JP3390497B2 - 超音波発生装置および超音波洗浄装置 - Google Patents
超音波発生装置および超音波洗浄装置Info
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- Cleaning By Liquid Or Steam (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は超音波洗浄装置に係り、
特に、超音波発生機構における電歪型超音波振動子の電
極構造に関する。
特に、超音波発生機構における電歪型超音波振動子の電
極構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】超音波応用の技術において、最も盛んに
利用されているものの一つに超音波洗浄がある。殊にメ
ガヘルツ帯の超音波洗浄は、サブミクロンのパーティク
ル除去が可能なこと、キャビテーションが発生しないの
で被洗浄物へのダメージが無いこと、定在波の影響が無
いことから、最近では、光学機器、精密機器、半導体ウ
エハ等の製造（洗浄）に不可欠なものとなっている。
利用されているものの一つに超音波洗浄がある。殊にメ
ガヘルツ帯の超音波洗浄は、サブミクロンのパーティク
ル除去が可能なこと、キャビテーションが発生しないの
で被洗浄物へのダメージが無いこと、定在波の影響が無
いことから、最近では、光学機器、精密機器、半導体ウ
エハ等の製造（洗浄）に不可欠なものとなっている。
【０００３】この種の超音波洗浄装置は、一般に、輻射
面を有する振動体と、この振動体の背面（輻射面の背
面）に取り付けられた超音波振動子とを含む超音波発生
装置を備え、超音波振動子で発生した振動を振動体の輻
射面を介して媒体液中に音圧として伝える。この音圧が
被洗浄物の接液部位に作用し、超音波洗浄が行われる。
面を有する振動体と、この振動体の背面（輻射面の背
面）に取り付けられた超音波振動子とを含む超音波発生
装置を備え、超音波振動子で発生した振動を振動体の輻
射面を介して媒体液中に音圧として伝える。この音圧が
被洗浄物の接液部位に作用し、超音波洗浄が行われる。
【０００４】ところで、従来、超音波洗浄装置において
は、洗浄槽タイプであるかノズルシャワータイプである
かを問わず、上記振動体の背面形状が矩形であれば超音
波振動子もやや小型の相似矩形板にて形成され、振動体
の背面形状が円形であれば超音波振動子もやや直径の小
さい相似円形に形成される。また、これら超音波振動子
として電歪素子、例えば圧電素子を用いる場合は、その
表面部全面に１枚構造の電極を取り付け、この電極に高
周波発振器からの交番電界を印加することで所定周波数
の超音波振動を生ぜしめている。
は、洗浄槽タイプであるかノズルシャワータイプである
かを問わず、上記振動体の背面形状が矩形であれば超音
波振動子もやや小型の相似矩形板にて形成され、振動体
の背面形状が円形であれば超音波振動子もやや直径の小
さい相似円形に形成される。また、これら超音波振動子
として電歪素子、例えば圧電素子を用いる場合は、その
表面部全面に１枚構造の電極を取り付け、この電極に高
周波発振器からの交番電界を印加することで所定周波数
の超音波振動を生ぜしめている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来の超音波洗
浄装置は、民生装置の洗浄には殆ど問題なく使用可能で
あるが、超精密洗浄用途においては以下のような課題を
残すものであった。
浄装置は、民生装置の洗浄には殆ど問題なく使用可能で
あるが、超精密洗浄用途においては以下のような課題を
残すものであった。
【０００６】第１に、振動体における振動変位量が部分
的に異なり、媒体液中の音圧分布が不均一になる点が挙
げられる。即ち、振動体の背面形状が矩形の場合は、長
手方向に対して両端部付近の振動変位がその中心部及び
端部に比べて大きく、振動体の背面形状が円形の場合
は、周縁部よりも中心部の振動変位が大きくなる。ま
た、１枚電極構造の場合、通常の電歪現象以外のイレギ
ュラーな振動を拾い易くなり、上記振動変位分布をより
複雑にする傾向にある。振動変位分布と媒体液に伝わる
音圧分布とは対応関係にあるので、結局媒体液を介して
被洗浄物に作用する音圧がばらつき、洗浄むらが生じ
る。
的に異なり、媒体液中の音圧分布が不均一になる点が挙
げられる。即ち、振動体の背面形状が矩形の場合は、長
手方向に対して両端部付近の振動変位がその中心部及び
端部に比べて大きく、振動体の背面形状が円形の場合
は、周縁部よりも中心部の振動変位が大きくなる。ま
た、１枚電極構造の場合、通常の電歪現象以外のイレギ
ュラーな振動を拾い易くなり、上記振動変位分布をより
複雑にする傾向にある。振動変位分布と媒体液に伝わる
音圧分布とは対応関係にあるので、結局媒体液を介して
被洗浄物に作用する音圧がばらつき、洗浄むらが生じ
る。
【０００７】第２に、断面形状がレンズ状をなす振動体
の場合に、所期のレンズ効果が得られないことが挙げら
れる。即ち、ノズルシャワータイプの超音波洗浄装置の
ように、ノズルの出口付近に超音波を集束して媒体液
（流水）に印加させるようにするため、その輻射面を凹
レンズ状に形成した振動体が良く用いられている。しか
し、その背面形状が矩形のものは上述のように両端部付
近の振動変位が相対的に大きく、背面形状が円形のもの
は中心部の振動変位が相対的に大きいので、超音波の集
束位置がばらつき、強力な音圧を恒常的に得ることがで
きない。本発明は、上記課題を解決し得る超音波発生装
置およびこの超音波発生装置を備えた超音波洗浄装置を
提供することを目的としている。
の場合に、所期のレンズ効果が得られないことが挙げら
れる。即ち、ノズルシャワータイプの超音波洗浄装置の
ように、ノズルの出口付近に超音波を集束して媒体液
（流水）に印加させるようにするため、その輻射面を凹
レンズ状に形成した振動体が良く用いられている。しか
し、その背面形状が矩形のものは上述のように両端部付
近の振動変位が相対的に大きく、背面形状が円形のもの
は中心部の振動変位が相対的に大きいので、超音波の集
束位置がばらつき、強力な音圧を恒常的に得ることがで
きない。本発明は、上記課題を解決し得る超音波発生装
置およびこの超音波発生装置を備えた超音波洗浄装置を
提供することを目的としている。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明の超音波発生装置
は、一定厚の板状をなし電界を受けて振動する超音波振
動子と、この振動に共振する振動体とを有し、前記超音
波振動子の表面部に電極が１枚だけ取り付けられた従来
の超音波発生装置の構成に代えて、前記電極を複数の小
電極で構成する。各小電極は電気的に並列接続されてお
り、前記超音波振動子の厚み方向に前記電界を導くよう
に構成されている。
は、一定厚の板状をなし電界を受けて振動する超音波振
動子と、この振動に共振する振動体とを有し、前記超音
波振動子の表面部に電極が１枚だけ取り付けられた従来
の超音波発生装置の構成に代えて、前記電極を複数の小
電極で構成する。各小電極は電気的に並列接続されてお
り、前記超音波振動子の厚み方向に前記電界を導くよう
に構成されている。
【０００９】また、本発明の超音波洗浄装置は、一定厚
の板状をなし電界を受けて振動する超音波振動子と、こ
の振動に共振し媒体液を介して被洗浄物に音圧を作用さ
せる振動体とを含む超音波発生装置を有し、前記超音波
振動子の表面部に電極が１枚だけ取り付けられた従来の
超音波洗浄装置の構成に代えて、前記電極を複数の小電
極で構成する。各小電極は電気的に並列接続されて、前
記超音波振動子の厚み方向に前記電界を導くように構成
されている。
の板状をなし電界を受けて振動する超音波振動子と、こ
の振動に共振し媒体液を介して被洗浄物に音圧を作用さ
せる振動体とを含む超音波発生装置を有し、前記超音波
振動子の表面部に電極が１枚だけ取り付けられた従来の
超音波洗浄装置の構成に代えて、前記電極を複数の小電
極で構成する。各小電極は電気的に並列接続されて、前
記超音波振動子の厚み方向に前記電界を導くように構成
されている。
【００１０】なお、上記各装置において、前記超音波振
動子に取り付けられる前記複数の小電極の取付面部がそ
れぞれ同一寸法となることが好ましい。
動子に取り付けられる前記複数の小電極の取付面部がそ
れぞれ同一寸法となることが好ましい。
【００１１】
【作用】本発明の超音波発生装置においては、各小電極
を通じて超音波振動子に同一強度の電界が印加され、各
々の電極取付面部で電歪現象が生じる。この場合、もと
もと１枚の超音波振動子であるから、各々の電界印加に
伴う共振周波数に差異はなく、同一位相にて振動する。
個々の小電極の取付面部の寸法が同じ場合は、１台の駆
動装置で駆動させても振動モードにも差異が生じないの
で、共振する振動体での振動変位分布が均一化する。従
って、この超音波発生装置を超音波洗浄装置に組み込む
ことにより、媒体液に伝わる音圧分布も均一化され、被
洗浄物の洗浄むらの発生が抑制される。
を通じて超音波振動子に同一強度の電界が印加され、各
々の電極取付面部で電歪現象が生じる。この場合、もと
もと１枚の超音波振動子であるから、各々の電界印加に
伴う共振周波数に差異はなく、同一位相にて振動する。
個々の小電極の取付面部の寸法が同じ場合は、１台の駆
動装置で駆動させても振動モードにも差異が生じないの
で、共振する振動体での振動変位分布が均一化する。従
って、この超音波発生装置を超音波洗浄装置に組み込む
ことにより、媒体液に伝わる音圧分布も均一化され、被
洗浄物の洗浄むらの発生が抑制される。
【００１２】
【実施例】次に、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。図１は本発明の一実施例に係る超音波発生
装置の要部構成を示す図であり、（ａ）は外観斜視図、
（ｂ）は正面図である。本実施例では、輻射面が凹レン
ズ状に形成され、その背面形状が矩形の振動体１と、こ
の振動体１の背面に固着された矩形板状の圧電素子（超
音波振動子）２と、この圧電素子２の表面部に取り付け
られた同一寸法の４枚の小電極３の例を示している。こ
れら小電極３は、絶縁部材３ａにより相互に絶縁される
とともに、電気的に並列に接続されている。
に説明する。図１は本発明の一実施例に係る超音波発生
装置の要部構成を示す図であり、（ａ）は外観斜視図、
（ｂ）は正面図である。本実施例では、輻射面が凹レン
ズ状に形成され、その背面形状が矩形の振動体１と、こ
の振動体１の背面に固着された矩形板状の圧電素子（超
音波振動子）２と、この圧電素子２の表面部に取り付け
られた同一寸法の４枚の小電極３の例を示している。こ
れら小電極３は、絶縁部材３ａにより相互に絶縁される
とともに、電気的に並列に接続されている。
【００１３】この構成において、電源４から電界が印加
されると、各々の小電極３の取付面部で同一位相の電歪
現象が生じ、所定周波数で振動する。振動体１はこの振
動に共振し、輻射面から超音波を輻射する。このとき、
各小電極３の取付面部は同一寸法であるから同一の振動
モードとなり、振動体１における振動変位分布が均一化
する。
されると、各々の小電極３の取付面部で同一位相の電歪
現象が生じ、所定周波数で振動する。振動体１はこの振
動に共振し、輻射面から超音波を輻射する。このとき、
各小電極３の取付面部は同一寸法であるから同一の振動
モードとなり、振動体１における振動変位分布が均一化
する。
【００１４】図２は、上記超音波発生装置を組み込んで
なる超音波洗浄装置の正面断面図、図３はその側面断面
図である。ここでは、ノズルシャワータイプの一般的な
超音波洗浄装置の例を示してある。この超音波洗浄装置
は、媒体液５を被洗浄物（図示省略）に噴射する構造の
筺体６を有する。この筺体６は、被洗浄物を指向するノ
ズル口９と、外部から媒体液５を流入せしめる流入口７
と、上記振動体１等を固定するためのフランジ部６ａと
が形成されている。振動体１は、上記フランジ部６ａに
パッキング１０を介して取り付けられる。パッキング１
０は、ゴム等の弾性緩衝部材からなり、振動体１から筺
体６に伝わる振動を吸収するとともに、小電極３を含む
配線部への媒体液５の流入を防止する役割を果たす。
なる超音波洗浄装置の正面断面図、図３はその側面断面
図である。ここでは、ノズルシャワータイプの一般的な
超音波洗浄装置の例を示してある。この超音波洗浄装置
は、媒体液５を被洗浄物（図示省略）に噴射する構造の
筺体６を有する。この筺体６は、被洗浄物を指向するノ
ズル口９と、外部から媒体液５を流入せしめる流入口７
と、上記振動体１等を固定するためのフランジ部６ａと
が形成されている。振動体１は、上記フランジ部６ａに
パッキング１０を介して取り付けられる。パッキング１
０は、ゴム等の弾性緩衝部材からなり、振動体１から筺
体６に伝わる振動を吸収するとともに、小電極３を含む
配線部への媒体液５の流入を防止する役割を果たす。
【００１５】次に、図２及び図３を参照してこの超音波
洗浄装置の動作を説明する。図示しない媒体液供給手段
より導かれた媒体液５は、流入口７から筺体６内に一時
保留する量が流入し、振動体１の輻射面８を経てノズル
口９から噴射される。このとき、図示しない超音波発振
器（電源）の駆動により小電極３に電界（交番電解）が
印加され、圧電素子２が振動すると、振動体１がこの振
動に共振し、輻射面８から媒体液５に音圧の形で超音波
を伝える。輻射面８は、ノズル口９付近に焦点を有する
凹レンズ状に形成されているので、この超音波はノズル
口９付近で集束し、強力な音圧となって被洗浄物に噴射
される。これにより被洗浄物表面の接液部位に超音波が
有効に作用し、当該部位が迅速に洗浄される。
洗浄装置の動作を説明する。図示しない媒体液供給手段
より導かれた媒体液５は、流入口７から筺体６内に一時
保留する量が流入し、振動体１の輻射面８を経てノズル
口９から噴射される。このとき、図示しない超音波発振
器（電源）の駆動により小電極３に電界（交番電解）が
印加され、圧電素子２が振動すると、振動体１がこの振
動に共振し、輻射面８から媒体液５に音圧の形で超音波
を伝える。輻射面８は、ノズル口９付近に焦点を有する
凹レンズ状に形成されているので、この超音波はノズル
口９付近で集束し、強力な音圧となって被洗浄物に噴射
される。これにより被洗浄物表面の接液部位に超音波が
有効に作用し、当該部位が迅速に洗浄される。
【００１６】この超音波洗浄装置における振動変位分布
及び音圧分布の実測値をそれぞれ図４及び図５に示す。
各図において、縦軸は相対値、縦軸は測定位置を表し、
破線は圧電素子２上の電極が１枚構造の従来装置の値、
実線は４枚電極構造の本実施例の値である。なお、振動
の測定にはレーザードップラー振動計、音圧の測定には
セラミックレゾネータ（京セラ（株）製KBR-6.OM）を用
いた。これらの図から明らかなように、本実施例の超音
波洗浄装置では、振動変位分布が測定位置に拘らずほぼ
均一であり、これに伴い、音圧分布も均一且つ強力にな
っている。従って、従来の超音波洗浄装置に比べて被洗
浄物の洗浄むらが格段に低減し、高品質な洗浄効果が得
られる。
及び音圧分布の実測値をそれぞれ図４及び図５に示す。
各図において、縦軸は相対値、縦軸は測定位置を表し、
破線は圧電素子２上の電極が１枚構造の従来装置の値、
実線は４枚電極構造の本実施例の値である。なお、振動
の測定にはレーザードップラー振動計、音圧の測定には
セラミックレゾネータ（京セラ（株）製KBR-6.OM）を用
いた。これらの図から明らかなように、本実施例の超音
波洗浄装置では、振動変位分布が測定位置に拘らずほぼ
均一であり、これに伴い、音圧分布も均一且つ強力にな
っている。従って、従来の超音波洗浄装置に比べて被洗
浄物の洗浄むらが格段に低減し、高品質な洗浄効果が得
られる。
【００１７】図６は円板状の振動子６１と圧電素子６２
を有する超音波発生装置の例であり、（ａ）は外観斜視
図、（ｂ）は背面図、（ｃ）は正面図及び振動モードを
示す。図６（ｂ）において、６３は絶縁部材で互いに絶
縁された複数の小電極であり、それぞれ電気的に並列に
接続されている。また、図６（ｃ）において、破線は電
界印加時における１枚電極構造の従来装置の実測振動モ
ード、実線は図６（ｂ）のような電極構造による実測振
動モードである。このように、複数枚の電極構造による
超音波発生装置においては、振動モードが均一化される
ことがわかる。
を有する超音波発生装置の例であり、（ａ）は外観斜視
図、（ｂ）は背面図、（ｃ）は正面図及び振動モードを
示す。図６（ｂ）において、６３は絶縁部材で互いに絶
縁された複数の小電極であり、それぞれ電気的に並列に
接続されている。また、図６（ｃ）において、破線は電
界印加時における１枚電極構造の従来装置の実測振動モ
ード、実線は図６（ｂ）のような電極構造による実測振
動モードである。このように、複数枚の電極構造による
超音波発生装置においては、振動モードが均一化される
ことがわかる。
【００１８】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様
での実施が可能である。例えば、上記実施例では、小電
極３（６３）を４枚で構成した例であるが、２枚であっ
ても１枚構造の従来のものよりは洗浄効果が高まる。更
に４枚以上の枚数にすれば、各小電極の縦横の寸法比の
変化により振動モードは変わるが、より均一な振動分布
が得られる。また、振動体の正面形状、断面形状を、上
述のような矩形あるいは円形以外の形状にしても上記実
施例と同様の効果が得られる。殊に断面形状が凹レンズ
状の振動体を用いる場合は、振動体各部における振動変
位分布が均一化するから集束位置のばらつきが抑制さ
れ、所期のレンズ効果が得られる。さらに、本発明の超
音波発生装置を超音波洗浄装置以外の応用技術に適用す
ることも勿論可能である。
ものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様
での実施が可能である。例えば、上記実施例では、小電
極３（６３）を４枚で構成した例であるが、２枚であっ
ても１枚構造の従来のものよりは洗浄効果が高まる。更
に４枚以上の枚数にすれば、各小電極の縦横の寸法比の
変化により振動モードは変わるが、より均一な振動分布
が得られる。また、振動体の正面形状、断面形状を、上
述のような矩形あるいは円形以外の形状にしても上記実
施例と同様の効果が得られる。殊に断面形状が凹レンズ
状の振動体を用いる場合は、振動体各部における振動変
位分布が均一化するから集束位置のばらつきが抑制さ
れ、所期のレンズ効果が得られる。さらに、本発明の超
音波発生装置を超音波洗浄装置以外の応用技術に適用す
ることも勿論可能である。
【００１９】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
超音波発生装置によれば、複数の小電極が、それぞれ同
一位相の電界を超音波振動子の電極取付面部に均等に伝
えるので、電歪現象が各部位において均等に生じ、振動
体の振動変位分布が均一化する効果がある。これによ
り、断面形状がレンズ状の振動体を用いる場合に超音波
の集束位置のばらつきが抑制され、強力な音圧を恒常的
に得ることができる。
超音波発生装置によれば、複数の小電極が、それぞれ同
一位相の電界を超音波振動子の電極取付面部に均等に伝
えるので、電歪現象が各部位において均等に生じ、振動
体の振動変位分布が均一化する効果がある。これによ
り、断面形状がレンズ状の振動体を用いる場合に超音波
の集束位置のばらつきが抑制され、強力な音圧を恒常的
に得ることができる。
【００２０】また、本発明の超音波洗浄装置によれば、
上記超音波発生装置の上記効果によって媒体液に伝わる
音圧分布が均等になり、被洗浄物表面の接液部位での洗
浄むらが従来装置に比べて格段に低減する効果がある。
特に、断面凹レンズ状の振動体を用いる場合は、その集
束点での音圧レベルも高まるので、被洗浄物により有効
に超音波が作用し、より高品質の洗浄効果が得られる。
上記超音波発生装置の上記効果によって媒体液に伝わる
音圧分布が均等になり、被洗浄物表面の接液部位での洗
浄むらが従来装置に比べて格段に低減する効果がある。
特に、断面凹レンズ状の振動体を用いる場合は、その集
束点での音圧レベルも高まるので、被洗浄物により有効
に超音波が作用し、より高品質の洗浄効果が得られる。
【図１】（ａ）は本発明の一実施例に係る超音波発生装
置の要部外観斜視図、（ｂ）はその正面図。
置の要部外観斜視図、（ｂ）はその正面図。
【図２】上記超音波発生装置を組み込んで構成した超音
波洗浄装置の正面断面構造図。
波洗浄装置の正面断面構造図。
【図３】図２の超音波洗浄装置の側面断面構造図。
【図４】従来装置と本実施例に係る装置との実測振動変
位分布の比較図。
位分布の比較図。
【図５】従来装置と本実施例に係る装置との実測音圧分
布の比較図。
布の比較図。
【図６】他の実施例に係る超音波発生装置の要部構成を
示す図であり、（ａ）は外観斜視図、（ｂ）は背面図、
（ｃ）は正面図及び振動モードの説明図。
示す図であり、（ａ）は外観斜視図、（ｂ）は背面図、
（ｃ）は正面図及び振動モードの説明図。
１，６１ 振動体
２，６２ 圧電素子（超音波振動子）
３，６３ 小電極
３ａ 絶縁部材
４ 電源
５ 媒体液
６ 筺体
７ 流入口
８ 輻射面
９ ノズル口
１０ パッキング
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
H01L 41/04
Claims (4)
- 【請求項１】 一定厚の板状をなし電界を受けて振動す
る超音波振動子と、この振動に共振する振動体とを有
し、前記超音波振動子の表面部に電極が取り付けられた
超音波発生装置において、 前記電極は、電気的に並列接続された複数の小電極で構
成されており、前記超音波振動子の厚み方向に前記電界
を導くように構成されている、 超音波発生装置。 - 【請求項２】 前記超音波振動子に取り付けられる前記
複数の小電極の取付面部がそれぞれ同一寸法であること
を特徴とする請求項１記載の超音波発生装置。 - 【請求項３】 一定厚の板状をなし電界を受けて振動す
る超音波振動子と、この振動に共振し媒体液を介して被
洗浄物に音圧を作用させる振動体とを含む超音波発生装
置を有し、前記超音波振動子の表面部に電極が取り付け
られた超音波洗浄装置において、 前記電極は、電気的に並列接続された複数の小電極で構
成されており、前記超音波振動子の厚み方向に前記電界
を導くように構成されている、 超音波洗浄装置。 - 【請求項４】 前記超音波振動子に取り付けられる前記
複数の小電極の取付面部がそれぞれ同一寸法であること
を特徴とする請求項３記載の超音波洗浄装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24798193A JP3390497B2 (ja) | 1993-10-04 | 1993-10-04 | 超音波発生装置および超音波洗浄装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24798193A JP3390497B2 (ja) | 1993-10-04 | 1993-10-04 | 超音波発生装置および超音波洗浄装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07106651A JPH07106651A (ja) | 1995-04-21 |
| JP3390497B2 true JP3390497B2 (ja) | 2003-03-24 |
Family
ID=17171425
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24798193A Expired - Lifetime JP3390497B2 (ja) | 1993-10-04 | 1993-10-04 | 超音波発生装置および超音波洗浄装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3390497B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4504540B2 (ja) * | 2000-09-07 | 2010-07-14 | 芝浦メカトロニクス株式会社 | 超音波振動子及びその製法 |
-
1993
- 1993-10-04 JP JP24798193A patent/JP3390497B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07106651A (ja) | 1995-04-21 |
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