JP3399756B2 - 平版印刷版の処理方法 - Google Patents

平版印刷版の処理方法

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JP3399756B2 JP27910496A JP27910496A JP3399756B2 JP 3399756 B2 JP3399756 B2 JP 3399756B2 JP 27910496 A JP27910496 A JP 27910496A JP 27910496 A JP27910496 A JP 27910496A JP 3399756 B2 JP3399756 B2 JP 3399756B2
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
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    • G03F7/063Additives or means to improve the lithographic properties; Processing solutions characterised by such additives; Treatment after development or transfer, e.g. finishing, washing; Correction or deletion fluids
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウム板を
支持体とする銀錯塩拡散転写法を利用した平版印刷版と
処理方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】銀錯塩拡散転写法(DTR法)を用いた
平版印刷版については、フォーカル・プレス、ロンドン
ニューヨーク(1972年)発行、アンドレ ロット
及びエディス ワイデ著、「フォトグラフィック・シル
バー・ハライド・ディヒュージョン・プロセシズ」、第
101頁〜第130頁に幾つかの例が記載されている。 【0003】その中で述べられているように、DTR法
を用いた平版印刷版には、転写材料と受像材料を別々に
したツーシートタイプ、あるいはそれらを一枚の支持体
上に設けたモノシートタイプの二方式が知られている。
ツーシートタイプの平版印刷版については、特開昭57
−158844号公報に詳しく記載されている。又、モ
ノシートタイプについては、特公昭48−30562
号、同51−15765号、特開昭51−111103
号、同52−150105号などの各公報に詳しく記載
されている。 【0004】本発明が対象とする、アルミニウム板を支
持体とした銀錯塩拡散転写法を利用したモノシートタイ
プの平版印刷版(以降、アルミニウム平版印刷版と称
す)は、特開昭57−118244号、同57−158
844号、同63−260491号、特開平3−116
151号、同4−282295号、米国特許第4,56
7,131号、同第5,427,889号等の公報に詳
しく記載されている。 【0005】前記アルミニウム平版印刷版は、粗面化さ
れ陽極酸化されたアルミニウム支持体上に物理現像核を
担持し、更にその上にハロゲン化銀乳剤層を設けた構成
に成っている。この平版印刷版の一般的な製版方法は、
露光後、現像処理、水洗処理(ハロゲン化銀乳剤層の除
去)、仕上げ処理の工程から成っている。 【0006】詳細には、現像処理によって物理現像核上
に金属銀画像部が形成され、次の水洗処理によってハロ
ゲン化銀乳剤層が除去されてアルミニウム支持体上に金
属銀画像部(以降、銀画像部と称す)が露出する。同時
に陽極酸化されたアルミニウム表面自身が非画像部とし
て露出する。 【0007】DTR法を用いた平版印刷版では、露光に
よって感光核を生じたハロゲン化銀結晶は化学現像によ
って黒化銀となり、一方未感光のハロゲン化銀結晶は現
像液中の銀塩錯化剤により銀塩錯体となって物理現像核
まで拡散し、核の存在下で物理現像を生起して銀画像部
を形成する。 【0008】本発明が対象とするアルミニウム平版印刷
版は、従来から一般的に用いられている、ハロゲン化銀
乳剤層の上に物理現像核を有する平版印刷版とは構成が
異なり、ハロゲン化銀乳剤層の下に物理現像核を有する
構成になっている。この両者の構成の違いは、製版処理
によって形成された銀画像の性質に影響を及ぼすことが
分かってきた。 【0009】即ち、乳剤層中の銀塩錯体が上(現像液
側)に拡散するか、または下(支持体側)に拡散するか
によって、転写効率等が異なり転写銀の出来方に影響す
ることが考えられる。つまり、本発明が対象とするアル
ミニウム平版印刷版は、転写効率が劣り、転写銀量の少
ない銀画像ができやすく、この転写銀量の少ない銀画像
部、例えば細線や網点はインキ乗り性が悪いという、ア
ルミニウム平版印刷版特有の問題をかかえていた。この
問題は、平版印刷版の銀画像が印刷物に忠実に再現でき
ないという印刷再現性低下の原因となっていた。 【0010】印刷再現性とは、印刷時、平版印刷版の銀
画像にインキが確実に乗り、銀画像と同じ画像が印刷物
に再現できることを云う。印刷再現性が良い場合、印刷
する前に、平版印刷版の銀画像を見て、印刷物の画像が
分かるという利点があり、これは平版印刷版を製版する
際に重要である。印刷再現性が悪い場合、所望の印刷物
が得られるかどうかは印刷しないと分からないという問
題があり、製版、印刷の作業効率を低下させていた。 【0011】上記銀画像のインキ乗り性の問題は、従来
から用いられている銀画像を親油性にする化合物(親油
化剤)、例えば特公昭48−29723号及び特開昭5
8−127928号等に記載されているメルカプト基ま
たはチオン基を有する化合物を作用させることによって
解決する性質のものではなかった。 【0012】また、特開平7−72630号公報には高
コントラストを有し、印刷領域での良好なインキ受容性
を得るために、カルボキシ基等の置換基を有する1−フ
ェニル−5−メルカプト−テトラゾールの存在下で現像
すること、特開平7−319165号ではベンゾトリア
ゾ−ル化合物の存在下で処理することが開示されている
が、所望する性能には至っていなかった。 【0013】一方、DTR法を利用した平版印刷版に
は、製版カメラで数秒〜数十秒間の露光を与えて製版す
るカメラタイプと、レーザー光(ヘリウム・ネオンレー
ザー、アルゴンレーザー、半導体レーザー、発光ダイオ
ード等)を用いてダイレクト製版する走査型露光用平版
印刷版が知られている。走査型露光はカメラ露光に比べ
てシャープネス、解像力が優れているという利点があ
る。 【0014】しかしながら、走査型露光によって解像力
の高い平版印刷版が得られても、前記したように銀画像
のインキ乗り性が悪く、版面上の細線や網点が印刷物に
忠実に再現できなければ、走査型露光用平版印刷版の利
点を生かすことができないという問題があった。 【0015】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題を解決し、平版印刷版の版面上の銀画像を印刷物に
忠実に再現することができる平版印刷版の処理方法を提
供することである。特に走査型露光用平版印刷版の高解
像力を生かす上で好適な平版印刷版の処理方法を提供す
ることである。 【0016】 【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、ア
ルミニウム支持体とハロゲン化銀乳剤層の間に物理現像
核層を有する平版印刷版の処理方法において、メルカプ
ト基を有さない単環のアゾール化合物もしくはその置換
誘導体の存在下で現像処理し、次に前記ハロゲン化銀乳
剤層を除去することによって達成された。 【0017】更にメルカプト基もしくはチオン基を有す
る含窒素複素環化合物を平版印刷材料に含有させること
によって、更に効果が向上する。また、上記本発明の処
理方法は走査型露光用平版印刷版の処理に、特に好適に
用いられる。 【0018】 【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。本
発明に用いられる前記化合物は、置換基としてメルカプ
ト基を有さず、かつ芳香族やヘテロ環等の縮合環を有さ
ない単環のアゾール環である。代表的な化合物を下記の
一般式で示す。 【0019】 【化1】 式中、R1は各々水素原子、ハロゲン原子、アルキル基
(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル基等)、アミノ基、アルケニル基(例えばアリル
基等)、アラルキル基(例えばベンジル、フェネチル基
等)、アリール基(例えばフェニル、o−トリル、m−
トリル、p−トリル、m-クロロフェニル、p−ニトロ
フェニル基等)、アルコキシ基、ヒドロキシ基、カルボ
キシ基、スルホ基、アルコキシカルボニル基、アシルア
ミド基、スルホンアミド基、アシル基、アルキルスルホ
ニル基等を表す。nは0〜4の整数を表し、nが2以上
の場合は同じでも異なっていてもよい。Zはアゾール環
を形成するのに必要な原子群を表し、アゾール環として
は、例えばピロール、イミダゾール、ピラゾール、トリ
アゾール、テトラゾール、オキサゾール、オキサジアゾ
ール、チアゾール、チアジアゾール等がある。 【0020】本発明で用いられる前記化1の好ましい具
体例を以下に示す。 【0021】 【化2】 【0022】 【化3】 【0023】 【化4】 【0024】 【化5】 【0025】 【化6】 【0026】 【化7】 【0027】 【化8】 【0028】 【化9】 【0029】 【化10】 【0030】 【化11】 【0031】 【化12】 【0032】 【化13】 【0033】 【化14】 【0034】 【化15】 【0035】 【化16】 【0036】 【化17】 【0037】 【化18】 【0038】 【化19】 【0039】 【化20】 【0040】 【化21】 【0041】 【化22】 【0042】上記化合物の中でも、特にイミダゾール、
トリアゾールもしくはそれらの置換誘導体が好ましく、
特に置換基としてフェニル基を有するイミダゾール及び
アミノ基を有するトリアゾールが好ましい。イミダゾー
ルもしくはその置換誘導体は現像液中に含有させること
によって、より効果を発現する。 【0043】本発明で用いられる前記化合物は、平版印
刷版及び/または現像液に含有させる。平版印刷版に含
有させる場合は、そのいずれの構成層中にも含有させる
ことができるが、好ましくはハロゲン化銀乳剤層に含有
させる。平版印刷版に含有させる場合の添加量は0.1
〜500mg/m2、好ましくは0.1〜100mg/
2程度である。現像液に含有させる場合は0.1〜1
0g/リットル程度が好ましい。前記アゾール化合物は
2種類以上を併用してもよい。 【0044】本発明において、前記アゾール環化合物の
存在下での処理に際し、更に平版印刷版にメルカプト基
もしくはチオン基を有する含窒素複素環化合物を含有さ
せることによって、更なる効果が図られる。メルカプト
基もしくはチオン基を有する含窒素複素環化合物は、被
り防止剤、前記したように親油化剤等として知られてい
るが、本発明においては、平版印刷版中に含有させるこ
とによって、前記アゾール化合物との組合せによりDT
R現像の物理現像と化学現像のバランスを最適にするも
のと考えられる。 【0045】本発明に用いられるメルカプト基もしくは
チオン基を有する含窒素複素環化合物としては、下記の
化23に示される一般式を有するものが挙げられる。 【0046】 【化23】 【0047】(式中のR2、R3、R4は水素原子、アル
キル基、アルケニル 基、アラルキル基またはアリール
基を表す。m、nは0〜2の整数を表す。Zは、式中の
N、Cと共に5ないし6員環を形成するのに必要な結合
の残りの原子団を示す。) 【0048】5ないし6員環の具体的な例としては、イ
ミダゾール、イミダゾリン、チアゾール、チアゾリン、
オキサゾール、オキサゾリン、ピラゾリン、トリアゾー
ル、チアジアゾール、オキサジアゾール、テトラゾー
ル、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、ト
リアジン等であり、又これらの環は2個以上の縮合生成
した環であってもよく、ベンゼン環やナフタリン環と縮
合したものであってもよい。 【0049】係る化合物の具体例としては、2−メルカ
プト−4−フェニルイミダゾール、2−メルカプト−1
−ベンジルイミダゾール、2−メルカプト−ベンズイミ
ダゾール、2−メルカプト−1−ブチル−ベンズイミダ
ゾール、1,3−ジベンジル−イミダゾリジン−2−チ
オン、2−メルカプト−4−フェニルチアゾール、3−
ブチル−ベンゾチアゾリン−2−チオン、3−ドデシル
−ベンゾチアゾリン−2−チオン、2−メルカプト−
4,5−ジフェニルオキサゾール、3−ペンチル−ベン
ゾオキサゾリン−2−チオン、1−フェニル−3−メチ
ルピラゾリン−5−チオン、3−メルカプト−4−アリ
ル−5−ペンタデシル−1,2,4−トリアゾール、3
−メルカプト−5−ノニル−1,2,4−トリアゾー
ル、3−メルカプト−4−アセタミド−5−ヘプチル−
1,2,4−トリアゾール、3−メルカプト−4−アミ
ノ−5−ヘプタデシル−1,2,4−トリアゾール、2
−メルカプト−5−フェニル−1,3,4−チアジアゾ
ール、2−メルカプト−5−n−ヘプチル−オキサチア
ゾール、2−メルカプト−5−nヘプチル−オキサジア
ゾール、2−メルカプト−5−フェニル−1,3,4−
オキサジアゾール、5−メルカプト−1−フェニル−テ
トラゾール、3−メルカプト−4−メチル−6−フェニ
ル−ピリダジン、2−メルカプト−5,6−ジフェニル
−ピラジン、2−メルカプト−4,6−ジフェニル−
1,3,5−トリアジン、2−アミノ−4−メルカプト
−6−ベンジル−1,3,5−トリアジン等が挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。 【0050】平版印刷版への前記メルカプト基またはチ
オン基を有する含窒素複素環化合物の含有量は、0.0
5〜200mg/m2、好ましくは0.1〜100mg
/m2程度が適当である。 【0051】本発明において、好ましい実施形態は、前
記アゾール化合物としてトリアゾールもしくはその誘導
体と、メルカプト基またはチオン基を有する含窒素複素
環化合物を平版印刷版に含有させることであり、更に現
像液にイミダゾール、トリアゾールまたはそれらの誘導
体を含有させることである。 【0052】本発明が対象とする平版印刷版は、アルミ
ニウム支持体上に物理現像核及びハロゲン化銀乳剤層を
有する。ハロゲン化銀乳剤は、一般に用いられる塩化
銀、臭化銀、ヨウ化銀、塩臭化銀、塩ヨウ臭化銀、ヨウ
臭化銀等から選択されるが、塩化銀主体(塩化銀50モ
ル%以上のものを意味する)が好ましい。 【0053】また乳剤のタイプとしてはネガ型、ポジ型
のいずれでもよい。これらのハロゲン化銀乳剤は必要に
応じて化学増感あるいはスペクトル増感することができ
る。 【0054】本発明において、走査型露光用平版印刷版
に好適に用いられる増感色素は、アルゴンレーザー対応
として、特願平7−283280号、同平8−2772
3号に記載の増感色素、赤色及び赤外レーザー対応とし
て、特開平2−251853号、同平3−274055
号、同平4−9853号、特願平8−45874号に記
載の増感色素が挙げられる。 【0055】ハロゲン化銀乳剤層の親水性コロイドとし
てはゼラチンを用いることがハロゲン化銀粒子を作成す
る際に好ましい。ゼラチンには酸処理ゼラチン、アルカ
リ処理ゼラチン等各種ゼラチンを用いることができる。
また、それらの修飾ゼラチン(例えばフタル化ゼラチ
ン、アミド化ゼラチンなど)も用いることができる。ま
た、更にポリビニルピロリドン、各種でんぷん、アルブ
ミン、ポリビニルアルコール、アラビアゴム、ヒドロキ
シエチルセルロース等の親水性高分子化合物を含有させ
ることができる。用いられる親水性コロイドとしては、
現像後の剥離性を容易にするために実質的に硬膜剤を含
まないことが望ましい。ハロゲン化銀乳剤層中のゼラチ
ン量は1〜10g/m2程度で、好ましくは2〜5g/
2である。 【0056】本発明に用いられる粗面化され陽極酸化さ
れたアルミニウム板は、例えば米国特許第5,427,
889号公報に記載されているものが挙げられ、好まし
く用いられる。それによると粗面化状態は、走査型電子
顕微鏡を用い50,000倍位の拡大倍率の写真によ
り、容易に確認することができる。ピットは0.03〜
0.30μmの直径を有するものが100μm2 当た
り500個、以上存在することが好ましい。上限は約1
5,000個までが好ましい。0.03〜0.30μm
の直径を有するピットの平均直径は0.05〜0.20
μm、特に0.05〜0.15μmであることが好まし
い結果を与える。ピットの直径は、円形以外の形状のも
のについてはその直径は円形と見做したときの寸法であ
る。このピットの中心深さは、ピットの直径に対して1
/3(0.01〜0.10μm)以上、好ましくは1/
2(0.015〜0.15μm)〜3(0.03〜0.
90μm)くらいが望ましい。 【0057】特開昭56−28893号公報には機械的
粗面化と化学的エッチングおよび電解粗面化を併用する
ことによりアルミニウム表面にプラトー(第1次構造)
とピット(プラトーの表面に出来る第2次構造)からな
る複合構造の砂目が記載されている。本発明の微小ピッ
トは、平均直径3〜15μmの大きなピット(プラト
ー)の上に存在する複合構造を有するものが好ましい。
微小ピットの投影面積は5〜40%程度が好ましく、前
記の大きなピット(プラトー)の投影面積は50〜95
%程度が好ましい。中心線平均粗さ(Ra)は0.3〜
1.0μmの範囲が好ましい。このような本発明の表面
形状を有するアルミ板は、機械的粗面化処理、化学的粗
面化処理、電解粗面化処理の条件、陽極酸化の条件、ア
ルミニウム板の合金組成など多くの条件の組み合わせに
よって決まるが、例えば酸の種類、酸の濃度、電解温
度、電流密度、印加電圧などを調整して電解粗面化処理
し、次いで陽極酸化処理する方法によって比較的容易に
見出だすことができる。 【0058】本発明に用いられる粗面化され陽極酸化さ
れたアルミ板の陽極酸化層の厚みは約0.3〜3.0μ
mの範囲が好ましい。尚、陽極酸化処理に先立ってデス
マット処理を施すことが好ましい。すなわち、粗面化処
理したアルミニウム基板を、10〜50%の熱硫酸(4
0〜60℃)や希薄なアルカリ(水酸化ナトリウム等)
で処理することにより表面に付着したスマットが除去さ
れる。 【0059】陽極酸化処理を行なった後、必要に応じて
後処理を行うことが出来る。例えば、英国特許第1,2
30,447号に開示されたポリビニルホスホン酸の水
溶液中に浸漬処理する方法が用いられる。また、必要に
応じて、親水性高分子の下塗層を設けることも可能であ
るが、その上に設ける感光層の性質により取捨選択され
る。 【0060】本発明で用いられる物理現像核層の物理現
像核としては、公知の銀錯塩拡散転写法に用いられるも
のでよく、例えば金、銀等のコロイド、パラジウム、亜
鉛等の水溶性塩と硫化物を混合した金属硫化物などが使
用できる。保護コロイドとして各種親水性コロイドを用
いることもできる。これらの詳細及び製法については、
例えば、フォーカル・プレス、ロンドン ニューヨーク
(1972年)発行、アンドレ ロット及びエディス
ワイデ著、「フォトグラフィック・シルバー・ハライド
・ディヒュージョン・プロセシズ」を参照し得る。 【0061】本発明において、物理現像核層とハロゲン
化銀乳剤層の間に、特開平3−116151号公報記載
の水膨潤性中間層を設けてもよい。 【0062】本発明に用いられる現像液には、現像主
薬、例えばポリヒドロキシベンゼン類、3-ピラゾリジ
ノン類、アルカリ性物質、例えば水酸化カリウム、水酸
化ナトリウム、水酸化リチウム、第3燐酸ナトリウム、
あるいはアミン化合物、保恒剤、例えば亜硫酸ナトリウ
ム、粘稠剤、例えばカルボキシメチルセルロース、カブ
リ防止剤、例えば臭化カリウム、現像変成剤、例えばポ
リオキシアルキレン化合物、ハロゲン化銀溶剤、例えば
チオ硫酸塩、チオシアン酸塩、環状イミド、チオサリチ
ル酸、等の添加剤を含ませることができる。 【0063】現像液のpHとして通常約10〜14、好
ましくは約12〜14であるが、使用する平版印刷版の
アルミニウム支持体の前処理(例えば陽極酸化)条件、
写真要素、所望の像、現像液中の各種化合物の種類及び
量、現像条件等によって異なる。 【0064】 【実施例】以下に本発明を実施例により説明する。 【0065】実施例1 電解粗面化処理と陽極酸化によって、平均直径約5μm
のプラトー上に直径0.03〜0.30μmのピットを
100μm2当たり約5,600個有し、かつこれらの
ピットの平均直径が0.08μmである厚さ0.30m
mのアルミニウム板を得た。このアルミ板は粗面化処理
後に陽極酸化したものであり、平均粗さ(Ra)は0.
5〜0.6μmであった。 【0066】物理現像核として、特開昭63−2088
43号公報に記載の核液(A)の調製方法に準じて作成
した後、pHを6.8に調製した。この物理現像核液を
前記アルミニウム支持体上に塗布した。 【0067】ハロゲン化銀乳剤を次のようにして調製し
た。不活性ゼラチンの水溶液を60℃に保ち、強く攪拌
しながら、塩化ナトリウム水溶液を同時に4ml/min の
添加速度で加えることにより、塩化銀乳剤を調整した。
これらの乳剤粒子は平均サイズが0.3μであり、晶癖
は立方体であり、全粒子の90重量%以上が平均粒子サ
イズの±30%以内に含まれていた。こうして得られた
乳剤を通常の方法で、沈澱、水洗処理を行った後、再溶
解し、さらにチオ硫酸ナトリウム、塩化金酸を加え、化
学増感し、更にオルソ増感した。 【0068】作成したハロゲン化銀乳剤に界面活性剤を
加え塗布液を作成した(pHは4.0)。この塗液に表
1に示す本発明及び下記比較化合物を、10mg/m2
になるように添加した。このハロゲン化銀乳剤層を銀量
が2g/m2(ゼラチン量は3g/m2)になるように物
理現像核を塗布したアルミ支持体に塗布した。 【0069】 【化24】 【0070】 【化25】 【0071】 【化26】 【0072】このようにして得られた平版印刷版に、解
像力チャートを用いて50μmの細線が得られるように
カメラ露光し、以下の現像液で20℃で20秒間現像を
行った後、直ちに流水で30秒間水洗してゼラチン層を
洗い流し、連続して特開平5−265217号公報記載
の版面保護液を塗布した。 【0073】 現像液処方 ハイドロキノン 20g フェニドン 2g 亜硫酸ナトリウム 80g EDTA 4g 水酸化ナトリウム 22g N−メチルエタノールアミン 10g 2−メルカプト−5−nヘプチル−オキサジアゾール 0.5g ポリエチレングリコール(平均分子量400) 10g 水を加えて全量を1000ccにする。pHは12.8
に調製する。 【0074】得られた印刷版を印刷機ハイデルベルグT
OK(Heidelberg社製オフセット印刷機の商標)にかけ
印刷した。印刷を開始して100枚目の印刷物につい
て、細線の再現性をマイクロデンシトメーターで測定し
た。表1には印刷版上の50μmの細線が印刷物に再現
された線幅を示す。尚、印刷物細線の数値が50μmに
近いほど優れていることを示す。 【0075】 【表1】 【0076】表1より本発明の化合物を用いると印刷版
と印刷物の細線の差が減少し、ほぼ忠実に再現している
ことが判る。 【0077】実施例2 実施例1のハロゲン化銀乳剤層に化合物を添加する代わ
りに、各々現像液に2g/リットル添加して処理した。
得られた印刷版について、実施例1と同様に試験した。
その結果、本発明の化15、17の化合物を添加した現
像液は、47μmを再現し、他は実施例1と同様な結果
が得られた。 【0078】実施例3 実施例1の本発明の印刷版であるNo.1〜7に、更に
2−メルカプト−5−フェニル−1,3,4−オキサジ
アゾール、2−メルカプト−ベンズイミダゾールをハロ
ゲン化銀乳剤層に1mg/m2添加し、実施例1と同様
に試験した。その結果、印刷物の細線はいずれも印刷版
の細線幅と同じ50μmの印刷再現ができた。 【0079】実施例4 ハロゲン化銀乳剤として、保護コロイドとして、アルカ
リ処理ゼラチンを用い、コントロールダブルジェット法
で平均粒径0.2μmの、ヘキサクロロイリジウム(I
V)酸カリウムを銀1モル当り0.006mmolドー
プさせた塩ヨウ臭化銀乳剤(AgBr20モル%、Ag
I0.4モル%)を作成した。更に、この乳剤に硫黄金
増感を施し、化27の増感色素を銀1g当り3mg用い
て分光増感した。 【0080】 【化27】 【0081】このようにして作成したハロゲン化銀乳剤
に界面活性剤、更に本発明及び比較化合物を加え、前記
物理現像核が塗布されたアルミニウム支持体上に銀量が
2g/m2(ゼラチン量3g/m2)になるように塗布、
乾燥して走査型露光用平版印刷材料を得た。 【0082】上記平版印刷材料を633nmの赤色LD
レーザーを光源とする出力機で10%の網点画像が版面
上に得られるように出力し、実施例1と同様に処理して
印刷版を得た。得られた印刷版は実施例1と同様に印刷
し、100枚印刷したときの印刷物の網点面積を測定し
た。その結果を表2に示す。印刷物の網点面積が10%
に近いほど、版面画像が印刷物の画像に忠実に再現され
ていることを意味する。 【0083】 【表2】【0084】レーザー光源に対応できる走査型露光用平
版印刷版は高い解像力が得られるが、比較の印刷版は印
刷物に対して画像の再現性が低い。これに対して本発明
の印刷版は版面上の網点をほぼ忠実に再現している。 【0085】実施例5 実施例4の走査型露光用平版印刷版のNo.12〜18
について、更にハロゲン化銀乳剤層に2−メルカプト−
5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール、2−メ
ルカプト−ベンズイミダゾールを1mg/m2添加し、
実施例4と同様に試験した。その結果、印刷物の網点面
積はいずれも10%であった。 【0086】 【発明の効果】本発明によれば、銀錯塩拡散転写法を利
用したアルミニウム平版印刷版を用いた印刷において、
平版印刷版の版面上の画像と印刷物の画像の差を実質的
になくすことができる。特に、高い解像力が得られる走
査型露光用平版印刷版においては、版面上の銀画像を印
刷物に忠実に再現することによって、初めて走査型露光
用平版印刷版の利点が生かされる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−282295(JP,A) 特開 平3−116151(JP,A) 特開 平5−216236(JP,A) 特開 平7−110578(JP,A) 特開 平6−301212(JP,A) 特開 平5−204116(JP,A) 特開 平6−161113(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/00 - 7/42

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 アルミニウム支持体とハロゲン化銀乳剤
    層の間に物理現像核層を有する平版印刷版の処理方法に
    おいて、メルカプト基を有さない単環のアゾール化合物
    もしくはその置換誘導体の存在下で現像処理し、次に前
    記ハロゲン化銀乳剤層を除去することを特徴とする平版
    印刷版の処理方法。
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