JP3410965B2 - 地質探査方法、弾性波発生方法、及び弾性波発生装置 - Google Patents

地質探査方法、弾性波発生方法、及び弾性波発生装置

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JP3410965B2 JP13989098A JP13989098A JP3410965B2 JP 3410965 B2 JP3410965 B2 JP 3410965B2 JP 13989098 A JP13989098 A JP 13989098A JP 13989098 A JP13989098 A JP 13989098A JP 3410965 B2 JP3410965 B2 JP 3410965B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、弾性波反射法を利用し
たトンネル切羽前方の地質探査方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、弾性波反射法を利用したトン
ネル切羽前方の探査方法は、図3に示したように、切羽
100 の後方に、通常1.5 m間隔で深さ1.5 mの発破孔11
0 を24本設置し、さらに、その後方15〜16mの位置
に、深さ2.4 mの受振孔120、121をトンネルの左右にそ
れぞれ一本づつ設置して、その中に埋設したケーシング
内に振動計を挿入固定する。そして、切羽側に近い1番
目の発破孔に少量のダイナマイトを装填して電気***で
起爆させる。このときに発生する弾性波の直接波と、切
羽前方の反射面130 で反射して戻ってきた反射波とを記
録装置140 にて記録する。以下同様に、各発破孔に装填
した少量のダイナマイトを順次起爆して、直接波と間接
波とを記録して、24本の全ての発破孔に関して上記同
様の操作を行う。このようにして、図4の(A)に示し
たような波形を得る。
【0003】このようにして得られた波形に、種々の波
形処理を施して、図4の(B)に示したような反射波の
みを抽出する。発破孔から受振孔の間の弾性波の速度
と、図4の(B)から求めた反射波走時(時間)とか
ら、分析装置(図示せず。)を用いて前記反射面の位置
を3次元的に予測し、反射波の振幅(あるいは反射エネ
ルギー)から反射面の硬軟を予測する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述したよ
うな従来の探査方法では、以下の多くの問題点がある。 (1)受振位置が切羽の約50m後方となるため、切羽か
らの前方の実質的な探査距離はせいぜい100 mであり、
探査距離が相対的に短い。 (2)発破によって、構造体として最も機能すべきスプ
リングライン付近の地山が傷つくので、本当に地山が悪
いところでは探査ができない場合がある。 (3)発生した弾性波が振動計へ入射するまでの伝播経
路にトンネル空洞が存在すると、弾性波の伝播特性に強
い影響を与えるので反射面の検出の感度の低下を招いた
り、測定結果の誤差要因となる。 (4)上述した問題(3)を軽減するために、切羽後方
のトンネルの左右両側に、それぞれ24本の発破孔を設
置することが可能であるが、そのためには、探査の作業
量が従来の二倍になり、時間と経費が嵩むという問題が
ある。また、地山が悪い場合には、地山への損傷がさら
に大きくなるという問題が発生する。 (5)切羽後方の地山における弾性波の速度を計測し
て、切羽前方の反射面の位置を予測するため、切羽の前
後で弾性波の速度が異なる場合には、反射面の位置予測
の誤差が大きくなるという問題がある。 (6)亀裂が極度に発達した硬岩地山(例えば、岩石自
体は緻密硬質であるが、数センチ間隔で柱状節理や板状
節理が発達した安山岩など)では、発破時の爆轟圧が孔
の壁面の亀裂を通じて容易に消散してしまうため、体積
膨張に伴う急峻な波形のP波の波動を生成することが難
しいという問題がある。
【0005】そこで、本発明は、弾性波反射法による地
質探査方法において、発破孔の位置と振動計の位置を従
来の位置から変更して、より正確な反射面の予測が可能
な地質探査方法を提供することを目的としてなされたも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる地質探査
方法は、切羽面から前方の地山に発破孔を設けるととも
に、切羽面の左右両側の地山に受振孔を設け、前記発破
孔に装填した爆薬を起爆して発生させた弾性波の反射波
を、前記受振孔にセットした振動計で受振して、受振し
た弾性波の反射波を解析することによって切羽前方の地
山の地質構造を探査することを特徴とするものである。
【0007】請求項2の弾性波発生方法は、地山に設け
た発破孔の軸方向に複数の爆薬をそれぞれ離して装填
し、奥の爆薬から順次起爆することによって、複数の弾
性波を発生させることを特徴とするものである。請求項
3の弾性波発生装置は、上底と下底とが剛性の高い部材
で塞がれ、側面が剛性の低い破裂容易な部材で覆われた
筒状セルの内部に爆薬が装填されていることを特徴とし
ている。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明にかかる地質探査
方法を、その実施の形態を示した図面に基づいて詳細に
説明する。
【0009】トンネル1の切羽面10から前方に、施工用
の油圧ドリルを用いて、長さ約50mの発破孔2を削孔
し、その発破孔2の中に、図1に示したように、24発の
ダイナマイトD1,D2,・・・,D24を予め装填し
た多段式起爆装置3を埋設する。なお、セルとセルとの
間の空間にはグラウトを充填し、切羽側の開口はプラグ
39で塞いでおく。
【0010】切羽面10の左右両側に受振孔41、42を削孔
して、その受振孔の中にケーシングを埋設し、そのケー
シング内に振動計51、52 を挿入して固定する。次に、発
火器61からの電気信号によって発破孔2の先端側の1
番目のダイナマイトD1を起爆して、孔壁膨張にともな
う弾性波(P波)を発生させ、切羽前方の反射面(地層
境界面)9に当たって反射してきた反射波と直接波と
を、切羽面の左右両側の振動計51、52 にて検出して記録
装置7にて記録する。同様にして、スイッチボックス62
からの信号に基づいて、先端側から2番目、3番目、・
・・のダイナマイトD2,D3・・・を順次起爆して、
24回の爆発の波動を記録装置7にて記録する。
【0011】そして、従来同様の波形処理および解析方
法を用いて反射波のみを抽出する。そして、発破孔から
受振孔の間の弾性波の速度と、図から求めた反射波走時
(時間)とから、前記反射面の位置を3次元的に予測
し、反射波の振幅(あるいは反射エネルギー)から反射
面の硬軟を予測する。
【0012】なお、前記多段式起爆装置3の詳細構造を
図2に基づいて説明する。図2において、31は長さ約50
mの剛性の高い中空パイプであり、32は24個のセルであ
り、それぞれにダイナマイトが装着されている。セル32
は2枚の鍔状の剛性の高い鋼板等の素材による隔壁33、3
4 で囲まれている。前記2枚の隔壁33、34 の間隔を保持
するために補強部材が4本程度設けられている。このセ
ル32の側面は硬質ゴム膜等の膜材38で被覆され、その内
部に水が加圧して充填されている。
【0013】前記セル32内において、30〜50g 程度のダ
イナマイトDが中空パイプ31に巻き付けられている。そ
のダイナマイトD内には電気***36がセットされてい
る。この電気***36の発破脚線は前記中空パイプ31の内
側に通されている。また、隔壁33にはセル32内へ給水す
るための配管37が設けられている。なお、セルとセルと
の間の空間にはグラウトを充填し、切羽側の開口はプラ
グ39で塞いでおく。
【0014】このような構造の多段式起爆装置3によれ
ば、ダイナマイトDの爆発エネルギーは、隔壁33、34 に
よって多段式起爆装置3の軸に垂直な方向にのみ放射さ
れるので、効率のよい弾性波の発生が可能となる。ま
た、2枚の隔壁33、34 の間は膜材38で被覆されて、円筒
状のセル32が形成され、その内部には水が加圧して充填
されているので、ダイナマイトDで発生した弾性波は減
衰することなく非弾性体の水を介して地山に効率よく伝
わる。従って、亀裂の発生した地山であっても急峻な波
形のP波を発生することができるのである。なお、セル
32内を充填する物質は、水に限らず非弾性物質であれば
い。この反射波を分析することによって、切羽前方の反
射面9の3次元的な位置を始めとする地質を探査するこ
とができるのである。2つの振動計51、52 で受振するの
で、より正確な探査が可能である。なお、弾性波の分析
手法は、従来の弾性波反射法におけるディフラクション
スタック(DS)法や、イメージポイント(IP)法を
用いるとよい。
【0015】なお、セルの数は24個に限定されるもので
はなく、隔壁は強度の高い硬質なものであれば種々の素
材を利用できる。また、膜材はゴム質に限らず、薄いプ
ラスチック材や薄い金属板でもよく、水を保持できると
ともに、爆圧によって容易に破裂するものであればよ
い。そして、受振孔も切羽前方に設けることも可能であ
る。また、発破孔や受振孔の角度は若干傾斜させてもよ
い。この発明の技術は、トンネル掘削に限らず、種々の
応用が可能な技術であって、例えば、地盤の露出面から
発破孔を穿孔し、この発破孔の周囲の地盤の露出面に振
動計を設置して、地質を探査することも可能である。
【0016】特に請求項2の弾性波発生方法によれば、
地山に複数の発破孔を設けることなく、複数の弾性波を
発生させることが可能であるので、種々の地質調査等に
応用することができる。また、請求項3の弾性波発生装
置は、本発明の多段式起爆装置3に限らず、単体で従来
方法にも利用可能なセルである。
【0017】
【発明の効果】本発明の地質探査方法、弾性波発生方法
によれば、以下の効果が得られる。 (1)受振位置が切羽面に近いため、有効な探査距離が
相対的に長く、より前方までの地質を探査して推定する
ことができる。 (2)発破する場所は切羽の前方であるので、いくら地
山が損傷しても、トンネルになる部分であって、構造体
としての問題は発生しない。このため、ダイナマイトの
使用量を多くすることが可能であり、探査距離をさらに
長くすることができる。 (3)発生した弾性波が振動計へ入射するまでの伝播経
路にトンネル空洞が存在しないので、反射面の検出の感
度の低下や測定結果の誤差が少ない。 (4)弾性波の速度の計測も反射波の記録も、同じく切
羽面の前方で行うので、反射面の位置予測の誤差を少な
くできる。また、本発明の弾性波発生装置によれば、亀
裂が極度に発達した硬岩地山であっても、体積膨張に伴
う急峻な波形の弾性波を発生させやすい。(5)切羽面の左右両側の地山に設けた受振孔にセット
した2つの振動計で受振するので、より精確な探査が可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる地質探査方法の実施の形態の構
成を示した構成図である。
【図2】本発明にかかる弾性波発生装置の構造を示す斜
視図である。
【図3】従来の弾性波反射法による地質探査方法の概要
を示す説明図である。
【図4】図3の方法による受振波形の処理経過を示す図
である。
【符号の説明】
10 切羽面 2 発破孔 3 多段式起爆装置 31 中空パイプ 32 セル 33 隔壁 34 隔壁 36 電気*** 38 膜材 D ダイナマイト(爆薬) D1、D2、・・・D24 ダイナマイト(爆薬) 41 受振孔 42 受振孔 51 振動計 52 振動計
フロントページの続き (72)発明者 水原 憲三 大阪市阿倍野区松崎町二丁目二番二号 株式会社奥村組内 (56)参考文献 特開 平8−226975(JP,A) 特開 平6−185287(JP,A) 特開 平7−259472(JP,A) 特開 平6−273533(JP,A) 特開 平6−2323(JP,A) 特開 平10−311880(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01V 1/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】切羽面から前方の地山に発破孔を設けると
    ともに、切羽面の左右両側の地山に受振孔を設け、前記
    発破孔に装填した爆薬を起爆して発生させた弾性波が切
    羽前方の地層境界面から反射してくる反射波を、前記受
    振孔にセットした振動計で受振して、受振した弾性波の
    反射波を解析することによって切羽前方の地山の地質構
    造を探査することを特徴とする地質探査方法。
  2. 【請求項2】地山に設けた発破孔の軸方向に複数の爆薬
    をそれぞれ離して装填し、奥の爆薬から順次起爆するこ
    とによって、複数の弾性波を発生させることを特徴とす
    る弾性波発生方法。
  3. 【請求項3】上底と下底とが剛性の高い部材で塞がれ、
    側面が剛性の低い破裂容易な部材で覆われた筒状セルの
    内部に爆薬が装填されていることを特徴とする弾性波発
    生装置。
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JP5985371B2 (ja) * 2012-11-27 2016-09-06 株式会社フジタ トンネル掘削中の地質探査方法
JP5845330B1 (ja) * 2014-10-23 2016-01-20 鹿島建設株式会社 地質探査方法
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CN107505043B (zh) * 2017-09-22 2019-05-10 福州大学 一种地下水封洞库围岩***损伤程度评价方法

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