JP3384581B2 - 医療用把持具 - Google Patents

医療用把持具

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JP3384581B2
JP3384581B2 JP07255293A JP7255293A JP3384581B2 JP 3384581 B2 JP3384581 B2 JP 3384581B2 JP 07255293 A JP07255293 A JP 07255293A JP 7255293 A JP7255293 A JP 7255293A JP 3384581 B2 JP3384581 B2 JP 3384581B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、生体組織の把持等を行
なうための医療用把持具に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、例えば手術等において使用される
医療用の把持具は、一般に、開閉自在な1対(あるいは
それ以上の数)の開閉アームを備えた把持部を先端に有
する挿入部用シースと、挿入部用シースの手元側に設け
られた操作ハンドルとから構成されており、操作ハンド
ルを回動操作することによって挿入部用シースの先端に
設けられた把持部の前記開閉アームを遠隔的に開閉操作
できるようになっている。具体的には、挿入部用シース
内に挿通される操作軸の手元端が操作ハンドルに連結さ
れるとともに前記操作軸の先端が把持部の開閉アームを
開閉動作させるリンク機構等の開閉機構に連結される。
そして、操作ハンドルを回動操作することにより前記操
作軸を前後にスライドさせると、操作軸と連結する開閉
機構が動作して、開閉機構と連結する開閉アームが開閉
するものである。 【0003】通常、こうした把持具には、前記把持部の
損傷を防ぐために、把持力の制限機構が設けられてい
る。すなわち、操作ハンドルに加えられた過度の力が先
端の把持部に伝わらないようにしている。 【0004】例えばドイツ特許出願G8809437.
5には、固定ハンドルと可動ハンドルとからなる1対の
操作ハンドルの間にストッパ部材を設けた例が示してあ
る。操作ハンドルを閉じていくと、一方のハンドルに設
けられたストッパ部材がある場所で他方のハンドルとぶ
つかり、それ以上はどんなに大きな力をかけても操作ハ
ンドルを閉じることができなくなる構造になっている。 【0005】ドイツ特許出願G8316034.5に
は、前記操作軸の動きを制限するストッパを設けた例が
示してある。この例では、操作軸の径を部分的に変えて
その部分を前後に設けたストッパに付き当てることによ
って操作軸の前後の動きを制限している。操作ハンドル
に過大な力をかけると、操作軸がストッパに突き当たっ
てそれ以上動かなくなり、操作ハンドル側からの過大な
力が先端側の把持部に伝わらないようになっている。 【0006】ドイツ特許出願G8704161.8で
は、操作ハンドルに組み込んだ部品をばね部材の付勢力
によって操作軸に押し当てることにより、操作ハンドル
と操作軸とを接続している。操作ハンドルに過大な荷重
がかかると、操作ハンドルと操作軸との接続が外れて、
操作軸に過大な荷重がからないようになっている。 【0007】ドイツ特許公開公報DE4010775で
は、ばね接続された2つの部品によって操作ハンドルが
形成されている。操作ハンドルに過大な荷重がかかる
と、操作ハンドルがばね接続された部分から二つに折れ
てしまい、操作軸に過大な荷重がかからないようになっ
ている。 【0008】ドイツ特許公報DE3601166や米国
特許第5096661号では、操作ハンドルと操作軸と
の力伝達部分にばね部材を介装させることによって、操
作ハンドルからの過大な力をばね部材によって吸収し
て、操作ハンドル側からの過大な力が先端側の把持部に
伝わらないようにしている。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】しかし、ドイツ特許出
願G8809437.5のように、操作ハンドルにスト
ッパ部材を設ける構造のものにあっては、ストッパ部材
の長さによってストッパが働く位置が決まってしまうた
め、ストッパ部材の長さが短く、しかも、把持部によっ
て把持する物体の大きさが大きい場合にはストッパが働
かないことが考えられる。 【0010】また、ドイツ特許出願G8316034.
5のように、操作軸をストッパに突き当てて操作軸の動
きを制限する構造のものにあっては、ストッパの位置に
よってストッパが働く時期(操作軸の動きが阻止される
位置)が決まってしまうため、この場合も、把持部によ
って把持する物体の大きさによってはストッパが働かな
いことがある。 【0011】これに対して、ドイツ特許出願G8704
161.8に示す構造のものは、把持部によって把持す
る物体の大きさとは無関係に、操作ハンドルにかかった
過大な力が先端側の把持部に伝わることを阻止すること
ができる。しかし、操作ハンドルに過大な力がかかった
場合、操作ハンドルと操作軸との接続が外れてしまうこ
とから把持操作ができなくなり、結局、把持部が壊れた
状態と同じ状態となってしまう。これでは、把持部の損
傷を防ぐ把持力制限機構としては機能していないことに
なる。 【0012】また、ドイツ特許公開公報DE40107
75のように、ばね接続された2つの部品によって操作
ハンドルを形成した構造のものでも、操作ハンドルに過
大な力量が加わった際に操作ハンドルが変形するため、
確実に力を制限できる。しかし、この場合も、操作ハン
ドルに作用する過大な力によって操作ハンドルが変形し
て一時的に把持操作ができなくなるため把持部の損傷を
防ぐ把持力制限機構としては不完全である。また、操作
ハンドルの変形によって指をハンドル部材間に挟んでし
まう虞があるため危険である。 【0013】一方、ドイツ特許公報DE3601166
や米国特許第5096661号では、ばね部材を介在さ
せることによって、確実に把持力の制限を行なうことが
でき、また、把持力制限機構としての機能を十分に発揮
できる。しかし、この場合は、構造的に複雑になるとい
う欠点がある。 【0014】本発明は上記事情に着目してなされたもの
であり、その目的とするところは、構造が簡単で把持力
の制限を確実に行なえる医療用把持具を提供することに
ある。 【0015】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の医療用把持具は、被検体に挿入される挿入
部と、前記挿入部の先端側に開閉自在に設けられた把持
部と、前記挿入部の手元側に開閉自在に設けられた操作
部と、前記操作部の可動範囲を規制する規制手段と、前
記把持部と前記操作部に係合され前記操作部からの操作
力を前記把持部に伝達するとともに前記規制手段により
規制された伸長する長さに設定された弾性部材からなる
操作ロッドとから成る。 【0016】 【作用】伸びのある弾性材料によって操作ロッドが形成
されてあるため、操作部に過大な力をかけた場合でもそ
の力が全て先端の把持部に伝わらない。また、操作ロッ
ドの伸びの範囲を制限したため、操作ロッドより先端側
には操作ロッドを制限範囲内で伸ばすことのできる力し
か作用しない。 【0017】 【実施例】以下、図面を参照しつつ本発明の実施例を説
明する。図1および図2は本発明の第1の実施例を示す
ものである。図2に示すように、本実施例の内視鏡用処
置具としての把持鉗子1は、長尺な管状部材8の外周に
例えば絶縁性の保護管7を被嵌してなる挿入部3と、こ
の挿入部3の手元側に設けられた操作部4とから構成さ
れており、挿入部3の先端には生体内の臓器や血管等を
把持する把持部39としての1対の把持アーム20,2
5を有する鉗子部2が設けられている。 【0018】操作部4の本体15には一対のハンドル3
1,32が設けられている。このうち一方の固定ハンド
ル31は操作部本体15に一体に設けられており、他方
の可動ハンドル32は操作部本体15に回動ピン35を
介して回動自在に連結されている。また、ハンドル3
1,32の間にはハンドル31,32の相対的位置を固
定するための係止機構であるラチェット30が設けられ
ている。 【0019】挿入部3を形成する管状部材8の内部には
操作ロッド6が挿通されている。この操作ロッド3は、
例えばステンレス鋼のように弾性域の広いもので作られ
ている(超弾性合金のワイヤ―であっても良い。)操作
ロッド6の先端は把持部39を開閉動作させるリンク機
構37に連結されている。また、操作ロッド6の手元端
は接続部材14とスライド部材11とを介して可動ハン
ドル32に接続されている。そして、可動ハンドル32
を回動ピン35を支点として回動操作することにより可
動ハンドル32に接続された操作ロッド6を前後に移動
させると、操作ロッド6と連結するリンク機構37が動
作して、リンク機構37と連結する把持部39が開閉す
るものである。 【0020】図1の(a)に示すように、1対の把持ア
ーム20,25を互いに交差させるとともに、その交差
部に1本の枢支ピン19を貫通させてこれら把持ア−ム
20,25同志を枢着することにより、開閉自在な把持
部39が構成されている。 【0021】これら把持ア−ム20,25のうち動作し
ない図中下側の固定把持アーム25の基端部は管状部材
8の先端部に接続固定されている。また、固定把持アー
ム25の基端部内周面と操作ロッド6の先端部外周面と
の間にはシールリング16が介挿されている。また、把
持ア−ム20,25のうち図中上側の可動把持アーム2
0の後端はリンク17の先端に支点ピン18によって連
結され、さらに、リンク17の後端は操作ロッド6の先
端に螺着されている。 【0022】つまり、鉗子部2は、リンク機構37を介
しての操作ロッド6の押し引き操作によって把持部39
を開閉する。具体的には、ハンドル31,32の指掛け
部に指を掛けて、ハンドル31,32同志が互いに近付
くように可動ハンドル32を回動操作することにより操
作ロッド6を手元側に引いて可動把持アーム25を下方
に倒せば、把持部39が閉じる。また逆に、ハンドル3
1,32同志が互いに離れるように可動ハンドル32を
回動操作することにより操作ロッド6を前方に押し出し
て可動把持アーム25を上方に起こせば、把持部39が
開く。 【0023】なお、把持ア−ム20,25の内面にはそ
れぞれ溝20a,20bが設けられており、これらの溝
20a,20bには例えばタングステンカーバイトのよ
うな硬い材料によって形成された把持チップ23,24
が嵌め込まれている。また、把持チップ23,24は把
持ア−ム20,25に設けられた縦穴22を通じて充填
される接着剤21によって溝20a,20b内に固定さ
れている(これら把持チップ23,24については後述
する。)。 【0024】図1の(b)に示すように、操作部本体1
5には挿入部3の手元側を挿通する貫通孔38が設けら
れている。貫通孔38は、操作部本体15の先端側に位
置する大径孔38aと、第1の段差部36を堺にして大
径孔38aの手元側に隣接し大径孔38aの径よりも小
さく形成された中径孔38bと、第2の段差部10を堺
にして中径孔38bの手元側に隣接し中径孔38bの径
よりも小さく形成された小径孔38cとからなる。大径
孔38a内には保護管7の基端面を第1の段差部36の
端面に突き当てた状態で挿入部3の手元側が嵌入されて
いる。 【0025】挿入部3内に挿通された操作ロッド6の基
端部は、接続部材14を介して、中径孔38b内をスラ
イド自在なスライド部材11に螺着されている。スライ
ド部材11の先端に形成された大径な摺接部11bの外
周にはOリング13が装着されており、摺接部11bは
Oリング13を介して中径孔38bの内面とシール状態
で摺接して中径孔38b内を滑らかにスライドできるよ
うになっている。この場合、摺接部11bは、その先端
が保護管7の基端と当接する前端位置と、その基端が第
2の段差部10の端面と当接する後端位置との間の範囲
内で中径孔38b内をスライドできる。また、摺接部1
1bから延びるスライド部材11の手元側は、小径孔3
8cを通じて貫通孔38から突出し、基端に形成された
球状部11aを可動ハンドル32の嵌合溝32aに嵌合
させることにより可動ハンドル32に接続されている。 【0026】前述したように、上記構成では、ハンドル
31,32同志が互いに離れるように可動ハンドル32
を回動操作することにより操作ロッド6を前方に押し出
して可動把持アーム25を上方に起こせば、把持部39
が開く。この場合、摺接部11bの先端が保護管7の基
端と当接する前端位置(図1の(b)の鎖線で示す位
置)で把持部39が最も大きく開く。この状態から、ハ
ンドル31,32同志が互いに近付くように可動ハンド
ル32を回動操作することにより操作ロッド6を手元側
に引いて可動把持アーム25を下方に倒せば、把持部3
9が閉じる。把持部39が完全に閉じた閉状態では、摺
接部11bの位置が図1の(b)の実線で示す位置とな
る。この閉状態からさらに操作部4に力を加えて操作ロ
ッド6を手元側に引くと、操作ロッド6と接続する先端
側のリンク機構37がロックされているため、操作ロッ
ド6は弾性的に変形して軸方向に伸びる。そして、摺接
部11bの基端が第2の段差部10の端面に突き当たる
と、それ以上の操作力は操作ロッド6に伝達されず操作
ロッド6はそれ以上伸びない。この時、操作ロッド6の
伸びはSとなる。したがって、操作部4にそれ以上どん
なに大きな力をかけても、その操作力は操作ロッド6よ
り先端側に伝わらず、操作ロッド3にはこれをSだけ伸
ばす力しか作用しない。なお、この伸びSは操作ロッド
6に必要な最小限の伸びである。 【0027】また、把持部39が最も開いた状態(図1
の(b)の鎖線で示す位置)で物を把持して、摺接部1
1bの基端が第2の段差部10の端面に突き当たるまで
操作ロッド6を手元側に引いた時の操作ロッド6の伸び
L+Sが本構成における操作ロッド6の最大の伸びであ
り、このときの伸びL+Sを本構成では操作ロッド6の
弾性域内に設定してある。 【0028】つまり、把持部が完全に閉じている時の摺
接部11bの基端と第2の段差部10の端面との間の距
離をSとし、操作ロッド6のストロ―クをLとしたと
き、操作ロッド6の弾性限界の伸びをELとすれば、E
L>L+SとなるようにL+Sの長さ言い換えれば第2
の段差部10の位置が決められている。 【0029】したがって、操作ロッド6の断面積をAmm
2 、操作ロッド6の引張り強度をσγkgf /mm2 とすれ
ば、操作部4にF/A>σγとなるような力Fkgf が作
用した場合でも、ストッパーとなる第2の段差部10の
働きによって、操作ロッド6にはσγkgf /mm2 以上の
力が作用しない。また、L+Sを操作ロッド6の弾性域
内に設定してあることから操作部4にかけた力を除去し
たきには操作ロッド6が初期の長さまで弾性的に復元で
きる。 【0030】以上説明したように、本実施例の把持鉗子
1は操作ロッド6の伸びをその弾性域内に制限する第2
の段差部10を操作部4に設けているため、操作部4に
どんなに大きな力をかけても、操作ロッド6より先端側
には操作ロッド6を弾性域内で伸ばすことのできる力し
か作用しない。つまり、本実施例では、操作部4に単に
段差部10を設けただけという簡単な構成によって、把
持力の制限を確実に行い、これによって、先端側の把持
部39に過大な力が作用することを防止したため、操作
部4からの過大な力によって把持部39が損傷すること
はない。 【0031】図3は本発明の第2の実施例を示すもので
ある。本実施例の把持鉗子40は、操作部4の構成のみ
が第1の実施例と異なるだけであるため、以下、操作部
4のみについて説明する。 【0032】挿入部3の手元側が操作部本体15の段差
部を有さない貫通孔38内に嵌込み固定されている。操
作ロッド6の基端部が接続部材46と球状部11aを有
さないスライド部材11とを介して連結部材43に接続
されている。固定操作ハンドル42が操作部本体15と
一体に形成され、また、可動操作ハンドル41がねじ4
8によって操作部本体15に回動自在に接続されてい
る。また、図3の(b)に示すように、ねじ48には可
動操作ハンドル41を付勢する皿ばね49が設けられて
いる。 【0033】固定操作ハンドル42は第1のリンク45
によって連結部材43と連結されている。可動操作ハン
ドル41は第2のリンク44によって連結部材43と連
結されている。固定操作ハンドル42には第1のラチェ
ット47が固定され、また、可動操作ハンドル41には
第1のラチェット47と噛み合う第2のラチェット50
が固定されている。 【0034】操作部4に力をかけると、第2のリンク4
4が操作ロッド6を手元側に引張る。この時、操作ロッ
ド6は、第1のリンク45を半径とした円と第2のリン
ク44を半径とした円との交点の軌跡上を動く。第1の
リンク45の支点は固定操作ハンドル42上にあって動
かないため、この軌跡は固定操作ハンドル42へと近づ
く。したがって、操作ロッド6は固定操作ハンドル42
の方向に曲がる。操作ロッド6の曲がりを最小にするた
めに、第1のリンク45と連結部材43とを操作部4に
力を加えない初期状態で直角になるように接続してあ
る。 【0035】操作ロッド6が引張られると把持部39が
徐々に閉じていくが、把持部39が完全に閉じた状態か
らさらに操作部4に力をかけると、操作ロッド6は初期
状態から伸びる。そして、可動操作ハンドル41の内縁
が連結部材43に突き当たると、それ以上の操作力は操
作ロッド6に伝達されず操作ロッド6はそれ以上伸びな
い。この時、操作ロッド6の伸びはsとなる。したがっ
て、操作部4にそれ以上どんなに大きな力をかけても、
その操作力は操作ロッド6より先端側に伝わらず、操作
ロッド3にはこれをsだけ伸ばす力しか作用しない。な
お、この伸びsは操作ロッド6に必要な最小限の伸びで
ある。 【0036】また、把持部39が最も開いた状態で物を
把持し、この状態から可動操作ハンドル41の内縁が連
結部材43に突き当たるまで操作部4に力を加えると、
操作ロッド6はL+sだけ伸びる。この伸びL+sが操
作ロッド6の最大の伸びであり、このときの伸びL+s
を本構成でも操作ロッド6の弾性域内に設定してある。
つまり、操作ロッド6のストロ―クをLとし、操作ロッ
ド6の弾性限界の伸びをELとすれば、EL>L+sと
なるようにリンク44,45が構成されている。 した
がって、上記構成でも第1の実施例と同様の作用効果を
奏することができる。 【0037】図4は本発明の第3の実施例を示すもので
ある。本実施例の把持鉗子60は1対の操作ハンドル6
3,64を両者とも可動としたものであり、操作ロッド
6の伸びを制限する機構以外は第2の実施例と略同一で
ある。したがって、以下、第2の実施例と異なる構成に
ついてのみ説明する。 【0038】第1の可動操作ハンドル63がねじ73に
よって操作部本体15に回動自在に接続されている。ま
た、第2の可動操作ハンドル64がねじ72によって操
作部本体15に回動自在に接続されている。また、図4
の(b)に示すように、ねじ73には第1の可動操作ハ
ンドル63を付勢する皿ばね49が設けられており、ね
じ72には第2の可動操作ハンドル64を付勢する皿ば
ね49が設けられている。 【0039】第1の可動操作ハンドル63は第1のリン
ク66によって連結部材43と連結されている。第2の
可動操作ハンドル64は第2のリンク65によって連結
部材43と連結されている。第1の可動操作ハンドル6
3には第1のラチェット67が固定され、また、第2の
可動操作ハンドル64には第2のラチェット68が固定
されている。この場合、第1のラチェット67と第2の
ラチェット68は操作ハンドル63,64を閉じると噛
み合うようになっている。 【0040】操作部4に力をかけると、第1のリンク6
6と第2のリンク65とによって操作ロッド6が手元側
に引張られ、第1のラチェット67と第2のラチェット
68の距離が縮まる。操作ロッド6が引張られると把持
部39が徐々に閉じていくが、把持部39が完全に閉じ
た状態からさらに操作部4に力をかけると、操作ロッド
6は初期状態から伸びる。そして、第1のラチェット6
7の先端67bと第2のラチェット68の手元端68a
(第2のラチェット68の先端68bと第1のラチェッ
ト67の手元端67a)とが突き当たると、操作部4に
どんな大きな力をかけても操作部4はそれ以上閉じるこ
とができなくなる。この時の操作ロッド6の伸びをaと
すると、操作部4にそれ以上どんなに大きな力をかけて
も、その操作力は操作ロッド6より先端側に伝わらず、
操作ロッド3にはこれをaだけ伸ばす力しか作用しな
い。なお、この伸びaは操作ロッド6に必要な最小限の
伸びである。 【0041】また、把持部39が最も開いた状態で物を
把持し、この状態から第1のラチェット67の先端67
bと第2のラチェット68の手元端68a(第2のラチ
ェット68の先端68bと第1のラチェット67の手元
端67a)とが突き当たるまで操作部4に力を加える
と、操作ロッド6はL+aだけ伸びる。この伸びL+a
が操作ロッド6の最大の伸びであり、このときの伸びL
+aを本構成でも操作ロッド6の弾性域内に設定してあ
る。つまり、操作ロッド6のストロ―クをLとし、操作
ロッド6の弾性限界の伸びをELとすれば、EL>L+
aとなるようにリンク44,45が構成されている。 【0042】したがって、上記構成でも第1の実施例と
同様の作用効果を奏することができる。 【0043】図5は本発明の第4の実施例を示すもので
ある。本実施例の把持鉗子80は、操作ロッド6の伸び
を制限する機構以外、第3の実施例と同一である。本実
施例の制限機構は、連結部材43の後端をラチェット6
7,68に突き当てることによってなされるものであ
る。 【0044】すなわち、操作部4に力をかけると、第1
のリンク66と第2のリンク65とによって操作ロッド
6が手元側に引張られ、第1のラチェット67と第2の
ラチェット68の距離が縮まる。操作ロッド6が引張ら
れると把持部39が徐々に閉じていくが、把持部39が
完全に閉じた状態からさらに操作部4に力をかけると、
操作ロッド6は初期状態から伸びる。そして、連結部材
43の後端がラチェット67,68に突き当たると、リ
ンク65,66が動作しなくなり、操作部4にどんな大
きな力をかけても操作部4はそれ以上閉じることができ
なくなる。この時の操作ロッド6の伸びをbとすると、
操作部4にそれ以上どんなに大きな力をかけても、その
操作力は操作ロッド6より先端側に伝わらず、操作ロッ
ド3にはこれをbだけ伸ばす力しか作用しない。 【0045】また、把持部39が最も開いた状態で物を
把持し、この状態から連結部材43の後端がラチェット
67,68に突き当たるまで操作部4に力を加えると、
操作ロッド6はL+bだけ伸びる。この伸びL+bが操
作ロッド6の最大の伸びであり、このときの伸びL+b
を操作ロッド6の弾性域内に設定してある。つまり、操
作ロッド6のストロ―クをLとし、操作ロッド6の弾性
限界の伸びをELとすれば、EL>L+bとなるように
連結部材43の長さが設定されている。 【0046】ところで、図6に示すように、把持ア−ム
20,25の内面にはそれぞれ溝20a,25aが設け
られており、これらの溝20a,25aには例えばタン
グステンカーバイトのような硬い材料によって形成され
た把持チップ23,24が嵌め込まれている。また、把
持チップ23,24は把持ア−ム20,25に設けられ
た縦穴22を通じて充填される接着剤21によって溝2
0a,25a内に固定されている。無論、ろう付け溶接
などによって固定してもよい。また、把持ア−ム20,
25に設けた凹部に係合する凸部を把持チップ23,2
4に設け、凹凸結合によって把持チップ23,24と把
持ア−ム20,25とを接続してもよい。 【0047】この構成では、溝20a,25a内に把持
チップ23,24を嵌め込むだけで把持ア−ム20,2
5に対して把持チップ23,24をセットすることがで
きるため、特別な治具を使わなくても把持チップ23,
24の位置決めが簡単にできる。 【0048】また、把持チップ23,24の互いに接合
する挟持用面にはそれぞれ側方から見て三角形の連続し
た鋸歯が形成されており、これらの鋸歯は把持部39を
閉じた状態でお互いの山同志もしくは山と谷同志が噛み
合うようになっている。図示のごとく把持チップ23,
24の幅は把持ア−ム20,25の幅よりも狭くなって
いる。また、溝20a,25aの深さは把持チップ2
3,24の高さより小さくなっている。 【0049】したがって、把持ア−ム20,25に把持
チップ23,24をセットした状態で、図7に示すよう
に曲率の大きい縫合針90を把持しても、縫合針90が
上側の可動把持ア−ム20と干渉してしまうことはな
い。 【0050】すなわち、図7の(a)と(b)は曲率の
異なる縫合針90,92(縫合針90の方が曲率が大き
い)を把持部39によって把持した状態を示している
が、もし、図8に示すように把持チップ23,24の高
さと溝20a,25aの深さが同じであった場合には縫
合針90のように曲率の大きいものを把持した時に縫合
針90が上側の可動把持ア−ム20と干渉してしまう。
しかし、本構成のように、溝20a,25aの深さを把
持チップ23,24の高さより小さくすれば、縫合針9
0と可動把持ア−ム20とが干渉することはない。ま
た、把持チップ23,24の挟持用面と把持アーム2
0,25の内面とが面一な図8の場合よりも把持強度が
強くなる。 【0051】また、把持ア−ム20,25に対する把持
チップ23,24の連結を図9に示すようにピン10
5,106によって行なってもよい。この場合、把持チ
ップ23,24と把持ア−ム20,25にはそれぞれピ
ン105,106が貫通する縦穴が設けられている。ピ
ン105,106はその端面をカシメることにより把持
ア−ム20,25と把持チップ23,24とを固定して
いる。なお、カシメ以外に、圧入,レ―ザ―溶接,ネジ
締結などによって行なってもよい。 【0052】なお、ピン105,106が貫通する穴は
縦方向でなく横方向に設けてもよい。また、図9では把
持ア−ム20,25と把持チップ23,24の両方でピ
ン105,106の端部が露出しているが、ピン10
5,106の長さを短くすることによって、把持ア−ム
20,25と把持チップ23,24のどちらか一方のみ
でピン105,106の端部を露出させたり、あるい
は、ピン105,106の端部を全く露出させないよう
にしてもよい。また、ピン105,106を把持ア−ム
20,25または把持チップ23,24と一体に形成し
てもよい。 【0053】図10には溝と把持チップの変形例が示さ
れている。すなわち、把持ア−ム20,25の内面には
把持チップ109,110を嵌め込むための溝20b,
25bが設けられている。この場合、溝20b,25b
は、開口部よりも底部の方が広くなっている。また、把
持チップ109,110は、歯のついている挟持用面よ
りも歯のついていないセット側面の方が大きくなってい
る。 【0054】この構成では、把持チップ109,110
が把持ア−ム20,25の先端側から挿入される。把持
チップ109,110は、奥側(セット側)が広くなっ
ているため、把持アーム20,25の長手方向には動け
るが、上下方向には動けない。したがって、把持チップ
109,110は把持アーム20,25から外れにくく
なっている。なお、溝20b,25bの広がり方は図1
0に示したような形でなくても良い。 【0055】図11には把持チップの挟持用面の変形例
が示されている。すなわち、可動把持アーム20にセッ
トされる上側の把持チップ111の挟持用面は凸状にな
っている。また、固定把持アーム25にセットされる下
側の把持チップ112の挟持用面は凹状になっている。
そして、把持チップ111の挟持用面と把持チップ11
2の挟持用面はそれぞれ凸面と凹面とがぴったりと重な
るように同じ曲率を有している。 【0056】この構成では、図11の(b)に示すよう
に曲率のある縫合針92を把持すると、縫合針92との
接触面積が大きくなるため、縫合針92をより強く把持
することができる。また、把持チップ111の挟持用面
と把持チップ112の挟持用面の曲率を長手方向で変化
させれば、曲率の異なる縫合針を使用する場合でも、把
持する位置を長手方向で変えるだけで各種の縫合針に適
用できるため大変便利である。 【0057】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の医療用把
持具は、伸びのある弾性材料によって操作ロッドが形成
されてあるため、操作部に過大な力をかけた場合でもそ
の力が全て先端の把持部に伝わらない。また、操作ロッ
ドの伸びの範囲を制限したため、操作ロッドより先端側
には操作ロッドを制限範囲内で伸ばすことのできる力し
か作用しない。したがって、操作部からの過大な力によ
って先端の把持部が損傷することを防止できるととも
に、操作部に作用する力が解除されれば、操作ロッドは
元の初期状態に弾性的に復元し得る
【図面の簡単な説明】 【図1】(a)は本発明の第1の実施例を示す把持鉗子
の挿入部の断面図、(b)は操作部の断面図である。 【図2】本発明の第1の実施例を示す把持鉗子の全体構
成図である。 【図3】(a)は本発明の第2の実施例を示す把持鉗子
の全体構成図、(b)は(a)のAーA線に沿う断面
図、(c)は(a)のB方向から見たラチェットの側面
図である。 【図4】(a)は本発明の第3の実施例を示す把持鉗子
の全体構成図、(b)は(a)のCーC線に沿う断面
図、(c)は(a)のD方向から見たラチェットの側面
図である。 【図5】(a)は本発明の第4の実施例を示す把持鉗子
の全体構成図、(b)は(a)のEーE線に沿う断面
図、(c)は(a)のF方向から見たラチェットの側面
図である。 【図6】図1の把持鉗子の把持部の正面図である。 【図7】図6の把持部で縫合針を把持した状態を示す状
態図であり、(a)は曲率の大きい縫合針を把持した状
態図、(b)は曲率の小さい縫合針を把持した状態図で
ある。 【図8】図7の構成と対比される従来の把持部の正面図
である。 【図9】図6の第1変形例を示す把持部の正面図であ
る。 【図10】図6の第2変形例を示す把持部の正面図であ
る。 【図11】図6の第3変形例を示す把持部の正面図であ
り、(a)は非把持状態の正面図、(b)は把持状態の
正面図である。 【符号の説明】 1,40,60,80…把持鉗子(医療用把持具)、4
…操作部、6…操作ロッド、10…第2の段差部、39
…把持部、43…連結部材、65,66…リンク、6
8,67…ラチェット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−147449(JP,A) 特開 昭58−29443(JP,A) 特開 昭62−64355(JP,A) 特開 昭62−133926(JP,A) 実公 昭57−40964(JP,Y2) 実公 昭54−10797(JP,Y2) 実公 昭61−24242(JP,Y2) 実公 昭50−11336(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 17/28 310 A61B 1/00 334

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 被検体に挿入される挿入部と、 前記挿入部の先端側に開閉自在に設けられた把持部と、 前記挿入部の手元側に開閉自在に設けられた操作部と、前記操作部の可動範囲を規制する規制手段と 、 前記把持部と前記操作部に係合され前記操作部からの操
    作力を前記把持部に伝達するとともに前記規制手段によ
    り規制された伸長する長さに設定された弾性部材からな
    る操作ロッドと、 から成る医療用把持具。
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