JP3383202B2 - ディジタルデータの復号化方法および復号化装置 - Google Patents

ディジタルデータの復号化方法および復号化装置

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JP3383202B2 JP30300297A JP30300297A JP3383202B2 JP 3383202 B2 JP3383202 B2 JP 3383202B2 JP 30300297 A JP30300297 A JP 30300297A JP 30300297 A JP30300297 A JP 30300297A JP 3383202 B2 JP3383202 B2 JP 3383202B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、符号化されたディ
ジタルデータに対して、ブロックフローティング処理を
行うことにより復号化するディジタルデータの復号化方
法および復号化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、固定小数点のDSP(digita
l signal processor:ディジタル信号処理装置)を用い
て、ディジタル入力信号を符号化する場合、ディジタル
入力信号をブロック化したのち、このブロック単位でフ
ローティング処理を行うブロックフローティング技術が
知られている。
【0003】このブロックフローティング技術として、
直交変換を用いて周波数軸上のスペクトラムデータに変
換し、符号化する場合には、直交変換前にブロック長と
ブロックフローティング係数を、データの最大絶対値等
の同じ指標を用いて決定することにより、ブロック長決
定の処理量を低減する提案がなされている(特開平4−
302540号公報)。
【0004】さらに、直交変換および逆直交変換演算時
に、各計算式の入力データ値をあらかじめ設定されたス
ケールダウン判定基準値と比較することによって、各演
算過程でスケールダウンの有無を判定し、ビット数の減
少に起因する演算誤差を低減する提案がなされている
(特開平6−164414号公報)。
【0005】この方法によれば、逆直交変換の各演算プ
ロセスに関して、毎回最大値を見てスケールダウンする
かしないかの判定を行うので、スペクトラムが小さい小
信号は、大きくスケールアップされ、演算精度が改善さ
れる。
【0006】また、本願出願人は、逆直交変換演算時、
演算過程でオーバーフローを起こさないように、逆直交
変換演算前の入力データの最大値に応じて、固定的スケ
ールダウンを各演算過程の前に行うことによって、演算
誤差を一層低減する提案をしている(特開平7−366
66号公報)。
【0007】この方法によれば、逆直交変換演算の前
に、あらかじめオーバーフローしないように最大マージ
ンビット数を決め、これに従って固定的にスケールダウ
ンするので、スペクトラムが大きい大信号の演算精度が
改善される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
特開平6−164414号公報に開示されたディジタル
信号復号化装置は、各演算過程において入力データ列を
見てスケールアップまたはスケールダウンを行っている
ため、消費電流が多く、携帯用の小型機器には不向きで
ある。
【0009】また、前記の特開平7−36666号公報
に開示されたデジタル信号処理装置は、逆直交変換演算
前の初期シフト量において無駄があった。また、逆直交
変換演算前の入力データ列の最大絶対値を求める必要が
あるため、電流を浪費していた。
【0010】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、少ない処理でブロックフ
ローティングのスケール量を決定するとともに、スケー
ルアップおよびスケールダウンを1ビットよりも詳細に
行うことのできるディジタルデータの復号化方法および
復号化装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1のディジタルデ
ータの復号化方法は、上記の課題を解決するために、デ
ィジタル入力信号が単位時間ごとに周波数領域のスペク
トラムデータに直交変換され、該スペクトラムデータが
ある周波数領域のユニットに分割され、各ユニットのス
ペクトラムデータが、属するユニットのスペクトラムデ
ータの代表値に基づいて、量子化、符号化された後、量
子化されたスペクトラムデータと、各ユニットのスペク
トラムデータの代表値とを少なくとも備えた形式で記録
された符号化データを復号化するディジタルデータの復
号化方法において、上記の各ユニットのスペクトラムデ
ータの代表値の最大値を検索し、該最大値に基づいて、
逆量子化、逆直交変換の過程でオーバーフローが生じな
いようにスケール量を最適に決定し、スケールアップお
よびスケールダウンを行うことを特徴としている。
【0012】上記の構成により、オーバーフローに起因
する演算誤差を除去することができる。また、ブロック
フローティングのスケール量を求めるために、スペクト
ラムデータよりも数の少ない各ユニットのスペクトラム
データの代表値を検索すればよく、またこの代表値は絶
対値であるため、ブロックフローティングのスケール量
を求める処理ステップを短縮できる。
【0013】したがって、従来よりも処理ステップ数を
削減できるため、オーバーフローに起因する演算誤差を
除去しながら、消費電流を削減することができる。
【0014】請求項2のディジタルデータの復号化方法
は、上記の課題を解決するために、請求項1の構成に加
えて、上記のスケールアップおよびスケールダウンを、
各ユニットのスペクトラムデータの代表値を用いて行う
ことを特徴としている。
【0015】上記の構成により、請求項1の構成による
作用に加えて、1ビットよりも詳細なスケールアップお
よびスケールダウンができる。したがって、1ビット単
位でスケールアップおよびスケールダウンを行ったとき
よりも、演算誤差を低減することができる。
【0016】また、各ユニットのスペクトラムデータの
代表値を用いるため、スケールアップおよびスケールダ
ウンの操作を、逆量子化処理と同時に行うことができ
る。したがって、従来よりも処理ステップ数を削減でき
るため、オーバーフローに起因する演算誤差を除去しな
がら、消費電流を削減することができる。
【0017】請求項3のディジタルデータの復号化装置
は、上記の課題を解決するために、ディジタル入力信号
が単位時間ごとに周波数領域のスペクトラムデータに直
交変換され、該スペクトラムデータがある周波数領域の
ユニットに分割され、各ユニットのスペクトラムデータ
が、属するユニットのスペクトラムデータの代表値に基
づいて、量子化、符号化された後、量子化されたスペク
トラムデータと、各ユニットのスペクトラムデータの代
表値とを少なくとも備えた形式で記録された符号化デー
タを復号化するディジタルデータの復号化装置におい
て、上記の各ユニットのスペクトラムデータの代表値の
最大値を検索し、該最大値に基づいて、逆量子化、逆直
交変換の過程でオーバーフローが生じないようにスケー
ル量を最適に決定し、スケールアップおよびスケールダ
ウンを行うスケーリング手段が設けられていることを特
徴としている。
【0018】上記の構成により、オーバーフローに起因
する演算誤差を除去することができる。また、ブロック
フローティングのスケール量を求めるために、スペクト
ラムデータよりも数の少ない各ユニットのスペクトラム
データの代表値を検索すればよく、またこの代表値は絶
対値であるため、ブロックフローティングのスケール量
を求める処理ステップを短縮できる。
【0019】したがって、従来よりも処理ステップ数を
削減できるため、オーバーフローに起因する演算誤差を
除去しながら、消費電流を削減することができる。
【0020】請求項4のディジタルデータの復号化装置
は、上記の課題を解決するために、請求項3の構成に加
えて、上記スケーリング手段が、上記のスケールアップ
およびスケールダウンを、各ユニットのスペクトラムデ
ータの代表値を用いて行うことを特徴としている。
【0021】上記の構成により、請求項3の構成による
作用に加えて、1ビットよりも詳細なスケールアップお
よびスケールダウンができる。したがって、1ビット単
位でスケールアップおよびスケールダウンを行ったとき
よりも、演算誤差を低減することができる。
【0022】また、各ユニットのスペクトラムデータの
代表値を用いるため、スケールアップおよびスケールダ
ウンの操作を、逆量子化処理と同時に行うことができ
る。したがって、従来よりも処理ステップ数を削減でき
るため、オーバーフローに起因する演算誤差を除去しな
がら、消費電流を削減することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態について図
1から図9に基づいて説明すれば、以下のとおりであ
る。
【0024】まず、本実施の形態にかかるディジタルデ
ータの復号化方法および復号化装置を備えたミニディス
ク録音再生装置1を、図4を用いて簡単に説明する。な
お、本発明のディジタルデータの復号化方法および復号
化装置は、ディジタル入力信号が単位時間ごとに周波数
領域のスペクトラムデータに直交変換され、該スペクト
ラムデータがある周波数領域のユニットに分割され、各
ユニットのスペクトラムデータが、属するユニットのス
ペクトラムデータの代表値に基づいて、量子化、符号化
された後、量子化されたスペクトラムデータと、各ユニ
ットのスペクトラムデータの代表値とを少なくとも備え
た形式で記録された符号化データを復号化するものであ
るため、その記録媒体はミニディスクに限定されず、例
えばディジタル・ビデオ・ディスク(DVD)でもよ
い。
【0025】図4に示すように、コンパクトディスク再
生装置や、衛星放送受信装置などのディジタル音声信号
源から、入力端子2に、例えば光信号でディジタルデー
タがシリアル入力される。上記光信号は、光電素子3に
おいて電気信号に変換された後、ディジタルPLL回路
4に入力される。ディジタルPLL回路4は、上記ディ
ジタルデータから、クロックの抽出を行うとともに、サ
ンプリング周波数および量子化ビット数に対応したマル
チビットデータを再現する。上記マルチビットデータ
は、例えばコンパクトディスクの44.1kHz、ディ
ジタルオーディオテープレコーダの48kHz、または
衛星放送(Aモード)の32kHzなどの各種のサンプ
リング周波数から、周波数変換回路5において、ミニデ
ィスクの規格に対応した44.1kHzのマルチビット
データにサンプリングレートが変換された後、音声圧縮
伸長回路6に入力される。
【0026】上記音声圧縮伸長回路6は、ディジタルデ
ータの符号化装置としての機能を有し、内蔵するATR
AC処理回路6aによってATRAC方式による入力デ
ータの圧縮符号化を行い、その符号化された音声データ
が、ショックプルーフメモリコントローラ7を介して、
信号処理回路8に入力される。上記ショックプルーフメ
モリコントローラ7に関連してショックプルーフメモリ
9が設けられている。上記ショックプルーフメモリ9
は、音声圧縮伸長回路6から出力される音声データの転
送速度と信号処理回路8に入力される音声データの転送
速度との差を吸収するとともに、後述する再生時におけ
る振動等の外乱による再生信号の中断を補間し、音声デ
ータを保護するためのものである。
【0027】上記信号処理回路8は、エンコーダおよび
デコーダとしての機能を備えており、上記音声データを
シリアルの磁界変調信号にエンコードしてヘッド駆動回
路11に与える。ヘッド駆動回路11は、記録ヘッド1
2を光磁気ディスクであるミニディスク13上の所定の
記録位置に移動させるとともに、上記磁界変調信号に対
応した磁界を発生させる。このとき、ミニディスク13
の上記所定の記録位置には、光ピックアップ21からレ
ーザ光が照射されており、これによって磁界に対応した
磁化パターンがミニディスク13上に形成されてゆく。
【0028】一方、ミニディスク13からは、上記磁化
パターンに対応したシリアル信号が上記光ピックアップ
21によって再生され、該信号は高周波(RF)アンプ
22で増幅された後、上記信号処理回路8に入力されて
上記音声データにデコードされる。デコードされた音声
データは、上記ショックプルーフメモリコントローラ7
およびショックプルーフメモリ9によって上記外乱によ
る影響が除去された後、音声圧縮伸長回路6に入力され
る。音声圧縮伸長回路6は、ディジタルデータの復号化
装置としての機能を有し、内蔵するATRAC処理回路
6aによってATRAC方式による圧縮符号化の逆変換
処理を行い、フルビットのディジタル音声信号に復調す
る。復調されたディジタル音声信号は、ディジタル/ア
ナログ(D/A)変換回路23によってアナログ音声信
号に変換された後、出力端子24から出力される。
【0029】上記高周波アンプ22で増幅されたシリア
ル信号は、また、サーボ回路31に入力されており、こ
のサーボ回路31は、再生されたシリアル信号に応答し
て、ドライバ回路32を介してスピンモータ33の回転
速度をフィードバック制御し、これによって所望する線
速度での再生が可能となる。そして、送りモータ34の
回転速度をフィードバック制御し、これによって光ピッ
クアップ21のミニディスク13の半径方向に対する変
移、すなわちトラッキングを制御することができる。さ
らに、光ピックアップ21のフォーカシングをフィード
バック制御する。
【0030】上記サーボ回路31、光ピックアップ2
1、高周波アンプ22、信号処理回路8およびドライバ
回路32などは、電源ON/OFF回路35によって電
力付勢される。また、この電源ON/OFF回路35の
電源ON/OFF動作や、後述する信号処理動作など
が、システムコントロールマイコン36によって集中管
理されている。
【0031】ここで、上記のように、ミニディスク録音
再生装置1には、音声圧縮・音声伸長において、ATR
AC(adaptive transform acoustic coding)方式に従
って処理を行うDSPであるATRAC処理回路6aが
音声圧縮伸長回路6に内蔵されている。このATRAC
方式とは、楽音や音声等のディジタルデータを高能率で
圧縮符号化する方法として、ミニディスクで用いられて
いる方式である。
【0032】上記ATRAC方式では、44.1kHz
でサンプリングされた音声データは、所定の周波数帯域
(0〜5.5kHzの低域、5.5〜11kHzの中
域、11〜22kHzの高域)に分割された後、各周波
数帯域ごとに可変長の単位時間でブロック化されてMD
CT(modified discrete cosine transform)処理によ
って周波数領域のスペクトラムデータに変換され、さら
に聴覚心理特性を利用して割当てられたビット数で各ス
ペクトラムデータがそれぞれ符号化される。
【0033】つぎに、上記ATRAC方式にしたがって
ディジタルデータを符号化する、本発明の前提となるデ
ィジタルデータの符号化方法を、図5および図7を用い
て簡単に説明する。
【0034】図7に示すように、上記ミニディスク録音
再生装置1(図4)には、音声圧縮処理を行う回路とし
て帯域分割フィルタ部101と、時間窓切り出し部10
2と、MDCT部103と、ビット割り当て部(WL算
出部)104と、ユニット分割部(SF算出部)105
と、量子化部106と、符号化部107とが上記音声圧
縮伸長回路6に設けられている。
【0035】まず、44.1kHzでサンプリングされ
た音声データは音声圧縮伸長回路6に入力されて、QM
F(quadrature mirror filter)等の帯域分割フィルタ
部101によって、高域側と低域側の二つの周波数帯域
(ブロック)に分割される。分割された音声データのう
ち低域側の信号は、さらにもう一度帯域分割フィルタ部
101を通り、周波数帯域が二分割される。これにより
結局、入力された音声データは、帯域分割フィルタ部1
01によって、高域・中域・低域の三つの帯域に分割さ
れることになる(図5)。
【0036】つぎに、三つの帯域に分割された音声デー
タは、時間窓切り出し部102によって、最大11.6
ms(512サンプル)の時間窓で切り出される。な
お、512サンプルの音声データが、424バイト(2
×212バイト、1サウンド・グループ)に圧縮され
る。
【0037】そして、MDCT部103によって、分割
されたブロック単位にMDCT(modified discrete co
sine transform:変形離散コサイン変換)処理が施さ
れ、サンプリングされた音声データがスペクトラムデー
タに変換される。
【0038】つづいて、ビット割り当て部104におい
て、上記スペクトラムデータに聴覚心理特性を適用した
ビット割り当てが行われ、量子化ビット数(ワード長:
WL)が算出される。また、ユニット分割部105にお
いて、上記スペクトラムデータがさらに複数の周波数領
域(ユニット)に分割される。ここで、各ユニットに含
まれるスペクトラムデータの数は、三つの周波数帯域
(ブロック)ごとに異なっている。そして、分割された
ユニット単位にスペクトラムデータの代表値(最大値
等)の振幅の大きさ(スケールファクタ:SF)が算出
される。
【0039】図5にブロックおよびユニットのとり方の
例を示す。低域のブロックは、時間軸について4等分さ
れるとともに、周波数軸について5等分されることによ
り、20個のユニットに分割されている。そして、低域
のブロックの各ユニットには、8個のスペクトラムデー
タが含まれている。中域のブロックは、時間軸について
4等分されるとともに、周波数軸について4等分される
ことにより、16個のユニットに分割されている。そし
て、中域のブロックの各ユニットには、6個のスペクト
ラムデータが含まれている。高域のブロックは、時間軸
について8等分されるとともに、周波数軸について2等
分されることにより、16個のユニットに分割されてい
る。そして、高域のブロックの各ユニットには、12個
のスペクトラムデータが含まれている。したがって、5
12個(0〜511)のスペクトラムデータが、52個
(0〜51)のユニットに分割されている。なお、この
ブロックおよびユニットのとり方は、一例であり、これ
に制限されるものではない。
【0040】最後に、量子化部106において、上記の
ワード長およびスケールファクタによってスペクトラム
データが量子化された後、符号化部107において、圧
縮データに符号化される。
【0041】上記の手順を経て符号化されたデータは、
図6に示す圧縮フォーマットでミニディスク13に記録
される。なお、図6には、1サウンド・グループ(42
4バイト)のうちの片チャンネル分が示してある。
【0042】上記圧縮フォーマットでは、ブロックおよ
びユニットのとり方の情報を含むBSM(block size m
ode )と、ユニット数の情報を含むSIA(sub inform
ation amount)と、ワード長のインデックス(WLI)
と、スケールファクタのインデックス(SFI)と、量
子化されたスペクトラム(AS)と、サブのスケールフ
ァクタのインデックスと、サブのワード長のインデック
スと、サブのSIAと、サブのBSMとが先頭部より順
に格納されている。なお、サブの情報の内容は、ほぼメ
インの情報の複製である。
【0043】ここで、表1に示すように、ワード長(W
L)は、各ユニットの量子化ビット数であり、WL=
0、2≦WL≦16の整数である。そして、小さい方か
ら順に0から15のインデックス(WLI)が付され、
このインデックスが記録される。
【0044】
【表1】
【0045】また、表2に示すように、スケールファク
タ(SF)は、各ユニットのスペクトラムデータの代表
値(最大値等)の振幅の大きさであり、SF=m[i]
×2n で表される。ただし、m[1]=0.62996052、m
[2]=0.79370052、m[3]=0.99999999、1≦i≦
3、−5≦n≦16の整数で、n=−5のときの、m
[1]、m[2]は除かれる。そして、小さい方から順
に0から63のインデックス(SFI)が付され、この
インデックスが記録される。すなわち、各ユニットのス
ケールファクタは、64段階にスケール化される。ま
た、一つのnに対して三つの係数m[1],m[2],
m[3]があるため、1ビットがスケールファクタのイ
ンデックスの三つ分に相当する。なお、スペクトラムデ
ータの代表値とは、例えば最大値であり、最大値に代わ
るものであれば他のものでもよい。
【0046】
【表2】
【0047】つづいて、上記のような圧縮フォーマット
で記録された符号化データを復号化する本発明の前提と
なるディジタルデータの復号化方法を、図8および図9
を用いて簡単に説明する。
【0048】本発明の前提となるディジタルデータの復
号化方法を適用したディジタルデータの復号化装置に
は、音声伸長処理を行う回路として、WL展開部111
と、SF展開部112と、AS展開部113と、逆量子
化部114と、IMDCT部115と、窓かけ部116
と、帯域合成フィルタ部117とが上記音声圧縮伸長回
路6に相当する回路に設けられている。さらに、上記I
MDCT部115には、U(k)計算部115aと、F
FT計算部115bと、u(n)計算部115cと、y
(n)計算部115dが設けられている。
【0049】まず、上記のような符号化処理で符号化さ
れた圧縮データは上記音声圧縮伸長回路6に相当する回
路に入力されて、WL展開部111において、ブロック
内の各ユニットのワード長が展開される。つぎに、SF
展開部112において、ブロック内の各ユニットのスケ
ールファクタの最大値が検索され、後のIMDCT部1
15でオーバーフローを起こさないように、各ユニット
のスケール量が決定される。このとき、スケール量はス
ケールファクタのダイナミックレンジ精度によって設定
される。さらに、AS展開部113において、量子化さ
れたスペクトラムデータが1ワードに展開される。
【0050】つづいて、逆量子化部114において、上
記のスケール量をオフセットとして、オフセットを付加
したスケールファクタを用いて逆量子化が施され、スペ
クトラムデータに展開される。
【0051】そして、IMDCT部115において、ス
ペクトラムデータは、U(k)計算部115a、FFT
計算部115b、u(n)計算部115c、y(n)計
算部115dで順に演算処理されることにより、ブロッ
ク単位でIMDCT(inverse modified discrete cosi
ne transform:変形離散コサイン逆変換)処理が行わ
れ、時間軸のデータに変換される。
【0052】最後に、窓かけ部116において、フレー
ム間の調整がなされ、帯域合成フィルタ部117におい
て、IQMF(inverse quadrature mirror filter)等
の帯域合成フィルタによって、音声データに復号化され
る。
【0053】つぎに、本実施の形態にかかるミニディス
ク録音再生装置1によるディジタルデータの復号化を説
明する。図1および図2に示すように、ミニディスク録
音再生装置1では、特に、音声伸長処理を行う回路とし
て、WL展開部41と、SF展開部42と、AS展開部
43と、SF最大値決定部44と、SFオフセット付け
部45と、逆量子化部46と、IMDCT部47と、逆
フローティング部48と、窓かけ部49と、帯域合成フ
ィルタ部50とが上記音声圧縮伸長回路6に設けられて
いる。さらに、上記IMDCT部47には、U(k)計
算部47aと、FFT計算部47bと、u(n)計算部
47cと、y(n)計算部47dと、固定スケールダウ
ン部47eと、固定スケールダウン値ロード部47fと
が設けられている。なお、上記のSF最大値決定部44
と、SFオフセット付け部45と、逆フローティング部
48とからスケーリング手段が構成されている。また、
SF最大値決定部44と、SFオフセット付け部45
と、IMDCT部47と、逆フローティング部48以外
は、図8および図9に示した本発明の前提となるディジ
タルデータの復号化装置と同一の構成であってもよい。
【0054】つぎに、本実施の形態にかかるミニディス
ク録音再生装置1によって行われるディジタルデータの
復号化処理を具体的に説明する。なお、(2)〜(6)
の定義式に示すIMDCT処理は、信学技報,CAS90-9
DSP90-13,「MDCT方式に関する一検討と高速算
法」,岩垂正宏,西谷隆夫,杉山昭彦,他、および、I
EEE,Transactions on ASSP,第34巻5号「時間領
域のエリアシングキャンセルを基礎にした分析/合成フ
ィルタバンク設計」,John P.Princen,Alan Bernard B
radleyに詳しく記載されている。
【0055】まず、上述した圧縮フォーマットで記録さ
れた符号化データがATRAC処理回路6aに入力され
ると、WL展開部41において、図6に示すように格納
された各ユニットのワード長のインデックスを、表1に
したがって実際のワード長の数値に展開(置換)し、メ
モリに保持する。
【0056】同様に、SF展開部42において、図6に
示すように格納された各ユニットのスケールファクタの
インデックスを、表2にしたがって実際のスケールファ
クタの数値に展開(置換)し、メモリに保持する。
【0057】つぎに、AS展開部43において、図6に
示すように格納された量子化されたスペクトラムデータ
を、1ワード(16ビット)ごとに展開する。ここで、
上記AS展開部43は、格納された量子化されたスペク
トラムデータを8ビットずつ読み出す。そして、ワード
長の最大値が16ビットである。よって、1ワードが1
回の読み出しで読み出せる場合、2回の読み出しで読み
出せる場合、3回の読み出しで読み出せる場合がある。
つまり、上記AS展開部43の処理内容は、種々の状態
で格納された量子化されたスペクトラムデータを8ビッ
トずつ読み出し、1ワード(最大16ビット)ごとに切
っていくことである。
【0058】つぎに、SF最大値決定部44において、
各ブロックごとに、含まれるスケールファクタの最大値
が検索される。ここで、ブロックとは、ここでは帯域分
割フィルタ部101によって三帯域に分割された高域、
中域、低域の周波数帯域のことである。そして、後のI
MDCT部47でオーバーフローを起こさないように、
ブロックのスケール量が最適に決定される。このとき、
スケール量はスケールファクタのダイナミックレンジ精
度によって設定される。
【0059】ここで、ブロック内のスケールファクタ
は、含まれるユニットごとに存在するため最大52個あ
る。これに対して、量子化されたスペクトラムデータ
は、サンプリングされた音声データの数だけ存在するた
め最大512個ある。また、ユニットには量子化された
スペクトラムデータが少なくとも1個含まれている。よ
って、スケールファクタの最大値の検出に際して、ブロ
ック内のスケールファクタの数が、量子化されたスペク
トラムデータの数よりも少ないことは明らかである。
【0060】SFオフセット付け部45で、各ブロック
に含まれるスケールファクタの最大値がSF=m[3]
×216になるようにスケール量を算出し、これをスケー
ルファクタのインデックスのオフセット値とする。そし
て、得られたオフセット値をブロック内の全スケールフ
ァクタのインデックスにそれぞれ加算し、スケールファ
クタのインデックスを更新する。なお、このオフセット
値と更新されたスケールファクタのインデックスは、A
TRAC処理回路6a内のメモリ等に保存しておき、後
の逆フローティング部48で使用する。
【0061】ここで、表2を用いて具体的に説明する。
ブロック内のスケールファクタの最大値がSF=m
[1]×210=0.62996052×210の場合を考える。この
スケールファクタの最大値はインデックスが43であ
る。そして、このスケールファクタの最大値が、SF=
m[3]×216=0.99999999×216となるように、イン
デックスのオフセット値を算出すると、オフセット値=
63−43=20となる。
【0062】いま、上記最大値と同一ブロック内に存在
する、あるスケールファクタSF=m[2]×26 =0.
79370052×26 (SFI=32)を考える。このインデ
ックスに上記のオフセット値を加算して更新すると、イ
ンデックスがSFI=32+20=52(SF=m
[1]×213=0.62996052×213)となる。同様に、ブ
ロック内のすべてのスケールファクタのインデックスを
更新する。
【0063】つぎに、逆量子化部46において、上記W
L展開部41で得られたワード長と、上記SFオフセッ
ト付け部45で更新されたスケールファクタのインデッ
クスの示すスケールファクタとにより、式(1)の逆量
子化処理を行う。これにより、上記AS展開部43で得
られた量子化されたスペクトラムデータが、スペクトラ
ムデータに逆量子化される。
【0064】
【数1】
【0065】ただし、iはユニットの番号、lはスペク
トラムデータの番号を示す。なお、i<lである。
【0066】つづいて、IMDCT部47において、逆
量子化部46で逆量子化されたスペクトラムデータは、
高域、中域、低域のブロック単位で、(2)式から
(6)式にしたがってIMDCT処理が行われ、時間軸
のデータに変換される。なお、図2は(2)式から
(6)式の処理をまとめたものである。
【0067】
【数2】
【0068】
【数3】
【0069】ただし、Re[Z(l)]、Im[Z
(l)]は複素数Z[l]の実部および虚部を示す。
【0070】
【数4】
【0071】ただし、iは虚数単位を示す。なお、
(4)式の演算処理には、log2(M/2) 段のバタフ
ライ演算がよく用いられている。
【0072】
【数5】
【0073】
【数6】
【0074】ここで、上記のIMDCT変換の各演算処
理を行う前に、固定スケールダウン部47eによって、
あらかじめ音声圧縮伸長回路6に用意しておいた固定ス
ケールダウン値の表にしたがって、被演算データをスケ
ールダウンする。すなわち、上記のIMDCT変換の各
演算処理を行う前に、上記固定スケールダウン値ロード
部47fが、表5(後述)に示す固定スケールダウン値
を各ブロック内のスケールファクタの最大値に応じて、
ATRAC処理回路6a内のメモリ等にロードし、上記
固定スケールダウン部47eが、この固定スケールダウ
ン値分だけ被演算データをスケールダウンする。
【0075】先の例にしたがって具体的に説明する。ブ
ロック内のスケールファクタの最大値がSF=m[1]
×210であったので、表5のスケールファクタの最大値
が210の欄を参照して、(3)式〜(5)式の処理の前
に、固定スケールダウンをしてから、IMDCT変換の
各演算処理を行う。すなわち、(3)式の前に右へ1ビ
ットシフトし、(4)式のFFT1段目、FFT2段
目、FFT3段目の前にそれぞれ右へ1ビットシフト
し、FFT4段目の前に右へ2ビットシフトし、(5)
式の前にはシフトしない。
【0076】なお、本実施の形態では、表5に示す固定
スケールダウン値を用いるが、ここで用いる固定スケー
ルダウン値は、IMDCT変換の各演算処理の過程でオ
ーバーフローを起こさないものであればよく、表5のも
のに限定されない。
【0077】ここで、上記固定スケールダウン値ロード
部47fが参照する表5について説明する。まず、
(2)式から(6)式において、被演算データに対し、
演算後のデータが何倍になるかを表3に示す。表3中の
余裕ビット数は設計によって決定されるものである。な
お、これは特開平7−36666号公報によって公知で
あるため、結果のみを示し、詳細については省略する。
【0078】
【表3】
【0079】また、演算後のデータに対する、被演算デ
ータの比率を表4に示す。表4中の比率は設計によって
決定されるものである。なお、これも特開平7−366
66号公報によって公知であるため、結果のみを示し、
詳細については省略する。
【0080】
【表4】
【0081】そして、表3、表4、および次の三つの条
件により、被演算データの大きさ、および、各演算処理
に対応する最適な固定スケールダウン量を表5に示す。 IMDCTの最大入力値は216である。 IMDCTの最大出力値は215である。 上記の二つの条件と各倍率および各比率から、IMD
CT変換の各演算処理における最大データ値が存在す
る。 これはIMDCT変換の入力データの最大値、つまりス
ケールファクタの最大値が2n である場合の各処理段階
での最大値を表す包絡線を描いて求めたものである。ま
た、FFTは4段の例である。なお、これも特開平7−
36666号公報によって公知であるため、結果のみを
示し、詳細については省略する。
【0082】
【表5】
【0083】つぎに、逆フローティング部48におい
て、上記IMDCT部47での逆直交変換処理後、スケ
ールファクタがSF=m[3]×216、つまりSFI=
63を基準として、スケール量(オフセット)を戻し、
ブロックフローティングを終了する。すなわち、上記I
MDCT部47において(3)式〜(5)式の処理前に
行った固定スケールダウンの総和を3倍した値を、スケ
ールファクタのインデックスのオフセット値から減算
し、スケールファクタのオフセット値を更新する。この
更新されたオフセット値より、逆スケール量を計算し、
IMDCT変換後のデータと乗算することにより、逆フ
ローティングを終了する。
【0084】ここで、スケールファクタは、1dBを3
等分した間隔で設定されている。つまり、1ビットとい
う単位は、スケールファクタのインデックスでは3レン
ジに相当する(1ビット=3インデックス)。これによ
り、固定スケールダウンのビット数の総和を3倍した値
を、スケールファクタのインデックスのオフセット値か
ら減算するのである。
【0085】先の例にしたがって具体的に説明する。ま
ず、固定スケールダウンの総和を求める。ブロック内の
スケールファクタの最大値がSF=m[1]×210であ
るので、表5のスケールファクタの最大値が210の欄を
参照すると、IMDCT部47において(3)式〜
(5)式の処理の前に行った固定スケールダウンの総数
は、上から順に足して、1+1+1+1+2=6とな
る。これを3倍すると、18であるから、スケールファ
クタのインデックスを18だけ下げればよい。つまり、
保存しておいたオフセット値が20であるから、オフセ
ット値=20−(6×3)=2に更新される。さらに、
SFI=63を基準として、逆スケール量を計算する
と、SFI=63−2=61となる。したがって、この
スケールファクタのインデックスが示すスケールファク
タSF=m[1]×216をIMDCT変換後のデータと
乗算することにより、逆フローティングを終了する。な
お、乗算は固定小数点である。
【0086】さらに、窓かけ部49において、時間軸で
1サンプル前のIMDCT処理されたデータと窓かけ処
理が行われる。これによって、時間軸上で隣接するフレ
ーム間の調整がなされる。
【0087】最後に、帯域合成フィルタ部50におい
て、帯域合成フィルタであるIQMFによって、音声デ
ータに復号化されて、ディジタルデータの復号化処理が
終了する。
【0088】なお、上述したIMDCT部47(図1)
は、図3に示すように構成することもできる。つまり、
IMDCT部47には、U(k)計算部47a’と、F
FT計算部47b’と、u(n)計算部47c’と、y
(n)計算部47d’と、スケールダウン部47e’
と、スケールダウン値決定部47f’とが設けられてい
る。なお、IMDCT部47において、逆量子化部46
で逆量子化されたスペクトラムデータが、高域、中域、
低域のブロック単位で、(2)式から(6)式にしたが
ってIMDCT処理が行われ、時間軸のデータに変換さ
れることは図2に示した構成と同様である。したがっ
て、図2に示した構成に対して、固定スケールダウン部
47eの代わりにスケールダウン部47e’を設け、固
定スケールダウン値ロード部47fの代わりにスケール
ダウン値決定部47f’を設けること以外は同一の構成
であってもよい。また、この構成は、特開平6−164
414号公報によって公知であるのため、詳細について
は省略する。
【0089】図3に示した構成のIMDCT部47で
は、スケールダウン値決定部47f’において、上記の
IMDCT変換の各演算処理を行う前に、各ブロックの
被演算データの最大絶対値を求め、得られた最大絶対値
があらかじめ音声圧縮伸長回路6に用意しておいた倍率
(表3)を乗算してもオーバーフローしないようにスケ
ールダウン値を決定する。そして、スケールダウン部4
7e’において、得られたスケールダウン値分だけ、被
演算データをスケールダウンまたはスケールアップす
る。
【0090】さらに、上記のように可変スケールダウン
しながらIMDCT変換を行った場合は、逆フローティ
ング部48ではスケールファクタのインデックスのオフ
セット値から、(3)式〜(5)式の演算処理前に行っ
たスケールダウン値の総和を3倍した値を減算し、SF
Iのオフセット値を更新する。他の処理は、上述したも
のと同様である。
【0091】ここで、固定スケールダウン部47fが参
照する表5は、最悪の場合でもオーバーフローしない値
で固定してある。また、表5は、スケールファクタの最
大値が29 以下の場合は、スケールダウンの値が全く同
じになる。つまり、小信号に関しては、これ以上スケー
ルアップすることができず、非常に弱いスケールになっ
てしまう。以上の理由から、IMDCT部47を可変ス
ケールダウンを行う構成とすることで、良好な演算精度
が得られる。
【0092】また、同様の理由から、IMDCT部47
をスケールファクタの最大値に応じてスケールダウン値
の決定の処理を切り替える構成とすることができる。つ
まり、スケールファクタの最大値が210以上の場合に
は、固定スケールダウンを行い、スケールファクタの最
大値が29 以下の場合には、可変スケールダウンを行
う。これにより、さらに良好な演算精度が得られる。
【0093】以上のように、本実施の形態にかかるミニ
ディスク録音再生装置1に備えられた音声圧縮伸長回路
6によれば、各周波数帯域ごとに、各ユニットのスケー
ルファクタの最大値に基づいて、逆量子化、逆直交変換
の過程でオーバーフローが生じないようにブロックフロ
ーティングのスケール量を最適に決定し、スケールアッ
プおよびスケールダウンが行われる。
【0094】これにより、オーバーフローに起因する演
算誤差を除去することができる。また、ブロックフロー
ティングのスケール量を求めるために、スペクトラムデ
ータよりも数の少ないスケールファクタを検索すればよ
く、またスケールファクタが絶対値であるため、ブロッ
クフローティングのスケール量を求める処理ステップを
短縮できる。
【0095】したがって、従来よりも処理ステップ数を
削減できるため、オーバーフローに起因する演算誤差を
除去しながら、消費電流を削減することができる。
【0096】また、本実施の形態にかかるミニディスク
録音再生装置1に設けられた音声圧縮伸長回路6によれ
ば、上記のスケールアップおよびスケールダウンが、ス
ケールファクタを用いて行われる。
【0097】これにより、1ビットよりも詳細なスケー
ルアップおよびスケールダウンができる。したがって、
1ビット単位でスケールアップおよびスケールダウンを
行ったときよりも、演算誤差を低減することができる。
【0098】また、スケールファクタを用いるため、ス
ケールアップおよびスケールダウンの操作を、逆量子化
処理と同時に行うことができる。したがって、従来より
も処理ステップ数を削減できるため、オーバーフローに
起因する演算誤差を除去しながら、消費電流を削減する
ことができる。
【0099】
【発明の効果】請求項1の発明のディジタルデータの復
号化方法は、以上のように、ディジタル入力信号が単位
時間ごとに周波数領域のスペクトラムデータに直交変換
され、該スペクトラムデータがある周波数領域のユニッ
トに分割され、各ユニットのスペクトラムデータが、属
するユニットのスペクトラムデータの代表値に基づい
て、量子化、符号化された後、量子化されたスペクトラ
ムデータと、各ユニットのスペクトラムデータの代表値
とを少なくとも備えた形式で記録された符号化データを
復号化するディジタルデータの復号化方法において、上
記の各ユニットのスペクトラムデータの代表値の最大値
を検索し、該最大値に基づいて、逆量子化、逆直交変換
の過程でオーバーフローが生じないようにスケール量を
最適に決定し、スケールアップおよびスケールダウンを
行う構成である。
【0100】それゆえ、オーバーフローに起因する演算
誤差を除去することができる。また、ブロックフローテ
ィングのスケール量を求めるために、スペクトラムデー
タよりも数の少ない各ユニットのスペクトラムデータの
代表値を検索すればよく、またこの代表値は絶対値であ
るため、ブロックフローティングのスケール量を求める
処理ステップを短縮できる。
【0101】したがって、従来よりも処理ステップ数を
削減できるため、オーバーフローに起因する演算誤差を
除去しながら、消費電流を削減することができるという
効果を奏する。
【0102】請求項2の発明のディジタルデータの復号
化方法は、以上のように、請求項1の構成に加えて、上
記のスケールアップおよびスケールダウンを、各ユニッ
トのスペクトラムデータの代表値を用いて行う構成であ
る。
【0103】それゆえ、請求項1の構成による効果に加
えて、1ビットよりも詳細なスケールアップおよびスケ
ールダウンができる。したがって、1ビット単位でスケ
ールアップおよびスケールダウンを行ったときよりも、
演算誤差を低減することができるという効果を奏する。
【0104】また、各ユニットのスペクトラムデータの
代表値を用いるため、スケールアップおよびスケールダ
ウンの操作を、逆量子化処理と同時に行うことができ
る。したがって、従来よりも処理ステップ数を削減でき
るため、オーバーフローに起因する演算誤差を除去しな
がら、消費電流を削減することができるという効果を奏
する。
【0105】請求項3の発明のディジタルデータの復号
化装置は、以上のように、ディジタル入力信号が単位時
間ごとに周波数領域のスペクトラムデータに直交変換さ
れ、該スペクトラムデータがある周波数領域のユニット
に分割され、各ユニットのスペクトラムデータが、属す
るユニットのスペクトラムデータの代表値に基づいて、
量子化、符号化された後、量子化されたスペクトラムデ
ータと、各ユニットのスペクトラムデータの代表値とを
少なくとも備えた形式で記録された符号化データを復号
化するディジタルデータの復号化装置において、上記の
各ユニットのスペクトラムデータの代表値の最大値を検
索し、該最大値に基づいて、逆量子化、逆直交変換の過
程でオーバーフローが生じないようにスケール量を最適
に決定し、スケールアップおよびスケールダウンを行う
スケーリング手段が設けられている構成である。
【0106】それゆえ、オーバーフローに起因する演算
誤差を除去することができる。また、ブロックフローテ
ィングのスケール量を求めるために、スペクトラムデー
タよりも数の少ない各ユニットのスペクトラムデータの
代表値を検索すればよく、またこの代表値は絶対値であ
るため、ブロックフローティングのスケール量を求める
処理ステップを短縮できる。
【0107】したがって、従来よりも処理ステップ数を
削減できるため、オーバーフローに起因する演算誤差を
除去しながら、消費電流を削減することができるという
効果を奏する。
【0108】請求項4の発明のディジタルデータの復号
化装置は、以上のように、請求項3の構成に加えて、上
記スケーリング手段が、上記のスケールアップおよびス
ケールダウンを、各ユニットのスペクトラムデータの代
表値を用いて行う構成である。
【0109】それゆえ、請求項3の構成による効果に加
えて、1ビットよりも詳細なスケールアップおよびスケ
ールダウンができる。したがって、1ビット単位でスケ
ールアップおよびスケールダウンを行ったときよりも、
演算誤差を低減することができるという効果を奏する。
【0110】また、各ユニットのスペクトラムデータの
代表値を用いるため、スケールアップおよびスケールダ
ウンの操作を、逆量子化処理と同時に行うことができ
る。したがって、従来よりも処理ステップ数を削減でき
るため、オーバーフローに起因する演算誤差を除去しな
がら、消費電流を削減することができるという効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態にかかる音声圧縮伸長回
路に設けられたディジタルデータの復号化処理を行う回
路構成の概略を示す説明図である。
【図2】図1に示した音声圧縮伸長回路に設けられたI
MDCT部の構成を示すブロック回路図である。
【図3】図1に示した音声圧縮伸長回路に設けられたI
MDCT部の他の構成を示すブロック回路図である。
【図4】本発明の一実施の形態にかかる音声圧縮伸長回
路を備えたミニディスク録音再生装置の構成の概略を示
すブロック図である。
【図5】変形離散コサイン変換(MDCT)のブロック
およびユニットのとらえ方の一例を示す説明図である。
【図6】ミニディスクの圧縮フォーマットの要部の概略
を示す説明図である。
【図7】本発明の前提となるディジタルデータの符号化
装置の回路構成の概略を示す説明図である。
【図8】本発明の前提となるディジタルデータの復号化
装置の回路構成の概略を示す説明図である。
【図9】図8に示した本発明の前提となるディジタルデ
ータの復号化装置に設けられたIMDCT部の構成を示
すブロック回路図である。
【符号の説明】
1 ミニディスク録音再生装置 6 音声圧縮伸長回路(ディジタルデータの復号化装
置) 6a ATRAC処理回路 41 WL展開部 42 SF展開部 43 AS展開部 44 SF最大値決定部(スケーリング手段) 45 SFオフセット付け部(スケーリング手段) 46 逆量子化部 47 IMDCT部 48 逆フローティング部(スケーリング手段) 49 窓かけ部 50 帯域合成フィルタ部 47a U(k)計算部 47b FFT計算部 47c u(n)計算部 47d y(n)計算部 47e 固定スケールダウン部 47f 固定スケールダウン値ロード部 47a’ U(k)計算部 47b’ FFT計算部 47c’ u(n)計算部 47d’ y(n)計算部 47e’ スケールダウン部 47f’ スケールダウン値決定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−164414(JP,A) 特開 平6−318875(JP,A) 特開 平7−36666(JP,A) 特開 平5−55925(JP,A) 特開 昭63−136826(JP,A) 特開 昭63−152229(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03M 7/30 G06F 7/38 G11B 20/10 301

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディジタル入力信号が単位時間ごとに周波
    数領域のスペクトラムデータに直交変換され、該スペク
    トラムデータがある周波数領域のユニットに分割され、
    各ユニットのスペクトラムデータが、属するユニットの
    スペクトラムデータの代表値に基づいて、量子化、符号
    化された後、量子化されたスペクトラムデータと、各ユ
    ニットのスペクトラムデータの代表値とを少なくとも備
    えた形式で記録された符号化データを復号化するディジ
    タルデータの復号化方法において、 上記の各ユニットのスペクトラムデータの代表値の最大
    値を検索し、該最大値に基づいて、逆量子化、逆直交変
    換の過程でオーバーフローが生じないようにスケール量
    を最適に決定し、スケールアップおよびスケールダウン
    を行うことを特徴とするディジタルデータの復号化方
    法。
  2. 【請求項2】上記のスケールアップおよびスケールダウ
    ンを、各ユニットのスペクトラムデータの代表値を用い
    て行うことを特徴とする請求項1記載のディジタルデー
    タの復号化方法。
  3. 【請求項3】ディジタル入力信号が単位時間ごとに周波
    数領域のスペクトラムデータに直交変換され、該スペク
    トラムデータがある周波数領域のユニットに分割され、
    各ユニットのスペクトラムデータが、属するユニットの
    スペクトラムデータの代表値に基づいて、量子化、符号
    化された後、量子化されたスペクトラムデータと、各ユ
    ニットのスペクトラムデータの代表値とを少なくとも備
    えた形式で記録された符号化データを復号化するディジ
    タルデータの復号化装置において、 上記の各ユニットのスペクトラムデータの代表値の最大
    値を検索し、該最大値に基づいて、逆量子化、逆直交変
    換の過程でオーバーフローが生じないようにスケール量
    を最適に決定し、スケールアップおよびスケールダウン
    を行うスケーリング手段が設けられていることを特徴と
    するディジタルデータの復号化装置。
  4. 【請求項4】上記スケーリング手段が、上記のスケール
    アップおよびスケールダウンを、各ユニットのスペクト
    ラムデータの代表値を用いて行うことを特徴とする請求
    項3記載のディジタルデータの復号化装置。
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