JP3403192B2 - ブレード部材、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 - Google Patents

ブレード部材、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置

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JP3403192B2 JP2002126156A JP2002126156A JP3403192B2 JP 3403192 B2 JP3403192 B2 JP 3403192B2 JP 2002126156 A JP2002126156 A JP 2002126156A JP 2002126156 A JP2002126156 A JP 2002126156A JP 3403192 B2 JP3403192 B2 JP 3403192B2
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晋弥 野田
一美 関根
功 池本
武夫 庄子
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブレード部材、プ
ロセスカートリッジ、及び、画像形成装置に関する。
【0002】ここで画像形成装置としては、例えば電子
写真複写機、レーザービームプリンタ、LEDプリン
タ、ファクシミリ装置及びワードプロセッサ等が含まれ
る。
【0003】
【従来の技術】プリンタ等の画像形成装置は、一様に帯
電させた感光体ドラムに選択的な露光をして潜像を形成
し、この潜像をトナーで顕像化して、該トナー像を記録
媒体に転写して画像記録を行う。このような装置にあっ
ては、トナーがなくなる都度補給しなければならない
が、このトナーの補給作業が煩わしいばかりか、汚れを
伴うこともある。また各部材のメンテナンスが定期的に
行う必要がある。
【0004】そこで、前記感光体ドラム、帯電器、現像
器、クリーニング器等を一体構造にまとめてカートリッ
ジ化することにより、ユーザが前記カートリッジを装置
本体に着脱することによってトナーの補給や寿命に達し
た感光体等の部品を交換可能とし、メンテナンスを容易
にした所謂プロセスカートリッジ方式が実用化されてい
る。
【0005】これによって、一定期間毎のサービスマン
のメンテナンスを受けなくても、カートリッジを交換す
るだけでメンテナンスを完了し、トナー補給もできるよ
うになり、今まで以上に複写機,プリンター等を使い易
く、より手軽なものにした。
【0006】ところで最近、画像形成装置の小型化を図
るためにプロセスカートリッジしいてはそれに用いる部
品の小型化を実現することが望まれている。また一方、
プロセスカートリッジの組立て性能の向上を図るため
に、それに用いる部品の取り付け、分解を容易になし得
ることが望まれている。
【0007】これは特に地球環境保護の観点から、資源
を有効に使うために、プロセスカートリッジのリサイク
ルの必要性が強くなっているからである。そこで、リサ
イクルにより一層好適なプロセスカートリッジの開発が
望まれている。ここでプロセスカートリッジのリサイク
ルとは、使い終わったプロセスカートリッジを市場から
回収して、回収したプロセスカートリッジを分解後、必
要な部品のみ新しい部品と交換し、その他の部品は再利
用してプロセスカートリッジを再組立てするものであ
る。
【0008】因みに特開昭51−2433号公報には、
一定期間使用したユニットを回収し再利用を図ることが
記載されているが、再利用を図るために好適な具体的な
構成については記載されていない。
【0009】
【0010】本発明の他の目的は、永久変形量を少なく
することができ、まためくれ(反転)を防止でき、しか
も変音が発生することがなく、長期間にわたって良好な
性能を持続することのできるブレード部材、プロセスカ
ートリッジ、及び、画像形成装置を提供することであ
る。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【発明の実施の形態】〔第一実施例〕次に本発明の第一
実施例に係るプロセスカートリッジ及びプロセスカート
リッジを用いる画像形成装置について、図面を参照して
説明する。
【0017】{プロセスカートリッジ及びこれを装着し
た画像形成装置の全体説明}まず画像形成装置の全体構
成について概略説明する。尚、図1は画像形成装置の一
態様であるプロセスカートリッジを装着した複写機の断
面構成説明図、図2は複写機のトレイを開いた状態の外
観説明図、図3はトレイを閉じた状態の外観説明図、図
4はプロセスカートリッジの断面構成説明図、図5はプ
ロセスカートリッジの外観説明図、図6は前記プロセス
カートリッジを逆さにした状態の外観説明図である。
【0018】この画像形成装置Aは図1に示すように、
原稿読取手段1によって原稿2の画像情報を光学的に読
み取り、給送トレイ3に積載された、或いは給送トレイ
3から手差しした記録媒体4を搬送手段5によって搬送
し、プロセスカートリッジBとしてカートリッジ化され
た画像形成部に於いて前記画像情報に基づいて形成した
現像剤(以下トナー)像を転写手段6で記録媒体4に転
写し、該記録媒体4を定着手段7に搬送して前記トナー
像を定着して排出トレイ8へ排出するように構成してい
る。
【0019】前記画像形成部を構成するプロセスカート
リッジBは、像担持体である感光ドラム9を回転してそ
の表面を帯電手段10によって一様に帯電し、露光手段
11から前記読取手段1で読み取った光像を露光して感
光ドラム9に潜像を形成し、現像手段12で前記潜像に
応じたトナー像を形成することにより可視像化する。そ
して前記転写手段6でトナー像を記録媒体4に転写した
後は、クリーニング手段13によって感光ドラム9に残
留したトナーを除去するように構成している。
【0020】尚、前記プロセスカートリッジBは感光ド
ラム9等を枠体内に収納してカートリッジ化しており、
その枠体は第一枠体である上枠体14と、第二枠体であ
る下枠体15とによって構成している。
【0021】次に前記画像形成装置A及びこれに装着す
るプロセスカートリッジBの各部の構成について詳細に
説明する。
【0022】{画像形成装置}まず前記画像形成装置A
の各部の構成について説明する。
【0023】(原稿読取手段)原稿読取手段1は原稿2
の記載情報を光学的に読み取るものであり、図1に示す
ように、装置本体16の上部に原稿2を載置するための
原稿ガラス1aを設け、内天面にスポンジ1b1を貼着
した原稿押さえ板1bを前記原稿ガラス1a上に開閉可
能に取り付けている。そして前記原稿ガラス1a及び原
稿押さえ板1bを装置本体16に対して図1の左右方向
へスライド可能に取り付けている。
【0024】一方、装置本体16の上部であって原稿ガ
ラス1aの下方にはレンズユニット1cが設けてあり、
このユニット1c内に光源1c1及び短焦点結像レンズ
アレイ1c2を設けている。
【0025】これにより、前記原稿ガラス1aに原稿記
載面を下にして原稿2を載置し、光源1c1を点灯する
と共に原稿ガラス1aを図1の左右方向へスライドさ
せ、原稿2からの反射光をレンズアレイ1c2を介して
プロセスカートリッジBの感光ドラム9へ露光するよう
に構成している。
【0026】(記録媒体搬送手段)搬送手段5は給送ト
レイ3に載置された記録媒体4を画像形成部へ搬送する
と砥用、定着手段7へ搬送するものである。即ち、複数
枚の記録媒体4を給送トレイ3に載置し、或いは1枚の
記録媒体4を給送トレイ3から手差しし、記録媒体4の
先端が給送ローラ5a及びこれに圧接する摩擦パッド5
bのニップ部に至るようにセットしてコピーボタンA3
を押すと、給送ローラ5aが回転して記録媒体4を分離
給送すると共に、レジストローラ対5c1,5c2で画
像形成動作に応じて搬送する。そして画像形成後の記録
媒体4を搬送ベルト5d及びガイド部材5eによって定
着手段7へと搬送し、且つ排出ローラ対5f1,5f2
によって排出トレイ8へ排出するように構成している。
【0027】(転写手段)転写手段6は画像形成部で感
光ドラム9に形成されたトナー像を記録媒体4に転写す
るものであり、本実施例の転写手段6は図1に示すよう
に、転写ローラ6によって構成している。即ち、装着し
たプロセスカートリッジBの感光ドラム9に転写ローラ
6によって記録媒体4を押圧するように構成し、該転写
ローラ6に感光ドラム9に形成されたトナー像と逆極性
の電圧を印加することにより、感光ドラム9上のトナー
を記録媒体2に転写するように構成している。
【0028】(定着手段)次に定着手段7は前記転写ロ
ーラ6の電圧印加によって記録媒体4に転写したトナー
像を定着させるものであり、図1に示すように、駆動回
転する駆動ローラ7aとホルダ7bに保持された加熱体
7c及びテンション板7dに耐熱性の定着フィルム7e
が掛け渡されている。尚、前記テンション板7dは引張
バネ7fによって付勢され、定着フィルム7eにテンシ
ョンを付与している。また前記定着フィルム7eには加
熱体7c部分で加圧ローラ7gが圧接しており、定着に
必要な力で定着フィルム7eを加熱体7cに加圧してい
る。
【0029】前記加熱体7cはアルミナ等の耐熱性であ
り、且つ電気絶縁性のホルダ7bまたはそれを含む複合
部材よりなるホルダ7bの下面に、幅160μm長さ
(図1の紙面の表裏面方向の長さ)216mmで、例え
ばTaN等よりなる線状若しくはみび上の発熱面を有
し、更にその表面に摺動保護層として、例えばTa
が形成してある。加熱体7cの下面は平滑であり、且つ
前後端部は丸みを帯びていて定着フィルム7eの摺動を
可能にしている。前記定着フィルム7eはポリエステル
を基材とし、耐熱処理を施した例えば約9μm厚に形成
してあり、駆動ローラ7aの回転によって時計回転方向
へ回転するようになっている。
【0030】そしてトナー像を転写した記録媒体4が前
記定着フィルム7eと加圧ローラ7gの間を通る際に、
熱及び圧力を印加して前記トナー像を記録媒体4に定着
させるように構成している。
【0031】尚、前記の如く定着手段7の加熱等により
装置本体内に熱がこもるのを防止するために、装置本体
16内には冷却ファン17を設けている。このファン1
7は例えばコピーボタン(図示せず)をオンすると回転
し、図1の矢印aに示すように給送口から装置内に流入
し、排出口から流出する空気流を生じさせる。前記空気
流により装置内のカートリッジBを含めた各部材が冷却
され、装置内に熱がこもらないようにしている。
【0032】(記録媒体の給排トレイ)給送トレイ3及
び排出トレイ8は、図1乃至図3に示すように、それぞ
れ軸3a,8aによって装置本体16に図2の矢印b方
向へ回動するように取り付けてあり、且つ軸3b,8a
によって矢印c方向へ回動するように構成してある。そ
してそれぞれのトレイ3,8の回動先端部両側には係止
突起3c,8cを設けてあり、この係止突起3c,8c
を原稿押さえ板1bの上面に形成した係止溝1b2に係
止可能に構成している。
【0033】従って、図3に示すように、それぞれのト
レイ3,8を折り曲げ、係止突起3c,8cを係止溝1
b2に係止すると、原稿ガラス1a及び原稿押さえ板1
bはスライド不能となる。このため把手16aを持って
画像形成装置Aを容易に持ち運ぶことが可能となるもの
である。
【0034】(濃度等の設定ボタン)尚、画像形成装置
Aには濃度等の設定ボタンが設けてある。これを簡単に
説明すると、図2に於いて、まずA1は電源スイッチで
あり、このスイッチにより画像形成装置がオン,オフす
る。A2は濃度調整ダイヤルであり、画像形成装置の基
本的な濃度調整を行う場合に用いるものである。次にA
3はコピーボタンであり、これを押すと画像形成装置が
駆動してコピー動作を開始する。A4はコピークリアボ
タンであり、これを押すとコピーが中断されると共に、
コピー濃度等の各種設定が解除される。またA5は枚数
カウンタボタンであり、これを押すことによってコピー
枚数を設定するものである。A6は自動濃度設定ボタン
であり、これを押すとコピーに際して自動的に濃度設定
が行われる。更にA7は濃度設定ダイヤルであり、この
ダイヤルを操作者が適宜回すことによりコピー濃度の濃
淡を調整するものである。
【0035】{プロセスカートリッジ}次に前記画像形
成装置Aに装着されるプロセスカートリッジBの各部の
構成について説明する。
【0036】このプロセスカートリッジBは像担持体
と、少なくとも1つのプロセス手段を備えたものであ
る。ここでプロセス手段としては、例えば像担持体の表
面を帯電させる帯電手段、像担持体にトナー像を形成す
る現像手段、像担持体表面に残留したトナーを除去する
ためのクリーニング手段等がある。本実施例のプロセス
カートリッジBは図1及び図4に示すように、像担持体
である電子写真感光ドラム9の周囲に帯電手段10、ト
ナー(現像剤)を収納した現像手段12、及びクリーニ
ング手段13を配置し、これらを上下枠体14,15か
らなるハウジングで覆って一体的にカートリッジ化し、
装置本体16に対して着脱可能に構成している。
【0037】そして上枠体14には帯電手段10、露光
手段11、現像手段12のトナー溜が設けてあり、下枠
体15には感光ドラム9、現像手段12の現像スリーブ
やクリーニング手段13が設けてある。次にプロセスカ
ートリッジBの各部の構成を、感光ドラム9、帯電手段
10、露光手段11、現像手段12、クリーニング手段
13の順に詳細に説明する。尚、図7は上下枠体を分割
した状態のプロセスカートリッジの断面説明図、図8は
下枠体側の内部斜視説明図、図9は上枠体側の内部斜視
説明図である。
【0038】(感光ドラム)本実施例に係る感光ドラム
9は肉厚約1mmの円筒状のアルミニウムからなるドラ
ム基体9aの外周面に有機感光層9bを塗布し、外径2
4mmの感光ドラム9として構成している。そして前記
ドラム9の一方端に固着したフランジギヤ9c(図8参
照)に図示しない駆動モータの駆動力を伝達することに
より、感光ドラム9を画像形成動作に応じて図1の矢印
方向へ回転させるように構成している。
【0039】画像形成に際しては前記感光ドラム9を回
転させるのに伴い、該ドラム9に接触した帯電ローラ1
0に直流電圧と交流電圧を重畳させた振動電圧を印加し
て感光ドラム9の表面を一様に帯電させる。このとき感
光ドラム表面を均一帯電するためには帯電ローラ10に
印加する交流電圧の周波数を高めなければならないが、
周波数が約 200Hzを越えると感光ドラム9と帯電
ローラ10とが振動することに起因する、いわゆる「帯
電音」が大きくなる。
【0040】即ち、帯電ローラ10に交流電圧を印加す
ると、感光ドラム9と帯電ローラ10間に静電気力によ
る引力が作用し、交流電圧の最大値と最小値の部分で相
互に引き合う力が大きく、帯電ローラ10が弾性変形し
つつ感光ドラム9に引き付けられる。また交流電圧の中
央部分では相互に引き合う力が小さくなり、帯電ローラ
10の弾性変形の回復力によって感光ドラム9から離れ
ようとする。このため感光ドラム9と帯電ローラ10と
は印加された交流電圧の周波数の2倍の振動を生ずる。
更に帯電ローラ10が感光ドラム9に引き付けられたと
きに相互の回転にブレーキがかかり、あたかも濡れたガ
ラス表面を指で擦った時のようにスティックスリップに
よる振動も生じ、これらが帯電音となって表れる。
【0041】そこで本実施例では前記感光ドラム9の振
動を軽減するために、図10のドラム断面図に示すよう
に感光ドラム9内に剛体或いは弾性体からなる充填物9
dを設けている。この充填物9dの材料としては、アル
ミニウム、真鍮等の金属の他、セメント、石膏等のセラ
ミック、或いは天然ゴム等のゴム材料でも良い。これら
の中から生産性、加工性、重量の効果やコスト等を考慮
して適宜選択すれば良い。
【0042】充填物9dの形状としては円柱若しくは円
筒形状とし、例えば感光ドラム9の内径よりも約100
μm小さい外径の充填物9dを中空のドラム基体9a内
に挿入して取り付ける。即ち、ドラム基体9aと充填物
9dとのギャップを最大100μm以下とし、充填物の
外周又はドラム基体9aの内周に接着剤(例えばシアノ
アクリレート系、エポキシ樹脂系等)9eを塗布し、充
填物9dをドラム基体9a内に挿入して取り付ける。
【0043】ここで本件発明者が感光ドラム9内での充
填物9dの位置を変えて、充填物9dの位置と音圧との
関係を実験して調べた結果を示す。実験は図11に示す
ように暗騒音43dBの部屋でプロセスカートリッジB
の正面から30cm離れた位置にマイクMを置いて音圧
を測定した。その結果は、図12に示すように、80g
rの充填物を感光ドラム9の回転軸方向中央での音圧は
54.5〜54.8dBであったものが、40grの充
填物を感光ドラム9の回転軸方向中央よりもギヤフラン
ジ9c側へ30mm位置へずらした位置で音圧が最小値
になった。この結果から、充填物9dは感光ドラム9内
ではギヤフランジ9c側へ偏位した位置に取り付けた方
が効果的であることがわかる。これは感光ドラム9の両
端支持構成が一方側ではギヤフランジ9cを介して支持
されているのに対し、他方側ではフランジがない軸受部
材26を介して支持されているためであり、感光ドラム
9の軸方向中心位置に対して非対称の構成になっている
ためである。
【0044】そのため本実施例に於いては図10に示す
ように、前記充填物9dを感光ドラム9の回転軸方向の
中心cよりもフランジギヤ9cより、即ち、感光ドラム
9への駆動伝達側にずれた位置に取り付けている。尚、
本実施例では軸方向長さL=257mmの感光ドラム
9の中心cからL=9mmフランジギヤ9cよりにず
れた位置に、長さL=40mmのアルミニウムの中実
部材よりなり、重量約20g〜60g、好ましくは35
g〜45g、最も好ましくは約40gの充填物9dを貼
着している。
【0045】前記のように感光ドラム9内に充填物9d
を設けることにより、感光ドラム9が安定して回転する
ようになり、画像形成時に於ける感光ドラム9の回転に
伴う振動が抑えられる。このため帯電ローラ10に印加
する交流電圧の周波数を高くしても、帯電音の発生を低
く抑えることが出来る。
【0046】また本実施例では図10に示すように、感
光ドラム9の内周面にアース用接点18aが接触するよ
うにして、また、他端が装置本体側のドラムアース用接
点ピン35aと当接することによって、該ドラム9を電
気的にアースしているが、このアース用接点18aは感
光ドラム9に対してフランジギヤ9cが設けられている
側と反対側の端部内面に接触するように設けている。
【0047】前記アース用接点18aはバネ用ステンレ
ス鋼、バネ用リン青銅等によって構成され、これが軸受
部材26に取り付けられるものである。その構成を具体
的に説明すると、図13に示すように、基部18a1に
は軸受部材26に設けられたボスに圧入係止するための
係止孔18a2が設けてあり、基部18a1に2本の腕
部18a3が設けてあり、更に前記それぞれの腕部18
a3の先端には図13の裏面側へ突出する半球状の凸部
18a4が設けてある。
【0048】このアース用接点18aは軸受部材26を
感光ドラム9に取り付けると、腕部18a3の弾性力に
よって凸部18a4が感光ドラム9の内面に圧接する。
このとき感光ドラム9に接触する箇所が複数箇所(2箇
所)あるために、接点の信頼性が高まり、且つ接触部に
は半球状凸部18a4が形成してあるために、感光ドラ
ム9との接触が安定する。
【0049】尚、図14に示すように、前記アース用接
点18aの腕部18a3の長さを異ならせるようにして
も良い。このようにすると、半球状凸部18a4が感光
ドラム9に接触する位置が、円周方向でずれることにな
り、例えば感光ドラム9の内面に軸方向のキズ等があっ
たとしても両半球状凸部18a4が同時にキズの部分に
乗り上げることがなくなる。このため前記アース接触が
より確実になる。もっとも前記腕部18a3の長さを変
えると、感光ドラム9の内面に圧接するときの腕部18
a3の変形量が異なるために、各腕部18a3の接点圧
に差が生ずることがあるが、これは腕部18a3の曲げ
角度を変える等して容易に直すことが出来る。
【0050】また本実施例にあっては前述したようにア
ース用接点18aが2個の腕部18a3をもつようにし
たが、該腕部は3個以上に形成しても良く、或いは感光
ドラム9の内面に確実に接触するものであれば図15及
び図16に示すように腕部18a3が1個であり(二股
に分かれていないもの)、且つその先端に前述したよう
な半球状凸部を有しないものを用いても良い。
【0051】ここで前記感光ドラム9の内面に対するア
ース用接点18aの接触圧が弱過ぎると半球状凸部18
a4が感光ドラム内面の微小凹凸に追随出来ずに接触不
良を起こし易くなり、且つ腕部18a3の振動による音
を発生する。この接触不良や振動音を防ぐためには前記
接触圧を強くする必要があるが、強くし過ぎると画像形
成装置を長時間使用した場合に半球状凸部18a4の圧
接により、ドラム内面にキズが発生し、このキズ上を半
球上凸部18a4が擦ることによる振動が生じ、これに
基づいて接触不良や振動音を起こすことがある。
【0052】これらを考慮すると、感光ドラム内面に対
するドラムアース用接点18aの接触圧は約10g〜2
00gの範囲に設定することが好ましい。即ち、本件発
明者が実験したところによると、前記接触圧が約10g
以下であると感光ドラム9の回転に伴って接触不良が生
じ易く、他の電子機器に対する電波障害等を起こす可能
性があった。また前記接触圧が約200g以上になる
と、長期間使用したときにアース用接点18aとの接触
摺動部に於いて感光ドラム9の内面にキズを生じ、回転
中の異音や接触不良を生ずるおそれがあった。
【0053】尚、前記音等の発生は感光ドラム9の内面
状態等によるために完全に除去出来ない場合があるが、
感光ドラム9に前記充填物9dを取り付けることによ
り、ドラム9の振動を軽減することが出来、或いは前記
アース用接点18aとドラム内面との接触摺動部に導電
性グリスを介在させるようにすると、前記キズの発生や
接触不良の防止を一層確実にすることが出来る。
【0054】また前記アース用接点18aはフランジギ
ヤ9c寄りに設けた充填物9dとは逆側の軸受部材26
に取り付けるために、その取り付けも容易に行なえるも
のである。
【0055】(帯電手段)帯電手段は前記感光ドラム9
の表面を帯電させるためのものであり、本実施例では特
開昭63−149669号公報に示すような、所謂接触
帯電方法を用いている。即ち、図4に示すように、上枠
体14の内面に帯電ローラ10を摺動軸受10cを介し
て回動自在に設けている。この帯電ローラ10は金属製
のローラ軸10b(例えば、鉄、SUS等の導電性芯
金)にEPDM、NBR等の弾性ゴム層を設け、更にそ
の周面にカーボンを分散したウレタンゴム層を設けたも
の、或いは金属製のローラ軸にカーボンを分散した発泡
ウレタンゴム層を被覆したもの等で構成している。
【0056】そして前記帯電ローラ10のローラ軸10
bは摺動軸受10cを介して上枠体14の軸受スライド
ガイド爪10dによって脱落しないように取り付けてあ
り、且つ感光ドラム9方向へ僅かにスライド可能に取り
付けてあり、該ローラ軸をスプリング10aによって感
光ドラム9方向へ付勢して帯電ローラ10が感光ドラム
9表面に接触するように構成している。この帯電手段は
帯電ローラ10が上枠体14に軸受10cを介して直接
組み込まれている。
【0057】画像形成に際しては、前記帯電ローラ10
が感光ドラム9の回転に従動回転し、このとき帯電ロー
ラ10に前述したように交流電圧を印加することにより
感光ドラム9の表面を均一に帯電させるものである。
【0058】尚、帯電ローラ10に印加する電圧につい
て詳述すると、帯電ローラ10に印加する電圧は直流電
圧のみでもよいが、帯電の均一化のためには前述した通
り直流電圧と交流電圧を重畳させた振動電圧を印加する
のがよい。好ましくは、直流電圧のみを印加したときの
帯電開始電圧の2倍以上のピーク間電圧を有する交流電
圧と直流電圧とを重畳した振動電圧を帯電ローラ10に
印加することで均一帯電性が向上する(特開昭63−1
49669号公報等)。ここでいう振動電圧とは、時間
と共に周期的に電圧値が変化する電圧であり、直流電圧
のみ印加時における感光ドラム表面の帯電開始電圧の2
倍以上のピーク間電圧を有することが好ましく、またそ
の波形については正弦波に限らず、矩形波、三角波、パ
ルス波でもよいが、帯電音の観点からは、高調波成分を
含まない正弦波が好ましい。交流電圧には、例えば直流
電源を周期的にオン−オフすることによって形成された
矩形波の電圧等も含まれる。
【0059】前記帯電ローラ10への給電は、図17に
示すように、帯電バイアス用接点18cの一端18c1
が後述する装置本体側の帯電バイアス用接点ピンと圧接
することで行われ、この帯電バイアス用接点18cの他
端18c2が金属製のローラ軸10bと圧接して帯電ロ
ーラ10に電圧を印加する。尚、帯電ローラ10はバネ
性を有する接点18cによって図17の右側へ加圧され
るため、接点18cと反対側の帯電ローラ軸受10cに
はカギ状に屈曲したストッパー部10c1が設けてあ
る。またプロセスカートリッジBを落下や振動させたと
きに、帯電ローラ10が軸方向に過大に移動しないよう
に、接点18c側には上枠体14から垂下したストッパ
ー部10eが設けてある。
【0060】この帯電ローラ10を上枠体14に組み込
む場合には、まず上枠体14のガイド爪10dに軸受1
0cを支持させ、帯電ローラ10のローラ軸10bを前
記軸受10cに嵌め込むだけでよく、この上枠体14を
下枠体15と合体することにより、図4に示すように、
帯電ローラ10が感光ドラム9に圧接するようになる。
【0061】尚、帯電ローラ10の給電側軸受10c
は、カーボンフィラを多く含んだ導電性軸受材料を使用
しており、帯電バイアス用接点18cから金属性のスプ
リング10aを介して帯電ローラ10に給電する構成に
なっており、安定した帯電バイアスを印加することが出
来るようになっている。
【0062】(露光手段)露光手段11は前記帯電ロー
ラ10によって均一に帯電した感光ドラム9の表面に、
読取手段1からの光像を露光するものであり、図1及び
図4に示すように、上枠体14にはレンズアレイ1c2
からの光を感光ドラム9へ照射するための開口部11a
が設けてある。尚、プロセスカートリッジBを装置本体
Aから取り外したときに、前記開口部11aを介して感
光ドラム9が外光にさらされると劣化してしまう。その
ため前記開口部11aにはシャッタ部材11bが取り付
けてあり、プロセスカートリッジBを装置本体Aから取
り外すとシャッタ部材11bが開口部11aを閉鎖し、
装置本体Aに装着すると前記開口部11aを開口するよ
うにしている。
【0063】前記シャッタ部材11bは図18(a),
(b)に示すように断面「く」字状に屈曲した形状に構
成してあり、該屈曲部がカートリッジの外方へ凸になる
ようにして軸11b1によって上枠体14に対して回動
可能に取り付けてある。そして前記軸11b1には捩じ
りコイルバネ11cが取り付けてあり、プロセスカート
リッジBを画像形成装置Aから取り外した状態にあって
は前記バネ11cの付勢によってシャッタ部材11bが
開口部11aを閉じるように構成している。
【0064】前記シャッタ部材11bの外面には図18
(a)に示すように突当部11b2が形成してあり、プ
ロセスカートリッジBを画像形成装置Aに装着するとき
に、装置本体16に対して開閉可能に取り付けた上部開
閉カバー19(図1参照)を閉じると、該カバー19に
設けた突起部19aが突当部11b2に突き当たり、シ
ャッタ部材11bが図18(b)の矢印e方向に回転し
て開口部11aを開口する。
【0065】このシャッタ部材11bの開閉動作に際
し、該シャッタ部材11bの形状が断面「く」字状に屈
曲して形成してあり、突当部11b2がカートリッジB
の外形よりも外方に、且つ回動軸11b1の近傍に設け
てあるために、図4及び図18(b)に示すように、シ
ャッタ部材11bはプロセスカートリッジBの外形より
も外で上部開閉カバー19の突起部19aに突き当た
る。このためシャッタ部材11bの開閉角度が小さくて
もシャッタ部材11bの回動先部が確実に開き、上方に
あるレンズアレイ1c2からの光が確実に感光ドラム9
へ照射され、感光ドラム9の表面に静電潜像が形成され
ることになるシャッタ部材11bを前記の如く構成する
ことにより、プロセスカートリッジBを装置本体に挿入
する際に、カートリッジBを本体側のシャッタ押し開き
突起から退避させる必要がなく、突起部のストロークを
短くすることが出来、プロセスカートリッジBしいては
本体Aの小型化を図ることが可能となる。
【0066】(現像手段)次に現像手段12について説
明すると、これは前記露光によって感光ドラム9に形成
された静電潜像をトナーによって可視像化するものであ
る。尚、この画像形成装置Aは現像に使用するトナーと
して磁性及び非磁性の何れでも使用出来るが、この実施
例では一成分磁性現像剤としての磁性トナーを収納した
プロセスカートリッジBを装着する例を示している。
【0067】前記現像に使用される磁性トナーは、結着
樹脂として、ポリスチレン、ポリビニルトルエン等のス
チレン及びその置換体の単重合体、スチレン−プロピレ
ン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチ
レン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル
酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合
体等のスチレン系共重合体、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリブチルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリビニルブチラール、ポ
リアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テンペル樹
脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、
芳香族系石油樹脂、パラフィンワックス、カルナバワッ
クス等が単独或いは混合して使用出来る。
【0068】磁性トナーに更に添加し得る着色材料とし
ては、従来公知のカーボンブラック、銅フタロシアニ
ン、鉄黒等が使用出来る。
【0069】磁性トナーに含有される磁性微粒子として
は、磁界の中に置かれて磁化される物質が用いられ、
鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性金属の粉末、若しく
はマグネタイト、フェライト等の合金や化合物が使用出
来る。
【0070】前記磁性トナーによってトナー像を形成す
る現像手段12は、図4に示すように、トナーを収納す
るトナー溜12aを有し、且つトナー溜12a内部には
トナーを送り出すためのトナー送り機構12bを設けて
ある。更に送り出されたトナーを、内部に磁石12cを
有する現像スリーブ12dを回転させてその表面に薄い
トナー層を形成するように構成している。この現像スリ
ーブ12dにトナー層が形成されるときに、トナーと現
像スリーブ12dとの摩擦によって感光ドラム9上の静
電潜像を現像可能な摩擦帯電電荷を得ている。またトナ
ーの層厚を規制するために現像ブレード12eが、現像
スリーブ12dの表面に圧接し、現像スリーブ12d
は、感光ドラム9の表面から、約100〜400μmの
ギャップ幅をもって臨むように取り付けてある。
【0071】前記磁性トナーの送り機構12bは、図4
に示すように、ポリプロピレン(PP)、アクリロブタ
ジエンスチロール(ABS)、ハイ・インパクトスチロ
ール(HIPS)等の材質からなる送り部材12b1を
トナー溜12aの底面に沿って矢印f方向へ往復移動可
能に構成している。この送り部材12b1は断面形状が
略三角形状になるように形成してあり、且つトナー溜1
2aの底面全体のトナーを掻くように、感光ドラムの回
転軸方向(図4の表裏面方向)に長い複数本の棒状部材
で構成してあり、この棒状部材の長手方向両端部を連結
して一体部材として構成している。さらに、送り部材1
2b1は3本よりなり、往復移動幅は、略三角の底辺幅
と比べ同等より大きくすることによって、底面のトナー
掻残りをなくすように構成している。又、アーム部材の
一端に、突起12b6を形成し、送り部材12b1の組
込み時の浮き、あばれを防止する構成にしている。
【0072】そして前記送り部材12b1は長手方向一
方端部に係止突起12b4が形成してあり、この係止突
起12b4がアーム部材12b2に設けた長孔12b5
に回動可能に係止しており、該アーム部材12b2は上
枠体14に対して軸12b3を中心にして回動可能に取
り付けてあると共に、トナー溜12aの外部に設けられ
た図示しないアームと連結している。更にプロセスカー
トリッジBを画像形成装置Aに装着したときに、前記軸
12b3を中心にしてアーム部材12b2を一定角度で
揺動するように駆動力を伝達するための駆動伝達手段が
連結する如く構成している。尚、図7等に示すように、
前記送り部材12b1とアーム部材12b2とをポリプ
ロピレン、ポリアミド等の樹脂によって一体的に、且つ
連結部で折り曲げ可能にした構成でも良い。
【0073】従って、画像形成に際しては前記アーム部
材12b2を一定角度で揺動すると、送り部材12b1
が図4の実線の状態と破線の状態に示すようにトナー溜
12aの底面に沿って矢印f方向に往復移動する。これ
によりトナー溜12aの底部付近にあるトナーが送り部
材12b1によって現像スリーブ12d方向へ送られ
る。このとき前記送り部材12b1は断面形状が略三角
形状であるために、トナーは送り部材12b1の傾斜面
に沿って掻くようにして緩やかに送られる。
【0074】このため現像スリーブ12d近傍の磁性ト
ナーは攪拌され難く、現像スリーブ12dの表面に形成
されるトナー層が劣化し難くなる。
【0075】またトナー溜12aの蓋部材12fの内天
面には図4に示すように垂下部材12f1が設けてあ
る。この垂下部材12f1の下端とトナー溜底面との間
隔は、トナー送り部材12b1の三角断面高さよりも多
少広く設定してある。従って、トナー送り部材12b1
はトナー溜底面と垂下部材12f1の間を往復移動し、
このとき送り部材12b1がトナー溜底面から浮き上が
ろうとしても前記垂下部材12f1によって規制され、
該送り部材12b1の浮き上がりが防止される。
【0076】尚、本実施例に係る画像形成装置Aは非磁
性トナーを収納したプロセスカートリッジも装着可能で
あり、この場合には現像スリーブ12d近傍の非磁性ト
ナーを攪拌するようにトナー送り機構を駆動する如く構
成している。
【0077】即ち、非磁性トナーを使用する場合、図1
9に示すように、現像スリーブ12dと同方向へ回転す
る弾性ローラ12gがトナー送り機構12hによって送
られたトナー溜め12a内の非磁性トナーを現像スリー
ブ12dへと搬送する。このとき現像スリーブ12dと
弾性ローラ12gとが当接する当接部において、弾性ロ
ーラ12g上のトナーが現像スリーブ12dと摺擦され
ることによって摩擦帯電し、現像スリーブ12d上に静
電的に付着する。その後現像スリーブ12dの回転に伴
い、該スリーブ12d上に付着した非磁性トナーは、薄
層を形成するための現像ブレード12eと現像スリーブ
12dとの当接部に侵入し、ここを通過する際に両者の
摺擦によって静電潜像を現像するための極性に充分な摩
擦帯電を受ける。しかし、現像スリーブ12d上にトナ
ーが滞留すると、該トナーは現像スリーブ12d上に新
たに供給されたトナーと混在して現像ブレード12eと
の当接部に送られ、そこで新たなトナーと共に現像スリ
ーブ12dとの間で摩擦帯電を受けるが、新たなトナー
は帯電を受けて適正な電荷を付与されるのに対し、残留
していたトナーは元々適正な電荷を有していた状態から
再度摩擦帯電を受けるので、過剰に帯電されてしまう。
この過剰に帯電されたトナーは、適正な電荷を付与され
たトナーに比べて現像スリーブ12dに対する付着力が
強くなり、現像に使用し難い状態になってしまう。
【0078】そのため本実施例では前記非磁性トナーを
収納したプロセスカートリッジには図19に示すように
非磁性トナー送り機構12hはトナー溜12a内に回転
部材12h1を設け、該部材12h1に弾性シートから
なる攪拌羽根12h2を取り付けて構成している。そし
て、この非磁性トナーカートリッジを画像形成装置Aに
装着すると、画像形成時に装置本体16が前記回転部材
12h1を回転するように駆動力を伝達する駆動伝達手
段が連結する如く構成している。
【0079】これにより、非磁性トナーを収納したカー
トリッジを装着して画像形成する場合には、前記攪拌羽
根12h2がトナー溜12a内のトナーを大きく攪拌す
る。このため現像スリーブ12d近傍のトナーも攪拌さ
れてトナー溜12a内のトナーと混ざり合い、現像スリ
ーブ12dから剥ぎ取られたトナーの帯電電荷が分散さ
れ、トナーの劣化が防止されるものである。
【0080】次に前記トナー層が形成される現像スリー
ブ12dと感光ドラムは9とは微小間隔(前記磁性トナ
ーを収納したプロセスカートリッジでは約300μm程
度、前記非磁性トナーを収納したプロセスカートリッジ
では約200μm程度)をもって対向するように位置決
めされている。そのため本実施例では現像スリーブ12
dの軸方向両端部近傍であってトナー層形成領域外に現
像スリーブ外径よりも前記間隔分だけ外径が大きい当接
リング部を設け、該リング部が感光ドラム9の潜像形成
領域外に当接するようにしている。
【0081】ここで感光ドラム9と現像スリーブ12d
との位置関係について説明する。図20は感光ドラム9
と現像スリーブ12dの位置関係と、現像スリーブ12
dの加圧方法を示す横断面説明図であり、図21(a)
は図20のA−A断面を示す縦断面図、図21(b)は
図20のB−B断面を示す縦断面図である。
【0082】図20に示すように、トナー層が形成され
る現像スリーブ12dと感光ドラム9とは微小間隔(1
00μm〜400μm程度)を持って対向するように位
置決められる。このとき、感光ドラム9は、その一端に
設けられたフランジギヤ9cの回転軸を回転軸9fによ
って下部枠体15に回転可能に固定され、他端は同じく
下部枠体15に嵌入固定された軸受部材26の軸受部2
6aによって回転可能に固定されている。現像スリーブ
12dは、軸方向両端部近傍にあってトナー層形成領域
外にあり、現像スリーブ12dの外径よりも前記間隔分
だけ外径の大きい当接リング部12d1を嵌めて、その
リング部12d1が感光ドラム9の潜像形成領域外に当
接するようにする。
【0083】また、現像スリーブ12dは、その軸方向
両端部近傍にある当接リング部12d1より内側にあ
り、現像スリーブ12dのトナー層形成領域外でスリー
ブ軸受12iによって回転自在に支持され、スリーブ軸
受12iは図中矢印g方向へ多少スライド可能となるよ
うに下部枠体15に取り付けられている。スリーブ軸受
12iは、その後方に伸びた突起部に押圧スプリング1
2jが付いており、これが下部枠体15の壁に押されて
現像スリーブ12cを常に感光ドラム9側へ付勢してい
る。これにより、当接リング部12d1が感光ドラム9
と常に当接し、現像スリーブ12dと感光ドラム9との
間隔は常に保証され、感光ドラム9のフランジギヤ9c
及び該ギヤ9cと噛合する現像スリーブ12dのスリー
ブギヤ12kに駆動力を伝達することができる。
【0084】ここで、前述したスリーブ軸受12iのス
ライド可能方向について図22を参照して説明する。ま
ず、現像スリーブ12dの駆動側から述べると、装置本
体16の駆動源からフランジギヤ9cに駆動力が伝達さ
れると、そのフランジギヤ9cからスリーブギヤ12k
に駆動力が伝達されるとき、その噛み合い力はフランジ
ギヤ9cの噛み合いピッチ円と、スリーブギヤ12kの
噛み合いピッチ円との接線方向から圧力角(本実施例で
は20°)分傾いた方向に向かう。このため、図22に
示す矢印P方向(θ≒20°)に噛み合い力は向かう。
このとき、感光ドラム9の回転中心と現像スリーブ12
dの回転中心を結ぶ直線と平行な方向にスリーブ軸受1
2iをスライドさせようとすると、噛み合い力Pをスラ
イド方向と水平方向の分力Psとスライド方向と垂直方
向の分力Phに分解すると、スライド方向と水平方向の
分力Psは、図22に示すように、感光ドラム9から離
れる方向に向いてしまう。このため、現像スリーブ12
dの駆動側では、感光ドラム9と現像スリーブ12dと
の間隔がフランジギヤ9cとスリーブギヤ12kの噛み
合い力によって変化しやすくなり、現像スリーブ12d
上のトナーが感光ドラム9へ的確に移動しなくなり、現
像性の悪化を招き易くなってしまう。
【0085】そこで、本実施例では、フランジギヤ9c
からスリーブギヤ12kへの駆動力の伝達を加味し、図
21(a)に示すように、駆動側(スリーブギヤ12k
が取り付けられている側)のスリーブ軸受12iのスラ
イド可能方向を矢印Q方向にする。即ち、フランジギヤ
9cとスリーブギヤ12kの噛み合い力Pと駆動側スリ
ーブ軸受12iのスライド可能方向のなす角ψは約90
°(本実施例では92°)に設定する。
【0086】このように構成することで、前記噛み合い
力Pのスライド方向と水平方向の分力Psは殆どなくな
り、本実施例の場合では前記分力Psは若干現像スリー
ブ12dを感光ドラム9側へ付与する方向へ作用する。
こうした場合、現像スリーブ12dは略押圧スプリング
12jのバネ圧α分だけ加圧され、感光ドラム9と現像
スリーブ12dとの間隔は一定に保たれ、的確な現像を
行うことができる。
【0087】次に、非駆動側(スリーブギヤ12kが取
り付けられていない側)のスリーブ軸受12iのスライ
ド方向について述べる。
【0088】非駆動側では前述した駆動側と違い、他か
ら力を受けるわけでないので、スリーブ軸受12iのス
ライド方向は、図21(b)に示すように、感光ドラム
9の中心と現像スリーブ12dの中心を結ぶ直線に対し
て略水平にしておく。
【0089】このように、現像スリーブ12dを単独で
感光ドラム9に加圧する場合、駆動側と非駆動側とで現
像スリーブ12dを加圧する角度を変えることにより、
現像スリーブ12dと感光ドラム9との位置関係が常に
適正に保持されるため、的確な現像を行うことが可能と
なる。
【0090】尚、駆動側のスリーブ軸受12iのスライ
ド可能方向を非駆動側と同様に感光ドラム9の中心と現
像スリーブ12dの中心を結ぶ直線と略平行方向に設定
しても良い。即ち、前述した実施例で述べたように、駆
動側ではフランジギヤ9cとスリーブギヤ12kの噛み
合い力のスリーブ軸受12iのスライド方向への分力P
sによって現像スリーブ12dが感光ドラム9から離れ
る方向に力が作用するため、本実施例ではこの分力Ps
に対向して現像スリーブ12dを加圧できるように、駆
動側の押圧スプリング12jによる加圧力を非駆動側よ
り分力Ps分だけ大きく設定してやれば良い。つまり、
非駆動側の押圧スプリング12jの現像スリーブ12d
への加圧力をPとすると、駆動側の押圧スプリング1
2jのその加圧力Pは、P=P+Psに設定して
おくと、現像スリーブ12dは常に適正な加圧力を受け
て感光ドラム9との一定の間隔を保証される。
【0091】(クリーニング手段)次にクリーニング手
段13は、感光ドラム9のトナー像を転写手段6によっ
て記録媒体4に転写した後に、感光ドラム9に残留した
トナーを除去するためのものである。このクリーニング
手段13は図4に示すように、感光ドラム9の表面に接
触し、該ドラム9に残留したトナーを掻き落とすための
クリーニングブレード13aと、前記掻き落としたトナ
ーを掬い取るために前記ブレード13aの下方に位置
し、且つ感光ドラム9の表面に接触したスクイシート1
3bと、前記掬い取った廃トナーを溜めるための廃トナ
ー溜め13cとで構成している。
【0092】ここで前記スクイシート13bの取り付け
方法について説明すると、このシート13bはトナー溜
め13cの取付面13dに対して両面テープによって貼
り付けている。このとき前記廃トナー溜め13cは樹脂
材料からなり、若干の凹凸や小さな変形がある。そのた
め図23に示すように、単に取付面13dに両面テープ
13eを貼り付け、このテープ13eにスクイシート1
3bを貼り付けただけでは該シート13bの先端(感光
ドラム9との接触部)にうねりxが生ずることがある。
このようにスクイシート13bの先端にうねりxがある
と、該シート13bが感光ドラム9の表面に密着せず、
クリーニングブレード13aで掻き落としたトナーを確
実に掬い取れなくなる。
【0093】そのためスクイシート13bを貼り付ける
ときは、図24(a)に示すように引張工具20によっ
てトナー溜め下部の取付面13dを下方へ引っ張って弾
性変形により湾曲させ、この状態でスクイシート13b
を貼り付けた後に前記湾曲を解放することにより、スク
イシート13bの先端にテンションを与え、前記うねり
を防ぐことが考えられる。
【0094】しかしながら、近年の小型化が図られてい
るプロセスカートリッジBにあっては、スクイシート1
3bの取付面13dの寸法も小さくなることから取付面
13dを湾曲させた状態でスクイシート13bを貼り付
けると、図24(a)に示すように、スクイシート13
bの下端両側13b1が取付面13dからはみ出し、下
方へ突出するようになる。そしてスクイシート13bが
取付面13dよりも下方へ突出すると、図1の断面図か
らも明らかなように、突出したスクイシート13bに記
録媒体4が引っ掛かるおそれがある。
【0095】また前記取付面13dを湾曲させた状態で
スクイシート13bを貼り付ける場合、図24(a)に
示すように、スクイシート13bの下から両面テープ1
3eがはみ出してしまう。従って、この状態で図24
(b)に示すように、貼付工具21でスクイシート13
bを両面テープ13eに押し付けると、はみ出たテープ
13eが貼付工具21に貼り付いてしまい、図24
(c)に示すように、貼付工具21を外す際に両面テー
プ13eが取付面13dから剥がれてしまい、スクイシ
ート13bの取り付け不良が生ずるおそれがある。
【0096】そこで本実施例ではスクイシート13bの
下端形状を、図25(a)に示すように、引張工具20
によって取付面13dを引っ張って湾曲させた形状と略
同じになるようにしている。即ち、シート幅がシート長
手方向の中央部が両端部よりも幅広になるように形成し
ている。これにより、スクイシート13bを貼り付ける
際に、湾曲した両面テープ13eがスクイシート13b
からはみ出すことがなくなる。また引張工具20による
引っ張りを外し、図25(b)に示すように、取付面1
3dの湾曲を解放してスクイシート13bの上端にテン
ションを付与したときに、シート下端が取付面13dか
ら下方へ突出してしまうことがなくなる。従って、前述
したようなスクイシート13dによる記録媒体4の引っ
掛かりやスクイシート13dの取り付け不良をなくすこ
とが出来る。
【0097】尚、スクイシート13dの加工の簡略化や
加工具の寿命等を考慮した場合、スクイシート13dの
下端形状は直線的な形状にすることが望ましい。このた
め図26に示すように、取付面13dの湾曲量に応じて
シート長手方向中央部が両端部よりも幅広となるよう
に、シート下端を直線的に構成しても良い。
【0098】また本実施例では前記スクイシート取付面
13dを湾曲させるときに、引張工具20によって引っ
張るようにしたが、図27に示すように、スクイシート
取付面13dと一体的なトナー溜め仕切板13c1の上
部を押圧工具20aによって押圧することにより、スク
イシート取付面13dを湾曲させるようにしても良いこ
とは当然である。
【0099】更に本実施例では廃トナー溜め13cの下
部にスクイシート取付面13dを構成しているが、スク
イシート13bを廃トナー溜め13cとは別部材の板金
等の取付面に貼り付け、この板金を廃トナー溜め13c
に組み込むようにした構成でも同様の効果を得ることが
出来る。
【0100】(上下枠体)次にプロセスカートリッジB
のハウジングを構成する上下枠体14,15について説
明すると、下枠体15側には図7及び図8に示すように
感光ドラム9の他に、現像手段12を構成する現像スリ
ーブ12d、現像ブレード12e、更にはクリーニング
手段13が設けてある。一方、上枠体14側には図7及
び図9に示すように、帯電ローラ10、現像手段12を
構成するトナー溜め12a及びトナー送り機構12bが
設けてある。
【0101】そして前記上下枠体14,15を結合する
ために、上枠体14には長手方向に4対の係止爪14a
が略等間隔で上枠体14と一体成型されており、下枠体
15には前記係止爪14aが係止するための係止開口1
5a及び係止突部15bが下枠体15と一体成型されて
いる。従って、前記上下枠体14,15を強制嵌合して
係止爪14aを係止開口15a及び係止突部15bに係
止すると、上下枠体14,15が結合される。尚、この
結合状態をより確実にするために、下枠体15の長手方
向両端近傍には図8に示すように係止爪15c及び係止
開口15dが設けてあり、上枠体14の長手方向両端近
傍には図9に示すように前記係止爪15c及び係止開口
15dと係止するための係止開口14b及び係止爪14
cが設けてある。
【0102】前記のようにプロセスカートリッジBを構
成する各部材を上下枠体14,15に分けて構成するに
際し、感光ドラム9に対して位置決めする必要がある部
材、例えば現像スリーブ12dや現像ブレード12e及
びクリーニングブレード13a等を同一枠体(本実施例
では下枠体15)側に設けることにより、各部材の位置
出しを精度良く行うことが出来、プロセスカートリッジ
Bの組立を容易に行うことが出来る。
【0103】また本実施例の下枠体15には、図8に示
すように、枠体の一方側端部近傍に嵌合凹部15nが設
けてある。また上枠体14には、図9に示すように、枠
体の一方側端部近傍には係止爪14a間の略中間位置
で、係止爪14aの近傍に前記嵌合凹部15nに嵌合す
る嵌合凸部14hが設けてある。
【0104】更に本実施例の下枠体15には、図8に示
すように、枠体の略二隅近傍に嵌合凸部15e及び他の
略二隅近傍に嵌合凹部15fが設けてある。また上枠体
14には、図9に示すように、枠体の略二隅近傍に前記
嵌合凸部15eが嵌合するするための嵌合凹部14dが
設けてあり、また他の略二隅近傍には前記嵌合凹部15
fが嵌合するための嵌合凸部14eが設けてある。
【0105】従って、上下枠体14,15を結合すると
きに前記上下枠体14,15に設けた嵌合凸部14h,
14e,15eを嵌合凹部に15n,15f,14dに
嵌合することにより、両枠体14,15の結合が強固な
ものとなり、結合状態で上下枠体14,15に捩じれ力
が加わったとしても結合状態がずれてしまうことがな
い。
【0106】尚、前記嵌合凸部を嵌合凹部の位置は前記
以外にも、結合した上下枠体14,15に対する捩じれ
力に対してずれないようにし得る位置であれば、他の位
置に設けても良い。
【0107】また上枠体14には、図9に示すように、
軸22aを中心に回動可能な保護カバー22が取り付け
てある。この保護カバー22は軸22aに取り付けた捩
じりコイルバネ(図示せず)によって図9の矢印h方向
へ付勢されており、プロセスカートリッジBを画像形成
装置Aから取り外した状態にあっては、図4に示すよう
に、感光ドラム9を被蓋するように構成している。
【0108】即ち、感光ドラム9は現像トナーを記録媒
体4に転写するために、図1に示すように、下枠体15
に形成された開口15gから露出して転写ローラ6と対
向するように構成している。しかし、プロセスカートリ
ッジBを画像形成装置Aから取り外した状態にあっては
感光ドラム9が露出していると、感光ドラム9が外光に
さらされて劣化してしまうと共に、該ドラム9に塵等が
付着してしまう。そのためプロセスカートリッジBを画
像形成装置Aから取り外したときに保護カバー22が前
記開口15gを閉じることによって感光ドラム9を外光
及び塵等から保護するものである。尚、前記保護カバー
22はプロセスカートリッジBを画像形成装置Aに装着
すると、図示しない回動機構によって回転し、図1に示
すように感光ドラム9を開口15gから露出するように
構成してある。
【0109】また図1から明らかなように下枠体15の
下面は記録媒体4を搬送するためのガイドを兼用するも
のであるが、この下面は両側ガイド部15h1に対して
中央ガイド部15h2が段差をもつように形成してある
(図6)。この中央ガイド部15h2の段差はハガキサ
イズ幅(約100mm)よりも僅かに幅広である約10
2mm〜120mmであって(本実施例では約107m
m程度に設定)、深さ約0.8mm〜2mm程度に構成
している。これにより前記中央ガイド部15h2部分は
記録媒体4の搬送空間が広くなり、厚手で腰の強いハガ
キ、名刺或いは封筒等を記録媒体4として使用した場
合、これらの厚手の記録媒体4が下枠体15のガイド面
に突っ掛かってジャムするおそれがなくなる。またハガ
キサイズ幅以上で薄手の普通紙等を記録媒体4として使
用した場合には、該記録媒体4は下枠体15の両側ガイ
ド部15h1でガイドされるため、浮き上がることなく
搬送されるようになる。
【0110】ここで記録媒体の搬送ガイドとして機能す
る前記下枠体15の下面について、より具体的に説明す
る。両側ガイド部15h1は図28に示すように、感光
ドラム9と転写ローラ6とのニップ位置Nでの接線方向
Xに対してL=5〜7mm程度の寸法分だけたわむ状
態にある。この両側ガイド部15h1は現像スリーブ1
2d及びトナーをスリーブ12dに供給するのに必要な
空間をもつように構成された下枠体15の下面であるた
めに、適切な現像条件を得るために決められた現像スリ
ーブ12dの位置等によって決定され、これをニップ接
線方向Xに近づけると下枠体15が肉薄になり、プロセ
スカートリッジBの強度上問題がある。
【0111】またクリーニング手段13の下端位13f
は後述するクリーニングブレード13aやスクイシート
13b等のクリーニング手段13を構成するのに必要な
配置で決定され、搬送される記録媒体4と干渉しない距
離L=3〜5mm程度をもつように構成している。
尚、本実施例では図28に示す感光ドラム9の回転中心
からの垂線と、感光ドラム9及び転写ローラ6の回転中
心を結ぶ線との角度β=5〜20°に設定している。
【0112】このため中央ガイド部15h2のみに深さ
=1〜2mm程度の段差を設け、該部分をニップ接
線方向Xに近づけることにより、下枠体15の強度を損
なうことなく、ハガキ等の厚手で腰の強い記録媒体4の
搬送をスムーズに行うようにしている。尚、厚手で腰の
強い記録媒体4は画像形成装置の一般的な仕様条件とし
ても名刺や封筒等であってハガキサイズよりも幅狭であ
ることが殆どであるため、段差を設けた中央ガイド部1
5h2の幅はハガキサイズよりも僅かに幅広に構成して
おけば実用上問題はない。
【0113】また下枠体15の外面には長手方向両側で
あって記録媒体4のガイド領域外に、下方へ突出した規
制突起15iが設けてある。この突起15iは記録媒体
4のガイド面に対する突出量が約1mm程度に設定して
ある。このため画像形成中に何らかの原因によってプロ
セスカートリッジBが若干下降しても、規制突起15i
が装置本体16の下ガイド部材23(図1参照)に当接
し、それ以上の下降が規制される。従って、記録媒体4
の搬送経路として下ガイド部材23と下枠体15の外面
ガイド部との間は少なくとも1mmの空間が確保され、
記録媒体4はジャムすることなく搬送されることにな
る。
【0114】更に下枠体15の外面は図1に示すように
レジストローラ5c2の逃げ凹部15jが形成してあ
る。このためプロセスカートリッジBを画像形成装置A
に装着するに際し、レジストローラ5c2に近接して装
着することが可能となり、装置全体の小型化を図ること
が出来る。
【0115】(プロセスカートリッジの組立構成)次に
前記構成のプロセスカートリッジBの組み立てについて
説明する。図29に於いて、まず下枠体15には現像手
段12の端部及びクリーニング手段13の端部にトナー
漏れを防止するための定形のモルトプレーン(商品名)
ゴムからなるトナー漏れ防止シールSを両面テープで貼
着する。尚、このトナー漏れ防止シールSは定形のもの
でなくても、前記シールを取り付ける部分に凹部を形成
し、該凹部に固化してエラストマーとなる液状物質を注
入してトナー漏れ防止シールを取り付けるようにしても
良い。
【0116】前記下枠体15に現像ブレード12eを取
り付けたブレード支持部材12e1及びクリーニングブ
レード13aを取り付けたブレード支持部材13a1を
それぞれビス24a,24bによって取り付ける。この
とき本実施例にあっては図29の破線に示すように、前
記ビス24a,24bのビス止めを同一方向から行うこ
とが出来るように、ブレード支持部材12e1、13a
1のブレード取付面を平行又は略平行に構成している。
そのためプロセスカートリッジBを量産する場合に、現
像ブレード12e及びクリーニングブレード13aのビ
ス止めを自動機等によって連続的に行うことが出来る。
これによりネジ回転用ドライバー等のスペースを確保し
て両ブレード12e,13aの組立性を向上させると共
に、ハウジングの型抜き方向をそろえることによって型
構造を簡略化してコストダウンを図ることが出来る。
【0117】尚、前記現像ブレード12e及びクリーニ
ングブレード13aはビス止めする以外にも、例えば図
30に示すように、下枠体15に対して接着剤24c,
24dによって接着して取り付けるようにしても良い。
この場合も、前記接着を同一方向から行うことが出来る
ようにすれば、ビス止めの場合と同様に現像ブレード1
2e及びクリーニングブレード13aの取り付けを自動
機等によって連続的に行うことが出来る。
【0118】前記のようにブレード12e,13aを取
り付けた後に、現像スリーブ12dを下枠体15に取り
付ける。次いで感光ドラム9を下枠体15に取り付け
る。そのため本実施例では現像ブレード支持部材12e
1及びクリーニングブレード支持部材13a1の感光ド
ラム対向面側であって、感光ドラム9の長手方向画像形
成領域(図32の領域C)外にガイド部材25a,25
bを取り付けてある(尚、本実施例では、ガイド部材2
5a,25bは下枠体15と一体成形している)。そし
て前記両ガイド部材25a,25bの間隔Lを感光ドラ
ム9の外径Dよりも大きく設定している。
【0119】このため感光ドラム9は下枠体15に取り
付けるブレード12e,13a等の各部材を取り付けた
後、図31に示すように、ガイド部材25a,25bに
よって長手方向両端部近傍(画像形成領域外)をガイド
しながら最後に取り付けることが出来る。即ち、感光ド
ラム9はブレード13aを少し撓ませながら、また現像
スリーブ12dを少し逃がし、また回転させながら下枠
体15に取付られる。
【0120】これを下枠体15に感光ドラム9を最初に
取り付けた後にブレード12e,13a等の各部材を取
り付ける構成にすると、ブレード12e,13a等を取
り付ける際に感光ドラム9の表面を傷つけたりすること
がある。また組立時に現像ブレード12eやクリーニン
グブレード13aの取り付け位置や感光ドラム9に対す
る接触圧の測定等の検査が出来ない不都合がある。更に
両ブレード12e,13aにトナーがない初期状態での
感光ドラム9や現像スリーブ12dへの密着によるトル
クアップやブレードめくれを防止するための潤滑剤の塗
布を、両ブレード12e,13aを下枠体15に取り付
ける前に行わなければならないが、このとき組み込み時
の潤滑剤の脱落等の不都合が生じ易い等の問題がある。
この点、本実施例のように感光ドラム9を最後に組み込
むようにすることにより前記不都合を解消することが出
来るものである。
【0121】前述した通り本実施例によれば、現像手段
12及びクリーニング手段13を枠体に取付た状態で取
り付け位置の測定等の検査を行うことが出来、更には感
光ドラム組付時の画像形成領域での傷や打痕等を防止出
来る。また現像手段12及びクリーニング手段13を枠
体に取り付けた状態で、これらへの潤滑剤の塗布が可能
となり、このために潤滑剤の脱落等が防止出来、現像ブ
レード12eと現像スリーブ12d、クリーニングブレ
ード13aと感光ドラム9との密着によるトルクアップ
やブレードめくれ等を防止する効果がある。
【0122】尚、本実施例では下枠体15にドラムガイ
ド部材25a,25bを一体成形しているが、図33に
示すように、ブレード支持部材12e1,13a1の長
手方向両端であって感光ドラム9の画像形成領域外に、
ブレード支持部材12e1,13a1と一体的な突出部
12e2,13a2を設け、又は別のガイド部材を取り
付けるようにして、これを感光ドラム9を組み込む場合
のガイド部材として機能させるようにしても良い。
【0123】前記のようにして現像スリーブ12d、現
像ブレード12e、クリーニングブレード13a、感光
ドラム9を下枠体15に組み込んだ後、図34の斜視図
及び図35の断面図に示すように軸受部材26を取り付
けて感光ドラム9及び現像スリーブ12dの一方端を軸
支する。この軸受部材26はポリアセタール等の耐摺動
性材質からなり、感光ドラム9に嵌入するドラム軸受部
26aと、現像スリーブ12dの外表面に嵌入するスリ
ーブ軸受部26b及びDカットされた磁石12cの端部
が嵌入するDカット穴部26cとが一体成型されてい
る。又は、スリーブ軸受部26bは、現像スリーブ12
dの外表面に摺動するスリーブ軸受12iの外面に嵌入
するか、又はスリーブ軸受12iの外面に嵌入する下枠
体15のスライド面15Qに嵌入する構成にしても良
い。
【0124】従って、軸受部26aを筒状の感光ドラム
9の端部に嵌入し、且つ磁石12cの端部をDカット穴
部26cに嵌入すると共に、現像スリーブ12dを軸受
部26bに嵌入し、該軸受部材26を下枠体15の側面
に嵌め込み、前述したようにドラム方向にスライド可能
に設けることによって感光ドラム9及び現像スリーブ1
2dを軸支する。尚、前記軸受部材26には図34に示
すようにアース用接点18aが取り付けてあり、軸受部
材26を感光ドラム9に嵌入するとアース用接点18a
が感光ドラム9のアルミ製ドラム基体9aに接触するよ
うになっている(図10参照)。また前記軸受部材26
にはバイアス用接点18bが取り付けてあり、軸受部材
26を現像スリーブ12dに取り付けると前記接点18
bが現像スリーブ12dの内面に接触した導電性部材1
8dに接触するようになっている。
【0125】このように感光ドラム9と現像スリーブ1
2dとを一部品である軸受部材26によって軸支するこ
とにより、両部材9,12dの取付位置精度を高めるこ
とが出来、且つ部品点数を減少して組立てを容易にする
と共に、コストダウンを図ることが出来る。
【0126】また感光ドラム9の位置決めと現像スリー
ブ12d、或いは磁石12cの位置決めを1つの部材で
行うことで、感光ドラム9と磁石12cの位置決めを精
度よく行うことが可能となるため、感光ドラム9表面に
おける磁力を一定に保つことが出来、高精彩な画像を得
ることが可能となる。
【0127】またこの軸受部材26に感光ドラム9のア
ースを行うドラムアース用接点18a、現像スリーブ1
2dにバイアスを印加するための現像バイアス用接点1
8bを設けることで、部品の小型化が効果的に行われ、
プロセスカートリッジBの小型化も効果的に行うことが
可能となる。
【0128】更に前記軸受部材26にプロセスカートリ
ッジBを画像形成装置本体に装着する際のプロセスカー
トリッジBの装置本体内における位置決めを行わせる被
支持部を設けることで、装置本体内におけるプロセスカ
ートリッジBの位置を正確に行わせることが出来る。
【0129】更に前記軸受部材26は図5及び図6で明
らかなように、外方へ突出するU字型の凸部であるドラ
ム軸部26dが形成してあり、後述するように前記軸部
26dがプロセスカートリッジBを装置本体16に装着
した際に、軸支持部材34に支持され、プロセスカート
リッジBの位置決めを行う。このように、感光ドラム9
を直接軸支する軸受部材26がプロセスカートリッジB
を装置本体16に装着する際の位置決めを行うために、
他の部材の加工精度や組立誤差を拾うことなく精度良く
位置決めされるようになる。
【0130】また図35に示すように、磁石12cの他
端はスリーブギヤ12kの内部の凹部で受けてあり、磁
石12cの外径を前記凹部の内径よりも僅かに小さく形
成してある。このためスリーブギヤ12k側では磁石1
2cが遊びをもって保持されており、磁石12cの自重
で下側に保持され、或いはジンコート等の磁性板金から
なるブレード支持部材12e1に磁石12cの磁力によ
ってブレード支持部材12e1側に付勢保持されてい
る。
【0131】このようにスリーブギヤ12kと磁石12
cに遊びをもたせて構成することにより、磁石12cと
回転摺動するスリーブギヤ12kの間での摩擦トルクを
軽減し、プロセスカートリッジ自体のトルクを低く抑え
ることが出来る。
【0132】一方、上枠体14には図31に示すように
帯電ローラ10を回動自在に取り付けると共に、シャッ
タ部材11b及び保護カバー22を取り付け、更にトナ
ー送り機構12bを取り付ける。そしてトナー溜め12
aから現像スリーブ12dへトナーを送り出すための開
口12a1に、図36に示すティアテープ27を有する
カバーフィルム28を貼着して前記開口12a1を閉鎖
し、蓋部材12fを溶着してトナー溜め12a内にトナ
ーを収納してトナー溜め12aを閉鎖する。
【0133】尚、前記開口12a1に貼着したカバーフ
ィルム28に設けたティアテープ27は、図36に示す
ように、開口12a1の長手方向一方端部(図36の左
側端部)から他方端部(図36の右側端部)へ至り、該
他方端部で折り返して上枠体14の側端部に形成された
把手部14fに沿わせて外方へ突出させる。
【0134】次に前記上枠体14と下枠体15とを前述
した係止爪と係止開口等を相互に係止して両枠体14,
15を結合してプロセスカートリッジBを組み立てる。
このとき前記ティアテープ27は、図37に示すよう
に、上枠体14の把手部14fと下枠体15の把手部1
5kの間から露出する。従って、新しいプロセスカート
リッジBを使用する場合には前記把手部14f,15k
から露出したティアテープ27を引っ張ってカバーフィ
ルム28からティアテープ27を剥ぎ取って開口12a
1を開口し、トナー溜め12a内のトナーが現像スリー
ブ12d方向へ移動可能としてから画像形成装置Aに装
着する。
【0135】前記の如くティアテープ27を上下枠体1
4,15の把手部14f,15kの間から露出するよう
に構成することにより、上下枠体14,15を組み立て
る際に容易に前記テープ27を容易に露出することが出
来る。またこの把手部14f,15kは、プロセスカー
トリッジBを装置本体に着脱する際に用いるものであっ
て、操作者がティアテープ27の除去を忘れていたとし
ても、カートリッジを装着する際に、この把手を持つこ
とによって、そのテープ27の存在に気付き易くなる。
更に前記ティアテープ27の色を枠体14,15の色に
対して目立ち易い色、例えば枠体が黒である場合にはテ
ィアテープ27を白又は黄色等にすることによって視認
性を向上し、引抜き操作のし忘れを軽減するようにして
も良い。
【0136】また上枠体14の把手部14fに、例えば
「コ」字状のガイドリブ等を設け、ティアテープ27を
仮止め出来るようにすれば、上下枠体14,15を結合
する際に、確実且つ容易にティアテープ27を所定の位
置に露出させることが出来る。
【0137】尚、上下枠体14,15を結合したプロセ
スカートリッジBには前述したように下枠体15の外面
にレジストローラ5c2の逃げ凹部15jが形成してあ
るために、図38に示すように、前記凹部15jに指を
掛けることによってプロセスカートリッジBを容易に持
つことが出来る。更に本実施例では図6に示すように、
プロセスカートリッジBを手で持った場合に指の掛かる
部分に滑り止め用リブ14iを設けてプロセスカートリ
ッジBを持ち易くしている。またこのようにプロセスカ
ートリッジBの下枠体15にレジストローラ5c2の逃
げを設けているために、装置本体16をより一層薄型に
出来る利点もある。
【0138】また前記凹部15jは、図6に示すよう
に、両枠体14,15の結合部分である係止爪14aと
係止開口15bの近傍に沿って設けてあるために、前記
凹部15jに指を掛けてプロセスカートリッジBを持つ
と、把持力が係止を行う方向に作用して前記係止爪14
aと係止開口15bの係止が確実になる。
【0139】ここで前記プロセスカートリッジBの組
立、出荷ラインは図39(a)を参照して説明すると、
下枠体15に各部品を組み込み、組み込んだ下枠体15
の検査(例えば感光ドラム9と現像スリーブ12dの位
置関係等)を行う。そしてこの下枠体15と帯電ローラ
10等の部品を組み込んだ上枠体14とを結合させてプ
ロセスカートリッジBを組立て、このカートリッジB全
体の総合検査を行った後に出荷する、という簡単なライ
ンになる。
【0140】(カートリッジの装着構成)次に前記プロ
セスカートリッジBを画像形成装置Aに装着するための
構成について説明する。
【0141】図40に示すように、画像形成装置Aの上
部開閉カバー19にはプロセスカートリッジBの外形状
に合った嵌合窓29aを有する装填部材29が設けてあ
り、プロセスカートリッジBの把手部14f,15kを
もって前記嵌合窓29aに挿入して装着する。このとき
プロセスカートリッジBに形成したガイド突条31が開
閉カバー19に形成されたガイド溝条(図示せず)にガ
イドされ、且つカートリッジ下部は先部がカギ状に屈曲
したガイド板32にガイドされて挿入される。
【0142】尚、前記プロセスカートリッジBには、図
40に示すように、誤装着防止用の突部30が設けてあ
り、嵌合窓29aは前記突部30が挿入し得る凹部29
bを有する形状に形成してある。ここで、前記突部30
の形状、或いは突部30が設けられている位置は、図4
0及び図41に示すように、例えば画像形成装置Aに合
った現像感度等を有するトナーを充填したプロセスカー
トリッジ毎に異なるようにしてあり、現像感度が異なる
プロセスカートリッジを装着しようとしても前記突部3
0が嵌合窓29aに引っ掛かって装着出来ないようにな
っている。このため、プロセスカートリッジBの誤装着
が防止され、現像感度が異なるトナーによる不鮮明な画
像形成が防止される。尚、現像感度に限られずに、例え
ば異種類の感光ドラムを用いたプロセスカートリッジの
装着を防止するようにすることも出来る。
【0143】また前記凹部29b及び突部30はプロセ
スカートリッジ装着の際に、手前側にくる位置に設けて
あるために、操作者が誤って装着しようとした際に、突
部30が装填部材29に引っ掛かっていることを容易に
視認出来る。このため従来のように操作者が無理矢理に
プロセスカートリッジBを押し込もうとして画像形成装
置AやプロセスカートリッジBを破損させる等の事態が
防止される。
【0144】次に前記開閉カバー19の嵌合窓29aに
プロセスカートリッジBを挿入した後に、開閉カバー1
9を閉じると上下枠体14,15の一方側から突出した
感光ドラム9の回転軸9fが軸受46aを介し、また現
像スリーブ12dの回転軸12d2がスライド軸受46
b及び軸受46cを介し(図35参照)、それぞれ図4
0に示す軸支持部材33に支持される。一方、感光ドラ
ム9の他方側に取り付けた軸受部材26のドラム軸部2
6d(図35参照)が、図42に示す軸支持部材34に
支持される。
【0145】このとき保護カバー22が回転して感光ド
ラム9を露出し、該ドラム9が画像形成装置Aの転写ロ
ーラ6と接触する。またプロセスカートリッジBには感
光ドラム9に接触したドラムアース用接点18a及び現
像スリーブ12dに接触した現像バイアス用接点18b
更には帯電ローラ10と接触した帯電バイアス用接点1
8cが下枠体15の下面から露出するように設けられて
おり、前記各接点18a,18b,18cが図42に示
す装置本体16側のドラムアース用接点ピン35a,現
像バイアス用接点ピン35b,帯電バイアス用接点ピン
35cに圧接する。
【0146】前記接点ピン35a,35b,35cは図
42に示すように転写ローラ6を挟んで記録媒体4の搬
送下流側にドラムアース用接点ピン35a及び帯電バイ
アス用接点ピン35cを配置し、前記転写ローラ6より
も記録媒体4の搬送方向上流側に現像バイアス接点用ピ
ン35bを配置している。従って、プロセスカートリッ
ジBに設けられた接点18a,18b,18cもこれに
合わせて、図43に示すように、感光ドラム9よりも記
録媒体搬送方向下流側にドラムアース用接点18a及び
帯電バイアス用接点18cを配置し、感光ドラム9より
も記録媒体搬送方向上流側に現像バイアス用接点18b
を配置している。
【0147】ここで図51を用いて、プロセスカートリ
ッジBの各電気接点の配置について説明する。尚、図5
1は感光体ドラム9と各電気接点18a,18b,18
cとの配置関係を模式的に示した下視平面図である。
【0148】さて、図51に示す通り、感光体ドラム9
の長手方向に対して同じ側であって、フランジギヤ9c
の設けられている側とは反対側に前記接点18a,18
b,18cが配置されており、また前記感光体ドラム9
の位置する一方側(現像手段12側)に現像バイアス用
接点18bが配置されており、他方側(クリーニング手
段13側)にドラムアース用接点18a及び帯電バイア
ス用接点18cが配置されている。そして前記ドラムア
ース用接点18aと前記帯電バイアス用接点18cは略
直線上に並んで配置されている。また現像バイアス用接
点18bは、前記ドラムアース用接点18aと前記帯電
バイアス用接点18cの設けられた位置よりも僅かに前
記感光ドラム9の長手方向外側に配置されている。また
前記ドラムアース用接点18a、前記現像バイアス用接
点18b,及び前記帯電バイアス用接点18cはこの順
に前記感光ドラム9の外周面から遠ざかって配置されて
いる。更に前記現像バイアス用接点18bの面積が前記
ドラムアース用接点18aの面積、前記帯電バイアス用
接点18cの面積よりも大きい。また前記感光ドラム9
の長手方向に対して前記感光ドラム9の内周面に前記ド
ラムアース用接点18aのと一体のドラム内面接点であ
る腕部18a3が接触している位置よりも外側に、前記
現像バイアス用接点18b、前記ドラムアース用接点1
8a及び前記帯電バイアス用接点18cが配置されてい
る。
【0149】前述したように、画像形成装置に着脱可能
なプロセスカートリッジと、装置本体との電気接点を、
プロセスカートリッジ本体への位置決め・突き当て側と
することにより、装置本体接点部とプロセスカートリッ
ジ接点部との位置精度を向上させ、接点不良の防止を行
うことが出来、また接点をプロセスカートリッジの長手
方向非駆動側に設けることにより、装置本体側接点部の
形状の容易化や小型化が実現できる。
【0150】更にはプロセスカートリッジの接点位置を
プロセスカートリッジ外形よりも内側に設けることによ
り、接点部への異物の付着や、これによる接点の錆、或
いは外力による接点の変形を防止できる。
【0151】また電気接点のうち、現像バイアス用接点
を感光体よりも現像器側の位置へ、感光体のアース用接
点と帯電バイアス用接点とをクリーニング手段側の位置
へ設けることにより、プロセスカートリッジ内の電極形
状を簡易化することが出来、プロセスカートリッジの小
型化を実現することが出来る。
【0152】尚、本実施例の各サイズを例示するが、本
発明はこれに限定されるものでなく、適宜選択出来るも
のである。 (1)感光ドラム9とドラムアース用接点18aとの距離(X1)→約6.0m m (2)感光ドラム9と帯電バイアス用接点18cとの距離(X2)→約18.9 mm (3)感光ドラム9と現像バイアス用接点18bとの距離(X3)→約13.5 mm (4)帯電バイアス用接点18cの横長さ(Y1) →約4.9m m (5)帯電バイアス用接点18cの縦長さ(Y2) →約6.5m m (6)ドラムアース用接点18aの横長さ(Y3) →約5.2m m (7)ドラムアース用接点18aの縦長さ(Y4) →約5.0m m (8)現像バイアス用接点18bの横長さ(Y5) →約7.2m m (9)現像バイアス用接点18bの縦長さ(Y6) →約8.0m m (10)フランジギヤ9cの直径(Z1) →約28.6 mm (11)ギヤ9iの直径(Z2) →約26.1 mm (12)フランジギヤ9cの幅(Z3) →約6.7m m (13)ギヤ9iの幅(Z4) →約4.3m m (14)フランジギヤ9cの歯数 →33歯 (15)ギヤ9iの歯数 →30歯 尚、ここでフランジギヤ9cとギヤ9iとについて説明
する。ギヤ9c,9iはハス歯ギヤであって、ギヤ9c
が本体側から駆動力を受けると、下枠体15に遊びを有
して取り付けられている感光ドラム9はギヤ9c方向へ
スラスト力を受ける。
【0153】ギヤ9cは磁性トナーを用いる黒色画像用
のカートリッジの際に用いられるものである。この黒色
画像用カートリッジが装置本体に装着されるとギヤ9c
は装置本体側のギヤと噛合して、感光ドラム9を回転す
るための駆動力の伝達を受けると共に、現像スリーブ1
2dに設けられたギヤと噛合して現像スリーブ12dを
回転する。そしてギヤ9iは、本体側の転写ローラ6と
連結するギヤと噛合して転写ローラを回転する。尚、こ
のとき転写ローラ6への回転負荷はあまりかからない。
【0154】またギヤ9iは非磁性トナーを用いる色画
像用のカートリッジの際に用いられるものである。この
色画像用のカートリッジが装置本体に装着されると、ギ
ヤ9cが装置本体側のギヤと噛合して感光ドラム9を回
転するための駆動力の伝達を受ける。そしてギヤ9i
は、本体側の転写ローラ6と連結するギヤと噛合して転
写ローラ6を回転すると共に、非磁性トナー用の現像ス
リーブ12dに設けられたギヤと噛合して、現像スリー
ブ12dを回転する。
【0155】そしてギヤ9cの方がギヤ9iよりも径が
大きく、幅広であって歯数も多くしてあり、ギヤ9cに
かかる負荷が大きくても、駆動力の伝達を受けて感光ド
ラム9をより確実に回転すると共に、大きな駆動力を伝
達して磁性トナー用の現像スリーブ12dをより確実に
回転することが出来る。
【0156】尚、前記接点ピン35a〜35cの構成
は、図43に示すように、各接点ピン35a〜35cを
ホルダカバー36内に脱落不能且つ突出可能に取り付
け、ホルダカバー36を取り付ける電気基板37の配線
パターンと各接点ピン35a〜35cとを導電性圧縮バ
ネ38で電気的に接続してなる。また前記接点ピン35
a〜35cに圧接する各接点18a〜18cのうち、帯
電バイアス用接点18cは上部開閉カバー19の回動支
点19b側が曲率をもつように弧状に形成している。こ
れはプロセスカートリッジBを装着した開閉カバー19
を回動支点19bを中心にして矢印R方向へ閉じるとき
に、該支点19bに最も近く開閉カバー19の回転に伴
う回転半径が最も小さい帯電バイアス用接点18cと、
接点ピン35cとの接触が良好に行われる。
【0157】(位置決め構成)前記プロセスカートリッ
ジBを装着して開閉カバー19を閉じたときに、感光ド
ラム9とレンズユニット1cとの距離及び感光ドラム9
と原稿ガラス1aとの距離が常に一定となるように位置
決めされるが、次にその位置決め構成について説明す
る。
【0158】感光ドラム9が取り付けられている下枠体
15の長手方向両端部近傍には、図8に示すよう、位置
決め突起15mが突出形成してあり、この突起15mは
図5に示すように上枠体14を連結したときに、該上枠
体14に形成した貫通孔14gを貫通して上方へ突出す
るように構成してある。
【0159】また原稿2を読み取るためのレンズアレイ
1c2等を収容したレンズユニット1cは、図44に示
すように、プロセスカートリッジBを装着する上部開閉
カバー19に軸1c3を中心にして若干回動可能に取り
付けてあり、且つ押圧スプリング39によって図44の
下方へ付勢するように取り付けてある。従って、前記プ
ロセスカートリッジBを上部開閉カバー19に装着し、
該カバー19を閉じると、図44に示すように、レンズ
ユニット1cの下面がプロセスカートリッジBの位置決
め突起15mに当接する。これによりプロセスカートリ
ッジBを画像形成装置Aに装着したときに、レンズユニ
ット1cに設けたレンズアレイ1c2と、下枠体15に
設けた感光ドラム9との距離が高精度で位置決めされ、
原稿2を光学的に読み取った光像がレンズアレイ1c2
を介して感光ドラム9の表面に正確に照射する。
【0160】また前記レンズユニット1c内には、図4
5に示すように、位置決めコマ40が設けてあり、該コ
マ40が上部開閉カバー19の貫通孔19cからカバー
上部へ僅かに突出するように構成している。この位置決
めコマ40は図46に示すように、原稿読取スリットの
両側に僅かに突出するように設けてある。従って、開閉
カバー19へプロセスカートリッジBを装着して該カバ
ー19を閉じて画像形成を行うと、前述したように下枠
体15の位置決め突起15mがレンズユニット1cの下
面に当接し、原稿ガラス1aが移動する際に原稿ガラス
1aが前記位置決めコマ40に乗り上げるようにして移
動する。これにより、原稿ガラス1aに載置した原稿2
と、下枠体15に設けた感光ドラム9との距離が常に一
定になり、原稿2からの反射光が正確に感光ドラム9に
照射するようになる。
【0161】このため原稿2の記載情報を光学的に読み
取り、感光ドラム9への露光が的確に行われるために、
高品位の画像形成が可能となるものである。
【0162】(駆動伝達構成)次に前記画像形成装置A
に装着したプロセスカートリッジBの感光ドラム9への
駆動力伝達について説明する。
【0163】プロセスカートリッジBを画像形成装置A
に装着すると、感光ドラム9の回転軸9fが装置本体1
6側の軸支持部材33に支持されることは前述した。こ
の軸支持部材33は、図47に示すように、ドラム回転
軸9fの支持部33aとスリーブ回転軸12d2の突当
部33bとが一体的に形成してある。そして前記前記ド
ラム支持部33aの上部にはオーバーラップ部(本実施
例ではL=1.8mm)33cが形成してあり、装着
したドラム回転軸9fが上方へ浮き上がるのを防止する
ように構成している。
【0164】また前記ドラム回転軸9fが支持部33a
で支持されたときに、スリーブ回転軸12d2はスリー
ブ突当部33bに突き当たり、スリーブ回転軸12d2
が下方へ落ち込むのを防止している。更に上部開閉カバ
ー19を閉じたときにプロセスカートリッジBの上枠体
14から突出した下枠体15の位置決め突起15pが開
閉カバー19に設けた突当部19cに当接するように構
成している。
【0165】従って、装置本体16側の駆動ギヤ41を
駆動して該ギヤ41と噛合した感光ドラム9のフランジ
ギヤ9cに駆動力を伝達した場合、プロセスカートリッ
ジBはドラム回転軸9fを中心にして図47の矢印i方
向へ回転しようとする反力が生ずる。しかし、スリーブ
回転軸12d2がスリーブ突当部33bに突き当たり、
且つ上枠体14から突出した下枠体15の位置決め突起
15pが突当部19cに当接するため、プロセスカート
リッジBの回転が規制される。
【0166】この下枠体15の下面は前述したように記
録媒体4のガイドとして機能するものであるが、下枠体
15が前記の如く装置本体に突き当たって位置決めされ
る為に、感光ドラム9、転写ローラ6、記録媒体4のガ
イド部15h1,15h2の位置関係が精度良く保た
れ、記録媒体4の搬送及び像転写が精度良く行われる。
【0167】また前記駆動力伝達の際はプロセスカート
リッジBの回転反力のみならず、フランジギヤ9cから
スリーブギヤ12jへ駆動力が伝達される際の反力によ
っても現像スリーブ12dは下方へ付勢される。このと
きスリーブ回転軸12d2が突当部33bに突き当たら
ないと、画像形成に際して現像スリーブ12dは常に下
方へ付勢されるようになるために、現像スリーブ12d
の位置が下方へズレてしまうことがあり、且つ現像スリ
ーブ12dを取り付けている下枠体15が変形してしま
うことがある。この点で本実施例にあっては、画像形成
に際して前記スリーブ軸受12d2が突当部33bに突
き当たるために前述した不都合は生じない。
【0168】尚、現像スリーブ12dは図20に示すよ
うに、スリーブ軸受12iを介してスプリング12jに
よって感光ドラム9に付勢されている。このとき前記ス
リーブ軸受12iがスライドし易いように、図48に示
すように構成しても良い。これは回転軸12d2を受け
る軸受12mを軸受ホルダ12nで保持し、この軸受ホ
ルダ12nに前記軸受12mがスライドし得る長孔12
n1を設け構成している。このようにすると、図49に
示すように、軸受ホルダ12nが軸支持部材33のスリ
ーブ突当部33bに突き当たって支持され、この状態で
軸受12mが長孔12n1の範囲で矢印方向にスライド
し得るものである。尚、本実施例では、突当部33bの
傾斜角度(図47にθで示す)を約40°としている。
【0169】また現像スリーブ12dの支持はスリーブ
軸の先端でなくても、図52(a),(b)に示すよう
に、スリーブ軸受52の下端及びスリーブ軸受52の下
端に当接する下枠体15の下部を装置本体に設けた受け
部53で受けるようにしても良い。
【0170】また本実施例では前記感光ドラム9のフラ
ンジギヤ9cと、これに駆動力を伝達する駆動ギヤ41
との噛合は、図47に示すように、フランジギヤ9cの
回転中心からの鉛直線に対して前記中心からフランジギ
ヤ9cの回転中心を結んだ線が僅かな角度α(本実施例
では約1°)だけ反時計回転方向へずれるように構成し
ている。そして駆動ギヤ41からフランジギヤ9cへの
駆動力伝達方向Fが上向きになるように構成している。
本来、前記角度αは、20°以上に設定することにより
下向きの力で浮き上がり防止を行うことが出来るが、本
実施例では約1°に設定している。
【0171】このように角度αを約1°に設定すること
により、プロセスカートリッジBを画像形成装置Aから
取り外すために上部開閉カバー19を矢印j方向へ回転
して開くとき、フランジギヤ9cが駆動ギヤ41に引っ
掛かることなくスムーズに噛合解除できるようになる。
また前記のように駆動伝達方向Fを上向きにすると、ド
ラム回転軸9fが上方へ押され、ドラム支持部33aか
ら外れようとするが、本実施例では前記支持部33aに
オーバーラップ部33cが形成してあるために、ドラム
回転軸9fがドラム支持部33aから外れることはな
い。
【0172】(リサイクル構成)前記構成のプロセスカ
ートリッジBはリサイクル可能に構成してあるが、次に
そのリサイクル構成について説明する。一般的にこれま
でのプロセスカートリッジはトナーを使い終わると廃棄
していた。しかし本実施例に係るプロセスカートリッジ
Bは地球資源及び自然環境を保護するために、トナー溜
め12a内のトナーを使い終わると上下枠体14,15
を分解し、前記トナー溜め12a内に再度トナーを収容
して再利用出来るように構成している。
【0173】即ち、図4、図8及び図9に示す上下枠体
14,15を結合している係止爪14aと係止開口15
a、係止爪14aと係止突部15b、係止爪14cと係
止開口15d、及び係止爪15cと係止開口14bのそ
れぞれの係止状態を解除することにより上下枠体14,
15を分解することが出来る。この係止解除は例えば図
50に示すように、使用済みのプロセスカートリッジB
を分解工具42にセットし、ロッド42aを突き出して
係止爪14aを押すことにより簡単に行うことが出来
る。また前記分解工具42を使用しなくても前記各係止
爪14a,14c,15cを押すことにより分解するこ
とが出来る。
【0174】前記のようにして図8及び図9に示すよう
に上下枠体14,15に分解した後に、エアーを吹きつ
ける等してカートリッジ内部に付着した廃トナーを除去
してクリーニングする。このとき感光ドラム9や現像ス
リーブ12d或いはクリーニング手段13はトナーと直
接接触する部材であるために廃トナーが多く付着してい
る。これに対して帯電ローラ10はトナーとは直接接触
しない部材であるために廃トナーが付着している度合い
が少ない。従って、帯電ローラ10のクリーニングは感
光ドラム9やクリーニング手段13等のクリーニングに
比べて容易になし得るが、本実施例では前記帯電ローラ
10は、下枠体15に設けられた感光ドラム9、現像ス
リーブ12d、クリーニング手段13とは別体の上枠体
14に設けてあるために、下枠体15と分割した上枠体
14のクリーニングを容易に行うことが出来るものであ
る。
【0175】この分解ラインは図39(b)に示すよう
に、前述の如くして上下枠体14,15を分割し、上下
枠体14,15ごとに分解クリーニングし、上枠体14
にあっては帯電ローラ10等、下枠体15にあっては感
光ドラム9や現像スリーブ12d、現像ブレード12e
やクリーニングブレード13a等の各部品レベルに分解
クリーニングする簡単なものとなる。
【0176】前記廃トナー等のクリーニングを行った後
は、図9に示すように、開口12a1にカバーフィルム
28を貼り付けて前記開口12a1を封鎖し、トナー溜
め12aの側面に設けたトナー充填口から新しいトナー
を充填して該充填口を蓋12a2で被蓋する。そして上
下枠体14,15を前述した係止爪14aと係止開口1
5a、係止爪14aと係止突部15b、係止爪14cと
係止開口15d、及び係止爪15cと係止開口14bの
それぞれを係止して両枠体14,15を連結することに
より、プロセスカートリッジBが再度使用し得るように
なる。
【0177】尚、前記上下枠体14,15を再度連結す
る際に、係止爪14aと係止開口15a、係止爪14a
と係止突起15b等を係止するが、プロセスカートリッ
ジBの再利用の回数が多くなってくると、前記係止爪と
係止開口との係止がきかなくなることが考えられる。そ
のため本実施例では枠体の4隅近傍にネジ溝を設けてい
る。即ち、図8及び図9に示す上枠体14の嵌合凹部1
4dと嵌合凸部14e及びこれらと嵌合する下枠体15
の嵌合凸部15eと嵌合凹部15fに貫通したネジ溝を
設けている。これにより前記係止爪による係止がきかな
くなっても、上下枠体14,15を結合して前記嵌合凸
部と嵌合凹部をそれぞれ嵌合させ、前記ネジ溝にネジを
螺合することによって両枠体14,15を強固に結合す
ることが可能となる。
【0178】{画像形成動作}次に前記プロセスカート
リッジBを画像形成装置Aに装着して画像形成を行う場
合の動作について説明する。
【0179】図1に示す原稿ガラス1aに原稿2をセッ
トし、且つ給送トレイ3に記録媒体4をセットする。次
に図示しないコピーボタンを押すと、光源1c1が点灯
すると共に原稿ガラス1aが画像形成装置上部を図1の
左右に移動して原稿記載情報を光学的に読み取る。
【0180】一方、前記読み取りと同期するようにして
給送ローラ5a及びレジストローラ対5c1,5c2が
回転して記録媒体4を画像形成部へ搬送する。そして前
記レジストローラ対5c1,5c2の搬送タイミングと
同期して感光ドラム9が図1の矢印d方向へ回転し、こ
のドラム9に対して帯電手段10によってドラム表面を
均一に帯電すると共に、前記読取手段1によって読み取
った光像を露光手段11を介して感光ドラム9上に露光
して潜像を形成する。
【0181】前記潜像形成と同時にプロセスカートリッ
ジBの現像手段12が駆動し、トナー送り機構12bが
駆動してトナー溜め12a内のトナーを現像スリーブ1
2d方向へ送り出すと共に、回転する現像スリーブ12
dにトナー層が形成される。この現像スリーブ12dに
感光ドラム9の帯電極性と同極性で略同電位の電圧を印
加して感光ドラム9の潜像をトナー現像する。前記感光
ドラム9と転写ローラ6の間に記録媒体4を搬送し、且
つ転写ローラ6に前記トナーと逆極性の電圧を印加する
ことにより、感光ドラム9上のトナー像を記録媒体4に
転写する。
【0182】前記トナー像を転写した感光ドラム9は矢
印d方向へ回転し、クリーニングブレード13aによっ
て感光ドラム上に残ったトナーを掻き落として除去する
と共に、スクイシート13bによって廃トナー溜め13
cへ集める。
【0183】一方、前記の如くしてトナー画像を形成し
た記録媒体4を搬送ベルト5dによって定着手段7へ搬
送し、該定着手段7において熱及び圧力を印加して記録
媒体4にトナー定着を行った後、排出ローラ5f1,5
f2によって記録媒体4を排出トレイ8へ排出する。こ
のようにして原稿記載情報が記録媒体4に記録されるも
のである。
【0184】〔他の実施例〕前述した第一実施例では部
品としての現像ブレード12e及びクリーニングブレー
ド13aをビス24a,24bによってビス止めするよ
うにした例を示したが、図53に示すように、現像ブレ
ード12e及びクリーニングブレード13aの長手方向
両端部に形成した嵌入突起43a,43bを装置本体1
6の嵌入部44a,44bに強制嵌入して現像ブレード
12e及びクリーニングブレード13aを下枠体15に
取り付ける構成にした場合には、前記嵌入突起43a,
43bの近傍に前記ブレード12e,13aをビス止め
するためのビス孔45を設け、装置本体16側に前記ビ
ス孔に対応するビス孔45を設けておくと良い。(尚、
前記嵌入突起43a,43bの代わりにハーフパンチや
円ボス等の突起をブレード12e,13aの長手方向両
端部付近に設ける構成にしても良い)。
【0185】このようにすると、プロセスカートリッジ
Bをリサイクルして繰り返し使用し、前記ブレード12
e,13aの嵌入部がガタつくようになった場合、両ブ
レード12e,13aをビスによって強固に固定するこ
とが出来る。
【0186】また前述した第一実施例では図29で示し
たように、下枠体15に感光ドラム9を最後に組み込む
ために、ドラムガイド部材25a,25bの間隔Lより
も感光ドラム9の外径Dを小さくした例を示したが、こ
の構成は図54に示すように感光ドラム9を上枠体14
に感光ドラム9を組み込む場合でもドラムガイド部材2
5a,25bの間隔Lよりも感光ドラム9の外径Dを小
さくし、感光ドラム9を最後に組み込むようにすれば、
前述した第一実施例と同様に感光ドラム9の表面に傷を
付けるおそれがなくなる。尚、図54に於いて第一実施
例と同様の機能を有する部分は同一符号を付しており、
上枠体14と下枠体15は係止突起47aと係止孔47
bとを係止し、且つビス48によって結合するものであ
る。
【0187】また前述した第一実施例では図35に示し
たように、感光ドラム9及び現像スリーブ12dを軸受
部材26で支持するようにしたが、感光ドラム9の回転
軸方向一端にフランジギヤ9cを設け、他端に転写ロー
ラギヤ49を設けた場合には図55に示すように構成し
ても良い。尚、この場合も第一実施例と同様の機能を有
する部分は同一符号を付している。
【0188】図55に於いては、感光ドラム9の両端に
フランジギヤ9cと転写ローラギヤ49が接着、カシメ
等で固定してあり、軸受部材26のドラム位置決めは転
写ローラギヤ49の突部49aを軸受部26aで軸支し
ている。この場合、感光ドラム9のアースを行うため
に、感光ドラム9内には中心部に「く」字状に曲げた接
点部をもつドラムアース板50が内接固定されており、
転写ローラギヤ49の中心にあいた孔に嵌入するドラム
アース軸51が、その先端でドラムアース板50と常に
接するようになっている。このドラムアース軸51はス
テンレス鋼等の導電性金属からなり、ドラムアース板4
9もリン青銅、ステンレス鋼板等の導電性金属からな
る。プロセスカートリッジBが画像形成装置Aに装着さ
れる際には、ドラムアース軸51の頭部分51aが装置
本体の軸支持部材26に支持される。このときドラムア
ース軸51の頭部分51aは装置本体側のドラムアース
用接点ピンと接触してドラムアースとなる。この場合で
も、感光ドラム9と現像スリーブ12dの双方を1部品
である軸受部材26によって第一実施例と同様に感光ド
ラム9と現像スリーブ12d等との位置精度を高めるこ
とが出来る。
【0189】また本発明に係るプロセスカートリッジB
は前述のように単色の画像を形成する場合のみならず、
現像手段12を複数設け、複数色の画像(例えば2色画
像、3色画像或いはフルカラー等)を形成するカートリ
ッジにも好適に適用することが出来る。
【0190】また現像方法としても、公知の2成分磁気
ブラシ現像法、カスケード現像法、タッチダウン現像
法、クラウド現像法等の種々の現像法を用いることが可
能である。
【0191】また帯電手段の構成も、前述した第一実施
例では所謂接触帯電方法を用いたが、他の構成として従
来から用いられているタングステンワイヤーの三方周囲
にアルミ等の金属シールドを施し、前記タングステンワ
イヤーに高電圧を印加することによって生じた正又は負
のイオンを感光ドラム9の表面に移動させ、該ドラム9
の表面を一様に帯電する構成を用いても良いことは当然
である。
【0192】尚、前記接触帯電手段としては前記ローラ
型以外にも、ブレード型(帯電ブレード)、パッド型、
ブロック型、ロッド型、ワイヤ型等のものでも良い。
【0193】また感光ドラム9に残存するトナーのクリ
ーニング方法としても、ブレード、ファーブラシ、磁気
ブラシ等を用いてクリーニング手段を構成しても良い。
【0194】また前述したプロセスカートリッジBと
は、像担持体としての例えば電子写真感光体等と、少な
くともプロセス手段の1つを備えたものである。従っ
て、そのプロセスカートリッジの態様としては、前述し
た実施例のもの以外にも、例えば像担持体と帯電手段と
を一体的にカートリッジ化し、装置本体に着脱可能にす
るもの。像担持体と現像手段とを一体化的にカートリッ
ジ化し、装置本体に着脱可能にするもの。像担持体とク
リーニング手段とを一体的にカートリッジ化し、装置本
体に着脱可能にするもの。更には像担持体と、前記プロ
セス手段の2つ以上のものを組み合わせて一体的にカー
トリッジ化し、装置本体に着脱可能にするもの等があ
る。
【0195】尚、被クリーニング体としては、感光体ド
ラムの他に、例えば転写ローラ、或いは定着ローラ等が
含まれる。
【0196】また前述した実施例では画像形成装置とし
て電子写真複写機を例示したが、本発明はこれに限定す
る必要はなく、例えばレーザービームプリンタ、ファク
シミリ装置、或いはワードプロセッサ等の他の画像形成
装置に使用することも当然可能である。
【0197】尚、ここで前述した感光ドラム9への駆動
力の伝達について更に具体的に説明する。駆動力の伝達
は図56に示すように、装置本体16に取り付けた駆動
モータ54からギヤ列G〜Gを介して駆動ギヤG
へ駆動力を伝達し、該駆動ギヤGとプロセスカートリ
ッジBのフランジギヤ9cとが噛合して感光ドラム9へ
回転力が付与される。また前記モータ54の駆動力は前
記ギヤGからギヤ列G〜G11へ駆動力が伝達さ
れ、給送ローラ5aに回転力が伝達される。更に前記モ
ータ54の駆動力はギヤGからギヤG12及びG13
を介して定着手段7の駆動ローラ7aへと伝達される。
【0198】また図57及び図58に示すように、第一
ギヤであるフランジギヤ9cと第二ギヤであるギヤ9i
とは一体的に構成され、両ギヤ9c,9iの一部が下枠
体15の開口部15qから露出している。そしてプロセ
スカートリッジBを画像形成装置Aに装着すると、図5
9に示すように駆動ギヤGが感光ドラム9のギヤフラ
ンジ9cと噛合し、該ギヤ9cと一体的なギヤ9iが転
写ローラ6のギヤ55と噛合する。尚、図59は実線の
部分は装置本体側の部品を示し、二点鎖線の部分はカー
トリッジ側の部品を示している。
【0199】前記ギヤ9cとギヤ9iとは歯数が異な
り、前述したように磁性トナーによって黒画像を記録す
るためのカートリッジを装着した場合と、非磁性トナー
によって黒以外の色画像を記録するためのカートリッジ
を装着した場合とで、現像スリーブ12dの回転速度を
異ならせるようにしている。即ち、磁性トナーを用いて
黒画像を記録するためのカートリッジを装着した場合に
は、図60(a)に示すように、ギヤ9cに現像スリー
ブ12dのギヤ12kが噛合する。また、非磁性トナー
を用いて黒以外の色画像を記録するためのカートリッジ
を装着した場合には、図60(b)に示すように、ギヤ
9iに現像スリーブ12dのギヤ12kが噛合し、現像
スリーブ12dに回転力を伝達する。
【0200】そして前述したようにギヤ9cの方がギヤ
9iよりも径が大きく、幅広であって歯数も多くしてあ
り、ギヤ9cにかかる負荷が大きくても、駆動力の伝達
を受けて感光ドラム9をより確実に回転すると共に、大
きな駆動力を伝達して磁性トナー用の現像スリーブ12
dをより確実に回転するものである。
【0201】次に前記現像ブレード12e及びクリーニ
ングブレード13aを図53に示すように装置本体16
の嵌入部44a,44bに強制嵌入して取り付ける場合
について、ブレードの好適な例を説明する。尚、以下の
説明はクリーニングブレード13aについて説明する
が、現像ブレード12eについても同様である。
【0202】図61のクリーニングブレード13a及び
嵌入部44bの斜視説明図及び図62、図63の正面説
明図に示すように、ブレード支持部材13a1の長手方
向両端部に形成した嵌入突起43bの下部を斜めに切り
欠いてテーパー部43b1を形成し、且つ装置本体16
の嵌入部44bの上部を斜めに切り欠いたテーパー部4
4b1を形成している。このため嵌入突起43bを嵌入
部44bに嵌め込む際の両テーパー部43b1,44b
1が噛み合い接触したときに、スムーズに挟み込めるよ
うになっている。
【0203】尚、図63に示すように、前記嵌入突起4
3bが嵌入部44bに嵌入したときに、突起43bの下
端43b2が嵌入部44bの下端44b2に突き当て、
これによってクリーニングブレード13aの侵入量を規
定している。このため、嵌入突起43bにテーパー部4
3b1を設けるときに、前記位置基準となる略水平な下
端43b2が残るように構成することが好ましい。
【0204】また前記ブレード支持部材13a1を嵌入
する場合、前記のように嵌入突起43bを嵌入部44b
に強制嵌入するようにしても良いが、自動組立を行う場
合には図64に示すように、図示しない工具によって下
枠体15を矢印方向へ引っ張って弾性変形させて両嵌入
部44b間が広がるようにし、次に図65に示すように
ブレード支持部材13a1を前記両嵌入部44b間に嵌
め込む。このときの嵌め込み作業は前述したようにテー
パー部43b1,44b1によって両者の嵌め込みは極
めてスムーズに行われる。次に前記工具による引っ張り
を止めると、図66に示すように下枠体15の変形が弾
性復帰し、両嵌入部44bに嵌入突起43bが係止嵌入
する。更に両嵌入部44bを図66の矢印方向へ押圧
し、前記係止状態を確実にする。このようにして簡単に
組立することが出来る。
【0205】また前記嵌入突起43bには斜めのテーパ
ー部43b1でなくても、例えば図67に示すように嵌
入突起43bの下部を曲率をもった円弧状に構成しても
同様の効果を得ることが出来る。
【0206】更に図68に示すように、嵌入突起43b
に形成したテーパー部43b1の下部の角をとり、丸み
を帯びさせるようにしても嵌入部43bへの嵌入をスム
ーズに行うことが可能となる。また前記テーパー部43
b1を設けることなく、単に嵌入突起43bの下部に前
記のような丸みをもたせるようにしただけでも、嵌入性
はある程度向上する。
【0207】また図69はブレード支持部材13a1の
テーパー部43b1にPTFEテープ13a3等を貼り
つけ、装置本体の嵌入部への嵌め込みをスムーズに行う
ようにしたものであり、図70は前記テーパー部13b
1に潤滑性のあるシリコンオイルや一般的なグリース1
3a4等を塗布し、該部分の滑り性を上げて装置本体の
嵌入部への嵌め込みをスムーズに行うようにしたもので
ある。
【0208】尚、前記テープ13a3を貼りつけ、或い
はオイル等を塗布する場合、嵌入突起43bに必ずしも
テーパー部43b1を設ける必要はないが、取付精度を
良くするために位置決め基準となる下端43b2にテー
プの貼着や、オイル等の塗布がされないようにする。
【0209】さらに図64、図65及び図71〜図75
を用いて、前述ブレードの取り付け方法について詳述す
る。
【0210】さて、前記ブレード支持部材13a1を嵌
入する場合、前記のように嵌入突起43bを嵌入部44
bに強制嵌入するようにしても良いが、図64・図65
及び図71乃至図75に示すように、工具56及び工具
57を用いて自動組立てを行うようにしても良い。
【0211】即ち、まず図71(a)の平面模式説明図
及び(b)の正面模式説明図に示すように、下枠体15
をカートリッジ支え台60に載置し、ブレード支持部材
13a1を支持するフレームであるブレード嵌入部44
bに工具56のフック部56aを係止する。このフック
部56aはシリンダー56bと結合しており、このシリ
ンダーにはポンプ56cが連結している。
【0212】そこで、前記フック部56aを嵌入部44
bに係止した後に、ポンプ56cを作動させ、対向する
嵌合部44b間の間隔を広げる方向へ約2kgf〜6k
gfの力を加えて対向する嵌合部44b間の間隔を約
0.5mm〜2mm広げる。これにより嵌合部44b間
が図64に示すように広がり、この状態で図65に示す
ように、ブレード13の嵌入突起43bを嵌入部44b
間に容易に嵌入させることが出来る。尚、このときの嵌
め込み作業は前述したようにテーパー部43b1,44
b1によって両者の嵌め込みは極めて容易に行われる。
【0213】さて、ブレード13を嵌入した後は、図7
2に示すように、工具57を用いて対向する嵌入部44
b間を狭めるように力を加える。本実施例で用いる工具
57はトグルクランプ工具であり、これは板部材57a
の一方の端部に係止フック部57a1が設けてあり、他
方端に形成した起立部57bには固定部57cが固着し
てある。この固定部57cにはそれぞれ支点57d1,
57d2,57d3,57d4を介してアーム57e,
ハンドル57f、作用アーム57gが枢着してある。従
って、フック部57aを一方の嵌入部44bの外側に係
止し、且つ板部材57の所定位置に設けた係止孔57a
2を下枠体15の突起15mに係止する。この状態でハ
ンドル57fを図72(a)の矢印方向へ回転させる
と、作用アーム57gが回転し、図72(b)に示すよ
うに、作用部57g1が嵌入部44bの外側を矢印方向
へ押圧し、フック部57aの係止と作用部57g1の押
圧とによって対向する嵌合部44b間の間隔が狭めるよ
うに力が加えられる。この実施例では前記力を約1kg
f〜4kgf加えることにより、対向する嵌合部44b
間の間隔を約0.1mm〜1.5mm狭める。
【0214】これにより、図73に示すように、嵌合部
44bの当接部44b3がブレード支持部材13a1の
当接部58(図74のクリーニングブレード斜視説明図
参照)に当接し、下枠体15に対するブレード支持部材
13a1の位置精度が確保される。また両嵌入部44b
に嵌入突起43bが係止嵌入する。この状態で前述した
ビス孔45にビス59を螺合してブレード13aを固定
すると、ブレード13aの取り付け位置精度が高まる。
【0215】またプラスチックからなる下枠体15は、
金型内に合成樹脂を射出して成形し、冷却後に金型をば
らして取り出すが、このときの金型の温度や樹脂を射出
する温度、圧力等の条件によって嵌合部44bが開くよ
うに変形することがある。しかし、そのように変形して
も、前記のように嵌合部44bの当接部44b3をブレ
ード13aの当接部58に当接させるように押圧するこ
とにより、前記変形を矯正し、部品寸法精度を高めるこ
とが出来る。このため、下枠体15に取り付けられたク
リーニングブレード13aは同じく下枠体15に取り付
けられた感光体ドラム9に対して長手方向の全体にわた
って均一に圧接するようになる。同様に下枠体15に取
り付けるスクイシート13b等の取り付け位置も正確に
確保し得る。
【0216】また下枠体15は工具57によって図72
(b)の矢印X方向から嵌合部44bの間隔を狭める力
を受けることにより、下枠体下面が矢印Yに示すカート
リッジ外方へ撓むような力を受ける。従って、プロセス
カートリッジBを図38に示すように、手で持った場
合、下枠体15の肉厚が薄いと枠体下面がカートリッジ
内方へ撓み易く、極端な場合には下枠体15が現像スリ
ーブ12dに接触して該スリーブ12dを傷付けるおそ
れがあるが、前述したように前記枠体下面をカートリッ
ジ外方へ撓むように力を付与しておくことにより、下枠
体15の撓みを防止することが出来る。従って、下枠体
15の肉厚を薄くし、現像スリーブ12dを下枠体15
の内面に近接して設けることが可能となり、プロセスカ
ートリッジBを小型軽量化することが可能となる。
【0217】尚、前述した説明はクリーニングブレード
13aを取り付ける例を示したが、現像ブレード12e
を取り付ける場合にも、前記工具56及び工具57を用
いて同様に取り付けることが可能である。本実施例では
図75に示す現像ブレード12eを取り付ける場合、ブ
レード支持部材12e1の当接部12e3に下枠体フレ
ームに形成したブレード嵌入部を当接するようにしてい
る。ここで現像ブレード支持部材12e1には『く』字
状に屈曲した規制板12e4が取り付けてあり、この規
制板12e4によってトナー溜め12a内のトナーが現
像スリーブ12dに送られる際に、或いは現像スリーブ
12dに付着したトナー層が該スリーブ12dの回転に
伴って回転する際に、トナー溜め12aの容器外壁と現
像ブレード支持部材とが形成する空間(図4参照)に入
り込むのを防止している。
【0218】下枠体15には前記のようにしてクリーニ
ングブレード13aを取り付け、次に現像ブレード12
eを取り付ける。そして現像スリーブ12dを取り付
け、最後に感光体ドラム9を取り付けて組み立てる。
【0219】このように工具57によって対向する下枠
体嵌合部の間隔を狭めるようにして該嵌合部をクリーニ
ングブレード13a及び現像ブレード12eのブレード
支持部材13a1,12e1の長手方向両端に当接させ
るために、前記嵌合部の剛性よりもブレード支持部材の
剛性を大きくすることが好ましい。そのために、本実施
例のように下枠体12をプラスチックで構成し、ブレー
ド支持部材13a1,12e1を金属(例えば鉄等)製
の板金で構成すると良い。尚、前記下枠体12の材質と
してはポリスチレン、アクリロニトリルブタジエンスチ
レン、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンエーテ
ル等を好適に使用することが可能である。
【0220】また本実施例ではブレード13a,12e
としてウレタンゴム製の弾性ブレードを使用したが、こ
のブレード13a,12eを金属製等の剛性が大きい材
質で構成した場合には、下枠体嵌合部をブレード支持部
材でなく、直接ブレード13a,12eに当接するよう
にしても良い。
【0221】前述実施例は、ブレード支持体を係止部に
係止した後、対向するフレームの間隔を狭める方向へ力
を加えることにより、枠体は外方へ膨らむように力を受
ける。このため枠体の肉厚が薄くても、これを手でもっ
たときに撓み難くなり、例えば現像スリーブが枠体と接
触するおそれをなくすことが出来る。
【0222】また前記フレームの間隔を狭める方向へ力
を加えるときに、ブレード支持体の長手方向両端部に突
き当てるようにすることにより、フレームにたわみ等の
変形があったとしてもブレードの取り付け位置を容易に
確保することが可能となる。
【0223】さらに前記クリーニングブレード13aと
現像ブレード12eの取り付け構成について、図76〜
図81を参照して説明する。尚、以下述べる各実施例で
は両ブレード13a,12eの取り付け構成は同じであ
るために、以下現像ブレード12eの取り付け構成につ
いて説明する。
【0224】図に示すように、現像ブレード12eの長
手方向両端には凸部62n1が設けられ、該凸部62n
1の下部には下側に狭くなるテーパー部62n2が形成
されている。
【0225】一方、ハウジングにはブレード支持部6
6,67が設けられている。この支持部66,67は弾
性変形可能な材質で構成されており、図の矢視B方向へ
弾性変形可能になっている。また前記支持部66,67
は中空内部であり、下端には基準面66a,67aが設
けられ、上端には押さえ部66b,67bが設けられて
いる。尚、前記支持部材66,67はブレード12nの
長手方向長さの間隔で設けられており、且つ前記基準面
66a,67aと押さえ部66b,67bの間隔は前記
ブレード62nの凸部62n1の縦方向長さよりも若干
短く構成されている。
【0226】従って、図76(B)に示すように、前記
ブレード62nを図のA矢視方向へ圧入すると、テーパ
ー部62n1が押さえ部66b・67bに当たり、ブレ
ード支持部66・67をB矢視方向へ弾性変形させる。
そして凸部62n1の下端が基準面66a,67aに突
き当たった時点で、ブレード支持部66,67を図76
(C)に示すように矢視C方向へ外部から押圧すると、
凸部62n1の上端が押さえ部66b,67bに圧入し
て固定され(図76(C),(D)の斜線部分が圧入部
D)、ブレード62nが確実に取り付けられる。
【0227】このようにブレード支持部66・67を弾
性変形させてブレード62nを圧入するだけで容易に取
り付けることが出来る。またビス止めする必要がないた
めに、部品点数を減少してコストダウンを図ることも出
来る。
【0228】〔第二実施例〕さらに他の実施例を図77
(A)・(B)に示す。この実施例ではブレード支持部
66・67の内面に圧入シロ66c・67cを設け(本
実施例では3箇所に設けている)、ブレード12eを取
り付ける際にブレード凸部62n1が前記圧入シロ66
c・67cを削りながら圧入するように構成している。
この圧入シロ66c,67cはブレード凸部62n1の
サイズに合わせて1箇所、或いは複数箇所に設けてい
る。
【0229】前記の如く構成することにより、ブレード
12eを取り付ける際の圧入力を小さくし、作業性を良
くして組立性を向上させることが出来る。
【0230】〔第三実施例〕前述した実施例ではブレー
ド12eの圧入力を小さくするために、ブレード支持部
66・67に圧入シロを設けた例を示したが、さらに他
の実施例を図78に示す。尚、図78(A)は平面図、
図78(B)は図78(A)のJ−J断面図である。
【0231】この実施例ではブレード支持部66・67
にテーパー部66d,67d(67dは図示せず)を設
けている。このテーパー部66d・67dは開口部がブ
レード凸部62n1の幅よりも大きく形成してあり、奥
部へ向うに従ってブレード凸部62n1の幅よりも小さ
くなるように形成してある。
【0232】これによりブレード12nを取り付ける際
に、ブレード凸部62n1が前記テーパー部66d,6
7dに入り易く、且つ圧入力も第一実施例に比べて小さ
くすることができる。
【0233】〔第四実施例〕さらに他の実施例を図79
(A)・(B)に示す。尚、図79(A)は平面説明
図、図79(B)は図79(A)のK−K説明図であ
り、図面には一方のブレード支持部66のみを示してい
る。
【0234】この実施例ではブレード凸部62n1に嵌
合孔62n3を設け、ブレード支持部66,67(67
は図示せず)にヒンジ部66e,67eを設け、前記ブ
レード凸部62n1を圧入したときに前記ヒンジ部66
e,67eが弾性変形し、その先端に形成した突部66
f・67fが前記嵌合孔62n3に嵌合する。
【0235】このようにすることにより、ブレード12
eを圧入固定するときの圧入力を最小限に抑えることが
出来、且つブレード12eを圧入したときの位置決めが
確認出来る。従って、組立作業性がより向上する。尚、
前述した実施例のようにブレード凸部62n1を圧入す
るときに、ブレード支持部66・67を削りながら圧入
する構成を併用すれば、ブレード12eの固定がより確
実になる。
【0236】さらに他の実施例を図80・図81に示
す。図80に示す実施例はブレード凸部62n1の一方
をブレード支持部66に嵌合して支持し、他方の凸部6
2n1をブレード支持部67に圧入することにより支持
部27を矢印方向へ弾性変形させて取り付けるものであ
る。このようにすると、ブレード凸部62n1を圧入す
るときに、ブレード支持部内面の削りが片側だけにな
り、組立性が向上する。
【0237】また図81はブレード凸部62n1の一方
をブレード支持部66に嵌合して支持する。そして他方
の凸部62n1にはビス孔62n4を穿孔し、このビス
孔62n4とブレード支持部67に穿孔したビス孔67
gを合わせてビス止めして支持する。このようにすれ
ば、従来と異なってビス止めを片側のみにすることが出
来、部品点数を減少することが出来ると共に、組立作業
性を向上させることが出来る。
【0238】前述した実施例ではブレード12e・13
aを取り付けたクリーニング手段、或いは現像手段を感
光ドラムと一体的にカートリッジ化した例を示したが、
前述したような各実施例に係るブレードの取り付け構成
は、感光ドラム及びクリーニング手段或いは現像手段を
装置本体に取り付けてなる画像形成装置にあっても同様
に適用し得る。
【0239】前述した各実施例では現像ブレード2n及
びクリーニングブレード13aの双方を同一構成によっ
て取り付ける例を示したが、両ブレード12e・13a
のいずれか一方のみを前述した各実施例のような取り付
ける構成にしても従来の取り付け構成に比べれば組立性
等が向上する。
【0240】さて次に、前述クリーニングブレード13
a及びブレード支持部材13a1について、図82〜図
88を用いてさらに詳細に説明する。
【0241】図82は一体成形された前述ブレード支持
部材13a1とクリーニングブレード13aの平面図、
図83はその側面図である。このクリーニングブレード
13aは前述した通り、ゴム硬度60°〜73°より好
ましくは62°〜68°(JISA硬度)のポリウレタ
ンゴム製である。またブレード支持部材13a1は、厚
み1.0mm〜1.6mmより好ましくは強度、曲げ精
度を考慮して厚み1.2mm及び平面度0.08以下の
冷間圧延鋼板(SECC)製である。なおこの支持部材
13a1は曲げ角βを90°≦β<165°としている
(図83)。そして両者13a・13a1は、板金とポ
リウレタンゴムを接着剤13a6を介して一体的に成形
している。またこの際、ポリウレタンゴム13aのエッ
ジ部13a5はカッター(図示せず)で切断して、平滑
度を得ている。さらに前述した通り、本実施例の支持部
材13a1は、ポリウレタンゴム製のブレード13aを
支持する支持部13a7からその長手方向へ突出した突
出部としての突起43bを有している。なおこの突起4
3bの下端43b2は、ブレード13aのエッジ部13
a5とほぼ平行である。そこで支持部材13a1を枠体
15aに取り付ける際に、この下端43b2を枠体15
a側の下端44b2に突き当てて位置決めすることによ
って、ブレード13aのエッジ部13a5は正確に位置
決めされる。そこでブレード13aのエッジ部13a5
は、感光体ドラム9の周面に均一に当接することができ
る。さらに45は取り付け孔としてのビス孔であって、
ビス59でビス溜めすることによって、支持部材13a
1を枠体15aに固設する。なおビス溜めに限らずに、
例えば枠体15a側にダボ(枠体15aと同一材質)を
設けて、このダボに孔45を嵌合した後熱カシメしても
良い。
【0242】さて本実施例では、この突出部43b領域
内に取り付け孔45を設けている。すなわち、支持部材
13a1の支持部13a7の側端部Qから長手方向外側
へ距離Pだけ離れた位置に孔45の中心を配置し、この
取り付け孔45の半径rを距離Pよりも小さく設定した
(r<P)。具体的に一例を挙げると、孔45の径φ約
3.2mm(r=約1.6mm)(なお本実施例では、
径2.6mmのネジ59(図73)でネジ溜めする場合
の最も好ましいサイズを示したものであって、孔径は
2.7mm〜3.6mmであっても良い)、Pを約3.
8mmとし、鋼板の厚み約1.2mm、ブレード13a
として厚さ約1.7mm、JISA硬度65°±3°の
ポリウレタンゴムを用いた。また、S=約13.0m
m、T=約9.7mm、U=約10.2mm、R
=約2.2mm、R=約4.8mm、R=約
2.0mm、R=4.5mmとした。
【0243】なおSはブレード支持部材13a1の下端
43b2からブレード13aのエッジ部13a5までの
距離、Tは前記下端43b2から曲げ部iまでの距離で
ある。
【0244】このように突起43bの領域内に孔45の
全領域を配置することによって、言い換えると孔45の
周囲に特に領域R・R・Rを設けることによっ
て、次のような効果が得られた。
【0245】領域Rを設けることによって、孔45
をビス溜めする、あるいは熱カシメする際に、その締め
付けトルクや熱によって鋼板に多少の歪みが発生する
が、その歪みがブレードエッジ13a5に影響を及ぼす
ことがなく、十分なるクリーニング性能が確保できる。
【0246】領域R・Rを設けることによって、
孔45を開ける際に、鋼板に多少の歪みが発生するが、
この歪みが取り付け位置の位置決めに用いられる下端4
3b2及び側端43b3に影響を及ぼすことがなく、支
持部材13a1を枠対15aの所定の位置に正確に取り
付けることができるので、やはり十分なるクリーニング
性能が確保できる。
【0247】なお前述説明では、取り付け孔としての丸
孔の場合を例に挙げて説明したが、長細孔(図63〜図
70、図74参照)であっても同様の関係を満たすこと
が好ましい。したがって本実施例に示した支持部材のよ
うに、一端には丸孔、他端には長細孔が設けられている
場合には、一端に設けられた丸孔のみが前述関係を満た
していれば相応の効果を得ることができる。因みに本実
施例では、長細孔の長径約4.5mm、短径約3.2m
mである。
【0248】なおさらに本実施例では、前述丸穴と同様
の関係を満たして長細孔も配置されており、この長細穴
の全領域が突出部領域内に設けられている。因みに長細
孔側の突出部の長さは約9mm〜10mm程度である。
【0249】さらに前述構成において、突出部32bの
長さUを4mm〜22mmの範囲で変えた複数のサンプ
ルを作製し、枠体15aに取り付けた際のS部の取り付
け精度を測定した。この結果を図84に示す。図84に
一点鎖線で示した下方領域が実用上問題を生ずることの
ない取り付け精度が得られる領域であって、突出部43
bの長さ(U)が5mm〜20mmの範囲内であれば、
十分なる取り付け精度が得られることが判明した。
【0250】これは、突出部43bの長さ(U)が5m
mよりも小さいと、位置決め基準としての下端43b2
の長さが短くなってしまい、枠体15aに取り付ける際
に枠体15aに対する位置決め精度が十分には得られな
いこと、また反対にUが20mmよりも大きいと、下端
43b2の長さが長くなってしまい、支持部材13a1
を製造する際に下端43b2の直線度が十分には得られ
にくいこと、によるものと思われる。
【0251】次に図83〜図88を用いて、前述支持部
材13a1とブレード13aの厚さ及び角度関係につい
て詳述する。
【0252】まず図83を用いて、一体成形された支持
部材13a1とブレード13aの各部のサイズについて
説明する。なお図83は模式的側面図であって、理解を
助けるために、感光体ドラム9に対して支持部材13a
1及びブレード13aを拡大して図示してある。 (1)支持部材13a1の曲げ角度(β) 約115
度 (2)支持部材13a1の垂直部hの長さ(h1)
約15.5mm (3)支持部材13a1の曲げ部iの長さ(i1)
約7.5mm (4)支持部材13a1の厚さ(t) 約1.2mm (5)ブレード13aの感光体ドラム9に対する仮想侵
入量(b) 約0.7〜1.3mm (6)ブレード13aの先端面cの幅(ブレード13a
の先端の厚さ)(c1)約1.7mm (7)ブレード13aの垂直面dの長さ(d1) 約
1.5mm (8)ブレード13aの傾斜面kの長さ(k1) 約
5.0mm (9)ブレード13aの根元側平坦面vの長さ(v1)
約2.0mm (10)ブレード13aの平坦面(当接面)mの長さ
(m1) 約9.5mm (11)ブレード13aの先端面cから支持部材13a
1先端までの自由端jの長さ(j1) 約7.5mm (12)ブレード13aの根元の厚さ(e) 約2.
6mm (13)ブレード13aの支持部材13a1との係合部
の一端側の厚さ(f)約0.8mm (14)ブレード13aの支持部材13a1との係合部
の他端側の厚さ(g)約0.8mm (15)ブレード13aの感光体ドラム9に対する設定
当接角(α)(感光体ドラム9とブレード13aの先端
が交わる点での接線と、ブレード13の平坦面mとのな
す角度) 約23〜25度 (16)ブレード13の感光体ドラム9に当接するエッ
ジ部13a5と支持部材13a1の曲げ部iの後端i2
とを結んだ直線l1と、平坦面m(当接面)とがなす角
度(θ) 約18度 (17)ブレード13aの長手方向の長さ 約240
mm
【0253】まず前述本実施例における、弾性ブレード
13aの先端面cと平坦面mとがなす頂点(エッジ部1
3a5)と前記支持部材13a1の曲げ部iの後端i2
とを結ぶ直線l1(図83の一点鎖線)と、前記平坦面
mとがなす角度θについて説明する。前述した通り本実
施例では、この角度θを約18度とした。
【0254】この角度θの条件について説明する。まず
小径のトナーのクリーニングを良好に行うためには、ブ
レード13aの感光体ドラム9に対する当接圧を上げる
ことが考えられる。これは図83に示す、感光体ドラム
9に対するブレード13aのエッジ部13a5の仮想新
入量bを増加させることを意味する。当接圧を増加する
と、ブレード13a表面とドラム9面との摩擦力Fが高
くなる(図85)。そのため、もともと、ドラム9の回
転にともない微少なスティックスリップを繰返しながら
トナーをクリーニングしていたブレード13aは、さら
にスティックスリップによるブレード先端での“ビビ
リ”を大きくし、それにつられて支持部材13a1自身
も振動するようになる。そこで従来例ではこのような支
持部材13a1の振動によりブレード先端の“ビビリ”
が助長され、変音を発生していた(例えばθ=16度以
下では変音を発生した)。なおこの場合、βの角度は一
般に90°+ブレード13aの設定当接角γとなりβ>
90°となっている。
【0255】そこで前記問題点を解決するために本件出
願人は、ブレード13aの当接圧と板金強度との関係に
注目した。まずブレード13aの自由端部jの長さは、
当接圧とクリーニング装置のスペースとの関係でおおよ
そ6mm〜9mm程度に設定される。そこで本件出願人
はこのような条件の元θに着目し、実験を行ったとこ
ろ、このθを18°以上に設定すれば必要当接圧にブレ
ード13aを設定しても、支持部材13a1自身は振動
せずに変音を防止できることが判明した。以下説明す
る。
【0256】まず支持部材13a1(板金)の強度は、
ブレード13aの自由端部jの長さj1をほぼ一定の長
さと仮定すると、支持部材13a1の垂直部hの長さh
1と曲げ部iの長さi1との比で決定される。そこで本
実施例ではこの関係を若干の自由端部j1の変化を考慮
して、ブレード先端エッジ部13a5と支持部材13a
1の屈曲後端部i2とを結ぶ直線と、ブレード13aの
平坦面m(当接面)とのなす角θで規定した。
【0257】ここでθ=18°以上に設定することは、
角度βを小さくするか、あるいは曲げ部iを長くして、
反対に垂直部hを短くすることが考えられる。いずれに
しても、支持部材13a1自身の強度を高めることがで
きる。したがって、本実施例によれば、ブレード当接圧
を上げてブレード先端でのスティックスリップが大きく
なったとしても、支持部材13a1の強度を上げたこと
で、強制的に振動を押えこむことができた。そこで、支
持部材13a1は振動を発生せず変音の発生も無くなっ
た。ここで、角度θは大きければ大きい程良いという訳
ではなくて、角度θが大きくなればなる程、例えば、曲
げ部iが長くなればクリーニングブレードとしての単品
のサイズが大きくなり、しいてはクリーニング装置自身
が大きくなってしまう。そこで本実施例では、角度θの
上限を22度以下と設定して、クリーニングブレードと
しての単品しいてはクリーニング装置の小型化を実現し
た。
【0258】またさらに、支持部材13a1に注目して
強度を考えると、垂直部hと曲げ部iの長さは、 f>n・g (n≧0.38) の関係を満たすことが好ましい。この関係を満たすと、
より一層振動のない満足な強度が得られる。この場合
に、好ましくはn<1の関係を満たして、前記のように
装置が必要以上に大きくならないことが好ましい。ま
た、前記f>n・gの関係を満足すれば、gの長さを短
くするにつれて、fの長さも短くすることができる。そ
のために、支持部材13a1のf,gの個々の長さを短
くすることができる。したがって平面度を増すことがで
きる。そこで精度良くブレード13aが設定できるのは
勿論のこと、さらに小型化を実現することができた。
【0259】さらに詳述すると、支持部材13a1の垂
直部hとブレード13aの自由端部jは 2≦h≦2.2j の関係を満たすことが好ましい。
【0260】ここで垂直部hを2以上に規定するのは、
自由端部jの長さに関わらず支持部材13a1とブレー
ド13aとの接着幅13a6は最低2mmは必要であり
(剥れ強度を考慮して)、また2.2j以下に規定する
のはそれより大きくなると、極端に平面度が悪化するた
めである。
【0261】以上の条件を満足すると、小型で軽量化を
実現したクリーニングブレード13aと支持部材13a
1を得ることができる。さらにブレード13の感光体ド
ラム9に対する当接圧を上げた場合でも、変音を発生す
ることなく小粒径トナーを用いた場合でも、良好なクリ
ーニングを達成した。
【0262】以下実験結果を示す。
【0263】前述条件を満たすように、自由端の長さj
1=7.5mm,垂直部の長さh1=15.5mm,曲
げ部の長さi1=7.5mm,曲げ角度β=115°,
角度θ=18°と設定して、ブレード13aと支持部材
13a1を一体成形したクリーニングブレードを、感光
体ドラム9に対する当接圧を通常当接圧よりも上げたう
えで、通常環境において小粒径トナーを用いて前述装置
で4000枚の耐久試験を行なったところ、初期から一
度も変音を発生することなく、クリーニング性能も良好
であった。
【0264】これに対して、曲げ部iの長さi1を5.
5mmと設定すると角度θ=15°となる。このような
クリーニングブレードで同一の実験を行なったところ、
初期から数100枚まで変音を発生し続けた。
【0265】通常、ブレードの先端には潤滑剤としてフ
ッ化カーボン等を塗布しているが、変音が発生したとこ
ろが数100枚で変音が発生しなくなったということ
は、多量のトナーがブレードエッジ部13a5にたまり
潤滑性が増したためと考えられる。
【0266】また、支持部材13a1の強度を上げるた
めには、支持部材13a1の厚さを増す対策も考えられ
る。しかしながら、例えば支持部材の厚さtを1.5m
mとすると、製造時の平面度という点で劣る。
【0267】なお、前述説明では、小粒径トナーの場合
にブレード当接圧を高めたことによって摩擦力Fが増大
し変音を発するという例を挙げて説明したが、本発明
は、小粒径トナーの場合に限るものではない。例えば、
摩擦力Fは、像担持体表面とブレード当接面との摩擦係
数や抵抗のマッチングによって大きく左右されるため、
変音は通常粒径トナーのクリーニングにおいて低い当接
圧でも充分発生する虞れがあるので、この場合であって
も少なくとも本発明の条件を満たせば、変音は防止でき
る。
【0268】以上説明したように、ブレードの像担持体
と当接するエッジ部と屈曲している支持部材の後端部と
を結んだ直線と当接面とがなす角度θを18°以上22
°以下とすることで、支持部材を大型化することなく、
支持部材の強度を高めることができ、変音を発生するこ
とが防止できる。
【0269】次に図83及び図85〜図88を用いて、
ブレード13aの厚さ関係について説明する。
【0270】本実施例では、それぞれの箇所でのブレー
ド13aの厚さを、 c1<e≦2c, f>g及びc1>d という関係を満たしている。ここで、 c1:ブレード13aの先端面cの幅c1(ブレード1
3aの先端の厚さ) e:ブレード13aの根元の厚さ d:ブレード13aの垂直面dの長さ f:ブレード13aの支持部材13a1との係合部の平
坦面m側の厚さ g:ブレード13aの支持部材13a1との係合部の傾
斜面k側の厚さ 因みに従来の支持部材と一体成形されたブレードの構成
は、c1<d,g>f,2c1<eという関係が一般的
であった。
【0271】順を追って前記本発明を適用した実施例の
条件を説明する。まずc1<eの条件を満たすことによ
って、ブレード13aの一部への応力集中を防いで、永
久変形を極力押さえる。さらに、e≦2c1及びf>g
の条件を満たすことによって、ゴムの硬化収縮を極力押
さえて、収縮によるエッジ部13a5の長手方向におけ
る平行度を極力精度良くする。これによって、エッジ部
13a5の平行度を向上させることができる。さらに、
平行度だけを向上させても、小粒径トナーのクリーニン
グには不十分であり、平均粒径よりもさらに小さいトナ
ーをクリーニングできない場合がある。そこで本実施例
では、クリーニングを良好にする方法として、前述構成
によって感光体ドラム9に対するブレード13aの当接
圧を高めることを実現した。すなわち前述した通りc1
>dとした。これによってブレード13aの剛性を向上
させて、ブレード13a先端が感光体ドラム9の回転方
向へもっていかれる所謂めくれ現象の発生を未然に防止
できた。これは、ブレード先端の形状を前述した通りc
1>dとすることによって、ブレード13aの長手方向
での剛性を向上させることができたためと思われる。
【0272】ここで図85を用いて、所謂めくれ現象に
ついて説明する。
【0273】図85に示すように、ブレード13aに
は、感光体ドラム9から受ける垂直抗力Nと、ドラム9
とブレード13aとの摩擦力Fと、垂直抗力Nと摩擦力
Fとの合成抗力Rが作用する。そこで、当接圧を上げる
と、Nが増大するとともにFがそれ以上に増大して、ブ
レード13a先端がドラム9の回転方向にもっていかれ
る所謂めくれ(反転)現象を発生する虞れがある。しか
しながら本実施例では、前述した通り、ブレード13a
の剛性を向上させることができたため、このめくれ現象
の発生を防止できた。
【0274】さらに本実施例では、前述構成によって、
永久変形量を減少させることができた。以下、説明す
る。
【0275】図86に示した表は、前述した従来ブレー
ド形状と前述した本発明における実施例のブレード侵入
量bに対するゴムの永久変形量を比較したものである。
すなわち、ブレード13aを感光体ドラム9に侵入量
0.8mm及び1.1mmで当接させて、促進モードと
して室温45℃で5日間圧接放置し、その後、ブレード
13aがどれだけ変形したか(永久変形量)を測定した
結果である。この表から明らかな通り、従来ブレード形
状では、永久変形率が10%程度である。しかし、本発
明を適用した実施例のブレード形状では、同条件で永久
変形率が5%程度で収まった。これは本実施例によれ
ば、先端部の剛性の向上(c>dによる)及び支持部材
13a1と当接する平坦面(当接面)側の弾性力の向上
(f>gによる)を実現できたためと思われる。
【0276】上記本実施例ブレード形状で小粒径トナー
を用いて、図4のようなプロセスカートリッジに組み4
000枚の耐久を通常環境で行なったところ、像担持体
1の損傷等クリーニング性も良好で特に大きな問題はな
かった。
【0277】また、本発明中では、特に小粒径トナーの
場合について説明してきたが、本発明は小粒径トナーに
限ることなく、ブレード5がめくれにくく、永久変形を
極力押さえて、ブレードエッジの平行度を向上させたこ
とは、通常粒径トナーをクリーニングする上で、すごく
有効で、ブレードの単品性能を向上させただけでなく、
プロセスカートリッジ、さらには画像形成装置そのもの
の長期安定性に効果を上げている。
【0278】なお、ブレード形状における、d部の長さ
d1は、少なくとも1mmは必要である。その理由は、
ブレード先端をゴム成形後エッジ13a5を精度良く出
すために、先端カットを行なうためである。すなわちカ
ットを行う際に、このd部を押さえてブレード当接面側
からカッターを長手方向に走らせてカットするので、押
さえ部として1mmは少なくとも必要であるからであ
る。もしカット部を直接押圧できないと、エッジ部13
a5が精度良くカットできない虞れがある。
【0279】また、永久変形量をさらに減少させようと
するならば、前記条件にしたがったブレード形状の全体
の厚さを厚めに設計する。そして侵入量bが小さくても
当接圧が高いように設計すれば、永久変形率はブレード
形状で決まるため、さらに永久変形量を小さくすること
ができる。
【0280】次に、本実施例を用いた場合の当接角につ
いて説明する。
【0281】個々で、クリーニング性能を高く安定的に
維持するために必要な要素として、前述各要素に加え
て、ブレード先端での当接角がある。ここで当接角と
は、図87で示すように、ブレード先端13a5と感光
体ドラム9表面とが接する点(エッジ部)13a5にお
ける接線と、その接点13a5からブレード当接面mに
沿って0.5mm離れた点yと接点xとを結んだ線とが
なす角βのことを言う。すなわちブレード先端での感光
体ドラム9との当接角を言う。なおこの当接角を求める
方法としては、実際に感光体ドラム13aへある侵入量
bを持たせてブレード13aを当接させ、断面方向から
顕微鏡で観察して求めた。
【0282】そこで、前記ブレード先端の当接角とブレ
ード侵入量bとの関係を、前述した従来ブレード形状と
前述した本発明におけるブレード形状とで比較した結果
を図88に示す。本願出願人の検討によると、クリーニ
ング性能を安定的に維持する範囲は6°≦β≦16°と
いう結果があり、さらに種々の振動と感光体ドラム9の
偏心等を考慮すると、好ましくは8°≦β≦14°が良
い。これをふまえて、従来ブレード形状と本実施例の形
状を比較すると、本実施例の方が従来例と比べて侵入量
bで判断した当接許容範囲が広くなることが解る。例え
ば、図88で示すように、ブレード先端当接角をβ=6
°〜16°の範囲に押えるには、ブレード侵入量を従来
形では0.5mm〜1.03mm(レンジで0.53m
m)にしなければならない。これに対して、前述本実施
例では、0.6mm〜1.26mm(レンジで0.66
mm)の範囲に押さえれば良いことが解る。そこで、侵
入量bの設定範囲を拡げることができた。よって、侵入
量bの設定範囲を広くとった場合には、組立性が向上
し、トータルコストダウンを実現できた。また、侵入量
bの設定範囲を従来形と同じにした場合には、ブレード
先端当接角の範囲を狭くでき、長期安定的にクリーニン
グ性を良好に維持でき、信頼性を増すことができた。
【0283】なお図82・図83に示したブレード部材
を前述プロセスカートリッジBに組み込んで、画像形成
装置Aによって通常環境のもとで約4000枚の耐久試
験を行ったところ、感光体の損傷等を招くことなく良好
なクリーニング性能を持続した。
【0284】また念のために申せば、前述各説明では、
小粒径トナーの場合にブレード当接圧を高めたことによ
って摩擦力が増大することを例に挙げて説明したが、本
発明は小粒径トナーの場合に限るものではなく、トナー
の粒径にかかわらず本発明の条件を満たせば、本発明に
含まれる。なぜならば、前述条件を満たせば、前述した
通りの本発明の効果を得ることが明らかであるからであ
る。
【0285】以上詳述した通り、前述実施例で説明した
クリーニングブレード及び支持部材によれば、小型化を
実現し、プロセスカートリッジあるいはクリーニング装
置等に取り付ける際に位置決め精度を向上でき、さらに
取り付けた後は永久変形量を少なくすることができ、ま
ためくれ(反転)を防止でき、しかも変音が発生するこ
とがなく、長期間にわたって良好な性能を持続すること
のできるブレード部材を提供することができる。
【0286】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、根
元部の厚さは、先端面の厚さよりも厚く、かつ先端面の
厚さの2倍以下の厚さにすることによって、集中応力に
よる変形や弾性ブレードの硬化収縮を極力抑えることが
でき、電子写真感光体ドラムに当接するエッジ部の寸法
精度が向上し、残留トナーのクリーニングを良好にする
ことができる。また、先端面の厚さを垂直面の長さより
も大きくすることで、弾性ブレードの厚み方向の剛性が
向上して、電子写真感光体ドラムの回転によって、弾性
ブレードのエッジ部が回転方向へもっていかれるめくれ
現象を防ぐことができる。更に、支持部材が長手方向に
沿った曲げ部を有することで、支持部材の剛性が向上す
るので、弾性ブレードの振動による変音の発生を防ぐこ
とができる。そして更に、電子写真感光体ドラムへの当
接圧をあげてることができて、残留トナーのクリーニン
グ性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プロセスカートリッジを装着した複写機の全体
断面説明図である。
【図2】トレイを開いた状態の複写機の外観説明図であ
る。
【図3】トレイを閉じた状態の複写機の外観説明図であ
る。
【図4】プロセスカートリッジの断面説明図である。
【図5】プロセスカートリッジの外観説明図である。
【図6】プロセスカートリッジを逆さにした外観説明図
である。
【図7】プロセスカートリッジの上下枠体を分割した断
面説明図である。
【図8】プロセスカートリッジの下枠側の内部斜視説明
図である。
【図9】プロセスカートリッジの上枠側の内部斜視説明
図である。
【図10】感光ドラムの断面説明図である。
【図11】帯電音の測定状態の説明図である。
【図12】充填物の位置に対する帯電音の測定結果の説
明図である。
【図13】ドラムアース用接点の説明図である。
【図14】ドラムアース用接点の他の実施例の説明図で
ある。
【図15】二股に分かれていないドラムアースを用いた
実施例の断面説明図である。
【図16】二股に分かれていないドラムアースを用いた
実施例の斜視説明図である。
【図17】帯電ローラの取り付け構成を示す説明図であ
る。
【図18】(a)は露光シャッタの斜視説明図、(b)
は断面説明図である。
【図19】攪拌羽根による非磁性トナー送り構成の説明
図である。
【図20】感光ドラム9と現像スリーブ12dの位置関
係と、現像スリーブ12dの加圧方法を示す横断面説明
図である。
【図21】(a)は図12−1のA−A断面を示す縦断
面図、(b)は図12−1のB−B断面を示す縦断面図
である。
【図22】現像スリーブ軸受にかかる加圧力の説明図で
ある。
【図23】スクイシートの上端がうねった状態の説明図
である。
【図24】(a)はスクイシートの下端から両面テープ
がはみ出した状態の説明図、(b),(c)は前記はみ
出した両面テープに貼付工具が貼りついた状態説明図で
ある。
【図25】(a)は湾曲した取付面に対して下端が湾曲
したスクイシートを貼り付けた状態説明図、(b)は前
記取付面の湾曲を解放してスクイシートの上端にテンシ
ョンを付与した状態説明図である。
【図26】スクイシートの下端中央部を直線的な幅広に
形成した説明図である。
【図27】スクイシート取付面を押圧して湾曲させる実
施例の説明図である。
【図28】下枠体の下面で記録媒体をガイドする説明図
である。
【図29】感光ドラムを最後に組み込む状態説明図であ
る。
【図30】現像ブレード及びクリーニングブレードを貼
着する実施例の説明図である。
【図31】プロセスカートリッジを組み立てる断面説明
図である。
【図32】プロセスカートリッジの感光ドラムを組み入
れるときのガイド部材の取付位置を示す説明図である。
【図33】ブレード支持部材の端部にドラムガイドを設
けた構成説明図である。
【図34】感光ドラム及び現像スリーブの軸受部材の取
り付け説明図である。
【図35】軸受部材を取り付けた状態の感光ドラムと現
像スリーブの状態を示す断面説明図である。
【図36】カバーフィルム及びティアテープの説明図で
ある。
【図37】ティアテープが把手から露出している説明図
である。
【図38】プロセスカートリッジを手で持った状態説明
図である。
【図39】(a)はプロセスカートリッジの組立、出荷
ラインの説明図、(b)はプロセスカートリッジの分解
クリーニングラインの説明図である。
【図40】プロセスカートリッジを画像形成装置に装着
する状態説明図である。
【図41】図24に示す異なるプロセスカートリッジを
装着する例の説明図である。
【図42】装置本体に設けた3個の接点の配置説明図で
ある。
【図43】3個の接点の構成説明図である。
【図44】下枠体とレンズユニットの位置決め構成説明
図である。
【図45】下枠体と原稿ガラスの位置決め構成説明図で
ある。
【図46】位置決めコマの取り付け位置を示す説明図で
ある。
【図47】ドラム回転軸及びスリーブ回転軸とこれらの
軸支持部材の関係及び駆動ギヤによる感光ドラムのフラ
ンジギヤへの駆動力伝達方向の説明図である。
【図48】現像スリーブがスライドし易いようにした実
施例の斜視図である。
【図49】現像スリーブがスライドし易いようにした実
施例の斜視図である。
【図50】上枠体と下枠体の連結を解除する場合の説明
図である。
【図51】感光ドラムに取り付けたギヤ及び電気接点の
説明図である。
【図52】現像スリーブを受ける他の実施例の説明図で
ある。
【図53】現像ブレード及びクリーニングブレードを装
置本体に嵌着する構成に於いて、各ブレードをビス止め
可能にした構成説明図である。
【図54】感光ドラムを最後に組み込む他の実施例の説
明図である。
【図55】感光ドラム及び現像スリーブを支持する軸受
部材の他の実施例の説明図である。
【図56】装置本体の駆動モータから、各部材への駆動
力伝達の構成説明図である。
【図57】感光ドラム取り付けたフランジギヤと一体的
なギヤとが下枠体から露出している状態説明図である。
【図58】感光ドラム取り付けたフランジギヤと一体的
なギヤとが下枠体から露出している状態説明図である。
【図59】装置本体側の駆動ギヤと感光ドラム及び転写
ローラへの駆動伝達を示すギヤ列の説明図である。
【図60】磁性トナーと非磁性トナーにより現像スリー
ブへの駆動伝達構成が異なることを示す説明図である。
【図61】クリーニングブレードを嵌入する部分の斜視
説明図である。
【図62】クリーニングブレードの嵌入前の正面説明図
である。
【図63】クリーニングブレードを嵌入した正面説明図
である。
【図64】クリーニングブレードの嵌入組立工程の説明
図である。
【図65】クリーニングブレードの嵌入組立工程の説明
図である。
【図66】クリーニングブレードの嵌入組立工程の説明
図である。
【図67】クリーニングブレードの嵌入突起を円弧状に
構成した実施例の説明図である。
【図68】テーパー部の下部の角をとって丸みを帯させ
るようにした実施例の説明図である。
【図69】テーパー部にテープを貼り付けた実施例の説
明図である。
【図70】テーパー部にオイル等を塗布した実施例の説
明図である。
【図71】(A)・(B)は、クリーニングブレードを
組み込むために、工具を用いて下枠体の嵌合部間を広げ
る状態説明図である。
【図72】(A)・(B)は、工具を用いて下枠体の嵌
合部間を狭めるように押圧する説明図である。
【図73】下枠体の嵌合部がクリーニングブレードのブ
レード支持部材の長手方向両端部に当接した状態説明図
である。
【図74】クリーニングブレードの斜視説明図である。
【図75】現像ブレードの斜視説明図である。
【図76】(A)〜(D)は、現像ブレードを取り付け
る構成説明図である。
【図77】(A)・(B)は、現像ブレード支持部に圧
入しろを設けた実施例の説明図である。
【図78】(A)・(B)は、現像ブレード支持部をテ
ーパー状にした実施例の説明図である。
【図79】(A)・(B)は、現像ブレード凸部の先端
を嵌合して支持する構成説明図である。
【図80】現像ブレードの片側端部のみをブレード支持
部に圧入する実施例の説明図である。
【図81】現像ブレードの片側端部のみをビス止めする
実施例の説明図である。
【図82】一体成形されたブレード支持部材とクリーニ
ングブレードの平面図である。
【図83】図82で示したブレード支持部材とクリーニ
ングブレードの側面図である。
【図84】支持部材の突出部の長手方向の長さと、突出
部下端からブレード先端までの長さの関係を示すグラフ
である。
【図85】ブレードに作用する力を示す模式図である。
【図86】永久変形量を示す表である。
【図87】当接角を示す模式図である。
【図88】当接角と侵入量bの関係を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
A 画像形成装置 B プロセスカートリッジ 1 原稿読取手段 1a 原稿ガラス 1b 原稿押さえ板 1b1 スポンジ 1b2 係止溝 1c レンズユニット 1c1 光源 1c2 短焦点結像レンズアレイ 1c3 軸 2 原稿 3 給送トレイ 3a,3b 軸 3c 係止突起 4 記録媒体 5 搬送手段 5a 給送ローラ 5b 摩擦パッド 5c1,5c2 レジストローラ 5d 搬送ベルト 5e ガイド部材 5f1,5f2 排出ローラ 6 転写手段 7 定着手段 7a 駆動ローラ 7b ホルダ 7c 加熱体 7d テンション板 7e 定着フィルム 7f 引張バネ 7g 加圧ローラ 8 排出トレイ 8a,8b 軸 8c 係止突起 9 感光ドラム 9a ドラム基体 9b 有機感光層 9c フランジギヤ 9d 充填物 9e 接着剤 9f 回転軸 9i ギヤ 10 帯電手段 10a スプリング 10b ローラ軸 10c 摺動軸受 10c1 ストッパー部 10d スライドガイド爪 10e ストッパー部 11 露光手段 11a 開口部 11b シャッタ部材 11b1 軸 11b2 突当部 11c 捩じりコイルバネ 12 現像手段 12a トナー溜 12a1 開口 12a2 充填口蓋 12b トナー送り機構 12b1 送り部材 12b2 アーム部材 12b3 軸 12b4 係止突起 12b5 長孔 12c 磁石 12d 現像スリーブ 12d1 リング当接部 12d2 回転軸 12e 現像ブレード 12e1 ブレード支持部材 12e2 突出部 12f 蓋部材 12f1 垂下部材 12g 弾性ローラ 12h 非磁性トナー送り機構 12i スリーブ軸受 12j スプリング 12k スリーブギヤ 12m 軸受 12n 軸受ホルダ 12n1 長孔 13 クリーニング手段 13a クリーニングブレード 13a1 ブレード支持部材 13a2 突出部 13a3 テープ 13a4 オイル 13b スクイシート 13c 廃トナー溜め 13c1 仕切板 13d 取付面 13e 両面テープ 13f 下端 14 上枠体 14a 係止爪 14b 係止開口 14c 係止爪 14d 嵌合凹部 14e 嵌合凸部 14f 把手部 14g 貫通孔 14h 嵌合凸部 14i 滑り止め用リブ 15 下枠体 15a 係止開口 15b 係止突部 15c 係止爪 15d 係止開口 15e 嵌合凸部 15f 嵌合凹部 15g 開口 15h1 両側ガイド部 15h2 中央ガイド部 15i 規制突起 15j 逃げ凹部 15k 把手部 15m 位置決め突起 15n 嵌合凹部 15p 位置決め突起 15q 開口部 16 装置本体 16a 把手 17 冷却ファン 18a ドラムアース用接点 18a1 基部 18a2 係止孔 18a3 腕部 18a4 半球状凸部 18b 現像バイアス用接点 18c 帯電バイアス用接点 18c1 一端 18c2 他端 18d 導電性部材 19 上部開閉カバー 19a 突起部 19b 回動支点 19c 突当部 20 引張工具 20a 押圧工具 21 貼付工具 22 保護カバー 22a 軸 23 下ガイド部材 24a,24b ビス 24c,24d 接着剤 25a,25b ドラムガイド部材 26 軸受部材 26a 軸受部 26b 軸受部 26c Dカット穴部 26d ドラム軸部 26a ドラム軸部 27 ティアテープ 28 カバーフィルム 29 装填部材 29a 嵌合窓 29b 凹部 30 誤装着防止用突部 31 ガイド突条 32 ガイド板 33 軸支持部材 33a ドラム支持部 33b スリーブ突当部 33c オーバーラップ部 34 軸支持部材 35a ドラムアース用接点ピン 35b 現像バイアス用接点ピン 35c 帯電バイアス用接点ピン 36 ホルダカバー 37 電気基板 38 導電性バネ 39 押圧スプリング 40 位置決めコマ 41 駆動ギヤ 42 分解工具 42a ロッド 43a,43b 嵌入突起 43b1 テーパー部 43b2 下端 44a,44b ブレード嵌入部 44b1 テーパー部 44b2 下端 45 ビス孔 46a 軸受 46b スライド軸受 46c 軸受 47a 係止突起 47b 係止孔 48 ビス 49 転写ローラギヤ 49a 突部 50 ドラムアース板 51 ドラムアース軸 51a 頭部分 52 スリーブ軸受 53 受け部 54 駆動モータ 55 転写ローラギヤ G〜G13 ギヤ S トナー漏れ防止シール M マイク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平5−31175 (32)優先日 平成5年1月28日(1993.1.28) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 笹子 悦一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 小林 和典 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 野田 晋弥 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 関根 一美 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 池本 功 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 庄子 武夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 足立 裕行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−85579(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 21/10 - 21/12

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像形成装置に用いられる電子写真感光
    体ドラムに残留するトナーを除去するためのブレード部
    材において、 長手方向に沿った曲げ部を有する支持部材と、 前記支持部材に支持される弾性ブレードであって、厚さ
    方向において一端側に設けられた、前記支持部材の長手
    方向に沿って平坦な面を有する平坦面と、前記電子写真
    感光体ドラムに接触する側の先端に設けられた先端面
    と、前記厚さ方向において他端側に設けられた、前記先
    端面に対して略垂直な垂直面と、前記厚さ方向において
    他端側に前記垂直面と連続して設けられた、前記垂直面
    に対して傾斜している傾斜面と、前記支持部材と係合す
    る根元部とを有し、前記根元部の厚さは、前記先端面の
    厚さよりも厚く、かつ前記先端面の厚さの2倍以下の厚
    さであり、前記先端面の厚さは前記垂直面の長さよりも
    大きく、前記平坦面と前記先端面とからなるエッジ部が
    前記電子写真感光体ドラムに当接する弾性ブレードと、 を有することを特徴とするブレード部材。
  2. 【請求項2】 前記弾性ブレードの材質はポリウレタン
    ゴムであることを特徴とする請求項1に記載のブレード
    部材。
  3. 【請求項3】 前記支持部材の材質は冷間圧延鋼板であ
    ることを特徴とする請求項1に記載のブレード部材。
  4. 【請求項4】 前記弾性ブレードは前記支持部材に接着
    剤によって接着されることを特徴とする請求項1に記載
    のブレード部材。
  5. 【請求項5】 前記エッジ部と前記曲げ部の先端とを結
    ぶ直線と、前記平坦面とがなす角度が18度以上22度
    以下であることを特徴とする請求項1に記載のブレード
    部材。
  6. 【請求項6】 画像形成装置本体に装着可能なプロセス
    カートリッジにおいて、 フレームと、 電子写真感光体ドラムと、 前記電子写真感光体残留するトナーを除去するための前
    記フレームに設けられたブレード部材であって、長手方
    向に沿った曲げ部を有する支持部材と、前記支持部材に
    支持される弾性ブレードであって、厚さ方向において一
    端側に設けられた、前記支持部材の長手方向に沿って平
    坦な面を有する平坦面と、前記電子写真感光体ドラムに
    接触する側の先端に設けられた先端面と、前記厚さ方向
    において他端側に設けられた、前記先端面に対して略垂
    直な垂直面と、前記厚さ方向において他端側に前記垂直
    面と連続して設けられた、前記垂直面に対して傾斜して
    いる傾斜面と、前記支持部材と係合する根元部とを有
    し、前記根元部の厚さは、前記先端面の厚さよりも厚
    く、かつ前記先端面の厚さの2倍以下の厚さであり、前
    記先端面の厚さは前記垂直面の長さよりも大きく、前記
    平坦面と前記先端面とからなるエッジ部が前記電子写真
    感光体ドラムに当接する弾性ブレードとを有するブレー
    ド部材と、 を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
  7. 【請求項7】 前記弾性ブレードの材質はポリウレタン
    ゴムであることを特徴とする請求項6に記載のブレード
    部材。
  8. 【請求項8】 前記支持部材の材質は冷間圧延鋼板であ
    ることを特徴とする請求項6に記載のプロセスカートリ
    ッジ。
  9. 【請求項9】 前記弾性ブレードは前記支持部材に接着
    剤によって接着されることを特徴とする請求項6に記載
    のプロセスカートリッジ。
  10. 【請求項10】 前記エッジ部と前記曲げ部の先端とを
    結ぶ直線と、前記平坦面とがなす角度が18度以上22
    度以下であることを特徴とする請求項6に記載のプロセ
    スカートリッジ。
  11. 【請求項11】 前記支持部材の両側端部を前記フレー
    ムにネジ留めによって係止することを特徴とする請求項
    6に記載のプロセスカートリッジ。
  12. 【請求項12】 プロセスカートリッジを装着可能であ
    って、記録媒体に画像を形成する画像形成装置におい
    て、 (A)フレームと、電子写真感光体ドラムと、前記電子
    写真感光体ドラムに残留するトナーを除去するための前
    記フレームに設けられたブレード部材であって、長手方
    向に沿った曲げ部を有する支持部材と、前記支持部材に
    支持される弾性ブレードであって、厚さ方向において一
    端側に設けられた、前記支持部材の長手方向に沿って平
    坦な面を有する平坦面と、前記電子写真感光体ドラムに
    接触する側の先端に設けられた先端面と、前記厚さ方向
    において他端側に設けられた、前記先端面に対して略垂
    直な垂直面と、前記厚さ方向において他端側に前記垂直
    面と連続して設けられた、前記垂直面に対して傾斜して
    いる傾斜面と、前記支持部材と係合する根元部とを有
    し、前記根元部の厚さは、前記先端面の厚さよりも厚
    く、かつ前記先端面の厚さの2倍以下の厚さであり、前
    記先端面の厚さは前記垂直面の長さよりも大きく、前記
    平坦面と前記先端面とからなるエッジ部が前記電子写真
    感光体ドラムに当接する弾性ブレードとを有するブレー
    ド部材と、を有するプロセスカートリッジを取り外し可
    能に装着するための装着手段と、 (B)前記記録媒体を搬送する搬送手段と、 を有することを特徴とする画像形成装置。
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