JP3390505B2 - Water repellent fabric - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【産業上の利用分野】本発明は，軽量性に優れ，しかも
水滴が転がりやすい表面を有する撥水性布帛に関するも
のである。 【０００２】 【従来の技術】従来，撥水性能の評価がＪＩＳ Ｌ−１
０９２のスプレー法により１００の布帛であっても，布
帛上にスプレーで水滴を落としながら手の平で軽くこす
ると，水滴が布帛表面に付着する問題がしばしばあっ
た。 【０００３】この問題を解消し，布帛表面の構造を水滴
が転がりやすくする対策として，極細繊維とレギュラー
繊維をエアージェット加工等により混繊し，レギュラー
繊維の表面外層部に極細繊維を形成させた糸条を用いて
布帛を形成する方法や，低収縮極細繊維と高収縮レギュ
ラー繊維をインターレース加工後，高温湿熱処理を施
し，高収縮レギュラー繊維を収縮させて，低収縮極細繊
維を高収縮レギュラー繊維の表面外層部に形成させた糸
条を用いて布帛を形成する方法等により，布帛表面に極
細繊維の微小凹凸を形成し，多数の空気層を設けること
により水滴との接触面積を少なくし，水滴が転がりやす
い表面を有する撥水性布帛を得る方法も行われている。 【０００４】しかしながら，これらの異繊度混繊糸より
なる布帛に染色加工を施すと，その表面には，極細繊維
とレギュラー繊維との染着挙動差により染着イラツキが
発生し，布帛の外観品位が損なわれる等の問題があっ
た。また，他方では，布帛の軽量化が強く要望されてい
た。 【０００５】 【発明が解決しようとする課題】本発明は，このような
現状に鑑みて行われたもので，染着イラツキにより外観
品位が損なわれず，しかも，水滴が転がりやすい布帛表
面を有する撥水性軽量布帛を得ることを目的とするもの
である。 【０００６】 【課題を解決するための手段】本発明は，上記目的を達
成するもので，次の構成よりなるものである。すなわ
ち，本発明は，「中空率８〜４５％の繊維横断面の外周
部に，幅が１０ミクロン以下で，長さが幅の１〜３倍の
凸部を３箇所以上有する異形度1.５〜3.５の異形横断面
形状の中空繊維を用いてなる布帛であって，弗素系撥水
剤が付与されていることを特徴とする撥水性布帛」を要
旨とするものである。 【０００７】以下，本発明について詳細に説明する。 【０００８】本発明では，まず，布帛を構成する繊維と
して，中空率８〜４５％の繊維横断面の外周部に，幅が
１０ミクロン以下の一定の幅で，長さが幅の１〜３倍の
凸部を３箇所以上有する異形度1.５〜3.５の異形横断面
形状の中空繊維を用いる。 【０００９】この異形横断面形状の中空繊維は，溶融紡
糸可能な熱可塑性重合体であればいかなるものでもよ
く，特に制限はない。得られる繊維性能より，ポリアミ
ド重合体あるいはポリエステル重合体を用いるのが好ま
しい。ポリアミド重合体繊維としては，ナイロン６繊
維，ナイロン６６繊維等を，ポリエステル重合体繊維と
しては，ポリエチレンテレフタレート繊維，ポリブチレ
ンテレフタレート繊維等を好ましく用いることができ
る。これらの熱可塑性重合体は，繊維性能の向上のた
め，第３成分が添加あるいは共重合されていてもよい。 【００１０】上述のごときポリアミド重合体あるいはポ
リエステル重合体よりなる熱可塑性繊維の中空率は，下
記式による割合が８〜４５％程度であることが好まし
い。 中空率（％）＝〔Ａ／（Ａ＋Ｂ）〕×１００ （ただし，Ａは中空部の面積，Ｂは非中空部の面積） 【００１１】中空率が８％よりも小さくなると，通常の
非中空繊維との重量差が少なく，軽量性に欠ける結果と
なり，逆に，中空率が４５％よりも大きくなると，軽量
性は向上するが，溶融紡糸が難しく，製糸性に劣る悪い
傾向になる。さらに，繊維の強度低下，耐摩耗性が弱く
なり，フィブリル化の問題が発生するので好ましくな
い。 【００１２】中空繊維の異形度は，繊維横断面の外接円
の直径を内接円の直径で除算した値で表すことができ，
本発明では，その異形度が1.５〜3.５の範囲にあること
が必要である。異形度が1.５よりも低くなると，繊維横
断面の外周部に，幅が１０ミクロン以下の一定の幅で，
長さが幅の１〜３倍の凸部を３箇所以上形成することが
できず，水滴が転がりやすくなるために必要な形状が得
られない。さらに，軽量性，風合のドライ感も劣るよう
になる。逆に異形度が3.５よりも高くなると，繊維断面
の外周部に凸部が多く形成される点では好ましいが，耐
摩耗性が弱くなるので好ましくない。 【００１３】繊維横断面の外周部に形成される凸部の形
としては，幅が１０ミクロン以下の一定の幅であること
が好ましい。特に，凸部の先端部の幅が１０ミクロン以
下になるようにする。この幅が１０ミクロンを超える
と，付着した水滴との接触面積が大きくなり，撥水加工
後の水滴転がり性が劣ることになるので好ましくない。 【００１４】繊維横断面の外周部に形成する凸部の長さ
は，凸部の幅の１〜３倍であることが必要である。凸部
の長さが凸部の幅より短いと，目的とする十分な空気保
有層が形成されない。逆に，凸部の長さが凸部の幅の３
倍より長いと，空気保有空隙が多く形成される点では好
ましいが，凸部の立体保持性，耐摩耗性が弱くなるので
好ましくない。 【００１５】繊維横断面の外周部に形成する凸部の箇数
は，３箇所以上存在するようにすることが目的とする異
形度を得る上で好ましい。凸部が３箇所未満になると，
通常の断面糸の表面とあまり変わらず，微小の凹凸は形
成されず，十分な空気層が形成されないため，水滴が転
がりやすい表面状態は得られない。 【００１６】本発明で用いる異形横断面中空繊維の断面
形状は，図１の（イ）（ロ）（ハ）に示すように，繊維
横断面の外周部に長さが幅の１〜３倍の凸部１, 2 ，3
を多く形成する形状のものが好ましい。（イ）は凸部３
箇,(ロ）は凸部４箇,(ハ）は凸部８箇のものを示す。特
に（ハ）のように凸部が多く形成されているものが最も
好ましい。横断面形状は，その他の形状でもよく，これ
らの形状に限定されるものではない。 【００１７】本発明で長さが幅の１〜３倍の凸部を多く
有する異形横断面中空繊維を用いる主な理由は，軽量性
に優れた布帛を得ること，並びに布帛表面に多くの微小
凹凸を形成し，空気層を多数形成するためである。この
ように空気層を多数形成すると，付着した水滴の下に十
分な空気保有層が形成され，このような状態で撥水加工
が施されると，付着した水滴は転がりやすくなる。 【００１８】本発明で上述のごとき異形断面中空繊維を
用いて織物を形成する場合には，その経糸または緯糸と
して，あるいは経糸，緯糸の両方に用いて製織する。上
述の織物の他，同繊維を用いて編物や不織布を形成して
もよい。 【００１９】本発明では，上述の布帛に弗素系撥水剤が
付与される。弗素系撥水剤とは，フルオロカーボン鎖を
側鎖にもち，ポリアクリル酸エステル系高分子等を主鎖
にもつ有機高分子を水中に分散してエマルジョンとした
もので，フルオロカーボン鎖の臨界表面張力の低さによ
る撥水性を利用するものである。付与に際しては，上記
撥水剤中にメラミン系の風合調整耐久性向上剤や柔軟剤
等の風合調整剤，帯電防止剤，浸透剤を添加しても差し
支えない。 【００２０】撥水剤の付与は，公知のパッド法またはコ
ーティング法等で付与し，その後，１００〜１２０℃で
１〜３分間乾燥し，次いで，１５０〜１８０℃で１〜３
分間の熱処理を行う。 【００２１】以上のようにして，軽量性に優れ，水滴が
転がりやすい表面を有する撥水性布帛が得られる。 【００２２】 【作 用】本発明の撥水性布帛のごとく，中空繊維断面
の外周部に微細な凸部を多く有する異形断面中空繊維を
用いて布帛を構成すると，中空繊維に基因して軽量性に
優れた布帛が得られるとともに，繊維断面の外周凸部に
基因して繊維間に多くの空気保有層が設けられ，このよ
うな状態の布帛に弗素系撥水剤の付与により撥水性を施
すと，布帛表面に水滴が滴下しても，その表面と水滴と
の間に十分な空気層が形成され，この空気層が弗素系撥
水剤の存在と相まって，水滴が布帛の表面を転がりやす
くなる。しかも本発明の撥水性布帛には，異繊度混繊糸
等を用いる必要もないので，同混繊糸等を用いた場合に
生じがちな染着イラツキの発生を未然に回避することが
できる。 【００２３】 【実施例】次に，本発明を実施例によってさらに具体的
に説明するが，実施例における布帛の性能の測定，評価
は，下記の方法で行った。 【００２４】なお，洗濯耐久性については，ＪＩＳ Ｌ
−０２１７における１０３法により洗濯後，直射日光の
影響を受けない状態でつり干しを行って洗濯１回（１
洗）とし，これを繰り返し１０回（１０洗）行って耐久
性試験とした。 【００２５】（１）水滴ころがり性 平板上に取り付けた被測定試料に水0.２ccを静かに滴下
して３滴の水滴を作り，次に，平板を等速度（２０度／
分）で傾斜させながら，３滴のうち２滴が移動開始する
ときの水平面に対する傾斜角を測定した。傾斜角が小さ
いほど水滴が転がりやすいことを示す。 【００２６】（２）撥水度 ＪＩＳ Ｌ−１０９２（スプレー法）による。数値が大
きいほど撥水性が優れていることを示す。 （３）軽量性 被測定試料の厚みと平方メートル当たりの重量（ｇ）を
測定し，平方メートル当たりの重量を厚み（mm）で除算
する。数値が小さいほど軽量であることを示す。 【００２７】（４）風 合 ハンドリングによる官能試験により評価した。 （５）染着イラツキ 肉眼判定により染着イラツキの有無を評価した。 【００２８】実施例１ 相対粘度（１ｇ／１００ミリリットル，９８％Ｈ₂Ｓ
Ｏ₄，２５℃）3.４のナイロン６チップを用い，図１
（ハ）に示す井型中空断面形状となる紡糸口金を用い
て，従来より公知の方法により，紡糸引取速度３５００
ｍ／分にて一工程方式の高速紡糸法で井型断面中空繊維
１１０ｄ／１６ｆを製造した。得られた繊維は，中空率
が１２％で，繊維横断面の外周部に，幅が５ミクロンの
一定幅で，長さが９ミクロン（幅の1.８倍）の凸部を有
し，異形度が2.１であった。 【００２９】この井型断面中空繊維を経糸，緯糸に用い
て，経糸密度１０７本／吋，緯糸密度７５本／吋，織上
げ幅１２０cmのツイル（２／２右綾）を製織した。この
織物を被加工布帛として用い，まず，リール型液流染色
機にて非イオン系界面活性剤１ｇ／リットル，ＮａＯＨ
１ｇ／リットルを含む液中で８０℃，２０分間の精練処
理を行い，脱水後，ネットコンベア型乾燥機にて乾燥し
た。続いてピンテンターを用いて１７０℃，４０秒間の
プレセットを行い，布帛表面の皺除去と寸法の安定化を
行った後，前記染色機を用いて，下記処方１により酸性
染料にて１００℃，３０分間の染色を行い，ネービーブ
ルーに染色した。 【００３０】 処方１ スミノール・ファーストブルー Ｇ 0.７５％ owf （住友化学工業株式会社製，酸性染料） テロン・ネービーブルー Ｒ（１８２％） 0.１４％ owf （バイエルジャパン株式会社製，酸性染料） レベランＮＫＤ 1.０ ％ owf （丸菱油化工業株式会社製，均染剤） 0.３ cc / リットル 酢酸（４８％） 【００３１】この後，通常の方法でフィックス処理を行
い，脱水，乾燥後，２本ロールマングルのパッダーを用
い，下記処方２の弗素系撥水剤処理液を絞り率５０％，
布速１０ｍ／分にて上記織物に均一に付与した。その
後，ネットコンベア型乾燥機を使用して，１１０℃にて
乾燥した。続いて，皺除去を兼ねて，この織物の有効幅
より３cm広くピンテンター幅を設定し，オーバーフィー
ド率１％，温度１７０℃で４０秒間のヒートセットを行
って，緯糸密度８９本／吋，仕上り幅１０２cmの撥水加
工織物を得た。 【００３２】 処方２ アサヒガード ＡＧ−７１０ ５０ｇ／リットル （旭硝子株式会社製，弗素系撥水剤エマルジョン） スミテックスレジン Ｍ−３ １ｇ／リットル （住友化学株式会社製，メラミン系風合調整耐久性向上剤） スミテックスアクセラレーター ＡＣＸ １ｇ／リットル （住友化学株式会社製，Ｍ−３用触媒） ポロン ＭＲ １ｇ／リットル （信越化学工業株式会社製，シリコン系風合調整剤） カタリスト ＯＺ 0.１ｇ／リットル （信越化学工業株式会社製，ＭＲ用触媒） 【００３３】本発明との比較のため，本実施例において
井型断面中空糸に代えて通常の丸断面糸１１０ｄ／２４
ｆを用いる他は，本実施例とまったく同一の方法により
緯糸密度８８本／吋，仕上り幅１０３cmの加工織物（比
較例１）を得た。 【００３４】また，本発明との比較のため，本実施例に
おいて用いた井型断面中空繊維に代えてナイロン６繊維
４０ｄ／１２ｆ(A) とナイロン６繊維７０ｄ／９６ｆ
(B）を下記混繊条件でインターレース加工を施した異繊
度混繊糸を用いるほかは，本実施例とまったく同一の方
法により，従来法による比較用の加工織物（比較例２）
を得た。 〔混繊条件〕 ワインダー ＳＴＰ−２Ｄ型機（株式会社石川製作所
製） 糸 速 ８００ｍ／分インターレーサー ＪＤ−１型機（デュポン社製）オーハ゜ーフィート゛ 率 繊維(A)は０.3％, 繊維(B)は２.5％ 【００３５】本発明および比較用の加工織物の性能の評
価を行い，その結果を合わせて表１に示した。 【表１】 【００３６】表１より明らかなごとく，本発明の加工織
物は比較用の加工織物に比べ軽量性と水滴転がり性に優
れ，しかも染着イラツキが生じることもないことが分か
る。 【００３７】 【発明の効果】本発明方法によれば，染着差のイラツキ
により外観品位を損なうことなく，水滴が転がりやすい
表面を有する軽量性に優れた撥水性布帛を得ることがで
きる。Description: BACKGROUND OF THE INVENTION 1. Field of the Invention The present invention relates to a water-repellent cloth which is excellent in light weight and has a surface on which water droplets easily roll. 2. Description of the Related Art Conventionally, evaluation of water repellency has been carried out according to JIS L-1.
Even with 100 fabrics by the spray method of 092, there is often a problem that if water drops are dropped on the fabric by spraying and lightly rubbed with the palm of the hand, the water droplets adhere to the fabric surface. As a measure to solve this problem and to make water droplets easily roll on the structure of the fabric surface, ultrafine fibers and regular fibers are mixed by air jet processing or the like to form ultrafine fibers in the outer layer of the regular fibers. A method of forming a fabric using yarns, or interlacing of low-shrinkage ultrafine fibers and high-shrinkage regular fibers, and then subjecting them to high-temperature and high-humidity heat treatment to shrink the high-shrinkage ultrafine fibers and reduce the low-shrinkage ultrafine fibers to high-shrinkage regular fibers The method of forming a fabric using the thread formed on the outer layer portion of the surface, etc., forms minute irregularities of microfibers on the fabric surface, and reduces the contact area with water droplets by providing a large number of air layers. A method of obtaining a water-repellent cloth having a surface on which water droplets easily roll has been used. [0004] However, when a fabric made of these mixed fibers of different fineness is dyed, dyeing irregularities occur on the surface due to a difference in dyeing behavior between the ultrafine fiber and the regular fiber, and the appearance quality of the fabric is improved. There were problems such as damage to On the other hand, there has been a strong demand for lighter weight fabrics. SUMMARY OF THE INVENTION The present invention has been made in view of the above circumstances, and does not impair the appearance quality due to dyeing irregularities and has a repellent material having a fabric surface on which water droplets easily roll. The purpose is to obtain an aqueous lightweight fabric. [0006] The present invention, which achieves the above object, has the following structure. That is, the present invention provides a method of forming a fiber having a hollowness of 8 to 45% and having three or more convex portions having a width of 10 μm or less and a length of 1 to 3 times the width at the outer peripheral portion of the fiber cross section. A water-repellent fabric, comprising hollow fibers having an irregular cross-sectional shape of 5 to 3.5, characterized by being provided with a fluorine-based water-repellent agent. " Hereinafter, the present invention will be described in detail. In the present invention, first, as a fiber constituting a fabric, a fixed width of 10 μm or less and a length of 1 to 3 are applied to the outer peripheral portion of a fiber cross section having a hollow ratio of 8 to 45%. A hollow fiber having an irregular cross-sectional shape having irregularities of 1.5 to 3.5 and having three or more double projections is used. The hollow fiber having the irregular cross-sectional shape is not particularly limited as long as it is a thermoplastic polymer capable of being melt-spun. It is preferable to use a polyamide polymer or a polyester polymer in view of the obtained fiber performance. As the polyamide polymer fiber, nylon 6 fiber, nylon 66 fiber or the like can be preferably used, and as the polyester polymer fiber, polyethylene terephthalate fiber, polybutylene terephthalate fiber or the like can be preferably used. These thermoplastic polymers may be added or copolymerized with a third component to improve the fiber performance. The hollow ratio of the thermoplastic fiber made of a polyamide polymer or a polyester polymer as described above is preferably about 8 to 45% according to the following equation. Hollow ratio (%) = [A / (A + B)] × 100 (where A is the area of the hollow portion and B is the area of the non-hollow portion) When the hollow ratio is smaller than 8%, the normal non-hollow The difference in weight from the fiber is small, resulting in a lack of lightness. Conversely, when the hollow ratio is greater than 45%, the lightness is improved, but melt spinning is difficult, and the spinnability tends to be poor. Further, the strength of the fiber is reduced and the abrasion resistance is weakened, which causes a problem of fibrillation, which is not preferable. The degree of irregularity of the hollow fiber can be expressed by a value obtained by dividing the diameter of the circumscribed circle of the fiber cross section by the diameter of the inscribed circle.
In the present invention, the degree of irregularity needs to be in the range of 1.5 to 3.5. When the degree of irregularity is lower than 1.5, a constant width of 10 microns or less
Three or more convex portions having a length of 1 to 3 times the width cannot be formed, and a necessary shape cannot be obtained because water droplets easily roll. In addition, the lightness and the dry feeling of the hand become inferior. Conversely, when the degree of irregularity is higher than 3.5, it is preferable in that many convex portions are formed on the outer peripheral portion of the fiber cross section, but it is not preferable because the wear resistance is weakened. The shape of the convex portion formed on the outer peripheral portion of the fiber cross section is preferably a constant width of 10 μm or less. In particular, the width of the tip of the projection is set to 10 microns or less. If the width is more than 10 microns, the contact area with the attached water droplets becomes large, and the rolling property of the water droplets after the water-repellent treatment is unfavorably deteriorated. It is necessary that the length of the convex portion formed on the outer peripheral portion of the fiber cross section is 1 to 3 times the width of the convex portion. If the length of the convex portion is shorter than the width of the convex portion, a desired sufficient air holding layer cannot be formed. Conversely, the length of the projection is 3 times the width of the projection.
When the length is longer than twice, it is preferable in that many air holding voids are formed, but it is not preferable because the three-dimensional retention and abrasion resistance of the convex portion are weakened. The number of protrusions formed on the outer periphery of the fiber cross section is preferably three or more in order to obtain the desired degree of irregularity. When the number of protrusions is less than three,
The surface is not much different from the surface of a normal cross-section yarn, and fine irregularities are not formed, and a sufficient air layer is not formed, so that a surface state in which water droplets roll easily cannot be obtained. As shown in FIGS. 1 (a), 1 (b) and 1 (c), the cross-sectional shape of the hollow fiber having a modified cross-section used in the present invention is such that the outer periphery of the fiber cross-section has a length of 1-3 times the width. Convex parts 1, 2, 3
Is preferred. (A) is convex part 3
The section, (b) shows four convex parts, and (c) shows eight convex parts. In particular, those having many convex portions as shown in (c) are most preferable. The cross-sectional shape may be other shapes, and is not limited to these shapes. The main reasons for using a hollow fiber having a modified cross section having many convex portions whose length is 1 to 3 times the width in the present invention are to obtain a fabric excellent in light weight and to obtain many fine particles on the fabric surface. This is because unevenness is formed and a large number of air layers are formed. When a large number of air layers are formed in this manner, a sufficient air holding layer is formed under the attached water droplets. If a water-repellent treatment is performed in such a state, the attached water droplets easily roll. In the present invention, when a woven fabric is formed by using the hollow fiber having a modified cross section as described above, weaving is performed as the warp or the weft, or both the warp and the weft. In addition to the above-described woven fabric, a knitted fabric or a nonwoven fabric may be formed using the same fiber. In the present invention, the above-mentioned cloth is provided with a fluorine-based water repellent. A fluorine-based water repellent is an emulsion of an organic polymer having a fluorocarbon chain as a side chain and a polyacrylate ester polymer or the like in the main chain dispersed in water to form an emulsion. The critical surface tension of the fluorocarbon chain This utilizes the water repellency due to the low height. At the time of application, a hand control agent such as a melamine-based hand control / durability improver or a softener, an antistatic agent, or a penetrant may be added to the water repellent. The water repellent is applied by a known pad method or coating method, and then dried at 100 to 120 ° C for 1 to 3 minutes, and then at 150 to 180 ° C for 1 to 3 minutes.
Heat treatment for a minute. As described above, a water-repellent cloth having excellent lightness and a surface on which water droplets easily roll can be obtained. [Work] When the fabric is formed by using a hollow fiber having a modified cross section having many fine protrusions on the outer periphery of the cross section of the hollow fiber as in the water-repellent fabric of the present invention, the lightness is reduced due to the hollow fiber. In addition to obtaining a fabric with excellent water resistance, many air holding layers are provided between the fibers due to the outer convex portion of the fiber cross section, and the fabric in such a state is given water repellency by applying a fluorine-based water repellent. When a water droplet drips on the surface of the fabric, a sufficient air layer is formed between the surface and the water droplet, and the air layer is easily rolled on the surface of the fabric by the presence of the fluorine-based water repellent. Become. In addition, the water-repellent fabric of the present invention does not require the use of mixed yarns of different fineness, so that it is possible to avoid the occurrence of dyeing and irritation which tends to occur when the mixed yarns are used. EXAMPLES Next, the present invention will be described in more detail with reference to examples. The measurement and evaluation of the performance of the cloth in the examples were performed by the following methods. The washing durability is described in JIS L
After washing by the 103 method in -0217, the clothes were hung and dried once without being affected by direct sunlight.
This was repeated 10 times (10 washes) to obtain a durability test. (1) Drop of water 0.2 cc of water is gently dropped on a sample to be measured mounted on a rolling flat plate to form three drops of water, and then the flat plate is moved at a constant speed (20 ° /
The inclination angle with respect to the horizontal plane when two of the three drops started to move was measured while tilting in minutes. The smaller the inclination angle, the more easily water droplets roll. (2) Degree of water repellency According to JIS L-1092 (spray method). The higher the value, the better the water repellency. (3) Lightness The thickness of the sample to be measured and the weight per square meter (g) are measured, and the weight per square meter is divided by the thickness (mm). A smaller value indicates a lighter weight. (4) Evaluation was made by a sensory test by hand handling. (5) Dyeing Irritability The presence or absence of dyeing irritation was evaluated by visual judgment. Example 1 Relative viscosity (1 g / 100 ml, 98% H ₂ S
(O ₄ , 25 ° C) 3.4 nylon 6 chip
Using a spinneret having a well-shaped hollow cross section shown in (c), a spinning take-off speed of 3500 by a conventionally known method.
The hollow fibers 110d / 16f were formed by a one-step high-speed spinning method at m / min. The obtained fiber has a hollow ratio of 12%, a constant width of 5 μm and a length of 9 μm (1.8 times the width) at the outer periphery of the fiber cross section. The degree of irregularity was 2.1. Using the hollow fibers of the cross section as warp and weft, a twill (2/2 right twill) having a warp density of 107 / inch, a weft density of 75 / inch and a weaving width of 120 cm was woven. Using this woven fabric as a fabric to be processed, first, a nonionic surfactant 1 g / liter, NaOH
A scouring treatment was carried out at 80 ° C. for 20 minutes in a liquid containing 1 g / liter, and after dehydration, it was dried by a net conveyor dryer. Subsequently, the fabric was pre-set at 170 ° C. for 40 seconds using a pin tenter to remove wrinkles and stabilize the dimensions of the fabric surface. The cells were stained for 30 minutes and stained in navy blue. Formulation 1 Suminol Fast Blue G 0.75% owf (Sumitomo Chemical Co., Ltd., acid dye) Teron Navy Blue R (182%) 0.14% owf (Bayer Japan Co., acid dye) Leveran NKD 1.0% owf (Marunishi Yuka Kogyo Co., Ltd., leveling agent) 0.3 cc / liter acetic acid (48%) After this, fix treatment is carried out by a usual method, followed by dehydration and drying. Thereafter, using a two-roll mangle padder, a fluorine-based water repellent treatment solution having the following formulation 2 was squeezed at a rate of 50%.
The cloth was uniformly applied at a cloth speed of 10 m / min. Then, it dried at 110 degreeC using the net conveyor type dryer. Subsequently, the pin tenter width was set to be 3 cm wider than the effective width of the woven fabric for the purpose of removing wrinkles, and heat setting was performed at an overfeed rate of 1% at a temperature of 170 ° C. for 40 seconds to obtain a weft density of 89 yarns / inch. A water-repellent woven fabric having a width of 102 cm was obtained. Formulation 2 Asahigard AG-710 50 g / l (Fluorine-based water repellent emulsion, manufactured by Asahi Glass Co., Ltd.) Agent) Sumitex Accelerator ACX 1g / liter (M-3 catalyst manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.) PORON MR 1g / liter (Shin-Etsu Chemical Co., Ltd., silicon-based feel control agent) Catalyst OZ 0.1g / liter (Magnetic catalyst manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.) For comparison with the present invention, a conventional round cross-section yarn 110d / 24 was used instead of a hollow cross-section yarn in this embodiment.
Except for using f, a processed fabric (Comparative Example 1) having a weft density of 88 yarns / inch and a finished width of 103 cm was obtained in exactly the same manner as in this example. For comparison with the present invention, nylon 6 fibers 40d / 12f (A) and nylon 6 fibers 70d / 96f were used instead of the hollow fibers in the cross section used in this example.
Processed fabric for comparison by the conventional method (Comparative Example 2), except that (B) uses a mixed fiber of different fineness subjected to interlace processing under the following mixed fiber conditions.
Got. [Mixing conditions] Winder STP-2D type machine (manufactured by Ishikawa Seisakusho Co., Ltd.) Yarn speed 800m / min Interlacer JD-1 type machine (manufactured by DuPont) Over-feet ratio 0.3% for fiber (A), fiber ( B) is 2.5%. The performance of the present invention and the processed fabric for comparison were evaluated, and the results are shown in Table 1. [Table 1] As is clear from Table 1, the processed fabric of the present invention is superior in lightness and water drop rolling property to the processed fabric for comparison, and does not cause dyeing irritation. According to the method of the present invention, it is possible to obtain a water-repellent cloth having a surface on which water droplets roll easily and excellent in light weight without impairing the appearance quality due to irregularities in dyeing differences.

【図面の簡単な説明】 【図１】（イ）（ロ）（ハ）は，いずれも本発明の撥水
性布帛に使用する異形断面中空繊維の一例を示す横断面
図である。 【符号の説明】 １ 外周部にある凸部 ２ 外周部にある凸部 ３ 外周部にある凸部BRIEF DESCRIPTION OF THE DRAWINGS FIGS. 1 (a), 1 (b) and 1 (c) are cross-sectional views each showing an example of an irregular-shaped hollow fiber used in the water-repellent fabric of the present invention. [Description of Signs] 1 Projection at outer periphery 2 Projection at outer periphery 3 Projection at outer periphery

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平２−269830（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−309675（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−57932（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−238842（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) D06M 15/00 - 15/715 D03D 15/00 ──────────────────────────────────────────────────続 き Continuation of the front page (56) References JP-A-2-269830 (JP, A) JP-A-63-309675 (JP, A) JP-A-4-57932 (JP, A) JP-A 62-26932 238842 (JP, A) (58) Fields investigated (Int. Cl. ⁷ , DB name) D06M 15/00-15/715 D03D 15/00

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 中空率８〜４５％の繊維横断面の外周部
に，幅が１０ミクロン以下で，長さが幅の１〜３倍の凸
部を３箇所以上有する異形度1.５〜3.５の異形横断面形
状の中空繊維を用いてなる布帛であって，弗素系撥水剤
が付与されていることを特徴とする撥水性布帛。(57) [Claims 1] A convex portion having a width of 10 μm or less and a length of 1 to 3 times the width is formed on an outer peripheral portion of a fiber cross section having a hollow ratio of 8 to 45%. What is claimed is: 1. A water-repellent cloth, comprising hollow fibers having an irregular cross-sectional shape having a degree of irregularity of 1.5 to 3.5 and having a fluorine-based water-repellent agent.