JP3384524B2 - マイクロストリップアンテナ装置 - Google Patents
マイクロストリップアンテナ装置Info
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Description
能なプリント形のマイクロストリップアンテナ装置に関
するものである。
案された従来の2共振板状逆F形アンテナの例である。
21は放射板a,22は放射板b,23はグランド板、
24,25はスタブ、26は給電点、27は給電線であ
る。ここで、放射板aの大きさ(L1×L2)と放射板
bの大きさ(L3×L4)が違い、これにより放射板a
と放射板bのそれぞれの共振周波数で共振して2共振と
なる。即ち、放射板aで構成される板状逆F形アンテナ
Aと、その上にのせられた板状逆F形アンテナBの二つ
が独立に共振しており、それを一つの給電線で給電した
ものである。このため、厚さh2は単一の板状逆F形ア
ンテナの厚さh1のほぼ2倍を必要とする。
andbook of MICROSTRIP ANTENNAS",J.R.James & P.S.H
all)。これは、マイクロストリップアンテナ(以下MS
Aと言う)の断面構造を示したもので、31は放射板
a,32は放射板b,33はグランド板、34,35は
給電線である。これらについても放射板aと放射板bの
大きさ、構造が違い、それぞれが独立の共振をして2共
振になるものである。従って、各周波数を比較的任意に
とれる利点はあるが、基本的に2つのアンテナを重ねた
構造であるため、アンテナ容積が大きくなり、構造も複
雑になる欠点があった。
提案されたのが図12に示すようにMSAに細隙を入れ
2共振させた構造である(特願平7−314988)。
この構造は、両素子とも片側を短絡することで、両周波
数共λ/4MSAとして動作するようになっている。こ
こで、共振波長をλe1,λe2とすると、方形放射導
体板1の長さLは、(1/4)λe2,(1/4)λe
1より小さい。それぞれの素子に流れる電流I1とI2
のイメージ電流がグランド導体板2へ流れる。グランド
導体板2の代わりに図13Aの携帯電話を想定した大き
さの金属筐体11に、短絡板4を上向きにして設置した
場合、グランド導体板2上と同様に金属筐体11にイメ
ージ電流が流れ、筐体自体もアンテナとして動作する。
そのため、筐体の長さが放射パターンに影響を与えてく
る。その影響の度合いは周波数によって変化してくる。
8mm,比誘電率2.6の誘電体を用い、コンデンサC1を
約3pF,コンデンサC2を約0.5pFとしたアンテナを図
13Aの金属筐体11に設置した場合のリターンロス図
を図13Bに示す。C1側の素子でf=820MHz,C
2側の素子でf=1.49GHzに共振させており、2共振
していることがわかる。このときの各々の共振周波数に
おける放射パターンを図14に示す。共にEθ成分が高
くなっていることがわかる。
の付いていた方の導体板の長さをけずってL2とし(C
1側はLのまま)、L=30mm,L2=25.5mm,W=
25mm,t=4.8mm,比誘電率2.6の誘電体を用い、コ
ンデンサC1を約3pFとしたアンテナを図13Aの金属
筐体11に設置した場合のリターンロス図を図15に示
す。C1側の素子でf=820MHz,C2側の素子でf
=2.14GHzに共振させており、2共振していることが
わかる。このときの各々の共振周波数における放射パタ
ーンを図16に示す。f=820MHzでは図14と同様
にEθ成分が高くなっている。しかし、f=2.14GHz
ではEθ成分が低くなっており、特に+X軸方向のレベ
ルが約−4dBに落ちている。
体の見かけの大きさが大きくなり、筐体上のイメージ電
流の影響が高まり、放射パターンのレベルが下がったた
めと考えられる。
以上のように共振周波数を高くすると、放射パターンの
レベルが低下する欠点があった。本発明はアンテナを小
形化すると共に、このような問題点を解決するためにな
されたものである。
体板、短絡板,同軸給電線及び複数のコンデンサから成
るマイクロストリップアンテナ装置に関する。グランド
導体板と方形放射導体板とは平行に配され、方形放射導
体板の一辺のほぼ中央部よりほぼ直角に細隙が形成さ
れ、同軸給電線の内導体は、方形放射導体板に、外導体
はグランド導体板にそれぞれ接続される。
た各々の分割辺とその直下のグランド導体板の間にコン
デンサがそれぞれ接続され、方形放射導体板の一辺と対
向する他辺の、分割辺の一方と対向する部分とその直下
のグランド導体板との間に短絡板が接続され、方形放射
導体板の他辺の、分割辺の他方と対向する部分とその直
下のグランド導体板の間にコンデンサが接続される。
短絡板が接続されて、λ/4(λは波長)放射板として
動作する一方の半部と対応するアンテナの第1種の共振
周波数(f1)における管内波長をλe1とし、方形放
射導体板の細隙で区分され、他辺にコンデンサが接続さ
れて、λ/2放射板として作用する他方の半部と対応す
るアンテナの第2種の共振周波数(f2;f1<f2)
における管内波長をλe2としたとき、方形放射導体板
の細隙の形成された辺と直角な辺の長さが、(1/4)
λe1及び(1/2)λe2より小さく設定される。
おいて、短絡板が複数とされる。 (3)請求項3の発明では、前記(1)において、方形
放射導体板の細隙で2分割された分割辺の一方(他辺の
短絡板の接続された部分と対向する)にほぼ直角に1個
または複数個の第2の細隙が形成され、それらの第2の
細隙によって分割辺の一方がn個(n≧2)に分割さ
れ、それらの分割された各々の部分とその直下のグラン
ド導体板の間に、それぞれコンデンサが接続される。
によりn個に再分割された部分とそれぞれ対応するアン
テナの第1種の共振周波数(f1−1…f1−n)にお
ける管内波長をλe1−1…λe1−nとしたとき、方
形放射導体板の細隙の形成された辺と直角な辺の長さ
が、(1/4)λe1−i(i=2…n)より小さく設
定される。
おいて、方形放射導体板の一方の半部の第2細隙により
n個に分割された各々がコンデンサで接続される。 (5)請求項5の発明では、前記(1)において、短絡
板の代わりにコンデンサが接続される。方形放射導体板
の細隙で2区分され、それぞれλ/2(λは波長)放射
板として動作する二つの半部とそれぞれ対応するアンテ
ナの第1種、第2種の共振周波数(f1,f2)におけ
る管内波長をλe1,λe2としたとき、方形放射導体
板の細隙の形成された辺と直角な辺の長さが、(1/
2)λe1及び(1/2)λe2より小さく設定され
る。
たは(5)のアンテナ装置において、方形放射導体板と
グランド導体板の間に誘電体が挿入される。
ので、図12と対応する部分に同じ符号を付け、重複説
明を省略する。短絡板4の幅がコンデンサC1を付けた
半部に短縮され、他の半部にコンデンサC3が付けられ
る。このような構造にすることにより、2共振化が可能
である。コンデンサC1を取り付けた素子が(1/4)
λMSAとして動作し、低い共振周波数に設定される。
コンデンサC2,C3が取り付けられた素子が(1/
2)λMSAとし動作し、高い共振周波数に設定され
る。(1/4)λMSAの場合と比較して、(1/2)
λMSAの場合は電流がグランド導体板上へ流れにくく
なる。その理由は、放射板の一方の半部は短絡板4を接
続した辺がλ/4放射板の電流分布の腹(振幅が最大)
となり、コンデンサC1を付けた辺が節(振幅が最小)
となり、放射板の他方の半部は、コンデンサC2,C3
を付けた辺がそれぞれλ/2放射板の電流分布の節とな
るからである。
例を示したものである。図1の短絡板4を図2のように
2枚の細い短絡板で置き換えた構造である。短絡板から
細隙7と平行な方向への波だけでなく対角線方向までの
異なる波長の波が乗るようになるので、帯域幅が広が
る。それ以外の動作は図1と変わらない。
に取り付け、リターンロス特性及び放射パターン測定を
行った。アンテナエレメントの寸法は図2においてアン
テナ長L=30mm,アンテナ幅W=30mm,アンテナ高
さt=4.8mmである。また、誘電率εr =2.6の誘電体
を用い、コンデンサC1は約3pF,コンデンサC2,C
3は約0.5pFとしてある。ここではC1側のエレメント
でf=820MHzに共振させ、C2側のエレメントでf
=2.14GHzに共振させている。図3にリターンロス特
性図を示す。
を示す。パターン面は図13AにおけるX−Y面であ
る。f=820MHzにおける放射パターンを図4Aに、
f=2.14GHzにおける放射パターンを図4Bにそれぞ
れ示す。図4A,BのEθ成分をみると、共に放射レベ
ルが高くなっている。効率はそれぞれf=820MHzで
0dB,2.14GHzで−1.2dBと各周波数で高効率になっ
ている。また、従来の技術で述べた図16Bの放射パタ
ーンと違い、f=2.14GHzでEθ成分が強くなってお
り、+X軸でほぼ0dBd となっている。
εr を計算する。ここでcは光速=3×1011mm,fは
周波数、εr は比誘電率である。λe1をC1を付けた
エレメントに対応する低い周波数f1の管内波長、λe
2をC2を付けたエレメントに対応する高い周波数f2
の管内波長とする。f1=820MHz,f2=2.14G
Hz,εr =2.6であるので、λe1=227mm,λe2
=87mmとなる。従って、1/4λe1=57mm,1/
2λe2=44mmであるので、L<1/4λe1とL<
1/2λe2を満足している。
2分割し、高効率な2共振アンテナが実現できることが
わかる。また、片方のアンテナ素子を1/2λMSAと
することによって、2.14GHzのX−Y面のEθ成分の
レベルを高くすることが可能である。 (実施例3)図5は請求項3の発明の実施例を示したも
のであり、図2のコンデンサC1を接続した分割辺に第
2の細隙14を形成し、λ/4として動作するエレメン
トが2分割(n=2)され、それぞれにコンデンサC1
−1,C1−2を接続した構造になっている。さらに細
隙を入れることで、アンテナを(n+1)共振させるこ
とができる。
例を示したものである。図5のアンテナにコンデンサC
4が追加されている。コンデンサC4がないと、隣接し
た放射素子は互いに影響し合うため、2つの共振周波数
を任意に近づけることができない。しかし、コンデンサ
C4を設置するとコンデンサC1−1とC1−2で各々
の共振点を別々に調整することが可能になる。
に取り付け、リターンロス及び放射パターンを測定し
た。アンテナ寸法はL=W=30mm,細線7の長さ=2
8mm,細線14の幅及び長さは6mm及び5mm,t=4.8
mmで、比誘電率2.6の誘電体を用いている。C2,C3
及びC1−1が約0.5pF,C1−2が約1.5pF,C4が
約3.0pFである。リターンロス図を図7に示す。f=8
36MHz,f=860MHz,f=2.14GHzで3共振し
ている。さらに、f=836MHz,f=860MHzと近
接した周波数で共振しており、コンデンサC4によって
コンデンサC1−1とC1−2で別々に共振させること
が可能なことがわかる。
パターンを示す。図4の放射パターンと比較して、形状
は変化していないこと及びレベルがほとんど劣化してい
ないことがわかる。効率はf=836MHzで−0.4dB,
f=860MHzで−1.1dB,f=2.14MHzで−1.0dB
となっており、3共振構造にしても効率劣化がない。本
実施例は細隙を2本入れて3共振させたアンテナである
が、さらに細隙を増やすことで多共振化が可能である。
このことは、図5の実施例3においても同様である。
施例を示したものである。図1の短絡板4の代わりにコ
ンデンサC5を接続し、2素子とも1/2λMSAのア
ンテナ構造としたものである。2共振とも1.5GHzを越
えた周波数になった場合に、この構造にした方が、筐体
の影響を抑えることができ、図2の実施例2と同様にX
−Y面のEθ成分のレベルを高くすることができる。
のリターンロス図を図9Bに示す。アンテナ寸法は、L
=30mm,W=25mm,t=4.8mm,誘電体は比誘電率
2.6のものを用いている。C1,C2及びC3は約0.5
pF,C5は約1.0pFである。1.5GHzと2.26GHzで2
共振していることがわかる。λe1/2=62mm,λe
2/2=41.1mmであるので、いずれもL=30mmより
大きい。
上の細隙を入れ、分割した方形放射導体板の端とグラン
ド導体板の間にコンデンサを取り付けた構造にすること
で、小型のまま2共振またはそれ以上多共振するアンテ
ナを得ることができると共に、Eθ成分のレベルを大き
くすることができる。周波数が高いほど筐体による影響
が大きくなり放射パターンに影響が出てくるが、アンテ
ナの少なくとも半部を1/2λMSAにすることで筐体
の影響を軽減できる。さらに、分割された方形放射導体
板の先に橋渡しするようにコンデンサを設置すること
で、共振を任意に調整することが可能になる。
のアンテナのリターンロス特性図。
の外形を示す図、Bは図12のアンテナのリターンロス
特性図。
短くした場合のリターンロス特性図。
Claims (6)
- 【請求項1】 グランド導体板、方形放射導体板、短絡
板,同軸給電線及び複数のコンデンサから成るマイクロ
ストリップアンテナ装置であって、 前記グランド導体板と方形放射導体板とは平行に配さ
れ、 前記方形放射導体板の一辺のほぼ中央部よりほぼ直角に
細隙が、前記一辺と対向する他辺に達することなく形成
され、 前記同軸給電線の内導体は、前記方形放射導体板に、外
導体は前記グランド導体板にそれぞれ接続され、 前記方形放射導体板の前記一辺の前記細隙で2分割され
た各々の分割辺とその直下の前記グランド導体板の間に
コンデンサがそれぞれ接続され、 前記方形放射導体板の前記一辺と対向する前記他辺の、
前記分割辺の一方と対向する部分とその直下の前記グラ
ンド導体板との間に前記短絡板が接続され、 前記方形放射導体板の前記他辺の、前記分割辺の他方と
対向する部分とその直下の前記グランド導体板の間にコ
ンデンサが接続され、 前記方形放射導体板の前記細隙で区分され、前記他辺に
前記短絡板が接続されて、λ/4(λは波長)放射板と
して動作する一方の半部と対応するアンテナの第1種の
共振周波数(f1)における管内波長をλe1とし、 前記方形放射導体板の前記細隙で区分され、前記他辺に
前記コンデンサが接続されて、λ/2放射板として動作
する他方の半部と対応するアンテナの第2種の共振周波
数(f2;f1<f2)における管内波長をλe2とし
たとき、 前記方形放射導体板の前記細隙の形成された辺と直角な
辺の長さが、(1/4)λe1及び(1/2)λe2よ
り小さいことを特徴とするマイクロストリップアンテナ
装置。 - 【請求項2】 請求項1において、前記短絡板が複数で
あることを特徴とするマイクロストリップアンテナ装
置。 - 【請求項3】 請求項1において、前記方形放射導体板
の前記細隙で2分割された分割辺の前記一方で、かつ前
記短絡板が接続された部分と対向した前記分割辺にほぼ
直角に1個または複数個の第2の細隙が形成され、それ
らの第2の細隙によって前記分割辺の前記一方がn個
(n≧2)に分割され、それらの分割された各々の部分
とその直下のグランド導体板の間に、それぞれコンデン
サが接続され、 前記方形放射導体板の前記一方の半部の前記第2の細隙
によりn個に再分割された部分とそれぞれ対応するアン
テナの第1種の共振周波数(f1−1…f1−n)にお
ける管内波長をλe1−1…λe1−nとしたとき、 前記方形放射導体板の前記細隙の形成された辺と直角な
辺の長さが、(1/4)λe1−i(i=2…n)より
小さいことを特徴とするマイクロストリップアンテナ装
置。 - 【請求項4】 請求項3において、前記方形放射導体板
の前記一方の半部の前記第2細隙によりn個に分割され
た各々をコンデンサで接続したことを特徴とするマイク
ロストリップアンテナ装置。 - 【請求項5】 グランド導体板、方形放射導体板、同軸
給電線及び複数のコンデンサから成るマイクロストリッ
プアンテナ装置であって、 前記グランド導体板と方形放射導体板とは平行に配さ
れ、 前記方形放射導体板の一辺のほぼ中央部よりほぼ直角に
細隙が形成され、 前記同軸給電線の内導体は、前記方形放射導体板に、外
導体は前記グランド導体板にそれぞれ接続され、 前記方形放射導体板の一辺の前記細隙で2分割された各
々の分割辺とその直下の前記グランド導体板の間にコン
デンサがそれぞれ接続され、 前記方形放射導体板の前記一辺と対向する他辺の、前記
分割辺の各々と対向する部分とその直下の前記グランド
導体板との間にそれぞれコンデンサが接続され、 前記方形放射導体板の前記細隙で2区分され、それぞれ
λ/2(λは波長)放射板として動作する二つの半部と
それぞれ対応するアンテナの第1種、第2種の共振周波
数(f1,f2)における管内波長をλe1,λe2と
したとき、 前記方形放射導体板の前記細隙の形成された辺と直角な
辺の長さが、(1/2)λe1及び(1/2)λe2よ
り小さいことを特徴とするマイクロストリップアンテナ
装置。 - 【請求項6】 請求項1または5において、前記方形放
射導体板と前記グランド導体板との間に誘電体を挿入し
たことを特徴とするマイクロストリップアンテナ装置。
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JP24756196A JP3384524B2 (ja) | 1996-09-19 | 1996-09-19 | マイクロストリップアンテナ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP24756196A JP3384524B2 (ja) | 1996-09-19 | 1996-09-19 | マイクロストリップアンテナ装置 |
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JPH1093331A JPH1093331A (ja) | 1998-04-10 |
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Family
ID=17165334
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP24756196A Expired - Fee Related JP3384524B2 (ja) | 1996-09-19 | 1996-09-19 | マイクロストリップアンテナ装置 |
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