケット47を切断,つき落す。この状態を図6に示
す。その後,型開をした後,図示していない製品押出装
置を作動させて,可動金型12より製品を押出して取出
す。製品を押出すとき入子ステム13も前進させるので
隙間41に進入したバリも突落すことができる。バリが
落ちにくい場合は,入子ステム13の前進,後退を繰返
すことにより,確実にバリを掃除することができるの
で,次回のガス抜きが確実にできる。
【0033】なお,前記実施例においては,竪型締竪鋳
込型の例を示したが,これは必ずしも竪型に限定される
ことはなく,横型締型のもので行うこともできる。ま
た,前記実施例においては,コア15を上型である可動
金型12側に移動自在に取付けた例を示したが,これ
は,コア15を下型である固定金型3側に移動自在に取
付けることも可能であり,製造する溶湯鍛造品の種類に
よっては,コアは必ずしも用いる必要はない。勿論,本
発明は,実施例として示したアルミホイール製造用とし
てだけではなく,その他の製品の製造に用いることもで
きる。
【0034】
【発明の効果】このように,本発明においては,特許請
求の範囲に示したように,固定盤に取付けられている固
定金型と,可動盤に取付けられている可動金型と,可動
盤に内蔵されているシリンダに取付けられているクロス
ヘッドと,クロスヘッドに取付けられていて可動金型の
内部に摺動自在に設けられ,かつ,後記センターピンの
周囲に配置されていて先端部がキャビティに面している
筒状の入子ステムと,入子ステムの内部に摺動自在に設
けられていて先端部が入子ステムの先端部から突出可能
に設けられているセンターピンと,前記可動盤に内蔵さ
れているシリンダのヘッド側の室に作用する油圧を鋳込
動作終了後に昇圧させ得る油圧装置を備え,かつ,入子
ステムの周囲に形成されている隙間からキャビティ内の
ガスを真空吸引により外部に排出し得る真空吸引装置を
備えた溶湯鍛造装置としたので,型締,鋳込を行い,金
型キャビティ内に溶湯を充填させた後,直ちに,入子ス
テムの作用により,強度の必要な部分に加圧力を集中さ
せ,その部分の加圧溶湯鍛造を行うことができると同時
に,その部分のガスを排出するので,緻密な巣のない,
機械的強度の大きい製造を確実容易に得ることができ
る。
【0035】また,キャビティ内への溶湯鋳込充填直後
に,入子ステムの内部軸心部に摺動自在に設けられてい
るセンターピンの先端部を固定金型に設けられている溶
湯鋳込用のゲート部まで突出させてゲート部を閉塞させ
得る第1駆動装置と,このゲート部閉塞時と入子ステム
前進による溶湯鍛造終了までの間に射出プランジャを後
退させ得る第2駆動装置を備えたので,溶湯鍛造が終了
する前に,センターピンによるゲート閉塞により鋳込ス
リーブ,プランジャを早く次の動作に移行でき,その結
果として,鋳造サイクルを短縮でき,生産性を向上でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を示す縦断面図である。
【図2】本発明の1実施例における充填開始直後の作動
状態を示す縦断面図である。
【図3】本発明の1実施例における充填完了時の作動状
態を示す縦断面図である。
【図4】本発明の1実施例における湯口切断,シール時
の作動状態を示す縦断面図である。
【図5】本発明の1実施例における加圧鍛造時の作動状
態を示す縦断面図である。
【図6】本発明の1実施例におけるビスケット切断時の
作動状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 固定盤 3 固定金型 3a ゲート穴 5 型締シリンダ 7 可動盤 7a バックプレート 9 シリンダ 9a ヘッドエンド側の室 11 クロスヘッド 12 可動金型 13 入子ステム 14 金型キャビティ 15 コア 17 テーパリング 18 センターピン 19 シリンダ(第1駆動装置) 21 鋳込スリーブ 22 プランジャチップ 23 射出プランジャ 24 鋳込シリンダ(第2駆動装置) 26 ポンプ 28〜32 四方切替弁 39 リリーフ弁 40 溶湯 41 隙間 42 ガスシール 43 ガス通路 44 電磁切替弁 46 真空ポンプ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B22D 17/22 B22D 17/22 G 27/11 27/11 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 18/02 B22D 17/12 B22D 17/22 B22D 27/11

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定盤に取付けられている固定金型と,
    可動盤に取付けられている可動金型と,可動盤に内蔵さ
    れているシリンダに取付けられているクロスヘッドと,
    クロスヘッドに取付けられていて可動金型の内部に摺動
    自在に設けられ,かつ,後記センターピンの周囲に配置
    されていて先端部がキャビティに面している筒状の入子
    ステムと,入子ステムの内部に摺動自在に設けられてい
    て先端部が入子ステムの先端部から突出可能に設けられ
    ているセンターピンと,前記可動盤に内蔵されているシ
    リンダのヘッド側の室に作用する油圧を鋳込動作終了後
    に昇圧させ得る油圧装置を備え,かつ,入子ステムの周
    囲に形成されている隙間からキャビティ内のガスを真空
    吸引により外部に排出し得る真空吸引装置を備えた溶湯
    鍛造装置。
  2. 【請求項2】 キャビティ内への溶湯鋳込充填直後に,
    入子ステムの内部軸心部に摺動自在に設けられているセ
    ンターピンの先端部を固定金型に設けられている溶湯鋳
    込用のゲート部まで突出させてゲート部を閉塞させ得る
    第1駆動装置と,このゲート部閉塞時と入子ステム前進
    による溶湯鍛造終了までの間に射出プランジャを後退さ
    せ得る第2駆動装置を備えた特許請求の範囲請求項1記
    載の溶湯鍛造装置。
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