JP3415716B2 - 紫外線遮蔽剤及び紫外線遮蔽効果を有する皮膚外用剤 - Google Patents

紫外線遮蔽剤及び紫外線遮蔽効果を有する皮膚外用剤

Info

Publication number
JP3415716B2
JP3415716B2 JP08468496A JP8468496A JP3415716B2 JP 3415716 B2 JP3415716 B2 JP 3415716B2 JP 08468496 A JP08468496 A JP 08468496A JP 8468496 A JP8468496 A JP 8468496A JP 3415716 B2 JP3415716 B2 JP 3415716B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tungsten oxide
fine particle
powder
present
particle powder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP08468496A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09249542A (ja
Inventor
修之 吉野
福二 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shiseido Co Ltd filed Critical Shiseido Co Ltd
Priority to JP08468496A priority Critical patent/JP3415716B2/ja
Publication of JPH09249542A publication Critical patent/JPH09249542A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3415716B2 publication Critical patent/JP3415716B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)
  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線遮蔽効果を
有するタングステン酸化物微粒子粉末を含んでなる優れ
た紫外線遮蔽効果を有する紫外線遮蔽剤、例えば紫外線
遮蔽効果を有する皮膚外用剤に関する技術分野に属す
る。より詳細には、長波長紫外線及び中波長紫外線のい
ずれをも効果的に遮蔽し得るタングステン酸化物微粒子
粉体を配合することによって、広い波長範囲の紫外線を
効果的に遮蔽し得る紫外線遮断剤に関する技術分野に属
し、殊にこの紫外線遮断剤が皮膚外用剤としての形態を
採る場合には、酸化チタン等の金属酸化物の粉体を配合
した皮膚外用剤に一般的に見受けられる傾向にある不自
然な青白さがなく、しかものびが軽く仕上がりが自然で
ある皮膚外用剤に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】近年、太陽光中の紫外線が人体に及ぼす
悪影響について広く知られるようになり、その対応策に
ついて、様々な側面から検討されている。紫外線は、皮
膚科学的に320〜400nmの長波長紫外線(UV−
A)、290〜320nmの中波長紫外線(UV−B)及
び290nm以下の短波長紫外線(UV−C)に分類され
る。これらの紫外線のうち、UV−Cは、人間をはじ
め、生物一般に対して最も悪影響を及ぼす紫外線である
が、今のところ大気圏上空のオゾン層により吸収・散乱
され、直接地上に到達することはほとんどない(ただ
し、近年のオゾン層の破壊により、その防御効果が減少
し、人体に対する悪影響が懸念されている。)。
【0003】一方、地上に到達し、人間が直接被曝する
UV−A及びUV−Bについても、共に人体に対して種
々の作用を及ぼすことが知られている。これらの作用
は、体内のビタミンDの産生を促進する等の有益な作用
よりも、人体に悪影響を及ぼす作用の方が圧倒的に多
い。例えば、UV−Aは、被爆後数分以内に起こる皮膚
の黒化である「即時型黒化」を惹き起こし、UV−Bは
「紅斑」や「水疱」等を惹き起こすことが知られてい
る。そして、UV−A及びUV−Bのどちらの紫外線も
「シミ」や「シワ」の発生を促進し、更には皮膚癌の発
生とも関わりを有する等、人体に対して様々な悪影響を
及ぼすことが知られている。
【0004】そこで、このような紫外線の人体に対する
悪影響を防ぐために、現在までに多くの紫外線防御剤が
開発されてきた。既存のUV−A防御剤としては、有機
化合物系紫外線吸収剤として、ジベンゾイルメタン誘導
体,ベンゾトリアゾール誘導体,ベンゾフェノン誘導
体,アントラニル誘導体等が;一方、無機化合物系紫外
線遮蔽剤として、酸化亜鉛粉末,酸化セリウム粉末.酸
化ジルコニウム粉末等が知られている。既存のUV−B
防御剤としては、有機化合物系紫外線吸収剤として、パ
ラアミノ安息香酸誘導体,ジメチルアミノ安息香酸誘導
体,メトキシケイ皮酸誘導体,サリチル酸誘導体,ウロ
カニン酸誘導体等が;一方、無機化合物系紫外線遮蔽剤
としては、二酸化チタン粉末等が知られている。
【0005】しかしながら、有機化合物系の紫外線吸収
剤は、光や熱に対する安定性や皮膚に対する安全性等の
面からも必ずしも満足するものではなかった。また、U
V−AとUV−B双方の紫外線を効果的に、かつバラン
ス良く吸収する有機化合物系の紫外線吸収剤は今だ開発
途上にあるというのが現実である。一方、安全性や安定
性の高い無機化合物系の紫外線遮蔽剤である、酸化亜鉛
粉末はUV−Aの遮蔽効果は優れているが、UV−A及
びUV−Bの両領域の紫外線においては遮蔽効果が弱
い。逆に、二酸化チタン粉末においては、UV−Bの遮
蔽効果は高いが、UV−Aの遮蔽効果は弱い。更に、二
酸化チタン粉末を配合した皮膚外用剤は、その使用の際
に不自然な青白さを伴う傾向が強く、化粧ののびが重
く、化粧仕上がりが不自然になる傾向があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の技術
状況を鑑みて、UV−A及びUV−Bの両領域の紫外線
に対して優れた紫外線遮蔽効果を有し、しかも安全性及
び安定性に優れた紫外線遮蔽剤を提供し、さらにこの紫
外線遮蔽剤を配合したUV−A及びUV−Bの両領域の
紫外線に対して優れた紫外線遮蔽効果を有し、かつ安全
性及び安定性に優れ、しかも仕上がりが自然で使用性の
良好な皮膚外用剤を提供することをその課題とする。
【0007】本発明の主題となる無機化合物系紫外線遮
蔽剤では、若干の光散乱的な紫外線の遮蔽効果を認める
ことができるが、その紫外線遮蔽作用の多くは、紫外線
遮蔽剤自身のバンド構造に起因する光の吸収作用に依存
している。すなわち、現在無機化合物系紫外線遮蔽剤の
素材として用いられている上記金属酸化物は、その金属
酸化物の分子における価電子帯と伝導帯との間のエネル
ギーギャップである「禁制帯」の値以上のエネルギーを
有する光を吸収する金属酸化物である。そして、上記金
属酸化物粉体の化粧品への配合を考慮した場合、粉体の
表面積を増加させることで紫外線遮蔽能を向上させ、さ
らに色分かれや白浮きを防止するという観点からも、粉
体粒子径が可能な限り小さいことが望ましい。
【0008】しかしながら、粒子径を小さくすると、特
に超微粒子といわれる100nm以下の粒子径では、電子
状態が粒子径に依存するいわゆる「量子閉じ込め効果」
により、上記禁制帯値が大きくなって、光による最低励
起エネルギーが増大する。その結果、より大きなエネル
ギーを有する短波長側に光の吸収波長がシフトし、現在
紫外線遮蔽剤として用いられている、二酸化チタンや酸
化亜鉛の超微粒子粉末を配合した皮膚外用剤では、波長
が長いUV−Aの遮蔽効果が減少してしまう傾向にあ
る。本発明者は、光を吸収する性質を有する金属酸化物
について、微粒子化に際して起こる上記の「量子閉じ込
め効果」を積極的にとらえて、微粒子化することによ
り、UV−B遮蔽能及びUV−A遮蔽能に優れるバンド
構造を有し、しかも安全性及び安定性に優れた金属酸化
物を見出すことに主眼を置いて上記課題の解決を図っ
た。
【0010】
【課題を解決するための手段】その結果、本発明者は、
バンドギャップが二酸化チタンや酸化亜鉛よりも小さ
く、かつ安全性及び安定性に優れたタングステン酸化物
に着目した。すなわち、超微粒子化することにより現れ
る、上記「量子閉じ込め効果」を逆に有効に利用するこ
とで、その波長が400nm以下の紫外線を広範囲に、か
つ効果的に遮蔽することが可能なタングステン酸化物の
微粒子粉末を見出し、本発明を完成するに至った。本発
明者は、以下の発明をこの明細書において提供するもの
である。
【0011】請求項1において、平均粒子径が5nm以上
200nm以下であるタングステン酸化物(WO3 )微粒
子粉体を有効成分として含んでなる紫外線遮蔽剤を提供
する。
【0012】請求項2において、平均粒子径が5nm以上
50nm以下であるタングステン酸化物微粒子粉体を有効
成分として含んでなる紫外線遮蔽剤を提供する。
【0013】請求項3において、タングステン酸化物微
粒子粉体が、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム及び
酸化シリコンからなる群の元素酸化物から選ばれる1種
以上の元素酸化物を、その表面に被覆してなるタングス
テン酸化物微粒子粉体である、前記請求項1又は2記載
の紫外線遮蔽剤を提供する。
【0014】請求項4において、タングステン酸化物微
粒子粉体が、その表面に疎水化処理又は表面活性抑制処
理を施してなるタングステン酸化物微粒子粉体である、
前記請求項1〜3のいずれかの請求項記載の紫外線遮蔽
剤を提供する。請求項5において、タングステン酸化物
微粒子粉体が、波長が400nm以下の紫外線を遮蔽し得
る微粒子粉体である、前記請求項1〜4のいずれかの請
求項記載の紫外線遮蔽剤を提供する。
【0015】請求項6において、紫外線遮蔽剤が、皮膚
外用剤である、前記請求項1〜5のいずれかの請求項記
載の紫外線遮蔽剤を提供する。請求項7において、タン
グステン酸化物微粒子粉体の配合量が、皮膚外用剤全体
の0.1重量部以上60.0重量部以下である、前記請
求項6記載の紫外線遮蔽剤を提供する。請求項8におい
て、タングステン酸化物微粒子粉体の配合量が、皮膚外
用剤全体の1.0重量部以上40.0重量部以下であ
る、前記請求項6記載の紫外線遮蔽剤を提供する。
【0016】なお、本明細書中では、有機化合物系の専
ら紫外線を吸収する作用を有する化合物を「紫外線吸収
剤」という。また、無機化合物系の紫外線を遮断する効
果と吸収する効果を併せ持つ化合物を「紫外線遮蔽剤」
という。そして、この「紫外線吸収剤」と「紫外線遮蔽
剤」とを併せた概念を「紫外線防御剤」という(既述の
ものを含む)。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。 A.本発明に関わるタングステン酸化物微粒子粉体につ
いて 本発明に関わるタングステン酸化物微粒子粉体は、平均
粒子径が5nm以上200nm以下である三酸化タングステ
ン(WO3 )微粒子粉体である(本明細書においては、
「本発明タングステン酸化物微粒子粉体」ともいう。通
常、平均粒子径が100nmの微粒子粉体を超微粒子粉体
というが、本明細書ではタングステン微粒子粉末の平均
粒子径が100nm以下の場合にも、タングステン酸化物
微粒子粉体と総称する。)。また、本明細書において
は、微粒子粉体の平均粒子径とは、算術平均径〔Σnd
/Σn(n:粒子の数,d:粒子径(直径))〕のこと
を意味する。
【0019】本発明タングステン酸化物微粒子粉体の製
法は、特に限定されるものではない。すなわち、気相
法,液相法によっても、その他、高周波誘導加熱法,電
子ビーム加熱法,レーザービーム加熱法,スパッタリン
グ法等の物理的方法によっても製造することができる。
ここで、本発明タングステン酸化物微粒子粉体の製法と
して代表的である、気相法及び液相法について、簡単に
説明する。
【0020】例えば、臭化タングステン、塩化タングス
テン等の低沸点タングステン化合物を気化させ、この低
沸点タングステン化合物と酸素とを、800℃以上で反
応させることにより、所望するタングステン酸化物微粒
子粉体を製造することができる〔気相法(気相反応
法)〕。なお、このタングステン酸化物微粒子の粒子径
は、反応温度の上昇,反応系中の酸素濃度の増加,低沸
点タングステン化合物の濃度の減少によって小型化する
ことができる。
【0021】また、タングステン酸,タングステン酸ナ
トリウム,タングステン酸カリウム等、水溶性タングス
テン酸塩を溶解した水溶液のpHを調整し、タングステ
ン水酸化物を沈澱させ、その焼成を行う方法により、所
望するタングステン酸化物微粒子粉体を製造することが
できる〔液相法(加水分解法)〕。
【0022】また、低温下で上記の水溶性タングステン
酸塩等を溶解した水溶液の凍結液滴を形成させ、これを
昇華させた後熱分解をして、所望するタングステン酸化
物微粒子粉体を製造したり;上記の水溶性タングステン
酸塩等を熱風で蒸発させて、これをさらに熱分解して、
所望するタングステン酸化物微粒子粉体を製造したり;
上記の水溶性タングステン酸塩を、高温下で蒸発させる
と同時に熱分解を行って、所望するタングステン酸化物
微粒子粉体を製造することもできる〔液相法(均一溶媒
蒸発法)〕。
【0023】液相法においては、上記のタングステン酸
塩等の水溶液の濃度を調整することにより、製造する微
粒子粉体の粒子径を調整することができる。すなわち、
これらの水溶液の濃度を希薄にすると粒子径が小さくな
り、逆に濃くすると粒子径が大きくなる傾向にある。ま
た、熱分解温度や乾燥温度等を調整することによっても
微粒子粉体の粒子径を調整することができる。
【0024】これらの本発明タングステン酸化物微粒子
粉体の製造法のうち、液相法の一態様である加水分解法
は、粒子径の調整が容易であり、より微細な微粒子を得
ることが比較的容易であり、かつ一回の操作で多量の微
粒子の調製をすることが可能であり、好ましい製造方法
として例示することができる。なお、上記した本発明タ
ングステン酸化物微粒子粉体の製造方法は、あくまで例
示であり、これらの製造方法に限定されるものではな
い。
【0025】本発明タングステン酸化物微粒子粉体の微
粒子の平均粒子径は、5nm以上、200nm以下(直径)
である。平均粒子径が、200nmを越えると「量子閉じ
込め効果」が弱く、UV−Bの遮蔽効果が低下する、粉
体それ自体が若干であるが黄色を帯び、さらにこれを配
合した本発明紫外線遮蔽剤の一態様である皮膚外用剤を
使用する際に白浮き等を生じる傾向がある故、好ましく
ない。また、上記の平均粒子径が5nm未満のタングステ
ン酸化物微粒子粉体は単離することが難しいだけではな
く、この粒子径では、「量子閉じ込め効果」が強くなり
過ぎてUV−Aの遮蔽効果が低下し、さらに後述する皮
膚外用剤の有効成分として用いる場合に、この皮膚外用
剤中において凝集する等、分散上の問題を生じる傾向が
あり好ましくない。
【0026】また、この平均粒子径が5nm以上50nm以
下の本発明タングステン酸化物微粒子粉体の微粒子は、
「量子閉じ込め効果」によりUV−A及びUV−B双方
に対して特に優れた紫外線遮蔽効果を有し、その製造も
比較的容易であり、さらに後述する皮膚外用剤の有効成
分として使用した場合の使用性も良好であり、特に好ま
しい。
【0027】なお、本発明タングステン酸化物微粒子粉
体の平均粒子径は、粒度(粒子径分布)から導かれる算
術平均径であり、この粒子径は通常公知の方法により測
定して求めることができる。例えば、電子顕微鏡写真に
よる微粒子の長さや面積の測定、遠心沈降法による微粒
子のストークス径の測定、透過法の一種であるクヌード
セン法による微粒子の比表面積の測定、吸着法の一種で
あるBET法,流動法,液相吸着法による微粒子の比表
面積の測定、X線回析法による結晶子の大きさの測定等
によって、本発明タングステン酸化物微粒子粉体の粒子
径を求めることができる。
【0028】本発明タングステン酸化物微粒子粉体は、
その分散性、粉末の安定性を向上させて、表面活性を抑
えるために、アルミニウム,ジルコニウム及びシリコン
からなる群から選ばれる1種以上の元素の酸化物を微粒
子の表面に被覆されていてもよい。この被覆方法は、通
常公知の方法を用いて行うことができる。すなわち、未
被覆の本発明タングステン酸化物微粒子粉体を水中に分
散させて、この分散液に被覆用化合物を反応させること
によって所望する被覆済本発明タングステン酸化物微粒
子粉体を製造することができる。被覆用化合物として
は、アルミニウムで被覆する場合には、例えば硫酸アル
ミニウム6水和物等を;ジルコニウムで被覆する場合に
は、例えばオキシ塩化ジルコニウム8水和物等を;シリ
コンで被覆する場合には、例えばケイ酸ナトリウム等を
例示することができる。これらの被覆工程については、
後述する実施例において具体的に記載する。
【0029】また、本発明微粒子タングステン酸化物
は、疎水化処理又は表面活性抑制処理として、シリコー
ン処理、脂肪酸処理、金属石鹸処理等を施すこともでき
る。これらの疎水化処理又は表面活性抑制処理方法は、
通常公知の方法を用いて行うことができる。すなわち、
未被覆の本発明タングステン酸化物微粒子粉体を溶媒中
に分散させて、この系に上記の処理成分を添加すること
により所望する被覆済本発明タングステン酸化物微粒子
粉体を製造することができる。この処理工程について
は、後述する実施例において具体的に記載する。
【0030】これらの疎水化処理又は表面活性抑制処理
を施した本発明タングステン酸化物微粒子粉体は、優れ
た撥水性又は表面活性抑制効果を有する。このようにし
て、後述する本発明紫外線遮蔽剤の有効成分となる「平
均粒子径が5nm以上200nm以下であるタングステン酸
化物(WO3 )微粒子粉体」が提供される。
【0031】B.本発明紫外線遮蔽剤について 前記の本発明タングステン酸化物微粒子粉体は、紫外線
被曝による種々の悪影響を防御するための紫外線遮蔽剤
の有効成分として、例えば、紫外線から人体を遮蔽する
目的を有する皮膚外用剤の有効成分として;化粧品や食
品等の紫外線による劣化を可能な限り防ぐ必要のある製
品のパッケージ材の紫外線遮蔽成分として;プラスチッ
クスの紫外線による劣化防止剤の有効成分として用いる
ことができる。
【0032】これらの紫外線遮蔽剤の形態は、個別具体
的な目的により、適宜選択することができる。例えば、
本発明タングステン酸化物微粒子粉体をそのまま本発明
紫外線遮蔽剤として用いることもできるし、後述する形
態の皮膚外用剤の有効成分として本発明タングステン酸
化物微粒子粉体を配合することができる。特に、上記皮
膚外用剤の有効成分として用いることは、本発明タング
ステン酸化物微粒子粉体の特性を生かす上で非常に好ま
しい。
【0033】C.本発明皮膚外用剤について 上記のように、本発明タングステン酸化物微粒子粉体
は、紫外線から人体を遮蔽する目的を有する皮膚外用剤
の有効成分として用いることが特に好ましい。上記の本
発明タングステン酸化物微粒子粉体を含んでなる皮膚外
用剤(以下、本発明皮膚外用剤ともいう)は、外皮に適
用される化粧料、医薬品、医薬部外品等に広く適用可能
であり、その剤形も水溶液系、可溶化系、乳化系、粉末
系、油液系、ゲル系、軟膏系、エアゾール系、水−油2
層系、水−油−粉末3層系等、幅広い剤形を取り得る。
すなわち、基礎化粧品であれば、洗顔料,化粧水,乳
液,クリーム,ジェル,エッセンス(美容液),パック
・マスク等の形態に、上記の多様な剤形において広く適
用可能である。また、メーキャップ化粧品であれば、フ
ァンデーション,口紅等の形態に広く適用可能である。
さらに、医薬品又は医薬部外品であれば、各種の軟膏剤
等の形態に広く適用が可能である。そして、これらの剤
形及び形態に、本発明皮膚外用剤の取り得る剤形及び形
態が限定されるものではない。
【0034】また、本発明タングステン酸化物微粒子粉
体の皮膚外用剤への配合量は、この微粒子粉体を配合す
る皮膚外用剤の具体的剤形や、より具体的な目的を鑑み
た他の配合成分との兼ね合いにより、一概に規定できる
ものではないが、概ね皮膚外用剤全体の0.1重量部以
上、同60.0重量部以下が好ましく、同1.0重量部
以上、同40.0重量部以下であることが特に好まし
い。
【0035】皮膚外用剤全体の0.1重量部未満では、
十分な紫外線遮蔽効果が得られない傾向にあり、また同
60.0重量部を越えると使用性が悪くなる傾向にあり
好ましくない。
【0036】本発明タングステン酸化物微粒子粉体を含
んでなる皮膚外用剤は、UV−A及びUV−Bの双方の
紫外線に対して非常に優れた遮蔽効果を有する。そして
その上、酸化チタン等の金属酸化物の粉体を配合してこ
れを使用した場合に、一般的に見受けられる傾向にある
不自然な青白さがなく、しかものびが軽く仕上がりが自
然であるという驚くべき効果を有する。
【0037】なお、本発明皮膚外用剤においては、本発
明タングステン酸化物微粒子粉体を、所望する剤形に応
じた製剤上許容し得る基剤(後述する)との混合物とし
て使用に供することにより、上記の効果を発揮すること
が十分可能であり、この効果のみを目的とする皮膚外用
剤である限りにおいては、他の薬効成分を追加配合する
必要は特にない。
【0038】ただし、他の薬効成分の配合により、皮膚
外用剤が一般的に奏するであろう効果を付与する目的
で、この他の薬効成分を本発明皮膚外用剤に配合するこ
とは、その配合により、上記の本発明の所期の効果を損
なわない範囲で可能である。例えば、他の紫外線防御剤
と組み合わせて皮膚外用剤中に配合することにより、さ
らに紫外線防御効果を増強することが可能である。すな
わち、UV−A吸収剤として、メチルアントラニレー
ト、ホモメンチル−N−アセチルアントラニレート等の
アントラニル酸系紫外線吸収剤;2, 4−ジヒドロキシ
ベンゾフェノン、2, 2' −ジヒドロキシ−4−メトキ
シベンゾフェノン、2, 2' −ジヒドロキシ−4, 4'
−ジメトキシベンゾフェノン、2, 2',4, 4' −テト
ラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メ
トキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ
−4' −メチルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−
メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩、4−フェ
ニルベンゾフェノン、2−エチルヘキシル−4' −フェ
ニル−ベンゾフェノン−2−カルボキシレート、2−ヒ
ドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、4−ヒ
ドロキシ−3−カルボキシベンゾフェノン等のベンゾフ
ェノン系紫外線吸収剤;2, 2’−ヒドロキシ−5−メ
チルフェニルベンゾトリアゾール、2−(2' −ヒドロ
キシ−5’−tert−オクチルフェニル) ベンゾトリアゾ
ール、2−( 2' −ヒドロキシ−5’−メチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外
線吸収剤;ジアニソイルメタン、4−メトキシ−4'
tert−ブチルジベンゾイルメタン(パルソールA)等を
組み合わせて配合することができる。
【0039】また、UV−B吸収剤として、パラアミノ
安息香酸 (以下、PABAという)、PABAモノグリ
セリンエステル、N,N−ジプロポキシPABAエチル
エステル、N,N−ジエトキシPABAエチルエステ
ル、N,N−ジメチルPABAエチルエステル、N,N
−ジメチルPABAブチルエステル、N,N−ジメチル
PABAアミルエステル等の安息香酸系紫外線吸収剤;
ジプロピレングリコールサリシレート、エチレングリコ
ールサリシレート、ミリスチルサリシレート、メチルサ
リシレート、アミルサリシレート、メンチルサリシレー
ト、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレー
ト、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p
−イソプロパノールフェニルサリシレート等のサリチル
酸系紫外線吸収剤;オクチルシンナメート、エチル−4
−イソプロピルシンナメート、メチル−2, 5−ジイソ
プロピルシンナメート、エチル−2, 4−ジイソプロピ
ルシンナメート、メチル−2, 4−ジイソプロピルシン
ナメート、プロピル−p−メトキシシンナメート、イソ
プロピル−p−メトキシシンナメート、イソアミル−p
−メトキシシンナメート、オクチル−p−メトキシシン
ナメート( 2−エチルヘキシル−p−メトキシシンナメ
ート) 、2−エトキシエチル−p−メトキシシンナメー
ト、シクロヘキシル−p−メトキシシンナメート、エチ
ル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、2−エチ
ルヘキシル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、
グリセリルモノ−2−エチルヘキサノイル−ジパラメト
キシシンナメート、メトキシケイ皮酸オクチル、3,
4, 5−トリメトキシケイ皮酸−3−メチル−4−[メ
チルビス(トリメチルシロキシ)シリル]ブチル、p−
ジメトキシケイ皮酸モノエチルエステル等のケイ皮酸系
紫外線吸収剤;3−( 4’−メチルベンジリデン) −
d, 1−カンファー、3−ベンジリデン−d,1−カン
ファー、5−( 3, 3−ジメチル−2−ノルボルニリデ
ン) −3−ペンテン−2−オン等のカンファー誘導体;
ウロカニン酸、ウロカニン酸エチルエステル、2−フェ
ニル−5−メチルベンゾオキサゾール、ジベンザラジン
等を組み合わせて配合することができる。
【0040】さらに、紫外線遮蔽剤として、酸化チタン
(TiO2 )、タルク(MgSiO2 )、カルミン(F
eO2 )、ベントナイト、カオリン、酸化亜鉛(Zn
O)等を組み合わせて配合することができる。
【0041】また、保湿効果を付与するために、ポリエ
チレングリコール,ジプロピレングリコール,1,3−
ブチレングリコール,グリセリン,ソルビトール,キシ
リトール,マルチトール,ヒアルロン酸,コンドロイチ
ン硫酸塩,サワラ抽出成分,シャクヤク抽出成分,ムシ
ジン等の保湿成分を配合することができる。
【0042】また、美白効果を付与するために、アルブ
チン,コウジ酸又はアスコルビン酸,アスコルビン酸硫
酸エステル(塩),アスコルビン酸リン酸エステル
(塩),アスコルビン酸ジパルミテート等のビタミンC
類等の美白成分を配合することができる。
【0043】また、肌荒れ防止効果を付与するために、
アラントイン,グリチルリチン酸(塩),グリチルレチ
ン酸及びその誘導体,グルタチオン,アシルサルコシン
酸,甘草抽出成分,黄連抽出成分,シコン抽出成分,西
洋ノコギリ草抽出成分,ヒリハリ草抽出成分,アロエ抽
出成分,ギシギシ抽出成分,コウホネ抽出成分,ゼニア
オイ抽出成分,トウキ抽出成分,スギナ抽出成分,ユキ
ノシタ抽出成分,アルニカ抽出成分,ユリ属植物の抽出
成分,ヨモギ抽出成分,クチナシ抽出成分等の抗炎症成
分;クエン酸,酒石酸,オレンジ,トウヒ,バーチ抽出
成分,ハマメリス抽出成分,オドリコ草抽出成分,白樺
抽出成分,ダイオウ抽出成分等の収れん成分;ビタミン
A及びその誘導体、ビタミンB6 塩酸塩,ビタミンB6
トリパルミテート,ビタミンB6 ジオクタノエート,ビ
タミンB2 及びその誘導体,ビタミンB12,ビタミンB
15及びその誘導体等のビタミンB類、α−トコフェロー
ル,β−トコフェロール,γ−トコフェロール,ビタミ
ンE−アセテート,ビタミンE−ニコチネート等のビタ
ミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、
パントテチン等のビタミン類;ニンジンエキス,リリー
抽出成分,ヘチマ抽出成分,マロニエ抽出成分,オオバ
ク抽出成分,ベニバナ抽出成分,クララ抽出成分,胎盤
抽出成分等の天然物抽出成分等の肌荒れ防止作用を有す
る成分を配合することができる。
【0044】また、血管拡張効果を付与するために、セ
ンブリ抽出成分,センキュウ抽出成分,セージ抽出成
分,セファランチン,γ−オリザノール,ニコチン酸ベ
ンジルエステル等の血管拡張成分を配合することができ
る。
【0045】また、抗菌効果を付与するために、ヒノキ
チオールビサボロール,ユーカリプトール等の抗菌成分
を配合することができる。
【0046】また、皮脂抑制効果を付与するために、エ
チニルエストラジオール等の皮脂抑制成分を配合するこ
とができる。なお、上に挙げた薬効成分に、本発明皮膚
外用剤に配合可能な他の薬効成分が限定されるものでは
ない。また、上に挙げた成分に対応する薬効も、上記に
限定されるものではない。例えば、ビタミンC類は美白
成分として用いることができるとともに、後述する抗酸
化助剤としても用いることが可能である。さらに、上に
挙げた薬効成分は単独で本発明皮膚外用剤に配合するこ
との他に、2種類以上の上記薬効成分を、目的に応じ、
適宜組み合わせて配合することも可能である。本発明皮
膚外用剤においては、所望する剤形及び形態に応じて通
常公知の基剤成分を、その配合により本発明皮膚外用剤
の所期の効果が損なわれない範囲で広く用いて配合する
ことができる。
【0047】すなわち、二酸化チタン,マイカ,タル
ク,カオリン,二酸化チタン被覆雲母等の粉末成分;月
見草油,アボガド油,ミンク油,マカデミアナッツ油,
トウモロコシ油,ナタネ油,ヒマシ油,ヒマワリ油,カ
カオ油,ヤシ油,コメヌカ油,オリーブ油,ツバキ油,
スクワレン等の天然動植物油脂類;流動パラフィン,パ
ラフィン,スクワラン,ワセリン等の炭化水素類;パラ
フィンワックス,ラノリン,ホホバ油,鯨ロウ,ミツロ
ウ,キャンデラリラワックス,カルナウバロウ等のワッ
クス類;セタノール,ステアリルアルコール,イソステ
アリルアルコール,2−オクチルドデカノール,ラノリ
ンアルコール等の高級アルコール類;ラウリン酸,ミリ
スチン酸,パルミチン酸,ステアリン酸,ベヘニン酸,
イソステアリン酸,オレイン酸,リノレン酸,リノール
酸,オキシステアリン酸等の高級脂肪酸類;ミリスチン
酸イソプロピル,ミリスチン酸2−オクチルドデシル,
パルミチン酸イソプロピル,ステアリン酸イソプロピ
ル,2−エチルヘキサン酸グリセロール,トリ2−エチ
ルヘキサン酸グリセリル,2−エチルヘキサン酸セチ
ル,リンゴ酸ジイソステアリル,テトラ2−エチルヘキ
サンペンタスリット等の脂肪酸エステル類;ジエチレン
グリコールモノプロピルエーテル,ポリオキシエチレン
ポリオキシプロピレンペンタエリスリトールエーテル,
ポリオキシプロピレンブチルエーテル,リノール酸エチ
ル等の極性オイル;メチルポリシロキサン,メチルフェ
ニルポリシロキサン等のシリコーン油;メチルセルロー
ス,アラビアガム,ポリビニルアルコール,モンモリロ
ナイト,ラポナイト,カルボキシビニルポリマー,アル
カリ変性カルボキシビニルポリマー等の増粘剤;エタノ
ール,1,3−ブチレングリコール等の有機溶剤;ブチ
ルヒドロキシトルエン,トコフェロール,ブチルヒドリ
キシアニソール,没食子酸エステル,フィチン酸,リン
ゴ酸等の酸化防止剤又は酸化防止助剤;安息香酸,サリ
チル酸,ソルビン酸,パラオキシ安息香酸アルキルエス
テル(メチルパラベン,エチルパラベン,ブチルパラベ
ン等),ヘキサクロロフェン等の抗菌防腐剤;モノラウ
リン酸ソルビタン,セスキオレイン酸ソルビタン,トリ
オレイン酸ソルビタン,モノラウリン酸ポリオキシエチ
レンソルビタン,ポリエチレングリコールモノオレー
ト,ポリオキシエチレンアルキルエーテル,ポリグリコ
ールジエステル,ラウロイルジエタノールアマイド,脂
肪酸イソプロパノールアマイド,マルチトールヒドロキ
シ脂肪族エーテル,アルキル化多糖,アルキルグルコシ
ド,シュガーエステル,パントテニルエチルエーテル等
の非イオン性界面活性剤;ステアリルトリメチルアンモ
ニウムクロライド,塩化ベンザルコニウム,ラウリルア
ミンオキサイド等のカチオン系界面活性剤;パルミチン
酸ナトリウム,ラウリン酸ナトリウム,ラウリル硫酸カ
リウム,アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル,
ロート油,リニアドデシルベンゼン硫酸,ポリオキシエ
チレン硬化ヒマシ油マレイン酸,アシルメチルタウリン
酸等のアニオン系界面活性剤;EDTAナトリウム等の
キレート剤;メントール,ハッカ油,ペパーミント油,
カンフル,チモールイノシトール,スピンラントール,
サリチル酸メチル等の清涼剤;色素;香料;又は精製水
等を所望する剤形に応じた処方に従い、適宜組み合わせ
て本発明皮膚外用剤に配合することができる。本発明皮
膚外用剤の具体的な処方については、後述する実施例に
おいて記載する。
【0048】
【実施例】さらに、実施例等により、本発明を具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例等にその技術的範
囲が限定されるものではない。 A.本発明タングステン酸化物微粒子粉体に関する実施
例等: 〔実施例A−1〕本発明タングステン酸化物微粒子粉体
の製造 (1)分散剤として、10-5mol/l のヘキサメタリン酸
ナトリウム水溶液3lを80℃に加熱し、アンモニア水
又は塩酸でpHを7.0に調整した。その後、十分に系
を攪拌しながら、0.5mol のタングステン酸(関東試
薬株式会社製)及び0.5mol のアンモニアを溶解した
水溶液1l を、始めに200ml/時間以上の滴下速度で
50mlを滴下し、溶液中で結晶核を形成させた後、10
0ml/時間以下の滴下速度で、この水溶液の残り全量を
滴下した。なお、この際塩酸で溶液のpHを7.0に保
持した。
【0049】滴下終了後、80℃に系を保持した状態で
60時間熟成させて、この熟成させた粉末分散液を濾過
した後、再び濾過残分に水を加えて、再び十分に粉末を
分散させた。この濾過、水洗の操作を3回繰り返し、溶
液中の可溶性塩を除去した後、濾過残分をアセトン中に
十分に分散し、濾過を行った後、60℃の真空中で12
時間乾燥させた。得られた乾燥品を十分に解砕した後、
500℃で2時間焼成し、目的とする粉末を得た。
【0050】この粉末をX線回析にかけた結果、この粉
末の回析パターンが既知の三酸化タングステン(W
3 )と一致し、この粉末は確かに三酸化タングステン
(WO3)であることが確認された。また、得られた粉
末を電子顕微鏡で観察したところ、一次粒子径は約50
nmであることが確認された。
【0051】(2)本発明タングステン酸化物微粒子粉
体の被覆処理 酸化アルミニウムによる粉体表面被覆 重量部10部の前記(1)において製造した未被覆の本
発明酸化タングステン微粒子粉末を重量部1000部の
水に分散させ、これに酸化アルミニウム6水和物1.3
2部及び尿素1.58部を添加して溶解し、十分に攪拌
しながら100℃まで昇温した。その後、100℃で4
時間、攪拌しながら尿素の加熱加水分解反応を用いた硫
酸アルミニウムの加水分解反応を行うことにより、粉体
粒子表面に水酸化アルミニウムを被覆した。反応終了
後、水洗及び濾過を3回繰り返し、可溶性塩分を除去し
た後、重量部100部のアセトンに分散、濾過し、60
℃で12時間真空乾燥した試料を、300℃で3時間焼
成を行うことにより、酸化アルミニウムで表面が被覆さ
れた本発明酸化タングステン微粒子粉末10.3部を得
た。
【0052】酸化ジルコニウムによる粉体表面被覆 重量部10部の前記(1)において製造した未被覆の本
発明酸化タングステン微粒子粉末を重量部1000部の
水に分散させ、これにオキシ塩酸ジルコニウム8水和物
0.78部及び尿素0.58部を添加、溶解し、十分に
攪拌しながら100℃まで昇温した。その後、100℃
で4時間、攪拌しながら尿素の加熱加水分解反応を用い
た硫酸アルミニウムの加水分解反応を行うことにより、
粉体粒子表面に水酸化ジルコニウムを被覆した。反応終
了後、水洗及び濾過を3回繰り返し、可溶性塩分を除去
した後、重量部100部のアセトンに分散、濾過し、6
0℃で12時間真空乾燥した試料を、300℃で3時間
焼成を行うことにより、酸化ジルコニウムで表面が被覆
された本発明酸化タングステン微粒子粉末10.3部を
得た。
【0053】シリコン酸化物による粉体表面被覆 重量部10部の前記(1)において製造した未被覆の本
発明酸化タングステン微粒子粉末及び重量部2部の水酸
化ナトリウムを重量部1000部の水に溶解、分散さ
せ、これに十分に攪拌しながらケイ酸ナトリウム0.9
部を溶解した水溶液100部を分散液中に徐々に滴下し
た。このとき分散液のpHを塩酸を用いて9に保持し
た。滴下終了後、水洗及び濾過を3回繰り返し、可溶性
塩分を除去した後、重量部100部のアセトンに分散、
濾過し、60℃で12時間真空乾燥した試料を、300
℃で3時間焼成を行うことにより、シリコン酸化物で表
面が被覆された本発明酸化タングステン微粒子粉末1
0.3部を得た。
【0054】(3)本発明タングステン酸化物微粒子粉
体の疎水性処理 シリコーン処理 重量部2000部の前記(1)において製造した未被覆
の本発明酸化タングステン微粒子粉末を重量部120部
のメチルハイドロジェンポリシロキサンを溶解した重量
部120部のイソプロパノール中に分散した試料をヘン
シェルミキサー中に十分に分散し、100℃で10時間
乾燥した後、200℃で2時間焼成を行い、シリコーン
処理本発明酸化タングステン微粒子粉末2100部を得
た。
【0055】脂肪酸処理 重量部10部の前記(1)において製造した未被覆の本
発明酸化タングステン微粒子粉末を重量部1000部の
イソプロパノール中に分散し、60℃に加熱した後、重
量部0.3部のミリスチン酸を溶解したイソプロパノー
ル溶液100部を十分に攪拌しながら徐々に滴下した。
その後、60℃で2時間攪拌状態を保持し、濾過及びイ
ソプロパノール中への分散を繰り返し、可溶性塩を除去
した後、80℃で12時間乾燥し、さらに小型粉砕器で
粉砕し、脂肪酸処理本発明酸化タングステン微粒子粉末
10.3部を得た。
【0056】金属石鹸処理 重量部10部の前記(1)において製造した未被覆の本
発明酸化タングステン微粒子粉末を重量部1000部の
水に分散し、重量部0.3部のステアリン酸ナトリウム
を溶解し、攪拌しながら80℃に加熱し、3時間保持し
た。その後、水洗及び濾過を3回繰り返し、可溶性塩分
を除去した後、重量部100部のアセトンに分散、濾過
し60℃で12時間真空乾燥し、金属石鹸処理粉末1
0.3部を得た。
【0057】〔試験例A−1〕 吸収スペクトルの測定 前記の方法で製造した本発明タングステン酸化物微粒子
粉体2gを石英ガラスを窓板とした粉末測定用セルに充
填し、日立製作所製U−3410型分光光度計で、積分
球を用いて240〜700nmの波長範囲で粉末の吸光度
を測定した。
【0058】第1図に、一般的に紫外線遮蔽剤として市
販されている超微粒子二酸化チタンP−25(P−2
5:日本エアロジル製、粒子径:25nm)と比較した測
定結果を示した。この第1図に示された結果より、超微
粒子二酸化チタンP−25(図中、曲線b)では、約3
30nm以下の波長領域の吸光度は高いものの、330〜
400nmの波長領域の吸光度は低いことが判明した。こ
れに比べて、本発明微粒子タングステン酸化物は、40
0nm以下の紫外線全領域にわたって吸光度が高いことが
判明した(図中、曲線a)。このことから、本発明微粒
子タングステン酸化物は、UV−A及びUV−Bを効果
的に遮蔽することが判明した。
【0059】B.本発明皮膚外用剤に関する実施例 〔実施例B−1〕 パウダリーファンデーション 重量部 1) タルク 15.0 2) マイカ 20.0 3) セリサイト 19.7 4) 本発明微粒子酸化タングステン* 10.0 5) 雲母チタン 3.0 6) ステアリン酸亜鉛 1.0 7) ベンガラ 1.0 8) 黄酸化鉄 3.0 9) 黒酸化鉄 0.2 10) ナイロンパウダー 10.0 11) スクワラン 6.0 12) 酢酸ラノリン 1.0 13) ミリスチン酸オクチルドデシル 2.0 14) ジイソオクタン酸 ネオペンチルグリコール 2.0 15) モノオレイン酸ソルビタン 0.5 16) 防腐剤 適 量 17) 酸化防止剤 適 量 18) 香料 適 量 *:前記した製造工程により製造した。以下の実施例においても同様である。
【0060】<製法>1)〜10) をヘンシェルミキサーで
混合し、これに11) 〜18) を混合溶解したものを添加
し、更に十分に混合したこの混合物をパルベライザーで
粉砕した。この粉砕品をアルミニウム製の中皿に圧縮成
形し、固形のパウダリーファンデーションを得た。
【0061】なお、この実施例B−1のパウダリーファ
ンデーションとの比較例として、上記4)の本発明微粒子
酸化タングステンに代えて超微粒子二酸化チタンを同じ
く10.0重量部添加したパウダリーファンデーション
を製造した(比較例B−1)。
【0062】〔試験例B−1〕 <紫外線遮蔽能の検討>実施例B−1及び比較例B−1
で製造したパウダリーファンデーション0.1gを石英
板上に10cm2 の範囲で均一に塗布し、積分球を用いて
透過率の測定を行った。ここで、350nmの透過率をU
V−Aに対する遮蔽能とし、300nmの透過率をUV−
Bに対する遮蔽能とした。
【0063】その結果を第1表に示す。
【表1】
【0064】第1表に示した通り、実施例B−1で製造
した本発明パウダリーファンデーションは、微粒子二酸
化チタンを配合した比較例B−1と比べて、UV−A.
B両紫外線、特にUV−Aに対して強い遮蔽能を有する
ことが判明した。 <官能評価>実施例B−1及び比較例B−1で製造した
パウダリーファンデーションについて、それぞれ比較し
ながら化粧専門パネル10名を用いて使用テストを行っ
た。
【0065】その結果を第2表に示す。
【表2】
【0066】なお、表中の記号は、 ◎:8〜10名が良好と判定 ○:6〜7名が良好と判定 △:3〜5名が良好と判定 ×:0〜2名が良好と判定 第2表に示した通り、本発明パウダリーファンデーショ
ンは、不自然な青白さがなく、のびが軽く、仕上がりが
自然であることが判明した。
【0067】 〔実施例B−2〕 油性ファンデーション 重量部 1) タルク 12.8 2) カオリン 10.0 3) 本発明微粒子酸化タングステン 15.0 4) マイカ 10.0 5) ベンガラ 1.0 6) 黄酸化鉄 3.0 7) 黒酸化鉄 0.2 8) 固形パラフィン 3.0 9) マイクロクリスタリンワックス 6.0 10) ミツロウ 2.0 11) ワセリン 12.0 12) 酢酸ラノリン 1.0 13) スクワラン 6.0 14) パルミチン酸イソプロピル 18.0 15) 酸化防止剤 適 量 16) 香料 適 量
【0068】<製法>1) 〜7)をヘンシェルミキサーで
混合し、更にパルベライザーで粉砕した。一方、8)〜1
2) を70〜80℃に加熱し、溶解混合した。この溶解
混合物に、さらに13) 〜15) を加えて混合した。この加
熱混合した8)〜15) に上記の1)〜7)の混合粉砕粉末を加
えて混合し、これに16) を加えた。この混合品をニーダ
ーで十分混合し、アルミニウム製の中皿に成形して、所
望する油性ファンデーションを製造した。
【0069】〔試験例B−2〕 <紫外線遮蔽能の検討>この実施例B−2で製造した油
性ファンデーションの紫外線遮蔽能を、上記試験例B−
1と同様の手順で検討した。その結果を以下に示す。
【0070】波 長 透過率(%) 300nm 2.4 350nm 4.9 この結果より、本発明油性ファンデーションは、UV−
A,B両紫外線に対して強い遮蔽能を有することが判明
した。
【0070】<官能評価>実施例B−2で製造した本発
明油性ファンデーションについて、使用テストを試験例
B−1と同様の手順で検討した。その結果、各項目とも
使用性の評価は◎の範疇であった。すなわち、本発明油
性ファンデーションは、不自然な青白さがなく、のびが
軽く、仕上がりが自然であることが判明した。
【0071】 〔実施例B−3〕 スティックタイプファンデーション 重量部 1) タルク 10.0 2) カオリン 5.8 3) 合成マイカ 10.0 4) 本発明微粒子酸化タングステン 20.0 5) ベンガラ 1.0 6) 黄酸化鉄 3.0 7) 黒酸化鉄 0.2 8) 固形パラフィン 3.0 9) マイクロクリスタリンワックス 7.0 10) ワセリン 15.0 11) ジメチルポリシロキサン 3.0 12) スクワラン 5.0 13) パルミチン酸イソプロピル 17.0 14) 酸化防止剤 適 量 15) 香料 適 量
【0072】<製法>1) 〜7)をヘンシェルミキサーで
混合し、この混合粉末をパルベライザーで粉砕した。一
方、8)〜14) を70〜80℃に加熱混合し、十分に混合
した。この混合物に、上記の1)〜7)の混合粉砕粉末及び
15) を加え、TKミルで十分に混練し、樹脂状の型に流
し込み、冷却してスティック状ファンデーションを製造
した。
【0073】〔試験例B−3〕 <紫外線遮蔽能の検討>この実施例B−3で製造したス
ティックファンデーションの紫外線遮蔽能を、上記試験
例B−1等と同様の手順で行った。その結果を以下に示
す。波 長 透過率(%) 300nm 1.4 350nm 2.3 この結果により、本発明スティックファンデーション
は、UV−A,B両紫外線に対して強い遮蔽能を有する
ことが判明した。
【0074】<官能評価>実施例B−3で製造した本発
明油性ファンデーションについて、使用テストを試験例
B−1等と同様の手順で検討した。その結果、各項目と
も使用性の評価は◎の範疇であった。すなわち、本発明
スティックファンデーションは、不自然な青白さがな
く、のびが軽く、仕上がりが自然であることが判明し
た。
【0075】 〔実施例B−4〕 乳化型ファンデーション 重量部 1) 合成セリサイト 3.5 2) タルク 4.0 3) 本発明微粒子酸化タングステン 8.0 4) 微粒子二酸化チタン 5.0 5) ベンガラ 0.4 6) 黄酸化鉄 0.8 7) 黒酸化鉄 0.2 8) 流動パラフィン 5.0 9) デカメチルシクロペンタンシロキサン 12.0 10) ポリオキシエチレン変性 ジメチルポリシロキサン 4.0 11) 精製水 50.1 12) 分散剤 0.1 13) 1,3−ブチレングリコール 5.0 14) 防腐剤 適 量 15) 安定化剤 2.0 16) 香料 適 量
【0076】<製法>1) 〜7)をヘンシェルミキサーで
混合し、この混合物をペルバライザーで粉砕した。一
方、8)〜15) を70〜80℃に加熱し、これを十分に混
合し、この混合物に上記1)〜7)の混合粉砕物及び16) を
加え、TKホモミキサーで乳化し、所望する乳化型ファ
ンデーションを製造した。
【0077】〔試験例B−4〕 <紫外線遮蔽能の検討>この実施例B−4で製造した乳
化型ファンデーションの紫外線遮蔽能を、上記試験例B
−1等と同様の手順で行った。その結果を以下に示す。波 長 透過率(%) 300nm 1.8 350nm 3.4 この結果より、本発明乳化型ファンデーションは、UV
−A,B両紫外線に対して強い遮蔽能を有することが判
明した。
【0078】<官能評価>実施例B−4で製造した本発
明乳化型ファンデーションについて、使用テストを試験
例B−1等と同様の手順で検討した。その結果、各項目
とも使用性の評価は◎の範疇であった。すなわち、本発
明乳化型ファンデーションは、不自然な青白さがなく、
のびが軽く、仕上がりが自然であることが判明した。
【0079】 〔実施例B−5〕 O/W型クリーム 重量部 1) 精製水 52.5 2) タルク 5.0 3) 1,3−ブチレングリコール 8.5 4) トリエタノールアミン 2.0 5) 本発明微粒子酸化タングステン 5.0 6) オキシベンゾン 2.0 7) パラメトキシケイ皮酸オクチル 5.0 8) スクワラン 5.0 9) ワセリン 5.0 10) ステアリルアルコール 3.0 11) ステアリン酸 3.0 12) グリセリンモノステアレート 3.0 13) ポリアクリル酸エチル 1.0 14) 酸化防止剤 適 量 15) 防腐剤 適 量 15) 香料 適 量
【0080】<製法>1) 〜5)及び6)〜16) をそれぞ
れ、70〜80℃で加熱溶解した。次に、十分に混合し
たこの 1) 〜5)の加熱溶解物に、6)〜16) の加熱溶解物
を加えて、TKホモミキサーを用いて乳化した。この乳
化物を熱交換器を用いて冷却し、所望するO/W型クリ
ームを製造した。
【0081】〔試験例B−5〕 <紫外線遮蔽能の検討>この実施例B−5で製造したO
/W型クリームの紫外線遮蔽能を、上記試験例B−1等
と同様の手順で行った。その結果を以下に示す。波 長 透過率(%) 300nm 2.6 350nm 4.1 この結果により、本発明O/W型クリームは、UV−
A,B両紫外線に対して強い遮蔽能を有することが判明
した。
【0082】<官能評価>実施例B−5で製造した本発
明O/W型クリームについて、使用テストを試験例B−
1等と同様の手順で検討した。その結果、各項目とも使
用性の評価は◎の範疇であった。すなわち、本発明O/
W型クリームは、不自然な青白さがなく、のびが軽く、
仕上がりが自然であることが判明した。
【0083】 〔実施例6〕 W/O型クリーム 1) 精製水 23.0 2) 1,3−ブチレングリコール 3.0 3) パラメトキシケイ皮酸オクチル 5.0 4) オキシベンゾン 3.0 5) 4−メトキシ−4' tert−ブチルジベンゾイルメタン 1.0 6) 本発明微粒子酸化タングステン (シリコーン処理済み) 10.0 7) 疎水化処理合成マイカ 5.0 8) スクワラン 48.0 9) ジイソステアリン酸グリセリン 2.0 10) 防腐剤 適 量 15) 香料 適 量
【0084】<製法>1)及び2)並びに3)〜11) をそれ
ぞれ、70〜80℃で加熱溶解した。次に、十分に混合
したこの 1) 及び2)の加熱溶解物に、3)〜11) の加熱溶
解物を加えて、TKホモミキサーを用いて乳化した。こ
の乳化物を熱交換器を用いて冷却し、所望するW/O型
クリームを製造した。
【0085】〔試験例B−6〕 <紫外線遮蔽能の検討>この実施例B−6で製造したW
/O型クリームの紫外線遮蔽能を、上記試験例B−1等
と同様の手順で行った。その結果を以下に示す。波 長 透過率(%) 300nm 2.2 350nm 3.4 この結果により、本発明W/O型クリームは、UV−
A,B両紫外線に対して強い遮蔽能を有することが判明
した。
【0086】<官能評価>実施例B−6で製造した本発
明W/O型クリームについて、使用テストを試験例B−
1等と同様の手順で検討した。その結果、各項目とも使
用性の評価は◎の範疇であった。すなわち、本発明W/
O型クリームは、不自然な青白さがなく、のびが軽く、
仕上がりが自然であることが判明した。
【0087】
【発明の効果】本発明により、波長400nm以下の紫外
線(UV−A,B両紫外線)を効果的に遮蔽する紫外線
遮蔽剤及び同様に紫外線を効果的に遮蔽すると共に、不
自然な青白さがなく、のびが軽く仕上がりが自然である
皮膚外用剤が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明タングステン酸化物微粒子粉体と超微粒
子二酸化チタンとの、240〜700nmの波長の範囲内
の吸光度を比較した曲線図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−100112(JP,A) 国際公開97/030934(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/42 A61K 7/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒子径が5nm以上200nm以下であ
    るタングステン酸化物(WO3 )微粒子粉体を有効成分
    として含んでなる紫外線遮蔽剤。
  2. 【請求項2】 平均粒子径が5nm以上50nm以下である
    タングステン酸化物微粒子粉体を有効成分として含んで
    なる紫外線遮蔽剤。
  3. 【請求項3】 タングステン酸化物微粒子粉体が、酸化
    アルミニウム、酸化ジルコニウム及び酸化シリコンから
    なる群の元素酸化物から選ばれる1種以上の元素酸化物
    を、その表面に被覆してなるタングステン酸化物微粒子
    粉体である、請求項1又は2記載の紫外線遮蔽剤。
  4. 【請求項4】 タングステン酸化物微粒子粉体が、その
    表面に疎水化処理又は表面活性抑制処理を施してなるタ
    ングステン酸化物微粒子粉体である、請求項1〜3のい
    ずれかの請求項記載の紫外線遮蔽剤。
  5. 【請求項5】 タングステン酸化物微粒子粉体が、波長
    が400nm以下の紫外線を遮蔽し得る微粒子粉体であ
    る、請求項1〜4のいずれかの請求項記載の紫外線遮蔽
    剤。
  6. 【請求項6】 紫外線遮蔽剤が、皮膚外用剤である、請
    求項1〜5のいずれかの請求項記載の紫外線遮蔽剤。
  7. 【請求項7】 タングステン酸化物微粒子粉体の配合量
    が、皮膚外用剤全体の0.1重量部以上60.0重量部
    以下である、請求項6記載の紫外線遮蔽剤。
  8. 【請求項8】 タングステン酸化物微粒子粉体の配合量
    が、皮膚外用剤全体の1.0重量部以上40.0重量部
    以下である、請求項6記載の紫外線遮蔽剤。
JP08468496A 1996-03-12 1996-03-12 紫外線遮蔽剤及び紫外線遮蔽効果を有する皮膚外用剤 Expired - Fee Related JP3415716B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08468496A JP3415716B2 (ja) 1996-03-12 1996-03-12 紫外線遮蔽剤及び紫外線遮蔽効果を有する皮膚外用剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08468496A JP3415716B2 (ja) 1996-03-12 1996-03-12 紫外線遮蔽剤及び紫外線遮蔽効果を有する皮膚外用剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09249542A JPH09249542A (ja) 1997-09-22
JP3415716B2 true JP3415716B2 (ja) 2003-06-09

Family

ID=13837521

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08468496A Expired - Fee Related JP3415716B2 (ja) 1996-03-12 1996-03-12 紫外線遮蔽剤及び紫外線遮蔽効果を有する皮膚外用剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3415716B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2847812B1 (fr) * 2002-11-28 2006-04-14 Louis Dubertret Composition cosmetique comprenant des nanoparticules fluorescentes comme pigments
US8083847B2 (en) * 2003-10-20 2011-12-27 Sumitomo Metal Mining Co., Ltd. Fine particle dispersion of infrared-shielding material, infrared-shielding body, and production method of fine particles of infrared-shielding material and fine particles of infrared-shielding material
JP4626284B2 (ja) * 2003-12-05 2011-02-02 住友金属鉱山株式会社 日射遮蔽体形成用タングステン酸化物微粒子の製造方法、および日射遮蔽体形成用タングステン酸化物微粒子
DE102004023068B4 (de) * 2004-05-11 2008-06-19 H.C. Starck Gmbh Wolframsäure und Verfahren zu deren Herstellung
US8003563B2 (en) 2007-03-23 2011-08-23 Kabushiki Kaisha Toshiba Method for producing tungsten trioxide powder for photocatalyst, tungsten trioxide powder for photocatalyst, and photocatalyst product
JP5362570B2 (ja) * 2007-09-05 2013-12-11 株式会社東芝 可視光応答型光触媒粉末とそれを用いた可視光応答型の光触媒材料、光触媒塗料および光触媒製品
JP5597532B2 (ja) * 2008-03-04 2014-10-01 株式会社東芝 親水性部材とそれを用いた親水性製品
JP5378753B2 (ja) * 2008-10-22 2013-12-25 株式会社 資生堂 乳化組成物
CN106955661B (zh) * 2011-08-23 2020-10-27 株式会社东芝 阳离子吸附剂及使用其的溶液的处理方法
JP7280647B1 (ja) * 2022-09-15 2023-05-24 三笠産業株式会社 Uv-c吸収剤とその主剤の製造方法及び黄変防止塗料

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09249542A (ja) 1997-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2006298378B2 (en) Process for producing fine particle of rutile-form titanium oxide
EP2740774B1 (en) Dispersion
JP3050601B2 (ja) 二酸化チタン分散液、化粧品組成物およびそれを使用する方法
JP3332386B2 (ja) 紫外線遮蔽性複合微粒子、及びその製造方法
EP0596442B1 (en) Ultraviolet-shielding agent, method for the preparation thereof and cosmetic composition compounded therewith
JPS62228006A (ja) 日焼け防止化粧料
EP2617683A1 (en) Zinc oxide particles and cosmetic material
JP3415716B2 (ja) 紫外線遮蔽剤及び紫外線遮蔽効果を有する皮膚外用剤
JP2006514115A (ja) 日焼け止め
JP2005001999A (ja) 紫外線防護用化粧料
EP0619999A2 (en) Compositions containing sunscreens
JPH08268839A (ja) 酸化亜鉛被覆体質顔料及びそれを含有した化粧料
JP3920380B2 (ja) 紫外線遮断機能を有する保湿剤分散体及びこれを配合してなる化粧料
JP3441553B2 (ja) 紫外線遮蔽効果を有する化粧料
JP6051759B2 (ja) 化粧料用酸化チタン粒子の製造方法
JP2014088351A (ja) 希土類ドープ硫酸バリウムおよび化粧料
JP5446470B2 (ja) 酸化亜鉛微粒子粉体、日焼け止め化粧料
RU2359657C2 (ru) Солнцезащитные фильтры
JPH11279019A (ja) 光毒性抑制組成物
KR101907880B1 (ko) 공액계 고분자를 포함하는 화장료 조성물 및 이의 제조방법
JPH0558868A (ja) 親水性紫外線吸収剤及びこれを含有する化粧料
JP4205206B2 (ja) 被覆粉体並びにこれを配合してなる化粧料
JPH1135326A (ja) モリブデン又はタングステン含有微粒子酸化チタン、及びこれを含有する皮膚外用剤
JP5083856B2 (ja) 日焼け止め化粧料
JP2000212054A (ja) 複合化粉末を含む組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030311

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080404

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090404

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090404

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100404

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees