JP3404981B2 - 気体加熱装置 - Google Patents
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- F23D14/20—Non-premix gas burners, i.e. in which gaseous fuel is mixed with combustion air on arrival at the combustion zone
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、広く配管又はダクト中
を流れる被加熱気体をガスを燃料として加熱する気体加
熱装置に関する。
を流れる被加熱気体をガスを燃料として加熱する気体加
熱装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、この種の加熱装置として例えば、
実開平４−１２２９２２号公報に開示されている追い焚
きバーナ装置がある。これは、図４に示すように、燃料
ノズルを有するヘッダに、下流側になるにつれて拡開す
る保炎部材を接続した装置を、排ガス流路内に設けたも
のである。そして、燃料ノズルから噴出される燃料によ
り、保炎部材にあけられた穴から流入する排ガスを加熱
するようになっている。
実開平４−１２２９２２号公報に開示されている追い焚
きバーナ装置がある。これは、図４に示すように、燃料
ノズルを有するヘッダに、下流側になるにつれて拡開す
る保炎部材を接続した装置を、排ガス流路内に設けたも
のである。そして、燃料ノズルから噴出される燃料によ
り、保炎部材にあけられた穴から流入する排ガスを加熱
するようになっている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】上記加熱装置では、燃
料ノズル出口で発生する火炎は、投入ガス量に比例して
長くなるので、特にバーナ出力が大きい場合には、長い
火炎が発生する。また、拡散燃焼バーナでは燃料と空気
の混合のための空間が必要になる。これらの要因によ
り、被加熱気体を流すに必要な配管又はダクトの断面積
を大きく上回る断面積の配管又はダクトを設置しなけれ
ばならず、高出力の加熱装置の小型化が難しい。
料ノズル出口で発生する火炎は、投入ガス量に比例して
長くなるので、特にバーナ出力が大きい場合には、長い
火炎が発生する。また、拡散燃焼バーナでは燃料と空気
の混合のための空間が必要になる。これらの要因によ
り、被加熱気体を流すに必要な配管又はダクトの断面積
を大きく上回る断面積の配管又はダクトを設置しなけれ
ばならず、高出力の加熱装置の小型化が難しい。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明の空気加熱装置
は、被加熱気体の流れを供給する配管又はダクトと、前
記配管又はダクト内に配置された、繊維焼結マットによ
り配管又はダクト形状に合わせて筒状に形成され、内側
表面を燃焼面とする燃焼手段と、前記燃焼手段の上流側
端部において前記配管又はダクト内に配置され、被加熱
気体の流れに沿って下流に向けて燃料ガスを噴射する拡
散バーナとを備えることを特徴とするものである。
は、被加熱気体の流れを供給する配管又はダクトと、前
記配管又はダクト内に配置された、繊維焼結マットによ
り配管又はダクト形状に合わせて筒状に形成され、内側
表面を燃焼面とする燃焼手段と、前記燃焼手段の上流側
端部において前記配管又はダクト内に配置され、被加熱
気体の流れに沿って下流に向けて燃料ガスを噴射する拡
散バーナとを備えることを特徴とするものである。
【０００５】また、前記燃焼手段への被加熱気体流入側
である上流側端部に隣接する配管又はダクト内壁上に、
前記被加熱気体の流れが前記燃焼面に直接当たることを
妨げる風よけ部材を設けたことを特徴とするものであ
る。
である上流側端部に隣接する配管又はダクト内壁上に、
前記被加熱気体の流れが前記燃焼面に直接当たることを
妨げる風よけ部材を設けたことを特徴とするものであ
る。
【０００６】また、前記燃焼手段からの被加熱気体流出
側である下流側端部に隣接する配管又はダクト内に、こ
の配管又はダクトの通過断面積を部分的に減少させる絞
り部材を設けたことを特徴とするものである。
側である下流側端部に隣接する配管又はダクト内に、こ
の配管又はダクトの通過断面積を部分的に減少させる絞
り部材を設けたことを特徴とするものである。
【０００７】また、前記燃焼手段の両端部の繊維焼結マ
ット取付け部材の外周面に沿って、予混合ガスを供給す
る経路を設けたことを特徴とするものである。また、前
記拡散バーナの周囲にリング状に配置された、被加熱気
体の流れを旋回流にして燃料ガスと混合するための旋回
羽根をさらに備えることを特徴とするものである。ま
た、前記旋回羽根の周囲にさらにリング状に配置され
た、被加熱気体の流れを旋回流にして繊維焼結マットか
らの燃焼ガスと混合するための旋回羽根をさらに備える
ことを特徴とするものである。
ット取付け部材の外周面に沿って、予混合ガスを供給す
る経路を設けたことを特徴とするものである。また、前
記拡散バーナの周囲にリング状に配置された、被加熱気
体の流れを旋回流にして燃料ガスと混合するための旋回
羽根をさらに備えることを特徴とするものである。ま
た、前記旋回羽根の周囲にさらにリング状に配置され
た、被加熱気体の流れを旋回流にして繊維焼結マットか
らの燃焼ガスと混合するための旋回羽根をさらに備える
ことを特徴とするものである。
【０００８】
１．燃焼手段は、繊維焼結マットにより配管又はダクト
形状に合わせて筒状に形成され、内側表面が燃焼面にな
っている。この構成により次のような作用が生ずる。
形状に合わせて筒状に形成され、内側表面が燃焼面にな
っている。この構成により次のような作用が生ずる。
【０００９】イ）燃料ガスと空気との予混合ガスを、金
属、セラミック等の繊維を層状に焼結した空隙率の高い
マットから噴出させ、マットの表面近傍で高出力の燃焼
を完結させることができる技術であり、他のタイプの予
混合または拡散燃焼を行うバーナに比べ著しく火炎長が
短く、ほとんど火炎が発生しない。
属、セラミック等の繊維を層状に焼結した空隙率の高い
マットから噴出させ、マットの表面近傍で高出力の燃焼
を完結させることができる技術であり、他のタイプの予
混合または拡散燃焼を行うバーナに比べ著しく火炎長が
短く、ほとんど火炎が発生しない。
【００１０】ロ）投入した燃料ガスのエネルギーは、燃
焼により生ずる燃焼ガスと被加熱気体との混合と、バー
ナ燃焼面での対流熱伝達により被加熱気体を加熱するの
に使われる。
焼により生ずる燃焼ガスと被加熱気体との混合と、バー
ナ燃焼面での対流熱伝達により被加熱気体を加熱するの
に使われる。
【００１１】ハ）予混合ガスを燃焼させるため、バーナ
近傍に燃料ガスと酸素を混合させるために必要な空間が
必要ない。 ニ）燃焼面がマットなので、その形状を様々に変えるこ
とで、バーナ自身の形状を変えることができる。
近傍に燃料ガスと酸素を混合させるために必要な空間が
必要ない。 ニ）燃焼面がマットなので、その形状を様々に変えるこ
とで、バーナ自身の形状を変えることができる。
【００１２】ホ）被加熱気体を加熱するのに必要な空間
が小さく、また形状を配管やダクトの形状に合わせて筒
状とし一体化できるので、バーナを小型化できる。 ２．燃焼手段への被加熱気体流入側である上流側端部に
隣接する配管又はダクト内壁上に、被加熱気体の流れが
燃焼手段の燃焼面に直接当たることを妨げる風よけ部材
を設けた。
が小さく、また形状を配管やダクトの形状に合わせて筒
状とし一体化できるので、バーナを小型化できる。 ２．燃焼手段への被加熱気体流入側である上流側端部に
隣接する配管又はダクト内壁上に、被加熱気体の流れが
燃焼手段の燃焼面に直接当たることを妨げる風よけ部材
を設けた。
【００１３】被加熱気体の流量または温度が上昇する
と、それが加熱装置を通る時の流速が上昇する。この流
速が上昇したときに、バーナの火炎が吹き飛ばされて、
失火しやすくなる。
と、それが加熱装置を通る時の流速が上昇する。この流
速が上昇したときに、バーナの火炎が吹き飛ばされて、
失火しやすくなる。
【００１４】繊維焼結マットにより配管やダクトの形状
に合わせて筒状に形成された燃焼手段の燃焼面である内
側表面に沿って被加熱気体が流れている。このため、被
加熱気体の下流側では、それより上流側の火炎による保
炎効果により失火しにくいが、一番上流側で一旦火炎が
剥離すると、火炎の剥離が下流へ伝わり全体の失火につ
ながる。
に合わせて筒状に形成された燃焼手段の燃焼面である内
側表面に沿って被加熱気体が流れている。このため、被
加熱気体の下流側では、それより上流側の火炎による保
炎効果により失火しにくいが、一番上流側で一旦火炎が
剥離すると、火炎の剥離が下流へ伝わり全体の失火につ
ながる。
【００１５】そこで、上記の風よけ部材を設けた。この
構成により次のような作用が生ずる。被加熱気体の上流
側に風よけ部材を設置すると、被加熱気体上流バーナ表
面での被加熱気体流速が緩まる。流速が遅くなると、そ
こでの火炎の剥離を防ぐことができる。
構成により次のような作用が生ずる。被加熱気体の上流
側に風よけ部材を設置すると、被加熱気体上流バーナ表
面での被加熱気体流速が緩まる。流速が遅くなると、そ
こでの火炎の剥離を防ぐことができる。
【００１６】被加熱気体の上流側で火炎の剥離を防ぐこ
とで、下流側は高流速の被加熱気体にさらされても、上
流側の火炎で保炎され、バーナ全体の失火を防ぐことが
てきる。
とで、下流側は高流速の被加熱気体にさらされても、上
流側の火炎で保炎され、バーナ全体の失火を防ぐことが
てきる。
【００１７】３．燃焼手段からの被加熱気体流出側であ
る下流側端部に隣接する配管又はダクト内に、この配管
又はダクトの通過断面積を部分的に減少させる絞り部材
を設けた。
る下流側端部に隣接する配管又はダクト内に、この配管
又はダクトの通過断面積を部分的に減少させる絞り部材
を設けた。
【００１８】繊維焼結マットにより配管又はダクトの形
状に合わせて筒状に形成された燃焼手段での、燃焼ガス
はマット表面より垂直に配管又はダクトの軸に向かって
吹き出しているが、被加熱気体の流れによってマット表
面から配管又はダクト壁面に沿って運ばれてしまい、加
熱装置内では被加熱気体とほとんど混合しない。
状に合わせて筒状に形成された燃焼手段での、燃焼ガス
はマット表面より垂直に配管又はダクトの軸に向かって
吹き出しているが、被加熱気体の流れによってマット表
面から配管又はダクト壁面に沿って運ばれてしまい、加
熱装置内では被加熱気体とほとんど混合しない。
【００１９】加熱装置内で燃焼ガスと被加熱気体の混合
が行われないと、温度の高いガスがマット表面から配管
又はダクト壁面に沿って流れてしまい、下流側の配管又
はダクトで乱流によって混合されるまで流れの温度は均
一にならない。
が行われないと、温度の高いガスがマット表面から配管
又はダクト壁面に沿って流れてしまい、下流側の配管又
はダクトで乱流によって混合されるまで流れの温度は均
一にならない。
【００２０】加熱装置下流側の熱交換器などのプロセス
機器に均一な温度の気体を送るためには、混合を考慮し
て配管又はダクトの長さを長くしなければならない。ま
た、下流側の配管又はダクトも混合前の高温の燃焼ガス
に暴露されるので必要以上に設計温度が高くなってしま
う。
機器に均一な温度の気体を送るためには、混合を考慮し
て配管又はダクトの長さを長くしなければならない。ま
た、下流側の配管又はダクトも混合前の高温の燃焼ガス
に暴露されるので必要以上に設計温度が高くなってしま
う。
【００２１】そこで、加熱装置の下流側に絞り部材を設
けると、被加熱気体と燃焼ガスの混合が促進される。混
合が促進されると、混合に必要な下流側配管長さが短く
なるかまたは不要となる。また、混合すれば、被加熱気
体の温度が平均化し、下流側の配管又はダクト温度も下
げることができる。
けると、被加熱気体と燃焼ガスの混合が促進される。混
合が促進されると、混合に必要な下流側配管長さが短く
なるかまたは不要となる。また、混合すれば、被加熱気
体の温度が平均化し、下流側の配管又はダクト温度も下
げることができる。
【００２２】４．燃焼手段の両端部の取付け部材の外周
面に沿って、予混合ガスを供給する経路を設けた。燃焼
手段である繊維焼結マットを固定している取付け部材
は、燃焼面に隣接しているために高温になりやすい。取
付け部材が高温になると、マットの非燃焼面も熱伝導で
高温になる。
面に沿って、予混合ガスを供給する経路を設けた。燃焼
手段である繊維焼結マットを固定している取付け部材
は、燃焼面に隣接しているために高温になりやすい。取
付け部材が高温になると、マットの非燃焼面も熱伝導で
高温になる。
【００２３】取付け部材やマットの非燃焼面が高温にな
り燃料の着火温度を越えると、これらの部材が燃料ガス
と接触するため、燃料ガスが発火し、燃料ガス供給側に
逆火の恐れがある。従って、取付け部の冷却が必要であ
る。
り燃料の着火温度を越えると、これらの部材が燃料ガス
と接触するため、燃料ガスが発火し、燃料ガス供給側に
逆火の恐れがある。従って、取付け部の冷却が必要であ
る。
【００２４】この場合、外部より空気や水を導入して冷
却する方法もあるが、これらをユーティリティーとして
外部より供給する必要がある。また、冷却に使った空気
や水を系外に排出することでエネルギーの損失となる。
却する方法もあるが、これらをユーティリティーとして
外部より供給する必要がある。また、冷却に使った空気
や水を系外に排出することでエネルギーの損失となる。
【００２５】そこで、取付け部材の外周面に沿って、予
混合ガスを供給する経路を設け、取付け部を予混合ガス
により冷却するようにした。このため、冷却のための特
別なユーティリティーを用意する必要がなくなる。ま
た、この構造により燃料ガス側からみれば、燃料ガスが
予熱されたことになり、冷却によりエネルギーが系外に
捨てられることがなく、エネルギーの損失にならない。
混合ガスを供給する経路を設け、取付け部を予混合ガス
により冷却するようにした。このため、冷却のための特
別なユーティリティーを用意する必要がなくなる。ま
た、この構造により燃料ガス側からみれば、燃料ガスが
予熱されたことになり、冷却によりエネルギーが系外に
捨てられることがなく、エネルギーの損失にならない。
【００２６】５．燃焼手段の上流側端部の内側に拡散バ
ーナを併設した。セラミック繊維を用いたマットにより
形成され燃焼手段での、最小出力と最大出力の比である
ターンダウン比は通常１：２程度であり、金属繊維を用
いた場合のターンダウン比は１：７程度である。被加熱
気体が十分な酸素を含んでいる場合、このバーナにター
ンダウン比が１：１０程度で、上記繊維マットバーナよ
り低出力の拡散バーナを組み合わせることで、総合で
１：２０から８０の繊維マットバーナ単独では得られな
い高いターンダウン比が達成できる。
ーナを併設した。セラミック繊維を用いたマットにより
形成され燃焼手段での、最小出力と最大出力の比である
ターンダウン比は通常１：２程度であり、金属繊維を用
いた場合のターンダウン比は１：７程度である。被加熱
気体が十分な酸素を含んでいる場合、このバーナにター
ンダウン比が１：１０程度で、上記繊維マットバーナよ
り低出力の拡散バーナを組み合わせることで、総合で
１：２０から８０の繊維マットバーナ単独では得られな
い高いターンダウン比が達成できる。
【００２７】
【実施例】図１は本発明の空気加熱装置の一実施例の断
面図である。本発明の空気加熱装置は、被加熱気体であ
る空気がＤ方向に流れるダクト１７の途中に配置された
円筒状繊維マット７を本体とする燃焼手段３０と、この
燃焼手段の上流側端部内側に設けられて拡散バーナ２０
とから構成されている。繊維マット７は、例えばＳＵＳ
３１６の繊維の焼結マットである。
面図である。本発明の空気加熱装置は、被加熱気体であ
る空気がＤ方向に流れるダクト１７の途中に配置された
円筒状繊維マット７を本体とする燃焼手段３０と、この
燃焼手段の上流側端部内側に設けられて拡散バーナ２０
とから構成されている。繊維マット７は、例えばＳＵＳ
３１６の繊維の焼結マットである。
【００２８】円筒状繊維マット７は、その両端部をダク
ト１７に形成された円筒状の取付け部材６ａ，６ｂによ
り挾持されて、固定されている。そして、円筒状繊維マ
ット７の外側を、円筒型の邪魔板３が取り囲み、更にそ
の外側を円筒型の外殻２が取り囲む形になっている。
ト１７に形成された円筒状の取付け部材６ａ，６ｂによ
り挾持されて、固定されている。そして、円筒状繊維マ
ット７の外側を、円筒型の邪魔板３が取り囲み、更にそ
の外側を円筒型の外殻２が取り囲む形になっている。
【００２９】この場合、外側の取付け部材６ｂの軸方向
の内側端は半径方向外側に折曲げられ、一方邪魔板３の
外側端３ａは半径方向内側に折曲げられている。そし
て、外殻２に接続された配管１から予混合ガスＢが、燃
焼手段３０に送給されるようになっている。この際、予
混合ガスＢは外殻２と邪魔板３との間の空間を流れ、邪
魔板の折曲外側端３ａと、取付け部材６ｂの外側に折曲
げ部の間で方向転換しつつ取付け部材６ｂを冷却するよ
うになっている。こうして、繊維マット７の取付け部の
冷却部４が形成されている。
の内側端は半径方向外側に折曲げられ、一方邪魔板３の
外側端３ａは半径方向内側に折曲げられている。そし
て、外殻２に接続された配管１から予混合ガスＢが、燃
焼手段３０に送給されるようになっている。この際、予
混合ガスＢは外殻２と邪魔板３との間の空間を流れ、邪
魔板の折曲外側端３ａと、取付け部材６ｂの外側に折曲
げ部の間で方向転換しつつ取付け部材６ｂを冷却するよ
うになっている。こうして、繊維マット７の取付け部の
冷却部４が形成されている。
【００３０】拡散バーナ２０は、燃焼手段３０の補助と
して用いられるもので、その出力は燃焼手段３０に比べ
て小さくなっている。拡散バーナ２０は、バーナーチッ
プ１０と、それを覆うスナウト１１とから構成され、ス
ナウト１１とバーナーチップ１０との間に旋回羽根１２
がリング状に設置され、またスナウト１１の外側にもう
一つ別の旋回羽根１３が同様にリング状に設置されてい
る。
して用いられるもので、その出力は燃焼手段３０に比べ
て小さくなっている。拡散バーナ２０は、バーナーチッ
プ１０と、それを覆うスナウト１１とから構成され、ス
ナウト１１とバーナーチップ１０との間に旋回羽根１２
がリング状に設置され、またスナウト１１の外側にもう
一つ別の旋回羽根１３が同様にリング状に設置されてい
る。
【００３１】拡散バーナ２０への燃料ガスＡの供給は、
配管９による。配管９はバーナーチップ１０の被加熱気
体上流端に接続されている。バーナの点火装置１４、火
炎検知装置１５が、バーナーチップ１０から噴射される
燃料ガスＡの火炎に接するように配置されている。
配管９による。配管９はバーナーチップ１０の被加熱気
体上流端に接続されている。バーナの点火装置１４、火
炎検知装置１５が、バーナーチップ１０から噴射される
燃料ガスＡの火炎に接するように配置されている。
【００３２】被加熱気体の流れの中に、リング状の風よ
け５が旋回羽根１３の外側に、円筒状繊維マット７の上
流端に張り出す形で取付けられている。また、燃焼手段
３０の被加熱気体下流側に絞り部材８が設置されてい
る。
け５が旋回羽根１３の外側に、円筒状繊維マット７の上
流端に張り出す形で取付けられている。また、燃焼手段
３０の被加熱気体下流側に絞り部材８が設置されてい
る。
【００３３】次に、作用について説明する。配管１から
供給された予混合ガスＢは、外殻２と邪魔板３の間を通
り、円筒状繊維マット７の両端の取付け部材６ｂで構成
される冷却部４部に供給され、取付け部材６ｂを冷却す
ると同時に、予混合ガスＢは予熱される。
供給された予混合ガスＢは、外殻２と邪魔板３の間を通
り、円筒状繊維マット７の両端の取付け部材６ｂで構成
される冷却部４部に供給され、取付け部材６ｂを冷却す
ると同時に、予混合ガスＢは予熱される。
【００３４】予熱された予混合ガスＢは、邪魔板３と繊
維マット７の間に流れ込み静圧で繊維マット７の隙間を
通して燃焼面である円筒内側に達する。このとき、予混
合ガスＢが燃焼し、繊維マット７の表面上で燃焼を完結
した後、被加熱気体中に高温の燃焼ガスとして噴出す
る。
維マット７の間に流れ込み静圧で繊維マット７の隙間を
通して燃焼面である円筒内側に達する。このとき、予混
合ガスＢが燃焼し、繊維マット７の表面上で燃焼を完結
した後、被加熱気体中に高温の燃焼ガスとして噴出す
る。
【００３５】繊維マット７は、その表面上で高密度で、
予混合ガスを燃焼できるので、バーナを高出力とするこ
とができる。実施例の、ＳＵＳ３１６の金属繊維の焼結
マットバーナにおいては、マットの単位面積当りの負荷
が最大で１００kcal／cm2 Ｈにもなり、マットの燃焼面
積が１８００cm2 （円筒型マットの直径２５cm、軸方向
長さ２３cm）とすると、１８００００kcal／Ｈ（約２１
０kw）という高出力が得られる。
予混合ガスを燃焼できるので、バーナを高出力とするこ
とができる。実施例の、ＳＵＳ３１６の金属繊維の焼結
マットバーナにおいては、マットの単位面積当りの負荷
が最大で１００kcal／cm2 Ｈにもなり、マットの燃焼面
積が１８００cm2 （円筒型マットの直径２５cm、軸方向
長さ２３cm）とすると、１８００００kcal／Ｈ（約２１
０kw）という高出力が得られる。
【００３６】一方、最低面負荷は１５kcal／cm2 Ｈ以
下、最低出力は約３１kwで、ターンダウン比は約１：７
である。燃焼によって発生した熱は、赤熱した繊維マッ
ト７の円筒内側表面より対流熱伝達と高温の燃焼ガスの
拡散により、被加熱気体へ供給される。
下、最低出力は約３１kwで、ターンダウン比は約１：７
である。燃焼によって発生した熱は、赤熱した繊維マッ
ト７の円筒内側表面より対流熱伝達と高温の燃焼ガスの
拡散により、被加熱気体へ供給される。
【００３７】高温の燃焼ガスは絞り部材８により配管の
中心軸方向へ誘導され、被加熱気体との混合が促進され
る。こうして、被加熱気体は加熱が完了し、加熱装置か
ら下流のプロセス機器へ流出する。
中心軸方向へ誘導され、被加熱気体との混合が促進され
る。こうして、被加熱気体は加熱が完了し、加熱装置か
ら下流のプロセス機器へ流出する。
【００３８】一方、配管９より供給された燃料ガスＡ
は、バーナーチップ１０の先端より噴射される。被加熱
気体の一部が、スナウト１１とバーナーチップ１０の間
を通り、旋回羽根１２により円筒の軸を中心とした旋回
流となり、バーナーチップ１０の先端から噴出する燃料
ガスＡと混合する。この混合ガスが燃焼し、拡散炎を形
成する。
は、バーナーチップ１０の先端より噴射される。被加熱
気体の一部が、スナウト１１とバーナーチップ１０の間
を通り、旋回羽根１２により円筒の軸を中心とした旋回
流となり、バーナーチップ１０の先端から噴出する燃料
ガスＡと混合する。この混合ガスが燃焼し、拡散炎を形
成する。
【００３９】この際、旋回羽根１２による旋回流とスナ
ウト１１のため、拡散炎は高速の被加熱気体によって失
火しにくくなっている。実施例における拡散バーナ２０
の出力は最大３５kw、最小３kw以下である。そして、燃
焼手段である繊維マットバーナとの組合わせにより、最
大２４５kw、最小３kwとなり、高ターンタウン比１：８
０以上を達成している。
ウト１１のため、拡散炎は高速の被加熱気体によって失
火しにくくなっている。実施例における拡散バーナ２０
の出力は最大３５kw、最小３kw以下である。そして、燃
焼手段である繊維マットバーナとの組合わせにより、最
大２４５kw、最小３kwとなり、高ターンタウン比１：８
０以上を達成している。
【００４０】拡散炎の点火は点火装置１４で行われ、失
火および点火の検知は火炎検知装置１５で行われる。実
施例においては、拡散バーナ２０が繊維マットバーナの
袖火も兼ねており、繊維マットバーナの点火と保炎の機
能も果たしている。
火および点火の検知は火炎検知装置１５で行われる。実
施例においては、拡散バーナ２０が繊維マットバーナの
袖火も兼ねており、繊維マットバーナの点火と保炎の機
能も果たしている。
【００４１】スナウト１１の外側を流れる被加熱気体
は、旋回羽根１３により円筒の軸を中心とした旋回流と
なり、繊維マットバーナに導入される。この旋回流は、
繊維マット７からの燃焼ガスと被加熱気体の混合と、繊
維マットの内側表面での対流熱伝達を促進する。風よけ
５は、被加熱気体上流側での被加熱気体の流速を緩め、
繊維マットバーナの保炎の作用をする。
は、旋回羽根１３により円筒の軸を中心とした旋回流と
なり、繊維マットバーナに導入される。この旋回流は、
繊維マット７からの燃焼ガスと被加熱気体の混合と、繊
維マットの内側表面での対流熱伝達を促進する。風よけ
５は、被加熱気体上流側での被加熱気体の流速を緩め、
繊維マットバーナの保炎の作用をする。
【００４２】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、被加
熱気体の加熱装置を繊維焼結マットにより配管又はダク
トの形状に合わせて筒状に形成され、内側表面を燃焼面
とする燃焼手段として構成したので、加熱装置が高出力
で小型になる効果がある。
熱気体の加熱装置を繊維焼結マットにより配管又はダク
トの形状に合わせて筒状に形成され、内側表面を燃焼面
とする燃焼手段として構成したので、加熱装置が高出力
で小型になる効果がある。
【図１】本発明の気体加熱装置の一実施例の断面図。
【図２】図１のIIーII矢視断面図。
【図３】図１のIII ーIII 矢視断面図。
【図４】従来の加熱装置の説明図。
５…風よけ部材，７…繊維焼結マット，８…絞り部材、
２０…拡散バーナ、３０…燃焼手段。
２０…拡散バーナ、３０…燃焼手段。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 大野 陽太郎
東京都千代田区丸の内一丁目１番２号
日本鋼管株式会社内
(56)参考文献 特開 昭55−63311（ＪＰ，Ａ)
特開 平６−159630（ＪＰ，Ａ)
特開 平６−235508（ＪＰ，Ａ)
特開 昭56−94112（ＪＰ，Ａ)
実開 昭51−76043（ＪＰ，Ｕ)
実開 昭61−135134（ＪＰ，Ｕ)
実開 平５−61619（ＪＰ，Ｕ)
特表 平８−500425（ＪＰ，Ａ)
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
F23D 14/02 - 14/18
Claims (6)
- 【請求項１】 被加熱気体の流れを供給する配管又はダ
クトと、 前記配管又はダクト内に配置された 、繊維焼結マットに
より配管又はダクト形状に合わせて筒状に形成され、内
側表面を燃焼面とする燃焼手段と、前記燃焼手段の上流側端部において前記配管又はダクト
内に配置され、被加熱気体の流れに沿って下流に向けて
燃料ガスを噴射する拡散バーナとを備える ことを特徴と
する気体加熱装置。 - 【請求項２】 前記燃焼手段への被加熱気体流入側であ
る上流側端部に隣接する配管又はダクト内壁上に、前記
被加熱気体の流れが前記燃焼面に直接当たることを妨げ
る風よけ部材を設けたことを特徴とする請求項１に記載
の気体加熱装置。 - 【請求項３】 前記燃焼手段からの被加熱気体流出側で
ある下流側端部に隣接する配管又はダクト内に、この配
管又はダクトの通過断面積を部分的に減少させる絞り部
材を設けたことを特徴とする請求項２に記載の気体加熱
装置。 - 【請求項４】 前記燃焼手段の両端部の繊維焼結マット
取付け部材の外周面に沿って、予混合ガスを供給する経
路を設けたことを特徴とする請求項３に記載の気体加熱
装置。 - 【請求項５】 前記拡散バーナの周囲にリング状に配置
された、被加熱気体の流れを旋回流にして燃料ガスと混
合するための旋回羽根をさらに備えることを特徴とする
請求項１に記載の気体加熱装置。 - 【請求項６】 前記旋回羽根の周囲にさらにリング状に
配置された、被加熱気体の流れを旋回流にして繊維焼結
マットからの燃焼ガスと混合するための旋回羽根をさら
に備えることを特徴とする請求項５に記載の気体加熱装
置。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP09685795A JP3404981B2 (ja) | 1995-04-21 | 1995-04-21 | 気体加熱装置 |
| US08/544,116 US5749720A (en) | 1995-04-21 | 1995-10-17 | Gas heating apparatus with dual burners |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP09685795A JP3404981B2 (ja) | 1995-04-21 | 1995-04-21 | 気体加熱装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08291904A JPH08291904A (ja) | 1996-11-05 |
| JP3404981B2 true JP3404981B2 (ja) | 2003-05-12 |
Family
ID=14176149
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP09685795A Expired - Lifetime JP3404981B2 (ja) | 1995-04-21 | 1995-04-21 | 気体加熱装置 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5749720A (ja) |
| JP (1) | JP3404981B2 (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| JP4365027B2 (ja) * | 1998-03-10 | 2009-11-18 | シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト | 燃焼器とその運転方法 |
| EP1016826B1 (de) * | 1998-12-28 | 2004-11-24 | Robert Bosch Gmbh | Gasbrenner und Verfahren zum Betrieb desselben |
| US6183241B1 (en) | 1999-02-10 | 2001-02-06 | Midwest Research Institute | Uniform-burning matrix burner |
| FI117963B (fi) * | 2001-04-26 | 2007-05-15 | Eija Marjut Pirhonen | Luuta korvaavat materiaalit |
| US20040083734A1 (en) * | 2002-11-05 | 2004-05-06 | Kendall Robert M. | Sintered metal fiber liner for gas burners |
| US7569193B2 (en) * | 2003-12-19 | 2009-08-04 | Applied Materials, Inc. | Apparatus and method for controlled combustion of gaseous pollutants |
| US7736599B2 (en) * | 2004-11-12 | 2010-06-15 | Applied Materials, Inc. | Reactor design to reduce particle deposition during process abatement |
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| US7682574B2 (en) * | 2004-11-18 | 2010-03-23 | Applied Materials, Inc. | Safety, monitoring and control features for thermal abatement reactor |
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| GB0706544D0 (en) * | 2007-04-04 | 2007-05-09 | Boc Group Plc | Combustive destruction of noxious substances |
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| CN104819466A (zh) * | 2015-04-29 | 2015-08-05 | 哈尔滨飞机工业集团有限责任公司 | 一种飞机防火试验装置的燃烧器 |
| CN110440438A (zh) * | 2018-05-03 | 2019-11-12 | 创科（澳门离岸商业服务）有限公司 | 空气加热器 |
| CN117889445A (zh) * | 2024-02-27 | 2024-04-16 | 上海高笙集成电路设备有限公司 | 一种无焰低温燃烧器及其使用方法 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| US2957753A (en) * | 1958-11-05 | 1960-10-25 | American Cyanamid Co | Titanium dioxide from titanium tetrachloride |
| GB1463663A (en) * | 1973-03-28 | 1977-02-02 | Shell Int Research | Porous media burner |
| GB1317168A (en) * | 1970-07-13 | 1973-05-16 | Shell Int Research | Porous media burner |
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| JP2774370B2 (ja) * | 1990-09-14 | 1998-07-09 | 日本電信電話株式会社 | 立体表示方法 |
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-
1995
- 1995-04-21 JP JP09685795A patent/JP3404981B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 1995-10-17 US US08/544,116 patent/US5749720A/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| US5749720A (en) | 1998-05-12 |
| JPH08291904A (ja) | 1996-11-05 |
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