JP3416612B2 - 鉄筋コンクリート柱の構築工法 - Google Patents

鉄筋コンクリート柱の構築工法

Info

Publication number
JP3416612B2
JP3416612B2 JP2000115341A JP2000115341A JP3416612B2 JP 3416612 B2 JP3416612 B2 JP 3416612B2 JP 2000115341 A JP2000115341 A JP 2000115341A JP 2000115341 A JP2000115341 A JP 2000115341A JP 3416612 B2 JP3416612 B2 JP 3416612B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
concrete
cylinder
reinforced concrete
column
constructing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000115341A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001295469A (ja
Inventor
直洋 西山
雅樹 小島
正彦 立花
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nishimatsu Construction Co Ltd
Original Assignee
Nishimatsu Construction Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nishimatsu Construction Co Ltd filed Critical Nishimatsu Construction Co Ltd
Priority to JP2000115341A priority Critical patent/JP3416612B2/ja
Publication of JP2001295469A publication Critical patent/JP2001295469A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3416612B2 publication Critical patent/JP3416612B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Rod-Shaped Construction Members (AREA)
  • On-Site Construction Work That Accompanies The Preparation And Application Of Concrete (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高層鉄筋コンクリ
ート造建築物などに用いられる鉄筋コンクリート柱の構
築方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、従来のコンクリートよりも大きな
強度を持つコンクリートや鉄筋などの建設材料が開発さ
れ、これらを使用して高層鉄筋コンクリート造建築物が
建設されるようになってきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この高層鉄筋コンクリ
ート建築物の柱においては、次のような問題点があっ
た。
【0004】まず、高層鉄筋コンクリート建築物におい
ては、普通強度のコンクリートよりも単位セメント量が
大きい高強度コンクリートが使用されるので、コンクリ
ート硬化時に発生する水和熱が比較的大きい。また、高
層鉄筋コンクリート建築物の柱では、その断面積が1m
2前後と大きなものとなるので、コンクリートの硬化に
伴う水和熱が柱部材の外に拡散しにくく、打設後のコン
クリートの温度上昇が非常に大きいものとなる。この温
度上昇は、硬化後のコンクリート圧縮強度を低下させ
る。
【0005】また、柱の断面積が大きくなると、打設さ
れるコンクリートの体積が大きくなるので、コンクリー
ト硬化時にマスコンクリートに特有なひび割れが発生し
やすくなるとともに、型枠にかかる側圧が大きなものと
なってしまう。
【0006】さらに、高強度コンクリートは、普通強度
のコンクリートに比較して、最大耐力発揮後の耐力の低
下が著しく、柱部材の靱性が小さくなる。
【0007】本発明の課題は、高層鉄筋コンクリート建
築物の柱を構築する際に、コンクリート圧縮強度の発現
を妨げる要因となるコンクリート硬化時の温度上昇を小
さくし、従来の鉄筋コンクリート柱よりも大きな靱性を
柱に持たせることのできる、鉄筋コンクリート柱の構築
方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべ
く、請求項1記載の鉄筋コンクリート柱の構築方法は、
例えば図1(a)〜(d)(図3(a)〜(d))に示
すように、構築すべき柱1(2)の略中心に、多数の小
孔と多数の凹凸とのうち少なくとも一方を有する薄肉の
筒11(21)を上下方向に配置するとともに、構築す
べき柱1(2)の内部に前記筒11(21)を取り巻く
ように鉄筋12(22)を配筋する工程と、前記筒11
(21)の内側にコンクリート13(23)を打設する
工程と、前記鉄筋12(22)の周囲に型枠15(2
5)を建て込む工程と、前記筒11(21)と前記型枠
15(25)との間にコンクリート14(24)を打設
する工程とを備えることを特徴とする。
【0009】この請求項1記載の発明によれば、コンク
リートを打設する工程が、前記筒の内側にコンクリート
を打設する工程と、前記筒と前記型枠との間にコンクリ
ートを打設する工程との2回に分けられているので、コ
ンクリート硬化時に発生する水和熱を拡散させて、打設
後のコンクリート、とくに柱断面中央部のコンクリート
の温度上昇を抑えることができる。したがって、コンク
リート硬化時に、前記温度上昇によってコンクリートの
圧縮強度の増進が妨げられることがないとともに、柱断
面中央部と外周部とのコンクリートの圧縮強度を均一に
することができる。また、前記筒の内側に打設されたコ
ンクリートと、前記筒と前記型枠との間に打設されたコ
ンクリートとは、多数の小孔と多数の凹凸とのうち少な
くとも一方を有する薄肉の前記筒を挟んだ両側に打設さ
れることによって、両者の一体性が高いものとなる。上
記の事項から、マスコンクリートに特有なひび割れの発
生を抑制することができ、本鉄筋コンクリート柱の構築
方法を、高層鉄筋コンクリート造建物における、断面積
の大きい柱に適用することができる。
【0010】また、前記筒の内側に打設されたコンクリ
ートは、それを取り巻くように前記筒と前記型枠との間
に打設されたコンクリートによって養生されることにな
り、前記筒の内側に打設されたコンクリートの硬化時の
圧縮強度の増進を促進することができる。また、コンク
リートを打設する工程が、構築すべき柱の略中心に上下
方向に配置された、多数の小孔と多数の凹凸とのうち少
なくとも一方を有する薄肉の筒の内側にコンクリートを
打設する工程と、前記筒と前記型枠との間にコンクリー
トを打設する工程との2回に分けられているので、柱の
全体にコンクリートを一度に打設する場合に比較して、
生コンクリート中の粗骨材の分離を少なくすることがで
きる。また、前記型枠にかかる側圧は、前記筒と前記型
枠との間に打設するコンクリートのみによって与えられ
るので、柱の全体にコンクリートを一度に打設する場合
に比較して、型枠にかかる側圧を小さくすることができ
る。
【0011】請求項2記載の発明は、例えば図1(a)
〜(d)(図3(a)〜(d))に示すように、請求項
1記載の鉄筋コンクリート柱の構築方法において、前記
筒11(21)の内側に打設したコンクリート13(2
3)の水和熱による温度上昇が収まった後、前記筒11
(21)と前記型枠15(25)との間にコンクリート
14(24)を打設することを特徴とする。
【0012】この請求項2記載の発明によれば、請求項
1と同様の効果が得られるとともに、前記筒の内側に打
設したコンクリートの水和熱による温度上昇が収まった
後、前記筒と前記型枠との間にコンクリートを打設する
ので、コンクリート硬化時に発生する水和熱を拡散させ
て、打設後のコンクリート、とくに柱断面中央部のコン
クリートの温度上昇を、確実に抑えることが可能とな
る。
【0013】請求項3記載の発明は、例えば図1(a)
〜(d)(図3(a)〜(d))に示すように、請求項
1または2記載の鉄筋コンクリート柱の構築方法におい
て、前記鉄筋12(22)は、前記筒11(21)の外
側に配置された複数の主筋12a(22a)と、これら
主筋12a(22a)に前記筒11(21)の外側を囲
むようにして巻き付けられた帯筋12b(22b)とを
備えていることを特徴とする。ここで、前記帯筋として
は、高強度鋼からなるスパイラル筋を使用するのが好適
である。
【0014】この請求項3記載の発明によれば、請求項
1または2と同様の効果が得られるとともに、前記筒の
内側に打設されたコンクリートが、その外側を囲むよう
にして巻き付けられた帯筋によって拘束されるため、前
記筒の内側に打設されたコンクリートの強度および靱性
が高められる。したがって、本鉄筋コンクリート柱の構
築方法を、高層鉄筋コンクリート造建物における、高圧
縮力および高せん断力を受ける柱に適用することができ
る。また、前記筒の内側に打設されたコンクリートの強
度および靱性が高められることにより、前記柱の断面積
を小さくして、柱のスリム化を図ることができる。これ
により、柱に打設されるコンクリートの水和熱がさらに
拡散されやすくなり、コンクリートの硬化時の圧縮強度
の増進が一層促進される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の鉄筋
コンクリート柱の構築方法の実施の形態を詳細に説明す
る。各実施の形態の鉄筋コンクリート柱の構築方法は、
高層鉄筋コンクリート建築物の柱を構築する際に適用さ
れるものである。
【0016】〔第1の実施の形態〕図1(a)〜(d)
は、本実施の形態の鉄筋コンクリート柱の構築方法の手
順を示す、概略図であり、図2は、同例によって構築さ
れた鉄筋コンクリート柱を示す、部分斜視図である。
【0017】本実施の形態の鉄筋コンクリート柱の構築
方法の手順を説明する。まず、図1(a)に示すよう
に、構築すべき柱1の略中心にメタルラスから成る筒1
1を上下方向に配置するとともに、構築すべき柱1の内
部に前記筒11を取り巻くように鉄筋12を配筋する。
【0018】ここで、前記鉄筋12は、前記筒11の外
側に配置された複数の主筋12aと、これら主筋12a
に前記筒11の外側を囲むようにして巻き付けられた、
高強度のスパイラル筋からなる帯筋12bとから構成さ
れている。また、前記筒11を構成するメタルラスの各
空隙(小孔)は、その内部に後述するコンクリート13
を打設する際、このコンクリート13のうちモルタル成
分を漏出させず、ブリージング水は通す程度の寸法に形
成されている。
【0019】続いて、図1(b)に示すように、前記筒
11の内側にコンクリート13を打設する。
【0020】この状態で、周囲の気温などに応じて所定
の時間放置し、前記筒11の内側に打設したコンクリー
ト13の水和熱を外部に拡散させる。このコンクリート
13の温度上昇が収まった後、図1(c)に示すよう
に、前記鉄筋12の周囲に型枠15を建て込んだ上で、
前記筒11と前記型枠15との間にコンクリート14を
打設する。
【0021】そして、前記コンクリート14が硬化した
ら、図1(d)に示すように、前記型枠15を脱型し
て、本鉄筋コンクリート柱の構築方法による鉄筋コンク
リート柱の構築を完了する。
【0022】〔第2の実施の形態〕図2(a)〜(d)
は、本実施の形態の鉄筋コンクリート柱の構築方法の手
順を示す、概略図である。
【0023】本実施の形態の鉄筋コンクリート柱の構築
方法は、第1の実施の形態の鉄筋コンクリート柱の構築
方法におけるメタルラスから成る筒11および高強度の
スパイラル筋からなる帯筋12bに代えて、それぞれ、
多数の凹凸を有する波形鉄板からなる筒21および略環
形状の帯筋22bを使用しているが、それ以外の点は、
第1の実施の形態の鉄筋コンクリート柱の構築方法と同
様である。
【0024】以上、上記各実施の形態に記載の鉄筋コン
クリート柱の構築方法によれば、コンクリート13,1
4(23,24)を打設する工程が、前記筒11(2
1)の内側にコンクリート13(23)を打設する工程
と、前記筒11(21)と前記型枠15(25)との間
にコンクリート14(24)を打設する工程との2回に
分けられているので、コンクリート13,14(23,
24)硬化時に発生する水和熱を拡散させて、打設後の
コンクリート13,14(23,24)、とくに柱断面
中央部のコンクリート13(23)の温度上昇を抑える
ことができる。したがって、コンクリート13,14
(23,24)硬化時に、前記温度上昇によってコンク
リート13,14(23,24)の圧縮強度の増進が妨
げられることがないとともに、柱断面中央部と外周部と
のコンクリート13,14(23,24)の圧縮強度を
均一にすることができる。また、前記筒11(21)の
内側に打設されたコンクリート13(23)と、前記筒
11(21)と前記型枠15(25)との間に打設され
たコンクリート14(24)とは、メタルラスから成る
前記筒11(波形鉄板からなる前記筒21)を挟んだ両
側に打設されることによって、両者の一体性が高いもの
となる。上記の事項から、マスコンクリートに特有なひ
び割れの発生を抑制することができ、本鉄筋コンクリー
ト柱の構築方法を、高層鉄筋コンクリート造建物におけ
る、断面積の大きい柱に適用することができる。
【0025】また、前記筒11(21)の内側に打設さ
れたコンクリート13(23)は、それを取り巻くよう
に前記筒11(21)と前記型枠15(25)との間に
打設されたコンクリート14(24)によって養生され
ることになり、前記筒11(21)の内側に打設された
コンクリート14(24)の硬化時の圧縮強度の増進を
促進することができる。また、コンクリート13,14
(23,24)を打設する工程が、構築すべき柱1
(2)の略中心に上下方向に配置されたメタルラスから
成る筒11(波形鉄板から成る筒21)の内側にコンク
リート13(23)を打設する工程と、前記筒11(2
1)と前記型枠15(25)との間にコンクリート14
(24)を打設する工程との2回に分けられているの
で、柱の全体にコンクリートを一度に打設する場合に比
較して、生コンクリート中の粗骨材の分離を少なくする
ことができる。また、前記型枠15(25)にかかる側
圧は、前記筒11(21)と前記型枠15(25)との
間に打設するコンクリート14(24)のみによって与
えられるので、柱の全体にコンクリートを一度に打設す
る場合に比較して、型枠15(25)にかかる側圧を小
さくすることができる。
【0026】また、前記筒11(21)の内側に打設し
たコンクリート13(23)の水和熱による温度上昇が
収まった後、前記筒11(21)と前記型枠15(2
5)との間にコンクリート14(24)を打設するの
で、コンクリート13,14(23,24)硬化時に発
生する水和熱を拡散させて、打設後のコンクリート1
3,14(23,24)、とくに柱断面中央部のコンク
リート13(23)の温度上昇を、確実に抑えることが
可能となる。
【0027】また、前記筒11(21)の内側に打設さ
れたコンクリート13(23)が、その外側を囲むよう
にして巻き付けられた、高強度のスパイラル筋からなる
帯筋12b(22b)によって拘束されるため、前記筒
11(21)の内側に打設されたコンクリート13(2
3)の強度および靱性が高められる。特に、コンクリー
ト13は高強度のスパイラル筋からなる帯筋12bによ
って拘束されるため、コンクリート13の強度および靱
性は大幅に高められる。したがって、本鉄筋コンクリー
ト柱の構築方法を、高層鉄筋コンクリート造建物におけ
る、高圧縮力および高せん断力を受ける柱に適用するこ
とができる。また、前記筒11(21)の内側に打設さ
れたコンクリート13(23)の強度および靱性が高め
られることにより、前記柱1(2)の断面積を小さくし
て、柱のスリム化を図ることができる。これにより、柱
1(2)に打設されるコンクリートの水和熱がさらに拡
散されやすくなり、コンクリート13,14(23,2
4)の硬化時の圧縮強度の増進が一層促進される。
【0028】なお、本発明の鉄筋コンクリート柱の構築
方法は上記各実施の形態に限定されることなく、本発明
の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設
計の変更を行っても良い。例えば、第1の実施の形態に
おいて、筒11を構成するメタルラスとしては、平ラス
・コブラス・波形ラスなど種々のものを使用可能であ
る。また、本発明における筒は、上記のメタルラスに限
定されることなく、メタルラス以外の多数の小孔を有す
る薄肉材料、例えばパンチングメタルや多数の小孔を有
する炭素繊維網などから構成されたものであってよい。
また、第2の実施の形態において、波形鉄板からなる筒
21に代えて、表面にリブなどの多数の凹凸を備えた鋼
管などからなる筒を用いてもよい。また、第1の実施の
形態において、高強度のスパイラル筋からなる帯筋12
bに代えて略環形状の帯筋を使用した例や、第2の実施
の形態において、波形鉄板からなる筒21に代えてメタ
ルラスなどの多数の小孔を有する薄肉の筒を使用した例
も、本発明の鉄筋コンクリート柱の構築方法に含まれ
る。また、第1の実施の形態の筒11および第2の実施
の形態の筒21は、それぞれ、多数の小孔と多数の凹凸
とのうち少なくとも一方を有するものであるが、これに
代えて、波形に加工されたメタルラスやパンチングメタ
ル、炭素繊維網など、多数の小孔と多数の凹凸との双方
を備える薄肉の筒を使用したものも、本発明の鉄筋コン
クリート柱の一例である。その他、具体的な細部構造等
についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【0029】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、コンクリ
ートを打設する工程が、前記筒の内側にコンクリートを
打設する工程と、前記筒と前記型枠との間にコンクリー
トを打設する工程との2回に分けられているので、コン
クリート硬化時に発生する水和熱を拡散させて、打設後
のコンクリート、とくに柱断面中央部のコンクリートの
温度上昇を抑えることができる。したがって、コンクリ
ート硬化時に、前記温度上昇によってコンクリートの圧
縮強度の増進が妨げられることがないとともに、柱断面
中央部と外周部とのコンクリートの圧縮強度を均一にす
ることができる。また、前記筒の内側に打設されたコン
クリートと、前記筒と前記型枠との間に打設されたコン
クリートとは、多数の小孔と多数の凹凸とのうち少なく
とも一方を有する薄肉の前記筒を挟んだ両側に打設され
ることによって、両者の一体性が高いものとなる。上記
の事項から、マスコンクリートに特有なひび割れの発生
を抑制することができ、本鉄筋コンクリート柱の構築方
法を、高層鉄筋コンクリート造建物における、断面積の
大きい柱に適用することができる。
【0030】また、前記筒の内側に打設されたコンクリ
ートは、それを取り巻くように前記筒と前記型枠との間
に打設されたコンクリートによって養生されることにな
り、前記筒の内側に打設されたコンクリートの硬化時の
圧縮強度の増進を促進することができる。また、コンク
リートを打設する工程が、構築すべき柱の略中心に上下
方向に配置された、多数の小孔と多数の凹凸とのうち少
なくとも一方を有する薄肉の筒の内側にコンクリートを
打設する工程と、前記筒と前記型枠との間にコンクリー
トを打設する工程との2回に分けられているので、柱の
全体にコンクリートを一度に打設する場合に比較して、
生コンクリート中の粗骨材の分離を少なくすることがで
きる。また、前記型枠にかかる側圧は、前記筒と前記型
枠との間に打設するコンクリートのみによって与えられ
るので、柱の全体にコンクリートを一度に打設する場合
に比較して、型枠にかかる側圧を小さくすることができ
る。
【0031】請求項2記載の発明によれば、請求項1と
同様の効果が得られるとともに、前記筒の内側に打設し
たコンクリートの水和熱による温度上昇が収まった後、
前記筒と前記型枠との間にコンクリートを打設するの
で、コンクリート硬化時に発生する水和熱を拡散させ
て、打設後のコンクリート、とくに柱断面中央部のコン
クリートの温度上昇を、確実に抑えることが可能とな
る。
【0032】請求項3記載の発明によれば、請求項1ま
たは2と同様の効果が得られるとともに、前記筒の内側
に打設されたコンクリートが、その外側を囲むようにし
て巻き付けられた帯筋によって拘束されるため、前記筒
の内側に打設されたコンクリートの強度および靱性が高
められる。したがって、本鉄筋コンクリート柱の構築方
法を、高層鉄筋コンクリート造建物における、高圧縮力
および高せん断力を受ける柱に適用することができる。
また、前記筒の内側に打設されたコンクリートの強度お
よび靱性が高められることにより、前記柱の断面積を小
さくして、柱のスリム化を図ることができる。これによ
り、柱に打設されるコンクリートの水和熱がさらに拡散
されやすくなり、コンクリートの硬化時の圧縮強度の増
進が一層促進される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鉄筋コンクリート柱の構築方法の一例
を示すもので、(a)〜(d)の順に、同例の手順を示
す、概略図である。
【図2】同例によって構築された鉄筋コンクリート柱を
示す、部分斜視図である。
【図3】本発明の鉄筋コンクリート柱の構築方法の他の
一例を示すもので、(a)〜(d)の順に、同例の手順
を示す、概略図である。
【符号の説明】
1,2 柱 11,21 筒 12,22 鉄筋 12a,22a 主筋 12b,22b 帯筋 13,14,23,24 コンクリート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−168822(JP,A) 特開 昭62−197539(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04G 21/02 103 E04B 1/16 E04C 3/34

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】構築すべき柱の略中心に、多数の小孔と多
    数の凹凸とのうち少なくとも一方を有する薄肉の筒を上
    下方向に配置するとともに、構築すべき柱の内部に前記
    筒を取り巻くように鉄筋を配筋する工程と、 前記筒の内側にコンクリートを打設する工程と、 前記鉄筋の周囲に型枠を建て込む工程と、 前記筒と前記型枠との間にコンクリートを打設する工程
    とを備えることを特徴とする鉄筋コンクリート柱の構築
    方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の鉄筋コンクリート柱の構築
    方法において、 前記筒の内側に打設したコンクリートの水和熱による温
    度上昇が収まった後、前記筒と前記型枠との間にコンク
    リートを打設することを特徴とする鉄筋コンクリート柱
    の構築方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の鉄筋コンクリート
    柱の構築方法において、 前記鉄筋は、前記筒の外側に配置された複数の主筋と、
    これら主筋に前記筒の外側を囲むようにして巻き付けら
    れた帯筋とを備えていることを特徴とする鉄筋コンクリ
    ート柱の構築方法。
JP2000115341A 2000-04-17 2000-04-17 鉄筋コンクリート柱の構築工法 Expired - Fee Related JP3416612B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000115341A JP3416612B2 (ja) 2000-04-17 2000-04-17 鉄筋コンクリート柱の構築工法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000115341A JP3416612B2 (ja) 2000-04-17 2000-04-17 鉄筋コンクリート柱の構築工法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001295469A JP2001295469A (ja) 2001-10-26
JP3416612B2 true JP3416612B2 (ja) 2003-06-16

Family

ID=18627005

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000115341A Expired - Fee Related JP3416612B2 (ja) 2000-04-17 2000-04-17 鉄筋コンクリート柱の構築工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3416612B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011094476A (ja) * 2010-12-13 2011-05-12 Fujita Corp 鉄筋コンクリート部材の製造方法

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007247366A (ja) * 2006-03-13 2007-09-27 Yuitto:Kk 柱状鉄筋コンクリート構造部材及びその施工方法
JP2007146636A (ja) * 2006-10-31 2007-06-14 Toyo Constr Co Ltd コンクリート構造物の構築工法
JP5323653B2 (ja) * 2009-11-25 2013-10-23 大成建設株式会社 柱構造
JP6322419B2 (ja) * 2014-01-10 2018-05-09 鹿島建設株式会社 プレキャストブロック、コンクリート構造物およびコンクリート構造物の構築方法
JP6422795B2 (ja) * 2015-02-27 2018-11-14 三井住友建設株式会社 複合梁及びこれを構成するPCa複合梁部材並びに複合ラーメン構造
JP6706225B2 (ja) * 2017-06-28 2020-06-03 東急建設株式会社 小断面ケーソン橋脚における鋼管シャフト内部へのコンクリート充填方法
CN114809632A (zh) * 2022-03-28 2022-07-29 中国建筑第四工程局有限公司 一种立柱施工方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011094476A (ja) * 2010-12-13 2011-05-12 Fujita Corp 鉄筋コンクリート部材の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001295469A (ja) 2001-10-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN108343148A (zh) 一种框架结构体系及其施工方法
JP3416612B2 (ja) 鉄筋コンクリート柱の構築工法
JPH1030212A (ja) 鉄筋コンクリート構造体およびその構築方法
JP2011094476A (ja) 鉄筋コンクリート部材の製造方法
KR100570231B1 (ko) Ps강재와 철판을 사용한 구조물 단면 증설 공법
CN111042442A (zh) 一种预制混凝土空心构件及其制备方法
JPS6145042A (ja) コンクリ−ト打設用型枠
AU2021102873A4 (en) A system and a method to provide ductile detailing in reinforced concrete wall–flat slab joint
JP2005528543A (ja) フェロセメントを用いたrc柱用型枠
CN108301510A (zh) 一种梁柱节点及其施工方法
CN112854604A (zh) 一种带交叉双螺旋箍筋钢的高强混凝土叠合柱及施工方法
JP2003300275A (ja) 耐火プレキャストコンクリート部材、及びその製造方法
JPH08338104A (ja) 強化したコンクリート柱と、その強化方法
CN1136368C (zh) 钢筋混凝土分缝柱及其制造方法
JPH0665973A (ja) 基礎,壁等の鉄筋コンクリート構造体の構築法とその構造体
JP3442453B2 (ja) 鉄筋ユニットと鉄筋内蔵型プレキャスト型枠と鉄筋内蔵型プレキャスト型枠の製造方法
CN221256142U (zh) 基于超高性能混凝土模壳的混凝土梁柱节点
JPS6035700Y2 (ja) 鉄筋コンクリ−ト柱
JP4666374B2 (ja) 鉄筋コンクリート部材
WO2001020089A1 (fr) Structure de beton et procede de construction
JPH0771072A (ja) プレキャストコンクリート型枠被覆柱およびその施工方法
JPS609703A (ja) 複合コンクリ−ト板の製造方法
CN118438541A (zh) 一种装配式混凝土预制sw柱的uhpc模壳施工工艺
KR960006904Y1 (ko) 복합 철골·프리캐스트 콘크리트
JP2629550B2 (ja) 鉄筋コンクリート面材の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080404

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090404

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100404

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110404

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130404

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130404

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140404

Year of fee payment: 11

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees