JP3391947B2 - 物体検知装置 - Google Patents

物体検知装置

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JP3391947B2
JP3391947B2 JP21339495A JP21339495A JP3391947B2 JP 3391947 B2 JP3391947 B2 JP 3391947B2 JP 21339495 A JP21339495 A JP 21339495A JP 21339495 A JP21339495 A JP 21339495A JP 3391947 B2 JP3391947 B2 JP 3391947B2
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  • Time Recorders, Dirve Recorders, Access Control (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本願は、夜間防犯システムの人体検
知等に使用する物体検知装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】夜間、人のいなくなった部屋への侵入者
を検知して警備会社や警察へ通報する防犯システム等に
おける人体検知には、例えば図7に示すように、部屋R
内に複数の方向L101 〜L106 を測距可能な測距手段M
10を設け、複数の方向へ一定時間間隔で順次走査して金
庫や家具等の物体T101 〜T103 までの距離を測定し、
侵入者T10X があるときのように通常状態と異なる状態
になったときに警報信号を発生するものが考えられる。
【0003】赤外線を発光させてその反射光を検出する
ような測距手段では、通常1回の測距動作には、短時間
(数ms〜数10ms)に幅の狭いパルス状の発光を8
〜16回行ない、物体からの反射光を積算して距離を算
出する方法がとられる。図8では6方向の場合を示して
あり、測距手段M10がL101 方向の測距を選択したとき
はパルス的発光P101 がなされ、測距手段がM10がL10
2 方向の測距を選択したときにはパルス的発光P102 が
なされる。同様にして、期間T101 の間にP101 からP
106 までの6回の発光が終了すると、測距手段M10は上
記とは逆の順に発光して測距を行なう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の方法では、測距
手段をゆっくりした周期(例えば1方向1秒間)で動作
させた場合、測距手段が実際に測距動作を行なっている
時間(数ms〜数10ms)には侵入者が測距可能な範
囲からいなくなっている場合や、侵入者が測距手段の測
距方向外にいる場合等、侵入者を検出することができな
い場合がある。侵入者が立ち止まることが多いと考えら
れる金庫等の前のみを測距ポイントとすれば検出は可能
であるが、検出範囲が狭くなる。また、測距手段は外部
環境の状態によって誤動作が発生することが考えられる
ので、一度侵入者を検出してすぐに警備会社へ通報する
ことは得策ではない。侵入者の存在を確実に検知するた
めに、所定回数同じ状態が続いたことを確認して通報す
るなどの処置が考えられるが、侵入者がその間に他の場
所へ移動してしまうと、侵入の通報が出せないという不
具合がある。したがって、従来は検出しようとする人や
動物等の物体がないときでも、それらが移動する場合を
想定した短い間隔で測距手段を動作させなければならな
かった。
【0005】しかしながら、上記のように短い間隔で測
距手段を連続して動作させた場合には、消費電力が多く
なるという問題点がある上、パルス発光回数が多くなる
ために発光素子の寿命が短くなり定期的なメンテナンス
が必要になるという問題点がある。
【0006】上記不具合を避けるために、測距手段の他
に焦電型の赤外線センサを設け、侵入者の最初の検知を
焦電型の赤外線センサで行ない、その後測距センサで確
認する等が考えられるが、焦電型の赤外線センサは移動
する発熱体しか検出できず、またコストがかかる等の問
題点がある。
【0007】本願の目的は、低消費電力、長寿命であ
り、また安価な物体検知装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願に係わる物体検知装
置は、所定範囲内の複数の方向に発光可能な発光手段
と、上記発光手段を所定のタイミングで駆動し発光させ
る発光制御手段と、上記発光手段から発せられた光線の
被測距対象からの反射光を受光して信号を出力する受光
手段と、上記受光手段からの第1の所定回数の信号を積
算して得られる信号により上記複数方向の物体までの距
離を算出する演算手段と、上記演算手段からの距離デー
タを記憶する記憶手段と、上記演算手段の距離データと
上記記憶手段に記憶されている距離データとにより物体
の存在の有無を判定する判定手段とを有し、上記発光制
御手段は、各方向毎に上記第1の所定回数より少ない第
2の所定回数の発光を順番に行なわせ、この第2の所定
回数の合計が上記第1の所定回数に達したときに上記判
定手段が物体の存在を検出した場合、各方向毎に上記第
1の所定回数の発光を行なわせる切換手段を有する。
【0009】また、本願に係わる物体検知装置は、所定
範囲内の複数の方向に発光可能な発光手段と、上記発光
手段を所定のタイミングで駆動し発光させる発光制御手
段と、上記発光手段から発せられた光線の被測距対象か
らの反射光を受光して信号を出力する受光手段と、上記
受光手段からの第1の所定回数の信号を積算して得られ
る信号により各方向の物体までの距離を算出する演算手
段と、上記演算手段からの距離データを記憶する記憶手
段と、上記演算手段の距離データと上記記憶手段に記憶
されている距離データとにより物体の存在の有無を判定
する判定手段とを有し、上記発光制御手段は、第1の測
距領域内に設定された複数の測距方向の各方向毎に上記
第1の所定回数より少ない第2の所定回数の発光を行な
わせ、この第2の所定回数の合計が上記第1の所定回数
に達したときに上記判定手段が物体の存在を検出した場
合、第2の測距領域内に設定された複数の測距方向の各
方向毎に上記第1の所定回数の発光を行なわせる切換手
段を有する。
【0010】
【発明の実施の形態】まず、第1の実施の態様について
説明する。
【0011】図1は、第1の実施の態様を示したブロッ
ク図である。発光手段1は、図3に示すように、所定測
距範囲W内の複数の方向、例えば6方向に発光可能なも
のであり、各方向毎に独立した発光素子や光学系を設け
たものであってもよいし、一つの発光素子と光学系を機
械的手段によって各方向に走査するものであってもよ
い。図1では、説明を簡単にするために、一つの発光素
子を公知の機械的手段によって各方向に走査する場合を
考える。発光制御手段2は、出力信号Sa により発光手
段1を所定のパルス幅、パルス数およびタイミングで駆
動して発光させるものである。受光手段3は、発光手段
1からの光を物体TXで反射した反射光を受光して、所
定の信号Sb を出力するものであり、例えば位置検出素
子PSD等が用いられる。演算手段4は、受光手段3の
信号Sb を受けて物体TXまでの距離を算出するもので
あり、本例では6個のパルス状の受光信号を積分した結
果により所定の演算式で演算を行ない、距離に対応する
信号(以下、距離データという。)Sc を出力する。記
憶手段5は、演算手段4からの距離データSc を記憶す
るものであり、発光制御手段2に設けたモードスイッチ
SW1の操作により、後述する所定条件での各方向の距
離値Sd および後述する他の所定条件での距離値Se を
記憶する。判定手段6は、演算手段の出力Sc と記憶手
段5の出力SdまたはSe との比較を行ない、発光制御
手段2に設けられた切換手段2aを制御して発光のパタ
ーンを切り換える信号Sf を発生するとともに、最終的
に物体の有無を判定してSO端子に警告信号Sg を発生
するものである。なお、上記の構成において、発光制御
手段2は、発光手段1、演算手段4、記憶手段5および
判定手段6の制御も合わせて行なうものとする。
【0012】つぎに、図2に示すタイミングチャートお
よび発光方向を示す図3を参照して、第1の実施の態様
の動作を説明する。
【0013】図3において、物体検知装置Mは、物体T
1、T2、T3のある部屋Rに設置され、L1からL6
までの6方向に向かって一定時間毎に走査され、発光光
線が部屋Rの壁や物体に当たる点L1pからL6pまでの距
離を測定する。モードスイッチSW1は部屋Rの外に取
り付けられている。Dはドアである。
【0014】図3において、終業後部屋Rが無人にな
り、ドアDが閉じられた状態でスイッチSW1がオフか
らオンへと操作されたものとする。スイッチSW1をオ
フからオンにした直後に部屋Rのなかの状態を記憶させ
るための初期設定シーケンスが開始する。このシーケン
スの制御は全て発光制御手段2によってなされるように
してある。いま、発光方向はL1に向かっているものと
する。発光制御手段2は図2(A)に示すようなパルス
波形を出力し、発光手段1はこのパルス信号にしたがっ
てL1の方向に発光を行なう。受光手段3はドアのL1p
点からの反射光を受け、物体検知装置MとL1p点間の距
離に応じた信号Sb を出力し、演算手段4はその信号を
保持する。所定時間後(例えば100ms)、物体検知
装置MはL2方向に向かって同様に発光し、同様の手順
でL2p点までの距離に応じた信号Sb が発生する。演算
手段4は保持されているL1方向の信号と今回得られた
L2方向の信号とを積算する。以下同様にしてL6方向
まで順次発光および受光を繰り返し、結果として6方向
で得られた信号が積算される。演算手段4は、この積算
された信号を所定の演算式により演算して距離信号Sc
として出力する。記憶手段5は、この距離信号を距離デ
ータSe0として記憶する。上記の手順によって得られた
距離データは6方向の平均的な値を示すものであり、正
確な距離情報を得るためではなく、通常の状態に対する
変化の有無のみを検出できればよいものである。上記の
発光パターンを“通常の発光パターン”とよぶ。発光の
周期は、侵入者が移動していても、複数の発光方向のい
ずれかの方向にぶつかる時間間隔に設定すればよく、部
屋の大きさや測距範囲の広さ等により適宜設定すること
が可能である。
【0015】つぎに、発光制御手段2は切換手段2aを
駆動して図2(B)に示すように6個のパルス列を出力
し、発光手段1はこのパルス列にしたがってL6方向に
発光を行なう。受光手段3は、物体T3上のL6p点から
の反射光をつぎつぎと受光し、物体検知装置MとL6p点
間の距離に応じた信号Sb を出力する。演算手段4はこ
の信号をつぎつぎと積算して、6パルス分積算し終わる
と所定の演算式により演算して距離信号Sc として出力
する。記憶手段5はこの距離信号Sc を距離データSd6
として記憶する。上記の手順によって得られてた距離デ
ータは、L6方向の物体までの距離を正確に測距したも
のである。所定時間(例えば100ms)後、物体検知
装置MはL5方向に向かって同様にパルス列を発光し、
同様の手順でL5p点までの距離に応じた測距データがS
d5として記憶手段5に記憶される。以下方向L1まで同
様の手順で各方向の物体までの距離が演算され、記憶手
段5に距離データSd4、Sd3、Sd2、Sd1として記憶さ
れる。上記の発光パターンを“パルス列発光パターン”
とよぶ。
【0016】その後、発光制御手段2は記憶手段5への
記憶動作を禁止して、初期シーケンスが終了する。その
後、発光制御手段2は、L1方向からL6方向、L6方
向からL1方向、L1方向からL6方向というように、
所定時間毎に各方向で通常の発光パターンで発光させる
ことを繰り返すシーケンスに入る。図2(C)は、この
状態からの各信号の関係を示している。
【0017】図2において、期間T0では、方向L6か
らL1に向かって走査された発光パルスSa06 〜Sa01
(Sa 信号の符号の最後の数字は発光方向を示す。すな
わち、Sa02 はL2方向に発光させるための信号であ
る。)による測距データSc1が、t0 のタイミングでそ
の前の測距データSc0に代わって出力される。このデー
タは、判定手段6により記憶手段5に記憶された距離デ
ータSe0と比較される。いま、部屋Rのなかの状態は変
わっていないので、データSc1はわずかな測距誤差以上
には変化しておらず、所定量以上の変化がないと判断さ
れて、判定手段6はその出力信号Sf を低電位(以下、
“L”レベルという。)に保ったままである。この所定
量には、部屋にある物体の状態が変化しなくとも温度変
化や演算時の演算誤差等による測距誤差によって判定手
段が誤動作しないような値が設定されている。
【0018】期間T1のときに、図3に示すように部屋
Rに侵入者TXがあり、例えばL5方向の発光Sa15 が
侵入者TXに当たると、この方向の距離値が大きく変化
する。発光パルスSa11 〜Sa16 の6方向の反射光を積
算して得られるt1 のタイミングで出力された距離デー
タSc21 は、判定手段6により記憶手段5に記憶された
距離データSe0より所定量以上変化したと判断され、出
力信号Sf は高電位(以下、“H”レベルという。)に
なる。
【0019】信号Sf が“H”レベルになると、切換手
段2aは、各方向毎に正確な測距を行なうため、各方向
毎に6個の発光パルス列を出力するように、通常の発光
パターンからパルス列発光パターンに出力を切り換え
る。期間T2はこの状態を示す。すなわち、信号Sf が
“H”レベルになった後、発光制御手段2は、L6方向
からL1方向に向かって、所定時間毎に方向を変えて6
個のパルス列Sa26 〜Sa21 を発生する。演算手段4
は、L6からL1までの各方向の物体までの距離データ
Sc22 〜Sc26 およびSc31 をそれぞれt21〜t26のタ
イミングで出力する。判定手段6は、測距データが切り
替わった時点で記憶手段5に記憶されている距離データ
Sd1〜Sd6のなかから同じ方向の記憶データと比較し、
所定量以上データの変化がある方向があった場合、信号
Sg を“H”レベルにする。上記の場合、侵入者TXが
まだL5方向に止まっていれば、この方向の距離データ
Sc23は記憶データSd5より近側の距離データとなるの
で、測距データSc23 が出力された直後に信号Sg が
“H”レベルとなって、確実に侵入者が存在することを
検出できる。
【0020】期間T3では、L1方向からL6方向に向
かって順次発光の走査がなされる。
【0021】なお、図2(C)において、上記のような
変化が認められたデータの部分には斜線を施してある。
【0022】上記の例では、発光間隔は同じとすると通
常発光パターンではパルス列発光パターンの1/6の発
光回数ですみ、通常ほとんどが上記通常発光パターンの
使い方である防犯システム等では、省エネの他装置の長
寿命化がはかれる。
【0023】なお、上記の例では期間T2で1回の測距
データの変化により信号Sg を出力したが、これに限ら
ず、複数回の変化を検出した場合に信号Sg を出力する
ようにしてもよい。
【0024】また、信号Sf が“H”レベルに変化して
パルス列発光パターンに移行した後、所定時間または所
定回数測距範囲Wを往復した後にいずれの方向において
も所定量以上の距離変化が検出されなかったときは、通
常の発光パターン時の距離データの変化は誤動作であっ
たと判断して通常の発光パターンに戻すようにしてもよ
い。これはノイズ等による誤動作によってパルス列発光
パターンになった場合にむだな発光による電力消費を防
止するためである。ここで、通常の発光パターンでの誤
動作を防止するためには、通常の発光パターンの状態で
複数回測距データの異常を検出したら、パルス列発光パ
ターンに移行するようにしてもよい。
【0025】さらに、上記の例では、通常の発光パター
ンとパルス列発光パターンとの発光周期を同じにした
が、これに限らず、例えばパルス列発光の間隔を小さく
して、より確実に物体を検知できるようにしてもよい。
【0026】さらに、通常の発光パターンの各方向の発
光パルス数は1パルスに限らず、演算手段4が正確な測
距を行なうために設定されている積分回数の整数分の1
に設定されていればよく、また、各方向の発光パルス数
は、上記積分回数を測距範囲W内の発光方向数で除した
値にすれば、その距離データは測距範囲内Wの物体まで
の平均の距離データとなって好都合である。
【0027】つぎに、第2の実施の態様について説明す
る。
【0028】上記第1の実施の態様では、通常の発光パ
ターン時でも部屋Rの全ての領域にわたって発光手段の
走査を行なうようにしたが、窓のない部屋等の場合は侵
入者はドアから侵入する。したがって、通常はドア付近
を重点的に調べればよく、多くの場合侵入者の検出は可
能である。また、侵入者は通常金庫や机等の前に比較的
長時間停止していることが考えられるので、一旦侵入を
検出した場合は、上記のような重要物の保管場所等を重
点的に調べればよいことが多い。本例はこのような場合
に好適な例である。
【0029】図4は、第2の実施の態様における物体検
知装置の発光方向を示した図である。Z1は第1の領域
であり、ドアD付近のL41からL44までの4方向の
測距が可能である。Z2は第2の領域であり、金庫等の
物体が設置してある部屋の中央付近のL45からL48
までの4方向の測距が可能である。図5は第2の実施の
態様における物体検知装置の構成を示したブロック図で
あり、図6はその動作を示したタイミングチャートであ
る。
【0030】図5において、発光制御手段52は、その
出力信号SA により発光手段1を所定の発光パルス幅、
パルス数およびタイミングで駆動するとともに、図4に
示す発光領域の切り換えや、演算手段4、記憶手段5お
よび判定手段6等を制御するものである。なお、図1と
実質的に同様のものには同一符号を付し、説明は省略す
る。
【0031】つぎに、第2の実施の態様の動作を説明す
る。
【0032】図4において、終業後部屋Rが無人にな
り、ドアDが閉じられた状態でスイッチSW1がオフか
らオンへと操作されたものとする。スイッチSW1をオ
フからオンにした直後に部屋Rのなかの状態を記憶させ
るための初期設定シーケンスが開始する。このシーケン
スの制御は全て発光制御手段2によってなされるように
してある。いま、発光方向はZ1内のL41に向かってい
るものとする。発光制御手段2は図6(A)に示すよう
なパルス波形(図6(C)に示すSA11 およびSA12 の
拡大図)を出力し、発光手段1はこのパルス信号にした
がってL41の方向に発光を行なう。受光手段3はドアの
L41p 点からの反射光を受け、物体検知装置MとLp41
点間の距離に応じた信号Sb を出力し、演算手段4はそ
の信号を保持する。所定時間後(例えば100ms)、
物体検知装置MはL42方向に向かって同様に発光し、同
様の手順でL42p 点までの距離に応じた信号Sb が発生
する。演算手段4は保持されているL41方向の信号と今
回得られたL42方向の信号とを積算する。以下同様にし
てL44方向まで順次発光および受光を繰り返し、結果と
して4方向で得られた信号が積算される。演算手段4
は、この積算された信号を所定の演算式により演算して
距離信号Sc として出力する。記憶手段5は、この距離
信号を距離データSe0として記憶する。上記の手順によ
って得られた距離データはドア付近の領域Z1内の4方
向の平均的な値を示すものであり、正確な距離情報を得
るためではなく、通常の状態に対する変化の有無のみを
検出できればよいものである。上記の発光パターンを
“通常の発光パターン”とよぶ。
【0033】つぎに、発光制御手段52は切換手段52
aを駆動して図6(B)に示すように8個のパルス列
(図6(C)に示すSA25 、SA26 の拡大図)を出力
し、発光手段1はこのパルス列にしたがって領域Z2内
のL45方向に発光を行なう。受光手段3は、物体T1上
のL45p 点からの反射光をつぎつぎと受光し、物体検知
装置MとL45p 点間の距離に応じた信号Sb を出力す
る。演算手段4はこの信号をつぎつぎと積算して、8パ
ルス分積算し終わると所定の演算式により演算して距離
信号Sc として出力する。記憶手段5はこの距離信号S
c を距離データSd5として記憶する。上記の手順によっ
て得られてた距離データは、L45方向の物体までの距離
を正確に測距したものである。所定時間(例えば100
ms)後、物体検知装置MはL46方向に向かって同様に
パルス列を発光し、同様の手順でL46p点までの距離に
応じたデータがSd6として記憶手段5に記憶される。以
下方向L48まで同様の手順で領域Z2内の各方向の物体
までの距離が演算され、記憶手段5に距離データSd7、
Sd8として記憶される。上記の発光パターンを“パルス
列発光パターン”とよぶ。
【0034】その後、発光制御手段52は記憶手段5へ
の記憶動作を禁止して、初期シーケンスが終了する。そ
して、発光制御手段2は、L41方向からL44方向、L44
方向からL41方向、L41方向からL44方向というように
往復走査を繰り返し、所定時間毎に領域Z1内の各方向
毎に通常の発光パターンで発光させ、ドア付近の領域Z
1内の物体の有無を検出するシーケンスに入る。図6
(C)は、この状態からの各信号の関係を示している。
【0035】図6において、期間T0では、発光パルス
SA04 〜SA01 (SA 信号の符号の最後の数字は発光方
向を示しており、期間T0ではL4方向からL1方向へ
走査されていることを示す。)による測距データSc1
が、t0 のタイミングでその前の測距データSc0に代わ
って出力される。このデータは、判定手段6により記憶
手段5に記憶された距離データSe0と比較される。い
ま、部屋Rのなかの状態は変わっていないので、データ
Sc1はわずかな測距誤差以上には変化しておらず、所定
量以上の変化がないと判断されて、判定手段6はその出
力信号Sf を“L”レベルに保ったままである。この所
定量には、部屋にある物体の状態が変化しなくとも温度
変化や演算時の演算誤差等による測距誤差によって判定
手段が誤動作しないような値が設定されている。
【0036】期間T1のときに、ドアをあけて領域Z1
内に侵入者TXがあり、例えばL43方向の発光SA13 が
侵入者TXに当たると、この方向の距離値が大きく変化
する。発光パルスSA11 〜SA14 の4方向の反射光を積
算して得られるt1 のタイミングで出力された距離デー
タSc21 は、判定手段6により記憶手段5に記憶された
距離データSe0より所定量以上変化したと判断され、出
力信号Sf は“H”レベルになる。
【0037】信号Sf が“H”レベルになると、切換手
段52aは、各方向毎に正確な測距を行なうため、各方
向毎に8個の発光パルス列を出力するように、通常の発
光パターンからパルス列発光パターンに出力を切り換え
る。また、発光制御手段52は発光手段1の発光方向を
領域Z1から領域Z2へ移行させ、方向L45からパルス
列発光を開始する。期間T2はこの状態を示す。すなわ
ち、信号Sf が“H”レベルになった後、発光制御手段
52は所定時間毎に方向を変えて4個のパルス列SA25
〜SA28 を発生する。演算手段4は、各方向の物体まで
の距離データSc22 〜Sc24 およびSc31 をそれぞれt
21〜t24のタイミングで出力する。判定手段6は、測距
データが切り替わった時点で記憶手段5に記憶されてい
る距離データSd5〜Sd8のなかから同じ方向の記憶デー
タと比較し、所定量以上データの変化があった場合、信
号Sg を“H”レベルにする。上記の場合、侵入者TX
がL47方向に止まっていれば、この方向の距離データS
c23 は記憶データSd7より近側の距離データとなるの
で、測距データSc23 が出力された直後に信号Sg が
“H”レベルとなって、確実に侵入者が存在することを
検出できる。
【0038】期間T3では、L48方向からL45方向に走
査がなされ、まだ侵入者TXがL47方向に止まっていれ
ば、パルス列AA37 による測距データSc32 が記憶デー
タSd7より所定量以上変化する。なお、図6(C)にお
いて、上記のような変化が認められたデータの部分には
斜線を施してある。
【0039】なお、上記の例では期間T2で1回の測距
データの変化により信号Sg を出力したが、これに限ら
ず、方向は問わないが領域Z2内で複数回の変化を検出
した場合に信号Sg を出力するようにしてもよい。
【0040】また、信号Sf が“H”レベルに変化して
パルス列発光パターンに移行した後、所定時間経過後、
または測距範囲である領域Z2を所定回数を往復した後
に各方向において所定量以上の距離変化が検出されなか
ったときは、領域Z1における通常の発光パターン時の
距離データの変化は誤動作であったと判断して通常の発
光パターンに戻すようにしてもよい。これはノイズ等に
よる誤動作によってパルス列発光パターンになった場合
にむだな発光による電力消費を防止するためである。こ
こで、通常の発光パターンの領域Z1内での誤動作を防
止するためには、領域Z1内において複数回測距データ
の異常を検出したら、パルス列発光パターンに移行する
ようにしてもよい。
【0041】さらに、上記の例では、領域Z1と領域Z
2とはその範囲が重ならないように設定したが、領域Z
2が領域Z1の一部または全部を含むように設定するこ
ともでき、また、領域Z1とZ2とで発光方向の数や各
方向への走査スピードを変えてもよい。
【0042】さらに、領域Z1での通常の発光パターン
の各方向の発光パルス数は2パルスに限らず、演算手段
4が正確な測距を行なうために設定されている積分回数
の整数分の1に設定されていればよく、また、各方向の
発光パルス数は、上記積分回数を領域Z1の発光方向数
で除した値にすれば、その距離データは領域Z1の物体
までの平均の距離データとなって好都合である。
【0043】上記第2の実施の態様では、通常の発光パ
ターンで調べている領域Z1狭いので、発光素子の発
光回数が少なくてすみ、また、走査速度を比較的ゆっく
りとした値に設定することができるため、発光素子の方
向を変える走査機構が長寿命となる効果がある。本願に
係わる発明では、通常は測距可能範囲内の複数の測距方
向の各方向で幅の狭いパルス状の発光を少ない回数行な
い、この反射光を積算して得られた測距範囲の平均的な
距離データの変化を検出して侵入者の有無検出を行な
い、その後、各方向で毎回多数のパルス列発光をして正
確な測距を行なって侵入者の確認を行なうようにしたの
で、発光素子の発光回数を大幅に減らすことが可能とな
り、低消費電力でかつ発光素子の寿命を長くすることが
可能となる。
【0044】
【発明の効果】本願に係わる発明では、各方向毎に第1
の所定回数より少ない第2の所定回数の発光を順番に行
なわせ、この第2の所定回数の合計が第1の所定回数に
達したときに判定手段が物体の存在を検出した場合、各
方向毎に第1の所定回数の発光を行なわせるので、発光
素子の発光回数を大幅に減らすことが可能となり、低消
費電力でかつ発光素子の寿命を長くすることが可能とな
る。
【0045】また、侵入者の有無検知と正確な距離検知
を行なうようにしたので、焦電型赤外線センサ等が不要
であり、安価な装置を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の態様を示したブロック図
【図2】第1の実施の態様の動作を説明するためのタイ
ミングチャート
【図3】第1の実施の態様の動作を説明するための発光
方向を示した図
【図4】第2の実施の態様の動作を説明するための発光
方向を示した図
【図5】第2の実施の態様を示したブロック図
【図6】第2の実施の態様の動作を説明するためのタイ
ミングチャート
【図7】従来の技術を説明するための発光方向を示した
【図8】従来の技術を説明するための発光パルスを示し
た図
【符号の説明】
1……発光手段 2、52……発光制御手段 2a、52a……切換手段 3……受光手段 4……演算手段 5……記憶手段 6……判定手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−233508(JP,A) 特開 平6−82252(JP,A) 特開 平5−288515(JP,A) 特開 平6−66953(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01C 3/06

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定範囲内の複数の方向に発光可能な発
    光手段と、 上記発光手段を所定のタイミングで駆動し発光させる発
    光制御手段と、 上記発光手段から発せられた光線の被測距対象からの反
    射光を受光して信号を出力する受光手段と、 上記受光手段からの第1の所定回数の信号を積算して得
    られる信号により上記複数方向の物体までの距離を算出
    する演算手段と、 上記演算手段からの距離データを記憶する記憶手段と、 上記演算手段の距離データと上記記憶手段に記憶されて
    いる距離データとにより物体の存在の有無を判定する判
    定手段とを有し、 上記発光制御手段は、各方向毎に上記第1の所定回数よ
    り少ない第2の所定回数の発光を順番に行なわせ、この
    第2の所定回数の合計が上記第1の所定回数に達したと
    きに上記判定手段が物体の存在を検出した場合、各方向
    毎に上記第1の所定回数の発光を行なわせる切換手段を
    有することを特徴とする物体検知装置。
  2. 【請求項2】 所定範囲内の複数の方向に発光可能な発
    光手段と、 上記発光手段を所定のタイミングで駆動し発光させる発
    光制御手段と、 上記発光手段から発せられた光線の被測距対象からの反
    射光を受光して信号を出力する受光手段と、 上記受光手段からの第1の所定回数の信号を積算して得
    られる信号により上記複数方向の物体までの距離を算出
    する演算手段と、 上記演算手段からの距離データを記憶する記憶手段と、 上記演算手段の距離データと上記記憶手段に記憶されて
    いる距離データとにより物体の存在の有無を判定する判
    定手段とを有し、 上記発光制御手段は、各方向毎に上記第1の所定回数よ
    り少ない第2の所定回数の発光を行なわせ、この第2の
    所定回数の合計が上記第1の所定回数に達したときに上
    記判定手段が物体の存在を検出した場合、各方向毎に上
    記第1の所定回数の発光を行なわせ、その後所定時間内
    に各方向において物体の存在が認められなかったときに
    は、各方向毎に上記第の所定回数で発光させるパター
    ンに切り換えて発光を行なわせる切換手段を有すること
    を特徴とする物体検知装置。
  3. 【請求項3】 所定範囲内の複数の方向に発光可能な発
    光手段と、 上記発光手段を所定のタイミングで駆動し発光させる発
    光制御手段と、 上記発光手段から発せられた光線の被測距対象からの反
    射光を受光して信号を出力する受光手段と、 上記受光手段からの第1の所定回数の信号を積算して得
    られる信号により各方向の物体までの距離を算出する演
    算手段と、 上記演算手段からの距離データを記憶する記憶手段と、 上記演算手段の距離データと上記記憶手段に記憶されて
    いる距離データとにより物体の存在の有無を判定する判
    定手段とを有し、 上記発光制御手段は、第1の測距領域内に設定された複
    数の測距方向の各方向毎に上記第1の所定回数より少な
    い第2の所定回数の発光を行なわせ、この第2の所定回
    数の合計が上記第1の所定回数に達したときに上記判定
    手段が物体の存在を検出した場合、第2の測距領域内に
    設定された複数の測距方向の各方向毎に上記第1の所定
    回数の発光を行なわせる切換手段を有することを特徴と
    する物体検知装置。
  4. 【請求項4】 所定範囲内の複数の方向に発光可能な発
    光手段と、 上記発光手段を所定のタイミングで駆動し発光させる発
    光制御手段と、 上記発光手段から発せられた光線の被測距対象からの反
    射光を受光して信号を出力する受光手段と、 上記受光手段からの第1の所定回数の信号を積算して得
    られる信号により各方向の物体までの距離を算出する演
    算手段と、 上記演算手段からの距離データを記憶する記憶手段と、 上記演算手段の距離データと上記記憶手段に記憶されて
    いる距離データとにより物体の存在の有無を判定する判
    定手段とを有し、 上記発光制御手段は、第1の測距領域内に設定された複
    数の測距方向の各方向毎に上記第1の所定回数より少な
    い第2の所定回数の発光を行なわせ、この第2の所定回
    数の合計が上記第1の所定回数に達したときに上記判定
    手段が物体の存在を検出した場合、第2の測距領域内に
    設定された複数の測距方向の各方向毎に上記第1の所定
    回数の発光を行なわせ、その後所定時間内に上記第2の
    測距領域の各方向において物体の存在が認められなかっ
    たときには、上記第1の測距領域において各方向毎に上
    記第の所定回数で発光させるパターンに切り換えて発
    光を行なわせる切換手段を有することを特徴とする物体
    検知装置。
  5. 【請求項5】 上記第2の所定回数は上記第1の所定回
    数を上記発光手段の発光方向の数で除した値の整数倍で
    あることを特徴とする請求項1、2、3または4に記載
    の物体検知装置。
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