JP3382873B2 - 管体の挿入設置方法 - Google Patents

管体の挿入設置方法

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JP3382873B2
JP3382873B2 JP07907599A JP7907599A JP3382873B2 JP 3382873 B2 JP3382873 B2 JP 3382873B2 JP 07907599 A JP07907599 A JP 07907599A JP 7907599 A JP7907599 A JP 7907599A JP 3382873 B2 JP3382873 B2 JP 3382873B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、法面地山や法面地
山を覆工した覆工法面などを含む挿入対象部位に対する
管体の挿入設置方法およびこれに用いる管体に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、地盤を切取りまたは盛土によっ
てできた人工的な法面が風雨などによって崩壊すること
を防ぐために、ブロックを並設したり、モルタルを吹き
付けたりして法面覆工を行うとともに、その覆工物を貫
通する排水管を設けることがある。この場合、削孔ドリ
ルにより覆工物を貫通して背面地山内まで延在する挿入
孔を設け、その削孔ドリルを挿入孔内から引き抜いた後
に、その挿入孔内に排水管を挿入していた。
【0003】他方、近年では、法面等の既設覆工物の補
修方法が提案され実用に供されている。既設覆工物の補
修方法は、例えば本出願人らによる先の特公平5−22
775号に示されるように、既設覆工物を破壊すること
なく覆工物と背面地山との間の空洞等を計測し、次いで
削孔ドリルにより既設覆工物を貫通させて地山内までア
ンカー孔を削孔した後に、削孔ドリルを引き抜き、続い
てこのアンカー孔にアンカー材を挿入し、このアンカー
材内を通じて、覆工物と背面地山との間の空洞等に硬化
材を充填し、しかる後に既設覆工物表面を新たに覆工す
るものである。この場合、使用するアンカー材は管体で
あり、前述の排水管と同様に削孔ドリルで前もって削孔
形成した挿入孔に挿入していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来例では、削孔ドリルにより挿入孔を削孔した後
に、削孔ドリルを引き抜き、続いてその挿入孔に管体を
挿入していたため、削孔と管体挿入とが二度手間となっ
ていた。
【0005】また一般に、既設覆工物の背面地山等は雨
水の浸透等により風化し脆弱化していることが多いた
め、削孔した管体挿入孔が崩壊し易く、管体を円滑に挿
入できないこともあった。
【0006】そこで、本発明の主たる課題は、管体の挿
入を容易かつ円滑に行うことができるようにし、もって
作業能率の向上を図ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本発
明の管体の挿入設置方法は、管体をその基端部を残して
挿入対象部位へ挿入して設置する方法であって、先端ビ
ットを備えるとともに、先端部と前記挿入対象部位へ挿
入しない基端部を除く基端側部分とに貫通孔をそれぞれ
有する管体を用いて、前記挿入対象部位を削孔し、この
削孔によって前記管体をその基端部を残して前記挿入対
象部位へ挿入する自削孔挿入工程と、 この削孔挿入し
た管体を引き抜かずに、硬化材を、前記管体内および前
記先端部の貫通孔を通して吐出させて、吐出硬化材を前
記管体外面とその挿入孔壁との隙間における少なくとも
先端側部分に注入する第1の注入工程と、しかる後に、
第1の注入工程において注入した硬化材が硬化する前
に、圧気を、前記管体内を通して前記基端側部分の貫通
孔のみから吹出させる工程と、 しかる後に、前記第1の
注入工程により注入した硬化材の硬化により、管体を前
記挿入対象部位に対して定着させる、管体の定着工程
と、 しかる後に、硬化材を、前記定着されている管体内
および前記基端側部分の貫通孔を通して吐出させて、吐
出硬化材を前記第1の注入工程により注入しなかった残
部に対して注入する、第2の注入工程と を含むことを特
徴とするものである。
【0008】この場合において、前記削孔に際し、削孔
エアを、前記管体内を通して前記管体先端部の貫通孔の
みから吹出させつつ削孔を行うのは好ましい。
【0009】より具体的には、前記削孔に際し、前記管
体内にエア供給用内管を挿入し、かつこのエア供給用内
管を前記管体先端部の貫通孔にのみ連通させた状態で、
削孔エアを、このエア供給用内管を通して前記管体先端
部の貫通孔のみから吹出させつつ削孔を行う、ことを提
案する。
【0010】<作用> 本発明の主たるポイントは、管体を自身先端の削孔ビッ
トにより削孔しつつ背面地山内まで挿入する点にある。
すなわち、本発明は、管体挿入とその挿入孔の削孔とを
同時に行う、自削孔挿入を特徴事項とするものである。
したがって、本発明では、管体挿入に先立って予め管体
挿入のための孔を削孔しなくとも良く、その分手間数を
減らすことができる。また後述するように管体の自削孔
挿入に先立って予め挿入孔を削孔する場合であっても、
その下孔に沿って管体を自削孔挿入することで、下孔の
一部崩壊等に関係無く、管体を円滑に挿入できる利点が
ある。
【0011】
【発明の実施の形態】<第1の実施形態> 先ず、本発明の第1の実施形態について、前述した特公
平5−22775号に示される補修工法への適用例を引
いて詳説する。
【0012】(空洞部等の検出) 既設覆工物の補修工法においては初めに、既設覆工物背
面のどの箇所に空洞が生じているかを正確に特定する必
要がある。空洞を特定する公知の手段としては、例え
ば、超音波の反射波を利用して検出する方法、空洞と他
の箇所との熱放射の違いを熱赤外線カメラで検出して特
定する方法、ハンマーで覆工物を叩き、その際の音を聞
き分けて経験によって検出する方法等がある。これらは
いずれも公知の方法であるので、ここでは敢えて説明を
略す。空洞の位置が特定されたならば、その部位に以下
に述べるように新規にアンカーを設ける。
【0013】(管状アンカー材(本発明にいう管体に相
当する)の削孔挿入工程) 本発明では、例えば図1に示すような、先端ビット1B
を備えるとともに、この先端ビット1Bの先端面と頭部
1Hを除く基端側部分とに、内外に連通する先端吐出口
PH,…および基端側吐出口BH1〜BH3をそれぞれ
形成した管状アンカー材(以下、単にアンカー材ともい
う。)1を新規アンカーとして用いる。これら吐出口が
本発明にいう貫通孔に相当する。頭部1Hは非挿入部分
であり、アンカー材1の挿入深さ等に応じて適宜長さを
定める。また、図示例では、基端側吐出口BH1〜BH
3を長手方向に間隔を空けて複数設けており、これらの
うちいずれかが次述の挿入後において、既設覆工物背面
と地山表面との間の空洞部と略同じ深さ方向位置にくる
ようになっている。
【0014】そして図3に示すように、かかる管状アン
カー材1により既設覆工物C1を貫通してその背面の地
山BG内まで削孔し、この削孔によって管状アンカー材
1をその頭部1Hを残して地山BG内まで挿入する。図
示例では圧気を先端ビット1Bの先端吐出口から吹出し
て、この吹出しエアに乗せて削孔屑をアンカー材1外面
とアンカー孔壁AH1との隙間S1から既設覆工物C1
表面側へ排出させる、いわゆるエア削孔を採用してい
る。2は削岩機を示している。
【0015】かかるエア削孔を行う場合、基端側吐出口
BH1〜BH3からも削孔エアを吹出させてしまうと、
その吹出しエアが削孔屑の排出を妨げるように作用し、
削孔屑の排出が円滑に行われない。そこで、図1および
図2に示すように、管状アンカー材1内にエア供給用内
管3を挿入し、かつこのエア供給用内管3を先端吐出孔
PH,…にのみ連通させた状態として、削孔エアを、こ
のエア供給用内管3の内部流路3Fを通して先端吐出口
PH,…のみから吹出させつつ削孔を行うのが好まし
い。この例ではエア供給用内管3の先端面3aを、先端
ビット1B背面の先端吐出口への入口面1bに突き合わ
せ状態で直接接続しているが、図4に示すように、エア
供給用内管3の先端出口3aを、最先端側の基端側吐出
口BH1と先端吐出口の入口1bとの間のアンカー材1
内に臨ませ、エア供給用内管3の内部流路3Fと先端吐
出口の入口1bとをアンカー材内流路1Fの一部分を介
して間接的に接続することもできる。この場合、エア供
給用内管3の少なくとも先端部30の外周面をアンカー
材内周面に密着させる(図示例では、エア供給用内管3
の先端部30の外周面にシールリングRを巻付けて密着
シールしている)。
【0016】また、図1および図2に示す例のエア供給
内管3の基端部には、アンカー材1と削岩機2とを接続
する接続部4が取付けられている。この接続部4は先端
側にナット部4aを有し、アンカー材1の基端部周面に
形成されたネジ部1Nの外側に螺合するようなってい
る。この接続前の状態が図1に、接続後の状態が図2に
示されている。
【0017】削孔挿入が完了したならば、図5に示すよ
うにアンカー材1を引き抜かずに残して、その挿入した
状態のアンカー材1から削岩機2および接続部4を含む
エア供給用内管3を取り外す(図5には取り外した状態
を示している)。
【0018】(第1の注入工程) 次に図6に示すように、この削孔挿入した管状アンカー
材1を引き抜かずに、硬化材G1を、その管状アンカー
材1内および先端側部分の吐出口PH,…を通して吐出
させる。この吐出硬化材G1は、管状アンカー材1とア
ンカー孔AHとの隙間S1における少なくとも先端側部
分に対して注入充填する。さらに通常の場合には、図中
G11として示すように注入硬化材は隙間周囲の背面地
山BG内にも浸透する。
【0019】ここで、好適には図7〜9に示す第1のパ
ッカー装置5または図10に示す第2のパッカー装置5
0を用いて注入を行う。先ず両パッカー装置5,50の
共通点について説明すると、それらはいずれも次のよう
な構成を有するものである。
【0020】すなわち、相対的に大径の拡径部6aを先
端側部分に有する内管6と、拡径部6aより後方の内管
部分を隙間をもって取り囲み、且つ内管6に対してその
長手方向に沿って前後スライド自在とされた外管7と、
この外管7の先端面と内管拡径部6aの後端面との間の
内管部分を取り囲む筒状の可撓性パッカー部材5Pとを
含む、注入管部8を備えるとともに、内管6を外管7に
対して前後スライド移動させるワンタッチ操作手段9を
備えたものである。
【0021】このワンタッチ操作手段9は、より詳細に
は、外管7に対して取付けられた軸部材周りに揺動する
ハンドル9Hと、このハンドル9Hの揺動に応じて内管
6を外管7に対して前後スライド移動させるリンク機構
部9Rとからなり、ハンドル9Hの揺動によりリンク機
構部9Rを介して内管6を外管7に対して後へスライド
移動させることによって、内管6の拡径部6aの後端面
と外管7の先端面との間で可撓性パッカー部材5Pを挟
み圧縮して側方に膨張させ張出させることができるよう
に構成したものである。
【0022】かくして、このワンタッチ操作手段9によ
り、図8に示すように内管6を外管7に対して後へスラ
イド移動させることによって、内管6の拡径部6aと外
管7先端面との間で可撓性パッカー部材5Pを挟み圧縮
して側方に膨張させ張出させることができる。
【0023】このように、両パッカー装置5,50はパ
ッカー部材5Pの張出し機構において異なるところはな
く(相違する構造については後述する。)、双方ともに
ワンタッチでパッカー部材5Pを張出させることができ
るものであるので、ナットを締めつけていくことでパッ
カーを張出させる公知のタイプの装置と比べて各段に迅
速かつ容易にパッカー張出しを行うことができる利点を
有する。しかし、本発明ではもちろん従来のナット締め
タイプのもの(前掲特公平5−22775号の第5図参
照)を用いることもできる。
【0024】注入に際しては、先ず、可撓性パッカー部
材5Pが側方に張出していない状態で、パッカー装置5
の注入管部8をアンカー材1内に挿入する。この際、パ
ッカー部材5Pの張出状態を示す図9から理解できるよ
うに、注入管部8のパッカー部材5Pが少なくともアン
カー材1の最先端側の基端側吐出口BH1を塞ぎうる位
置、すなわち好ましくは最先端側の基端側吐出口BH1
よりも先端側に位置させる。しかる後、図9に示すよう
に、ワンタッチ操作手段9によりパッカー部材5Pを側
方に張出させ、その張出したパッカー部材5Pによりア
ンカー材1の内面と注入管部8の外面との隙間S2を塞
いだ状態とする。その上で、この閉塞状態を保持しつ
つ、硬化材G1をパッカー装置5の内管6内を通してア
ンカー材1内へ供給する。硬化材G1はアンカー材1内
を通り、先端吐出口PH,…のみから吐出される。
【0025】かくして、硬化材G1を、アンカー材1内
を介して先端吐出口PH,…のみから吐出させ、アンカ
ー材1外面とアンカー孔内面AH1との隙間S1に対し
て注入充填することができる。
【0026】ところで、かかるアンカー材先端部のみの
硬化材注入において、注入量が多すぎるもしくは注入ス
ピードが速すぎることなどが原因で、注入した硬化材が
アンカー材1の基端側吐出口BH1〜BH3を閉塞して
しまうことがある。これでは、後述する第2の注入工程
において円滑な硬化材注入ができなくなったり、あるい
は注入不能となったりすることが想定される。これに対
して、前述第1のパッカー装置5を用いると、この閉塞
を防止することができる。
【0027】すなわち図9に詳細に示すように、第1の
パッカー装置5では、第2のパッカー装置50と異な
り、外管7の先端側に圧気吹出口7a,7aを形成する
とともに、この圧気吹出口に対して内管6外面と外管7
内面との隙間S3を介して連通する圧気供給口9aをワ
ンタッチ操作手段9に設けており、少なくとも前述第1
の注入工程以降であって且つその注入硬化材の硬化前
に、好適には第1の注入直後に、圧気を圧気供給口9a
および隙間S3を通して圧気吹出口7a,7aから外管
7外面とアンカー材1内面との隙間S4に吹出させ、こ
の吹出圧気を、更にアンカー材1の基端側吐出口BH1
〜BH3から吹出させて、それら基端側吐出口BH1〜
BH3ならびにこれに連通する隙間S4,S3等を塞い
でいる未硬化の硬化材を吹き飛ばすことができる。かく
して、第1の注入による硬化材G1によりアンカー材1
の基端側吐出口BH1〜BH3への連通路が塞がってし
まうのを防止できる。なお、図6の工程図にはこの第1
のパッカー装置5が示されている。注入後、パッカー装
置5はアンカー材から引き抜かれる。
【0028】(硬化待ち) 一方、前述の第1の注入工程で注入した硬化材G1の硬
化により、管状アンカー材1の先端側部分が地山に対し
て固定されるのを待つ。
【0029】(管状アンカー材の緊張定着工程) 第1の注入による硬化材G1が硬化したならば、図11
に示すように、既設覆工物C1表面から突出する管状ア
ンカー材1の頭部1Hに対して、アンカー挿通孔10a
を有する支圧板10を通し、次いでそのアンカー材頭部
1H周面に形成されたネジ部1N(図11には示してい
ない)にテンションナット11を螺合させ締付ける。こ
れにより、テンションナット11がアンカー材1を介し
て地山BGに反力を取りつつ、支圧板10を既設覆工物
C1表面に圧接させる。かくして、管状アンカー材頭部
1Hを既設覆工物C1表面に対して定着させるととも
に、地山BGと既設覆工物C1とに跨って固定された管
状アンカー材1に作用する緊張力によって、地山BGと
既設覆工物C1とを強固に一体化することができる。
【0030】なお、本例ではアンカー材1を緊張するこ
ととしたが、過度の緊張力が既設覆工物C1の空洞部H
を有する部分に作用すると、当該部分が破壊することが
想定される。したがって、テンションナット11を締め
付け過ぎず、単にアンカー材頭部1Hが既設構造物C1
表面に接する程度でも良い。
【0031】(新規覆工工程) 次に、図12に示すように、既設覆工物C1表面を新た
に覆工し、新規覆工物C2を構築する。新規覆工におい
ては、アンカー材頭部1Hが突出しているのを埋め殺す
ために、図示例のようにモルタル類を用いた吹き付け工
法を採用するのが好ましい。また、特に吹き付けの際に
は、次述する第2の注入のために、管状アンカー材1の
基端面の開口部1Cにキャップ12(ゴム製が好適)を
嵌めておき、このキャップ12の基端部が露出するよう
に、新規吹き付けを行うのが好ましい。しかし他のコン
クリートブロック等による覆工を行っても良い。
【0032】(第2の注入工程) 新規覆工が完了したならば、図13に示すように、硬化
材を、緊張定着されている管状アンカー材1内およびア
ンカー材1の基端側部分の吐出口BH1〜BH3を通し
て、既設覆工物C1背面と地山BG表面との間の空洞部
Hに対して注入充填する。
【0033】図示例では、前述キャップ12を新規覆工
物C2表面側から取り外して、新規覆工物C2表面側か
らその内部に埋め殺されたアンカー材1の基端面開口部
1Cに連通する注入孔13を形成する。しかる後、前述
の第2のパッカー装置50(もちろん、第1のパッカー
装置5を用いても良い。)を用い、その注入管部8を新
規覆工物C2の注入孔13に挿入するとともに、パッカ
ー部材5Pを張出させ注入孔13の口元の隙間を塞いだ
上で硬化材の注入を行う。
【0034】この際、複数あるアンカー材1の基端側吐
出口BH1〜BH3のいずれか(図示例ではBH3)
が、既設覆工物C1背面と地山BG表面との間の空洞部
Hと略同じ深さ方向位置にくるので、主にその基端側吐
出口BH3から空洞部Hに対して、ならびに主に他の基
端側吐出口BH1,…BH2,…からアンカー材1外面
とアンカー孔内面AH1との隙間S1における前述第1
の注入により注入しなかった残部に対する注入充填が行
われる。またこの際、通常の場合には、図中G22とし
て示すように注入硬化材は隙間S1および空洞部H周囲
の背面地山BG内にも浸透する。
【0035】(後処理) 必要に応じて、前述第2の注入に際して使用した、新規
覆工物C2表面の前述キャップ12により形成された残
孔13にモルタル類Mを充填し、新規覆工物C2表面が
孔のない平坦な面となるようにコテ仕上げをする。
【0036】<第2の実施形態> 次に、前述排水管の挿入設置例を図15に示した。地盤
を切取りまたは盛土によってできた人工的な法面が風雨
などによって崩壊することを防ぐために、ブロックを並
設したり、モルタルを吹き付けたりして法面覆工物C3
を構築するとともに、その覆工物C3を貫通する複数の
排水管100,…を高さ方向位置を異ならせて構築して
いる。この排水管100は、基端側貫通孔100H,…
の数が異なる以外は、前述のアンカー材と同様の構成を
有するものである。100Bは先端ビットを示し、図示
しないがこれに先端貫通孔が形成されている。かかる排
水管100,…を設ける場合には、例えば法面覆工を行
っておき、前述のアンカー材の削孔挿入工程および第1
の注入工程と同様にして排水管100,…の削孔挿入な
らびに管体先端部の硬化材注入による定着を行うか、あ
るいは、覆工に先だって、前述の管体削孔挿入工程およ
び第1の注入工程と同様にして、排水管100,…を地
山BG内に削孔挿入するとともにその先端部を地山BG
に定着し、しかる後、この排水管100,…の突出基端
部を埋めないように、法面に覆工を行う。G3は、排水
管100,…の定着にあたり排水管100内を介してそ
の先端部から注入した硬化材を示している。かくして、
背面地山BG内に含まれている水は、排水管100,…
を介して、覆工物C3表側に図中矢印で示すように排出
されるようになる。
【0037】<その他> (イ)他方、本発明では、管体の自削孔挿入に先だって
予備削孔を行い、管体挿入予定位置に下孔を形成してお
くことができる。この場合、管体による自削孔の削孔径
よりも大径の孔を削孔しておくのが好ましい。
【0038】かかる予備削孔を行うと、予備削孔と管体
の自削孔挿入とを行うので二度手間になるものの、その
後の管体の自削孔による挿入が容易になる。また、予備
削孔を行ったのに、管体挿入前に挿入孔が多少崩壊して
しまっていたりすることが良くあることについては前述
したが、本発明では管体を自削孔により挿入するので、
そのような場合にも従来例のように管体を挿入できない
ことは実質的になく、円滑な挿入が可能である。
【0039】(ロ)上記例では、アンカー材1の先端部
固定ならびにアンカー材1とアンカー孔AHとの隙間S
1充填のための注入(第1の注入)と、既設覆工物C1
背面の空洞部H充填のための注入(第2の注入)とを二
回に分けて行っている。しかし、本発明はこれに限定さ
れず、例えば前述第1の注入において、先端吐出口P
H,…ならびに基端側吐出口BH1〜BH3の両方から
硬化材を吐出させ、それら両対象部位への注入を同時的
に行い、アンカー材を地山に定着させることもできる。
【0040】(ハ)本発明では、管体の挿入対象部位へ
の定着に際し、上記例のように管体(アンカー材1)内
を介しての硬化材の注入により行う必要はなく、本発明
の範囲において他の公知の方法により、管体先端部を地
山に定着させることができる。
【0041】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、管体の
挿入を容易かつ円滑に行うことができるようになり、も
って作業能率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る、アンカー材およびエア供給用内
管を示す、縦断面図である。
【図2】アンカー材にエア供給用内管を取付けた状態を
示す、縦断面図である。
【図3】自削孔工程を示す、一部縦断面図である。
【図4】エア供給用内管の他の例を示す、縦断面図およ
び要部拡大図である。
【図5】地削孔工程終了後の状態を示す、一部縦断面図
である。
【図6】第1の注入工程を示す、一部縦断面図である。
【図7】第1のパッカー装置を示す、一部縦断面図であ
る。
【図8】そのパッカー膨出状態を示す、一部縦断面図で
ある。
【図9】図8の要部拡大図である。
【図10】第2のパッカー装置を示す、一部縦断面図で
ある。
【図11】管状アンカー材の緊張定着工程を示す、一部
縦断面図である。
【図12】新規覆工工程を示す、一部縦断面図である。
【図13】第2の注入工程を示す、一部縦断面図であ
る。
【図14】仕上げ工程を示す、一部縦断面図である。
【図15】第2の実施形態を示す概略縦断面図である。
【符号の説明】
1…管状アンカー材、BH1〜BH3…基端側吐出口、
PH…先端吐出口、3…エア供給用内管、5…第1のパ
ッカー装置、50…第2のパッカー装置、9…ワンタッ
チ操作手段、C1…既設覆工物、C2…新規覆工物、B
G…地山。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】管体をその基端部を残して挿入対象部位
    挿入して設置する方法であって、 先端ビットを備えるとともに、先端部と前記挿入対象部
    位へ挿入しない基端部を除く基端側部分とに貫通孔をそ
    れぞれ有する管体を用いて、前記挿入対象部位を削孔
    し、この削孔によって前記管体をその基端部を残して
    記挿入対象部位へ挿入する自削孔挿入工程と、 この削孔挿入した管体を引き抜かずに、硬化材を、前記
    管体内および前記先端部の貫通孔を通して吐出させて、
    吐出硬化材を前記管体外面とその挿入孔壁との隙間にお
    ける少なくとも先端側部分に注入する第1の注入工程
    、 しかる後に、第1の注入工程において注入した硬化材が
    硬化する前に、圧気を、前記管体内を通して前記基端側
    部分の貫通孔のみから吹出させる工程と、 しかる後に、前記第1の注入工程により注入した硬化材
    の硬化により、管体を前記挿入対象部位に対して定着さ
    せる、管体の定着工程と、 しかる後に、硬化材を、前記定着されている管体内およ
    び前記基端側部分の貫通孔を通して吐出させて、吐出硬
    化材を前記第1の注入工程により注入しなかった残部に
    対して注入する、第2の注入工程と を含む ことを特徴と
    する、管体の挿入設置方法。
  2. 【請求項2】前記削孔に際し、削孔エアを、前記管体内
    を通して前記先端部の貫通孔のみから吹出させつつ削孔
    を行う、請求項1記載の管体の挿入設置方法。
  3. 【請求項3】前記削孔に際し、前記管体内にエア供給用
    内管を挿入し、かつこのエア供給用内管を前記管体先端
    部の貫通孔にのみ連通させた状態で、削孔エアを、この
    エア供給用内管を通して前記管体先端部の貫通孔のみか
    ら吹出させつつ削孔を行う、請求項1記載の管体の挿入
    設置方法。
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