JP3402239B2 - 自動車の製造方法及び自動車 - Google Patents

自動車の製造方法及び自動車

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JP3402239B2
JP3402239B2 JP02284999A JP2284999A JP3402239B2 JP 3402239 B2 JP3402239 B2 JP 3402239B2 JP 02284999 A JP02284999 A JP 02284999A JP 2284999 A JP2284999 A JP 2284999A JP 3402239 B2 JP3402239 B2 JP 3402239B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60NSEATS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES; VEHICLE PASSENGER ACCOMMODATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60N2/00Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles
    • B60N2/005Arrangement or mounting of seats in vehicles, e.g. dismountable auxiliary seats
    • B60N2/015Attaching seats directly to vehicle chassis

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  • Automobile Manufacture Line, Endless Track Vehicle, Trailer (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の製造方法
及び自動車に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の車体は、周知のように各種ピラ
ー、サイドシル、サイドメンバ、クロスメンバ、カウル
ボックス及びルーフレール等の閉断面の強度部材を骨格
として、各種パネル材を接合してあり、2ボックスタイ
プではエンジンコンパートメントとキャビンを、また3
ボックスタイプではエンジンコンパートメントとキャビ
ン及びトランクルームとをそれぞれ隔成している。
【0003】これら何れのタイプの車体にあっても、自
動車工学全書第19巻、自動車の製造法、昭和55年4
月20日山海堂発行の178頁乃至179頁の項目7.
4「車体組立工程」に記載の内容から明らかなように、
パネル材をプレス工程においてプレス成形し、次いで車
体組立工程において順次溶接接合してホワイトボディを
構成し、これを塗装工程、艤装品等を組み付ける車両組
立工程に順次移送して最終的に各種の機能部品、内装部
品を組み付けるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の製造方
法では、エンジンコンパートメント、キャビン等、隔成
された閉空間に対してエンジン、内装品等を組み付ける
ようにしていたため、例えば作業者がキャビン内に入り
込んで、あるいはドアが取り付く車体開口部より行なわ
なければならず、多大な労力と時間とを要してしまうと
いう問題があった。
【0005】これに対し、例えば特許第2760537
号では、車両、車体部品のモジュール化によりライン上
での閉空間内での難作業を減少させたり、ラインで作業
者が実際に取り扱う部品点数を削減するようにしたもの
がある。
【0006】しかし、車両、車体部品のモジュール化を
図る場合、立付精度向上をいかに図るかという課題が新
たに生じることになる。
【0007】本発明は、車両車体部品のモジュール化に
より作業負荷の大幅な低減を可能にすると共に、車体の
立付精度を向上することのできる自動車の製造方法およ
び自動車の提供を課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、軽金
属材により押し出し成形されたダッシュクロス部を前端
部に有するフロア基材にフロア内装材を組み付けたフロ
アユニットと、フロントピラーなどの各種ピラーを有す
るボディサイド基材にボディサイド内装材を組み付けて
自動車の側面部を構成するボディサイドユニットと、ル
ーフ基材にルーフ内装材を組み付けて自動車の上部を構
成するルーフユニットと、少なくともダッシュロアパネ
ルとステアリングメンバとを備えて車室前部側に配置さ
れるダッシュモジュールとを溶接結合する自動車の製造
方法であって、前記ボディサイドユニットとダッシュモ
ジュールとの間に仮止め手段を設け、該仮止め手段によ
り予めボディサイドユニットとダッシュモジュールとを
位置決めてから前記溶接結合を行うことを特徴とする。
【0009】請求項2の発明は、軽金属材により押し出
し成形されたダッシュクロス部を前端部に有するフロア
基材にフロア内装材を組み付けたフロアユニットと、フ
ロントピラーなどの各種ピラーを有するボディサイド基
材にボディサイド内装材を組み付けて自動車の側面部を
構成するボディサイドユニットと、ルーフ基材にルーフ
内装材を組み付けて自動車の上部を構成するルーフユニ
ットと、ダッシュロアパネル、ステアリングメンバ、ス
テアリングホイールなどの各種機能部品を備えて車室前
部側に配置されるダッシュモジュールとを溶接結合する
自動車であって、前記ボディサイドユニットとダッシュ
モジュールとの間に仮止め手段を設けたことを特徴とす
る。
【0010】請求項3の発明は、請求項2記載の自動車
であって、前記仮止め手段は、前記ボディサイドユニッ
ト及びダッシュモジュールに車幅方向に軸心を向けて形
成されたロケート穴と、該ロケート穴に嵌合するロケー
トピンとよりなることを特徴とする。
【0011】請求項4の発明は、請求項3記載の自動車
であって、前記ロケート穴は、前記ボディサイドユニッ
トのフロントピラーとダッシュモジュールのダッシュロ
アパネル及びステアリングメンバとに形成されたことを
特徴とする。
【0012】請求項5の発明は、請求項2記載の自動車
であって、前記ダッシュクロス部に対し前記ダッシュロ
アパネルを仮に保持される仮保持部を設けたことを特徴
とする。
【0013】請求項6の発明は、請求項5記載の自動車
であって、前記仮保持部は、前記ダッシュクロス部に形
成された溝部と前記ダッシュロアパネルに形成され前記
溝部に嵌合する嵌合フランジ部とよりなることを特徴と
する。
【0014】請求項7の発明は、請求項2〜5の何れか
に記載の自動車であって、前記ダッシュモジュールをフ
ロアユニットに車幅方向へ位置決める位置決め部を設
け、前記ボディサイドユニットをダッシュモジュールに
車幅方向へ当接させて位置決める位置決め当接部を設け
たことを特徴とする。
【0015】請求項8の発明は、請求項7記載の自動車
であって、前記ロケートピンに雄ねじ部を設けると共
に、前記ステアリングメンバのロケート穴に雌ねじ部を
設け、前記雌雄ねじ部を締結して前記位置決め当接部を
当接させることを特徴とする。
【0016】請求項9の発明は、請求項6〜8記載の自
動車であって、前記ダッシュロアパネルに、車幅方向に
対向する保持部を設け、前記ステアリングメンバの車幅
方向両端部に、前記保持部に車幅方向内側から突き当て
て結合する結合部を設けたことを特徴とする。
【0017】
【発明の効果】請求項1の発明では、フロアユニット、
ボディサイドユニット、ルーフユニットを予め内装材を
組み付けて完成するため、これらの組み付けを開放空間
で行うことができ、作業者の作業を著しく容易化するこ
とのできる自動車の製造方法を提供することができる。
同時に溶接結合をする前にまず仮止め手段によってボデ
ィサイドユニットとダッシュモジュールとが位置決めら
れるため、ボディサイドユニットの上下中間部側でダッ
シュモジュールを介しフロアユニット側に対し位置決め
易くなり、全体として立付精度が向上し、ボディサイド
ユニットに対し、ルーフユニットを溶接結合する場合に
も、精度よく溶接結合し、立付精度のよい自動車を得る
ことができる。
【0018】請求項2の発明では、請求項1の発明の効
果を得ることのできる自動車を提供することができる。
【0019】請求項3の発明では、請求項2の発明の効
果に加え、ロケート穴とロケートピンとの嵌合により、
ボディサイドユニットとフロアユニットとの間の立付精
度をダッシュモジュールを介し、より容易にかつ確実に
向上させることができる。
【0020】請求項4の発明では、請求項3の発明の効
果に加え、ボディサイドユニットのフロントピラーとダ
ッシュモジュールのダッシュロアパネル及びステアリン
グメンバとに形成されたロケート穴に、ロケートピンが
嵌合することにより、ボディサイドユニットとフロアユ
ニットとのダッシュモジュールを介した立付精度を、よ
り容易かつ確実に向上させることができる。
【0021】請求項5の発明では、請求項2の発明の効
果に加え、ダッシュモジュールのダッシュロアパネルを
仮保持部によってフロアユニットのダッシュクロス部に
仮保持させることができ、ボディサイドユニットとフロ
アユニットとの立付精度をより容易かつ確実に向上させ
ることができる。
【0022】請求項6の発明では、請求項5の発明の効
果に加え、ダッシュクロス部の溝部にダッシュロアパネ
ルの嵌合フランジ部を嵌合させることによって、ダッシ
ュロアパネルをダッシュクロス部に容易に仮保持させる
ことができ、フロアユニットに対するボディサイドユニ
ットの立付精度をより容易かつ確実に行わせることがで
きる。
【0023】請求項7の発明では、請求項2〜5の何れ
かの発明の効果に加え、位置決め部によってダッシュモ
ジュールをフロアユニットに車幅方向へ位置決めること
ができ、このダッシュモジュールに対しボディサイドユ
ニットを位置決め当接部によって当接させることによっ
て車幅方向へ位置決めることができ、ボディサイドユニ
ットとフロアユニットとの立付精度をより容易かつ確実
に行わせることができる。
【0024】請求項8の発明では、請求項7の発明の効
果に加え、当接部の圧接によってダッシュモジュールに
対するボディサイドユニットの車幅方向の精度を確保す
ることができ、ダッシュモジュールを介し、フロアユニ
ットに対してボディサイドユニットの精度を確保するこ
とができる。したがって、全体の立付精度を容易かつ確
実に得ることができる。
【0025】請求項9の発明では、請求項6〜8のいず
れかの発明の効果に加え、ステアリングメンバの結合部
をダッシュロアパネルの保持部に車幅内側から突き当て
て結合することにより、ステアリングメンバの組み込み
精度を容易かつ確実に得ることができ、ステアリングホ
イールの車体側に対する組み付け精度を容易かつ確実に
得ることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態に係
り、自動車の製造方法を実現した工場全体の概略平面図
を示している。ここで本発明の骨子は、車両、車体部品
をモジュール化して組み立てる場合の組み立て精度の向
上にあるが、かかるモジュール化した自動車の製造方
法、製造装置及び自動車の概略を、図1〜図8を用い
て、まず概略的に説明する。
【0027】図1のように、製造装置としては、概ねフ
ロア工程装置A、室内部品搭載工程装置B、ボディメイ
ン工程装置C、ランニングパーツ搭載工程装置D、外面
装飾工程装置Eを備えている。
【0028】図1において、符号(イ)は自動化工程、
(ロ)は人手工程、(ハ)は溶接工程、(ニ)は固定設
備、(ホ)はセル生産、(ヘ)は作業工程、(ト)は部
品置場、(チ)は助力装置をそれぞれ示している。
【0029】前記フロア工程装置Aは、フロア工程を実
現するもので、それぞれ軽金属により押し出し成形した
自動車の複数のフロア構成基材を組み合わせ、該組み合
わせたフロア構成基材を溶接してフロア基材を形成す
る。このフロア工程装置Aは、フロア構成基材の組み合
わせ工程を実現する組み合わせ工程装置1と、溶接工程
ハを実現する溶接工程装置3とからなっている。組み合
わせ工程装置1は、フロアメイン工程装置5と2つのサ
ブ工程装置7,9とを備えている。前記フロアメイン工
程装置5、サブ工程装置7,9はそれぞれ作業者の手作
業による作業工程(ヘ)となっている。
【0030】前記室内部品搭載工程装置Bは、室内部品
搭載工程を実現するもので、フロア基材にシート、フロ
アカーペット等のフロア内装材を組み付けてフロアユニ
ットとするものである。この室内部品搭載工程装置Bは
人手工程(ロ)であり、リヤフロアモジュール工程を実
現するリヤフロアモジュール工程装置11とリヤエンド
モジュール工程を実現するリヤエンドモジュール工程装
置13とを備えている。
【0031】前記リヤフロアモジュール工程装置11及
びリヤエンドモジュール工程装置13は、作業者の手作
業による作業工程(ヘ)となっている。室内部品搭載工
程装置Bにはその他、人手工程(ロ)の周囲に助力装置
(チ)、部品(ト)がダッシュモジュールパレット1
5、エンジンルーム部品パレット17、カーペットパレ
ット19、リヤシートパレット21、コンソールパレッ
ト23、フロントシートパレット25に備えられてい
る。
【0032】前記ボディメイン工程装置Cは、ボディメ
イン工程を実現するもので、ボディサイド基材にボディ
内装材を組み付けて自動車の側面部を構成するボディサ
イドユニットとルーフ基材にルーフ内装材を組み付けて
自動車の上部を構成するルーフユニットとをフロアユニ
ットに溶接結合し、アッパーボディユニットを形成す
る。
【0033】ボディメイン工程装置Cは、人手工程
(ロ)及び溶接工程(ハ)の一側にボディサイドLH工
程装置27とルーフ工程装置29、他側にボディサイド
RH工程装置31が備えられている。
【0034】ボディサイドLH工程装置27は、ボディ
サイド基材にボディサイド内装材を組み付けて自動車の
左側の側面部を構成するボディサイドユニットを形成す
るもので、作業工程(ヘ)としてボディサイドサブライ
ン内装装置33とボディサイドセット台車35とを備
え、又、部品(ト)がボディサイドパレット37等に備
えられている。
【0035】前記ボディサイドRH工程装置31は、ボ
ディサイド基材にボディサイド内装材を組み付けて自動
車の右側の側面部を構成するボディサイドユニットを形
成するもので、作業工程(ヘ)としてボディサイドサブ
ライン内装装置39、ボディサイドセット台車41を備
え、又、部品(ト)がボディサイドパレット43等に備
えられている。
【0036】前記ルーフ工程装置29は、作業工程
(ヘ)としてセット工程装置45、固定設備(ニ)とし
てルーフ反転機47を備え、セット工程装置45の周囲
には部品(ト)として車種毎のルーフ部品を備えてい
る。本実施形態では、Sセダンパレット49、Sセタカ
パレット51、ワゴンパレット53、SSコミュータパ
レット55、Mセダンパレット57に備えられている。
【0037】尚、部品置き場103には、車幅違いのル
ーフ、ボディサイド関連部品がパレットに納められてお
り、生産オーダーに従ってパレット毎各サブラインに供
給される。
【0038】前記ランニングパーツ搭載工程装置Dは、
ランニングパーツ搭載工程を実現するもので、エンジ
ン、パワートレイン、サスペンション等からなるアンダ
ーランニングユニットを前記アッパーボディユニットに
組み付けて車両本体を形成する。このランニングパーツ
搭載工程装置Dは自動化工程(イ)に対し、固定設備
(ニ)として自動搭載機59を備え、部品(ト)として
アンダーランニングユニットURUが供給されるように
なっている。
【0039】ランニングパーツ搭載工程装置Dの後流に
は、外装品取付工程装置F、液物付加工程装置G、ウイ
ンドウ工程装置H、ドア取付工程装置Iと続き、最終の
外面装飾工程装置Eに至る。
【0040】前記外装品取付工程装置Fは、外装品取付
工程を実現するもので、バンパー等の外装部品を取り付
ける。この外装品取付工程装置Fは、人手工程(ロ)の
一側に部品(ト)がリヤバンパーパレット63、フロン
トバンパーパレット65に配置され、人手工程(ロ)の
他方側に部品(ト)がフロントエンドモジュールパレッ
ト67に配置され、助力装置(チ)が配置されている。
【0041】前記液物付加工程装置Gは、液物付加工程
を実現するもので、ブレーキオイル等の液物を組み入れ
る。この液物付加工程装置Gは、人手工程(ロ)の一側
に固定設備(ニ)としてロングライフクーラント供給装
置67、ガソリン供給装置69が配置され、同他側にブ
レーキオイル供給装置71、パワーステアリングオイル
供給装置73が配置され、その他の部品(ト)も配置さ
れている。
【0042】前記ウインドウ工程装置Hは、ウインドウ
工程を実現するもので、ウインドウシールドを取り付け
る。ウインドウ工程装置Hは、人手工程(ロ)に対し、
部品(ト)がランプパレット74、ウインドウシールド
パネルパレット75に配置されている。
【0043】前記ドア取付工程装置Iは、ドア取付工程
を実現するもので、ドアパネルにドアミラー等を取り付
けたドアユニットを取り付ける。このドア取付工程装置
Iは、人手工程(ロ)の一側にドアサブRH工程装置7
7と、他側にドアサブLH工程装置78とを備える他、
助力装置(チ)を備えている。前記ドアサブRH工程装
置77は右側のドアユニットを形成するもので、ドアサ
ブLH工程装置78は左側のドアユニットを形成するも
のである。
【0044】前記ドアサブRH工程装置77は、作業工
程(ヘ)の周りに部品(ト)がサッシュモジュールフロ
ントパレット79、サッシュモジュールパレット81、
ドアミラーパレット83、内装モジュールパレット8
5、インナーモジュールパレット87に配置されてい
る。ドアサブLH工程装置78の作業工程(ヘ)、部品
(ト)の配置は左右ドアの違いはあるがドアサブRH工
程装置77と同一であり、同符号をもって示している。
【0045】最後に、外面装飾工程装置Eは、人手工程
(ロ)の一側に部品(ト)のルーフ用樹脂外板パレット
89が配置され、同他側にリヤフェンダー用樹脂外板パ
レット91、フロントフェンダー用樹脂外板パレット9
3、トランクリッド用樹脂外板パレット95、フード用
樹脂外板パレット97がそれぞれ配置されている。
【0046】尚、各工程装置の近傍には、それぞれ必要
な部品置き場99,101,103,105,107,
109,111が配置され、各工程に必要な部品がスト
ックされている。
【0047】そして、まずフロア工程装置Aにおいて、
それぞれ軽金属により押し出し成形した自動車の複数の
フロア構成基材を組み合わせ、溶接工程装置3において
組み合わせたフロア構成基材を溶接してフロア基材を形
成する。次いで、室内部品搭載工程装置Bにおいて、リ
ヤフロアモジュール、リヤエンドモジュール、ダッシュ
モジュール、エンジンルーム部品、カーペット、リヤシ
ート、コンソール、フロントシートが組み付けられ、フ
ロアユニットとして次のボディメイン工程装置Cに移送
される。
【0048】ボディメイン工程装置Cでは、ボディサイ
ドサブライン内装装置33,39において内装の施され
たボディサイドユニットがボディサイドセット台車3
5,41で供給され、前記フロアユニットに組み付けら
れ、次いでルーフ反転機47から反転された左右ボディ
サイドユニット上にルーフユニットが組み付けられる。
このルーフ反転機47には、セット工程装置45におい
て車種に合わせてルーフ基材が選択され、ルーフ内装材
を組み付けてルーフ反転機47に供給されている。
【0049】こうしてフロアユニットにボディサイドユ
ニットを組み付け、更にルーフユニットを組み付けた
後、溶接工程装置58においてレーザ溶接が施される。
【0050】次にランニングパーツ搭載工程装置Dにお
いて、エンジン、パワートレイン、サスペンション等か
らなるアンダーランニングユニット61が自動搭載機5
9によってアッパーボディユニットに組み付けられ、車
両本体が形成される。この車両本体に対し、外装品取付
工程装置Fにおいて、リヤバンパー、フロントバンパ
ー、フロントエンドモジュール等が取り付けられ、液物
付加工程装置Gにおいてロングライフクーラント、ガソ
リン、ブレーキオイル、パワーステアリングオイル等の
液物が組み入れられる。
【0051】ウインドウ工程装置Hでは、ウインドウシ
ールドパネル等が取り付けられる。ドア取付工程装置I
では、ドアパネルにサッシュモジュールフロント、サッ
シュモジュールリヤ、ドアミラー、内装モジュール、イ
ンナーモジュール等が取り付けられた左右のドアユニッ
トが取り付けられる。
【0052】最後に、外面装飾工程装置Eにおいて、ル
ーフ用樹脂外板、リヤフェンダー用樹脂外板、フロント
フェンダー用樹脂外板、トランクリッド用樹脂外板、フ
ード用樹脂外板が取付られ、次の完成検査ラインへ送ら
れる。
【0053】このように、フロア構成基材を組み合わせ
てフロア基材を形成した後に、シート・インストパネ
ル、ハーネス等を組み付けてフロアユニットとし、この
フロアユニットに対し、ボディサイド基材にボディサイ
ド内装材を組み付けたボディサイドユニットを組み付
け、更にルーフ内装材を組み付けたルーフユニットを組
み付ける自動車の製造方法、製造装置、及び自動車であ
るため、各種内装材をそれぞれ開放空間で組み付けるこ
とができ、車両の組立作業性を格段に向上させることが
できる。
【0054】又、塗装工程を廃止したため、塗装設備の
色替え対応が不要となり、車体組立と車両組立が完全に
同期するため、従来の塗装工程前後での仕掛かり車体の
在庫数や工場内の取り置き部品を大幅に減少させること
が可能となる。
【0055】従って、アッパーボディユニット等の車体
組立から最終の車両組立までのライン長を従来の800
工程等から、本実施形態の16工程に大幅に短縮するこ
とができ、非常にコンパクトな生産ラインを実現するこ
とができる。
【0056】このため、自動車の生産に要する時間が極
めて短くなり、この結果、顧客からの注文から納車まで
に必要な期間を大幅に短縮することが可能となるため、
従来の見込み生産から受注生産に切り替えることによ
り、出荷待ち在庫数を大幅に削減可能となり、運搬費、
在庫管理に必要なコストを低減することができる。又、
自動車製造のライン長を大幅に短縮することができるた
め、工場の設置面積を大幅に減縮することができる。
【0057】図2は、図1の自動車の製造装置によって
製造する自動車の各製造工程における製造状態を示した
ものである。図2(a)は図1のフロア工程装置Aを完
了した状態のもので、フロア工程、溶接工程を経ること
によって、フロア基材113が形成される。図2(b)
は図1の室内部品搭載工程装置Bにおいてリヤフロアモ
ジュール工程装置11及びリヤエンドモジュール工程装
置13を経たもので、リヤフロアモジュール工程、リヤ
エンドモジュール工程を経ることによって、フロア基材
113に対しリヤフロアモジュール115とリヤエンド
モジュール117とが組み付けられる。
【0058】図2(c)は、室内部品搭載工程装置Bに
よって、室内部品搭載工程を完了したもので、ダッシュ
モジュール118、フロントシート119,121、リ
ヤシート123等が組み付けられる。図2(d)は、ボ
ディメイン工程装置CのボディサイドLH工程、ボディ
サイドRH工程を経たもので、ボディサイドユニットB
SUが組み付けられる。図2(e)は、ボディメイン工
程装置(c)のルーフ工程を経たもので、ルーフユニッ
トRUが組み付けられる。その後、溶接工程装置58に
よってレーザ溶接される。
【0059】図2(f)は、図1のランニングパーツ搭
載工程装置Dによってランニングパーツ搭載工程を経た
もので、アンダーランニングユニットURUが組み付け
られる。アンダーランニングユニットURUはエンジン
131等を含んでいる。
【0060】図2(g)は、外装品取付工程装置F、液
物付加工程装置G、ウインドウ工程装置H、ドア取付工
程装置Iによってそれぞれ外装品取付工程、液物付加工
程、ウインドウ工程、ドア取付工程を経たもので、フロ
ントエンドモジュール133、左右ドアユニット13
5,137、ウインドウシールドパネル139,141
等が組み付けられ、ブレーキオイル等の液物も組み入れ
られる。
【0061】図2(h)は、図1の外面装飾工程装置E
によって外面装飾工程を経て、自動車が完成した状態を
示し、ルーフ用樹脂パネル143、リヤフェンダー用樹
脂パネル145、フロントフェンダー用樹脂パネル14
7、トランクリッド用樹脂パネル149、フード用樹脂
パネル151が組み付けられる。
【0062】図3(a),図4,図5(a)は、フロア
基材113を構成するそれぞれメインフロア構成基材1
91,193,195、ダッシュクロス部237とエン
ジンコンパートメント骨格部187とリヤフロア骨格部
189との具体構造を示した分解斜視図である。
【0063】まず、図3(a)のようにメインフロア構
成基材191,193,195は、それぞれ軽合金のア
ルミ合金の押し出しによって成形したもので、位置決め
用のロケート穴197,199,201を共に成形して
いる。又、メインフロア構成基材191,193にはシ
ート取付ブラケット203等を係合させるための溝20
5,207が同時に成形されている。
【0064】更には、メインフロア構成基材191に
は、前部に嵌合雄部209が設けられ、後部に嵌合雌部
211が設けられている。メインフロア構成基材193
には、前後部に嵌合雄部213,215が設けられてい
る。更に、メインフロア構成基材195には、前後部に
嵌合雌部217,219が設けられている。
【0065】そして、図3(b)のように、嵌合雌雄部
211,213によってメインフロア構成基材191,
193が結合され、同様に嵌合雌雄部217,215に
よってメインフロア構成基材193,195が結合され
る。
【0066】エンジンコンパートメント骨格部187
は、図4のように3つの部分からなり、サスペンション
マウントメンバ239、左右のフロントサイドメンバ2
41とからなっている。但し、図4では、説明の都合上
ダッシュクロスメンバ237を図示し右側のフロントサ
イドメンバは図示を省略している。
【0067】前記ダッシュロアクロスメンバ237は、
軽合金により押出し成形され下部に嵌合雌部243を備
えている。ダッシュロアクロスメンバ237の前側には
メンバ嵌合部251が設けられ、該メンバ嵌合部251
の上面側に貫通孔253が設けられている。
【0068】前記サスペンションマウントメンバ239
はアルミ合金等の軽金属による上下方向の押出材で形成
され、前記ダッシュロアクロスメンバ237のメンバ嵌
合部251に前方から嵌合する形状に形成されている。
【0069】前記フロントサイドメンバ241は前後方
向の押出材で形成され、その前端に高延性のアルミダイ
カストによるジョイント部255が溶接等によって結合
されている。このジョイント部255はフロントエンド
モジュールを結合するためのものである。フロントサイ
ドメンバ241の後端上面には貫通孔257が設けられ
ている。かかる左右のフロントサイドメンバ241は、
その後端部が前記メンバ嵌合部251にサスペンション
マウントメンバ239の両側で嵌合され、貫通孔25
3,257を貫通する仮止めボルト259によって仮止
めが行なわれている。
【0070】このように組み付けられたエンジンコンパ
ートメント骨格部187は、その嵌合雌部243がメイ
ンフロア構成基材191の嵌合雄部209に嵌合する。
かかる嵌合雌雄部243,209の嵌合は、前記図3で
説明したのと略同様である。
【0071】前記リヤフロア骨格メンバ189は、図5
で示す6個の部品、即ちリヤサイドメンバフロント26
1、リヤサイドメンバリヤ263、リヤクロスメンバフ
ロント265、リヤクロスメンバリヤ267からなって
いる。
【0072】前記リヤサイドメンバフロント261は左
右対称構造であり、これらを一体に押出成形して2つに
切断し、左右のリヤサイドメンバフロントとしている。
前記リヤサイドメンバリヤ263は、左右同一構造であ
り、これらを一体に押出成形し、切断して左右に用いて
いる。前記リヤクロスメンバフロント265及びリヤク
ロスメンバリヤ267は、これらを一体に押出成形し、
厚み方向に切断してそれぞれを形成している。
【0073】前記リヤクロスメンバフロント265,リ
ヤクロスメンバリヤ267と、各リヤサイドメンバフロ
ント261との仮組付は、ロケート穴269から図示し
ないロケートピンを差し込むことによって行なわれてい
る。即ち、図5(b)のように、リヤクロスメンバフロ
ント265にもロケート穴271が設けられ、両ロケー
ト穴269,271に図示しないロケートピンが差し込
まれ、仮組付が行なわれている。リヤクロスメンバリヤ
267とリヤサイドメンバフロント261との仮組付も
同様である。
【0074】これらリヤクロスメンバフロント265、
同リヤ267とリヤサイドメンバフロント261とは溶
接工程において、レーザ溶接により結合されるが、リヤ
サイドメンバフロント261とリヤサイドメンバリヤ2
63とはボルトナットによる結合のみとなっている。即
ち、リヤサイドメンバリヤ263の先端内に、周方向に
複数のナット部を有したリング状ナット273が嵌め込
まれ、このリヤサイドメンバリヤ263の先端がリヤサ
イドメンバフロント261の結合穴275内に差し込ま
れ、リヤサイドメンバフロント261の外面から差し込
まれた複数のボルト277をリヤサイドメンバリヤ26
3内のナット273に締結することにより、リヤサイド
メンバフロント261とリヤサイドメンバリヤ263と
の結合が行なわれている。
【0075】そして、このように結合された図5(a)
のリヤフロア骨格メンバ189は、その前端部が図3
(a)のメインフロア構成基材195の後端部の嵌合雌
部219に仮組み付けされ、溶接工程へ移送される。
【0076】このようにして、フロア工程での作業は、
アルミ合金等の軽金属の数部品の押出成型部材を嵌合し
て構成しているので、各部品重量をスチールの1/2程
度にまですることが可能になり、フロア基材113の仮
組付作業を容易に行なわせることができ、作業者の負荷
を大幅に低減することができる。同時にそもそもプレス
型に比べて型費の安い押出材を極力直線的に配置し、曲
げ加工等を加えなことにより、押出材2次加工コストを
削減すると共に、従来のプレス部品の押出材と鋳物とへ
の置換と併せて、型投資を格段に削減することが可能と
なる。
【0077】従って、フロア構成基材の多品種対応につ
いては、フロア工程での投資が従来に比べ格段に少なく
なる。又、車型対応についてもフロア構成基材を構成す
る押出材の切断長さ、押出型の変更によって容易に対応
することができる。このため、フロア工程において、生
産設備投資の大幅削減と、多品種対応の両立が容易に可
能となる。
【0078】また、フロア基材を構成する押出材部品の
大きさ、重量は十分に手作業で行なえる範囲(例えば最
大長さ1400mm、10kg以下)であり、かつ押出
材相互の嵌合部も手作業での嵌合が可能な嵌合操作力と
したクリップ構造としたため、ロボット設備、助力設備
等が大幅に削減できる。
【0079】前記室内部品搭載工程装置Bにおいては、
人手工程(ロ)のローラコンベア上をフロア基材113
を人手によって移動させながら、図6のようにリヤフロ
アモジュール115、リヤエンドモジュール117、ダ
ッシュモジュール118、フロントシート119,12
1、図示しないリヤシート及びカーペットを、作業者が
フロア基材113に対し組み付けていく。尚、フロア基
材113にシート等のフロア内装材を組み付けることで
フロアユニットFUを形成している。
【0080】前記リヤフロアモジュール115は、リヤ
フロア骨格部189に対し上方から組み付け、ボルトナ
ットにより所定箇所に締結固定する。リヤエンドモジュ
ール117は、リヤフロア骨格部189の後端のフラン
ジ部189aに後端部117aをボルトナットにより締
結固定すると共に、所定箇所においてリヤフロアモジュ
ール115に対しボルトナットにより締結固定してい
る。
【0081】前記ダッシュモジュール118は、フロア
構成基材113のダッシュロアクロスメンバ237取り
付けられている。
【0082】前記フロントシート119,121は、メ
インフロア構成基材191,193の溝205,207
にシート取付ブラケット203を嵌め込み、このシート
取付ブラケット203に対し取り付け固定している。シ
ート取付ブラケット203は、溝205の端部開口から
スライドさせるようにして差込み、所定位置に位置決め
るものである。この位置決めに際しては、図示しない治
具を用いている。尚、リヤシートの取付けについては図
示していないが、同様な方法により取り付けることがで
きる。
【0083】このように、シート119,121等を作
業者が開放空間でフロア構成基材113に組み付けるこ
とができ、従来狭い車室内で行なっていた悪い作業姿勢
の下での重量物組付作業を排除することができ、車両組
み立て作業性が格段に向上する。また、シートやインス
ト部品等、ロボットによって車室外から組み込む際の搭
載軌跡についてもドア開口部や室内空間による制約がな
いために、大幅に単純化され、かつ搭載方向の自由度が
格段に向上するために、ロボットへの投資削減や、工程
内作業時間の短縮が可能となる。
【0084】かかるフロアユニットFUは、次のボディ
メイン工程Cに手動のローラコンベアによって作業者に
より移送される。
【0085】図7はボディメイン工程装置Cの概略を示
しており、メインラインとボディサイドLH工程装置2
7とを示している。尚、ボディサイドRH工程装置31
はメインラインを挟んでボディサイドLH工程装置27
の反対側に配置され、同様な構成となっており、図示は
省略している。
【0086】ボディサイドLH工程装置27はボディサ
イドパレット37と、ボディサブライン内装装置33の
ローラコンベア349と、内装品を収容したパレット3
51と、ボディサイドセット台車35とからなってい
る。ボディサイドパレット37にはそれぞれの区画にM
クラスセダン、ハイトワゴン、ワゴン、Sセダン等のボ
ディサイド基材348が収容されている。ボディサイド
パレット37の下面には手動コンベアであるローラコン
ベアが設けられている。このボディサイドパレット37
は、横移動装置355上に載置され、車種毎に要求され
る区画を次の内装品取付用のローラコンベア349に対
向させ、ボディサイド基材348を手動によって移送す
るようになっている。
【0087】前記ボディサイドセット台車353は、車
輪357を備えたローラコンベア359である。
【0088】そして、作業者はパレット37をスライド
させることによって、サブアッセンブリすべきボディサ
イド基材348を選択し、内装品取付用のローラコンベ
ア349上に引き出す。ここで、ボディサイド基材34
8に取り付けられるボディサイド内装材としての内装部
品、例えばアシストグリップ、シートベルトユニット、
ピラートリム等が内装品のパレット351から取り出さ
れ、アッセンブリされる。このようにボディサイドBS
に対し、開放空間において内装品に組み付けるので、車
両組立作業性が格段に向上する。なお、前記ボディサイ
ド基材348は、例えばアルミダイカストにより成形さ
れ、図9をも参照すると明らかなように、フロントピラ
ー395、センターピラー397、リヤピラー399の
各種ピラーを有する他、サイドシル398、ルーフサイ
ドレール400を有している。
【0089】その後、ボディサイドユニットBSUとし
てボディサイドセット台車35上に移送され、メインラ
インのローラコンベア361上のフロアユニットFUに
仮結合される。フロアユニットFUとボディサイドユニ
ットBSUとの仮組付は、後述するロケートピン及びロ
ケート穴の嵌合により正確に位置決められることにな
る。
【0090】ボディメイン工程装置Cでは、前述したボ
ディサイドユニットBSUの仮結合のように左右のボデ
ィサイドユニットBSUが結合され、次にルーフユニッ
トRUが結合される。このルーフユニットRUは前述し
たように、セット工程装置45において車型毎のルーフ
基材にルーフ内装材を組み付けてルーフユニットRUと
し、ルーフ反転機47で反転させて、図7のように上方
から下降させるものである。即ち、ルーフ反転機47に
おいて反転させたルーフユニットRUは、天井クレーン
363によってメインラインのローラコンベア361上
に移送され、左右のボディサイドユニットBSUに対し
仮組付が行なわれる。この組み付けも後述するピンとロ
ケート穴とによって行なっている。
【0091】その後、溶接工程装置58に移送され、隔
壁の中で自動的にレーザ溶接が行なわれる。
【0092】図8は前記ルーフユニットRUの、メイン
ラインのローラコンベア361に対する供給状況を示し
たルーフ工程装置29の一部を示す斜視図である。図8
のように、ルーフ工程装置29のセット工程装置45
は、湾曲した手動のローラコンベア365を備えた作業
台となっている。ローラコンベア365は前端が回転軸
367に結合され、後端がシリンダ装置369で昇降自
在となっている。セット工程装置45には、部品置き場
103からローラコンベア371を備えたシュータ37
3が延びており、車型に応じたルーフ基材375が供給
できるようになっている。なお、ルーフ基材375は、
図9をも参照すると明らかなように、例えばアルミダイ
カストで成形され、フロントピラー407、フードリッ
ジ408、サイドルーフレール410、リヤピラー41
1、カウル部402、フロントルーフレール404、棒
ルーフ406、リヤルーフレール414、リヤパーシェ
ル412を有している。
【0093】又、セット工程装置45の周囲には、前記
したように、車型に応じたルーフ内装材のパレットが配
置されており、図8ではワゴン用内装材376を収容し
たパレット53と、Mセダン用内装材378を収容した
パレット57とを示している。これらパレット53,5
7と、前記セット工程装置45との間には、ローラコン
ベア377,379が配置され、各内装材376,37
8をセット工程装置45へ適宜作業者が手作業により移
送できるようになっている。
【0094】前記ルーフ反転機47は、反転前支持台3
81と反転部383とを備えており、ルーフ反転機47
とメインラインのローラコンベア361との間にはルー
フユニットRUを移送する天井クレーン385が設けら
れている。天井クレーン385は天井側に固定されたレ
ール387と、該レール387に沿って自動的に移動す
る移動装置389とからなっている。移動装置389は
反転したルーフユニットRUを掴み、レール387に沿
ってルーフユニットRUをメインラインのローラコンベ
ア361上に供給する。
【0095】従って、シュータ373からセット工程装
置45上にルーフ基材375が投入される。この場合、
ルーフ基材375としては、ワゴン用のものが投入され
たものとしている。但し、既に天井クレーン385側に
至ったルーフユニットRUはセダン用のものである。
【0096】セット工程装置45上では仰向けのルーフ
基材375に対し、ワゴン用のルーフ内装材376が選
ばれ、ローラコンベア377を介してルーフ基材375
上へ移送され、作業者によって組み付けられる。
【0097】作業終了後、作業者が起動ボタンを押し込
むと、シリンダ装置369が延びて、ローラコンベア3
65の後端が上昇し、前方傾斜状態となる。これによっ
て、ルーフユニットRUとして反転前支持台381側へ
移送させ、反転部383によって既に示されているセダ
ン用のルーフユニットRUと同様に反転される。
【0098】反転後は、移載装置389に掴みとられ、
レール387に沿って移動し、メインラインのローラコ
ンベア361上のワゴン用のフロアユニット及びボディ
サイドユニットに対して仮組付されることになる。
【0099】図9はフロアユニットFUとボディサイド
ユニットBSUとルーフユニットRUとの各相互間にお
ける位置決め箇所及び位置決め構造について示したもの
である。
【0100】前記フロアユニットFUにはロケート穴1
97,199が備えられ、ボディサイドユニットBSU
には2つのピン391,393が設けられている。前記
ピン391はボディサイドユニットBSUのフロントピ
ラー395の下側に配置され、ピン393はセンターピ
ラー397の下端部側で、フロントピラー395とサイ
ドシル398との結合部に設けられている。又、ピン3
91,393及びロケート穴197,199は、車体前
後方向に対し直交する車幅方向に軸心を向けて配置され
ている。ピン391,393はアルミダイカストで形成
されたボディサイド基材348にスチール製のパイプを
鋳込んで構成したものである。但し、ピン391,39
3は、ボディサイド基材348と一体成形によって形成
することもできる。
【0101】そして、前記ピン391,393をロケー
ト穴197,199に挿入することにより、フロアユニ
ットFUとボディサイドユニットBSUとの位置決めと
仮結合とを行なう。
【0102】ボディサイドユニットBSUとルーフユニ
ットRUとの間もピン及びロケート穴によって位置決め
と仮結合とが行なわれている。即ち、ボディサイドユニ
ットBSUには、フロントピラー395の上端と、セン
ターピラー397の上端と、リヤピラー399の上端と
にそれぞれロケート穴401,403,405が設けら
れている。又、ルーフユニットRUには、フロントピラ
ー407の下端部とセンターピラー409の上端部とリ
ヤピラー411の上端部とにそれぞれピン413,41
5,417が設けられている。
【0103】すなわち、ルーフユニットRUのピン41
3は、フロントピラー407とフードリッジ408との
結合部に設けられ、ピン415はセンターピラー409
とルーフサイドレール410との結合部に設けられ、ピ
ン417はリヤピラー411、リヤパーシェル412、
ルーフサイドレール410との結合部において設けられ
ている。
【0104】ピン413,415,417、ロケート穴
401,403,405の軸心は、ピン391,39
3、ロケート穴197,199の軸心に対し直交するよ
うに上下に軸心を向けて配置されている。
【0105】そして、ピン413,415,417をロ
ケート穴401,403,405に挿入することによ
り、ボディサイドユニットBSUとルーフユニットRU
との位置決めと仮結合が行なわれる。
【0106】尚、図9では左側のボディサイドユニット
BSUとフロアユニットFU、及びルーフユニットRU
との位置決め結合のみを示しているが、右側のボディサ
イドユニットとの位置決め結合についても同様である。
【0107】フロアユニットFUとボディサイドユニッ
トBSUとの結合は上記のように下部のピン391,3
93及びロケート穴197,199によって車幅方向に
結合するのに対し、ルーフユニットRUは、予めフロア
ユニットFUに対して結合したボディサイドユニットB
SUに対し鉛直方向に降下して、ピン413,415,
417がロケート穴401,403,405に嵌合して
結合される。これによって、大概、片持ちでフロアユニ
ットFUと結合されたボディサイドユニットBSUの自
由端を所定の寸法精度に一体成形されたピン413,4
15,417,ロケート穴401,403,405によ
って保持され、フロアユニットFUとボディサイドユニ
ットBSUとの建て付け精度が更に向上する。
【0108】このようにフロアユニットFU、ボディサ
イドユニットBSU、ルーフユニットRUの間をピン及
びロケート穴によって位置決め、仮保持することによ
り、仮組みから精度出しまで自動的に行なうことがで
き、車体治具設備を廃止することが可能になる。更に、
車幅が異なっても、各々の部品が仮組み付けから精度出
しまで自動的に行なう機能を有しているために、車幅別
に車体治具設備を備える必要がなく、車体結合工程での
設備投資を格段に低減することが可能になる。
【0109】尚、図9において、車体結合以前に搭載さ
れた室内部品については図示を省略している。
【0110】ここで、ピン及びロケート穴構造の構成作
用について更に説明する。
【0111】図10のように、フロアユニットFUとボ
ディサイドユニットBSUとを結合する際に、位置決め
を容易に行ない、かつ嵌合時に車体精度が自動的に得ら
れるようにする。押出材であるフロア基材113のロケ
ート穴199の内径は押出材の性質上、一定寸法である
ため、嵌め合い構造の設定をボディサイドユニットBS
U側のピン393で対応する。
【0112】ピン393の先端部393aは、ロケート
穴199に対して十分に小さな直径とすることで、スリ
ーブに対しての挿入を容易としている。ピン393の付
け根部ではテーパ面393bを介した後に車体精度が確
保できる程度の嵌合精度(クリアランスδ)及び嵌合長
さ(L)とすれば、従来車体治具で精度を得ていたフロ
アとボディサイドとの直角度θを、ピン393とロケー
ト穴199との嵌合関係、つまりθ=tan-1(δ/L)
が所定値以下となるようにδとLとをコントロールする
ことにより得ることができる。即ち、ボディサイドユニ
ットBSU上端側のロケート穴403の位置ずれ量Sの
許容値を嵌合長さLとクリアランスδとで管理すること
ができるのである。
【0113】そして、下部のピン393、ロケート穴1
99等の結合方向と、上部のピン415、ロケート穴4
03等の結合方向とを車幅方向、上下方向に分けること
によって、各々の建て付け精度(=直角度)をより一層
向上することができる。
【0114】尚、ピンとロケート穴とで結合された部分
以外において、ボディサイドユニットBSUとルーフユ
ニットRUとの合わせ面においても、各々閉断面のアル
ミダイカスト部品が合わせ面を等しくすることによっ
て、閉断面を形成することが可能となり、かつ各々には
局所的な断面変形を抑制するリブを形成することによっ
て、従来の車体構造に対してより一層の車体剛性を確保
することができる。
【0115】又、ピンとロケート穴との設置位置は図9
で説明したように、フロアユニットFUとボディサイド
ユニットBSUとの間においては、センターピラー39
7とサイドシル398との結合部に、ボディサイドユニ
ットBSUとルーフユニットRUとの間においては、フ
ードリッジ408とフロントピラー407との結合部、
センターピラー409とルーフサイドレール410との
結合部、及びリヤピラー411とリヤルーフレール41
2とルーフサイドレール410との結合部としている。
【0116】これらの部位は、従来の車体構造におい
て、全て衝突性能、車体剛性を確保するために入念な補
強が施された部位である。これらの部位において、ボデ
ィサイドユニットBSU及びルーフユニットRUに強固
に固定されたピン391,393,413,415,4
17が、同じくフロアユニットFU及びボディサイドユ
ニットBSUに一体に形成されたロケート穴197,1
99,401,403,405に所定の嵌合寸法をもっ
て結合されているため、結合部への入力をピン391,
393,413,415,417とロケート穴197,
199,401,403,405との嵌合面全体で受け
ることによって、応力を車体全体へ広く分散することが
可能となる。従って、継ぎ手効率を大幅に向上すること
が可能となり、車体の強度剛性を格別な補強をすること
なく確保することができる。
【0117】ここで図11から図14を用いて本発明の
骨子となる仮止め手段の一実施形態の詳細を更に説明す
る。
【0118】図11はダッシュモジュール118とフロ
アユニットFUとボディサイドユニットBSUとの関係
を示す分解斜視図である。本発明実施形態はかかるフロ
アユニットFUとボディサイドユニットBSUとの立付
精度をダッシュモジュール118を利用して、更に向上
させるようにしたものである。
【0119】図11のようにダッシュモジュール118
は、ステアリングメンバ501とダッシュロアパネル5
03とを備え、ステアリングメンバ501にはステアリ
ングメンバコラムユニット505が取り付けられ、ダッ
シュロアパネル503にはペダルモジュール507が取
り付けられている。
【0120】前記ステアリングメンバ501はアルミニ
ュウム軽合金などの押し出し材によって中空円筒状に形
成され、その両端部に結合部509a,509bが設け
られている。前記ステアリングメンバ501の中央部に
は左右のインストステイ511a,511bが溶接など
によって固着されている。
【0121】ステアリングメンバ501の運転席側にお
いて一対の取り付けブラケット513a,513bが固
着され、該取り付けブラケット513a,513bにス
テアリングコラムユニット505の結合ブラケット51
5が図示しないボルトナットにより締結されている。5
05aはステアリングホイール、517はダッシュボー
ドである。
【0122】前記ダッシュロアパネル503には、車幅
方向両側にダッシュサイド部519a,519bが設け
られ、該ダッシュサイド部519a,519bの上部側
に車幅方向に対向する保持部521a,521bが設け
られている。したがって、該保持部521a,521b
に対し、ステアリングメンバ501の結合部509a,
509bが車幅方向内側から突き立て結合されることに
より、ステアリングメンバ501がダッシュロアパネル
503に対し位置決められる。そして、ダッシュロアパ
ネル503が後述するようにフロアユニットFUに対
し、位置決められることによりステアリングコラム50
5の車体取り付け寸法の精度出しを行うことができる。
【0123】前記ダッシュロアパネル503の下縁部に
は、前記ダッシュサイド部519a,519bに渡って
嵌合フランジ部523が設けられている。該嵌合フラン
ジ部523の中間部左右両側には位置決め部として三角
形状の凸部524a,524bが設けられている。ダッ
シュロアパネル503の上縁部には、同様にダッシュサ
イド部519a,519bに渡る突き当てフランジ部5
25が設けられている。また、前記ペダルモジュール5
07は、ダッシュロアパネル503のペダルモジュール
取り付け部527に図示しないボルトナットにより締結
固定されている、前記フロアユニットのダッシュロアク
ロスメンバ237には車幅方向側方から見て断面U字状
に形成された溝部529が設けられている。該溝部52
9の中間部左右両側には位置決め部としてのVカット5
31a,531bが設けられ、同左右両側には逃げカッ
ト533a,533bが設けられている。
【0124】そして、前記溝部529にダッシュロアパ
ネル503の嵌合フランジ部523が嵌合することによ
りフロアユニットFUに対するダッシュロアパネル50
3の仮保持が行われる。したがって、嵌合フランジ部5
23と溝部529とは、ダッシュクロス部としてのダッ
シュロアクロスメンバ237に対しダッシュロアパネル
503を仮保持させる仮保持部を構成している。
【0125】また、溝部529に嵌合フランジ部523
を嵌合させた時には、Vカット531a,531bに、
凸部524a,524bが嵌合することによりダッシュ
ロアパネル503がフロアユニットFUに対し、車幅方
向に位置決められる。したがって、凸部524a,52
4b及びVカット531a,531bはダッシュモジュ
ール118をフロアユニットFUに車幅方向へ位置決め
る位置決め部を構成している。
【0126】Vカット531a,531bに対する凸部
524a,524bの嵌合に際しては、ダッシュロアパ
ネル503がダッシュロアクロスメンバ237に対し左
右方向へ若干ずれたとしてそのまま下降させることによ
り凸部524a,524bがVカット531a,531
bに誘い込まれることにより、自動的に位置決めが行わ
れる。したがって、ダッシュロアパネル503のダッシ
ュロアクロスメンバ237に対する位置決めを容易に行
わせることができる。ダッシュロアクロスメンバ237
に対し、ダッシュロアパネル503を仮保持させた時、
ダッシュサイド部519a,519bは左右の逃げカッ
ト533a,533bから車室内側へ臨まされることに
なる。この嵌合部における溶接は、フロアユニットFU
とボディサイドユニットBSUの溶接時に行なわれ、内
装材等の損傷を防ぐために、車室外側または、エンジン
ルーム側から、レーザー溶接等、一方向溶接によって接
合される。
【0127】そして、ロケートピン535が、ボディサ
イドユニットBSUのフロントピラー395とダッシュ
モジュール118のダッシュロアパネル503及びステ
アリングメンバ501とに貫通することにより、ボディ
サイドユニットBSUとダッシュモジュール118との
位置決めが行なわれている。
【0128】図12は、前記図11のXII−XII線
矢視における一部省略の断面図を示したもので、前記ス
テアリングコラムユニット505の前端部側は結合ブラ
ケット537を介してステアリングブラケット539に
結合され、該ステアリングブラケット539には前記ス
テアリングメンバ501も溶接などにより結合され、ス
テアリングブラケット539が車体側のカウルトップパ
ネル541に溶接などによって固着されている。また、
カウルトップパネル541には前記ダッシュロアパネル
503の突き当てフランジ部525が溶接によって固着
されている。更に、前記ダッシュロアクロスメンバ23
7の溝529に嵌合した嵌合フランジ部523は溶接に
よって固着される。
【0129】かかる構造により、入力F1,F2Iに対
し、ステアリングメンバ501が十分な強度を保持する
ことができる。なお、入力F1は車両衝突時のエアバッ
ク作動反力であり、入力F2は衝突時のステアリングラ
ック543からの荷重である。したがって、前記ステア
リングメンバ501によるステアリングコラムユニット
505の支持、入力F1,F2に対する支持、及びステ
アリングコラムユニット505の車体取付寸法の精度出
しの機能を確保することができ、ステアリングメンバ5
01のダッシュモジュール118内での大きな2点の機
能を十分に確保することができる。
【0130】図13は、ボディサイドユニットとダッシ
ュモジュールとの間の仮止め手段の詳細を示したもの
で、前記図11のXIII−XIII線矢視断面図の概
略を示すものである。この図13は、一方側の結合部5
09aと保持部521aとロケートピン535との関係
を示しているが、他方側の結合部、保持部521b、ロ
ケートピンの関係においても、同一構成であり、他方側
の説明は図13の説明をもって代えることにする。
【0131】図13のように、前記結合部509aはフ
ランジ部545aと筒部545bとからなり、筒部54
5bが前記ステアリングメンバ501の端部に嵌合し、
溶接547をもって固着されている。前記結合部509
aの内径側には雌ねじ部545cが設けられている。前
記結合部509aのフランジ部545aは前記ダッシュ
ロアパネル503の保持部521aに突き当てられ、ボ
ルトナット549によって締結固定されている。
【0132】前記ダッシュロアパネル503の保持部5
21aには車幅方向外側に突出する嵌合部551が設け
られ、その端部に位置決め当接部として当接受け面55
3が設けられている。嵌合部551の内側には車幅方向
外側へ広がるテーパ穴551aが設けられている。前記
ボディサイドユニットBSUのフロントピラー395に
は雄嵌合部555が設けられている。雄嵌合部555に
は位置決め当接部として当接当て面555aが設けられ
ている。
【0133】また、雄嵌合部555の先端には、前記テ
ーパ穴551に嵌合するテーパ部557が設けられてい
る。前記雄嵌合部555の軸芯部にはボディサイドユニ
ットBSU側のロケート穴559が設けられている。
【0134】前記結合部509aの雌ねじ部545cと
保持部521aのテーパ穴551aとは、フロントピラ
ー395のロケート穴559と共にボディサイドユニッ
トBSU及びダッシュモジュール118に車幅方向に軸
芯を向けて形成されたロケート穴を構成し、ロケートピ
ン535と共に本実施形態における仮止め手段を構成し
ている。
【0135】フロアユニットFUとボディサイドユニッ
トBSUとの結合に際しては、図9での説明における仮
組み付けと共に図11から図13のような位置決めが行
われる。すなわち、前述したようにダッシュロアパネル
503の嵌合フランジ部523がダッシュロアクロスメ
ンバ237の溝部529に嵌合して仮保持され、Vカッ
ト531aに凸部524aが嵌合してダッシュクロスメ
ンバ237に対するダッシュロアパネル503の仮保持
と車幅方向の位置決めとが同時に行われる。
【0136】そして、ボディサイドユニットBSUの組
み付けによって、ダッシュロアパネル503の嵌合部5
51のテーパ穴551aにボディサイドユニットBSU
のフロントピラー395のテーパ部557が嵌合する。
次いで、フロントピラー395のロケート穴559にロ
ケートピン535を挿入し、結合部509aの雌ねじ部
545cにロケートピン535の雄ねじ部535aを締
結する。このロケートピン535の締結によって、テー
パ穴551a、テーパ部557が相互に自動的に軸芯を
一致させるように移動し、当接受け面553に当接当て
面551が当接する。ロケートピン535はフロントピ
ラー395に対し図示しないボルトにより、締結固定さ
れる。
【0137】そして、前記のようにフロアユニットFU
に対し、位置決められているダッシュモジュール118
のダッシュロアパネル503に対し当接受け面553、
当接当て面555aの当接により、ボディサイドユニッ
トBSUのフロントピラー395の部分が車幅方向に位
置決められることになる。
【0138】したがって、ボディサイドユニットBSU
の前後上下方向の車体取付精度とステアリングメンバ5
01の前後上下方向の車体取付精度とを同様にすること
ができ、ロケートピン535の締結によって、ボディサ
イドユニットBSUとダッシュモジュール118との左
右方向精度を一致させることが可能となる。
【0139】これによって、フロアユニットFUにダッ
シュモジュール118を搭載後、ボディサイドユニット
BSUをフロアユニットFUおよびダッシュモジュール
118に前記のように締結すると、フロアユニットFU
に対するダッシュモジュール118、ボディサイドユニ
ットBSU各々の前後上下左右方向の組み込み位置精度
を、特に治具を用いなくても十分に確保することができ
る。したがって、立付精度のよい車体の組み立てを容易
かつ確実に行うことができる。
【0140】また、図14(a)の対策前の構造に示す
ように、ボディサイドユニットBSUとフロアユニット
FUとの接合点Oを支点とすると、この接合点Oからの
距離Lが大きくなるほどボディサイドユニットBSUの
フロアユニットFUに対する立付誤差eが大きくなる。
つまり、ルーフユニットRUをボディサイドユニットB
SUに結合するまでフロアユニットFUに対してボディ
サイドユニットBSUは接合点Oを支点とした片持ちの
状態で固定されているため、ボディサイドユニットBS
UのルーフユニットRUに対する結合側端部の立付精度
誤差eは大きくならざるを得ず、その結果、ルーフユニ
ットRUとボディサイドユニットBSUとを嵌合する際
のロケートピン413等とロケート穴401等との車幅
方向のずれが大きくなりやすく、嵌合に必要な操作力が
大きくなって作業性が低下しがちになる。
【0141】また、フロアユニットFUに対するボディ
サイドユニットBSUの傾きθが大きくなり、直角度が
でていない場合でも、左右ボディサイドユニットBSU
のロケート穴間の距離wが維持されていれば、ルーフユ
ニットRUを組み付けることは可能であり、正規の立付
精度が出にくいことになる。
【0142】そこで、本発明の実施形態の(b)のよう
に接合点Oからの距離が大きい位置において前記のよう
にロケートピン535の締結により、結合する構造にす
れば、接合点OにおけるボディサイドユニットBSUの
左右方向寸法が決定されるので、ボディサイドユニット
BSUとフロアユニットFUとの左右方向の立付誤差を
効率よく吸収することができる。
【0143】したがって、左右ボディサイドユニットB
SUの左右ロケート穴間の距離wが正規の位置におい
て、正確に維持することができ、ルーフユニットRUを
容易に組み付けながら立付精度を確実に維持することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る自動車の製造工程、
製造工程装置のぼぼ全体を示す工場の概略平面図であ
る。
【図2】各工程の完成状態を示し、(a)は溶接工程完
了状態、(b)はリヤフロアモジュール及びリヤエンド
モジュールを取り付けた状態、(c)はフロア工程完了
状態、(d)はボディサイドユニットを取り付けた状
態、(e)はルーフユニットを取り付けた状態、(f)
はアッパーボディユニットをランニングユニットに搭載
した状態、(g)は外装品取付工程、液物付加工程、ウ
インドウ工程、ドア取付工程を完了した状態、(h)は
外面装飾工程を完了した状態のそれぞれ概略平面図であ
る。
【図3】メインフロア構成基材を示し、(a)は分解斜
視図、(b)は(a)のb−b線矢視断面図である。
【図4】エンジンコンパートメント骨格部の分解斜視図
である。
【図5】リヤフロア骨格部を示し、(a)は斜視図、
(b)は一部分解斜視図である。
【図6】フロアユニットの組付状態を示す拡大分解斜視
図である。
【図7】アッパーボディユニットの組付状態を示す拡大
斜視図である。
【図8】ルーフ工程装置の一部を示す斜視図である。
【図9】フロアユニットとボディサイドユニットとルー
フユニットとの結合を示す分解拡大斜視図である。
【図10】フロアユニットとボディサイドユニットとの
結合を示す要部拡大断面図である。
【図11】フロアユニットとボディサイドユニットとダ
ッシュモジュールとの関係を示す分解斜視図である。
【図12】図11のXII−XII線矢視概略断面図で
ある。
【図13】図11のXIII−XIII線矢視概略断面
図である。
【図14】立付精度の説明にかかり、(a)は対策前、
(b)は対策後の説明図である。
【符号の説明】
113 フロア基材 118 ダッシュモジュール 237 ダッシュロアクロスメンバ(ダッシュクロス
部) 395 フロントピラー 501 ステアリングメンバ 503 ダッシュロアパネル 505 ステアリングコラムユニット 505a ステアリングホイール 509a,509b 結合部 521a,521b 保持部 524a,524b 凸部(位置決め部) 531a,531b 凹部(位置決め部) 523 嵌合フランジ部(仮保持部) 529 溝部(仮保持部) 535 ロケートピン(仮止め手段) 545c 雌ねじ部(ロケート穴)(仮止め手段) 551a テーパ穴(ロケート穴)(仮止め手段) 553 当接受け面(位置決め当接部) 555a 当接当て面(位置決め当接部) 559 ロケート穴(仮止め手段) FU フロアユニット BSU ボディサイドユニット RU ルーフユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−76939(JP,A) 特開 平9−280232(JP,A) 特開 平7−81614(JP,A) 特開 平7−52828(JP,A) 特開 平6−199248(JP,A) 特開 平6−199152(JP,A) 特開 平5−24563(JP,A) 特開 平1−204870(JP,A) 特開 昭63−150126(JP,A) 特開 平3−294070(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 65/00 B62D 25/02 B62D 25/08

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軽金属材により押し出し成形されたダッ
    シュクロス部を前端部に有するフロア基材にフロア内装
    材を組み付けたフロアユニットと、フロントピラーなど
    の各種ピラーを有するボディサイド基材にボディサイド
    内装材を組み付けて自動車の側面部を構成するボディサ
    イドユニットと、ルーフ基材にルーフ内装材を組み付け
    て自動車の上部を構成するルーフユニットと、少なくと
    もダッシュロアパネルとステアリングメンバとを備えて
    車室前部側に配置されるダッシュモジュールとを溶接結
    合する自動車の製造方法であって、 前記ボディサイドユニットとダッシュモジュールとの間
    に仮止め手段を設け、 該仮止め手段により予めボディサイドユニットとダッシ
    ュモジュールとを位置決めてから前記溶接結合を行うこ
    とを特徴とする自動車の製造方法。
  2. 【請求項2】 軽金属材により押し出し成形されたダッ
    シュクロス部を前端部に有するフロア基材にフロア内装
    材を組み付けたフロアユニットと、フロントピラーなど
    の各種ピラーを有するボディサイド基材にボディサイド
    内装材を組み付けて自動車の側面部を構成するボディサ
    イドユニットと、ルーフ基材にルーフ内装材を組み付け
    て自動車の上部を構成するルーフユニットと、ダッシュ
    ロアパネル、ステアリングメンバ、ステアリングホイー
    ルなどの各種機能部品を備えて車室前部側に配置される
    ダッシュモジュールとを溶接結合する自動車であって、 前記ボディサイドユニットとダッシュモジュールとの間
    に仮止め手段を設けたことを特徴とする自動車。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の自動車であって、 前記仮止め手段は、前記ボディサイドユニット及びダッ
    シュモジュールに車幅方向に軸心を向けて形成されたロ
    ケート穴と、該ロケート穴に嵌合するロケートピンとよ
    りなることを特徴とする自動車。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の自動車であって、 前記ロケート穴は、前記ボディサイドユニットのフロン
    トピラーとダッシュモジュールのダッシュロアパネル及
    びステアリングメンバとに形成されたことを特徴とする
    自動車。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の自動車であって、 前記ダッシュクロス部に対し前記ダッシュロアパネルを
    仮に保持される仮保持部を設けたことを特徴とする自動
    車。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の自動車であって、 前記仮保持部は、前記ダッシュクロス部に形成された溝
    部と前記ダッシュロアパネルに形成され前記溝部に嵌合
    する嵌合フランジ部とよりなることを特徴とする自動
    車。
  7. 【請求項7】 請求項2〜5の何れかに記載の自動車で
    あって、 前記ダッシュモジュールをフロアユニットに車幅方向へ
    位置決める位置決め部を設け、 前記ボディサイドユニットをダッシュモジュールに車幅
    方向へ当接させて位置決める位置決め当接部を設けたこ
    とを特徴とする自動車。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の自動車であって、 前記ロケートピンに雄ねじ部を設けると共に、前記ステ
    アリングメンバのロケート穴に雌ねじ部を設け、 前記雌雄ねじ部を締結して前記位置決め当接部を当接さ
    せることを特徴とする自動車。
  9. 【請求項9】 請求項6〜8記載の自動車であって、 前記ダッシュロアパネルに、車幅方向に対向する保持部
    を設け、前記ステアリングメンバの車幅方向両端部に、
    前記保持部に車幅方向内側から突き当てて結合する結合
    部を設けたことを特徴とする自動車。
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