JP3404532B2 - 最適フィッティングパラメータ決定方法および装置、並びに最適フィッティングパラメータ決定プログラム - Google Patents

最適フィッティングパラメータ決定方法および装置、並びに最適フィッティングパラメータ決定プログラム

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物理量の測定によ
り取得された離散的なデータに対し、複数のパラメータ
を有する物理モデルをなるべく一致させ、その最適なフ
ィッティングパラメータを決定する方法および装置、並
びに最適フィッティングパラメータ決定プログラムに関
する。
【0002】
【従来の技術】物理現象を実験結果から解析し、その解
析結果を用いてその物理現象を予測するということは、
工学において頻繁に行われている。その場合、行われる
手順としては、実験結果を説明する物理モデルを仮定
し、その物理モデルのパラメータを実験結果(xi,y
i)になるべく一致するようにフィッティング(fittin
g)させた物理モデルを決定する(図1参照)ことが行
われている。一度、フィッティングパラメータを決定す
れば、その物理モデルを用いて、実験を行わずにその物
理現象を予測できる。
【0003】しかし、物理現象をなるべく高い精度で予
測するためには、物理モデルのパラメータを精度良くフ
ィッティングする必要がある。このために、従来は最小
二乗法を用いたフィッティングが行われてきた。例え
ば、特開平7−73207号公報では、あらかじめ定め
た原子間ポテンシャル関数のパラメータを、実験結果に
一致するように最小二乗法で決定する方法が提案されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが近年、より精
度良く物理現象を予測することが求められており、仮定
する物理モデルがより複雑化し高度化している。そのた
め、フィッティングすべきパラメータの数が増加し、従
来の最小二乗法を用いたのでは、計算に時間がかかる場
合が多い。
【0005】また複雑な物理モデルのパラメータをフィ
ッティングする場合、計算の初期パラメータの設定が重
要となる。この初期パラメータの設定が悪い場合、収束
に長時間を要したり、場合によってはまったく異なった
解を得てしまう。これは、パラメータ空間において、パ
ラメータ値が反復計算の途中でローカルミニマムに陥っ
てしまうからである。その結果、最適な初期値を求める
ために、結局試行錯誤によらなければならず、多大な手
間や時間を要するという問題があった。
【0006】さらに、最小二乗法を用いる場合は、その
評価基準として、実験データと物理モデルから計算され
る予測データとの誤差の二乗和を用いている。しかし、
物理モデルのパラメータを精度良くフィッティングしよ
うとした場合、その二乗和を評価するだけでは不十分
で、誤差の絶対値の最大値なども評価する必要がある。
しかしながら、従来の最小二乗法では、誤差の二乗和以
外は扱うことができなかった。
【0007】一方、遺伝的アルゴリズムは、確率的探索
手法の一つであり、(1)大域的な探索において有効に
作用し、(2)評価関数以外には微分値等の派生的な情
報が必要でなく、(3)しかも容易な実装性を持つ、ア
ルゴリズムである。このアルゴリズムは、フィッティン
グパラメータの最適化に適用可能であり、上記の問題を
解決する可能性がある。しかし従来技術では、遺伝的ア
ルゴリズム中で用いられる遺伝的操作が離散的なパラメ
ータ値(2進数値)しか扱えないため、本来連続値であ
る物理モデルのパラメータを離散化する必要があり、十
分な精度を持つ解を実用的な時間で得ることが困難であ
った。
【0008】つまり、従来の離散的な遺伝的アルゴリズ
ムでは、十分な精度の解を得ようとする場合、各パラメ
ータの離散化の程度を細かくする必要があり、必然的に
遺伝子情報が多くなるために、著しい計算時間の増加を
招いてしまう。逆に、実用的な計算時間で解を得るため
に各パラメータを粗く離散化すれば、離散化の最小刻み
の間に最適解が存在する場合、最適解に到達しない危険
性があった。
【0009】さらに、従来の遺伝的アルゴリズムには、
初期収束という問題があった。これは、探索の初期の段
階で比較的精度が良い解が発見されてしまうと、その解
に似た個体が集団中をほとんど占めてしまい、その後探
索が進まなくなってしまう問題である。フィッティング
パラメータ最適化の問題は、多数のローカルミニマムを
もつ可能性があるので、この初期収束が頻繁に起こり十
分な精度の解を得られないという問題があった。
【0010】この初期収束の問題を回避するために、従
来技術では、一般に遺伝的アルゴリズムの集団の個体数
を増やすことが行われてきたが、計算量が増加し、最適
解への収束が遅くなるという問題を生じた。
【0011】そこで本発明は、このような従来の技術の
有する未解決の課題に着目してなされたものであって、
物理モデルのパラメータを効率的に精度良く最適にフィ
ッティングすることを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち請求項1記載の
発明は、複数のパラメータを有する物理モデルにおい
て、物理量の測定により取得された離散的なデータ点に
対する最適なフィッティングパラメータを決定するため
に、遺伝的アルゴリズムの染色体情報として前記パラメ
ータを実数ベクトルとして表現し、前記染色体を持つ複
数の個体の集団を用意して遺伝的アルゴリズムを用いて
フィッティングパラメータの最適化する最適フィッティ
ングパラメータ決定方法であって、前記物理モデルは異
なる実験条件毎に用意され、実験条件を段階的に変化さ
せて測定データの組を複数用意し、最適化手法によって
測定データの組毎に物理モデルの最適なフィッティング
パラメータを求め、該フィッティングパラメータは、実
験条件間の変化がなめらかになるようにフィッティング
関数でフィッティングされ、実験条件毎の物理モデルの
最適なフィッティングパラメータを総合的に決定するこ
とを特徴とする最適フィッティングパラメータ決定方法
である。このような発明によれば、染色体の情報を離散
化する処理が不要となり、離散化の精度によって得られ
る解の精度及び計算時間が影響されるということがなく
なる。
【0013】請求項2記載の発明は、請求項1記載の最
適化手法を局所的探索手法により行うことを特徴とす
る。請求項3記載の発明は、請求項2記載の局所的探索
手法が準ニュートン法により行われることを特徴とす
る。
【0014】更に、請求項4の発明は、複数のパラメー
タを有する物理モデルの最適なフィッティングパラメー
タを決定する装置であって、物理量の測定により取得さ
れた離散的なデータ点に対し、測定データと物理モデル
から計算した予測値に基づいて適応度を算出する適応度
算出手段と、遺伝的アルゴリズムの染色体情報として前
記パラメータを実数ベクトルとして表現し、前記染色体
を持つ複数の個体の集団に対して遺伝的アルゴリズムの
遺伝的操作を行う遺伝的操作処理手段と、次世代個体集
団が評価基準を満たすか否かを判断する判断手段と、
階的に変化した実験条件毎に用意された複数の測定デー
タの組に対し、最適化手法によって測定データの組毎に
最適なフィッティングパラメータを求める最適化手段
と、該フィッティングパラメータを実験条件間の変化が
なめらかになるようにフィッティング関数でフィッティ
ングするパラメータフィッティング処理手段とを具備
し、前記適応度算出手段は前記パラメータフィッティン
グ処理手段によって求めたフィッティングパラメータに
基づいて適応度を算出し、前記遺伝的操作処理手段は、
少なくとも二つの親個体を選択する選択処理部と、前記
選択された親個体に対して、遺伝的操作として交叉処理
および突然変異処理の少なくともいずれかを適用 するこ
とにより、複数の子個体を新たに生成する子個体生成部
と、前記選択された親個体と前記複数の子個体から、次
世代集団の個体とすべき個体を決定する置換処理部とを
少なくとも備え、次世代個体集団が評価基準を満たした
ときの個体集団の中の高い適応度をもつ個体により、前
記物理モデルの最適なフィッティングパラメータとする
ことを特徴とする。
【0015】請求項5記載の発明は、請求項4記載の最
適フィッティングパラメータ決定装置において、前記最
適化手段が局所的探索手法により最適化を行うものであ
ることを特徴とする。請求項6記載の発明は、請求項5
記載の最適フィッティングパラメータ決定装置におい
て、局所探索手法が準ニュートン法であることを特徴と
する。
【0016】複数のパラメータを有する物理モデルのパ
ラメータを、遺伝的アルゴリズムの染色体情報として実
数ベクトルとして表現し、前記染色体を持つ複数の個体
の集団を、遺伝的アルゴリズムを用いて最適化すること
により最適なフィッティングパラメータを得ることをコ
ンピュータに実施させる最適フィッティングパラメータ
決定プログラムであって、最適化手法によって測定デー
タの組毎に物理モデルの最適なフィッティングパラメー
タを求め、実験条件間の変化がなめらかになるようにフ
ィッティング関数で該フィッティングパラメータをフィ
ッティングし、実験条件毎の物理モデルの最適なフィッ
ティングパラメータを総合的に決定する処理をコンピュ
ータに実施させることを特徴とする最適フィッティング
パラメータ決定プログラム。
【0017】請求項記載8の発明は、請求項8記載の最
適フィッティングパラメータ決定プログラムにおいて、
最適化手法が、局所的探索手法であることを特徴とす
る。請求項9記載の発明は、請求項7記載の最適フィッ
ティングパラメータ決定プログラムにおいて、局所探索
手法が準ニュートン法であることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を実
施例によって、添付図面を参照して説明する。図2は、
本発明の第1実施例による、物理モデルの最適フィッテ
ィングパラメータを決定する方法のフロー図を示す。図
2において、まずステップS1で、物理量の離散的な測
定データの組を用意する。次のステップS2で、その測
定データにフィッティングさせる物理モデルを仮定し、
次のステップS3で、遺伝的アルゴリズムによってステ
ップS2で仮定した物理モデルのパラメータを実験結果
データにフィットするように最適化し、最後にステップ
S4で最終的な物理モデルのパラメータを決定する。
【0019】遺伝的アルゴリズムの参考文献としては、
例えば、出版社ADDISON−WESLEY PUB
LISHING COMPANY,INC.が1989
年に出版した、David E.Goldberg著の
「Genetic Algorithms in Se
arch,Optimization,and Mac
hine Learning」がある。
【0020】一般的な遺伝的アルゴリズムでは、まず遺
伝子を持つ仮想的な生物の集団を設定し、あらかじめ定
めた環境に適応している個体が、その適応度の高さに応
じて生存し、子孫を残す確率が増えるようにする。そし
て、遺伝的操作と呼ばれる手順で親の遺伝子を子に継承
させる。このような世代交代を実行し、遺伝子および生
物集団を進化させることにより、高い適応度を持つ個体
が生物集団の大勢を占めるようになる。そしてその際の
遺伝的操作としては、実際の生物の生殖においても生じ
る、遺伝子の交叉、および突然変異等が用いられる。
【0021】図3は、遺伝的アルゴリズムの概略手順を
説明するフロー図を示す。この手順では、初めのステッ
プS11で、個体の染色体構造を決定する。すなわち、
世代交代の際に親の個体から子孫の個体に、どのような
内容のデータをどのような形式で伝えるかを定める。図
4に染色体構造を例示する。ここでは、対象とする最適
化問題の変数ベクトルxを、n個の記号Ai(i=1,
2,・・n)の列で表わすことにし、これをn個の遺伝
子からなる染色体とみなす。図4中、Chは染色体、G
sは遺伝子を表し、遺伝子Gsの個数nは5である。遺
伝子の値Aiとしては、一般的に0および1の2値を用
いる。図4の例では、a〜eのアルファベットが遺伝子
である。このようにして記号化された遺伝子の集合が個
体の染色体である。
【0022】図3のステップS11では、次に各個体が
環境にどの程度適応しているかを表わす適応度の計算方
法をメモリから選択し、決定する。その際、対象とする
最適化問題の評価関数の値がより高い変数あるいはより
低い変数ほど、それに対応する個体の適応度が高くなる
ように設計する。またその後に行う世代交代では、適応
度の高い個体ほど、生き残る確率あるいは子孫を作る確
率が他の適応度の低い個体よりも高くなるようにする。
逆に、適応度の低い個体は、環境にうまく適応していな
い個体とみなして、消滅させる。これは、進化論におけ
る自然淘汰の原理を反映したものである。すなわち適応
度は、生存の可能性という面から見て各個体がどの程度
優れているかを表わす尺度となる。
【0023】遺伝的アルゴリズムでは、探索開始時にお
いては、対象とする問題は一般に全くのブラックボック
スであり、どのような個体が望ましいかはまったく不明
である。このため通常、初期の生物集団は乱数を用いて
ランダムに個体を発生させている。従ってここにおける
手順でも、ステップS12で処理を開始した後のステッ
プS13では、初期の生物集団は乱数を用いてランダム
に発生させる。なお、探索空間に対して何らかの予備知
識がある場合は、評価値が高いと思われる部分を中心に
して生物集団を発生させるなどの処理を行うこともあ
る。ここで、発生させる個体の総数を、集団の個体数と
いう。
【0024】次にステップS14で、生物集団中の各個
体の適応度を、先にステップS11で決めた計算方法に
より計算する。各個体について適応度が求まったら、次
にステップS15で、次世代の個体の基となる個体を集
団から選択淘汰する。しかしながら選択淘汰を行うだけ
では、現時点で最も高い適応度を持つ個体が生物集団中
に占める割合が高くなるだけで、新しい探索点が生じな
いことになる。このため、次に述べる交叉と突然変異と
呼ばれる操作を行う。
【0025】即ち、次のステップS16の処理では、選
択淘汰によって生成された次世代の個体の中から、所定
の発生頻度で二つの個体のペアをランダムに選択し、染
色体を組み変えて子染色体を作る(交叉処理)。ここ
で、交叉が発生する確率を、交叉率と呼ぶ。交叉によっ
て生成された子孫の個体は、親にあたる個体のそれぞれ
から形質を継承した個体である。この交叉処理によっ
て、個体の染色体の多様性が高まり進化が生じる。
【0026】交叉処理後は、次のステップS17で、個
体の遺伝子を一定の確率で変化させる(突然変異処
理)。ここで、突然変異が発生する確率を突然変異率と
呼ぶ。遺伝子の内容が低い確率で書き換えられるという
現象は、実際の生物の遺伝子においても見られる現象で
ある。ただし、突然変異率を大きくしすぎると、交叉処
理による親の形質遺伝の特徴が失われ、探索空間中をラ
ンダムに探索することと同様になるので注意を要する。
【0027】以上の処理によって次世代の集団が決定さ
れ、次に、ステップS18で、生成された次世代の生物
集団が探索を終了するための評価基準を満たしているか
否かを調べる。この評価基準は、問題に依存するが、代
表的なものとして次のようなものがある。 ・生物集団中の最大の適応度が、あるしきい値より大き
くなった。 ・生物集団全体の平均の適応度が、あるしきい値より大
きくなった。 ・生物集団の適応度の増加率が、あるしきい値以下の世
代が一定の期間以上続いた。 ・世代交代の回数が、予め定めた回数に到達した。
【0028】上述の如き終了条件の何れかが満たされた
場合は、ステップS19へ進んで探索を終了し、その時
点での生物集団中で最も適応度の高い個体を、求める最
適化問題の解とする。終了条件が満たされない場合は、
ステップS14の各個体の適応度の計算の処理に戻って
探索を続ける。このような世代交代の繰り返しによっ
て、集団の個体数を一定に保ちつつ、個体の適応度を高
めることが出来る。以上が一般的な遺伝的アルゴリズム
の概略である。
【0029】上で述べた遺伝的アルゴリズムの枠組み
は、実際のプログラミングの詳細を規定しない緩やかな
ものとなっており、個々の問題に対する詳細なアルゴリ
ズムを規定するものではない。このため、遺伝的アルゴ
リズムを本発明の最適フィッティングパラメータの決定
に際して、以下の項目を最適フィッティングパラメータ
決定用に実現する必要がある。 (a) 染色体の表現方法 (b) 個体の評価関数 (c) 選択淘汰方法 (d) 交叉方法 (e) 突然変異方法 (f) 探索終了条件
【0030】(a) 染色体の表現方法:本実施例では、遺
伝的アルゴリズムの染色体表現として、物理モデルのパ
ラメータを実数ベクトルとして直接用いることを特徴と
しており、これにより、染色体の情報を離散化する処理
を不要とし、離散化の精度によって得られる解の精度お
よび計算時間が影響されるという問題点を解決できる。
【0031】このことを図5の遺伝子個体例を参照し
て、以下説明する。遺伝的アルゴリズムの染色体構造は
物理モデルのパラメータ値(α,β,γ,θ,φ)(パ
ラメータ数n=5)に一対一に対応させる。物理モデル
のパラメータ値が(+2.31,-6.45,-3.28,+3.55,-4.1
2)であったとき、遺伝的アルゴリズムの染色体は(+2.
31,-6.45,-3.28,+3.55,-4.12)となる。図5の例で
は、パラメータの個数nは5個であるが、この個数は仮
定した物理モデルによって異なる。
【0032】(b) 個体の評価関数:遺伝的アルゴリズム
の個体の評価関数、つまり適応度は、例えば、実験結果
の離散的な測定データと、染色体に記述されたパラメー
タによって定まる物理モデルから計算した予測値との差
の平均二乗値を使用する。また、適応度評価は上記の差
の平均二乗値ではなく、差の絶対値の最大値を用いても
よい。図6の例は、変数をxとする物理モデルy=f
(x)とし、6組の実験データ(x1,y1)〜(x
6,y6)から5個のフィッティングパラメータ(α,
β,γ,θ,φ)を求める場合で、物理モデル環境に適
した評価関数として図の例1,例2の2関数を使用でき
る例を示している。
【0033】このように定めた評価関数は、多数の局所
的な最適解(ローカルミニマム)を持つ可能性がある。
そのため、一般的な探索手法である山登り法やシンプレ
ックス法を用いたのでは、局所的な最適解に探索が捕わ
れてしまい、その結果、精度の良いフィッティングパラ
メータを得ることができない。しかし、遺伝的アルゴリ
ズムは、確率的な探索手法であり、かつ、複数の探索点
を用いる並列探索手法であることから、局所的な最適解
に捕われにくい特徴があり、本実施例の評価関数を使用
することにより極めて有効に探索を進めることができ
る。
【0034】(d) 交叉方法:交叉は、従来の離散的な2
進数値を扱う遺伝的アルゴリズムでは、染色体の遺伝子
を部分的に入れ替える操作が行われている。しかしなが
ら、2進数表現により定義される遺伝子型の空間は、実
数値に変換後における実際のフィッティングパラメータ
の空間とは、位相構造が大きく異なる。たとえば、2進
数上である1ビットが反転しても、変換後のパラメータ
は、反転したビットの位置によってその影響が異なる。
最上位ビットが反転した場合、そのパラメータ値を大き
く変化するが、最下位ビットが反転した場合は、パラメ
ータ値はほとんど変化しない。
【0035】そのため、従来の遺伝子を部分的に入れ替
える交叉方法では、パラメータ空間の連続性が考慮され
ていないために、親個体の獲得した形質が子個体に適切
に継承されない。そのために、無駄な探索を繰り返した
り、十分な探索が行われないなどの問題が生じ、効率良
く最適化が行われない。そこで本発明では、フィッティ
ングパラメータの連続性を考慮した、新しい交叉方法を
考案した。
【0036】図7は本発明に使用する交叉処理の1例の
概略フロー図を示す。先ず、ステップS21において、
個体集団から親個体3をランダムに選ぶ。つぎに、ステ
ップS22において、図3のステップS15の選択によ
って選ばれた親個体1,親個体2のパラメータ空間での
中点Cを計算する。そして、ステップS23において、
その中点Cの周辺に設定された連続的な所定の生起分
布、例えば正規分布確率に従って二つの子個体を生成す
る。具体的には、次の式(1)に従って子個体が発生す
る。連続的な生起分布としては、コーシー分布など他の
微分可能な生起分布を用いてもよい。
【0037】
【数1】
【0038】ここで、nはパラメータの個数(パラメー
タ空間の次元数)、xkは生成された子個体kのパラメ
ータ空間での座標、xcは中点Cの座標、dは親個体
1,親個体2を結ぶ直線(主軸と呼ぶ)のベクトル、D
は、主軸と親個体3の距離である。eは、主軸に直交
する部分空間(n−1次元)を張る正規直交基底ベクト
ルである。ξは、正規分布N(0,σξ )に従う乱
数、ηは、正規分布N(0,ση )に従う独立なn
−1個の乱数である。親個体3をランダムに2回選ん
で、式(1)の子個体生成を2回繰り返せば、親個体
1,2から子個体xk1,xk2が生成できる。
【0039】図8は、フィッティングパラメータがα,
β2個(2次元パラメータ空間)の場合における正規分
布確率の標準偏差の求め方を示す。正規分布の標準偏差
の主軸方向成分σξは、両親の距離|d|に比例(σξ
=a|d|)し、それに直交する軸成分σηは主軸と親
個体3の距離Dに比例(ση=bD)するように設定さ
れる。
【0040】このような交叉方法(子個体生成方法)を
用いることにより、フィッティングパラメータの連続性
を陽に扱うことができる。陽に扱えるとは、パラメータ
空間で近傍にある個体が、遺伝子空間でも近傍にあるこ
とを意味する。もしも遺伝子表現を従来手法の2進数表
現を用いた場合、パラメータ空間で近傍にある個体が、
遺伝子空間で必ずしも近傍にあるとは限らず、探索過程
が初期、終盤いずれの場合も大域的な探索が行われてし
まう。しかし、上記手法によれば集団中の親同士の距離
が離れている探索序盤では大域的に探索を行い、親同士
の距離が近い探索終盤では局所的に探索を行うことがで
きる。
【0041】(e) 突然変異方法:突然変異は、従来の離
散的な2進数値を扱う遺伝的アルゴリズムでは、染色体
の遺伝子の一部を反転させる操作が行われている。しか
し、この操作もフィッティングパラメータの連続性を考
慮していないために、探索のいずれの過程においても大
域的な探索と局所的な探索の両方を担当していた。そこ
で本実施例では、突然変異は、子個体の染色体の各遺伝
子に正規分布N(0,σ)に従って発生させた正規乱
数を加算する操作とした。これにより、突然変異は局所
的な探索のみを担当することとなり、探索終盤で有効に
探索を行うことができる。
【0042】図9の染色体例で本実施例の突然変異法を
説明すると、染色体Ch5が、(+2.31 -6.45 -3.28
+3.55 -4.12)であるとき、各遺伝子について正規分
布従い独立に発生させた乱数が、(+0.12 -0.05 +0.0
2 -0.07 -0.09)であるとき、これを染色体Ch5に
加算して染色体Ch6(+2.45 -6.50 -3.26 +3.48
-4.21)に変更する。正規分布の標準偏差をあまり大き
くすると探索がランダムサーチと同じになるので、予備
実験により適切な値を決定する。なお、加算する乱数と
して、正規分布以外のコーシー分布などの他の分布を用
いてもよい。
【0043】(c) 選択淘汰方法:遺伝的アルゴリズムの
選択淘汰は、集団から次世代に残す個体を選択する処理
である。本発明では、図10の処理フローに示すよう
に、例えば集団からランダムに二つの親個体1,2を選
び、これに対して交叉、突然変異を適用し子個体1,2
を生成し、親個体1,親個体2,子個体1,子個体2の
4個体の内、適応度の値が高い上位二つの個体A,Bを
選択し(ステップS25)、集団内の親個体1,2を選
択された個体A,Bに置換する(ステップS26)。こ
の置換処理は、一般的な遺伝的アルゴリズムのように集
団全部の個体を一斉に変化させない点が大きな特徴であ
る。これにより、少ない集団の個体数で探索を行うこと
が可能になる。
【0044】(f) 探索終了条件:個体の適応度が所定の
条件を満たしたときに探索は終了する。ここでは、例え
ば、集団中の最大の適応度が予め定めたしきい値を越え
た場合とすればよい。
【0045】以上のように、染色体の表現方法,個体の
適応度,交叉方法,突然変異方法,選択淘汰方法,探索
終了条件を決め、遺伝的アルゴリズムを用いてフィッテ
ィングパラメータ最適化を行う第1実施例の処理を図1
1のフロー図により説明する。
【0046】先ず、ステップS31で遺伝的アルゴリズ
ムの初期集団として、一様乱数を用いて個体を複数作成
する。これにより、初期集団の各染色体における各遺伝
子の値は上限値と下限値のあいだのランダムな実数値を
とることができる。但し、フィッティングパラメータの
最適値の傾向について何らかの予備知識が存在する場合
には、より適応度が高いと思われる個体を初期集団とし
て作成するようにする。そして、初期集団それぞれの個
体について適応度を計算し、選択,交叉,突然変異,置
換を行って順次探索を行う。
【0047】ついで、ステップS32の個体の選択処理
では、集団からランダムに二つの親個体1,2を選び、
これらに対して以下の遺伝的操作を行う。
【0048】ステップS33の交叉処理では、図7に示
したように、選択よって選ばれた親個体1,2およびラ
ンダムに選んだ親個体3から、子個体1,2を生成す
る。なお、この交叉処理を確率(交叉確率)Pcで発生
させる。
【0049】ステップS33の交叉に引き続いて実行す
るステップS34の突然変異は、子個体1,2の染色体
の遺伝子にガウス分布N(0,σ)に従って発生させ
た正規乱数を加算する処理を行って、染色体を変更す
る。なお、この突然変異処理が発生する確率をPmと
し、突然変異確率と呼ぶ。
【0050】そしてステップS34での突然変異処理が
終了した後、得られた子個体1,2の染色体の値(フィ
ッティングパラメータ値)で、実際に物理モデルを計算
し、子個体1,2の適応度を計算する(ステップS35
〜S38)。こうして子個体1,2の適応度が算出され
ると、次に、ステップS39において、図10に示した
処理手順に従って個体の置換処理が行われる。すなわ
ち、親個体1,2と子個体1,2の4個体のうち、適応
度が高い上位二つの個体A,Bが選ばれ、ついで、集団
内の親個体1,2と個体A,Bを置換する。
【0051】上記の選択,交叉,突然変異,評価,置換
の操作を繰り返し、ステップS40の判断で探索終了条
件が満たされたときに、最適化処理は終了し、その時点
での個体集団中で最も適応度の高い個体を遺伝的アルゴ
リズムで得られたフィッティングパラメータとする。な
お、終了条件が満たされない場合は、ステップS32に
戻って探索を続ける。
【0052】更に、一定回数繰り返しても探索終了条件
を満たす染色体(フィッティングパラメータ値)が得ら
れない場合には、ステップS41で現在の集団は初期収
束をおこしていると判断され、再度初期集団の生成処理
を行う。当然ながら、集団全部をつくり直さず、そのう
ちの50%の個体をランダムに新規に生成して入れ替え
るようにしてもよく、また、やり直しをせずに、実験結
果が物理モデルで説明できる範囲に収まっていないとい
う警告を出して停止するようにしてもよい。
【0053】なお、遺伝的アルゴリズムは探索の終盤
に、探索速度が落ちる場合がある。それは、大域的探索
手法であるため、ある局所ピークに到達する速度では、
最急降下法などの勾配を用いる局所的探索手法にはかな
わないためである。よって、探索時間を更に短縮するた
めに、遺伝的アルゴリズムによってパラメータを最適化
した後に、図2のステップS3の処理に局所的探索方法
を組み合わせてもよい(第1実施例の変形例)。局所的
探索手法としては、例えば、公知の最急降下法、ニュー
トン法、準ニュートン法(quasi−Newton
Method)などを用いればよい。
【0054】上述したように、本実施例のフィッティン
グパラメータ最適化方法では、物理モデルのパラメータ
を遺伝的アルゴリズムの染色体として直接表現し、遺伝
的アルゴリズムに従ってフィッティング誤差を最小とす
るようにフィッティングパラメータを最適探索する。従
って、人手による初期パラメータを選ぶための試行錯誤
を必要とすることなく、さらには局所的なピークにとら
われることなく短い計算時間で効率的に物理モデルのフ
ィッティングパラメータを最適に決定することができ
る。これにより、対象とする物理現象の予測精度を向上
させることが可能となる。
【0055】なお、上述の第1実施例では、探索手法と
して遺伝的アルゴリズムを用いた。しかしながら、遺伝
的アルゴリズムにおける適応度において、局所的な最適
解の個数が少ない場合には、焼きなまし法とよばれるア
ルゴリズムを遺伝的アルゴリズムの代わりに用いること
ができる。また、局所的な最適解の個数が多い場合で
も、遺伝的アルゴリズムと比較して最適化の結果得られ
る性能は低下するが高速に探索することができる。
【0056】焼きなまし法の詳細は、例えば、JOHN
WILEY & SONSが1989年に出版した、
E.Aarts and J.Korst著の「Sim
ulated Annealing and Bolt
zmann Machines」を参照されたい。焼き
なまし法は、山登り法の一種であり、温度と呼ばれる制
御パラメータによって、局所的な最適解に探索が捕らわ
れないような工夫を加えたものである。
【0057】次に、本実施例の別の変形例を図12,図
13を参照して説明する。物理モデルのフィッティング
パラメータ最適化問題は、多数のローカルミニマムをも
つ可能性があるので、初期収束が頻繁におこり十分な精
度の解を得られない場合がある。そこで、集団内の遺伝
子型の多様性をもつために、集団の中で遺伝的操作によ
って変化する個体の範囲(交叉において親が選ばれる範
囲)を制限することを考案した。具体的には図11のス
テップS31において、集団の全ての個体を多次元の格
子点上に配置し、各個体と近傍の一定数の個体との間で
地域的な小集団を形成するようにする。なお、格子点の
次元数と近傍の個体数はパラメータ数とは無関係に選ぶ
ことができるが、数値実験の結果次元数が2または3、
近傍の個体数は4ないし8が好適であった。図10は、
2次元格子を示し、近傍の個体を8個体とした場合であ
る。なお、n次元格子は、対称にするために端をトーラ
スをなすように互いに結合している。
【0058】遺伝的操作は、この地域的な小集団ごと
に、局所的に行う。つまり、図11のステップS32に
おいて、図13に示すフロー図の選択処理を行う。ま
ず、ステップS50において、全ての格子点から1点を
ランダムに選び、つぎにステップS51において、ステ
ップS50で格子点を中心に、近傍の個体とともに地域
的な小集団を形成する。そして、ステップS52おい
て、小集団内でランダムに親個体1,2を選択する。
【0059】以上のような処理によって、探索の途中で
集団中のある個体の適応度が極端に高い場合でも、その
個体が交叉において親に選ばれるケースが限定され、ま
た交叉によってその個体に似た子個体が発生した場合で
あっても子個体が小集団内に配置されるために、その個
体の影響は小集団の重なりを通して徐々にしか全体に波
及しない。そのため、集団全体がひとつの遺伝子型に急
速に統一されてしまう初期収束の問題が起こりにくくな
り、遺伝子型の多様性を保つことができる。
【0060】また、一つの個体に一つのプロセッサを割
り当てることによって、フィッティングパラメータ最適
化装置として、並列計算機を用いることができる。その
場合、格子の次元数および近傍の個体数は、並列計算機
のプロセッサのトポロジに応じて定められる。
【0061】本発明の応用例として、分子動力学法を利
用した材料設計システムがある。分子動力学法は、物質
を構成している各原子の運動を時時刻刻と古典的に解析
する方法であり、このシミュレーションによって、材料
の力学的性質や構造安定性、ある条件下における物質の
動的挙動に関して分子・原子レベルから検討できる。分
子動力学法を行うにあたって重要となるのは、物性に大
きく影響する原子間ポテンシャルを事前に決めておかな
くてはならないという点である。
【0062】つまり、原子間ポテンシャルを記述する近
似的な関数形をあらかじめ仮定しておき、その関数に含
まれるポテンシャルパラメータを適切な実験データとの
フィッティングにより決定する。特に複雑な原子配置や
アモルファス構造や安定構造から大きく歪んだ状態での
ポテンシャル関数は、複雑になり、決定すべき未知のパ
ラメータが増えるために、一般的な最小二乗法では収束
しない場合が多い。そこで本発明の最適化方法を用い
て、パラメータを最適化フィッティングすることによ
り、材料設計システムの精度と作業効率を高めることが
できる。たとえば、アモルファス構造をも再現する炭素
原子のポテンシャル関数について本発明を適用する場合
を考える。仮定する物理モデル関数は次の式(2)で表
される。
【0063】
【数2】
【0064】式(2)において、rijはij結合の距
離、Nが原子数、fR,aij,ηijは反発力に関す
る変数、fA,bij,ζijは引力に関する変数で、
ijは多体効果の影響が含まれている。また、fc
(r)は相互作用の打ち切り関数(カットオフ)、θijk
はij結合とik結合の間の結合角であり、R,Sはカ
ットオフに関するパラメータ、A,B,λ,μ,γ,
β,n,c,d,h,χはその他のパラメータである。
χは同種原子の場合1であり、ポテンシャル関数を簡単
にするためαi=0,μ=γとしたので、未知のパラメー
タは9つとなる。これら未知パラメータをなるべく実験
結果に一致するようにフィッティングし、いかに精度良
くポテンシャル関数を設定するかが、材料設計システム
では重要になる。
【0065】実験データとしては、公知の物理実験方法
を用いて、rij,θijkとポテンシャルの関係が複
数組求まる。これら9つのパラメータを遺伝的アルゴリ
ズムの染色体として表現し、実験データと予測結果の平
均二乗誤差が最小となるように最適化する。その結果、
ダイヤモンド結晶やアモルファス構造に関して、従来手
法に比較して精度よくポテンシャル関数を決定すること
ができる。
【0066】次に、単結晶Si基板にBを注入した場
合のB濃度分布(イオン注入分布,個/cm−3)の
測定結果に対して本発明の第1の実施例における別の変
形例の最適フィッティングパラメータ決定方法を使用し
て物理モデルのパラメータをフィッティング決定した実
験結果を図16,図17について説明する。
【0067】B濃度分布の実測データとして、ドーズ
量(注入量)が1e+15(個/cm−2)(ここで、
1e+15は10+15を表す。)のときに、加速エネ
ルギーが100keV〜1MeV区間における100k
eV間隔の10組の濃度分布を得た。その実測データに
対して、次の式(3)のPearsonIV分布関数をフ
ィッティングすべき物理モデルと仮定した。
【0068】
【数3】
【0069】実験例に対するフィッティング最適化計算
では、フィッティングパラメータRp,σp,γ,βの
値を順番に並べたものを遺伝的アルゴリズムの染色体と
した(パラメータ数n=4)。フィッティングパラメー
タの初期値は、Rp:0.0〜2.0,σp:0.0〜
0.25,γ:−1.0〜1.0,β:0.0〜50.
0の範囲に設定した。遺伝的アルゴリズムの評価関数
は、実測データ値とフィッティングしたPearson
IV分布関数値との平均二乗誤差を用いた。なお、誤差を
計算する際には、濃度値の代わりに濃度値の常用対数値
を用いた。また、分布の中心値から±20%の範囲で
は、誤差に10倍の重み付けをして評価した。制約条件
は、PearsonIV分布が成立するために式(3)中
のb ―4b<0,b<0とし、もしこの条
件を満たさない場合には、評価関数値を∞とした。
【0070】遺伝的アルゴリズムの個体集団における格
子の次元数は2、近傍の個体は8個体とし、集団の個体
数は25(5×5)とした。評価関数を2500回評価
した時点(検索終了条件)で探索を打ち切り、最終世代
において得られた最優秀個体に対して、準ニュートン法
を用いた最適化を行い、最終的な解とした。
【0071】図16,図17は、上記実験におけるフィ
ッティング最適化計算の実験結果を示す。図中、横軸は
基板表面からの深さ(μm)、縦軸は濃度(常用対数目
盛、単位は個/cm−3)、破線は濃度の実測データを
表す。実線は本実施例における変形例の最適化計算によ
って求められた物理モデルのフィッティング曲線を示
す。図16は、実験条件がBの加速エネルギーが10
0keVの場合、図17は実験条件が加速エネルギー1
MeVの場合である。図16,図17より、物理モデル
のフィッティング曲線は実験データに対してなめらかに
フィッティングされていることが分かり、本発明による
最適フィッティング決定方法の有効性が確認できた。
【0072】次に本発明の第2実施例について説明す
る。フィッティングの評価基準として、一般には実験デ
ータと物理モデルから計算される予測データとの誤差の
平均二乗和を用いる。しかし、例えば一点において極端
な誤差を有していても、誤差の平均二乗和評価では誤差
が小さくなって評価される場合、精度良くフィッティン
グしようとするには、その平均二乗和だけで評価するの
では不十分で、誤差の絶対値の最大値などでも評価する
必要がある。
【0073】これらの複数の評価基準を同時に最適化し
ようとする場合、従来の遺伝的アルゴリズムでは、複数
の評価基準の重みつき和をとって一つの目的関数にし
て、その目的関数を適応度として最適化している。その
結果得られる解は、重み係数に大きく依存することにな
る。しかし、予め設定した重み係数が妥当であったかど
うかは、複数の評価基準おのおのの重み係数を変更しな
がら様々な最適解を得て初めて確認できるものである。
したがって、満足できるフィッティングパラメータを得
るために試行錯誤を繰り返す必要がある。
【0074】そこでこの問題を解決するために、複数の
評価基準を重み付けすることなく、それぞれの評価基準
に適合する解(パレート最適解)を遺伝的アルゴリズム
を用いて直接的に求める手法を発明した。本発明の第2
実施例の処理を図14のフロー図により説明する。
【0075】図14は、フィッティングパラメータの多
目的最適化処理、即ち複数の評価基準を使用して最適化
処理を行う処理フローを示している。ステップS60、
ステップS61ないしS63の処理工程において、図1
1の処理フローのステップS31、ステップS32とそ
れぞれ相違している。先ず、ステップS60において遺
伝的アルゴリズムの初期個体を乱数を利用して生成し、
図12に示すようにすべての格子点に配置する。次にス
テップS61において、ランダムに選ばれた格子点に存
在する個体と、それを中心とした近傍の個体からなる地
域的な小集団を一時的に形成する。
【0076】次にステップS62において、形成された
小集団の中で、中心個体より「劣る」個体を調べ、その
数だけの子個体を発生させる。ただし、すべての近傍の
個体が中心個体に優越している場合でも、新しい子個体
を一つ作る。なお「劣る」という表現は、ある個体が他
の個体と比べてすべての評価基準において劣っているこ
とを表し、「優越する」という表現は、すべての評価基
準において優れていることを表す。
【0077】次にステップS63およびS64におい
て、ステップS62によって決められた個数の子個体
が、図8に示す交叉によって生成され、その際に突然変
異も発生する。ステップS64の交叉における一方の親
は中心に存在する個体であり、残りの親は近傍に存在す
る個体からランダムに選ばれる。交叉によって子個体が
生成されると、物理モデルを計算しその子個体の複数基
準の評価値が計算される。
【0078】ステップS65において子個体の適応度を
評価基準、例えば平均二乗誤差の計算によって計算す
る。次にステップS66において、生成された子個体と
小集団内からランダムに選ばれた一個体(個体Eとよ
ぶ)との優越関係によって、置換処理を行うか否かを決
定する。その置換処理を図15のフロー図により説明す
る。図15のステップS71において、子個体が個体E
に優越していた場合には、子個体と個体Eを置換する
(ステップS72)。逆に、ステップS73において個
体Eが子個体に優越していた場合は、置換は行わない。
【0079】そのどちらでもない場合は、シェアリング
とよばれる手法によって置換を行うか否かを決定する。
シェアリング置換は、具体的には、ステップS74にお
いて個体Eおよび子個体の小集団内におけるニッチ数の
計算値を基に行う。ニッチ数nは次の式(4)によっ
て計算される。
【0080】
【数4】
【0081】式(4)において、Pは小集団の全個体を
表し、d(G,H)は、個体GおよびHのパラメータ空
間でのユークリッド距離を表す。また、σはあらかじめ
与えられる定数で、この値以上に離れている個体同士
は、全く似てない個体とみなされる。式(4)よって計
算されるnは、ある個体に似た個体が小集団にどれく
らい存在するかを示す指標である。
【0082】そこで、ステップS75において、子個体
と個体Eのニッチ数を比較して、個体Eのニッチ数が子
個体のニッチ数よりも大きい場合は、ステップS76に
おいて個体Eと子個体を置換する。
【0083】以上の処理によりステップS66の置換処
理が終了し、ステップS63からステップS66までを
ステップS62で決定された子個体の数だけ繰り返す。
そして、ステップS67の判断で探索終了条件が満たさ
れたときに、最適化処理は終了する。そして、ステップ
S4において、ユーザーが探索の結果得られたパレート
最適解のなかから最も適したフィッティングパラメータ
を選択肢、それを物理モデルのパラメータとする。な
お、ステップS67で終了条件が満たされない場合は、
ステップS61に戻って探索を続ける。
【0084】更に、一定回数繰り返しても探索終了条件
を満たす染色体(フィッティングパラメータ値)が得ら
れない場合には、ステップS68で現在の集団は初期収
束をおこしていると判断され、再度初期集団の生成処理
を行う。当然ながら、集団全部を生成し直さず、そのう
ちの50%の個体をランダムに新規に生成して入れ替え
るようにしてもよく、また、やり直しをせずに、実験結
果が物理モデルで説明できる範囲に収まっていないとい
う警告を出して停止するようにしてもよい。
【0085】上述の本発明の第2実施例では、フィッテ
ィングの評価基準を複数用い、それらを重み係数によっ
て単一化するのではなく、遺伝的アルゴリズムをもちい
て複数のパレート最適解を直接探索する。従って、人手
により重み係数を選ぶための試行錯誤を必要とすること
なく、いくつかの評価基準において最適である物理モデ
ルのフィッティングパラメータを短い計算時間で同時に
発見することができる。
【0086】次に本発明の第3実施例について説明す
る。本発明の第1実施例、第2実施例では、フィッティ
ングすべき測定データの組(単一実験条件での結果)一
組でフィティングパラメータを決定した。しかし、実際
の測定では、ある実験条件を何段階かに変化させて、そ
の段階ごとに測定データの組を取得する場合が多い。そ
の場合は、測定データの組が複数になる。B注入実験
(図16,図17)では、実験条件のひとつである加速
エネルギーを10段階に変化させて、10組の測定デー
タを取得した。
【0087】このように測定データの組が複数になる場
合は、それぞれの測定データごとに独立にフィッティン
グパラメータを決定する場合が多い。(第1実施例、第
2実施例がこの場合に該当する。)その場合、決定した
フィッティングパラメータと変化させた実験条件の関係
をプロットすると、なめらかに変化しない場合が生じ
る。図18から図21に、上記実験結果例における、加
速エネルギー値(実験条件)とフィッティングパラメー
タの関係を図示する。図18〜図21より、フィッティ
ングパラメータRp,σpは、加速エネルギーEに対し
てある程度なめらかに変化しているが、フィッティング
パラメータγ,βはなめらかに変化していないことが分
かる。
【0088】図20,図21のようにフィッティングパ
ラメータがなめらかに変化しない場合、物理モデルを求
めようとするときに問題が生じる。物理モデルの計算時
には、実験を行っていない実験条件では、既に実験して
得られたフィッティングパラメータ間の補間を行ってパ
ラメータを求める。例えば、上記実験では、加速エネル
ギーが150keVの場合の実験を行っていない。
【0089】その場合、既に実験を行った加速エネルギ
ーが100keVと200keVである場合の測定デー
タにより得られたフィッティングパラメータの平均をと
ることでフィッティングパラメータは近似されることに
なる。このため、決定されたフィッティングパラメータ
が実験条件に対してなめらかに変化していない場合に
は、補間したパラメータは急激に変化してしまい、物理
モデルによる有効なシミュレーションを行うことができ
なくなる。
【0090】この問題を解決するために、本発明の第3
実施例は、測定データを基に得られた実験条件間のフィ
ッティングパラメータをなめらかに変動するようにパラ
メータをフィッティングする、総合的に最適なフィッテ
ィングパラメータを決定する方法である。
【0091】図22は、本発明の第3実施例による、物
理モデルの最適フィッティングパラメータを決定する処
理方法のフロー図を示す。第3実施例はステップS8
0,ステップS82,S83の処理を行う点で第1実施
例、第2実施例と相違する。ステップS82A,S82
Bの処理は図11のステップS35〜S38に相当す
る。第1実施例の先ず、ステップS80で、物理量の離
散的な測定データの組を、実験条件を段階的に変化させ
て複数用意する。
【0092】次のステップS81で、その測定データに
フィッティングさせる物理モデルを仮定し、次のステッ
プS82において後述する遺伝的アルゴリズムの手法に
よってステップS82Aで仮定した物理モデルのパラメ
ータを実験条件毎の測定データ組に対して最適化し、更
にステップS82Bで実験条件間のフィッティングパラ
メータの変化をなめらかにするように総合的に最適フィ
ッティングし、最後にステップS83で最終的な物理モ
デルのパラメータを決定する。
【0093】次に本第3実施例で用いる遺伝的アルゴリ
ズムの手法について説明する。この遺伝的アルゴリズム
では、複数のパラメータを同時に決定するために生じる
ステップS82における計算時間の増大を回避するため
に、ステップS82で公知の局所的探索手法を併用す
る。ステップS82で、計算時間が増大しない場合に
は、局所的探索手法を併用する必要はない。
【0094】また、実験条件間のフィッティングパラメ
ータのなめらかさを定量的に評価するために、ステップ
S82Bで、実験条件間のフィッティングパラメータを
なめらかな関数(フィッティング関数)で更にフィッテ
ィングし、その結果を遺伝的アルゴリズムでの評価関数
(適応度)計算で用いる。
【0095】以下、本発明の第3実施例を詳細に説明す
る。 (a) 染色体の表現方法:本実施例では、遺伝的アルゴリ
ズムの染色体表現としてそれぞれの実験条件における物
理モデルのパラメータを直列に並べたものを用いる。こ
れを図23の例を参照して説明する。遺伝的アルゴリズ
ムの染色体構造は実験条件j(j=1,…,m)に対す
る物理モデルのパラメータ値(αj,βj,γj,θ
j,φj)に一対一に対応させる。
【0096】図23の例では実験条件1における物理モ
デルのパラメータ値が(+2.31,-6.45,-3.28,+3.55,
-4.12)であったとき、遺伝的アルゴリズムの実験条件
1に対応する染色体は(+2.31,-6.45,-3.28,+3.55,
-4.12)となる。図23の例では、パラメータの個数す
なわち遺伝子の個数は5×m個であるがこの個数は仮定
した物理モデルのパラメータ個数によって異なる。B
注入実験に適用した場合では、パラメータの個数は4×
10=40個となる。
【0097】(c) 選択淘汰方法:選択淘汰方法は、第1
実施例で示した方法を用いる。 (d) 交叉方法:交叉方法は、第1実施例で示した方法を
用いる。 (e) 突然変異方法:突然変異方法は、すべての遺伝子に
対して、確率Pmで、遺伝子の値を乱数で初期化する方
法を用いる。 (f) 探索終了条件:個体の適応度が所定の条件を満たし
たときに探索は終了する。ここでは、例えば、集団中の
最大の適応度があらかじめ定めたしきい値を越えた場合
とすればよい。
【0098】(b) 個体の評価関数:遺伝的アルゴリズム
の個体の評価関数つまりは適応度としては、実験条件毎
に計算した平均二乗誤差(図6の例1)を、すべての実
験条件で加算した値を用いる。ただし、平均二乗誤差を
計算する前に、それぞれの実験条件において、計算時間
を短縮するために局所的探索手法を用いてフィッティン
グパラメータの最適化を行う。局所的探索手法の初期値
(探索開始点)は、染色体で規定されている値を用い
る。
【0099】局所的探索手法としては、準ニュートン法
を用いればよい。またそれ以外に、公知の最急降下法や
パウエル法などの手法を用いてもよい。この操作によっ
て、局所的な最適化は公知の手法が担当し、公知の手法
の初期値を遺伝的アルゴリズムで大域的に最適化する、
というそれぞれの手法が最も得意な部分で分担ができる
ので、パラメータ数増加に伴う計算時間の増加を抑える
ことができる。
【0100】局所的な最適化とは、ローカルミニマムの
値を精度よく求めることを意味し、大域的な最適化と
は、ローカルミニマムが探索空間中に複数存在する場
合、ひとつのローカルミニマムに捕らわれないために、
なるべく多くの部分空間で探索を行うことを意味する。
この意味において、第1実施例および第2実施例の場合
では、局所的な最適化および大域的な最適化をいずれも
遺伝的アルゴリズムが担当する。本発明による遺伝的ア
ルゴリズムでは、個体の集団内での交叉が探索の初期に
大域的な最適化を行い、探索の終盤で局所的な最適化を
行う。
【0101】しかし交叉および突然変異の処理ステップ
は、勾配情報を用いずに乱数的に探索を行う操作である
ので、最適化すべきパラメータが増大した場合、精度よ
く局所的な最適化をするためには計算時間が非常にかか
る。そこで第3実施例では、局所的な最適化に公知の局
所的探索手法を用いて計算時間を短縮する。
【0102】上述した実施例3における(b)で定めた
評価関数では、実験条件間のフィッティングパラメータ
のなめらかさをまだ定量的に評価(検出)することがで
きない。図24は遺伝的アルゴリズムの個体の評価処理
を行う処理フローで、図22のステップS82A,S8
2Bの処理を行うフロー図であって、上記なめらかさを
考慮して個体の適応度を計算する。突然変異処理と置換
処理との間の処理を行う工程である。まず、ステップS
90(S90−1〜S90−m)において、上述したよ
うに、準ニュートン法によりm通りの実験条件における
n個のフィッティングパラメータをそれぞれ独立に評価
することにより最適化する。つぎにステップS91にお
いて、求めたフィッティングパラメータを、変化させた
実験条件の値を引数とするなめらかな関数(フィッティ
ング関数)でパラメータ毎に独立にフィッティングす
る。
【0103】B注入実験(図16,図17)では、変
化させた実験条件は加速エネルギーの値Eである。なめ
らかな関数として、例えば、次の式(5)の関数を用い
ることができる。このなめらかな関数をフィッティング
する方法としては、第1実施例または第2実施例の方法
を用いてもよいし、計算時間が短縮できる準ニュートン
法を用いてもよい。
【0104】B注入実験の場合、加速エネルギーEを
引数とし、ステップS90で求まる10(実験条件数)
×4(パラメータ数)=40個のフィッティングパラメ
ータ値を、パラメータ毎(Rp,σp,γ,β)に独立
に10個のデータに対してフィッティングする。そのフ
ィッティングの結果、それぞれのパラメータ毎に次の
(5)式のフィッティングパラメータqi,ri,si
が4組求まることになる。
【0105】
【数5】
【0106】次に、ステップS92(S92−1〜S9
2−n)において、ステップS91において求まったな
めらかな関数(フィッティング関数)を用いて、各実験
条件における物理モデルのフィッティングパラメータを
計算し、その値を用いて実測データに対する平均二乗誤
差を再計算する。
【0107】図25はその詳細なフロー図である。先ず
ステップS100(S100−1ないしS100−n)
において、実験条件jにおける物理モデルのフィッティ
ングパラメータの値を、ステップS91において求まっ
たフィッティング関数を用いてパラメータ毎に求める。
注入実験の場合、例えば実験条件1においては、加
速エネルギーが100KeVであるので、E=100を
式(5)に代入し、ステップS91で求まったqi,r
i,siを用いてパラメータRp,σp,γ,βをそれ
ぞれ求める。
【0108】次に、ステップS101では、ステップS
100(S100−1〜S100−n)で計算したフィ
ッティングパラメータによって実験条件jにおける物理
モデルを確定し、その物理モデルを使用して実験条件j
での実験のシミュレーションをする。例えば、B注入
実験での実験条件1の場合、加速エネルギーが100K
eVの場合のB注入濃度分布をシミュレーションす
る。
【0109】最後にステップS102において、ステッ
プS101での実験のシミュレーション結果と、実際の
実験条件jでの実測データとの誤差を計算し、最終的な
実験条件jにおける平均二乗誤差を求める。例えば、B
注入実験における実験条件1の場合、図16に破線で
示した実測データとシミュレーション結果との平均二乗
誤差を求める。
【0110】ステップS92においては、上記ステップ
S100〜ステップS102を実験条件毎に実行し、そ
れぞれの実験条件における平均二乗誤差を求める。最後
に、ステップS93において、ステップS92(S92
−1〜S92−m)において求まった各実験条件での平
均二乗誤差を加算し、総合的な遺伝的アルゴリズムの個
体の適応度とする。なお、平均二乗誤差を加算するとき
に、重視すべき実験条件がある場合は、その実験条件に
重み付けをして加算してやればよい。
【0111】以上のパラメータのフィッティング最適化
方法によると、図20,図21に例示したような、なめ
らかでないデータをなめらかな関数でフィッティングし
た場合、ステップS101の再計算で確定するフィッテ
ィングパラメータが、ステップS90において各実験条
件で独立に求めた値から大幅にずれることになり、ステ
ップS92での最終的な平均二乗誤差が増大する。それ
によって、実験条件間のフィッティングパラメータのな
めらかさを定量的に検出できる。
【0112】以上のように、染色体の表現方法,個体の
適応度,交叉方法,突然変異方法,選択淘汰方法,探索
終了条件を決め、遺伝的アルゴリズムを用いてフィッテ
ィングパラメータの総合的な最適化を行う。処理フロー
は、図22のステップS82の部分で、図11の第1実
施例とほぼ同様の処理をすればよい。図11の第1実施
例と相違する部分について以下説明する。
【0113】先ず、図11のステップS35〜S38の
処理は、図24の評価処理をそれぞれ用いればよい。ま
た、ステップS34の突然変異処理は、上記(e)で説
明した方法を用いればよい。ステップS40で最適化処
理が終了した後、図22のステップS83では、その時
点での個体集団中で最も適応度が高い個体の、ステップ
S100(ステップS−1ないしS100−n)で求め
たフィッティングパラメータ群を遺伝的アルゴリズムで
得られたフィッティングパラメータとする。また、実測
しなかった実験条件に対する物理モデルのフィッティン
グパラメータも、ステップS91において求めたなめら
かな関数を用いて簡単に計算することができる。
【0114】以下に、B注入実験結果のデータに対し
て、本実施例による遺伝的アルゴリズムを用いた最適フ
ィッティングパラメータ決定方法を適用した場合の計算
結果を示す。
【0115】仮定した物理モデルや,制約条件,実験条
件は第1実施例と同一である。実験の結果得たフィッテ
ィングパラメータを図26〜図29に示す。図18〜図
21の実験結果と比較して、加速エネルギーに対してな
めらかにパラメータがフィッティング最適化できている
ことがわかる。実測データに対する最適な物理モデルの
フィッティング結果は、図16,図17とほぼ同様にき
れいにフィッティングできていた。この実験により、第
3実施例の最適化方法の有効性が確認できた。
【0116】上述したように、本実施例のフィッティン
グパラメータ最適化方法では、実験条件が複数存在する
場合においても、実験条件間のフィッティングパラメー
タのなめらかさを考慮した上で、総合的に最適な物理モ
デルのフィッティングパラメータを求めることができ
る。従って、なめらかなフィッティングパラメータを得
るための人手による試行錯誤を必要とすることなく短い
計算時間で効率的に物理モデルのフィッティングパラメ
ータを最適化することができる。これにより、最適化し
た物理モデルをTCAD(Technology CAD)等の設計ツー
ルで使用することができる。
【0117】本発明は、第1実施例〜第3実施例の方法
を実施する最適フィッティングパラメータ決定装置を提
供する。図30は、第1実施例および第2実施例の最適
フィッティングパラメータ決定方法を実施する最適フィ
ッティングパラメータ決定装置の機能的ブロック図を示
す。フィッティングパラメータ最適化装置10は、個体
の適応度を算出する適応度算出手段11、個体集団の中
から個体を選択し、交叉,突然変異,置換等の遺伝的操
作を行う遺伝的操作処理手段12、個体集団が探索終了
条件を満たすか否かの評価を行う評価手段13,メモリ
14,入出力手段15を有している。これらの適応度算
出手段11,遺伝的操作処理手段12,評価手段13
は、各々独立したCPUで構成されてもよいし、ひとつ
のCPUを時分割で使用することにより構成してもよ
い。
【0118】CPUは、メモリ14の所定領域に格納さ
れている所定のプログラムを起動させ、そのプログラム
に従って各処理工程を実行する。メモリ14には、遺伝
的アルゴリズムの個体の情報(染色体、適応度)および
計測した実験データも格納される。物理モデル計算装置
16は、メモリ16M、CPUを有し、メモリ16Mの
所定領域に格納されている所定のプログラムに従って、
物理モデルを計算し、その結果を出力する。
【0119】物理モデル計算装置16はフィッティング
パラメータ最適化装置10に含まれてもよい。その場合
は、図31に示すように、フィッティングパラメータ最
適装置10は適応度算出手段11,遺伝的操作処理手段
12,評価手段13,メモリ14,物理モデル計算手段
17とを含み、適応度算出手段11,遺伝的操作処理手
段12,評価手段13はメモリ14と物理モデル計算手
段17とを共有する。
【0120】最適化処理においては、まず入出力手段1
5内のキーボードなどから、実験データを予測するため
物理モデルが選定され、その情報が物理モデル計算装置
16に与えられる。また、遺伝的アルゴリズムにおけ
る、集団の個体数、交叉確率、突然変異確率などの定数
も入力手段15からフィッティングパラメータ最適化装
置10に与えられ、メモリ14の所定領域に記憶され
る。その後、メモリ14の所定領域に格納されている所
定のプログラムに従って、CPUが処理を開始する。
【0121】適応度算出手段11では、物理モデル計算
装置16に、実験データを与えたのち、物理モデル計算
を開始させるための信号を送る。物理モデル計算装置1
6で物理モデルの計算が終了したのち、その計算結果
(シミュレーション結果)データがフィッティングパラ
メータ最適化装置10に渡される。そのデータを用い
て、適応度算出手段11で適応度が計算されメモリ14
に格納される。遺伝的操作処理手段12では、11で定
まった適応度を用いて、各種遺伝的操作を行い、その結
果をメモリ14に格納する。評価手段13は、遺伝的ア
ルゴリズムの終了条件を計算し、それが満たされた場合
には、最終的な最適フィッティングパラメータを決定
し、メモリ14に格納するとともに、入出力手段15内
のプリンタやCRTなどに表示する。
【0122】図32は、第3実施例の最適フィッティン
グパラメータ決定方法を実施する最適フィッティングパ
ラメータ決定装置の機能的ブロック図を示す。フィッテ
ィングパラメータ最適化装置10は、図30と同様の適
応度算出手段11,遺伝的操作処理手段12,評価手段
13,メモリ14,入出力手段15を有するとともに、
局所的探索手法処理手段18,パラメータフィッティン
グ処理手段19を有する。これらの適応度算出手段1
1,遺伝的操作処理手段12,評価手段13、局所的探
索手法処理手段18、パラメータフィッティング処理手
段19は、各々独立したCPUで構成されてもよいし、
ひとつのCPUを時分割で使用することにより構成して
もよい。物理モデル計算装置16は図31と同様に図3
3に示すようにフィッティングパラメータ最適化装置1
0に含まれてもよい。
【0123】最適化処理においては、まず入出力手段1
5内のキーボードなどから、実験データを予測するため
物理モデルが選定され、その情報が物理モデル計算装置
16に与えられる。また、遺伝的アルゴリズムにおけ
る、集団の個体数,交叉確率,突然変異確率,局所的探
索手法のステップ幅などの諸定数も入力手段15からフ
ィッティングパラメータ最適化装置10に与えられ、メ
モリ14の所定領域に記憶される。その後、メモリ14
の所定領域に格納されている所定のプログラムに従っ
て、CPUが処理を開始する。
【0124】適応度算出手段11では、物理モデル計算
装置16に、複数条件での実験データを与えたのち、局
所的探索処理手段18に局所的最適化計算を開始させる
ための信号を送る。局所的探索処理手段18では、物理
モデル計算装置16とデータのやりとりを繰り返し、局
所的な最適化計算を行う。局所的探索処理手段18で局
所的最適化計算が終了したのち、その計算結果データが
メモリ14に格納される。局所的探索処理手段18で
は、実験条件の数だけ上記局所的最適化計算を行い、す
べての計算結果がメモリ4を通して適応度算出手段11
に渡される。
【0125】つぎに、適応度算出手段11では、パラメ
ータフィッティング手段19になめらかな関数によるフ
ィッティング計算を開始させるための信号を送る。パラ
メータフィッティング手段19では、メモリ4に格納さ
れた局所的最適化計算結果のフィッティングパラメータ
に対して、フィッティング関数を計算して求める。その
計算結果データがメモリ14に格納され、適応度算出手
段11に渡される。
【0126】適応度算出手段11では、そのフィッティ
ングパラメータを、再度物理モデル計算装置16に送
り、物理モデル計算装置16に計算を開始させる。物理
モデル計算装置16の計算結果は、フィッティングパラ
メータ最適化装置10に渡され、メモリ14に格納され
る。そのデータを用いて、適応度算出手段11で適応度
が最終的に計算されメモリ14に格納される。遺伝的操
作処理手段12では、適応度算出手段11で定まった適
応度を用いて、各種遺伝的操作を行い、その結果をメモ
リ14に格納する。評価手段13は、遺伝的アルゴリズ
ムの終了条件を計算し、それが満たされた場合には、最
終的な最適フィッティングパラメータを決定し、メモリ
14に格納するとともに、入出力手段15内のプリンタ
やCRTなどに表示する。
【0127】更に、本発明は、前記説明した最適フィッ
ティングパラメータ決定方法の図2,図3,図7,図1
0〜図15,図22,図24および図25の処理手順を
コンピュータに実施させる最適フィッティングパラメー
タ決定プログラムを提供する。本発明の最適フィッティ
ングパラメータ決定プログラムは記録媒体又はインター
ネットにより、例えば図30〜図33のような各手段を
構成したコンピュータの入出力装置を介してインストー
ルされ、単数又は複数のメモリに格納される。これによ
って、コンピュータは本発明の方法を実施する装置とな
る最適フィッティングパラメータ決定装置となる。
【0128】本発明は、いうまでもなく、複数のパラメ
ータを含んだ物理モデルのすべてのパラメータ、または
パラメータの一部、あるいは複数モデルが統合されたモ
デルのパラメータ、何れにも適応可能であり、物理モデ
ルの規模を問わず、それらの応用は本発明の範囲から除
外されるものではない。
【0129】以上、図示例を参照して本発明を説明した
が、この発明は上述の例に限定されるものでなく、特許
請求の範囲の記載の範囲内で当業者が容易に改変し得る
他の構成をも含むものである。
【0130】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
次のような効果を得ることができる。物理モデルのフィ
ッティングパラメータを実数ベクトルとして表現し、前
記染色体を持つ複数の個体の集団を用意して遺伝的アル
ゴリズムを用いてフィッティングパラメータを最適化す
ることにより、染色体の情報を離散化する処理が不要と
なり、離散化の精度によって得られる解の精度及び計算
時間が影響されるということがなくなる。
【0131】さらに、前記遺伝的アルゴリズムが、少な
くとも二つの親個体を選択する選択処理工程と、前記選
択された親個体に対して、遺伝的操作として交叉処理お
よび突然変異処理の少なくともいずれかを適用すること
により、複数の子個体を新たに生成する子個体生成工程
と、前記選択された親個体と前記複数の子個体から、次
世代集団の個体とすべき個体を決定する置換処理工程と
を、少なくとも備えることにより、局所的な最適解にと
らわれることなく、極めて有効に探索を進めることがで
きる。
【0132】前記遺伝的アルゴリズムの子個体生成工程
における交叉処理は、連続的な所定の生起確率分布に従
って出現する値を成分とする実数ベクトルを子個体とし
て生成し、前記生起確率分布は前記選択された親個体お
のおのの実数ベクトル成分に基づいて設定されることに
より、集団中の親同士の距離が離れている探索序盤では
大域的に探索を行い、親同士の距離が近い探索終盤では
局所的に探索を行うことができる。
【0133】前記遺伝的アルゴリズムの子個体生成工程
における突然変異処理は、連続的な所定の生起確率分布
に従って出現する値を成分とする実数ベクトルを子個体
として生成し、前記生起確率分布は前記選択された親個
体のうち少なくとも一つの親個体に近付くに連れて生起
確率が高くすることにより、突然変異処理おいて、有効
に局所的な探索を行うことができる。
【0134】前記遺伝的アルゴリズムの選択処理工程に
おいて、三つの親個体を選択し、前記生起確率分布は、
前記選択された三つの親個体のうち二つの親個体の中点
を中心とした正規分布であって、正規分布の標準偏差
は、前記二つの親個体の実数ベクトルを結ぶ主軸方向の
成分が前記二つの親個体の距離に比例し、それ以外の軸
の成分が選択された三つの親個体のうち残り一つの親個
体と主軸との距離に比例することにより、個体集団の分
布を保ちつつ集団中の親同士の距離が離れている探索序
盤では大域的に探索を行い、親同士の距離が近い探索終
盤では局所的に探索を行うことができる。
【0135】前記遺伝的アルゴリズムの複数の個体の集
団を格子点上に配置し、前記選択処理工程において、各
個体と近傍の所定数の個体との間で地域的な小集団を形
成し、地域的な小集団の中から少なくとも二つの親個体
を選択することにより、集団全体が一つの遺伝子型に急
速に統一されるという初期収束をなくすることができ
る。
【0136】前記遺伝的アルゴリズムの置換処理工程に
おいて、前記選択された親個体と前記複数の子個体か
ら、1種類の評価基準がより優れている個体を次世代集
団の個体とすることにより、複数の評価基準を1種類の
評価基準に縮約することで計算時間を短縮できる。
【0137】前記遺伝的アルゴリズムの置換処理工程に
おいて、選択された親個体と前記複数の子個体から、2
種類以上の評価基準の優越関係に基づいて次世代集団の
個体を決定することにより、各評価基準に適合する複数
の最適解を基に総合的に判断した最適フィッティングパ
ラメータを求めることができる。
【0138】前記遺伝的アルゴリズムを用いて最適化し
たフィッティングパラメータに対して、局所的探索手法
による最適化を行うことにより、探索の終盤における探
索速度の低下を防止して、フィッティングパラメータの
精度をより向上することができる。
【0139】測定データの実験条件の組毎に物理モデル
の最適なフィッティングパラメータを求め、更に、実験
条件間においてフィッティングパラメータがなめらかに
変化するように総合的にフィッティングした物理モデル
を求めることにより、実験を行っていない実験条件にお
いても誤差なく物理現象を物理モデルでシミュレーショ
ンできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】物理モデルによる測定データのフィッティング
を説明するための説明図である。
【図2】本発明のフィッティングパラメータ最適化方法
の処理手順の概略を示すフロー図である。
【図3】一般的な遺伝的アルゴリズムの手順の概略を示
すフロー図である。
【図4】一般的な遺伝的アルゴリズムで用いる染色体を
例示する説明図である。
【図5】本発明の方法における遺伝的アルゴリズムで用
いる染色体とそれにより最適化されたフィッティングパ
ラメータを示す説明図である。
【図6】第1実施例の遺伝的アルゴリズムで用いる適応
度を説明する図である。
【図7】本発明の方法における遺伝的アルゴリズムで行
う交叉処理の手順を示すフロー図である。
【図8】本発明の方法における遺伝的アルゴリズムで行
う交叉処理例を説明する図である。
【図9】本発明の方法における遺伝的アルゴリズムで行
う突然変異処理の手順を示す説明図である。
【図10】本発明の方法における遺伝的アルゴリズムで
行う置換処理の手順を示すフロー図である。
【図11】第1実施例の遺伝的アルゴリズムを用いてフ
ィッティングパラメータ最適化を行う処理の手順を示す
フロー図である。
【図12】第1実施例の変形例における地域的な小集団
を例示的に説明する図である。
【図13】第1実施例の変形例における選択処理の手順
を示すフロー図である。
【図14】第2実施例の遺伝的アルゴリズムを用いてフ
ィッティングパラメータ最適化を行う処理の手順を示す
フロー図である。
【図15】第2実施例の置換処理の手順を示すフロー図
である。
【図16】第1実施例のフィッティングパラメータ最適
化計算されたフィッティング曲線(実験条件1)を示す
図である。
【図17】第1実施例のフィッティングパラメータ最適
化計算されたフィッティング曲線(実験条件10)を示
す図である。
【図18】実験条件毎に計算したフィッティングパラメ
ータRpの変化を説明する図である。
【図19】実験条件毎に計算したフィッティングパラメ
ータσpの変化を説明する図である。
【図20】実験条件毎に計算したフィッティングパラメ
ータγの変化を説明する図である。
【図21】実験条件毎に計算したフィッティングパラメ
ータβの変化を説明する図である。
【図22】第3実施例の遺伝的アルゴリズムを用いてフ
ィッティングパラメータ最適化を行う処理の手順を示す
フロー図である。
【図23】第3実施例における、染色体、遺伝子と実験
条件、フィッティングパラメータとの対応を示す図であ
る。
【図24】第3実施例のなめらかさ考慮した適応度計算
の処理手順を示すフロー図である。
【図25】第3実施例のある実験条件における平均自乗
誤差の計算の処理手順を示すフロー図である。
【図26】第3実施例によって計算されたフィッティン
グパラメータRpの変化を説明する図である。
【図27】第3実施例によって計算されたフィッティン
グパラメータσpの変化を説明する図である。
【図28】第3実施例によって計算されたフィッティン
グパラメータγの変化を説明する図である。
【図29】第3実施例によって計算されたフィッティン
グパラメータβの変化を説明する図である。
【図30】第1実施例、第2実施例の方法を実施するフ
ィッティングパラメータ最適化装置の機能的ブロック図
である。
【図31】第1実施例、第2実施例の方法を実施するフ
ィッティングパラメータ最適化装置に物理モデル計算手
順が含まれる場合の機能的ブロック図である。
【図32】第3実施例の方法を実施するフィッティング
パラメータ最適化装置の機能的ブロック図である。
【図33】第3実施例の方法を実施するフィッティング
パラメータ最適化装置に物理モデル計算手順が含まれる
場合の機能的ブロック図である。
【符号の説明】
10 フィッティングパラメータ最適化装置 11 適応度算出手段 12 遺伝的操作処理手段 13 評価手段 14 メモリ 15 入出力手段 16 物理モデル計算装置 16M メモリ 17 物理モデル計算手段 18 局所的探索手法処理手段 19 パラメータフィッティング処理手段
フロントページの続き (56)参考文献 吉本富士市・他,「実数を遺伝子とし た遺伝的アルゴリズムによるデータあて はめ」,情報処理学会論文誌,日本,社 団法人情報処理学会,2000年 1月15 日,Vol.41,No.1,pp.70− 82 小野功・他,「実数値GAとその応 用」,人工知能学会誌,日本,社団法人 人工知能学会,2001年 3月 1日,V ol.15,No.2,pp.259−266 村川正宏・他,「近傍モデル遺伝的ア ルゴリズムによる多目的最適化」,情報 処理学会論文誌,日本,社団法人情報処 理学会,1999年 4月15日,Vol. 40,No.4,pp.1792−1800 北野宏明・編,「遺伝的アルゴリズ ム」,日本,産業図書株式会社,1993年 6月 3日,初版,pp.61−88 小野功・他,「変数間の依存関係を考 慮した正規分布交叉の提案と性能評 価」,1996年度人工知能学会全国大会 (第10回)論文集,日本,社団法人人工 知能学会,1996年12月 9日,pp. 609−612,JST資料番号:X0580A、 前記日付はJST受入日 又吉光邦,「Tree−染色体構造を もったGAでの関数同定」,電子情報通 信学会論文誌,日本,社団法人電子情報 通信学会,1999年11月25日,Vol.J 82−D−I,No.11,pp.1327− 1335 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06N 1/00 - 7/08 G06F 17/10 G06F 17/17 G06F 17/50 G06F 17/60 G06F 19/00 CSDB(日本国特許庁) JICSTファイル(JOIS) WPI/L(DIALOG) INSPEC(DIALOG)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物理量の測定により取得された離散的な
    データ点に対する最適なフィッティングパラメータを決
    定するために、遺伝的アルゴリズムの染色体情報として
    前記パラメータを実数ベクトルとして表現し、前記染色
    体を持つ複数の個体の集団を用意して遺伝的アルゴリズ
    ムを用いて複数のパラメータを有する物理モデルのフィ
    ッティングパラメータを最適化する最適フィッティング
    パラメータ決定方法であって、 前記物理モデルは異なる実験条件毎に用意され、実験条
    件を段階的に変化させて測定データの組を複数用意し、
    最適化手法によって測定データの組毎に物理モデルの最
    適なフィッティングパラメータを求め、該フィッティン
    グパラメータは、実験条件間の変化がなめらかになるよ
    うにフィッティング関数でフィッティングされ、実験条
    件毎の物理モデルの最適なフィッティングパラメータを
    総合的に決定することを特徴とする最適フィッティング
    パラメータ決定方法。
  2. 【請求項2】 前記最適化手法は、局所的探索手法によ
    り行われることを特徴とする請求項1記載の最適フィッ
    ティングパラメータ決定方法。
  3. 【請求項3】 前記局所的探索手法は、準ニュートン法
    により行われることを特徴とする請求項2記載の最適フ
    ィッティングパラメータ決定方法。
  4. 【請求項4】 複数のパラメータを有する物理モデルの
    最適なフィッティングパラメータを決定する装置であっ
    て、 物理量の測定により取得された離散的なデータ点に対
    し、測定データと物理モデルから計算した予測値に基づ
    いて適応度を算出する適応度算出手段と、遺伝的アルゴ
    リズムの染色体情報として前記パラメータを実数ベクト
    ルとして表現し、前記染色体を持つ複数の個体の集団に
    対して遺伝的アルゴリズムの遺伝的操作を行う遺伝的操
    作処理手段と、 次世代個体集団が評価基準を満たすか否かを判断する判
    断手段と、 段階的に変化した実験条件毎に用意された複数の測定デ
    ータの組に対し、最適化手法によって測定データの組毎
    に最適なフィッティングパラメータを求める最適化手段
    と、 該フィッティングパラメータを実験条件間の変化がなめ
    らかになるようにフィッティング関数でフィッティング
    するパラメータフィッティング処理手段とを具備し、 前記適応度算出手段は前記パラメータフィッティング処
    理手段によって求めたフィッティングパラメータに基づ
    いて適応度を算出し、 前記遺伝的操作処理手段は、 少なくとも二つの親個体を選択する選択処理部と、 前記選択された親個体に対して、遺伝的操作として交叉
    処理および突然変異処理の少なくともいずれかを適用す
    ることにより、複数の子個体を新たに生成する子個体生
    成部と、 前記選択された親個体と前記複数の子個体から、次世代
    集団の個体とすべき個体を決定する置換処理部とを少な
    くとも備え、 次世代個体集団が評価基準を満たしたときの個体集団の
    中の高い適応度をもつ個体により、前記物理モデルの最
    適なフィッティングパラメータとする ことを特徴とする
    最適フィッティングパラメータ決定装置。
  5. 【請求項5】 前記最適化手段は、局所的探索手法によ
    り最適化を行うことを特徴とする請求項4記載の最適フ
    ィッティングパラメータ決定装置。
  6. 【請求項6】 前記局所的探索手法は、準ニュートン法
    であることを特徴とする請求項5記載の最適フィッティ
    ングパラメータ決定装置。
  7. 【請求項7】 複数のパラメータを有する物理モデルの
    パラメータを、遺伝的アルゴリズムの染色体情報として
    実数ベクトルとして表現し、前記染色体を持つ複数の個
    体の集団を、遺伝的アルゴリズムを用いて最適化するこ
    とにより最適なフィッティングパラメータを得ることを
    コンピュータに実施させる最適フィッティングパラメー
    タ決定プログラムであって、 最適化手法によって測定データの組毎に物理モデルの最
    適なフィッティングパラメータを求め、実験条件間の変
    化がなめらかになるようにフィッティング関数で該フィ
    ッティングパラメータをフィッティングし、実験条件毎
    の物理モデルの最適なフィッティングパラメータを総合
    的に決定する処理をコンピュータに実施させることを特
    徴とする最適フィッティングパラメータ決定プログラ
    ム。
  8. 【請求項8】 前記最適化手法は、局所的探索手法によ
    り行われることを特徴とする請求項7記載の最適フィッ
    ティングパラメータ決定プログラム。
  9. 【請求項9】 前記局所的探索手法は、準ニュートン法
    により行われることを特徴とする請求項8記載の最適フ
    ィッティングパラメータ決定プログラム。
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