JP3391839B2 - 着色ラテックス粒子の製造方法 - Google Patents

着色ラテックス粒子の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、乳化重合により得られ
たラテックス粒子を着色する工程が改良された着色ラテ
ックス粒子の製造方法に関し、例えば、インク、もしく
は塗料等の着色剤やフィルム、繊維、樹脂等の成形品及
び診断試薬用担体等に用いるのに適した着色ラテックス
粒子の製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】乳化重合により得られたポリマー粒子
(以下、「ラテックス粒子」と略す。またラテックス粒
子の水分散液を「ラテックス」とする。)は、一般に平
均粒径0.01〜10μmの均一な真球状粒子であり、
インク、塗料、成形品材料、トナーあるいは診断試薬用
担体等の広い範囲で用いられている。これらの用途にお
いてラテックス粒子の着色は、その応用範囲を広げる上
で極めて重要であり、幾つかの技術が提案されている。 【0003】従来より、ラテックス粒子の着色方法とし
て、顔料及び染料を、乾燥ラテックス粒子と混合・混練
する方法が知られている。しかしながら、これらの方法
では、ラテックス粒子は不溶性着色剤のバインダーとし
ての役割を果たしており、ラテックス粒子自体が着色さ
れている訳ではない。また、顔料を用いる方法では、粉
砕・分散等の処理が煩雑であり、かつ乾燥状態での混合
・混練では、均一な着色が困難であった。 【0004】また、一般のポリマー粒子(ビーズ等)の
着色方法としては、有機溶媒を含む溶媒中にラテックス
粒子を浸漬して油性着色剤を吸収・含浸させる方法(例
えば特公昭54−3183号公報)が提案されている。
油性着色剤を用いるのは、水性着色剤に比較して耐候性
にすぐれ、水系溶媒への溶出が少ないためである。この
方法ではポリスチレンビーズ及び油性染料を、両者を溶
解する有機化合物(ベンゼン誘導体等)中で70℃以上
の高温下で反応させることにより、粒子内部に着色剤が
均一に浸透される。しかしながら、これらの方法では、
ポリマー自体の変性を引き起こすため、ポリマー粒子自
体の特性、例えば均一な球状粒子であることあるいは分
散安定性に優れていること等を生かした用途、すなわち
ラテックス粒子に適した用途には応用することができな
い。 【0005】従って、ラテックス粒子の着色には、ラテ
ックス粒子自体の変性が少ない、水溶性染料による着色
方法が有利であるが、水溶性着色剤には上記のような欠
点がある。そこで、水溶性着色剤による着色方法の改良
法が、例えば特開昭60−8348号公報、特開昭60
−94132号公報及び特開昭61−19651号公報
等に開示されている。これらの方法は、界面活性剤を含
むアニオン性官能基含有ラテックスに、塩基性染料を酸
性下で反応させ、80℃以上に加熱することにより行わ
れる。ここで界面活性剤は、ラテックス粒子の分散安定
性に寄与しており、本方法では不可欠な成分である。し
かしながら、界面活性剤は、ラテックスの使用時におい
て悪影響を及ぼし得ることが指摘されており、そのよう
な場合には、界面活性剤の除去操作が必要になる。とこ
ろが、これらの方法において、着色ラテックスにおいて
界面活性剤を除去した場合は、自己凝集が起こり、ラテ
ックス粒子の優れた分散安定性が必要な用途においては
使用不可能となる。 【0006】一方、ラテックスの用途において、粒度分
布や分散安定性等の性能を最も厳密に制御する必要のあ
る応用例、すなわち上記界面活性剤除去操作が必須であ
る応用例として、診断試薬用担体がある。該担体は各種
疾病の診断において汎用されている免疫検査法に用いら
れている。この種の検査方法では、例えば、予め抗原ま
たは抗体を固定化した該担体と、抗体または抗原を含む
体液との混合により引き起こされる凝集反応が利用され
る。この免疫凝集反応において、現在最もよく用いられ
ている診断試薬用担体としては、合成高分子であるポリ
スチレン系のラテックス粒子である。 【0007】ラテックス粒子を用いた検査は、判定板上
で用手法により試薬を混合し、凝集を観察する方法(ス
ライド法)と、凝集の程度を光学的に測定する方法(ラ
テックス凝集法)が中心である。最近では、その他にマ
イクロタイター法、簡易検査装置によく用いられる免疫
クロマト法、及び免疫フィルター法等も汎用され始めて
いる。これらの方法では、凝集した担体あるいは移動し
た担体を肉眼で判定するため、該担体が背景に対して鮮
明なコントラストを与え得る必要がある。すなわち、担
体自体が着色されている必要がある。しかしながら、乳
化重合により得られたラテックス及びラテックス粒子は
通常白色のため、判定が困難であり、着色された担体が
望まれていた。 【0008】これらの方法で用いられている着色担体と
しては、例えばマイクロタイター法では動物赤血球が用
いられているが、動物固体差によるロット間差があ
る、判定時間が長い、ヒト血清による偽陽性の出現
等の欠点が指摘されている。他方、免疫クロマト法や免
疫フィルター法では、金コロイド粒子、染料または顔料
粒子を担体とした例がある。しかし、金コロイド担体で
は、適正な感度が得られにくく、粒径や再現性の制御が
困難である。また染料あるいは顔料粒子は非球形であり
不均一な多分散粒子のため、感度や再現性の点で問題が
ある。このように免疫測定法で用いられている従来の着
色担体は欠点が多く、満足なものが得られていなかっ
た。従って、着色されていない点を除けば満足な性能を
有するラテックス粒子を着色する方法が望まれていた。 【0009】診断試薬用着色ラテックスの製造方法とし
ては、現在、下記の3種類の方法が知られている。第1
の方法は、重合性官能基及び発色性官能基を有するモノ
マーを重合することにより、着色ラテックスを得る方法
である。本法は、例えば特開昭62−195556号公
報に開示されているように、アクリロイル基等を有する
重合性モノマーに、アントラキノン基等の発色団を含む
官能基を導入することにより重合性染料を合成し、該重
合性染料を常法により重合して着色ラテックスまたは着
色可能性ラテックスを得る方法である。しかし、この方
法では、新規な重合性染料を合成する必要があるため操
作が煩雑であり、使用し得るモノマーにも制限がある。
また上記公報に記載の実施例では、着色可能基(第1ア
ミノ基とジアゾカップリングして発色する官能基)をモ
ノマーに導入して重合し、常法により試薬化して免疫反
応を行った後、カップリング剤を添加して発色させるも
のが開示されているにすぎず、着色ラテックス自体の実
施例は記載されておらず、性能の詳細も開示されていな
い。 【0010】診断試薬用着色ラテックスを得る第2の方
法は、ラテックスを重合する際に着色成分を添加して重
合し、着色ラテックスを得る方法(前着色法)である。
前着色法の例としては、例えば特開昭59−45302
号公報及び特開昭59−75152号公報に開示されて
いる方法がある。これらは、いずれも重合性モノマーに
着色剤(蛍光色素)を溶解し、これに界面活性剤、重合
開始剤を添加して乳化重合を行うものである。しかし両
者とも、蛍光色素を用いた例を開示しているだけであ
り、かつ免疫反応への応用には触れられていない。ま
た、前着色法では、一般に重合開始剤により退色した
り、染料の重合禁止効果によって重合が十分に進まなか
ったりするという欠点が指摘されているが(特開平1−
144429号公報)、これらの問題についての言及も
なされていない。 【0011】診断試薬用着色ラテックスを得る第3の方
法は、通常の方法によりラテックス粒子を重合した後、
着色操作を行う方法(後着色法)である。この法は、例
えば、米国特許4,419、453号及び特開昭60−
242370号公報に開示されている。これらの方法で
は、油性染料のトルエンまたはベンゼン溶液をラテック
スにゆっくり滴下して、攪拌し、一定温度下で攪拌を続
けた後、溶媒を留去することにより着色ラテックスが得
られる。染料はトルエン等の水難溶性有機溶媒に溶解さ
れているため、反応溶媒(水)中において油滴となり、
加温・攪拌することによりラテックスと接触して着色す
る。しかし、この法では、着色反応系に界面活性剤が必
要であり、該界面活性剤の非存在下では着色されない。
また、着色後の界面活性剤除去操作により、分散安定性
が低下して、自己凝集を起こしてしまう。さらに、ラテ
ックスの種類によっては全く着色せず、着色した場合で
も退色が激しく、経時変化が大きいという欠点がある。 【0012】 【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
ラテックス粒子の着色方法では、ラテックス粒子に充分
に濃色であり、かつ脱色が生じ難い着色を施すことが困
難であった。また、診断試薬に用いる場合等では、ラテ
ックス粒子の乾燥や有機溶媒に溶解させる等のラテック
ス粒子自体を変性させる操作を行うことなく着色する必
要があり、かつ優れた分散安定性を保持した状態のまま
着色することが必要であるが、このような要求を満たす
ラテックス粒子の着色方法は存在しなかった。 【0013】本発明の目的は、上述した従来の着色ラテ
ックス粒子の製造方法の諸欠点を解消し、ラテックス粒
子の変性を引き起こすおそれのある操作を必要とせず、
従って着色前のラテックス粒子の性能を維持したまま、
しかも簡便な操作で行い得る着色ラテックス粒子の製造
方法を提供することにある。 【0014】 【課題を解決するための手段】発明は、乳化重合によ
り得られたラテックス粒子を、水難溶性の着色剤が溶解
された、水1〜50重量%及び水と相溶性を有する有機
溶媒99〜50重量%からなる溶媒と混合して、着色す
ることを特徴とする、着色ラテックス粒子の製造方法で
ある。 【0015】上記発明により、上記課題が達成され
る。以下、発明の詳細を説明する。発明では、乳化
重合によりラテックス粒子が得られる。まず、このラテ
ックス粒子の材料としてのモノマーを説明する。 【0016】本発明でラテックス粒子を得るのに用いられるモノマー 用い得るモノマーとしては、例えばスチレン、ビニルト
ルエン、ビニルキシレン、ビニルナフタレン、クロルメ
チルスチレン、クロルスチレン、スチレンスルホン酸、
ポリオキシエチレンアリールエーテル(メタ)アクリレ
ート〔以下、(メタ)アクリレートはメタクレート及び
アクリレートを指す〕等のスチレン系モノマー;アクリ
ル酸またはメタクリル酸、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)ア
クリレート、ブチル(メタ)アクリレート、(メタ)ア
クリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロ
キシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、プロピレングリコールモノ(メタ)
アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)
アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等の
(メタ)アクリレート類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル等のカルボン酸ビニルモノマー等が用いられる。 【0017】また必要に応じて、ジビニルベンゼン、エ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタジ
エン等の架橋性モノマーを添加することもできる。また
上記モノマーは2種以上混合して用いても良い。 【0018】ラテックスの調製 発明に用いられるラテックスの調製は、公知の乳化重
合法により行われる。 【0019】乳化重合は、通常、乳化剤(界面活性剤)
水溶液中に、水不溶性モノマー及び水溶性重合開始剤を
添加し、攪拌しながら加温することにより行われる。重
合生成物は、均一な平均粒径を有するポリマー粒子(ラ
テックス粒子)が水に分散した状態(ラテックス)で得
られる。ラテックス粒子の平均粒径は、通常0.01〜
1.0μm程度である。得られたラテックスの性能は、
その形態(真球状)、粒度分布及び分散安定性、夾雑物
の有無により決定される。従って、次の着色工程では、
着色前のラテックスの性能を維持するために、ラテック
ス粒子の乾燥や溶解等の操作を含まないことが必要であ
る。 【0020】また、上記乳化剤を用いて得られたラテッ
クスには、夾雑物として当然のことながら該乳化剤が含
まれ、この乳化剤の存在により分散安定性が保たれる。
しかしながら、ラテックスの後処理(各用途への応用)
において該乳化剤による悪影響が指摘される場合が多
く、除去処理を行う必要が生じる。例えば該ラテックス
を診断試薬とするためには、免疫活性物質を吸着または
結合する必要があるが、この段階で乳化剤の影響により
凝集反応が起こる場合がある。また試薬化できたとして
も、偽陽性反応の出現があることが指摘されている。 【0021】従って、乳化剤の除去操作が必須となる
が、乳化剤の除去により上記の分散安定性が保たれなく
なり、担体として使用不可能になる。もっとも、分散安
定性の優れたラテックスであれば、着色工程の前あるい
は後に透析等の操作によって上記乳化剤を除去すること
により、発明の方法によって着色ラテックスを得るこ
とができる。 【0022】発明に用いられるラテックスのさらに好
ましい調製方法は、乳化剤(界面活性剤)を使用しない
ソープフリー重合である。ソープフリー重合法として
は、例えば、特公平1−36485号公報に開示される
方法がある。該方法では、反応容器にイオン交換水、ス
チレン(モノマー)、過硫酸カリウム(重合開始剤)及
びスチレンスルホン酸ナトリウムを仕込み、攪拌しなが
ら反応系を窒素雰囲気にした後、反応温度70℃で24
時間反応を行う。得られた粒子は非常に均一な粒度分布
及び優れた分散安定性を有する。得られたラテックスの
優れた分散安定性は、個々のラテックス粒子表面に存在
する、スチレンスルホン酸由来のスルホン酸基同士の静
電気的反発力によって維持されている。 【0023】ラテックスの粒子径は、反応の組成、反応
温度、攪拌条件等により制御できるが、おおよそ0.0
1〜1.0μmで調節可能である。一方、1.0μmを
超える大粒径ラテックス粒子は、いわゆるシード重合法
により調製できる。該重合法は例えば、1.0μm程度
以下のラテックス粒子を種粒子(シード)として反応系
に添加し、さらにモノマー及び重合開始剤、必要に応じ
て有機溶媒等を添加して重合を行う方法である。該シー
ド重合法により10μm程度までのラテックス粒子が得
られる。 【0024】発明の方法で用いるラテックスは、上記
のソープフリー重合及びシード重合を含む乳化重合法で
得られたラテックスのいずれもが使用可能である。また
その平均粒径は、好ましくは0.01〜10μmであ
る。得られたラテックス粒子は、濾過後、濃度調製を行
い水分散液の状態で次の着色工程に供される。 【0025】本発明における着色工程 本発明方法において、上記で得られたラテックスの着色
は、ラテックス粒子が分散し、かつ水難溶性の着色剤が
均一に、好ましくは完全に溶解した、水溶性有機溶媒の
50重量%以上の水溶液である反応媒体中にて行われ
る。 【0026】本発明の方法の特徴は、従来技術と異な
り、均一な溶媒中で着色反応を行うことであり、このこ
とにより着色剤がラテックス粒子に浸透し、より濃色
に、かつ脱色の少ない着色が施されるのである。 【0027】本発明の方法は、次の2つの工程により行
う方法である。この方法では、第1工程において、水難
溶性の着色剤を、水溶性有機溶媒に溶解して着色剤溶液
を得、第2工程において、第1の工程で得られた着色剤
溶液とラテックスとが混合される。以下この手順に従っ
て詳述する。 【0028】まず第1の工程は、水難溶性の着色剤を、
水溶性有機溶媒に溶解して着色剤溶液を得る工程であ
る。水難溶性の着色剤を用いるのは、例えば診断試薬用
担体は各種水系溶媒中で使用するため、水溶性着色剤の
溶出が懸念されるが、このようなラテックス粒子からの
着色剤の溶出が少ないためである。また該着色剤は水溶
性有機溶媒(後述)に溶解し、さらに着色後の処理、例
えば診断試薬用担体の場合の試薬化反応時及び試薬とし
て免疫反応を行うとき等に影響しないものであれば特に
制限はない。 【0029】このような着色剤としては、例えばVal
ifast Red、Valifast Yello
w、Oplas Red、Oil Scarlet〔オ
リエント化学社製〕;Oil Blue V、Oil
Green、Bright Green、SudanI
V、SudanIII〔大和化工社製〕;Sumiplas
t Blue、Sumiplast Red HFG、
Sumiplast Red HF4G、Sumipl
ast Yellow、WhiteflourB〔住友
化学工業社製〕;Macrolex Red GS〔バ
イエル・ジャパン社製〕;Microlis Blu
e、Microlis Green〔日本チバガイギー
社製〕等の油性染料;Orient Oil Blac
k〔オリエント化学社製〕;Sumikaron Br
illiant Blue、Sumikaron Vi
olet〔住友化学工業社製〕;Kayalon Po
lyester Blue、Kayaron Poly
ester Red〔日本化薬社製〕等の分散染料等が
用いられ得る。これらは2種以上を混合して用いてもよ
い。 【0030】着色剤の濃度は特に限定されないが、次の
第2工程でラテックスと混合した時に、着色剤が完全に
溶解していることが望ましい。着色剤が不溶の状態で存
在すると、有機溶媒除去の際、ラテックス粒子を巻き込
み、回収率の低下につながるからである。好ましい着色
剤の濃度は、ラテックスの濃度、量、及び着色すべき色
調等によって異なるが、0.001〜5重量%である。
また、好ましくは、着色反応時のラテックス固形分濃度
は、0.05〜15重量%、より好ましくは、0.5〜
5重量%とされる。 【0031】また、水溶性有機溶媒としては、水溶性
で、前述の着色剤を溶解し、かつラテックス粒子の変性
を引き起こさないものであれば特に制限がないが、水に
対する溶解度は20%以上であることが好ましい。溶解
度が20%未満であると、使用される着色剤量が制限さ
れ、十分濃色な着色が施せないからである。このような
有機溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、1
−プロパノール、2−プロパノール等の低級アルコール
類;アセトニトリル;アセトン;ジメチルスルホキシ
ド、N,N−ジメチルスホキシド;ピリジン;1,3−
ジオキサン、1,4−ジオキサン;酢酸メチル;トリエ
チルアミン;メチルエチルケトン;フェノール;メチル
セロソルブ等が挙げられる。これらの有機溶媒は2種以
上混合して用いても良い。 【0032】第2の工程は、第1の工程で得られた着色
剤溶液とラテックスとを混合する工程である。この場
合、攪拌されたラテックスに着色剤溶液を添加するか、
あるいは攪拌された着色剤溶液にラテックスを添加す
る。またこの時必要に応じて、水及び着色剤を溶解する
有機溶媒あるいは他の水溶性有機溶媒を添加しても構わ
ない。また適当な緩衝液中で行うこともできる。いずれ
にしても、最終的に反応媒体中に上記水溶性有機溶媒が
50重量%以上の濃度で存在するように添加すればよ
く、添加順序は特に問われず、均一な着色剤溶液にラテ
ックス粒子が分散している状態が形成されればよい。ま
た、添加操作は徐々に滴下しても一括添加しても構わな
いが、滴下操作の方がより好ましい。 【0033】混合後、一定時間反応させる。反応温度
は、着色剤の種類及び量、ラテックスの種類及び量によ
り異なるが、ラテックス粒子の変性を起こさない程度
で、かつ使用する水溶性有機溶媒の沸点以下の温度であ
り、好ましくは20〜60℃である。また反応時間は、
種々の条件により異なるが、10〜200時間程度であ
る。また反応中は攪拌しなくてもよいが、攪拌すること
により、反応時間の短縮が可能である。 【0034】反応後全量を濾過し、得られた濾液から有
機溶媒を除去する。溶媒除去は、ロータリーエバポレー
ター等を用いて有機溶媒を蒸発させる方法、あるいは遠
心分離機にて遠心しラテックス粒子を沈降させ有機溶媒
を含む上清を除去する方法等により、行うことができ
る。溶媒除去後、上記の遠心法でラテックス粒子を洗浄
し、残存する有機溶媒及び過剰の着色剤を除去する。精
製水を添加して攪拌後遠心分離して、上清の着色度を確
認する。上清が透明になった段階で洗浄操作を終了し、
精製水により所定の固形分(ポリマー)濃度に調節す
る。 【0035】以上の本発明方法により、ラテックス粒子
を変性させる乾燥操作や溶解操作を含まず、かつ界面活
性剤を要せずに簡便に着色ラテックスを得ることができ
る。 【0036】応用 上記発明の方法により得られた着色ラテックスは、イ
ンクや塗料等の着色剤としてそのままの状態で、あるい
は通常添加される各種添加剤、例えばインクの場合は調
節剤帯び防腐剤等を添加して使用することができる。ま
た、乾燥して各種の樹脂成形品の材料等として用いるこ
とが可能である。 【0037】さらに、着色ラテックスの用途において、
その粒度分布や分散安定性等の性能について、最も高精
度な制御を必要とするものに、診断試薬用担体へ応用が
挙げられる。上記で得られたラテックスを免疫測定法に
使用し得る診断試薬とするためには、免疫活性物質をラ
テックス粒子に固定化する必要がある。ここでいう免疫
活性物質とは、梅毒トレポネーマ抗原、B型肝炎表面抗
原(HBs抗原)、トキソプラズマ抗原、ストレプトリ
ジンO(SLO)、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(HC
G)、ヒトIgG、リウマチ因子、C反応性蛋白、a−
フェトプロテイン等の抗原;抗HBs抗体、抗SLO、
抗HCG抗体、抗CRP抗体等の抗体等、公知の免疫活
性物質を含む。これらの免疫活性物質の固定化量は特に
制限はないが、診断対象(検査項目)により異なる。一
般には固定化量が多いほど感度が上昇するため、高感度
が要求される場合には、担体に飽和するまで吸着するこ
ともできる。 【0038】これらの免疫活性物質の固定化は、公知の
方法、すなわちラテックス粒子担体への物理的吸着もし
くは抗原または抗体と担体との化学的結合のいずれをも
用いることができ、また両者を併用してもかまわない。
物理吸着法は、例えば、緩衝液に分散したラテックス粒
子に、同様の緩衝液に溶解した免疫活性物質を添加し室
温または37℃で数時間反応させ、遠心分離により未反
応の免疫活性物質を除去することにより行うことができ
る。また化学結合法は、ラテックス粒子の表面の官能基
を利用して免疫活性物質を共有結合させる方法であり、
従ってこの場合のラテックス粒子は、カルボキシル基、
アミノ基、グリシジル基を有している必要がある。これ
らの官能基の導入は、該官能基を有するモノマーを重合
の素材として用いるか、あるいは重合後に化学反応によ
ってラテックスへの導入が可能である。例えば、カルボ
キシル基の導入は(メタ)アクリル酸の共重合ラテック
ス粒子、グリシジル基の導入はグリシジル(メタ)アク
リレートの共重合ラテックス粒子を調製することにより
行うことができる。また、通常はカルボジイミド等のス
ペーサー(カップリング剤)を添加し、ラテックス粒子
と免疫活性物質を結合する。以上の方法により、着色さ
れた診断試薬が得られる。 【0039】 【発明の作用】発明では、ラテックス粒子が、水溶性
有機溶媒を50重量%以上含む上記反応媒体中において
溶解された着色剤により着色される。すなわち、均一な
溶媒中において着色反応が行われるため、着色剤がラテ
ックス粒子に浸透し、より濃色であり、脱色が生じ難い
着色ラテックス粒子を得ることができる。 【0040】さらに、発明では、上記のように水溶性
有機溶媒を50重量%以上含む反応媒体中においてラテ
ックス粒子の着色が施されるため、着色のために、ラテ
ックス粒子を乾燥したり、有機溶媒中に溶解させたりす
るというラテックス粒子の変性を招くような工程を実施
する必要がない。 【0041】 【発明の効果】発明では、乳化重合で得られたラテッ
クス粒子を、該ラテックス粒子の変性を引き起こすよう
な溶解あるいは乾燥工程を実施することなく着色し得る
ため、ラテックス粒子の性能を維持したまま着色を施す
ことができる。しかも、界面活性剤を添加することな
く、比較的簡単な工程により上記着色が行われる。 【0042】従って、ラテックス粒子の性能を維持した
まま着色することができ、さらに、従来法で得られた着
色ラテックス粒子に比べて、より濃色であり、かつ脱色
の生じ難い着色ラテックス粒子を容易に得ることができ
る。 【0043】よって、発明により得られた着色ラテッ
クス粒子は、様々な用途に用い得るが、特に、診断試薬
用担体として好適に用いることができる。すなわち、
発明により得られた着色ラテックス粒子は、診断試薬用
担体としての性能が、着色前のラテックス粒子と同等の
性能を有しており、着色による試薬性能への悪影響が少
ないため、マイクロタイター法や免疫クロマト法等の無
着色ラテックス粒子では利用できなかった免疫測定法へ
の応用が可能となる。 【0044】 【実施例】以下、本発明の非限定的な実施例を説明する
ことにより本発明を明らかにする。 【0045】まず、後述の実施例及び比較例で得られた
着色ラテックス粒子の評価方法を説明する。 〔固形分濃度の測定〕 重量(W0 )を精秤した容器に、ラテックス約3mlを
注入して容器ごと精秤(W1 )し、90℃にて2時間乾
燥させた。乾燥後、再び重量(W2 )を精秤し、次式よ
り固形分濃度(ポリマー濃度)を求めた。 【0046】 【数1】 【0047】〔ラテックス粒子の電子顕微鏡観察及び粒
度分布〕 得られたラテックスの希釈液(固形分濃度0.0001
〜0.1重量%)をよく攪拌した後、その一定量を電子
顕微鏡用支持膜上に滴下し、サンプルとした。該サンプ
ルをデシケーター中で2時間以上放置して乾燥させた
後、透過型電子顕微鏡(以下、TEMと記す)にて5,
000〜15,000倍で観察し、写真撮影を行った。
また得られた写真について、画像処理装置を用いて画像
解析計算を行い、粒度分布を測定した。 【0048】〔脱色試験〕 着色ラテックス(固形分濃度1重量%)5mlに精製水
15mlを添加し、室温で30分間攪拌した後全量を定
性濾紙「No.2:東洋濾紙社製〕で濾過し、濾紙上の
残渣の有無を確認した。次に濾液を密封容器に移して超
音波洗浄器「ジャパンフィールド社製〕にて30分間超
音波処理した。処理後、高速冷却遠心機〔himac
CR20B3:日立工機社製〕にて4℃、18,000
rpmで遠心分離し、上清の着色度を目視にて確認し
た。さらに上清を除去した後、ラテックス粒子に再び精
製水10mlを添加し、30分間攪拌して再分散させ、
上記と同様の濾過操作を行い、濾紙上の残渣の有無を確
認した。 【0049】〔経時変化試験〕 脱色及び分散安定性についての経時変化試験を行った。
各ラテックスを精製水で希釈して固形分濃度0.025
重量%とし、分光光度計〔U−3200:(株)日立製
作所製〕により着色剤の最大吸光度を測定した。各ラテ
ックス10mlを密封容器に入れ56℃にて保存し、一
定時間後その一部を取り出し、同様に0.025重量%
濃度の吸光度を測定し、その変化率(初期値に対する百
分率)を調べた。 【0050】実施例1 精製水410g、スチレン80g、過硫酸カリウム0.
2g及びスチレンスルホン酸ナトリウム0.5gを反応
容器に仕込み、該反応容器に窒素を導入しながら攪拌し
た。70℃に昇温して24時間反応させた後、窒素導入
を停止してさらに24時間攪拌し、70℃を保った。反
応終了後、内容物を取り出して全量を濾過し、上記の方
法にて固形分濃度(ポリマー濃度)を測定し、固形分濃
度を10重量%に調節し、試料1のラテックスを得た。
また上記の方法で粒度分布を測定したところ、平均粒径
は0.12μmであった。 【0051】得られたラテックスを水で希釈し、固形分
濃度0.5重量%とし、その50mlに、油性染料〔O
il Green:大和化工社製〕の0.04重量%エ
タノール溶液450mlを、攪拌しながら室温にて添加
した。次に、マグネチックスタラー上にセットした恒温
槽中で、45℃にて48時間攪拌した。反応終了後、定
性濾紙で全量濾過した。濾液についてロータリーエバポ
レーター〔東京理科器械社製〕で35℃下にてエタノー
ルを留去し、さらに精製水を添加して30分間室温で攪
拌した。高速冷却遠心機にて、4℃で18,000rp
m、50分間遠心したところ、上清は透明であった。上
清を除去し、再び精製水を添加して固形分濃度を1重量
%に調整し、着色ラテックスを得た(試料2)。TEM
により状態を観察したところ、変形等は見られず、粒度
分布も着色前と同等であった。また上記の脱色試験を行
ったところ、脱色はみられなかった。 【0052】また、分散安定性の経時変化試験におい
て、580nmの吸光度に変化は認められず、良好な分
散状態が保たれていた。経時変化試験を行った結果を、
図1に実線(a)で示す。6週間の試験期間中におい
て、脱色は認められなかった。 【0053】実施例2 モノマーとしてスチレン80g及びメタクリル酸20g
を用いた以外は、実施例1と同様に操作し重合反応を行
った。反応終了後内容物を取り出して全量を濾過し、上
記の方法にて固形分濃度(ポリマー濃度)を測定しなが
ら、固形分濃度を10重量%に調節し、試料3のラテッ
クスを得た。また上記の方法で粒度分布を測定したとこ
ろ平均粒径は0.30μmであった。 【0054】得られたラテックス(固形分0.5重量
%)50mlに、油性染料〔SudanIII :大和化工
社製〕の0.04重量%メタノール溶液450mlを、
攪拌しながら室温にて添加した。実施例1に準じて着色
反応を行い、着色ラテックスを得た(試料4)。 【0055】TEMにより状態を観察したところ変形等
を認められず、粒度分布も着色前と同等であった。上記
の脱色試験を行ったところ、脱色はみられなかった。ま
た経時変化試験を行った結果は実施例1と同様(図1の
実線(a)で示す結果と同様)であった。 【0056】以下の比較例1,2は、従来法による例で
あり、比較例3は、水溶性有機溶媒の濃度が低い場合の
例を示す。比較例1 実施例1で得られたラテックス(試料1、固形分濃度1
0重量%)100gに精製水200mlを加え、攪拌
し、混合した。さらに攪拌を続けながら、油性染料〔O
il Breen:大和化工社製〕の0.01重量%ベ
ンゼン溶液15mlを、30分間で反応系に滴下した。
さらに24時間攪拌した後、ベンゼンをロータリーエバ
ポレーターで35℃下にて留去した。得られたラテック
スを濾過処理した後、精製水を添加して遠心分離した。
得られた沈降物は白色であり、着色は認められなかっ
た。 【0057】比較例2 上記比較例1において、反応系にドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム(界面活性剤)を0.1重量%濃度に
なるよう加えた以外は、比較例1と同様に操作した。着
色反応後、洗浄操作を行ったところ、攪拌・遠心後の上
清が透明になるまで10回の洗浄を繰り返した。得られ
たラテックス(試料)の洗浄後の着色度は、上記実施
1,2で得られた着色ラテックス(試料2及び4)
比較してかなり薄かった。 【0058】さらに上記の脱色試験を行ったところ、超
音波処理及び遠心後の上清には着色剤の凝集塊が浮遊
し、脱色がみられた。また上記の方法により経時変化試
験を行った結果を図1に破線(b)で示す。上記実施例
1,2で得られた着色ラテックスの結果(図1の実線
(a))と比較すると、脱色の具合が大きく、性能的に
明らかに劣ることがわかる。 【0059】比較例3 上記実施例1で得られた試料1のラテックスを水で希釈
し、固形分0.5重量%とし、その45mlに、油性染
料〔SudanIV:大和化工社製〕の0.01重量%メ
タノール溶液5mlを、攪拌しながら室温にて添加し、
着色ラテックス(試料)を得た。実施例1において得
られた着色ラテックス(試料2)と着色度を比較したと
ころ、比較例3の着色ラテックス粒子は、かなり薄く、
わずかに着色されている状態であった。なお、脱色試験
及び経時変化試験では、図1の実線(a)で示す結果と
同等であった。 【0060】試験例1 本試験例及び以下の試験例2においては、上記実施例
1,2及び比較例2で得られたラテックスについて、診
断試薬用担体に応用しその性能評価を行った。 【0061】まず本試験例では、ラテックス粒子に対す
るタンパク質(抗体)の吸着挙動について、無着色ラテ
ックス(試料1及び3)及び着色ラテックス(試料2、
4及び5)の比較を行った。 【0062】上記の各ラテックス(試料No.1〜
を固形分濃度5重量%とし、その2mlをとり、15,
000rpmで30分間遠心分離した。上清を除去し、
沈降物に0.05Mグリシン緩衝液(pH8.2)を加
え全量を2mlにした。これにヒトIgGのグリシン緩
衝溶液(pH8.2)を、最終濃度で150〜800n
g/mlになるよう添加し、よく攪拌して混合して37
℃で90分反応させた。次に15,000rpmで遠心
分離し、上清を分別した。得られた上清を再び15,0
00rpmで遠心分離し、上清中のタンパク量を280
nmの吸光度により測定した。 【0063】上清中のタンパク質量を検量線から求め、
添加タンパク質量から差し引くことにより、ラテックス
粒子に吸着したタンパク質量を求めた。得られた結果を
図2に示す。 【0064】図2において、(a)は試料1及び2、
(b)は試料3及び4、(d)は試料を示す。着色ラ
テックス(試料2及び4)は、それぞれ対応する無着色
ラテックス(試料1及び3)と同等の性能を示し、着色
ラテックス試料()は対応する無着色ラテックス試料
(1)に比較して明らかに吸着阻害が観察された。この
結果より、本発明方法により得られた着色ラテックス
は、着色による試薬化操作への悪影響がみられず、着色
前の優れた性能を保持することが確認された。 【0065】試験例2 本試験例では、診断試薬用担体としたラテックスについ
て、ラテックス凝集測定法に応用し、評価した。 (1)診断試薬の調製 ラテックス(試料1〜)を最終濃度2重量%になるよ
うリン酸緩衝液(pH7.4)に分散させた。HBs抗
体の40μg/mlリン酸緩衝液(pH7.4)溶液を
上記2重量%濃度の各ラテックスと等量混合して2ml
とし、37℃で2時間攪拌して抗体を感作した。 【0066】次いで18,000rpmで遠心分離し、
未感作抗体を除去した。遠心分離により沈降したラテッ
クス粒子をリン酸緩衝液(pH7.4)で十分洗浄し、
最後に正常モルモット血清0.2重量%を含有するリン
酸緩衝液(pH7.4)を加えて2mlとし、再分散さ
せ37℃で10分間攪拌した。さらに、18,000r
pmで遠心分離して上清を除去し、再びリン酸緩衝液
(pH7.4)を添加して2mlとし、診断試薬を得
た。 (2)凝集反応(感度試験) 種々の濃度のHBs抗原を含むヒト血清100μlと、
上記(1)で得られた診断試薬100μlをプレート上
で混合し、凝集の有無及び凝集の強さを判定した。結果
を下記の表1に示す。 【0067】 【表1】 【0068】表1中の評価記号の意味は、以下の通りで
ある。 −:10分経過後でも凝集せず ±:10分以内にわずかに凝集 +:3分以内に凝集 ++:3分以内に強く凝集 この結果から、試験例においては、着色ラテックス
(試料2及び4)は、それぞれ対応する無着色ラテック
ス(試料1及び3)と同等の性能を示し、着色ラテック
ス(試料)は対応する無着色ラテックス(試料1)に
比較して凝集反応の阻害が観察された。 【0069】従って、発明により得られた着色ラテッ
クスは、着色による抗原抗体反応への悪影響がみられ
ず、着色前の優れた性能を保持し得ることがわかる。
【図面の簡単な説明】 【図1】実施例1及び比較例2における経時変化試験の
結果を示す図。 【図2】試験例1における添加抗体量に対する吸着抗体
量の変化を示す図。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 乳化重合により得られたラテックス粒子
    を、水難溶性の着色剤が溶解された、水1〜50重量%
    及び水と相溶性を有する有機溶媒99〜50重量%から
    なる溶媒と混合して、着色することを特徴とする、着色
    ラテックス粒子の製造方法。
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