JP3415406B2 - 磁石内包型交流電動機およびその設計方法 - Google Patents

磁石内包型交流電動機およびその設計方法

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JP3415406B2 JP25788797A JP25788797A JP3415406B2 JP 3415406 B2 JP3415406 B2 JP 3415406B2 JP 25788797 A JP25788797 A JP 25788797A JP 25788797 A JP25788797 A JP 25788797A JP 3415406 B2 JP3415406 B2 JP 3415406B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、永久磁石型同期交
流電動機の出力特性を改善する技術に関し、詳しくは、
ロータがロータコアと径方向に突出した複数の磁極部と
からなるとともに、該磁極部の内部に、前記中心軸方向
に沿って形成された永久磁石挿入孔に挿入された永久磁
石を有してなる磁石内包型交流電動機の出力特性を改善
する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】永久磁石型同期電動機は、外周面に複数
個の永久磁石を貼付した回転可能なロータと、ロータ外
周を円状に取り囲むようにケースに固定され、三相コイ
ルが巻回された複数のティースを有するステータとから
構成される。このような電動機は、ステータ側の三相コ
イルに制御電流を流すことにより回転磁界を形成し、こ
の回転磁界と永久磁石による磁界との相互作用により、
ロータを回転する。近年、永久磁石を用いた電動機は、
小型かつ出力トルクの大きなモータが実現可能であると
して、電気自動車の駆動源を始めとし、様々な改良およ
び応用が試みられている。
【0003】磁石内包型電動機は、永久磁石型同期電動
機の一種であり、永久磁石をロータ外周面に貼付するの
に代えて、ロータ内部に埋め込んだものである。このよ
うな構成をとることにより、ロータ回転時に生ずる遠心
力により永久磁石がはがれる等のおそれがなくなるた
め、磁石内包型電動機は、高速回転時の信頼性に優れる
という利点を有する。磁石内包型電動機も、ステータ側
の三相コイルに制御電流を流すことにより回転磁界を形
成し、この回転磁界と永久磁石による磁界との相互作用
により、ロータを回転する。なお、説明の便宜上、以
下、「永久磁石型同期電動機」というときは、磁石内包
型電動機は含まないものとする。
【0004】永久磁石型同期電動機および磁石内包型電
動機により発生するトルクは、ステータに巻回された三
相コイルによって生じる回転磁界の強さ、永久磁石によ
り形成される磁界の強さ、ステータのティースにおける
損失等により定まる。但し、発生するトルクの大きさ
は、回転時のステータのティースと永久磁石との位置関
係により、変動し、いわゆるコギングトルクが生じる。
コギングトルクは、電動機の回転を不安定にし、電動機
の騒音・振動の原因ともなるものである。
【0005】コギングトルクを低減し、交流電動機の回
転をスムーズにするためには、ステータのティースとロ
ータの永久磁石との距離を大きくすればよいが、この場
合には、電動機の出力が低下してしまう弊害が生じる。
【0006】これらの点に鑑み、コギングトルクを低減
する種々の技術が提案されている。永久磁石型同期電動
機については、本出願人により、コギングトルクを最小
とする永久磁石の円周方向の長さLを、ロータとステー
タの間隔g、ステータの隣接するティース間の空隙gp
およびティースピッチPpを変数とし、任意の自然数
n、0.4≦a≦0.6なる実数a、0.3≦b≦0.
5なる実数b、−0.06≦c≦−0.04なる実数c
を用いて、以下の数式(1)で求めた電動機が提案され
ている(特開平2−202329)。 L=n・Pp+a・g+b・gp +c・Pp ・・・(1)
【0007】また、円形の鉄心内部に永久磁石を埋め込
んだ型の磁石内包型電動機については、永久磁石の残留
磁束密度との関係で、永久磁石間の寸法等を求め、コギ
ングトルクの発生による振動騒音の増大を極力減少させ
る電動機が提案されている(特開平7−79536)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、コギングトル
クは、ロータとステータ間の空隙磁束密度に大きく影響
されるため、ロータコア部から略径方向に突出した磁極
部を有する磁石内包型電動機に関しては、これらの技術
は適用できない。
【0009】コンピュータ解析により、コギングトルク
の大きさを求めた一例を、図11に示す。図11におい
て、L1は永久磁石の円弧の中心角(以下「磁石開角」
という)、Ppはステータのティースの角度ピッチを表
している。t1は磁極部側面と永久磁石との間隔、t2
は磁極部外周面と永久磁石との間隔、gはステータ内周
面と磁極部外周面との間隔、いわゆるギャップとすると
き、図11(a)は、t1=t2=0の場合、即ち、磁
極部を有しておらず、永久磁石がロータ外周面に直接貼
付された場合における磁石開角L1とコギングトルクと
の関係を示しており、図11中の領域A1、A2は特開
平2−202329に記載の手法により求められるコギ
ングトルク最小となる磁石開角を示している。図11
(a)に示される通り、永久磁石型同期電動機では、特
開平2−202329に記載の手法により求められる磁
石開角L1の範囲でコギングトルクが最小となることが
確認される。
【0010】図11(b)は、t1=4g、t2=2g
の場合、即ち、所定寸法の磁極部に永久磁石が挿入され
た磁石内包型電動機の場合における、磁石開角L1とコ
ギングトルクとの関係を示している。図11(b)に示
される通り、コギングトルクが最小となる磁石開角L1
は、特開平2−202329に記載の手法により求めら
れる磁石開角L1の範囲よりも大きくなっている。つま
り、特開平2−202329に記載されている関係によ
る磁石開角L1では、磁石内包型電動機のコギングトル
クを最小にすることはできない。
【0011】また、電動機の設計は、コギングトルクを
抑制する他、最大トルクの要求値、消費電力等の種々の
要求を満たす様に行う必要がある。磁石内包型電動機を
設計する都度、上述のコンピュータ解析を用いて種々の
パラメータを変化させてコギングトルクが最小となる磁
石開角等を求めることもできるが、他の要求も考慮しつ
つ、このような解析を行うことは、設計上非常に負担と
なる。
【0012】本発明は上記課題を解決するためになさ
れ、出力を低下させることなく、コギングトルクを最小
にする磁石内包型電動機を提供するとともに、そのよう
な電動機を設計する方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】本
発明の第1の電動機は、隣接するティース間に長さgp
の空隙を設けて、円形断面の円周上に一定の中心角ピッ
チPpで配列された複数のティースを有するステータ
と、ロータコア部と該ロータコア部から前記円形断面の
径方向に突出した複数の磁極部とからなり、前記円形断
面の中心軸周りに回転可能なロータとを備え、該磁極部
の内部に、前記中心軸方向に沿って形成された永久磁石
挿入孔に挿入された永久磁石を有してなる磁石内包型交
流電動機において、該磁極部は、ステータの外面のうち
ロータと対向する面を形成する円弧の半径Rとはギャッ
プgだけ半径が異なる円弧により形成される円弧面と、
ロータコア部から略径方向に延びる一組の略平行線で形
成される側面とを有する断面形をなし、該永久磁石挿入
孔は、前記円弧面と長さt2だけ半径が異なる円弧と前
記両側面からそれぞれ長さt1だけ内側に位置する一組
の略平行線とから形成され、該永久磁石は、該永久磁石
挿入孔と略同一の断面形状を有するとともに、前記円形
断面の略径方向に磁束が流れるように着磁されており、
かつ、(t2−t1)/g≧2であるとき、前記磁極部
の円弧面を形成する円弧の中心角であるL2と上記諸量
との関係が、任意の自然数n、−0.6≦a≦0.6な
る実数a、0.3≦b≦0.5なる実数b、−0.06
≦c≦−0.04なる実数cを用いて L2=(n+c)・Pp+a・(g/R) +b・(gp/R) ・・・(2) なる数式(2)で与えられることを要旨とする。なお、
理解の容易のため、いわゆるインナロータ型の電動機に
ついての上記諸量の定義を図1に示す。
【0014】本発明は、ロータコア部から径方向に突出
した磁極部を有する上述の磁石内包型交流電動機につい
て、磁極部の円弧面を形成する円弧の中心角であるL2
(以下、「磁極部開角」という)と、ステータ、磁極
部、永久磁石等の寸法を決める諸量(以下、「電動機諸
元」という)とが、数式(2)で与えられる所定の関係
にある電動機である。この所定の関係は、上述の諸量を
種々の値に変化させた仮想的な磁石内包型電動機につい
て、それぞれコンピュータを用いた解析によりコギング
トルクを算出した結果に基づいて、コギングトルクが最
小となる関係を分析することにより得られたものであ
る。従って、数式(2)で与えられる関係式を満たすよ
うに設計された磁石内包型電動機では、コギングトルク
が最小となる。
【0015】ここで、上述のコンピュータを用いた解析
に基づくコギングトルクの算出およびその分析について
説明する。図2に上記解析の一例を示す。図2は、磁石
内包型電動機の一磁極部208付近を拡大して示した図
であり、図2中ml1等の曲線は、電動機諸元をある値
に定め、ステータ側の三相コイルに通電していない状態
における磁力線の様子を示している。図2に示される通
り、磁力線は、永久磁石208の内部では、略径方向に
並行に流れており、ロータコア部204やロータの磁極
部206では、それぞれ複雑な曲線を描いて流れている
ことが分かる。また、磁極部206を流れる磁力線の一
部は、空隙部210に流れ、ステータのティース104
に至る。なお、図2において、ステータのティースギャ
ップ部104aを通過する磁力線が示されていないこと
から、ステータのティースギャップ部104aでは、テ
ィース104の部分に比べて、磁力線の密度(以下、
「磁束密度」という)が低いことが分かる。
【0016】電動機のトルクは、ステータ100側で形
成される回転磁界と、ロータ200に埋め込まれた永久
磁石208による磁界との相互作用により生じるもので
あり、その大きさには、空隙部210の磁束密度に大き
く影響される。図2に示す通り、空隙部210の磁束密
度は、ロータの磁極部206がステータのティース10
4と対向する部分では高く、ステータのティースギャッ
プ部104aと対向する部分では低いことが分かる。つ
まり、空隙部210の磁束密度は、円周方向に均一に
は、分布していない。
【0017】一方、一般的に磁力線間には、相互に引き
合う力、即ち、磁力線の間隔を狭めるように働く力が生
じることが知られている。従って、空隙部210の磁力
線が、完全に円周方向に均等に分布していれば、ロータ
200には一切のトルクが生じない。しかし、上述の通
り、空隙部210の磁力線は、均一には分布していない
ため、ロータ200にはトルクが生じる。トルクの大き
さは、磁力線間に働く力を円周方向に積分することによ
り求められ、ステータ100とロータ200の位置関係
により変化する。このトルクは、三相コイルに通電して
いない状態、即ち、ステータにより回転磁界が形成され
ていない状態でも生じているトルクである。三相コイル
に通電した状態でも上記トルクは残存し、ロータ200
には、上記トルクと回転磁界により発生するトルクを重
ね合わせたトルクが生じる。この結果、ロータ200に
生じるトルクは、ステータ100とロータ200の位置
関係により変化し、コギングトルクが生じることにな
る。なお、コギングトルクは上述の原因のみにより発生
するものではなく、他にも種々の原因があると言われて
いる。
【0018】ロータ200を回転させつつ、ステータ1
00とロータ200の位置関係を種々の状態に変化させ
ていけば、上記トルクの最大値を求めることができる。
これを各電動機諸元に対するコギングトルクの代表値と
する。磁極部206の寸法を定める諸量であるt1、t
2をそれぞれ一つ選ぶと、図11に示す通り、上述した
コギングトルクの代表値と、磁石開角L1との関係が得
られる。なお、図11では、一般的な値として扱うため
に、磁石開角L1をステータのティース104の中心角
ピッチPpで無次元化して示してある。図11に示され
る通り、コギングトルクが値0となる磁石開角L1は複
数存在する。以下、この磁石開角L1を、それぞれ最適
磁石開角と呼ぶことにする。図11では、磁石開角L1
とコギングトルクとの関係を示しているが、磁極部開角
L2とコギングトルクとの関係も同様にして得られ、同
じく最適磁極部開角L2を求めることができる。
【0019】次に、最適磁極部開角L2とt1、t2と
の関係の分析について説明する。種々のt1、t2に対
し、最適磁極部開角L2を求めた結果を図3に示す。図
3では、一般的な値として扱うために、横軸に(t2−
t1)/g、縦軸にL2/Ppなる無次元量をとって示
してある。なお、横軸の(t2−t1)/gなる変数
は、電動機の特性を整理する場合に用いられる変数とし
て周知のものではなく、本出願人が、本分析のために案
出したものである。磁極部開角L2を変数として選択し
たことも同様である。
【0020】磁極部開角L2を用いることにより、図3
において、後述する良好な結果を得ることができた理由
は次の通りと考えられる。磁極部206の寸法がt2≧
t1のとき、図2に示した磁力線の解析結果によれば、
磁極部の側部206aと外周部206bの交点を通っ
て、空隙部210に流れ出る磁力線が存在する(図2の
ml1)。コギングトルクには、空隙部210の磁束密
度が大きく影響することを考えると、図2のml1のよ
うな磁力線が存在することにより、t2≧t1の磁石内
包型電動機は、磁極部206に相当する寸法の永久磁石
を貼付した永久磁石型電動機に相当するものと考えるこ
とができる。一方、特開平2−202329では、永久
磁石型電動機について、磁石開角をパラメータとしてコ
ギングトルク最小となる関係式が記載されている。従っ
て、磁石内包型電動機においては、磁石開角の代わり
に、磁極部開角を用いればよい。
【0021】本来、最適磁極部開角L2は、t1、t2
の値によって大きなバラツキを生じるが、図3に示す通
り、(t2−t1)/g なる変数を横軸に用いること
により、一定の範囲では、上記バラツキが非常に小さく
なっていることが分かる。具体的には、(t2−t1)
/g≧2であるとき、最適磁極部開角L2は、電動機諸
元と、任意の自然数n、−0.6≦a≦0.6なる実数
a、0.3≦b≦0.5なる実数b、−0.06≦c≦
−0.04なる実数cを用いて、以下の数式(3)で与
えられる範囲(図3中の領域(a1)、(a2))に収
束している。 L2=(n+c)・Pp+a・(g/R) +b・(gp/R) ・・・(3)
【0022】図3においてバラツキが非常に小さくなっ
ている上述の範囲は、一般的にコギングトルクを抑制す
ることができる領域であると考えられる。従って、電動
機諸元が図3領域(a1)(a2)の範囲に入るように
設計された磁石内包型電動機は、コギングトルクを抑制
することができる。
【0023】なお、上述した解析等は、中心部にロータ
を備え、外周部にステータを備える磁石内包型電動機に
ついて実施したものであるが、その結果は、いわゆるア
ウタロータと呼ばれるタイプの電動機にも概ね適用可能
である。アウタロータ型の電動機は、中心部のステータ
と、その外周を円状に取り囲むようにロータとを備え、
三相コイルに制御電流を流すことにより回転磁界が形成
し、円環状のアウタロータを回転させる電動機である。
電動機の空隙部210のギャップgは半径Rに比べて非
常に小さいのが通常であるため、局所的に見ればロータ
とステータが対向する面は平行であるとみなすことがで
きる。従って、ロータが中心部にある電動機について実
施した上述の解析等は、ロータがステータの外周にある
アウタロータにも概ね適用できる。
【0024】本発明の第2の電動機は、隣接するティー
ス間に長さgpの空隙を設けて、円形断面の円周上に一
定の中心角ピッチPpで配列された複数のティースを有
するステータと、ロータコア部と該ロータコア部から前
記円形断面の径方向に突出した複数の磁極部とからな
り、前記円形断面の中心軸周りに回転可能なロータとを
備え、該磁極部の内部に、前記中心軸方向に沿って形成
された永久磁石挿入孔に挿入された永久磁石を有してな
る磁石内包型交流電動機において、該磁極部は、ステー
タの外面のうちロータと対向する面を形成する円弧の半
径Rとはギャップgだけ半径が異なる円弧により形成さ
れる円弧面と、ロータコア部から略径方向に延びる一組
の略平行線で形成される側面とを有する断面形をなし、
該永久磁石挿入孔は、前記円弧面と長さt2だけ半径が
異なる円弧と前記両側面からそれぞれ長さt1だけ内側
に位置する一組の略平行線とから形成され、該永久磁石
は、該永久磁石挿入孔と略同一の断面形状を有するとと
もに、前記円形断面の略径方向に磁束が流れるように着
磁されており、かつ、(t2−t1)/g≦0であると
き、前記磁石挿入孔に挿入された前記永久磁石の側面を
形成する一組の略平行線と前記磁極部の円弧面との交点
間の円弧について弧の長さを2gだけ短くした円弧の中
心角であるL3と上記諸量との関係が、任意の自然数
n、−0.6≦a≦0.6なる実数a、0.3≦b≦
0.5なる実数b、−0.06≦c≦−0.04なる実
数cを用いた以下の数式(4)で与えられることを要旨
とする。 L3=(n+c)・Pp+a・(g/R) +b・(gp/R) ・・・(4)
【0025】本発明の第2の電動機は、ロータコア部か
ら径方向に突出した磁極部を有する上述の磁石内包型交
流電動機について、前記磁石挿入孔に挿入された前記永
久磁石の側面を形成する一組の略平行線と前記磁極部の
円弧面との交点間の円弧について弧の長さを2gだけ短
くした円弧の中心角であるL3(以下、「相当磁極部開
角」という)と、電動機諸元とが、数式(4)で与えら
れる所定の関係にある電動機である。第1の電動機が、
少なくともt2≧t1である場合に成立するものである
のに対し、第2の電動機は、少なくともt2≦t1であ
る場合に成立するものである。この所定の関係は、第1
の電動機と同様の解析に基づき、コギングトルクが最小
となる関係を分析して得られたものである。従って、数
式(4)で与えられる関係式を満たすように設計された
磁石内包型電動機では、コギングトルクが最小となる。
【0026】コンピュータを用いた解析等の手法は、第
1の電動機における手法と概ね同様である。電動機諸元
をある値に定めた電動機について、ステータ側の三相コ
イルに通電していない状態における磁力線を解析した結
果の一例を図4示す。第1の電動機についての解析結果
(図2)と同様に、空隙部210の磁束密度は円周方向
に均一には分布しておらず、コギングトルクを生じるこ
とが分かる。図示しないが、第2の電動機についても、
第1の電動機についての分析と同様に、磁極部206の
寸法を定める諸量であるt1、t2(図1参照)をそれ
ぞれ一つ選んだ場合に、コギングトルクが値0となる最
適な相当磁極部開角L3を求めることができる。
【0027】種々のt1、t2に対し、最適な相当磁極
部開角L3を求めた結果を図5に示す。図5では、一般
的な値として扱うために、横軸に(t2−t1)/g、
縦軸にL3/Ppなる無次元量をとって示してある。な
お、縦軸に相当磁極部開角L3なる変数を選択したこと
は、第1の電動機の分析時に用いた変数と同様、本出願
人が、本分析のために案出したものである。
【0028】相当磁極部開角L3なる変数を用いること
により、図5において、後述する良好な結果を得ること
ができた理由は、次の通りと考えられる。磁極部206
の寸法がt2≦t1のとき、図4に示した磁力線の解析
結果によれば、磁力線の一部は磁極部の側部206aを
通って、永久磁石に戻っている(図4のml2)。この
ように環状に流れている磁力線は、空隙部210に流れ
出ていないため、コギングトルクには、ほとんど影響を
与えない。つまり、永久磁石の端部は、コギングトルク
に影響を与えないことになるため、t2≦t1の磁石内
包型電動機は、円周方向の長さが幾分短い永久磁石を貼
付した永久磁石型電動機に相当するものと考えることが
できる。その寸法は、図4の解析結果から、永久磁石の
両端を前記磁極部の円弧面との交点まで延ばし、該交点
から内側にその円弧面にそって両端を空隙部210のギ
ャップgだけ切り落とした長さに相当することが読みと
れる。従って、磁石内包型電動機においては、磁石開角
の代わりに、相当磁極部開角を用いればよい。
【0029】本来、最適の相当磁極部開角L3は、t
1、t2の値によって大きなバラツキを生じるが、図5
に示す通り、(t2−t1)/g なる変数を横軸に用
いることにより、一定の範囲では、上記バラツキが非常
に小さくなっていることが分かる。具体的には、(t2
−t1)/g≦0であるとき、最適な相当磁極部開角L
3は、電動機諸元と、任意の自然数n、−0.6≦a≦
0.6なる実数a、0.3≦b≦0.5なる実数b、−
0.06≦c≦−0.04なる実数cを用いて、以下の
数式(5)で与えられる範囲(図5中の領域(a3)、
(a4))に収束している。 L3=(n+c)・Pp+a・(g/R) +b・(gp/R) ・・・(5)
【0030】図5においてバラツキが非常に小さくなっ
ている上述の範囲は、一般的にコギングトルクを抑制す
ることができる領域であると考えられる。従って、電動
機諸元が図5領域(a3)(a4)の範囲に入るように
設計された磁石内包型電動機は、コギングトルクを抑制
することができる。なお、上述の関係は、アウタロータ
型の電動機についても同様に成立すると考えられる。
【0031】本発明における電動機の設計方法は、隣接
するティース間に長さgpの空隙を設けて、円形断面の
円周上に一定の中心角ピッチPpで配列された複数のテ
ィースを有するステータと、ロータコア部と該ロータコ
ア部から前記円形断面の径方向に突出した複数の磁極部
とからなり、前記円形断面の中心軸周りに回転可能なロ
ータとを備え、該磁極部の内部に、前記中心軸方向に沿
って形成された永久磁石挿入孔に挿入された永久磁石を
有してなる磁石内包型交流電動機の設計方法であって、
該磁極部は、ステータの外面のうちロータと対向する面
を形成する円弧の半径Rとはギャップgだけ半径が異な
る円弧により形成される円弧面と、ロータコア部から略
径方向に延びる一組の略平行線で形成される側面とを有
する断面形をなし、該永久磁石挿入孔は、前記円弧面と
長さt2だけ半径が異なる円弧と前記側面からそれぞれ
長さt1だけ内側に位置する一組の略平行線とから形成
される断面形状を有するものとし、該永久磁石は、該永
久磁石挿入孔と略同一の断面形状を有するとともに、前
記円形断面の略径方向に磁束が流れるように着磁したも
のとし、かつ、前記t1、t2、gが所定の関係にある
とき、該所定の関係に応じて用意されたR、Pp、g、
gpの関数を用いて、コギングトルクが最小となるよう
に、前記磁極部の円弧面の中心角を特定しうるパラメー
タを算出することを特徴とする。
【0032】前述の通り、コンピュータを用いた解析に
より、磁石内包型電動機について、コギングトルクを求
めることができる。本発明の設計方法によれば、あらか
じめ数ケースの解析結果に基づいて、コギングトルクが
最小となる電動機諸元を、一般的な関数として算出して
おくため、磁石内包型電動機の設計負担を軽減すること
ができる。電動機を設計する場合には、出力トルクや消
費電力等の種々の要求を満たしつつ、コギングトルクを
最小とするように設計する必要があるが、本発明の設計
方法を採用すれば、コギングトルクが最小となる要求
は、ある程度保証されることになるため、磁石内包型電
動機の設計負担が、それだけ軽くなり、より適切な設計
が可能となる。
【0033】また、本発明では、ロータを設計する場合
に定めるべき値である「磁極部の円弧面の中心角を特定
しうるパラメータ」を、ステータの寸法等に関与する諸
量R、Pp、gpの関数として求めるものである。これ
により、まずステータを設計し、その後に、コギングト
ルクを最小とするロータの設計を行うことが可能とな
り、より簡便に磁石内包型電動機の設計を行うことがで
きる。
【0034】本発明の磁石内包型電動機の設計方法にお
いては、既に説明した解析結果によれば、前記t1、t
2、gの所定の関係は、(t2−t1)/gなるパラメ
ータと所定の閾値との大小関係とすることが望ましい。
【0035】また、同じく、前記関数は、t1、t2、
gの所定の関係に応じて与えられるPp、g/R、gp
/Rの一次多項式とすることも望ましい。
【0036】コギングトルクが最小となる電動機諸元を
与える関数としては、種々のものが考えられるが、あま
りに複雑な関数では設計時の算出が困難となる。また、
有次元の変数を用いた場合には、電動機の寸法が相似的
に若干変化しただけであっても、個別の関数を用意する
必要があり、不便である。上記関数は、最も簡易な関数
の一つである一次多項式であり、それぞれ無次元化され
た変数を用いているため、上述の不都合を生じることが
ない。
【0037】通常、コギングトルクが最小となる電動機
諸元を与える関数を定めるためには、多くの試行錯誤を
要するが、上記関数を基礎とすれば、4つの定数を定め
ればよいため、所望の関数を定める負担が軽減される。
【0038】さらに、既に説明した解析結果によれば、
前記パラメータを、前記磁極部の円弧面を形成する円弧
の中心角であるL2(磁極部開角)、または前記磁石挿
入孔に挿入された前記永久磁石の側面を形成する一組の
略平行線と前記磁極部の円弧面との交点間の円弧につい
て弧の長さを2gだけ短くした円弧の中心角であるL3
(相当磁極部開角)とすることも望ましい。
【0039】より具体的には、前記パラメータを、前記
磁極部の円弧面を形成する円弧の中心角であるL2と
し、前記所定の関係は、(t2−t1)/g≧2なる関
係であり、該関係下でL2を与える前記関数は、任意の
自然数n、−0.6≦a≦0.6なる実数a、0.3≦
b≦0.5なる実数b、−0.06≦c≦−0.04な
る実数cを用いた以下の数式(6)としてもよい。 L2=(n+c)・Pp+a・(g/R) +b・(gp/R) ・・・(6)
【0040】また、前記パラメータを、前記磁石挿入孔
に挿入された前記永久磁石の側面を形成する一組の略平
行線と前記磁極部の円弧面との交点間の円弧について弧
の長さを2gだけ短くした円弧の中心角であるL3と
し、前記所定の関係は、(t2−t1)/g≦0なる関
係であり、該関係下でL3を与える前記関数は、任意の
自然数n、−0.6≦a≦0.6なる実数a、0.3≦
b≦0.5なる実数b、−0.06≦c≦−0.04な
る実数cを用いた以下の数式(7)としてもよい。 L3=(n+c)・Pp+a・(g/R) +b・(gp/R) ・・・(7)
【0041】なお、これらの設計方法は、ロータが中心
部にある磁石内包型電動機だけでなく、アウタロータ型
の電動機についても同様に適用することができる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を実施
例に基づいて説明する。本発明の実施例としての磁石内
包型電動機10について、回転軸に直交する断面を図7
に示し、回転軸を含む平面で切断した場合の断面を図8
に示す。また、実施例の磁石内包型電動機10の一部を
拡大した拡大図を図1に示す。
【0043】まず、図7、図8を用いて、磁石内包型電
動機10の全体構造について説明する。この磁石内包型
電動機10は、大きくはステータ100とロータ200
とこれらを収納するケース20から構成されている。ス
テータ100には、18個のティース104が等角度ピ
ッチで設けられており、ティース104間のスロット部
106には、U、V、W相からなる3個のコイルが巻回
されている。一方、ロータ200には、永久磁石208
を内部に有する磁極部206が、等角度ピッチで6個設
けられている。ロータ200は、その軸中心に設けられ
た中空の回転軸212を、ケース20に設けられた軸受
22、23により回転自在に軸支されている。
【0044】ロータ200は、無方向性電磁鋼の薄板を
打ち抜くことより、図7に示す形状に成形された無方向
性電磁鋼板ロータ202を、複数枚積層して形成されて
いる。無方向性電磁鋼板ロータ202は、4箇所設けら
れた孔に、組立用のピン216を貫通することにより、
位置決めしつつ積層され、ピン216を両端のエンドプ
レート214A、214Bに溶接したり、かしめたりす
ることにより固定される。ロータ200の中心部は回転
軸212が圧入されるように抜かれており、キー218
を挿入するためのキー溝が設けられている。キー溝は、
回転軸212にも同様に設けられている。回転軸212
は、キー溝にキー218を打ち込んだ状態でロータ20
0に挿入され、回転軸212とロータ200が、一体と
して回転するように形成される。
【0045】また、ロータ200は、図7に示すよう
に、円形のロータコア部204の外周に6箇所、径方向
に突出した磁極部206を有している。磁極部206
は、ステータ内面を形成する円弧の半径より、長さgだ
け半径が短い円弧により形成される円弧面と、ロータコ
ア部204から略径方向に延びる一組の平行線で形成さ
れる側面からなる形状をしている。磁極部206内部に
は、永久磁石208を挿入するための孔が設けてある。
永久磁石挿入孔は、磁極部206の円弧面よりも長さt
2だけ半径が短い円弧により形成される円弧面と、磁極
部206の両側面からそれぞれ長さt1だけ内側に入っ
た一組の平行線で形成される側面と、ロータコア部20
4と略同一の半径の円弧面からなる形状をしている。な
お、t1、t2およびgの値は、後で詳述するが、コギ
ングトルクが最小となるように選択されている。以下、
説明の便宜のため、磁極部114について、永久磁石挿
入孔の側面を形成する部分(図1の206a)を磁極側
部と呼び、永久磁石挿入孔の円弧面を形成する部分(図
1の206b)を磁極外周部と呼ぶ。
【0046】永久磁石挿入孔の軸中心側の円弧面は、必
ずしもロータコア部204と同一の半径の円弧面である
必要はなく、ロータコア部204より半径が小さい円弧
面としてもよい。但し、永久磁石挿入孔は、一組の平行
線で形成される側面を有していることから、軸中心側の
円弧面の半径をあまりに小さくすると、挿入孔の軸中心
側の2つの角がそれぞれ鋭角となり、加工性が悪くな
る。本実施例では、この点を考慮し、軸中心側の円弧面
をロータコア部204と同一半径の円弧面とした。
【0047】なお、説明の便宜上、ロータ200をロー
タコア部204と磁極部206に分けて説明したが、本
実施例においては、これらは一体に形成されている。ロ
ータコア部204を形成した後、別途形成された磁極部
206を溶接等により接合するものとしてもよい。
【0048】磁極部206の永久磁石挿入孔には、挿入
孔断面と略同一の断面形状をした永久磁石が挿入されて
おり、エンドプレート214A、214Bにより脱落し
ないようにされている。永久磁石は、それぞれ略径方
向、即ち永久磁石挿入孔の側面に平行な方向に着磁され
ており、6つの永久磁石は、円周方向に交互に、外周側
がN極、S極となるように挿入されている。永久磁石挿
入孔および永久磁石が、それぞれ平行な側面を有してい
るのは、このように永久磁石を径方向に着磁する際に、
無駄な部分が生じないからである。
【0049】なお、永久磁石は磁気特性、即ち残留磁束
密度および保持力に優れる希土類磁石を用いているが、
従来から一般的に使用されているフェライト磁石等の酸
化物系磁石やアルニコ磁石等の金属系磁石を用いるもの
としてもよい。希土類磁石とは、本実施例ではネオジム
系磁石であるが、サマリウムコバルト磁石であってもよ
い。
【0050】次に、ステータ100の構成を説明する。
ステータ100は、ロータ200と同じく、無方向性電
磁鋼の薄板を打ち抜くことより、図7に示す形状に成形
された無方向性電磁鋼板ステータ102を、複数枚積層
して形成されており、18個のティース104を備え
る。また、ステータ100の外周には、固定用の溶接を
行なうための切欠108が8箇所、周り止めのキーを挿
入するキー110を挿入するためのキー溝が4箇所、各
々設けられている。ステータ100は、上述の無方向性
電磁鋼板ステータ102を、治具を利用して位置決めし
つつ積層し、溶接用切欠108を溶接することにより固
定される。
【0051】この状態で、ティース104間のスロット
部106に、回転磁界を発生させるためのU、V、W相
の各コイル112を巻回する。コイル112は、U、
V、Wの各相がそれぞれ6つの磁極、合計18個の磁極
を生じるように巻回されており、各相が形成する6つの
磁極が円周方向に交互にN極、S極の極性となるように
巻回されている。例えば、U相のコイルは、3つ離れた
スロット間(図7のスロット部106aと106d)で
一の方向にコイルを巻回され、次の3つ離れたスロット
間(図7の106dと106f)では逆の方向にコイル
を巻回される。以下、同様に3つ離れたスロット毎に巻
回する方向を変えつつ、一周してスロット部106aに
戻るまでコイルを巻回すれば、U相に電流を流したと
き、円周方向に交互の極性となる6つの磁極が生じる。
V相のコイルはスロット部106bから開始し、W相の
コイルはスロット部106cから開始して、U相と同様
の手法により巻回されている。上述のような単純な巻回
方法の他に、図7のスロット部106a、106bとス
ロット部106d、106eとの間で、一方向の磁極を
生じるような巻回方法など、公知となっている種々の巻
回方法を適用することができる。
【0052】こうしてコイル112が巻回されたステー
タ100は、ケース20に設けられたキー溝と、ステー
タ100の外周のキー溝とを一致させ、ここに周り止め
のキー110を挿入して、ケース20に固定される。更
にロータ200をケース20の軸受22、23により回
転自在に組み付けることにより、本実施例の磁石内包型
電動機10が完成する。
【0053】次に、ロータ200の磁極部206の寸法
t1、t2等について図1を用いて説明する。これらの
値は、コギングトルクを最小にするように、以下の設計
方法により設定されたものである。なお、図1および図
7は、本実施例の説明用の図面であるため、以下に示す
寸法を正確に表したものではない。
【0054】本実施例におけるステータ100は、既に
説明した通り、18個のティース104を有している。
ティース104は円周方向に等角度ピッチPpで形成さ
れており、その値は、π/9(rad)である(20度
に相当する)。ティースギャップ部104aの長さgp
をステータ100の内周面の半径Rで割った値、即ち、
ティースギャップ部104aの中心角は、π/90(r
ad)である(2度に相当する)。また、ステータ10
0とロータ200のギャップgは、ステータ100の内
周面の半径Rの1%である(g/R=0.01であ
る)。
【0055】ロータ200の磁極部206は、磁極側部
206aの厚さt1がギャップgの4倍であり(t1=
4g)、磁極外周部206bの厚さt2がギャップgの
2倍である(t2=2g)。これらの寸法は、本実施例
に要求される出力トルクを満足しつつ、高速回転時の磁
極部強度等を考慮して設計されたものである。
【0056】以上の設計値に基づき、コギングトルクが
最小となるように、磁極部114の円周方向の長さを設
計する。磁極部114は、t1=4g、t2=2gなる
寸法を有しているため、パラメータ(t2−t1)/g
=−2となる。
【0057】この場合、コギングトルクを最小とする磁
極部206の寸法は、相当磁極部開角L3について、任
意の自然数n、−0.6≦a≦0.6なる実数a、0.
3≦b≦0.5なる実数b、−0.06≦c≦−0.0
4なる実数cを用いた以下の数式(8)で与えられる。 L3=(n+c)・Pp+a・(g/R) +b・(gp/R) ・・・(8)
【0058】本実施例では、ステータ100のティース
104が18個あり、ロータ200の永久磁石208の
数が6個であることを考慮して、磁極部206の相当磁
極部開角L3が、ティース104のピッチ角Ppの2倍
程度となるように設計してある。つまり、上述の自然数
nとして値2を選択してある。また、得られる相当磁極
部開角L3に端数が生じないように実数a、b、cの値
をそれぞれ、a=0.0、b=0.4、c=−0.04
と選択してある。従って、相当磁極部開角L3は、上記
諸量に基づいて、数式(8)により算出される値である
2π/9(rad)に設計されている(40度に相当す
る)。これは、ティース104のピッチ角Ppのちょう
ど2倍の値である(L3/Pp=2.0)。この結果に
基づいて磁極部206の磁石挿入孔は、相当磁極部開角
L3を中心角とする円弧よりもgずつ両端に延長した円
弧の両端を通る一組の略平行線が、その側面を形成する
ように設計される。また、磁極部206は、磁石挿入孔
の側面に対しそれぞれ間隔t1だけ外側に位置する一組
の略平行線が、その側面を形成するように設計される。
【0059】本実施例では、磁極部206の寸法を、図
5に示した領域(a4)で設計したことになる。また、
本実施例におけるコギングトルクを、コンピュータによ
り回析した結果を図11(b)中の領域Mに示す。図1
1では、磁石開角L1とティース104のピッチ角Pp
の比(L1/Pp)を横軸にとって示してあり、本実施
例では、L1/Ppは約2.1となる。図11の解析結
果より、本実施例におけるコギングトルクが非常に小さ
く抑えられていることが分かる。
【0060】なお、本実施例では、自然数nとして値2
を選択したが、電動機に要求される出力トルクとの関係
に応じて、値1を選択するものとしてもよい。この場合
には、図5の領域(a3)で磁極部206の寸法を設計
することになり、本実施例の約半分の円周方向長さを有
する磁極部206となるため、本実施例よりも小さい出
力トルクの電動機となる。自然数nは、出力トルク等と
の関係に応じて任意に選択することができるが、あまり
に大きな値を選択した場合には、隣接する磁極部206
が重なりあうことになるため、ステータ100側のティ
ース104の数に応じた上限値が存在する。
【0061】また、本実施例では、磁極外周部206b
の厚さt2、磁極側部206aの厚さt1、およびステ
ータ100とロータ200とのギャップgの関係につい
て、(t2−t1)/g≦0の場合を示したが、(t2
−t1)/g≧2としてもよい。この場合には、図3に
示した領域(a1)または(a2)により、磁極部20
6の寸法が設計されることになる。
【0062】次に、本実施例の磁石内包型電動機の動作
について説明する。本実施例の電動機は、以下に示す通
り、同期電動機についての周知の回転原理に基づいて回
転する。ステータ100のコイル112、例えばU相の
コイルに励磁電流を流すことにより、ロータ200およ
びステータ100を貫く磁界が形成される。ロータ20
0には、この磁界と永久磁石208との関係により、最
も安定した位置関係が存在する。一方、U、V、W相に
流れる励磁電流を制御することにより、電動機の回転軸
212周りに回転する回転磁界が生じる。磁界が回転し
ている場合には、ロータ200も磁界に対して、最も安
定した位置を保ったまま回転するため、電動機の回転軸
212から出力トルクを得ることができる。この場合の
回転軸212の回転数は、回転磁界の回転数に等しい。
なお、電動機の回転軸212に負荷トルクがかけられて
いる場合には、ロータ200は、上述の最も安定した位
置から、負荷トルクに応じた角度的なズレ(負荷角)を
保った状態で回転する。
【0063】回転磁界を形成するための、三相コイルへ
の励磁電流の制御について、図9および図10を用いて
説明する。本実施例の磁石内包型電動機10のU相,V
相,W相のコイルは、図9に示すように、いわゆるY結
線と呼ばれる方法で相互に接続されるとともに、コント
ローラ30により制御されるモータドライバ40に接続
されている。図10に示す通り、モータドライバ40か
ら各相に位相が120度ずつ異なる所定周波数の交流電
流Ui,Vi,Wiを流すことにより、その周波数に対
応した回転磁界が形成される。
【0064】本実施例では、同期電動機の制御に通常用
いられるモータドライバ40およびコントローラ30を
用いている。つまり、モータドライバ40として、スイ
ッチング素子である6個のトランジスタを、U、V、W
相の各相にそれぞれ2個ずつ計6個備えたインバータを
用い、コントローラ30として、図示しない制御用CP
U、ROM、RAMを備えた1チップマイクロプロセッ
サを用いている。モータドライバ40を構成するトラン
ジスタは、図示しない電源のプラス側とマイナス側に接
続された一対の電源ラインに対して、ソース側とシンク
側となるよう2個ずつペアで配置され、その接続点に三
相コイル(UVW)の各相が接続されている。制御用C
PUは、U、V、W相の各相ごとに対をなすトランジス
タがオンとなる時間の割合を制御信号により順次制御す
る。このような制御、いわゆるPWM制御によって、三
相コイルには時間幅が変化する複数のパルス状の電圧が
印加され、擬似的な正弦波状の電流が各コイルに流れ
る。上記パルス幅の変化する速さを制御することによ
り、三相コイルに印加される電圧の周波数を自由に変化
させることができるため、所望の回転数で電動機を回転
させることができる。なお、本実施例では、三相コイル
を用いているが、3m相(mは自然数)からなるコイル
を用いるものとしてもよい。
【0065】以上で説明した本実施例によれば、通常の
モータドライバ40およびコントローラ30により駆動
することができ、コンピュータによる解析結果(図1
1)に示すようにコギングトルクを低減することができ
る磁石内包型電動機10を得ることができる。
【0066】なお、上述の実施例では、ロータ200が
電動機10の中心にあるものを説明したが、いわゆるア
ウタロータ型の電動機としてもよい。即ち、本実施例
(図7)におけるロータ200が設けられている位置に
ステータを設け、本実施例でステータ100が設けられ
ている位置にロータを設けるものとしてもよい。この場
合には、ステータの周りを円環状のロータが回転する電
動機となる。
【0067】なお、本発明は、こうした実施例に何等限
定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲
において、種々の態様で実施できることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁石内包型電動機の構造を示す拡大断
面図である。
【図2】t2≧t1なる磁石内包型電動機の磁力線解析
結果を示す説明図である。
【図3】最小コギングトルクを与える磁極部開角と磁極
部諸元との関係を示すグラフである。
【図4】t2≦t1なる磁石内包型電動機の磁力線解析
結果を示す説明図である。
【図5】最小コギングトルクを与える相当磁極部開角と
磁極部諸元との関係を示すグラフである。
【図6】最小コギングトルクを与える磁石開角と磁極部
諸元との関係を示すグラフである。
【図7】本発明の磁石内包型電動機の構造を示す、回転
軸に直交する断面における断面図である。
【図8】本発明の磁石内包型電動機の構造を示す、回転
軸を含む平面における断面図である。
【図9】三相コイルの結線状態を示す説明図である。
【図10】三相のコイルに流れる電流の様子を示すグラ
フである。
【図11】磁石開角とコギングトルクとの関係を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
10…磁石内包型電動機 20…ケース 30…コントローラ 40…モータドライバ 22、23…軸受 100…ステータ 102…無方向性電磁鋼板ステータ 104…ティース 104a…磁極ギャップ部 106…スロット部 108…溶接用切欠 110…キー 112…コイル 200…ロータ 202…無方向性電磁鋼板ロータ 204…ロータコア部 206…磁極部 206a…磁極側部 206b…磁極外周部 208…永久磁石 210…空隙部 212…回転軸 214A、214B…エンドプレート 216…ピン 218…キー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲熊 幸雄 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 荒川 俊史 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1 株式会社豊田中央研究所内 (56)参考文献 特開 平2−202329(JP,A) 特開 平7−79536(JP,A) 国際公開97/31422(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 1/06 H02K 1/27 501 H02K 21/14

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隣接するティース間に長さgpの空隙を
    設けて、円形断面の円周上に一定の中心角ピッチPpで
    配列された複数のティースを有するステータと、 ロータコア部と該ロータコア部から前記円形断面の径方
    向に突出した複数の磁極部とからなり、前記円形断面の
    中心軸周りに回転可能なロータとを備え、 該磁極部の内部に、前記中心軸方向に沿って形成された
    永久磁石挿入孔に挿入された永久磁石を有してなる磁石
    内包型交流電動機において、 該磁極部は、ステータの外面のうちロータと対向する面
    を形成する円弧の半径Rとはギャップgだけ半径が異な
    る円弧により形成される円弧面と、ロータコア部から略
    径方向に延びる一組の略平行線で形成される側面とを有
    する断面形をなし、 該永久磁石挿入孔は、前記円弧面と長さt2だけ半径が
    異なる円弧と前記両側面からそれぞれ長さt1だけ内側
    に位置する一組の略平行線とから形成され、 該永久磁石は、該永久磁石挿入孔と略同一の断面形状を
    有するとともに、前記円形断面の略径方向に磁束が流れ
    るように着磁されており、 かつ、(t2−t1)/g≧2であるとき、前記磁極部
    の円弧面を形成する円弧の中心角であるL2と上記諸量
    との関係が、任意の自然数n、−0.6≦a≦0.6な
    る実数a、0.3≦b≦0.5なる実数b、−0.06
    ≦c≦−0.04なる実数cを用いて L2=(n+c)・Pp+a・(g/R)+b・(gp
    /R) なる数式で与えられる磁石内包型交流電動機。
  2. 【請求項2】 隣接するティース間に長さgpの空隙を
    設けて、円形断面の円周上に一定の中心角ピッチPpで
    配列された複数のティースを有するステータと、 ロータコア部と該ロータコア部から前記円形断面の径方
    向に突出した複数の磁極部とからなり、前記円形断面の
    中心軸周りに回転可能なロータとを備え、 該磁極部の内部に、前記中心軸方向に沿って形成された
    永久磁石挿入孔に挿入された永久磁石を有してなる磁石
    内包型交流電動機において、 該磁極部は、ステータの外面のうちロータと対向する面
    を形成する円弧の半径Rとはギャップgだけ半径が異な
    る円弧により形成される円弧面と、ロータコア部から略
    径方向に延びる一組の略平行線で形成される側面とを有
    する断面形をなし、 該永久磁石挿入孔は、前記円弧面と長さt2だけ半径が
    異なる円弧と前記両側面からそれぞれ長さt1だけ内側
    に位置する一組の略平行線とから形成され、 該永久磁石は、該永久磁石挿入孔と略同一の断面形状を
    有するとともに、前記円形断面の略径方向に磁束が流れ
    るように着磁されており、 かつ、(t2−t1)/g≦0であるとき、前記磁石挿
    入孔に挿入された前記永久磁石の側面を形成する一組の
    略平行線と前記磁極部の円弧面との交点間の円弧につい
    て弧の長さを2gだけ短くした円弧の中心角であるL3
    と上記諸量との関係が、任意の自然数n、−0.6≦a
    ≦0.6なる実数a、0.3≦b≦0.5なる実数b、
    −0.06≦c≦−0.04なる実数cを用いて L3=(n+c)・Pp+a・(g/R)+b・(gp
    /R) なる数式で与えられる磁石内包型交流電動機。
  3. 【請求項3】 隣接するティース間に長さgpの空隙を
    設けて、円形断面の円周上に一定の中心角ピッチPpで
    配列された複数のティースを有するステータと、 ロータコア部と該ロータコア部から前記円形断面の径方
    向に突出した複数の磁極部とからなり、前記円形断面の
    中心軸周りに回転可能なロータとを備え、 該磁極部の内部に、前記中心軸方向に沿って形成された
    永久磁石挿入孔に挿入された永久磁石を有してなる磁石
    内包型交流電動機の設計方法であって、 該磁極部は、ステータの外面のうちロータと対向する面
    を形成する円弧の半径Rとはギャップgだけ半径が異な
    る円弧により形成される円弧面と、ロータコア部から略
    径方向に延びる一組の略平行線で形成される側面とを有
    する断面形をなし、 該永久磁石挿入孔は、前記円弧面と長さt2だけ半径が
    異なる円弧と前記側面からそれぞれ長さt1だけ内側に
    位置する一組の略平行線とから形成される断面形状を有
    するものとし、 該永久磁石は、該永久磁石挿入孔と略同一の断面形状を
    有するとともに、前記円形断面の略径方向に磁束が流れ
    るように着磁したものとし、 かつ、前記t1、t2、gが所定の関係にあるとき、該
    所定の関係に応じて用意されたR、Pp、g、gpの関
    数を用いて、コギングトルクが最小となるように、前記
    磁極部の円弧面の中心角を特定しうるパラメータを算出
    することを特徴とする磁石内包型交流電動機の設計方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の磁石内包型交流電動機の
    設計方法であって、 前記t1、t2、gの所定の関係は、(t2−t1)/
    gなるパラメータと所定の閾値との大小関係である磁石
    内包型交流電動機の設計方法。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の磁石内包型交流電動機の
    設計方法であって、 前記関数は、t1、t2、gの所定の関係に応じて与え
    られるPp、g/R、gp/Rの一次多項式である磁石
    内包型交流電動機の設計方法。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の磁石内包型交流電動機の
    設計方法であって、 前記磁極部の円弧面の中心角を特定しうるパラメータ
    を、前記磁極部の円弧面を形成する円弧の中心角である
    L2、または前記磁石挿入孔に挿入された前記永久磁石
    の側面を形成する一組の略平行線と前記磁極部の円弧面
    との交点間の円弧について弧の長さを2gだけ短くした
    円弧の中心角であるL3とする磁石内包型交流電動機の
    設計方法。
  7. 【請求項7】 請求項3記載の磁石内包型交流電動機の
    設計方法であって、 前記パラメータを、前記磁極部の円弧面を形成する円弧
    の中心角であるL2とし、 前記所定の関係は、(t2−t1)/g≧2なる関係で
    あり、 該関係下でL2を与える前記関数は、任意の自然数n、
    −0.6≦a≦0.6なる実数a、0.3≦b≦0.5
    なる実数b、−0.06≦c≦−0.04なる実数cを
    用いた L2=(n+c)・Pp+a・(g/R)+b・(gp
    /R) なる数式である磁石内包型交流電動機の設計方法。
  8. 【請求項8】 請求項3記載の磁石内包型交流電動機の
    設計方法であって、 前記パラメータを、前記磁石挿入孔に挿入された前記永
    久磁石の側面を形成する一組の略平行線と前記磁極部の
    円弧面との交点間の円弧について弧の長さを2gだけ短
    くした円弧の中心角であるL3とし、 前記所定の関係は、(t2−t1)/g≦0なる関係で
    あり、 該関係下でL3を与える前記関数は、任意の自然数n、
    −0.6≦a≦0.6なる実数a、0.3≦b≦0.5
    なる実数b、−0.06≦c≦−0.04なる実数cを
    用いた L3=(n+c)・Pp+a・(g/R)+b・(gp
    /R) なる数式である磁石内包型交流電動機の設計方法。
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