JP3397310B2 - 角柱木材の圧縮成形方法及びその圧縮成形装置 - Google Patents

角柱木材の圧縮成形方法及びその圧縮成形装置

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JP3397310B2
JP3397310B2 JP2000153153A JP2000153153A JP3397310B2 JP 3397310 B2 JP3397310 B2 JP 3397310B2 JP 2000153153 A JP2000153153 A JP 2000153153A JP 2000153153 A JP2000153153 A JP 2000153153A JP 3397310 B2 JP3397310 B2 JP 3397310B2
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    • B27MWORKING OF WOOD NOT PROVIDED FOR IN SUBCLASSES B27B - B27L; MANUFACTURE OF SPECIFIC WOODEN ARTICLES
    • B27M1/00Working of wood not provided for in subclasses B27B - B27L, e.g. by stretching
    • B27M1/02Working of wood not provided for in subclasses B27B - B27L, e.g. by stretching by compressing

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は角柱木材の製造方法
に関し、更に詳細には木材を圧縮成形し、横断面形状が
矩形や六角形等の多角形の角柱木材に成形した後、前記
角柱木材の圧縮状態を拘束しつつ、前記角柱木材に加熱
処理を施して角柱木材の形状を永久固定する角柱木材の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、針葉樹等の木材を圧縮して圧縮木
材とした後、圧縮木材の圧縮状態を永久固定すべく、圧
縮木材が載置された容器内に外部から湿り水蒸気を導入
して加熱処理することによって、広葉樹材並の硬さを有
する圧縮木材が得られることは知られている。しかし、
外部から湿り水蒸気を容器内に導入して圧縮木材に加熱
処理を施すことは、容器を圧力容器とすることを要する
ため、大型の容器で大量の圧縮木材を一度に加熱処理す
ることは困難であり、生産性に劣るものである。これに
対し、特開平7−47511号公報には、圧縮型内に収
容した含水率20%程度の生材を圧縮して圧縮木材とし
た後、内壁面との間に間隙が存在する密閉容器内に圧縮
木材を密閉して加熱処理を施す木材の圧縮永久固定処理
方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前掲の特許公報で提案
された圧縮永久固定処理方法によれば、木材の保有して
いる水分を利用して湿熱処理することができ、圧縮木材
の圧縮状態を迅速に固定することができる。このため、
圧縮木材が収容された圧力容器に外部から湿り水蒸気を
導入する従来の圧縮永久固定処理方法に比較して、簡易
な設備で圧縮木材を製造可能である。しかし、前掲の特
許公報で提案された圧縮永久固定処理方法は、圧縮型に
よって圧縮して圧縮木材とした後、圧縮型内に収容され
た圧縮木材に加熱処理を施すものである。このため、圧
縮型よりも圧縮を施す木材が長尺である場合は、木材の
全面に圧縮成形を施すことができず、木材の長尺化に伴
って圧縮型は大型化する。従って、圧縮型のサイズの観
点から、圧縮成形できる木材のサイズが決定される。し
かも、含水率20%程度の生材に加熱処理を施す際に、
加熱処理中に水蒸気が発生するため、圧縮型をステンレ
ス材によって形成することを要し、圧縮型が高価とな
り、圧縮木材の製造単価も高くなる。一方、建築材とし
て用いられる柱等には、通常、数メートルの長尺の角柱
木材が用いられており、前掲の特許公報で提案された圧
縮永久固定処理方法によっては、柱等に用いる長尺の角
柱木材を圧縮成形によって製造することは、圧縮型のサ
イズ及び圧縮木材の製造単価の面から極めて困難であ
る。そこで、本発明の課題は、柱等に用いることのでき
る長尺の角柱木材を圧縮成形によって容易に製造し得る
角柱木材の圧縮成形方法及びその圧縮成形装置を提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記課題を
解決すべく検討を重ねた結果、木材の全長と等しい4枚
の剛性を有する金属板を用いて木材を圧縮することによ
って、横断面が矩形の角柱木材を形成できること、及び
この4枚の金属板の略中央部を、圧縮金型を構成する上
型と下型とによってプレスしても、長尺の木材の全長に
亘って圧縮できることを知った。更に、角柱木材の各外
周平坦面を圧縮している4枚の金属板を帯状部材によっ
て拘束した後、圧縮金型によるプレスを開放しても圧縮
状態を保持でき、4枚の金属板及び帯状部材によって圧
縮状態にある角柱木材に加熱処理を施すことによって、
角柱形状を永久固定できることを知り、本発明に到達し
た。
【0005】すなわち、本発明は、圧縮金型を構成する
上型及び下型よりも長い長尺の木材を圧縮成形して角柱
木材を製造する際に、該木材の全長に亘って外周面を圧
し得る長さの金属板等の剛性を有する複数枚の板状体
が配設された前記上型と下型とを型閉して、前記上型と
下型との間に配した前記木材を、横断面が矩形状や六角
形状等の多角形状の角柱木材に圧縮成形した後、前記
縮金型から突出する木材の外周面を圧縮する板状体の部
分に装着した拘束治具によって前記板状体の各々を拘束
し、次いで、前記角柱木材の形状を永久固定すべく、
記上型と下型とを型開して取り出した、前記板状体と拘
束治具とによって前記圧縮状態が保持された角柱木材
に、加熱処理を施すことを特徴とする角柱木材の圧縮成
形方法にある。
【0006】更に、本発明は、圧縮金型を構成する上型
及び下型よりも長い長尺の木材を圧縮成形して角柱木材
を製造する圧縮成形装置であって、該上型と下型とが型
閉したとき、矩形状や六角形状等の多角形状のキャビテ
ィを形成する圧縮金型と、全長に亘って当接する木材の
外周面を、前記圧縮金型の上型と下型とのキャビティ形
面による押圧によって圧縮し、前記木材を横断面が矩形
状や六角形状等の多角形状の角柱木材に圧縮成形する複
数枚の金属板等の板状体と、前記角柱木材の各平坦面が
板状体によって圧縮された圧縮状態を保持するように、
前記圧縮金型から突出する木材の外周面を圧縮する板状
体の部分に装着され、前記木材を圧縮成形した板状体の
各々を拘束する拘束治具とを具備することを特徴とする
角柱木材の圧縮成形装置にある。
【0007】また、本発明は、木材の外周面を圧縮し、
横断面が矩形状又は六角形状等の多角形状の角柱木材に
圧縮成形する成形型と、横断面形状が前記角柱木材の横
断面形状と略同一形状に形成された筒型とを具備し、且
つ前記成形型で圧縮成形された角柱木材が、その外周面
が圧縮された状態で前記筒型内に挿入されるように、前
記成形型の出口と筒型の入口とが接続される位置に、前
記筒型が設けられていることを特徴とする圧縮成形装置
にある。
【0008】かかる本発明では、角柱木材の各平坦面が
金属板等の剛性を有する板状体によって圧縮された圧縮
状態を保持するように、板状体の各々を拘束治具により
拘束した状態で加熱処理を施す。このため、圧縮成形し
た角柱木材を圧縮金型から取り出して加熱処理を施すこ
とができ、加熱処理の雰囲気下に圧縮金型を置くことを
要しない。したがって、圧縮金型をステンレス材よりも
安価な鉄材によって形成できる。更に、木材を直接圧縮
する部材は板状体であるため、木材の長さに合った板状
体を用いることができる。このため、圧縮金型よりも長
尺の木材であっても、木材の全長に亘って当接する板状
体を、圧縮金型の上型と下型とのキャビティ形面によっ
て部分的に押圧することにより、木材の全長に亘って圧
縮できる結果、横断面が多角形状の長尺な角柱木材を圧
縮成形できる。また、圧縮成形された角柱木材を、その
外周面が圧縮された状態で多角形状の筒型に挿入するこ
とによって、角柱木材の各平坦面の圧縮状態を保持でき
る。かかる圧縮状態の角柱木材に加熱処理を施すことに
よって、その形状を永久固定できる。このため、長尺の
多角形状の筒型を用いることによって、長尺の角柱木材
を圧縮成形によって容易に成形できる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に係る角柱木材の圧縮成形
方法の一例を図1及び図2に示す。図1及び図2に示す
角柱木材の圧縮成形方法では、圧縮成形する木材とし
て、図1(a)に示す丸太材10を用いる。この丸太材
10としては、皮付の丸太材であってもよい。この丸太
材10の外周には、図1(b)に示す様に、その外周に
内接する四角形の各辺に金属板12が丸太材10の全長
に亘って配設されている。かかる金属板12の各々に、
図1(b)の矢印の方向(金属板12対して直角方向)
からの力を加えることにより、丸太材10の外周面を圧
縮することによって、横断面が矩形状の角柱木材に圧縮
成形できる。この金属板12は、圧縮成形の際に、金属
板12に加えられる力によって変形が生じることのない
剛性を有する板状体である。
【0010】図1(b)に示す様に、金属板12,12
・・を押圧し、丸太材10を角柱木材に圧縮成形する際
には、図2に示す2軸圧縮金型を用いることができる。
この2軸圧縮金型は、プレス装置の上下方向に昇降可能
に設けられた可動板20に装着された上型24と、プレ
ス装置の定板22に装着された下型26と、上型24と
下型26とによって左右方向に可動可能に設けられた一
対の横型28,28とから構成される。可動板20を上
昇させて上型24,下型26及び横型28,28を型開
し、図2(a)に示す様に、上型24,下型26及び横
型28,28によって囲まれた矩形状の空間部内に、丸
太材10及び金属板12,12・・を挿入する。次い
で、可動板20を矢印の方向に降下し、図2(b)に示
す様に、上型24,下型26及び横型28,28によっ
て金属板12,12・・を押圧することによって、横断
面が矩形状の角柱木材11に圧縮成形できる。
【0011】図1(b)に示す様に、圧縮成形した角柱
木材11の各平坦面の金属板12による圧縮は、可動板
20を上昇して上型24,下型26及び横型28,28
を型開すると開放され、角柱木材11の形状は次第に圧
縮前の丸太形状に戻る。このため、圧縮金型を型開して
も、角柱木材11の各平坦面が金属板12,12・・に
よって圧縮された圧縮状態を保持すべく、図1(c)に
示す様に、金属板12,12・・の各々を拘束治具とし
ての帯状部材14によって拘束する。帯状部材14は、
金属製の枠体であって、金属板12,12・・に螺子等
によって螺着される。かかる帯状部材14による金属板
12,12・・の拘束は、角柱木材11の長手方向の1
個所(中央部)又は2箇所以上で行う。図1(c)に示
す枠状の帯状部材14を拘束治具として用いる場合は、
枠状の帯状部材14を容易に挿入できるように、圧縮金
型から角柱木材11及び金属板12,12・・の端部等
を突出しておくことが好ましい。金属板12,12・・
によって、圧縮金型から突出した丸太材10の端部等で
も、圧縮金型を型閉したとき、角柱木材11に圧縮成形
できる。
【0012】図1(c)に示す様に、帯状部材14によ
って、角柱木材11の各平坦面が金属板12,12・・
による圧縮状態が保持された状態で圧縮金型から取り出
された角柱木材11は、その形状を永久固定すべく、図
3に示す様に、加熱処理装置としての電気炉30によっ
て加熱処理を施す。かかる加熱処理では、図3に示す様
に、複数本の角柱木材11,11・・を電気炉30内に
挿入して加熱処理を施すことが有効である。また、加熱
処理も、乾熱処理であっても、水蒸気等を用いる湿熱処
理であってもよいが、乾熱処理では、湿熱処理のように
耐圧容器を必要としないため好ましい。かかる加熱処理
の条件としては、木材の種類、丸太の直径及び含水率等
によって異なるが、直径160mmのカラマツ生材を用
いた場合には、加熱温度220℃で4時間程度の処理時
間とすることが好ましい。この様な加熱処理を施して得
られた角柱木材11は、図4に示す様に、角柱木材11
の表層部Aが主として圧縮され、その横断面形状が矩形
状に成形されている。このため、得られた角柱木材11
を柱等に使用すべく、表面を切削する場合、圧縮された
表層部Aの範囲内とすべきである。
【0013】かかる角柱木材11の原料として用いる丸
太材10としては、生材を用いることができるが、気乾
状態の丸太材10を用いることもできる。気乾状態の丸
太材10では、材内の水は自由水としては存在していな
いが、細胞膜に結合した結合水として存在している。か
かる気乾状態の丸太材10を圧縮成形して角柱木材11
に成形すると、角柱木材11の表層部A(図4)は最も
圧密化され、気密状態に近い状態となっている。このた
め、角柱木材11の各平坦面を金属板12,12・・に
よる圧縮状態を保持した状態で、角柱木材11の木口面
を封止することにより、表層部Aを実質的に気密状態と
することができる。かかる状況下で、角柱木材11に加
熱処理を施すことによって、圧縮されて体積が減少され
た表層部A内を、細胞膜に結合した結合水により圧縮状
態を永久固定し得る湿熱雰囲気とすることができる。ま
た、生材の丸太材10を用いた場合であっても、圧縮成
形して得た角柱木材11を、その木口を封止して湿熱雰
囲気下で加熱処理を施し、角柱木材11の形状を永久固
定した後、更に角柱木材11の木口の封止を開放して加
熱処理を継続することによって、気乾状態の角柱木材1
1を得ることができる。ここで、角柱木材11の木口を
封止することなく加熱処理を施しても、木口を封止して
加熱処理を施した場合に比較して、180〜220℃の
条件下で加熱処理時間を長くすることによって、角柱木
材11の形状を永久固定すると共に、角柱木材11の含
水率を気乾状態とすることができる。この様に、気乾状
態の丸太材10を圧縮成形し、乾熱雰囲気下で加熱処理
を施すことによって、得た角柱木材11は更に乾燥を施
すことなく用材として実用に供することができる。
【0014】図1及び図2では、横断面が矩形の角柱木
材11を製造する例を示したが、図5(a)に示す様
に、丸太材10の外周に内接する六角形の各辺に、丸太
材10の全長に亘って金属板12配設し、金属板12,
12・・の各々に、図5(a)の矢印の方向(金属板1
2対して直角方向)からの力を加えることにより、丸太
材10の外周面を圧縮することによって、横断面が六角
形状の角柱木材に圧縮成形できる。かかる圧縮成形に
は、2軸圧縮金型を用いることができる。この2軸圧縮
金型では、型閉したとき、上型、下型及び一対の横型に
よって囲まれた空間部が六角形状となる金型である。更
に、図5(b)に示す様に、金属板12,12・・の各
々を拘束治具としての帯状部材14によって拘束する。
帯状部材14は、金属製の六角形の枠体であって、金属
板12,12・・に螺子等によって螺着される。かかる
帯状部材14による金属板12,12・・の拘束は、角
柱木材11の長手方向の1個所(中央部)又は2箇所以
上で行う。図5(b)に示す枠状の帯状部材14を拘束
治具として用いる場合は、枠状の帯状部材14を容易に
挿入できるように、金型から角柱木材11及び金属板1
2,12・・の端部等を突出しておくことが好ましい。
金属板12,12・・によって、金型から突出した丸太
材10の端部等でも、金型を型閉したとき、角柱木材1
1に圧縮成形できる。
【0015】図5(a)(b)では、金属板12,12
・・としては、丸太材10を圧縮する圧縮面に凸条が形
成されているため、加熱処理後に得られた角柱木材11
は、図6に示す様に、横断面が六角形状であり、且つ角
柱木材11の各平坦面には、図6に示すように、凹溝3
2が長手方向に形成されている。この様に、図6に示す
角柱木材11の横断面が六角形であるため、図7(a)
〜(c)に示す様に、直列状[図7(a)]、ジグザグ
状[図7(b)]或いは分岐状[図7(c)]に並べる
ことができ、種々の構造物を形成できる。この際、角柱
木材11の長手方向に形成された凹溝32によって形成
された締結穴34に、締結部材を挿入することによって
堅固に締結できる。また、図5(a)(b)では、丸太
材10を圧縮する圧縮面に凸条が形成されている金属板
12を用いているが、圧縮面に凸条が形成されている金
属板12と、圧縮面に凹溝が形成されている金属板12
とを併用すると、図8(a)〜(c)に示すように、角
柱木材11の各平坦面には、凹溝32又は凸条36が長
手方向に形成される。このため、複数個の角柱木材11
を締結する際に、凹溝32と凸条36とを凹凸係合させ
て角柱木材11同士を強固に締結できる。尚、図8
(a)〜(c)に示す角柱木材11は、横断面が矩形で
あるため、直列状[図8(a)]、直角状[図8
(b)]或いは分岐状[図8(c)]に締結でき、種々
の構造物を形成できる。
【0016】図1〜図5に示す様に、各平坦面が金属板
12,12・・によって圧縮成形し、圧縮状態を保持し
つつ加熱処理を施して得た角柱木材11は、加熱処理時
間が永久固定に必要な時間よりも短い場合に圧縮セット
材となる。この圧縮セット材とは、吸水によって形状復
元する木材であって、この形状復元を拘束すると大きな
反力が生じる木材をいう。かかる圧縮セット材と永久固
定材とを用い、図9に示す締結体を構築できる。この締
結体を構築するには、先ず、図9(a)に示す様に、金
属製の枠体38に永久固定された角柱木材11,11・
・を並べた後、角柱木材11,11・・の間に形成され
た間隙42に角柱状の圧縮セット材11′を挿入する。
次いで、角柱木材11,11・・及び圧縮セット材1
1′に水を掛けて吸水させることによって、圧縮セット
材11′には、図9(b)に示す様に、形状復元に起因
する大きな反力が生じる。この形状復元に起因する反力
の測定結果を図10に示す。図10は、直径150mm
のカラマツの丸太材10を圧縮成形し、熱処理を施して
形成した100mm角の矩形状で長さ40mmの角柱状
の圧縮セット材11′を用い、この圧縮セット材11′
の反力発生挙動を測定したものである。図10におい
て、水中保存した場合の圧縮セット材11′の呈する反
力は、吸水後2日目に約4kNに達し、以後その値を保
持している。一方、1時間水中保存した後、室内で自然
乾燥させた場合の圧縮セット材11′の反力は、図10
に示す様に、給水後0.5日目に最大値に到達し、その
後、次第に低下して5日目に略ゼロとなった。この様
に、反力が略ゼロとなった圧縮セット材11′であって
も、再度、水中に1時間程浸漬して吸水することによっ
て、同程度以上の反力を呈することができる。このこと
から、丸太材10を圧縮成形し、加熱処理を施して得た
圧縮セット材11′は、定常的に水浸環境下となる水理
構造物、例えば水路壁面やトンネル壁面、或いは風呂の
床面材等に有効利用できる。
【0017】これまでの説明では、角柱木材11を圧縮
成形する圧縮金型として、図2(a)(b)に2軸圧縮
金型を示したが、2軸圧縮金型は可動部材が多く構造が
複雑となる。このため、2軸圧縮金型に比較して構造が
簡単な1軸圧縮金型の一例を図11に示す。図11に示
す圧縮金型は、プレス装置の上下方向に昇降可能に設け
られた可動板20に装着された上型24と、プレス装置
の定板22に装着された下型26とから構成される。か
かる図11に示す圧縮成形金型は、所定厚さの金属板状
体を溶接によって接合して形成されている。この上型2
4と下型26とを型閉したとき、角柱木材11の横断面
形状に倣ったキャビティを形成する上型24のキャビテ
ィ形成面と下型26のキャビティ形成面とには、圧縮成
形された角柱木材11の各平坦面の圧縮状態を保持すべ
く、丸太材10を圧縮成形した金属板12,12・・の
各々を拘束する拘束治具として用いる帯状部材14a、
14bが挿入される溝部44,44が形成されている。
帯状部材14a、14bは、張出部が形成されており、
図11(b)に示す様に、重ね合わせた両者の張出部を
ボルト40,40で固着することによって、枠体を形成
できる。尚、図11(a)(b)に示す上型24及び下
型26のキャビティ形成面は、「く」字状であるため、
帯状部材14a、14bも「く」字状である。
【0018】かかる図11に示す圧縮金型を用いて丸太
材10を圧縮成形する際には、図11(a)に示す様
に、丸太材11に金属板12,12・・を、所定位置に
釘等によって固定し、溝部44に帯状部材14bが挿入
された下型26のキャビティ形成面に載置する。更に、
下型26のキャビティ形成面に載置された金属板12,
12・・付の丸太材10に、帯状部材14aの張出部と
帯状部材14bの張出部とが重ね合わされるように帯状
部材14bを載置し、可動板20を矢印の方向に降下
し、上型24と下型26とを型閉することによって、横
断面が矩形状の角柱木材11に圧縮成形できる。この際
に、帯状部材14a、14bは、張出部が形成されてお
り、図11(b)に示す様に、重ね合わせた両者の張出
部をボルト40,40で固着することによって、丸太材
10を圧縮成形した金属板12,12・・の各々を拘束
する枠体を形成できる。次いで、可動板20を上昇させ
ることによって、圧縮成形された角柱木材11が金属板
12,12・・によって圧縮された圧縮状態を保持した
状態で圧縮金型から取り出すことができる。取り出され
た角柱木材11には、圧縮状態が保持された状態で加熱
処理が施される。
【0019】図11(a)(b)に示す圧縮金型は、上
型24及び下型26のキャビティ形成面を「く」字状と
なるように形成されているが、図12(a)(b)に示
す様に、可動板20に固着される上型24を板状とし、
定板22に固着される下型26を横断面が「コ」字状と
することによって、図12(a)に示す様に、下型26
の内面に沿って金属板12,12・・を容易に配設で
き、予め丸太材11に釘等によって金属板12,12・
・を固着しておくことを要しない。このため、図12
(a)に示す様に、「コ」字状の内壁面に沿って金属板1
2,12・・が配設された下型26内に、丸太材10を
挿入する。次いで、可動板20によって上型24を降下
することによって丸太材10を圧縮成形し、矩形状の角
柱木材11を得ることができる。図11(a)(b)に
示す圧縮金型の上型24で押圧される金属板12を、図
13(a)に示す様に、中央部に凸条が形成された金属
板12aとし、下型26内に中央部に凹溝が形成された
板体15を載置することによって、図13(b)に示す
様に、上型24を降下することによって、得られた角柱
木材11の平坦面に、凹溝や凸条を形成することができ
る。図13(b)に示す角柱木材11は、横断面が八角
形状であって、平坦面の一つに凹溝が形成され、平坦面
の他の一つに凸条が形成されている。かかる凹溝や凸条
は、図8に示す様に、角柱木材11同士の締結に用いる
ことができる。
【0020】また、丸太材10の径が図12及び図13
に示す下型26の開口幅よりも大きい場合には、金属板
12,12・・が内壁面に沿って配設された下型26内
に丸太材10を挿入することができない。この様な場合
には、図14(a)(b)に示す様に、下型26の開口
部に傾斜導入部材46,46を設けることが好ましい。
かかる圧縮金型によれば、図14(a)に示す様に、下
型26内に丸太材10を挿入できない場合であっても、
プレス装置の可動板(図示せず)に装着されている上型
24を下型26の方向に降下すると、丸太材10は、傾
斜導入部材46,46に沿って下方に移動しつつ、傾斜
導入部材46,46の傾斜面によって下型26内に挿入
できる程度に変形され、下型26内に挿入される。変形
しつつ下型26内に挿入された木材には、図14(b)
に示す様に、上型24の圧縮によって所定形状の角柱木
材11に圧縮成形が施される。尚、図14(a)(b)
に示す圧縮金型には、横断面が八角形状の角柱木材11
を圧縮成形できるように、上型24と下型26とを型閉
したとき、金属板12,12・・によって形成されるキ
ャビティの横断面が八角形となるように、金属板12,
12・・の圧縮面を形成する。
【0021】図1〜図14に示す圧縮金型によって丸太
材10を圧縮成形する際に、圧縮成形の終了段階で急激
な圧縮荷重の上昇が見られる。かかる圧縮荷重の上昇
は、金属板12,12・・間に存在する隙間によって、
角柱木材11の角部に発生するバリに因る場合がある。
この様な場合、バリを圧縮するために無駄な圧縮荷重を
用いているため、角柱木材11の角部に発生するバリの
圧縮を回避することによって、圧縮荷重を軽減すること
ができる。かかるバリの圧縮を回避するには、図15
(a)に示す様に、丸太材10を圧縮成形する金属板1
2,12・・の横幅を狭くし、図15(b)に示す様
に、圧縮成形された角柱木材11の角部のバリを金属板
12,12の間から逃がすことによっても、圧縮荷重の
低減を図ることができる(例えば、25トンを要してい
た圧縮荷重を13トンに低減できた場合がある)。得ら
れた角柱木材11の角部に発生したバリは、加熱処理後
に切削加工によって除去できる。特に、皮付の丸太材1
0を圧縮成形して角柱木材11とした場合には、加熱処
理後に角柱木材11に付いている皮を除去して用いるた
め、何等の問題はない。
【0022】これまで述べてきた図1〜図15に示す角
柱木材の製造方法によって得られた角柱木材11には、
図16に示す様に、角部に年輪剥離割れやせん断剥離割
れが発生することがある。かかる割れは、圧縮成形中及
び加熱処理中に発生する。この様な割れのうち、年輪剥
離割れの発生機構は、次のように考えられる。すなわ
ち、丸太材10を圧縮成形する際に、年輪が半径方向に
圧縮変形を受ける。また、丸太材10の内側よりも外側
の年輪が圧縮に伴い平坦化する。しかも、図16に示す
様に、角柱木材11の平坦面に直角な方向(矢印X,Y
の方向)から圧縮荷重が加えられたとき、角柱木材11
の角部では、外側へ向けて年輪が一種の突き上げを受け
るため、角部で年輪が剥離割れし易くなる。更に、この
角部では、外側になるに従い、年輪の突き上げ変形が顕
在化するため、年輪に沿ってせん断剥離割れも発生する
ものと考えられる。
【0023】この様に、角柱木材11の角部に顕在化す
る割れは、角柱木材11の角部における年輪の急激な折
り曲げに起因して発生している。このため、角柱木材1
1の角部での割れを防止するには、角部での年輪の急激
な折り曲げを抑制することが効果的である。かかる年輪
の急激な折り曲げを抑制し得る圧縮金型を、図17
(a)(b)に示す。図17(a)に示す圧縮金型で
は、両側端部が爪状に曲折され、圧縮成形中に角柱木材
11の角部を圧縮する圧縮部として、両側端部が爪状に
曲折された爪状板体48,48を、丸太材10を圧縮成
形する金属板12,12・・の内側に溶接している。更
に、図17(b)に示す圧縮金型では、圧縮成形中に角
柱木材11の角部を圧縮する圧縮部として、両側端部に
丸棒50,50・・が溶接された金属板12,12を用
いている。また、図6に示す横断面が六角形状であっ
て、各平坦面に凹溝32が形成された角柱木材11を圧
縮成形する際に、図18(a)(b)に示す圧縮金型を
用いることによって、割れの少ない角柱木材11を得る
ことができる。図18(a)に示す圧縮金型は、圧縮面
に凸条が形成された6枚の金属板12、12・・を、型
開した上型24及び下型26のキャビティ形成面に配設
する。この際に、隣接する金属板12との間隙に丸棒5
0,50・・を挿入して圧縮成形を開始する。この様
に、隣接する金属板12との間隙に丸棒50,50・・
を挿入することによって、圧縮成形の際に、隣接する金
属板12とによって形成される角部の各々に木材を均一
に充填することができる。ここで、隣接する金属板12
との間隙に丸棒50,50・・を挿入することなく圧縮
成形を行うと、過剰に木材が移動した角部が生じるた
め、木材の移動が不足する角部に割れが発生し易くな
る。次いで、圧縮成形の後段では、図17(b)に示す
様に、丸棒50,50・・を引き抜いて圧縮成形を継続
することにより、前述の木材移動の不均一に因る割れを
防止しつつ、横断面が六角形状の溝付角柱木材11を得
ることができる。
【0024】以上、述べてきた圧縮成形方法では、丸太
材10の中心部は圧縮成形され難く、且つ丸太材10の
全体を気乾状態とするには長時間を必要とする。このた
め、図19(a)に示す様に、圧縮成形の原料として、
中空丸太材10aを用いることによって、中空丸太材1
0aは外周面及び内周面から乾燥が施され、充分に気乾
状態とすることができる。かかる中空丸太材10aに圧
縮成形を施す際には、図19(b)に示す様に、中空丸
太材10aの中空部に鉄製のマンドレル52を挿入し、
金属板12,12・・によって圧縮成形する。この圧縮
成形の際に、図19(c)に示す様に、マンドレル52
と金属板12,12・・との間で充分に圧縮された中空
角柱木材11aを得ることができる。得られた中空角柱
木材11aは、図19(c)に示す様に、中空角柱木材
11aの各平坦面が金属板12,12・・によって圧縮
された圧縮状態を保持すべく、中空部にマンドレル52
が挿入された状態で、金属板12,12・・の各々を拘
束治具としての帯状部材14によって拘束する。更に、
図19(c)に示す状態で図3に示す様に、電気炉30
で加熱処理を施すことによって、中空角柱木材11aの
形状を永久固定する。尚、この加熱処理は、水蒸気等を
用いる湿熱処理であってもよい。
【0025】また、図19(a)に示す中空丸太材10
を用いて横断面が六角形状の中空角柱木材を、図20
(a)(b)に示すように圧縮成形できる。先ず、図2
0(a)に示す様に、6枚の金属板12、12・・を、
中空部にマンドレル52が挿入された中空丸太材10a
の外周に内接する六角形の各辺に金属板12が中空丸太
材10aの全長に亘って配設し、金属板12の各々に、
図20(a)の矢印の方向(金属板12対して直角方
向)からの力を加えることにより、中空丸太材10aの
外周面を圧縮することによって、横断面が六角形状で且
つ各平坦面に凹溝が形成された中空角柱木材11aに圧
縮成形できる。更に、図20(b)に示す様に、金属板
12,12・・の各々を拘束治具としての帯状部材14
によって拘束し、中空角柱木材11aの中空部にマンド
レル52を挿入した状態で加熱処理を施して形状を永久
固定する。図19及び図20に示す方法で圧縮成形した
後、拘束治具によって拘束して加熱処理を施して得た中
空角柱木材11a,11a・・は、加熱処理後に拘束治
具及びマンドレル52を取り除くことによって、図21
に示す中空角柱木材11a,11a・・を得ることがで
きる。かかる中空角柱木材11a,11a・・は、図7
や図8に示すように、各種形状に締結できる。
【0026】ところで、台風や雪によって被害を受けた
台風被害木や雪害木には、避け・割れ等の破壊部分が存
在するため、用材化されることなく廃棄されていた。こ
のため、台風被害木や雪害木を有効利用できれば、木材
資源の有効利用を図ることができる。このため、図22
(a)に示す様に、剥離部等が存在する台風被害木や雪
害木10b,10b・・(以下、被害丸太材10bと称
することがある)を原料に用い、圧縮成形方法によって
角柱木材を成形することを試みた。先ず、被害丸太材1
0bを、図22(b)に示す様に、剥離部を竹釘54,
54・・等によって弱接合した後、被害丸太材10b
は、その外周に内接する四角形の各辺に金属板12が丸
太材10の全長に亘って配設されている。かかる金属板
12の各々に、図22(b)の矢印の方向(金属板12
対して直角方向)からの力を加えることにより、被害丸
太材10bの外周面を圧縮することによって、横断面が
四角形状の角柱木材11bに圧縮成形できる。更に、図
22(c)に示す様に、金属板12,12・・の各々を
拘束治具としての帯状部材14によって拘束し、角柱木
材11bに加熱処理を施して形状を永久固定する。ま
た、この加熱処理時間を短くして角柱状の圧縮セット材
11b′を得た後、永久固定された角柱木材11b,1
1b・・と圧縮セット材11b′を用い、前述した図9
と同様に、図23に示す様に、金属製の枠体38に角柱
木材11b,11b・・を並べた後、角柱木材11b,
11b・・の間に形成された間隙に圧縮セット材11
b′を挿入する。次いで、角柱木材11b,11b・・
及び圧縮セット材11b′に水を掛けて吸水させること
によって、圧縮セット材11b′の形状復元に起因する
大きな反力が生じる。このため、角柱木材11bの剥離
部が意匠的な模様を呈することと相俟って、舗道ブロッ
ク等に好適に用いることができる。
【0027】これまで述べてきた圧縮成形方法では、圧
縮金型以上の長さの丸太材10を圧縮成形する際には、
図24(a)に示す様に、プレス装置の上下方向に昇降
可能に設けられた可動板20と定板22との間に、一対
の上型24と下型26とから成る圧縮金型を複数個設け
て行う。この様に、複数個の圧縮金型によって圧縮成形
する場合には、図24(a)に示す様に、圧縮金型の間
及び圧縮金型から突出する部分ができる。かかる突出部
分は、図24(b)に示す様に、金属板12,12・・
によって圧縮金型から加えられた圧縮荷重を木材に伝達
でき、角柱木材11を圧縮成形できる。更に、圧縮金型
から突出して部分には、図1(c)等に示す帯状部材1
4を拘束治具として装着できる。
【0028】また、図25(a)(b)に示す圧縮装置
を用いることによっても、長尺の角柱木材を容易に圧縮
成形できる。図25(a)は圧縮装置の縦断面図であ
り、図25(b)は圧縮装置の正面図である。図25
(a)(b)に示す圧縮装置では、フレーム56に設け
られたガイド58,58に沿って移動可能に設けられた
成形型を構成する4個の絞り型60によって、筒型64
の開口部の方向に次第に狭くなるテーパ状開口部61が
形成される。このテーパ状開口部61の出口側には、成
形型で圧縮成形された角柱木材が、その外周面が圧縮さ
れた状態で金属製の筒型64に挿入されるように、テー
パ状開口部61の出口と筒型64の入口とが接続される
位置に、筒型64が設けられている。この筒型64は、
その横断面が圧縮成形される角柱木材の横断面形状と略
同一形状である。
【0029】図25(a)(b)に示す圧縮装置を用い
て丸太材10を圧縮成形する状態を図26によって説明
する。丸太材10を矢印方向に移動することによって、
丸太材10の外周面をテーパ状開口部61の内壁面によ
って次第に圧縮し、丸太材10を角柱木材11に圧縮成
形する。圧縮成形された角柱木材11は、その外周面が
圧縮された状態で筒型64内に挿入される。筒型64内
に挿入された角柱木材11は、その各平坦面が筒型64
の内壁面によって、圧縮状態が拘束された状態で挿入さ
れている。このため、図27(a)(a)に示す様に、
角柱木材11が挿入された筒型64を圧縮装置から取り
出し、加熱処理を施すことによって、角柱木材11の形
状を永久固定できる。かかる加熱処理の終了後、筒型6
4から角柱木材11を取り出し、角柱等に使用できる。
尚、図27(b)に示す筒型64の横断面の形状は矩形
であるが、横断面が六角形の角柱木材11を圧縮成形す
る場合には、横断面の形状が六角形の筒型64を用い
る。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、長尺の角柱木材を圧縮
成形によって低コストで製造できるため、建築用、土木
用及び水理構造物用の角柱木材として使用できる。更
に、台風被害木や雪害材等の有効利用を図ることがで
き、木材資源の有効活用に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る角柱木材の圧縮成形方法の一例を
説明する工程図である。
【図2】図1に示す圧縮成形方法で採用し得る圧縮金型
を説明する概略図である。
【図3】図1に示す圧縮成形方法で得られた角柱木材の
加熱処理の一例を説明する概略図である。
【図4】図1及び図3に示す工程を通過して最終的に得
られた角柱木材の横断面形状を示す横断面図である。
【図5】本発明に係る角柱木材の圧縮成形方法の他の例
を説明する工程図である。
【図6】図5に示す工程を通過して最終的に得られた角
柱木材の横断面形状を示す横断面図である。
【図7】得られた複数本の角柱木材を締結した状態の一
例を示す平面図である。
【図8】得られた複数本の角柱木材を締結した状態の他
の例を示す平面図である。
【図9】得られた複数本の角柱木材を締結した状態の他
の例を示す平面図である。
【図10】図9に示す締結状態において形状復元に因る
反力の発生・消滅過程を説明するグラフである。
【図11】圧縮金型の他の例を説明する概略図である。
【図12】圧縮金型の他の例を説明する概略図である。
【図13】圧縮金型の他の例を説明する概略図である。
【図14】圧縮金型の他の例を説明する概略図である。
【図15】図1に示す圧縮成形方法の改良方法を説明す
る説明図である。
【図16】圧縮成形中に生ずる割れについて説明する説
明図である。
【図17】圧縮成形中に生ずる割れを防止する圧縮成形
方法について説明する説明図である。
【図18】圧縮成形中に生ずる割れを防止する他の圧縮
成形方法について説明する説明図である。
【図19】原料として中空丸太材を用いた圧縮成形方法
を説明する工程図である。
【図20】原料として中空丸太材を用いた他の圧縮成形
方法を説明する工程図である。
【図21】原料として中空丸太材を用いた圧縮成形方法
によって得られた角柱木材の横断面の形状を説明する横
断面図である。
【図22】原料として台風被害木を用いた圧縮成形方法
を説明する工程図である。
【図23】原料として台風被害木を用いた圧縮成形方法
によって得られた角柱木材を締結した状態を示す正面図
である。
【図24】長尺の角柱木材を圧縮成形するための圧縮成
形装置の一例を説明する部分断面図である。
【図25】長尺の角柱木材を圧縮成形するための圧縮成
形装置の他の例を説明する断面図である。
【図26】図25に示す圧縮成形装置によって丸太材に
圧縮成形している状態を説明する断面図である。
【図27】図25に示す圧縮装置によって圧縮成形され
た角柱木材が挿入された筒型の状態を説明する断面図で
ある。
【符号の説明】
10 丸太材 11 角柱木材 12 板状体 14 帯状部材(拘束治具) 20 可動板 22 定板 24 上型 26 下型 30 電気炉(加熱処理装置)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−113908(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B27K 5/00

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮金型を構成する上型及び下型よりも
    長い長尺の木材を圧縮成形して角柱木材を製造する際
    に、 木材の全長に亘って外周面を圧縮し得る長さの金属板
    等の剛性を有する複数枚の板状体が配設された前記上型
    と下型とを型閉して、前記上型と下型との間に配した前
    記木材を、横断面が矩形状や六角形状等の多角形状の角
    柱木材に圧縮成形した後、 前記圧縮金型から突出する木材の外周面を圧縮する板状
    体の部分に装着した拘束治具によって前記板状体の各々
    拘束し、 次いで、前記角柱木材の形状を永久固定すべく、前記上
    型と下型とを型開して取り出した、前記板状体と拘束治
    具とによって前記圧縮状態が保持された角柱木材に、加
    熱処理を施すことを特徴とする角柱木材の圧縮成形方
    法。
  2. 【請求項2】 木材を圧縮して角柱木材を成形する際
    に、型閉したとき、成形する角柱木材の横断面形状に倣
    ったキャビティを形成する上型と下型とから成る圧縮金
    型を用い、前記角柱木材の平坦面の各々を成形する複数
    枚の板状体を、前記圧縮金型を構成する上型と下型との
    キャビティ形成面の対応面に当接するように配設する請
    求項1記載の角柱木材の圧縮成形方法。
  3. 【請求項3】 圧縮金型として、複数個の圧縮金型を用
    いる請求項1又は請求項2記載の角柱木材の圧縮成形方
    法。
  4. 【請求項4】 複数枚の板状体によって木材の全長に亘
    って外周面を圧縮して角柱木材としたとき、前記角柱木
    材の平坦面を圧縮する各板状体の隣接する板状体との間
    に間隙を形成する請求項1〜3のいずれか一項記載の角
    柱木材の圧縮成形方法。
  5. 【請求項5】 複数枚の板状体によって木材の全長に亘
    って外周面を圧縮する際に、隣接する前記板状体との間
    隙にスペーサを挿入して前記圧縮を開始した後、前記ス
    ペーサを取り外してから更に前記圧縮を施す請求項1〜
    3のいずれか一項記載の角柱木材の圧縮成形方法。
  6. 【請求項6】 拘束治具として、角柱木材の各平坦面の
    全面を圧縮する板状体の外面を締め付ける耐熱性を有す
    る帯状部材から成る請求項1〜5のいずれか一項記載の
    角柱木材の圧縮成形方法。
  7. 【請求項7】 拘束治具として、圧縮金型から突出する
    木材の外周面を圧縮する板状体を拘束すべく、環状の帯
    状部材から成る拘束治具を用いる請求項1〜6のいずれ
    か一項記載の角柱木材の圧縮成形方法。
  8. 【請求項8】 拘束治具として、圧縮金型を構成する上
    型と下型とのキャビティ形成面でプレスされて木材の外
    周面を圧縮する板状体を拘束すべく、前記上型及び下型
    のキャビティ形成面に形成された溝部に挿入される帯状
    部材から成る拘束治具を用いる請求項1〜6のいずれか
    一項記載の角柱木材の圧縮成形方法。
  9. 【請求項9】 複数枚の板状体によって木材の全長に亘
    って外周面を圧縮して角柱木材を圧縮成形する際に、前
    記板状体として、前記角柱木材の角部を圧縮する圧縮部
    を設けた板状体を用いる請求項1〜8のいずれか一項記
    載の角柱木材の圧縮成形方法。
  10. 【請求項10】 圧縮を施す木材として、中空木材を用
    いる共に、前記中空木材の中空部にマンドレルを挿入し
    て圧縮成形し且つ加熱処理を施す請求項1〜9のいずれ
    か一項記載の角柱木材の圧縮成形方法。
  11. 【請求項11】 圧縮を施す木材として、雪や台風によ
    って割れ等の剥離部が発生した被害木を用い、前記剥離
    部を竹釘等で接合した後、圧縮成形及び加熱処理を施す
    請求項1〜9のいずれか一項記載の角柱木材の圧縮成形
    方法。
  12. 【請求項12】 圧縮金型を構成する上型及び下型より
    も長い長尺の木材を圧縮成形して角柱木材を製造する圧
    縮成形装置であって、 上型と下型とが型閉したとき、矩形状や六角形状等の
    多角形状のキャビティを形成する圧縮金型と、 全長に亘って当接する木材の外周面を、前記圧縮金型の
    上型と下型とのキャビティ形面による押圧によって圧縮
    し、前記木材を横断面が矩形状や六角形状等の多角形状
    の角柱木材に圧縮成形する複数枚の金属板等の板状体
    と、 前記角柱木材の各平坦面が板状体によって圧縮された圧
    縮状態を保持するように、前記圧縮金型から突出する木
    材の外周面を圧縮する板状体の部分に装着され、前記木
    材を圧縮成形した板状体の各々を拘束する拘束治具とを
    具備することを特徴とする角柱木材の圧縮成形装置。
  13. 【請求項13】 拘束治具が、角柱木材の各平坦面の全
    面を圧縮する板状体の外面を締め付ける帯状部材から成
    る請求項12記載の角柱木材の圧縮成形装置。
  14. 【請求項14】 拘束治具が、環状の帯状部材から成る
    請求項12又は請求項13項記載の角柱木材の圧縮成形
    装置。
  15. 【請求項15】 拘束治具が、圧縮金型を構成する上型
    と下型とのキャビティ形成面に形成された溝部に挿入さ
    れる帯状部材から成る請求項12又は請求項13記載の
    角柱木材の圧縮成形装置。
  16. 【請求項16】 板状体に、角柱木材の角部を圧縮する
    圧縮部が設けられている請求項12〜15のいずれか一
    項記載の角柱木材の圧縮成形装置。
  17. 【請求項17】 木材の外周面を圧縮し、横断面が矩形
    状又は六角形状等の多角形状の角柱木材に圧縮成形する
    成形型と、 横断面形状が前記角柱木材の横断面形状と略同一形状に
    形成された筒型とを具備し、 且つ前記成形型で圧縮成形された角柱木材が、その外周
    面が圧縮された状態で前記筒型内に挿入されるように、
    前記成形型の出口と筒型の入口とが接続される位置に、
    前記筒型が設けられていることを特徴とする圧縮成形装
    置。
  18. 【請求項18】 成形型が、筒型内の方向に移動する木
    材に対して接離動可能に設けられた複数枚の絞り型によ
    って形成され、 且つ前記木材の外周面を圧縮する絞り型の端面が、前記
    木材の挿入口から出口の方向に断面積が次第に絞られて
    成るテーパ状である請求項17記載の圧縮成形装置。
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