JP3381679B2 - 成形出隅柱及びその施工構造 - Google Patents

成形出隅柱及びその施工構造

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,建築物の壁面のうち板状の建築
板によって被覆できない出隅部を被覆する出隅柱であっ
て,プラスチックやコンクリートなどを成形してなる成
形出隅柱及びその施工構造に関する。
【0002】
【従来技術】従来より,繊維強化プラスチック(FR
P)やガラス繊維強化セメント/コンクリート(GR
C)を成形してなる成形出隅柱がある。該成形出隅柱9
は,図8に示すごとく,2つの板片901,902を角
状に配置してなると共に一体成形されてなる。上記成形
出隅柱41は,建築物の壁面や角柱等の建築構造体のう
ち板状の建築板3によって被覆できない出隅部99を被
覆する。
【0003】例えば,図8に示すごとく,建築物のコー
ナー部分に上記成形出隅柱9と建築板8とを施工する際
には,まず上記成形出隅柱9を建築物のコーナーにおけ
る角柱41に固定する。このとき,上記成形出隅柱9
は,上記角柱41との間に縦胴縁43及び防水紙42を
介在させ,釘50によって固定する。次いで,2枚の上
記建築板8を,該建築板8の突付端部81を上記成形出
隅柱41の2つの板片901,902の本体端部91に
それぞれ突付ける形で,上記角柱41に釘50によって
固定する。次いで,上記成形出隅柱9の板片901,9
02の本体端部91と建築板8の突付端部81との間の
隙間にシーリング材98を施しシーリングする。
【0004】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記成形出隅
柱9及びその施工構造には以下の問題がある。即ち,上
記成形出隅柱9を施工する際には,上記のごとくシーリ
ング材98を施す必要がある。そのため,施工工程が煩
雑となり,施工効率も低い。また,上記シーリング材9
8は耐久性が不充分であり,長期間の使用により亀裂が
生じて水漏れ等が発生したり,変色が発生したりするお
それがある。更に,上記成形出隅柱9と建築板8との間
に上記シーリング材98を施すことにより,建築板8の
色調や質感に調和しない直線状の目地が縦方向に入るこ
ととなり,外観意匠性を低下させることともなる。
【0005】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので,施工が容易で,水漏れを確実に防止する
ことができ,かつ外観意匠性に優れた成形出隅柱及びそ
の施工構造を提供しようとするものである。
【0006】
【課題の解決手段】請求項1に記載の発明は,2つの板
片を角状に配置してなると共に一体成形した本体部を有
する成形出隅柱において,上記本体部の少なくとも一方
の上記板片は,施工時に隣接させる建築板と対向する本
体端部に,当該成形出隅柱の長手方向に沿って内側面に
形成した段状切欠部を有しており,該段状切欠部には,
上記建築板の結合端部を嵌合させるための凹部を有する
ジョイントソケットが上記成形出隅柱の長手方向の全長
にわたって一体的に結合されており,上記ジョイントソ
ケットは,建築構造体に固定する固定片と,該固定片か
ら略直角に折り曲げた底部片と,該底部片から更に略直
角に上記固定片と同じ方向に折り曲げた折返し片とから
り, 上記凹部は,上記建築板の結合端部を嵌合する深
さよりも深く形成され, また,上記ジョイントソケット
は,上記底部片の内側面に,上記建築板の端面に当接す
る当接部材を設けてなり, 上記建築板を上記凹部に嵌合
させたとき,上記建築板の端面と,上記ジョイントソケ
ットの折返し片と,底部片と,上記当接部材との間に1
つ目の空洞部が形成され,更に,上記建築板の端面と,
上記当接部材と,底部片と,固定片との間 に2つ目の空
洞部が形成されるよう構成されていることを特徴とする
成形出隅柱にある。
【0007】本発明において最も注目すべきことは,上
記本体部の上記段状切欠部には,凹部を有する上記ジョ
イントソケットが一体的に結合されていることである
(図1参照)。上記建築構造体とは,例えば柱,胴縁,
壁面等,建築物を構成する構造体をいう。また,上記ジ
ョイントソケットは,例えば以下のようにして上記本体
部と一体化している。即ち,上記本体部を押出し成形す
る際に,その材料である繊維強化プラスチックやガラス
繊維強化セメント等を上記ジョイントソケットに融着さ
せながら押出し,硬化させることにより一体化してい
る。なお,上記ジョイントソケットは,例えば,金属,
樹脂等からなる。
【0008】次に,本発明の作用効果につき説明する。
上記成形出隅柱の建築構造体への施工は,例えば以下の
ごとく行なう。即ち,まず,建築物のコーナー部におけ
る建築構造体に,上記成形出隅柱の内側面を対向させて
当接させる。このとき,上記ジョイントソケットの固定
片が上記建築構造体に面接触する。
【0009】次いで,上記固定片を上記建築構造体に固
定することにより,上記成形出隅柱を上記建築構造体に
固定する。次いで,建築構造体に固定した成形出隅柱に
おけるジョイントソケットに,建築板の結合端部を嵌合
させる。以上により,上記建築構造体に上記成形出隅柱
及び建築板を施工する。
【0010】このように,上記成形出隅柱の建築構造体
への施工は,上記ジョイントソケットを建築構造体に固
定して,上記建築板を上記ジョイントソケットの凹部に
嵌合させることにより行なうことができる。そのため,
上記成形出隅柱及び建築板の配置後に,シーリング材を
施したり,建築板に釘を打ったりする等の必要がなく,
施工が容易である。
【0011】また,上記ジョイントソケットと建築板の
結合端部とは,隙間なく嵌合させることができるため,
上記ジョイントソケットと結合端部との間から水漏れが
生ずるおそれがない。また,上記ジョイントソケット
は,上記本体部と一体成形されているため,これらの間
から水漏れが生ずるおそれもない。
【0012】更に,上記成形出隅柱と建築板との間に
は,シーリング材等を施す必要がなく,建築板の色調に
調和しない目地が形成されることもなく,外観意匠性に
優れている。また,上記成形出隅柱は,上記ジョイント
ソケットの固定片において,ビスや釘等の固定手段を用
いて上記建築構造体に固定する。そして,建築板の施工
後においては,上記ジョイントソケットは外部から見え
なくなる。そのため,上記固定手段も外部から見えなく
なる。これにより,施工後における上記成形出隅柱の外
観意匠性は優れたものとなる。
【0013】以上のごとく,本発明によれば,施工が容
易で,水漏れを確実に防止することができ,かつ外観意
匠性に優れた成形出隅柱を提供することができる。
【0014】また,上記凹部は,上記建築板の結合端部
を嵌合する深さよりも深く形成されている。これによ
り,上記建築板を上記凹部に嵌合させたとき,上記建築
板の結合端部と上記ジョイントソケットの底部片との間
に空洞部が形成される(図1参照)。そのため,万一,
上記ジョイントソケットの折返し片と建築板との間から
雨水等が浸入した場合にも,その雨水等は上記空洞部か
ら下方へ落下し,建築構造体側へ浸入するおそれがな
い。即ち,ジョイントソケットと建築板との間に狭い隙
間が形成されていることによって起こる毛細管現象によ
る水の浸入が,建築構造体にまで達することを防ぐこと
ができる。従って,水漏れを確実に防止することができ
る成形出隅柱を得ることができる。
【0015】また,上記ジョイントソケットは,上記底
部片の内側面に,上記建築板の端面に当接する当接部材
を設けてなる。これにより,上記建築板を上記凹部に嵌
合させたとき,上記建築板の端面と,上記ジョイントソ
ケットの折返し片と,底部片と,上記当接部材との間に
1つ目の空洞部が形成される。更に,上記建築板の端面
と,上記当接部材と,底部片と,固定片との間に2つ目
の空洞部が形成される(図5参照)。即ち,上述した漏
水防止効果を有する空洞部が,2段階に形成される。従
って,水漏れを一層確実に防止することができる成形出
隅柱を得ることができる。
【0016】次に,請求項に記載の発明のように,上
記ジョイントソケットの上記固定片には,上記成形出隅
柱を建築構造体に固定するためのビスを挿通するビス穴
が形成されていることが好ましい。これにより,上記成
形出隅柱を容易に建築構造体に固定することができる。
【0017】次に,請求項に記載の発明のように,上
記ジョイントソケットの上記固定片には,1又は複数の
山型の折り曲げ部が形成されていることが好ましい。こ
れにより,上記建築板の内側面と上記固定変との間に空
洞部が形成される(図6参照)。そのため,水漏れを一
層確実に防止することができる。
【0018】また,上記固定片においてビスや釘等の固
定手段を用いて建築構造体に固定する場合に,ビスや釘
の頭部分等の固定手段の突出部分を上記空洞部に配置す
ることができる。これにより,上記固定手段の突出部分
がジョイントソケットと建築板との嵌合を阻害すること
はない。そのため,上記建築板をジョイントソケットに
確実に嵌合させることができ,これらの間からの水漏れ
が発生するおそれがない。
【0019】次に,請求項に記載の発明のように,上
記成形出隅柱は,上記本体部の材料である繊維強化プラ
スチックを,上記ジョイントソケットの底部片と折返し
片の外側面に融着させながら押出し,硬化させることに
より一体化してなることが好ましい。上記繊維強化プラ
スチックとは,ガラス繊維等の繊維を強化材として加え
たプラスチック複合材料であり,以下においては,FR
Pという。
【0020】上記成形出隅柱は,上記FRPを押出す押
出成形機のダイと,上記ジョイントソケットとを,相対
的に移動させながら押出成形を行なう。これにより,上
記ジョイントソケットと本体部とが確実に接合される。
また,上記本体部の材料としてFRPを用いているた
め,軽量であり,かつ引張り強度や耐衝撃性に優れてい
る。
【0021】次に,請求項に記載の発明のように,上
記成形出隅柱は,上記本体部の材料であるガラス繊維強
化セメント/コンクリートを,上記ジョイントソケット
の底部片と折返し片の外側面に融着させながら押出し,
硬化させることにより一体化してなることが好ましい。
上記ガラス繊維強化セメント/コンクリートとは,ガラ
ス繊維を強化材として加えたセメント,或いはガラス繊
維を強化材として加えたコンクリートであり,以下にお
いて,GRCという。これにより,上記ジョイントソケ
ットと本体部とが確実に接合される。また,上記本体部
の材料としてGRCを用いているため,軽量で高い強度
を有する成形出隅柱を得ることができる。
【0022】次に,請求項に記載の発明のように,2
つの板片を角状に配置してなると共に一体成形した本体
部を有する成形出隅柱を用い,該成形出隅柱と建築板と
を互いに結合させて建築構造体に施工してなる成形出隅
柱の施工構造において,上記本体部は,上記建築板と対
向する上記板片の端部に,当該成形出隅柱の長手方向に
沿って内側面に形成した段状切欠部を有しており,該段
状切欠部には,凹部を有するジョイントソケットが上記
成形出隅柱の長手方向の全長にわたって一体的に結合さ
れており,上記ジョイントソケットは,上記建築構造体
に固定する固定片と,該固定片から略直角に折り曲げた
底部片と,該底部片から更に略直角に上記固定片と同じ
方向に折り曲げた折返し片とからなり, 上記凹部は,上
記建築板の結合端部を嵌合する深さよりも深く形成さ
れ, また,上記ジョイントソケットは,上記底部片の内
側面に,上記建築板の端面に当接する当接部材を設けて
なり,上記成形出隅柱を,上記ジョイントソケットの上
記固定片において上記建築構造体に固定し,上記ジョイ
ントソケットの凹部に上記建築板の結合端部を嵌合して
なり, かつ,上記建築板の端面と,上記ジョイントソケ
ットの折返し片と,底部片と,上記当接部材との間には
1つ目の空洞部が形成され,更に,上記建築板の端面
と,上記当接部材と,底部片と,固定片との間には2つ
目の空洞部が形成されていることを特徴とする成形出隅
柱の施工構造がある。
【0023】上記成形出隅柱の施工構造は,上記ジョイ
ントソケットを建築構造体に固定して,上記建築板を上
記ジョイントソケットの凹部に嵌合した構造てある。そ
のため,請求項1の発明の説明で述べたごとく,施工が
容易である。
【0024】また,上記ジョイントソケットと建築板の
結合端部とは,隙間なく嵌合させることができるため,
上記ジョイントソケットと結合端部との間から水漏れが
生ずるおそれがない。また,上記ジョイントソケット
は,上記本体部と一体成形されているため,これらの間
から水漏れが生ずるおそれもない。
【0025】更に,上記施工構造においては,シーリン
グ材等を施す必要がない。また,上記ジョイントソケッ
ト及びビスや釘等の固定手段を外部から見えない位置に
配置することができる。そのため,上記成形出隅柱の施
工構造は,上記請求項1の発明の説明で述べたごとく,
外観意匠性に優れている。
【0026】以上のごとく,本施工構造構造によれば,
施工が容易で,水漏れを確実に防止することができ,か
つ外観意匠性に優れた成形出隅柱の施工構造を提供する
ことができる。
【0027】また,上記凹部は,上記建築板の結合端部
を嵌合する深さよりも深く形成されている。これによ
り,水漏れを確実に防止することができる成形出隅柱の
施工構造を得ることができる。
【0028】また,上記ジョイントソケットは,上記底
部片の内側面に,上記建築板の端面に当接する当接部材
を設けてなる。これにより,水漏れを一層確実に防止す
ることができる成形出隅柱の施工構造を得ることができ
る。
【0029】次に,請求項に記載の発明のように,上
記ジョイントソケットの上記固定片には,1又は複数の
山型の折り曲げ部が形成されていることが好ましい。こ
れにより,上記請求項の発明の説明で述べたごとく,
水漏れを一層確実に防止することができる成形出隅柱の
施工構造を得ることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】参考例1 本発明の参考例にかかる成形出隅柱及びその施工構造に
つき,図1〜図4を用いて説明する。本例の成形出隅柱
1は,図1,図2に示すごとく,2つの板片101,1
02を角状に配置してなると共に一体成形した本体部1
0を有する。
【0031】上記本体部10の板片101,102は,
施工時に隣接させる建築板3と対向する本体端部11
に,当該成形出隅柱1の長手方向(図1,図2における
矢印L)に沿って内側面12に形成した段状切欠部13
を有している。該段状切欠部13には,上記建築板3の
結合端部31を嵌合させるための凹部21を有するジョ
イントソケット2が上記成形出隅柱1の長手方向の全長
にわたって一体的に結合されている(図2)。
【0032】上記ジョイントソケット2は,図1,図3
に示すごとく,建築構造体としての角柱41に固定する
固定片22と,該固定片22から略直角に折り曲げた底
部片23と,該底部片23から更に略直角に上記固定片
22と同じ方向に折り曲げた折返し片24とからなる。
【0033】また,上記ジョイントソケット2の凹部2
1は,上記建築板3の結合端部31を嵌合する深さより
も深く形成されている。即ち,上記建築板3の結合端部
31は,他の部分よりも薄く形成されており,上記凹部
21は,この結合端部31が形成されている幅よりも深
い。従って,上記ジョイントソケット2の上記折返し部
24は上記建築板2の結合端部31の幅よりも長い。
【0034】また,上記ジョイントソケット2の上記固
定片22には,図3に示すごとく,上記成形出隅柱1を
上記角柱41に固定するためのビス5を挿通するための
ビス穴221が形成されている。該ビス穴221は,図
4に示すごとく,上記ビス5の頭部51の形状に沿った
テーパ形状に形成されている。そして,上記ビス穴22
1にビス5を挿通させたときには,該ビス5の上面52
が上記ジョイントソケット2の上記固定片22の表面2
22より突出しないような形状となっている。
【0035】また,上記ジョイントソケット2は,以下
のようにして上記本体部10と一体化している。即ち,
上記本体部10を押出し成形する際に,その材料である
FRPを,図3に示す上記ジョイントソケット2の底部
片23と折返し片24の外側面に融着させながら押出
し,硬化させることにより一体化している(図2)。な
お,上記ジョイントソケット2は金属からなる。
【0036】次に,本発明の作用効果につき説明する。
上記成形出隅柱1の建築物のコーナー部における角柱4
1への施工は,以下のごとく行なう。即ち,まず,図1
に示すごとく,上記角柱41に上記成形出隅柱1の内側
面12を対向させて,防水紙42と縦胴縁43を介して
当接させる。このとき,上記ジョイントソケット2の固
定片22が上記縦胴縁43に面接触する。
【0037】次いで,上記固定片22のビス穴221に
おいてビス5を用いて上記縦胴縁43及び上記角柱41
に固定する。上記本体部10の2つの板片101,10
2の端部に接合された2つのジョイントソケット2を,
上記のごとく角柱41に固定することにより,図2に示
すごとく,上記成形出隅柱1を上記角柱41に固定す
る。次いで,上記角柱41に固定した成形出隅柱1にお
けるジョイントソケット2の凹部21に,建築板3の結
合端部31を嵌合させる。以上により,上記角柱41に
上記成形出隅柱1及び建築板2を施工する。
【0038】このように,上記成形出隅柱1の角柱41
への施工は,上記ジョイントソケット2を角柱41に固
定して,上記建築板3を上記ジョイントソケット2の凹
部21に嵌合させることにより行なうことができる。そ
のため,成形出隅柱1および建築板3を配置した後に,
シーリング材を施したり,建築板3に釘を打ったりする
等の必要がなく,施工が容易である。
【0039】また,上記ジョイントソケット2と建築板
3の結合端部31とは,隙間なく嵌合させることができ
るため,上記ジョイントソケット2と上記結合端部31
との間から水漏れが生ずるおそれがない。また,上記ジ
ョイントソケット2として金属を用いているため,該ジ
ョイントソケット2と上記建築板3との嵌合状態が劣化
することもない。また,上記ジョイントソケット2は,
上記本体部10と一体成形されているため,これらの間
から水漏れが生ずるおそれもない。
【0040】更に,上記成形出隅柱1と建築板3との間
には,シーリング材等を施す必要がなく,建築板3の色
調に調和しない目地が形成されることもなく,外観意匠
性に優れている。また,上記成形出隅柱1は,上記ジョ
イントソケット2の固定片22において,ビス5を用い
て上記角柱41に固定する。そして,建築板3の施工後
においては,上記ジョイントソケット2は,外部から見
えなくなる。そのため,上記ビス5も外部から見えなく
なる。これにより,施工後における上記成形出隅柱1の
外観意匠性は優れたものとなる。
【0041】また,上記凹部21は,上記建築板3の結
合端部31を嵌合する深さよりも深く形成されている。
これにより,図1に示すごとく,上記建築板3を上記凹
部21に嵌合させたとき,上記建築板3の結合端部31
と上記ジョイントソケット2の底部片23との間に空洞
部29が形成される。そのため,万一,上記ジョイント
ソケット2の折返し片24と建築板3との間から雨水等
が浸入した場合にも,その雨水等は上記空洞部29から
下方へ落下し,角柱41側へ浸入するおそれがない。
【0042】即ち,ジョイントソケット2と建築板3と
の間に狭い隙間が形成されていることによって起こる毛
細管現象による水の浸入が,角柱41にまで達すること
を防ぐことができる。従って,水漏れを確実に防止する
ことができる成形出隅柱1を得ることができる。
【0043】また,上記ジョイントソケット2の上記固
定片22には,上記ビス穴221が形成されているた
め,上記成形出隅柱1をビス5によって容易に角柱41
に固定することができる。また,図4に示すごとく,上
記ビス5の上面52は上記固定片22の表面222より
も突出しない。そのため,上記ビス5の頭部51が,上
記ジョイントソケット2と上記建築板3との嵌合を阻害
することがない。そのため,上記建築板をジョイントソ
ケットに確実に嵌合させることができ,これらの間から
の水漏れが発生するおそれがない。
【0044】以上のごとく,本例によれば,施工が容易
で,水漏れを確実に防止することができ,かつ外観意匠
性に優れた成形出隅柱及びその施工構造を提供すること
ができる。
【0045】参考例2 本例は,成形出隅柱の本体部をGRC(ガラス繊維強化
セメント/コンクリート)とした例である。即ち,上記
成形出隅柱は,上記ジョイントソケットに対してGRC
を一体的に押出成形して結合してなる。その他は,参考
例1と同様である。これにより,軽量で高い強度を有す
る成形出隅柱を得ることができる。その他,参考例1
同様の作用効果を有する。
【0046】実施形態例1 本例は,図5に示すごとく,ジョイントソケット2の底
部片23の内側面に,当接部材26を設けた成形出隅柱
1の例である。即ち,上記ジョイントソケット2に,建
築板3の結合端部31を嵌合させた状態において,上記
当接部材が上記建築板3の端面311に当接する(図
5)。その他は,参考例1又は2と同様である。
【0047】これにより,上記建築板3を上記凹部21
に嵌合させたとき,上記建築板3の端面311と,上記
ジョイントソケット2の折返し片24と,底部片23
と,上記当接部材26との間に1つ目の空洞部291が
形成される。更に,上記建築板3の端面311と,上記
当接部材26と,底部片23と,固定片22との間に2
つ目の空洞部292が形成される(図5)。即ち,上記
参考例1における空洞部29と同様の効果を有する空洞
部が,2段階に形成される。そのため,水漏れを一層確
実に防止することができる成形出隅柱1を得ることがで
きる。その他,参考例1又は2と同様の作用効果を有す
る。
【0048】実施形態例2 本例は,図6に示すごとく,ジョイントソケット2の固
定片22に,山型の折り曲げ部を設けた成形出隅柱1の
例である。即ち,上記固定片22における中央部分に中
央折り曲げ部224を形成し,先端部分に先端折り曲げ
部225を形成してある。
【0049】上記成形出隅柱1を角柱41に固定する際
には,図6に示すごとく,上記中央折り曲げ部224の
山側頂部226及び上記先端折り曲げ部225の山側頂
部228が縦胴縁43に当接する。一方,上記中央折り
曲げ部224の谷側頂部227及び上記先端折り曲げ部
225の折り曲げ端229が上記建築板3に当接する。
その他は,実施形態例1と同様である。
【0050】これにより,図6に示すごとく,建築板3
の結合端部31を上記ジョイントソケット2に嵌合した
とき,上記建築板3の端面311と,上記ジョイントソ
ケットの折返し片24と,底部片23と,当接部材26
とにより第1の空洞部293が形成される。そして,上
記端面311と,上記当接部材26と,底部片23と,
上記中央折り曲げ部224よりも底部片23側の固定片
22とにより,第2の空洞部294が形成される。ま
た,上記中央折り曲げ部224から先端折り曲げ部22
5までの固定片22と,上記建築板3との間に第3の空
洞部295が形成される。
【0051】即ち,上記参考例1における空洞部29と
同様の効果を有する空洞部が,3段階に形成される。そ
のため,水漏れを一層確実に防止することができる成形
出隅柱1を得ることができる。また,図6に示すごと
く,上記固定片22に釘50により上記角柱41に固定
する場合に,釘50の頭部51を上記第3の空洞部29
5に配置することができる。これにより,上記釘50の
頭部51を上記固定片22から多少突出していても,上
記建築板3をジョイントソケット2に確実に嵌合させる
ことができる。その他,実施形態例1と同様の作用効果
を有する。
【0052】実施形態例3 本例は,図7に示すごとく,本体部10に目地形成部1
4を形成すると共にジョイントソケット2の折返し部2
4に突起部241を形成した成形出隅柱1の例である。
即ち,上記本体部10の2つの板片101,102の本
体端部11において,外側面に溝状の目地形成部14が
形成してある。また,上記折返し片24は,上記本体端
部11に沿うように,上記折返し片24から外側に突出
している。その他は,実施形態例1と同様である。
【0053】上記成形出隅柱1を建築板3と共に施工し
た際には,上記目地形成部14により目地140が形成
されるため,立体感のある凹凸模様が発現され,外観意
匠性が向上する。また,上記成形出隅柱1の施工構造に
おいては,上記成形出隅柱1と上記建築板3との境界
が,上記目地140によって目立たなくなり外観を損な
うことがない。また,上記ジョイントソケット2の折返
し部24には,上記突起部241が形成されているた
め,上記ジョイントソケット2と本体部10との結合が
一層強固になる。その他,実施形態例1と同様の作用効
果を有する。
【0054】
【発明の効果】上述のごとく,本発明によれば,施工が
容易で,水漏れを確実に防止することができ,かつ外観
意匠性に優れた成形出隅柱及びその施工構造を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例1における,成形出隅柱の施工構造の斜
視図。
【図2】参考例1における,成形出隅柱の斜視図。
【図3】参考例1における,ジョイントソケットの斜視
図。
【図4】参考例1における,ジョイントソケットのビス
穴とビスの説明図。
【図5】実施形態例1における,成形出隅柱の施工構造
の断面図。
【図6】実施形態例2における,成形出隅柱の施工構造
の断面図。
【図7】実施形態例3における,成形出隅柱の施工構造
の断面図。
【図8】従来例における,成形出隅柱の施工構造の断面
図。
【符号の説明】
1...成形出隅柱,10...本体部,11...本
体端部,13...段状切欠部,2...ジョイントソ
ケット,21...凹部,22...固定片23...
底部片,24...折返し片,29...空洞部,
3...建築板,31...結合端部,41...角
柱,

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの板片を角状に配置してなると共に
    一体成形した本体部を有する成形出隅柱において, 上記本体部の少なくとも一方の上記板片は,施工時に隣
    接させる建築板と対向する本体端部に,当該成形出隅柱
    の長手方向に沿って内側面に形成した段状切欠部を有し
    ており, 該段状切欠部には,上記建築板の結合端部を嵌合させる
    ための凹部を有するジョイントソケットが上記成形出隅
    柱の長手方向の全長にわたって一体的に結合されてお
    り, 上記ジョイントソケットは,建築構造体に固定する固定
    片と,該固定片から略直角に折り曲げた底部片と,該底
    部片から更に略直角に上記固定片と同じ方向に折り曲げ
    た折返し片とからなり, 上記凹部は,上記建築板の結合端部を嵌合する深さより
    も深く形成され, また,上記ジョイントソケットは,上記底部片の内側面
    に,上記建築板の端面に当接する当接部材を設けてな
    り, 上記建築板を上記凹部に嵌合させたとき,上記建築板の
    端面と,上記ジョイントソケットの折返し片と,底部片
    と,上記当接部材との間に1つ目の空洞部が形成され,
    更に,上記建築板の端面と,上記当接部材と,底部片
    と,固定片との間に2つ目の空洞部が形成されるよう構
    成されている ことを特徴とする成形出隅柱。
  2. 【請求項2】 請求項において,上記ジョイントソケ
    ットの上記固定片には,上記成形出隅柱を建築構造体に
    固定するためのビスを挿通するビス穴が形成されている
    ことを特徴とする成形出隅柱。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において,上記ジョイン
    トソケットの上記固定片には,1又は複数の山型の折り
    曲げ部が形成されていることを特徴とする成形出隅柱。
  4. 【請求項4】 請求項1〜のいずれか一項において,
    上記成形出隅柱は,上記本体部の材料である繊維強化プ
    ラスチックを,上記ジョイントソケットの底部片と折返
    し片の外側面に融着させながら押出し,硬化させること
    により一体化してなることを特徴とする成形出隅柱。
  5. 【請求項5】 請求項1〜のいずれか一項において,
    上記成形出隅柱は,上記本体部の材料であるガラス繊維
    強化セメント/コンクリートを,上記ジョイントソケッ
    トの底部片と折返し片の外側面に融着させながら押出
    し,硬化させることにより一体化してなることを特徴と
    する成形出隅柱。
  6. 【請求項6】 2つの板片を角状に配置してなると共に
    一体成形した本体部を有する成形出隅柱を用い,該成形
    出隅柱と建築板とを互いに結合させて建築構造体に施工
    してなる成形出隅柱の施工構造において, 上記本体部は,上記建築板と対向する上記板片の端部
    に,当該成形出隅柱の長手方向に沿って内側面に形成し
    た段状切欠部を有しており, 該段状切欠部には,凹部を有するジョイントソケットが
    上記成形出隅柱の長手方向の全長にわたって一体的に結
    合されており, 上記ジョイントソケットは,上記建築構造体に固定する
    固定片と,該固定片から略直角に折り曲げた底部片と,
    該底部片から更に略直角に上記固定片と同じ方向に折り
    曲げた折返し片とからなり, 上記凹部は,上記建築板の結合端部を嵌合する深さより
    も深く形成され, また,上記ジョイントソケットは,上記底部片の内側面
    に,上記建築板の端面に当接する当接部材を設けてな
    り, 上記成形出隅柱を,上記ジョイントソケットの上記固定
    片において上記建築構造体に固定し,上記ジョイントソ
    ケットの凹部に上記建築板の結合端部を嵌合してなり, かつ,上記建築板の端面と,上記ジョイントソケットの
    折返し片と,底部片と,上記当接部材との間には1つ目
    の空洞部が形成され,更に,上記建築板の端面と,上記
    当接部材と,底部片と,固定片との間には2つ目の空洞
    部が形成されている ことを特徴とする成形出隅柱の施工
    構造。
  7. 【請求項7】 請求項において,上記ジョイントソケ
    ットの上記固定片には,1又は複数の山型の折り曲げ部
    が形成されていることを特徴とする成形出隅柱の施工構
    造。
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