JP3380971B2 - 気流式除塵装置 - Google Patents
気流式除塵装置Info
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Description
動農機に用いられるエンジンの冷却風取入口の防塵用ス
クリーンに付着する塵埃を吸引除去するするようにした
気流式除塵装置に関する。 【0002】 【従来の技術】この種除塵装置として、例えばエンジン
冷却風の流通路内に除塵管の一側開口端を臨ませて、吸
込ファンによる流通路内への空気吸込力によって除塵管
の他側開口端より除塵用スクリーンなどに付着する塵埃
を吸引除去するエンジン冷却風を利用した除塵手段があ
る。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら通常このよ
うな手段にあっては、冷却風の流通路内に除塵管の一側
開口端を略直交に臨ませて、該開口端面を除塵管の長手
方向に対し略垂直に切断させた垂直端面に形成した構造
のため、開口端に形成される除塵管の吸引空気の吸込面
積も小さく充分な除塵効果が期待できないという問題が
あった。そのため開口端の空気上流側に、除塵管の吸引
風速を増大させる風向ガイド板を設けて除塵管への空気
の吸込みを助長させるようにした手段もあるが、構造が
複雑となるばかりでもう一つ効果的なものではなかっ
た。 【0004】 【課題を解決するための手段】したがって本発明は、吸
込ファンによる空気の流通路内に除塵管の一側開口端を
臨ませて、他側開口端より吸引する塵埃を強制排出させ
る除塵装置において、空気流通路内に略直交状に臨ませ
る除塵管の開口端を、空気流の上流側より下流側に鋭角
とする傾斜端面に形成して、空気流通路内に臨ませる除
塵管の開口面積を大きくして、流通路内へ吸込む除塵管
の吸引風速を増大させて、極めて簡潔手段によって除塵
効率を向上させ、エンジン性能などを安定維持させるこ
とを可能にできる。 【0005】 【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて詳述す
る。図1は除塵管排塵口部の説明図、図2は全体の側面
図、図3は同平面図であり、図中(1)は走行クローラ
(2)をトラックフレーム(3)に装備する機台、
(4)は軸流式のスクリュ形扱胴(5)及び処理胴
(6)及び選別機構(7)などを備えていて前記機台
(1)に搭載する脱穀部、(8)は揚穀筒(9)を介し
て取出す脱穀部(4)の穀粒を溜める穀物タンク、(1
0)は前記脱穀部(4)の下部前方に油圧シリンダ(1
1)を介して昇降可能に装設する刈取部、(12)は運
転席(13)及び運転操作部(14)を備えて前記穀物
タンク(8)の前方に配設させる運転キャビン、(1
5)は前記穀物タンク(8)の後方に備えていてエンジ
ン(16)を内設するエンジン部、(17)は前記穀物
タンク(8)内の穀粒を取出す穀粒排出オーガである。 【0006】そして前記刈取部(10)は、未刈り穀稈
を取入れる穀物刈取ヘッダー(18)と、該ヘッダー
(18)の後部略中央に連結させて刈取穀稈を脱穀部
(4)に送給するフィーダハウス(19)によって構成
すると共に、未刈り穀稈掻込み用リール(20)と、往
復駆動型第1及び第2刈刃(21)(22)と、穀稈掻
込オーガ(23)とを前記穀物ヘッダー(18)に備
え、前記ヘッダー(18)に取込まれる刈取穀稈をフィ
ーダハウス(19)に内設する供給チェンコンベア(2
4)を介し脱穀部(4)に送り込んで脱穀処理するよう
に構成している。 【0007】また前記脱穀部(4)の右外側には二番還
元筒(25)を配備させていて、二番処理物を処理胴
(6)を介し脱穀部(4)に戻して再脱穀及び再選別す
るように設けている。 【0008】図4乃至図8に示す如く、脱穀部(4)な
どの駆動を行うエンジン(16)と、該エンジン(1
6)燃焼室の冷却を行うエンジンラジエータ(26)及
びラジエータ冷却用のシロッコファン(27)とは上下
に隔離させて設けるもので、前記エンジン(16)のフ
ライホイル(28)側の後出力軸(16a)を、エンジ
ン(16)後側の軸受(29)に支持するカウンタ軸
(30)に自在継手軸(31)を介し連動連結させて、
扱胴(5)などに駆動力を伝達する脱穀入力軸(32)
及び無段変速機構(HST)(33)の入力軸(34)
及び穀物タンク(8)の下部排出オーガ(35)の入力
軸(36)に、前記カウンタ軸(30)を各ベルト伝達
機構(37)(38)(39)を介し連動連結させて、
脱穀各部及び走行クローラ(2)及び穀物タンク(8)
のそれぞれの駆動を行うように構成している。 【0009】また、前記エンジン(16)の反フライホ
イル側の前出力側(16b)にベルト(40)(41)
を介してシロッコファン(27)のファン軸(42)を
連動連結させるもので、該シロッコファン(27)はフ
ァンケース(43)の前後外側に、ラジエータ(26)
の排風側間を覆うファンケーシング(44)を設けて、
これらケース(43)とケーシング(44)間に冷却排
風路(45)を形成し、ファンケース(43)の前後両
側に開設する前後の空気吸込口(46)(46)より冷
却排風路(45)内のラジエータ(26)冷却後の空気
を取入れると共に、前記エンジン(16)を内設するエ
ンジンルーム(47)とこの左側の脱穀部(4)間の余
剰空隙部(48)に、下向きに前記ファンケース(4
3)の排風口(49)を臨ませて、前記吸込口(46)
(46)よりファンケース(43)に取入れた空気の排
出を余剰空間部(48)に行うように構成している。 【0010】さらに、前記ラジエータ(26)の前面側
(右側)に、外気取入口(50)を前部に開設する風路
ケーシング(51)を設けて、前記変速機構(33)に
用いるオイルクーラ(52)を前記ケーシング(51)
内に配設すると共に、外気取入口(50)に防塵用のロ
ータリスクリーン(53)を配設して、該スクリーン
(53)で除塵後の清浄空気によってオイルクーラ(5
2)及びラジエータ(26)の冷却を行うように構成し
ている。 【0011】前記スクリーン(53)は、機体側に支点
軸(54)を介し開閉自在に支持するエンジンルームカ
バー(55)に、支持フレーム(56)を介しスクリー
ン(53)の中央支軸(57)を回転自在に枢支させる
と共に、スクリーン(53)の折曲周縁部(53a)を
外周及び内周側より圧接する外及び内接ローラ(58)
(59)を各ローラアーム(60)(61)を介して支
持フレーム(56)のアーム支軸(62)に揺動自在に
枢支させ、各アーム(60)(61)とフレーム(5
6)間にローラ圧接バネ(63)(64)を張架させ、
外接ローラ(58)に駆動連結するスクリーン回転モー
タ(65)によってスクリーン(53)の回転を行うよ
うに構成している。 【0012】また、前記スクリーン(53)表面上で半
径方向に開口(66)を臨ませる筒形の除塵口体(6
7)をルームカバー(55)に固定支持させ、該口体
(67)と前記ファンケース(43)の排風側とを丸パ
イプ製除塵管(68)を介して連通接続させて、前記シ
ロッコファン(27)の排風吸引力によってスクリーン
表面に付着する塵埃などを除塵口体(67)内に吸込ん
で、スクリーン(53)の除塵を行うように構成してい
る。 【0013】さらに、エンジン(16)に燃焼用空気を
取入れるエアクリーナ(69)のプレクリーナ(70)
と、燃焼後の排気ガスを排出するマフラー(71)のテ
ールパイプ(72)とをエンジン部(15)の上壁(1
5a)より外側に突出させるもので、エンジン(16)
の左前側位置よりテールパイプ(72)を上壁(15
a)上方に突出させ、エンジン部(15)を縦方向に貫
通する前記排出オーガ(17)の縦排出オーガ(73)
の左側にあって排出オーガ(17)より下位置で上壁
(15a)に沿わせる如く該パイプ(72)後端を後方
に延設させて、機体の最後端部で後斜下方に排気口(7
2a)を臨ませる一方、前記プレクリーナ(70)を縦
排出オーガ(73)の前方位置に配設して、排出オーガ
(17)の旋回時にこれらプレクリーナ(70)及びテ
ールパイプ(72)が旋回の障害とならないように構成
している。 【0014】図1及び図9にも示す如く、前記除塵管
(68)は排塵口(75)を形成する一側開口端をファ
ンケース(43)排風側の空気流通路(74)内の略中
央主流位置まで、空気流(A)に対し略90°の直交状
態で突入させると共に、除塵管(68)の開口端を空気
流(A)の上流側より下流側に向け鋭角(α)に切断し
て傾斜端面(68a)に形成して、排塵口(75)の口
面積を拡大させて、排塵管(68)内の風速を従来の垂
直端面時における風速(略5m/s)より略2倍(略1
1m/s)として塵埃の吸引効率を大巾に向上させるよ
うに構成している。 【0015】ところで図10に示す如く、前記排出オー
ガ(17)先端の穀粒排出口部(17a)には緊急エン
ジン停止スイッチ(76)と、遠隔操作盤(77)から
の赤外線信号を受光して排出オーガ(17)を左・右及
び上・下方向に回動操作する受信器(78)とを備える
と共に、走行レバー(79)とともにプッシュプルワイ
ヤ(80)を介して車速制御機構(81)を操作する車
速制御モータ(82)に、電気コード(83)を介して
前記受信器(78)を接続させて、前記遠隔操作盤(7
7)によって本機の微速(0.1m/s程度)による前
後進・旋回・停止作業を可能とさせるに設けて、トラッ
クなどへの穀粒移し換えの際本機にその都度搭乗して操
作することなく離れた位置からも安全な1人作業を可能
とするように構成している。 【0016】本実施例は上記の如く構成するものにし
て、前記エンジン(16)より上方にラジエータ(2
6)及びシロッコファン(27)を配設して、これらラ
ジエータ(26)及びシロッコファン(27)をエンジ
ン(16)より隔離させた状態とすることによって、エ
ンジン(16)の熱気の影響を最小に抑制した良好なラ
ジエータ(26)の冷却を可能にできると共に、エンジ
ンルーム(47)の略密閉を可能とさせて低騒音化も可
能にできる。 【0017】また前記シロッコファン(27)からの排
風をエンジンルーム(47)と脱穀部(4)間の余剰空
隙部(48)に下向きに排出させることによって、機体
外側への吹出しを防止してコンバイン作業を良好なもの
とさせることができる。 【0018】さらに前記除塵口体(67)をファンケー
ス(43)の排風側に除塵管(68)を介し連通接続さ
せることによって、別途除塵用のファンなど設置するこ
となく、ラジエータ(26)などの冷却用として別目的
に用いられる1つのシロッコファン(27)を有効利用
した経済的なスクリーン(53)の除塵が可能にでき
る。 【0019】またさらに、除塵管(68)の排塵口(7
5)端面は、傾斜端面(68a)に形成されて排塵口
(75)の口面積を大とさせるものであるから、管(6
8)に対し略直角に口端面を切断する従来の垂直端面の
ものに対し、除塵管(68)の管内吸引風速を略2倍以
上(垂直端面の場合略5m/s、傾斜端面の場合略11
m/s)として、塵埃の吸引効率を大巾に向上させて、
スクリーン(53)の確実な除塵を行ってエンジン性能
を安定維持させることができるものである。 【0020】なお吸込ファンとしてシロッコファン(2
7)を用いる構成を示したが、これ以外の横断流ファン
など遠心ファンや、軸流ファンなど何れを用いても良
い。また除塵管(68)は丸パイプ製を用いたが4角な
ど何れの形状でも良い。 【0021】 【発明の効果】以上実施例からも明らかなように本発明
は、吸込ファン(27)による空気の流通路(74)内
に除塵管(68)の一側開口端を臨ませて、他側開口端
より吸引する塵埃を強制排出させる除塵装置において、
空気流通路(74)内に略直交状に臨ませる除塵管(6
8)の開口端を、空気流の上流側より下流側に鋭角
(α)とする傾斜端面(68a)に形成したものである
から、空気流通路(74)内に臨ませる除塵管(68)
の開口面積を大きくして、流通路(74)内へ吸込む除
塵管(68)の吸引風速を増大させることができ、した
がって極めて簡潔手段によって除塵効率を向上させるこ
とができて、エンジン性能などを安定維持させることが
できるなど顕著な効果を奏する。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 吸込ファンによる空気の流通路内に除塵
管の一側開口端を臨ませて、他側開口端より吸引する塵
埃を強制排出させる除塵装置において、空気流通路内に
略直交状に臨ませる除塵管の開口端を、空気流の上流側
より下流側に鋭角とする傾斜端面に形成したことを特徴
とする気流式除塵装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP08596694A JP3380971B2 (ja) | 1994-03-30 | 1994-03-30 | 気流式除塵装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP08596694A JP3380971B2 (ja) | 1994-03-30 | 1994-03-30 | 気流式除塵装置 |
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JP08596694A Expired - Fee Related JP3380971B2 (ja) | 1994-03-30 | 1994-03-30 | 気流式除塵装置 |
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JP5825712B2 (ja) * | 2011-08-02 | 2015-12-02 | ヤンマー株式会社 | コンバイン |
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- 1994-03-30 JP JP08596694A patent/JP3380971B2/ja not_active Expired - Fee Related
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