JP3389864B2 - 連続鋳造用モールドパウダー - Google Patents

連続鋳造用モールドパウダー

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼の連続鋳造にお
いて鋳型内に添加して使用される連続鋳造用モールドパ
ウダーに関する。
【0002】
【従来の技術】鋼の連続鋳造において、モールドパウダ
ーは溶鋼の上面にあっては溶鋼の酸化防止、保温、浮上
介在物の吸収、また鋳型と鋳片間に流入し、潤滑、抜熱
制御を行っている。
【0003】鋼の中で、中炭素鋼と称される炭素含有量
が0.08〜0.18%の亜包晶鋼領域の鋼において
は、凝固時のδ→γ変態により体積収縮が大きく、不均
一凝固し易いため、鋳片に縦割れが発生しやすい。この
縦割れ発生は鋳型内の熱流束と相関があり、熱流束を低
下させることで、その発生を抑制することが可能であ
る。したがって、使用するパウダーは緩冷却化が可能な
特性を有することが望ましい。
【0004】中炭素鋼用モールドパウダーに関しては、
品川技報No.32(市川ら、1989年)に、パウダ
ーの塩基度(CaO/SiO2)を上げることによっ
て、凝固点を上昇させ、かつ凝固の際に結晶化を促進さ
せることによって、モールドと鋳片(凝固シェル)間に
流入する溶融スラグのうちモールド側に固着した凝固層
内に空隙を生じさせ、見かけの凝固層の熱伝導率を低下
させ、鋳片の割れを防止できることが記載されている。
【0005】また、特開平3−193248号公報で
は、上記技術と同様、モールドに固着した凝固層中の熱
伝導率を下げるという観点から、凝固点が高くかつ溶融
スラグがガラス化せずに結晶化するモールドパウダーと
して、その一成分としてIIIA族およびIVA族から選択
された元素の酸化物を少なくとも1種添加することが望
ましいとしている。そして、その1種または2種以上を
0.01〜15%含有することを特徴としている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上の従来技術におけ
るモールドパウダーは、鋳型に接触している凝固層中の
熱抵抗を増大させることにより、鋳型内の緩冷却化を行
うものであり、これにより一定の成果が得ることができ
る。しかしながら、さらに鋳片品質を向上させるために
は、さらなる緩冷却化が望まれている。
【0007】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であって、鋳型内を緩冷却化することができ、鋳片品質
を著しく向上させることができる連続鋳造用モールドパ
ウダーを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記従来技術におけるパ
ウダーは、鋳型に接触している凝固層を厚くしたり、そ
の中に気孔を設けることで、凝固層中の熱抵抗を増大さ
せることにより、鋳型内緩冷却化を図ったものである。
しかしながら、本発明者らが種々検討した結果、鋳型内
の熱流束に影響を及ぼす最大の因子は、鋳型−凝固層間
の隙間(以下、エアーギャップと呼ぶ)であり、この界
面の熱抵抗を増大させることで、鋳型内を大幅に緩冷却
化することが可能なことを見出した。
【0009】界面熱抵抗は、パウダーの基礎物性である
加熱結晶化温度と密接な関係があるため、その温度が最
適値となるようなパウダーを設計することにより界面熱
抵抗を増大せしめ、その結果鋳型内を緩冷却化すること
ができ、鋳片品質を著しく向上させることができる。
【0010】本発明は、このような知見に基づいてなさ
れたものであり、溶融急冷によりガラス化された後、1
℃/minでの加熱処理により結晶化する温度である
熱結晶化温度が400〜490℃の範囲であることを特
徴とする連続鋳造用モールドパウダーを提供するもので
ある。
【0011】また、このようなモールドパウダーにおい
て、加熱溶融後に10℃/minで冷却した際に結晶の
生じ始める温度である冷却結晶化温度が1100〜12
50℃の範囲であることが好ましい。また、プリメルト
率が75%以上であることが好ましい。
【0012】
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明について具体的に説
明する。鋳型内の緩冷却化を行うためには、結晶化しや
すいパウダーを用いることが効果的であることが、経験
的に知られている。その結晶化と熱流束との相関を検討
した結果、熱流束を支配する最大の因子は、鋳型とパウ
ダーフィルム層間の界面熱抵抗であることが判明した。
この界面熱抵抗は、パウダーフィルムの鋳型側表面の凹
凸により決定される。そして、さらに種々検討した結
果、500℃以下の低温の過冷却液体からの結晶生成が
その凹凸に多大な影響を与えることがわかった。この低
温過冷却液体からの結晶の生成は加熱結晶化温度により
求めることができる。加熱結晶化温度は溶融急冷により
ガラス化された後、1℃/minでの加熱処理により結
晶化する温度であり、パウダーを溶融、冷却してガラス
を作成し、それを示差熱分析装置により加熱すること
で、その発熱ピーク位置から求めることができる。
【0014】この加熱結晶化温度が400〜490℃に
おいては、表面の凹凸が大きく、緩冷却効果を発揮しや
すいが、490℃を超えると実機においては結晶が生成
し難く、凹凸は小さい。また、400℃未満では凹凸の
大きさに不均一が生じるため、均一冷却が期待できな
い。より好ましい加熱結晶化温度範囲は400〜460
℃であり、この場合は凹凸が大きく、かつその大きさの
不均一性も小さく、鋳型内が均一緩冷却されることで良
好な鋳片が得られる。
【0015】また、通常結晶化温度として用いられる、
パウダーを加熱溶融後、冷却過程で結晶の生じる温度と
して用いられる冷却結晶化温度は、加熱溶融後に10℃
/minで冷却した際に結晶の生じ始める温度であっ
て、凝固層の厚みの均一性と相関があり、その温度が高
いほど均一になるため、冷却結晶化温度は1100℃以
上であることが好ましい。1250℃を超えるとパウダ
ーの潤滑が不十分になるため、結晶化温度の範囲は11
00〜1250℃であることが好ましい。
【0016】パウダーのプリメルト率は、75%以上で
あることが望ましい。プリメルト率が75%以上では、
界面での凹凸が均一になり、鋳型内の均一冷却が可能と
なるためである。
【0017】以上のような特性を得るためには、モール
ドパウダーのCaO/SiO の比が1.5以上であ
り、かつパウダー中のCaO+SiO +F量が75%
以上であることが好ましい。
【0018】
【実施例】(第1実施例)従来パウダーを含めた5種類
のパウダーの実機試験を行い、鋳片の縦割れ発生を評価
した。ここでは、従来パウダー使用時における縦割れを
100とした指数で縦割れ発生を評価した。また、鋳型
内熱流束を鋳型内メニスカス部に埋め込んである熱電対
により求めた。鋳造速度:1.8m/min、モールド
サイズ:220mm×2000mmで試験を行った。
【0019】表1に溶鋼成分を示し、表2に各パウダー
の基材成分と実機試験結果を示す。表2に示す基材に対
して外掛けで3wt%となるようにカーボンを添加した
ものをモールドパウダーとして使用した。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】表2に示すように、本発明例1〜4のパウ
ダーは、従来品と比較し、メニスカス部の熱流束が低減
し、縦割れ指数は低い値を示した。
【0023】(第2実施例)鋳造速度を2.4m/mi
nとした他は実施例1と同様な試験を行った。その際の
縦割れ指数の値を表3に示す。この表に示すように、従
来品では縦割れ指数が大幅に増大したが、本発明例1〜
4では縦割れ指数はわずかに増加するにとどまってお
り、高速鋳造において良好な結果を示した。
【0024】
【表3】
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
パウダーの加熱結晶化温度を最適化することで界面熱抵
抗を増大させることにより、鋳型内を緩冷却化すること
ができ、鋳片品質を著しく向上させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−216907(JP,A) 特開 平8−141713(JP,A) 特開 平10−58104(JP,A) 特開 平10−258343(JP,A) 特開 平8−332554(JP,A) 特開 平10−34301(JP,A) 特開 平3−193248(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 11/108 C21C 7/076

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融急冷によりガラス化された後、1℃
    /minでの加熱処理により結晶化する温度である加熱
    結晶化温度が400〜490℃の範囲であることを特徴
    とする連続鋳造用モールドパウダー。
  2. 【請求項2】 加熱溶融後に10℃/minで冷却した
    際に結晶の生じ始める温度である冷却結晶化温度が11
    00〜1250℃の範囲であることを特徴とする請求項
    1に記載の連続鋳造用モールドパウダー。
  3. 【請求項3】 プリメルト率が75%以上であることを
    特徴とする請求項1または請求項2に記載の連続鋳造用
    モールドパウダー。
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