JP3394349B2 - 射出機のスクリュー装置 - Google Patents

射出機のスクリュー装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、強化繊維含有熱可塑性
樹脂組成物を成型するのに適した射出機に使用される繊
維強化熱可塑性樹脂混練用のスクリュー装置に関するも
のである。
【0002】
【従来技術及び課題】繊維強化樹脂を成型する場合、従
来は、熱可塑性樹脂中に強化繊維素材を含有せしめた繊
維強化樹脂ペレットを用い、シリンダー内のスクリュー
を回転させることにより熱可塑性樹脂と繊維を溶融混練
して成型部に射出する通常のスクリュー式射出機(以
下、単に射出機という)によって、成型装置の金型内に
溶融状の強化繊維含有熱可塑性樹脂組成物を射出供給し
ていた。
【0003】この方法は、強化繊維を含有していない通
常の樹脂を成型装置の金型内に射出供給して樹脂製品を
得る場合と同様にして繊維強化樹脂製品が得られるとい
う利点があり、かかる目的で使用される繊維強化樹脂ペ
レットとしては、長繊維強化樹脂ペレットと短繊維強化
樹脂ペレットが知られている。前者の長繊維強化樹脂ペ
レットは、ロービング繊維の周りを樹脂で被覆したもの
を所定の長さに切断したものであって、ペレットの長さ
と同じ長さの繊維を含有しているが、樹脂と繊維が混練
されていないためにペレット中に繊維が分散しておら
ず、これを通常の射出機によって成型装置の金型内に射
出供給して製品を成型した場合には、射出機内で繊維を
分散させるために強い剪断力を受けるため、ペレット状
態での繊維長は長くても射出時には繊維長が短くなっ
て、成形品中の繊維長さも短くなるという問題がある。
【0004】一方、後者の短繊維強化樹脂ペレットは、
押出機中で繊維と樹脂が予め混練されてペレット化して
いるために、繊維の分散性は良好であるが、繊維長が極
端に短くなり、これを通常の射出機によって成型装置の
金型内に射出供給して製品を成型した場合には、成形品
中の繊維の分散性は良好であるが、繊維長が短く、補強
効果に乏しいという問題がある。
【0005】また、他の方法として、繊維と樹脂の夫々
を射出機に直接供給する方法も知られている。この方法
では、混入する繊維の長さを長くできるから、また、ス
クリュー自体の構成を改良することにより、成型品中の
繊維の分散性を改善でき、繊維長をある程度長くできる
ことが判明した。ところが、この方法では、繊維と樹脂
とがスクリューの投入口から投入されるだけであるか
ら、この投入口では樹脂と繊維が分離し易い。この投入
口の近傍のシリンダーとスクリュー溝との間でも同様で
ある。このような場合には、改良された前記スクリュー
を用いたとしても、成型品中の繊維の分散性が不十分と
なり易い。
【0006】更に、一般的に、かさ比重の大きい繊維を
供給する場合には、投入口近傍のシリンダーとスクリュ
ー溝との間への繊維のかみ込みが悪く、繊維を安定して
射出機内に供給することができない。本発明はかかる点
に鑑みてなされたものであり、上記したシリンダー内の
スクリューを回転させることにより熱可塑性樹脂と繊維
を溶融混練して成型部に射出するスクリュー式射出機を
用いて、強化繊維と熱可塑性樹脂を溶融混練し、成型部
に射出供給して繊維強化樹脂製品を製造する場合に、含
有繊維長さをできるだけ長く維持し、かつ繊維の分散性
を良好ならしめ、更には繊維と樹脂を安定的に供給なら
しめるためのスクリュー式射出機のスクリュー装置の改
良をその課題とする。
【0007】
【0008】
【技術的手段】上記課題を解決するための本発明の技術
的手段は、射出機のスクリュー装置において、『スクリ
ュー(22)を収容するシリンダ(20)の端部に設けた樹脂投
入口(21)から溶融樹脂と強化繊維とを投入するスクリュ
ー装置とし、前記樹脂投入口(21)の開口の大きさを前記
シリンダ(20)の内径と同等もしくはそれ以上に大きく設
定して、前記樹脂投入口(21)の側壁に連続するシリンダ
ー内壁面とスクリュー(22)の外周面との間にはこのスク
リュー面の食い込み側に導入間隙部(231)を形成し、前
記導入間隙部(23)の上方に樹脂投入口(21)の側壁に沿っ
て押込棒(4)を設け、該押込棒(4)は、下端面を対向する
スクリュー(22)の外周面に沿った形状とし且つ先端部(4
1)を導入間隙部(231)に侵入可能な長さに設定し、溶融
樹脂と強化繊維の投入時に該押込棒(4)の先端(41)を前
記樹脂投入口側壁とスクリュー(22)の外周面との間に往
復昇降させるようにした』ことである。なお、前記射出
機のスクリュー装置において、『スクリュー(22)を、フ
ルフライトスクリューであって、圧縮比を4以下とする
と共に、見かけ剪断速度を100sec-1以下』として
もよい。
【0009】
【作用】上記技術的手段は次のように作用する。スクリ
ュー(22)の上流端に対向させて設けられた樹脂投入口(2
1)に投入された溶融状態にある熱可塑性樹脂と強化繊維
とは、この投入口から、シリンダ(20)とスクリュー(22)
の溝との間に形成される混練用移送間隙に送り込まれ
る。前記樹脂投入口(21)では、溶融樹脂と強化繊維とが
直接投入されることから、これらが分離し易いが、樹脂
投入口(21)が前記シリンダ(20)の内径と同等もしくはそ
れ以上に大きく設定されており、しかも、この樹脂投入
口(21)の側壁に連続するシリンダ(20)の底部に導入間隙
部(231)が形成されているから、スクリュー(22)の回転
によって溶融樹脂と強化繊維とが共に、前記導入間隙部
(231)に円滑に押し込まれる。同時に、前記押込棒(4)に
よって、樹脂投入口(21)に投入された溶融樹脂と強化繊
維とが強制的にスクリュー(22)とシリンダ(20)間に押し
込まれる。特に、該押込棒(4)は、下端面を対向するス
クリュー(22)の外周面に沿った形状とし且つ先端部(41)
を導入間隙部(231)に侵入可能な長さに設定するので、
押込棒(4)の先端部(41)は導入間隙部(231)に深く侵入す
ることとなり、溶融樹脂中に強化繊維を深く押し込める
ことができる。そして、このように押し込まれた溶融樹
脂と強化繊維とがスクリュー(22)とシリンダ(20)との間
の混練用移送間隙内に確実に導かれることとなる。
【0010】
【効果】樹脂投入口(21)における溶融樹脂と強化繊維と
が分離することなく、繊維と樹脂の供給が不安定にもな
らず、シリンダ(20)とスクリュー(22)との間の混練用移
送間隙に確実且円滑に導入されるから、成型品中の強化
繊維の分散性が良好になり、繊維の充填率も安定する。
従って、好適なスクリューとの組み合わせにより、射出
成型品中の強化繊維長さが長く、分散性も良好な状態に
維持することができ、繊維の充填率を安定させることも
できる。
【0011】
【0012】
【実施例】次に、上記した本発明の実施例を図面に従っ
て詳述する。図1に示す本発明の実施例のスクリュー式
射出機(2) は、公知の一般的なスクリュー式の射出機と
基本的には同じである。また、スクリュー式射出機(2)
内のスクリュー(22)としてはフルフライトスクリューが
採用され、先端にはチェックリング機構を具備するミキ
シングヘッド(24)が取り付けられている。スクリュー(2
2)の上流端の上方に樹脂投入口(21)が設けられている。
【0013】前記スクリュー(22)は、其端部から先端部
にかけて、フィードゾーン(221) 、コンプレッションゾ
ーン(222) 、メタリングゾーン(223) の3つのゾーンに
この順序で3分され、それぞれの長さの比はメタリング
ゾーンの長さを基準にしてフィードゾーンの長さが1.
5〜2.5倍、好ましくは1.8〜2.3倍、コンプレ
ッションゾーンの長さが1.5〜0.8倍、好ましくは
0.9〜1.3倍である。
【0014】また、これら各ゾーンの合計長さであるス
クリュー長さ(L)は、スクリュー径(D)に対して2
0倍またはそれ以上の長さに設定されることが好まし
く、スクリューフライトピッチはスクリュー径(D) に対
して1〜1.3倍に設定されることが好ましい。そし
て、このスクリュー(22)の圧縮比は4以下、好ましくは
3以下、特に2以下に設定されることが好ましく、また
見掛けの剪断速度は100sec-1以下、好ましくは5
0sec-1以下に設定されることが好ましい。
【0015】この例においては、フィードゾーン(221)
の溝深さは32.8mmに、メタリングゾーン(223) の
溝深さは19.3mmに、コンプレッションゾーン(22
2) の溝深さはフィードゾーンの溝深さからメタリング
ゾーンの溝深さになるようにテーパー状に設定され、L
/Dは25に、フィードゾーン(221) 、コンプレッショ
ンゾーン(222) 、メタリングゾーン(223) の各ゾーンの
長さの比は2:1:1となるように設定されている。ま
た、スクリュー径(D) は140mm、スクリューフライ
トピッチは前記スクリュー径(D) の1.2倍に設定され
ている。
【0016】ここで、上記圧縮比は次式で与えられる 圧縮比=フィードゾーンの溝深さ/メタリングゾーンの
溝深さ また、みかけの剪断速度は次式で与えられる。 みかけ剪断速度=πDn/60H ただし、D:スクリュー(22)の直径(mm) n:スクリュー(22)の回転数(r.p.m) , H:溝深さ(m
m) なお、前記スクリュー(22)はスクリュー駆動装置(25)に
より回転駆動されると共に、所定のタイミングで軸線方
向に往復移動される。
【0017】ミキシングヘッド(24)は、スクリュー(22)
の先端に続く貯留部に貯留された溶融樹脂と強化繊維と
の混練体を通過させると、多数の通過経路の交差と分離
がくり返されて射出口に達するもので、前記通過経路の
交差、分離のくり返しの間に溶融樹脂中への強化繊維の
分散が促進されるものである。特に、上記スクリュー(2
2)と上記ミキシングヘッド(24)との組み合わせの場合、
スクリュー(22)の先端に続く貯留部に達した溶融樹脂と
強化繊維との混練体の強化繊維の分散性が不十分であっ
ても、前記ミキシングヘッド(24)を通過する間に前記分
散性が向上するが、この部分での分散性促進工程では、
強化繊維が殆ど切断されないことが判明した。
【0018】この実施例では、溶融押出機(1) から押し
出された溶融樹脂を、スクリュー式射出機(2) のスクリ
ュー上流端と一致させてシリンダ(20)に形成した樹脂投
入口(21)から、強化繊維と共に投入するようにしてい
る。このため、前記溶融押出機(1) の溶融樹脂の吐出口
(11)の近傍上方には長尺強化繊維(F) を一定長さの強化
繊維(F1)(F1)に裁断する為のロービングカッター(3) が
設けられる。そして前記強化繊維(F1)(F1)の落下経路が
前記吐出口(11)から吐出され溶融樹脂が垂れ下がるよう
に流下して投入される経路(以下、単に流下経路とい
う)の上流端部で合流するように、前記ロービングカッ
ター(3) の配設位置が設定されている。
【0019】以下前記装置各部について詳述する。 [溶融押出機(1) について]溶融押出機(1) は、加熱筒
(10)内にスクリュー(12)を設けたもので、前記スクリュ
ー(12)の基端部の上方に開口させた供給口(13)からペレ
ット状又はパウダー状の熱可塑性樹脂が投入される。
【0020】前記スクリュー(12)は回転駆動装置(121)
によって回転されて、供給口(13)より投入された熱可塑
性樹脂を溶融押出機(1) の先端に設けた吐出口(11)に送
り出す。この間に前記熱可塑性樹脂が加熱筒(10)からの
加熱とスクリュー(12)の剪断作用による発熱とによって
溶融される。なお、前記吐出口(11)は、図2のように、
水平方向に長い扁平な矩形状に設定されており、この断
面形状の吐出口(11)からの単位時間当たりの吐出量は、
スクリュー(12)の回転速度によって決定される。また、
総吐出量は、スクリュー(12)の総回転量によって決定さ
れる。
【0021】また、前記吐出口(11)とスクリュー(12)と
の間には、シャットオフバルブ(16)が挿入されており、
溶融樹脂の吐出時には、このシャットオフバルブ(16)は
開放しており、溶融樹脂の吐出停止時に閉鎖される。さ
らに、前記吐出口(11)とスクリュー式射出機(2) の上記
樹脂投入口(21)との間には保護筒(14)が設けられ、この
保護筒(14)の上端には、ロート状の投入口部(15)が形成
され、この投入口部(15)の上方にロービングカッター
(3) が配置されている。なお、前記保護筒(14)の断面の
大きさは、吐出口(11)から吐出される溶融樹脂の断面よ
りも大きく設定されており、前記溶融樹脂と保護筒(14)
の内面とは接触しない。 [ロービングカッター(3) について]ロービングカッタ
ー(3) は、リールに巻き取られた多数本の長尺強化繊維
(F)(F)を扁平に広げた状態で送り出すフィードロール(3
1)(31)と、これの出口側に設け且前記長尺強化繊維(F)
(F)の移送幅よりも長いカッティングロール(32)とから
なり、このカッティングロール(32)は、下方のフィード
ロール(31)に対して回転状態で対接する複数の刃を具備
し、前記刃とフィードロール(31)とによって長尺強化繊
維(F) が一定長さの強化繊維(F1)(F1)に裁断されるもの
である。従って、前記フィードロール(31)(31)による長
尺強化繊維(F)(F)の移送幅に応じた範囲(前記移送幅よ
りもよりも少し広い範囲)に、強化繊維(F1)(F1)が分散
して落下する。
【0022】そして、前記強化繊維(F1)(F1)の落下方向
が上記投入口部(15)に向かうように、前記カッティング
ロール(32)の配設位置及び回転方向が設定されている。
また、強化繊維(F1)(F1)の落下範囲と上記吐出口(11)か
ら吐出されて流下する溶融樹脂(61)の幅とは略一致させ
ている。なお、前記カッティングロール(32)による切断
長さはカッティングロール(32)に植設した刃の配列ピッ
チによって決定され、強化繊維(F1)の長さは3mm〜2
0mmに設定される。
【0023】この実施例では、長尺強化繊維(F) として
は、1100tex のロービングガラス繊維の9本をフィード
ロール(31)(31)間に送り込み、繊維長15mmに裁断す
る様にしている。また、カッティングロール(32)からの
強化繊維(F1)(F1)の落下量は3Kg/minに設定している。 [樹脂投入口(21)について]この実施例の樹脂投入口(2
1)の水平方向断面の形状(平面形状)は矩形に形成され
ており、前記矩形の樹脂投入口(21)の一方の対向辺はシ
リンダ(20)の軸線に平行に設定される。他方の一対の対
向辺はシリンダ(20)の軸線に対して直角方向となり、そ
の大きさは、図3のように、シリンダ(20)の直径よりも
大きく設定されている。従って、この樹脂投入口(21)に
おけるシリンダ(20)の断面形状は、同図のように、その
円弧状底部(23)から上方に向かって広がった形状になっ
ており、シリンダ(20)の軸線に対して平行な一対の傾斜
側壁(211)(212)は、スクリュー(22)の断面下部を囲むシ
リンダ断面の下半部に滑らかに連続する。
【0024】なお、シリンダ(20)の内径は、スクリュー
(22)の山部の外形に略一致するが、前記樹脂投入口(21)
における前記スクリュー表面の食い込み側の前記傾斜側
壁(211) とスクリュー(22)の山部との間には、スクリュ
ー(22)の断面中心の下方までの範囲に、導入間隙部(23
1) が形成されている。そして、この導入間隙部(231)は
スクリュー(22)の断面の回転方向において徐々に小さく
なっている。
【0025】従って、この樹脂投入口(21)に、溶融樹脂
と強化繊維とが直接投入されたとしても、これらは共に
前記導入間隙部(231) に円滑に導入されて、スクリュー
(22)の回転によって、これの溝とシリンダ(20)との間に
形成される混練用移送間隙に確実に侵入するものとな
る。また、この実施例では、導入間隙部(231) の上端部
に対して昇降する押込棒(4) が設けられ、この押込棒
(4) は往復直動装置(40)の出力軸に連設されている。そ
して、溶融樹脂と強化繊維とが前記樹脂投入口(21)に投
入されているときには、前記往復直動装置(40)が動作状
態となる構成となっている。
【0026】これにより押込棒(4) が昇降駆動されて、
樹脂投入口(21)に投入された溶融樹脂と強化繊維とが強
制的に上記導入間隙(231) に押し込まれることとなる。
特に、この実施例では、押込棒(4) の下端面は、対向す
るスクリュー(22)の外周面に沿ったものとなっており、
しかも、押込棒(4) は傾斜側壁(211) に沿って昇降する
ように設けられているから、押込棒(4) の先端部(41)は
導入間隙部(231) に深く侵入することとなり、溶融樹脂
中に強化繊維を深く押し込めることとなる。
【0027】[射出動作について]上記実施例の装置に
よる強化繊維含有熱可塑性樹脂の射出動作を以下に説明
する。上記装置を始動させると、溶融押出機(1) に熱可
塑性樹脂(例えばポリプロリレン樹脂)が投入されて、
溶融樹脂が吐出口(11)から吐出され始めるとロービング
カッター(3) が始動し、溶融樹脂の吐出口(11)からの流
下域に強化繊維(F1)(F 1)が混入される。
【0028】この実施例のポリプロピレン樹脂とガラス
繊維の場合、既述の10Kg/minの供給速度で、ガラス繊
維充填率30WT%にしている。そして、同時にスクリュ
ー式射出機(2) の運転が開始されて、スクリュー駆動装
置(25)及び往復直動装置(40)が駆動状態となる。これに
より、樹脂投入口(21)に投入された溶融樹脂は上記した
導入用間隙(231) の案内作用及び押込棒(4) の押込作用
によって、溶融樹脂中に強化繊維が確実に侵入した状態
となり、スクリュー(22)の溝とシリンダ(20)との間の混
練用移送間隙内に導かれてスクリュー(22)の回転によっ
て先端側に移送される。この移送の間に強化繊維と溶融
樹脂との混練が更に促進される。
【0029】なお、この時の圧縮比は4以下に設定さ
れ、みかけの剪断速度は100sec-1以下に設定されて
いることから、従来のものに比べて、強化繊維の切断の
度合いが少ない。そして、スクリュー(22)によって移送
される溶融樹脂の量が増えると、スクリュー(22)の先端
側に溶融樹脂が貯留され、この貯留量に応じてスクリュ
ー(22)が後退する。この貯留量が繊維強化樹脂製品の樹
脂量との関係で決定される設定量になると、スクリュー
駆動装置(25)による回転が停止されて、その後、スクリ
ュー駆動装置(25)によりスクリュー(22)が軸線方向に押
し出されて、成型金型内に前記貯留樹脂が射出される。
【0030】前記スクリュー(22)の回転停止と同時に回
転駆動装置(121) の回転が停止され、ロービングカッタ
ー(3) の運転が停止される。従って、スクリュー(22)の
停止状態で、溶融樹脂と強化繊維との混合体が投入口(2
1)に投入される動作が停止される。なお、通常、溶融押
出機(1) 内では、スクリュー(12)の回転を停止しても、
吐出口(11)からの溶融樹脂の吐出動作が即座には停止さ
れにくい。そこで、上記実施例のものでは、図1に示す
ように、保護筒(14)内に溶融樹脂の流下を遮断する為の
シャッター(5) を設け、溶融押出機(1) の吐出口(11)の
上流側近傍に設けたシャットオフバルブ(16)と同期的に
作動させるようにしている。
【0031】そこで、溶融樹脂投入時には、前記シャッ
トオフバルブ(16)及びシャッター(5) を開放し、スクリ
ュー(22)の停止時に前記シャットオフバルブ(16)及びシ
ャッター(5) を閉じる構成としてある。従って、スクリ
ュー(22)の停止時に余分な、溶融樹脂が投入される不都
合が解消される。そして、溶融樹脂投入動作終了後に上
記射出動作が終了して、スクリュー(22)が初期位置に復
帰すると、シャットオフバルブ(16)及びシャッター(5)
を開放して上記した一連の動作が繰り返されることとな
る。
【0032】上記実施例の溶融押出機(1) の吐出口(11)
は扁平な矩形状に設定されて、強化繊維(F1)(F1)の落下
範囲と前記吐出口(11)から吐出される溶融樹脂の横幅と
は略一致させているから、前記溶融樹脂に対して強化繊
維(F1)(F1)が均一に分配付着されることとなる。したが
って、上記一連の動作によって成型された繊維強化樹脂
製品内の強化繊維の分散も均一になる。
【0033】因に、上記実施例のように、ポリプロピレ
ン樹脂とガラス繊維の繊維強化樹脂製品を製造するもの
とし、10Kg/minの供給速度、スクリュー(22)のフィー
ドゾーン(221) の溝深さは32.8mm、コンプレッシ
ョンゾーン(222) の溝深さは32.8mmから19.3
mmへのテーパー、メタリングゾーン(223) の溝深さは
19.3mmに設定したフルフライトスクリューを採用
し、圧縮比は1.7、みかけの剪断速度を50sec-1
に設定した、条件で成型したものでは、繊維強化樹脂製
品内の平均強化繊維長さは3.5mm以上で、この強化
繊維の分散度合いも良好であった。この場合の平均強化
繊維長さは既述従来の方法によるものよりも長く、しか
も、分散性も大幅に向上している。
【0034】なお、上記実姉例では、押込棒(4) を傾斜
側壁(211) に沿って、導入間隙部(231) 側に設けたが、
図4のように、これの反対側に設けてもよい。スクリュ
ー(22)の溝部はらせん状に連続しているから、導入間隙
部(231) の反対側にて強化繊維及び溶融樹脂を押し込ん
でも、図3の実施例の場合よりも、若干劣るものの、強
化繊維が分離しにくく、繊維の充填率が安定している点
では、満足し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の説明図
【図2】溶融押出機(1) の吐出口(11)とロービングカッ
ター(3) との関係を示す正面図
【図3】樹脂投入口(21)の断面図
【図4】樹脂投入口(21)の他の例の断面図
【符号の説明】
(2) ・・・スクリュー射出機 (21)・・・樹脂投入口 (22)・・・スクリュー (F1)・・・強化繊維
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−203031(JP,A) 特開 昭58−203008(JP,A) 特開 昭64−82913(JP,A) 実開 平3−81712(JP,U) 実開 平3−31923(JP,U) 実開 昭51−134668(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/00 - 45/84

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スクリュー(22)を収容するシリンダ(20)
    の端部に設けた樹脂投入口(21)から溶融樹脂と強化繊維
    とを投入するスクリュー装置とし、前記樹脂投入口(21)
    の開口の大きさを前記シリンダ(20)の内径と同等もしく
    はそれ以上に大きく設定して、前記樹脂投入口(21)の側
    壁に連続するシリンダー内壁面とスクリュー(22)の外周
    面との間にはこのスクリュー面の食い込み側に導入間隙
    部(231)を形成し、 前記導入間隙部(23)の上方に樹脂投入口(21)の側壁に沿
    って押込棒(4)を設け、該押込棒(4)は、下端面を対向す
    るスクリュー(22)の外周面に沿った形状とし且つ先端部
    (41)を導入間隙部(231)に侵入可能な長さに設定し、溶
    融樹脂と強化繊維の投入時に該押込棒(4)の先端(41)を
    前記樹脂投入口側壁とスクリュー(22)の外周面との間に
    往復昇降させるようにした射出機のスクリュー装置。
  2. 【請求項2】 スクリュー(22)を、フルフライトスクリ
    ューであって、圧縮比を4以下とすると共に、見かけ剪
    断速度を100sec-1以下とした請求項1に記載の射
    出機のスクリュー装置。
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