JP3380419B2 - プラズマ化したガスを噴射する外科装置 - Google Patents

プラズマ化したガスを噴射する外科装置

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JP3380419B2
JP3380419B2 JP04787797A JP4787797A JP3380419B2 JP 3380419 B2 JP3380419 B2 JP 3380419B2 JP 04787797 A JP04787797 A JP 04787797A JP 4787797 A JP4787797 A JP 4787797A JP 3380419 B2 JP3380419 B2 JP 3380419B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体組織にプラズ
マ化したガスを噴射するためのプラズマ噴射外科装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】いわゆる電気外科療法の一つとして、生
体組織(患部)にプラズマ化したガスを噴射し、その熱
エネルギーによって血液凝固や止血等の外科的処置(以
下「電気外科処置」という。)を施す手法が知られてい
る。従来、この種の電気外科処置を施すためのプラズマ
噴射外科装置としては、典型的にはハンドピース形状の
ケーシングに設けられたガス供給管から所定のガス(A
r等)を生体組織に噴射するのと同時に、当該ガス供給
管の近傍に装着した電極と被験体である患者に装着した
電極(以下「対極板」という。)との間に高周波高電圧
を印加し、その電磁エネルギー(即ち、アーク放電の発
生)によって両電極間を流れるガスをプラズマ化するも
のが一般的である。ところで、このような対極板を用い
るタイプのプラズマ噴射外科装置を用いて電気外科処置
を行う際には、患者の体内にも電流が流れることとな
る。このことから上記タイプのプラズマ噴射外科装置を
使用する場合には、上記対極板の患者体表面への接触状
態に十分配慮する必要がある。すなわち、対極板と患者
体表面とが接触不良を起こした場合、当該対極板付近に
おける患者組織の電流密度が大きくなりがちであり、延
いては当該組織部分に熱傷を生じさせるおそれもあるか
らである。このため、患者の体表面に上記対極板を装着
させる必要のない(即ち、患部に大電流が流れない)プ
ラズマ噴射外科装置の開発が望まれている。
【0003】この種の外科装置として、例えば特開昭6
3−215374号公報には、対極板を設ける代わり
に、ガス噴射口を設けたケーシングの先端部にピンセッ
ト状の細い一対の電極を備えたことを特徴とするプラズ
マ噴射外科装置が記載されている。図4に示すように、
このタイプのプラズマ噴射外科装置では、典型的にはハ
ンドピース形状のケーシング50に、図示しないガス供
給源に連通するガス供給管52(図4中では2本)が設
けられており、その先端のガス噴射口54からはアルゴ
ンガス等のプラズマ化し得るガスが外部に噴射されてい
る。ここで、上記ガス供給管52には図示しない高周波
高圧電源部に接続された1対の電極56が備えられてお
り、それらの先端部は上記ガス噴射口54から噴出した
ガス流中に配置し得るようにケーシング50外部に露出
して配置されている(図4参照)。而して、図5に模式
的に示すように、これら両電極56間に高周波高電圧を
印加した際には当該電極間のガス流中にアーク放電Aが
発生し、それによってガス流中のガスがプラズマ化さ
れ、生体組織Sに噴射され得る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな一対の電極56がケーシング50外部に露出してい
る従来のプラズマ噴射外科装置においては、電気外科処
置を行っている際に当該電極56が生体組織Sに触れる
場合もあり得る。その際には高周波電流が生体組織Sに
直接流れる危険もあり、当該生体組織Sに熱傷や感電を
生じさせるおそれがある。あるいは、電気外科処置を施
す生体組織Sにおけるインピーダンスが比較的低い場合
には、図6に模式的に示すように上記一対の電極56が
生体組織Sに触れない場合であっても、当該一対の電極
56のいずれかと当該生体組織Sとの間にアーク放電A
が発生してしまうことも起こり得る。従って、上記図4
に示すようなプラズマ噴射外科装置を実際の電気外科処
置に使用する場合には、生体組織Sにおける熱傷や感電
の発生を防止するために電極56の取り扱いや当該電極
56への電力出力値の制御等に細心の注意を払う必要が
ある。そして、そのことが負担となってこの種のプラズ
マ噴射外科装置は従来必ずしも実用的なものではなかっ
た。
【0005】本発明は、対極板を備える代わりに上記一
対の電極を備えた従来のプラズマ噴射外科装置における
問題点を解決するものであり、その目的とするところ
は、生体組織(患部)への不測のアーク放電発生を防止
し得る、取り扱いの容易なプラズマ噴射外科装置を提供
することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明においては、生体組織にプラズマ化したガ
スを噴射するためのプラズマ噴射外科装置であって、ガ
ス噴射口を備えるガス供給管と、一対の電極とを有し、
前記ガス噴射口の周囲は、絶縁体で構成され、前記一対
の電極は、各電極の端部が前記ガス供給管の内部であっ
てガス噴射口の近傍において相互に近接して配置されて
おり、各電極端部を除く部分が絶縁状態で前記ガス供給
管に装着されているプラズマ噴射外科装置(以下「本発
明のプラズマ噴射外科装置)という。)を提供する。
【0007】本発明のプラズマ噴射外科装置において
は、高周波高圧電源部に接続される一対の電極がいずれ
も上記ガス供給管に絶縁された状態で装着されると共
に、当該一対の電極の端部(典型的には各電極の先端
部)については、上記ガス供給管の内部であって周囲が
絶縁体で構成されている上記ガス噴射口の近傍において
相互に近接するように露出して配置されている。このた
め、本発明のプラズマ噴射外科装置では、これら一対の
電極に高周波高電圧が印加された場合、上記ガス供給管
内における両電極の露出した部分間でのみアーク放電が
生じることとなり、ガス供給管の外部に電極を配置した
上記従来のプラズマ噴射外科装置におけるような装置の
外側においてアーク放電が生じることがない。従って、
本発明のプラズマ噴射外科装置によれば、上記ガス供給
管内で発生したアーク放電によって当該ガス供給管を流
れるガスをプラズマ化させることができると共に、当該
アーク放電を伴わずに当該プラズマ化されたガスを上記
ガス噴射口から外部に噴射することができる。すなわ
ち、本発明のプラズマ噴射外科装置によれば、上記電極
間で生じたアーク放電がそのまま生体組織に達すること
がないため、当該放電が直接関与する生体組織の熱傷や
感電を防止することができる。
【0008】また、本発明のプラズマ噴射外科装置とし
てさらに好ましい装置は、前記ガス供給管へのガス供給
状態を検知するセンサと、前記センサからの検知信号に
基づいて前記一対の電極への電力の供給を制御する制御
部とを備えることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明のプラズマ噴射外科
装置の好適な一実施形態を図面を参照しつつ説明する。
なお、図1は本実施形態に係るプラズマ噴射外科装置の
概要を示す模式図である。
【0010】図1に示すように、本実施形態に係るプラ
ズマ噴射外科装置は、大まかにいって、絶縁体から構成
されるガス供給管47と、一対の電極30と、高周波高
圧電源部16と、本実施形態における上記ガス供給手段
に相当するガス流量調整器15およびガス管14aとか
ら構成されている。而して、このガス供給管47には別
途用意されたガス供給源14からガスが供給されるよう
に上記ガス流量調整器15およびガス管14aが連通接
続されている。上記ガス供給管47の先端部にはガス噴
射口48が設けられており、上記ガス供給手段を介して
ガス供給管47に供給されたガスを当該ガス噴射口48
から外部に噴射することができる。なお、このガス噴射
口48の周囲(周辺部)は、セラミック等の絶縁体によ
って構成されている。
【0011】一方、上記一対の電極30は、高周波高圧
電源部16と電気的に接続されると共に、セラミック等
の絶縁体32に包囲されて周囲から絶縁された状態でガ
ス供給管47内に装着されている。なお、上記電極30
としては特に制限がないが、典型的にはタングステンの
ような耐熱性に優れる材質のものが好ましい。この両電
極30の先端部分34は、放電に適した針状形状に形成
されると共に、当該ガス供給管47内であって上記ガス
噴射口48近傍に露出した状態で配置されている。この
とき、図1に示すように、それら先端部分34は互いに
近接して配置されている。なお、本実施形態において互
いに近接とは、両電極の先端部分34間の直線距離が、
これら先端部分34とガス供給管47内壁(典型的には
ガス噴射口48の周辺部)の任意の部位との間の直線距
離よりも短くなる程度にまで接近していることをいう。
【0012】而して、上記高周波高圧電源部16から両
電極30に高電圧が印可された際には、これら電極先端
部分34間においてのみアーク放電(図中のA)が生じ
得る。このとき、上記ガス供給源14からガス供給管4
7にガス(典型的にはアルゴンガス)を供給しておくこ
とで、当該電極先端部分34付近を流れるガスを上記ア
ーク放電Aに伴う電磁エネルギーによってプラズマ化す
ることができる。また、ガス噴射口48の周囲(周辺
部)は絶縁体で構成されているため、上記アーク放電A
が当該ガス噴射口48周辺部を介して外部に伝わること
もない。従って、本実施形態に係るプラズマ噴射外科装
置によれば、上記電極先端部分34間で生じたアーク放
電によってプラズマ化された高温ガス(図中のP)のみ
を当該ガス噴射口48から外部(生体組織)に噴射する
ことができる。
【0013】なお、アーク放電時において、一般的には
上記電極先端部分34が当該放電によっておよそ300
0℃あるいはそれ以上の高温に達し得るが、本実施形態
に係るプラズマ噴射外科装置によれば、当該電極先端部
分34をガス供給管47内に配置している結果、アーク
放電時にガス供給管47内を流れるガス流によって当該
電極先端部分34を冷却することができる。このため、
電極先端部分34の過熱に伴う減損を抑止することがで
きる。
【0014】次に、上記図1で示した本実施形態に係る
プラズマ噴射外科装置をさらに具体化した一例を図面を
参照しつつ説明する。なお、図2は、本発明のプラズマ
噴射外科装置をより具体化した本実施形態に係るプラズ
マ噴射外科装置(以下、単に本プラズマ噴射装置と略称
する。)の全体構成を模式的に示した概略斜視図であ
る。図2に示すように、本プラズマ噴射装置は、大まか
にいって、卓上据置型の装置本体10と当該装置本体1
0に接続されるハンドピース12とから構成されてい
る。
【0015】本プラズマ噴射装置におけるハンドピース
12は、内側に上記ガス供給管47(図1)が形成され
たセラミック製の作用部46と、当該作用部46を収容
・支持し作業者が把持し得るペンシル状に成形された合
成樹脂製ケーシング部材から成る把持部42とから構成
されている。図2に示すように、本ハンドピース12は
絶縁体で被覆されたケーブル21およびコネクタ21a
を介して装置本体10と電気的に接続されている。な
お、このケーブル21は、後述する高周波高圧電源部1
6に接続された上記一対の電極30に相当する2本の導
線を有している。さらに、本ハンドピース12は、上記
ガス供給チューブ22およびジョイント部22aによっ
ても装置本体10に接続されており、そのガス供給チュ
ーブ22はハンドピース12作用部46内のガス供給管
47(図1)に連通している。これによって、本プラズ
マ噴射装置本体10に備えられた後述するガス流量調整
器15およびガス管14aを介して本ハンドピース12
内のガス供給管47に不活性ガス(アルゴンガス等)を
供給することができる。そして、ガス供給管47に送ら
れた不活性ガスは、当該ガス供給管47先端部(即ち、
本ハンドピース12作用部46の先端)に設けられたガ
ス噴射口48から外部に噴射される。
【0016】上記ケーブル21は、本ハンドピース12
作用部46の内部に引き込まれており、ガス供給管47
内に上記2本の導線が各々絶縁された状態のまま装着さ
れている(図1参照)。而して、それら導線(即ち一対
の電極30)の先端部分34は針状に細く成形されてい
ると共に、ガス噴射口48近傍においてガス供給管47
内部に相互に近接して露出している(図1参照)。この
構成によって、本プラズマ噴射装置において、ケーブル
21を介して一対の針状電極先端部分34に高周波高電
圧が印加された際、両先端部分34間にのみアーク放電
を生じさせることができる。そして、当該生じたアーク
放電によってガス噴射口48から外部(患部)に噴射さ
れる不活性ガスがプラズマ化され、当該プラズマ化され
たガスによって伝達された熱エネルギーによって患部組
織の電気外科処置を行うことができる。
【0017】一方、図2に示すように、本ハンドピース
12の把持部42の一部には、従来の電気外科用ハンド
ピース同様に、押しボタン式スイッチ44およびプリン
ト基板(図示せず)を配したスイッチ機構が備えられて
いる。これにより作業者は、電気外科処置の最中に当該
スイッチ44を指で操作することによって、本プラズマ
噴射装置本体10からハンドピース12へのガス供給や
上記針状電極先端部分34への電力出力のオン/オフ制
御を行なうことができる。
【0018】次に、本プラズマ噴射装置本体10側の構
成について説明する。図3は本プラズマ噴射装置本体1
0の内部構成を模式的に示したブロック図である。図3
に模式的に示すように、本プラズマ噴射装置本体10に
は、従来のこの種の外科装置と同様のハンドピース12
に不活性ガスを一定の圧力で供給するためのガス流量調
整器15、高周波アンプや昇圧トランスを備えた高周波
高圧電源部16および本プラズマ噴射装置の動作を制御
するための制御部18が備えられている。
【0019】本プラズマ噴射装置本体10に備えられた
上記ガス流量調整器15はアルゴンガス等の不活性ガス
をハンドピース12に一定量供給するためのバルブであ
る。すなわち、図2および図3に示すように、このガス
流量調整器15はガス管14aを介して外部の不活性ガ
ス供給源(ここではアルゴンガスボンベと圧力レギュレ
ータとを含む。以下同じ。)14に接続されると共に、
ガス管14aおよびジョイント部22aを介して上記ガ
ス供給チューブ22に連通している。このガス流量調整
器15は、上記制御部18と電気的に接続されており、
当該制御部18からの作動信号に基づいてその作動が制
御される。このため、所定流量の不活性ガス(ここでは
アルゴンガス。以下同じ。)をハンドピース12内のガ
ス供給管47へ送出することができる。
【0020】上記制御部18は、本プラズマ噴射装置本
体10の表面に設置された操作パネル20(図2参照)
上の作用電力値設定スイッチやガス流量調節つまみ等か
ら入力した操作信号あるいは本ハンドピース12に設け
られた上記スイッチ機構から受信した信号に基づいて、
高周波高圧電源部16から本ハンドピース12に供給す
る電力出力値や不活性ガス供給量を制御するものであ
る。この制御部18は、典型的にはCPU(プロセッ
サ)を中心としてROM、RAM、入力処理回路、出力
処理回路およびガス流量制御回路等から構成されてい
る。CPUは、ROMに格納された所定の制御プログラ
ムに従って、本プラズマ噴射装置の全体を制御する。な
お、上記制御プログラムには、本ハンドピース12への
電力出力あるいは上記ガス流量調整器15の開閉を制御
するプログラムが包含されている。また、RAMには上
記制御プログラムにおいて処理すべき入出力信号が一時
的に格納される。入力処理回路は、本ハンドピース12
の上記スイッチ機構あるいは操作パネル20から送られ
てきた操作信号を受けて、制御部18内で処理可能なデ
ータ形式に変換し、バスを介してCPUまたはRAMに
転送する。出力処理回路は、CPUからバスを介して送
られた出力制御データに従って、高周波高圧電源部16
から本ハンドピース12に備えられた上記電極30へ作
用電力を供給するための回路である。また、ガス流量制
御回路は、CPUからバスを介して送られたガス流量制
御データに従って、ガス流量調整器15を開閉制御する
ための回路である。
【0021】さらに、図3に示すように、本プラズマ噴
射装置においては、上記ガス流量調整器15の下流域に
おけるガス管14aの一部に当該ガス管14a内を流れ
る不活性ガスの供給状態を検知するセンサ17が上記制
御部18と電気的に接続された状態で装備されている。
このセンサ17の構造自体はガス管14a内の圧力変化
あるいはガス流速差から間接的に管内の不活性ガス供給
状態を検知し得る一般的なものであり、その検知信号は
上記制御部18に随時送信される。そして、制御部18
は受信した当該検知信号に基づいて高周波高圧電源部1
6から本ハンドピース12に供給する電力出力を制御す
ることができる。すなわち、本プラズマ噴射装置におい
ては、ガス管14a内に所定の流速(あるいは圧力)で
不活性ガスが供給された状態でのみ上記出力制御データ
に従って高周波高圧電源部16から上記電極30へ作用
電力が供給されるように出力処理される。
【0022】以下、上述の本プラズマ噴射装置を用いて
電気外科処置(アーク放電に基づく患部の血液凝固処
理)を行う際の当該外科装置の一作動態様について説明
する。先ず、本プラズマ噴射装置本体10表面に設置さ
れた操作パネル20上に設けられたメインスイッチ(図
示せず)をオンすることによって、装置本体10に一般
的な単相交流電源から電力が供給される。次いで、ハン
ドピース12を把持した作業者が、当該ハンドピース1
2に装備された押しボタン式スイッチ44をオンするこ
とによって、制御部18からの作動信号が装置本体10
に備えられたガス流量調整器15に送信される(図3参
照)。このことによって、ガス流量調整器15が開放作
動し、上記ガス供給源14からガス管14a、センサ1
7およびガス供給チューブ22を介して本ハンドピース
12内のガス供給管47に不活性ガスが供給される。こ
のようにしてガス供給管47に供給された不活性ガス
は、次いで上記ガス噴射口48から外部(患部)に噴射
される。
【0023】このとき、本プラズマ噴射装置において
は、上記センサ17によってガス管14a内を流れる不
活性ガスの供給状態がそのガス流速差または圧力変化に
基づいて検知されており、その検知信号は制御部18に
送信されている。而して、ガス管14a(延いてはガス
供給管47)内に所定の量のガスが供給されていること
を示す検知信号がセンサ17から制御部18に送信され
た場合には、制御部18から作動信号が高周波高圧電源
部16に送信される。そして、当該高周波高圧電源部1
6からケーブル21を介して上記ガス供給管47内に露
出して配置されている上記一対の電極先端部分34に所
定の高周波高電圧が印加される。なお、何らかの理由に
よって所定のレベルのガスがガス管14a内に供給され
なくなった場合には、センサ17からその旨の検知信号
が制御部18に送信され、直ちに高周波高圧電源部16
から上記一対の電極先端部分34への電力供給が中止さ
れる。
【0024】上記一対の電極先端部分34に所定の高周
波高電圧が印加された結果、当該一対の電極先端部分3
4間にアーク放電が生じ、その周囲を流れる不活性ガス
がプラズマ化される。そして、作業者が本ハンドピース
12を操作し、その先端(ガス噴射口48)を患部に接
近させることで、ガス噴射口48から噴出する当該プラ
ズマ化ガスを患部に照射することができる。このとき、
上述のとおり、ガス噴射口48の周囲は絶縁体(セラミ
ック等)で形成されているため、上記アーク放電がその
まま外部に伝達されることはない。従って、本プラズマ
噴射装置によれば、電気外科処置の際に上記アーク放電
に基づく不測の熱傷または感電が患部に生じるのを防止
することができる。
【0025】作業者が上述の操作手順に従って患部の電
気外科処置を終えた際には、ハンドピース12上の押し
ボタン式スイッチ44をオフすることによって発信され
る制御部18からの信号に基づいて上記一対の電極先端
部分34への作用電力の供給が中止される。同時に、ガ
ス流量調整器15が停止し、ハンドピース12への不活
性ガスの供給が終了する。そして、最後に操作パネル2
0上のメインスイッチをオフすることで、本プラズマ噴
射装置本体10への電力供給も終了する。以上のとお
り、本プラズマ噴射装置によれば、患部を電気外科処置
する際に患者の体表面に対極板を装着する必要がない。
さらに本プラズマ噴射装置では、アーク放電を生じさせ
る一対の針状電極(すなわち上記先端部分34)がガス
供給管47内において絶縁体で包囲されつつ相互に近接
して配置されているため、患部に不測の熱傷や感電を生
じさせ得るアーク放電を外部に発生させることがない。
【0026】以上、本発明のプラズマ噴射外科装置の好
適な一実施形態を図面を参照しつつ説明したが、本発明
がこの形態に限定されることを意図したものではない。
例えば、上記実施形態に係る本発明のプラズマ噴射外科
装置においては、上記一対の電極を備えたガス供給管が
ハンドピース形状のケーシングに収納されているが、こ
れに限らず、例えば大型の遠隔操作タイプのマニピュレ
ータ形状ケーシングに設けてもよい。また、ガス供給状
態を検知するためのセンサは、上記実施形態におけるよ
うないわゆる間接検知方式のものに限られず、使用する
原料ガスの種類に応じてそれらガスの物理、化学的特性
を利用した直接検知方式のものであってもよい。なお、
本外科装置において用いられるガスはアルゴンガス(A
rを用いると生体中のタンパク質を低温度で固化するこ
とができる。)に限定されるものではなく、電気外科処
置の内容に応じて適宜選択することができる。例えば、
上記Arの他、He、CO2 、O2 等、あるいはこれら
の混合ガスが本発明の実施にあたり好適に用いられる。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、対極板を用いることな
く、かつ、生体組織(患部)への不測のアーク放電発生
を防止し得る、取り扱いの容易なプラズマ噴射外科装置
を提供することができる。
【0028】すなわち、本発明のプラズマ噴射外科装置
では、上記ガス供給管に絶縁された状態で装着した一対
の電極に高周波高電圧が印加された場合、当該ガス供給
管内における両電極の相互に近接した露出先端部分間で
のみアーク放電が生じることとなり、ガス供給管の外部
に電極を配置した従来のプラズマ噴射外科装置における
ようなアーク放電を装置外部において生じさせることが
ない。従って、本発明のプラズマ噴射外科装置によれ
ば、上記ガス供給管内で発生したアーク放電によって当
該ガス供給管を流れるガスをプラズマ化させることがで
きると共に、当該アーク放電を伴わずに当該プラズマ化
されたガスを上記ガス噴射口から外部に噴射することが
できる。このため、本発明のプラズマ噴射外科装置では
上記電極間で生じたアーク放電がそのまま生体組織に達
することがないため、当該放電が直接関与する生体組織
の熱傷や感電を防止することができる。
【0029】また、上記ガス供給管へのガス供給状態を
検知するセンサと、当該センサからの検知信号に基づい
て上記一対の電極への電力の供給を制御する制御部とを
備えたことを特徴とする本発明のプラズマ噴射外科装置
では、ガス供給管内を流れるガスの供給状態を指標とし
て上記一対の電極に高周波高電圧を印可するタイミング
を決定することができる。このため、本態様のプラズマ
噴射外科装置によれば、上記ガス供給管へのガス供給を
操作することによって上記一対の電極間におけるアーク
放電の開始/停止(オン/オフ)を制御することができ
ると共に、上記ガス通路へのガス供給が遮断された場合
等における不用意なアーク放電の発生を防止することが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るプラズマ噴射外科装
置の概要を示す模式図である。
【図2】本発明の一実施形態におけるプラズマ噴射外科
装置の全体構成を示す概略斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態におけるプラズマ噴射外科
装置の内部構成を模式的に示すブロック図である。
【図4】従来のプラズマ噴射外科装置の構成を模式的に
示した斜視図である。
【図5】従来のプラズマ噴射外科装置におけるアーク放
電およびプラズマの発生の一形態を示す説明図である。
【図6】従来のプラズマ噴射外科装置におけるアーク放
電の発生の一形態を示す説明図である。
【符号の説明】
10 装置本体 12 ハンドピース 14 ガス供給源 14a ガス管 15 ガス流量調整器 16 高周波高圧電源部 17 センサ 18 制御部 21 ケーブル 22 ガス供給チューブ 30 電極 32 絶縁体 34 先端部分 47 ガス供給管 48 ガス噴射口
フロントページの続き (72)発明者 内田 昌義 愛知県尾西市北今字定納28番地 株式会 社メックス内 (72)発明者 古舘 貴雄 愛知県尾西市北今字定納28番地 株式会 社メックス内 (56)参考文献 特開 昭63−215374(JP,A) 特開 昭62−107871(JP,A) 特開 平2−154750(JP,A) 特開 平4−22354(JP,A) 特開 昭62−240043(JP,A) 特表 昭64−500402(JP,A) 米国特許5041110(US,A) 国際公開96/20653(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 18/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生体組織にプラズマ化したガスを噴射する
    ためのプラズマ噴射外科装置であって、 ガス噴射口を備えるガス供給管と、一対の電極とを有
    し、前記ガス噴射口の周囲は、絶縁体で構成され、 前記一対の電極は、各電極の端部が前記ガス供給管の内
    部であってガス噴射口の近傍において相互に近接して配
    置されており、各電極端部を除く部分が絶縁状態で前記
    ガス供給管に装着されている、 プラズマ噴射外科装置。
  2. 【請求項2】前記ガス供給管へのガス供給状態を検知す
    るセンサと、前記センサからの検知信号に基づいて前記
    一対の電極への電力の供給を制御する制御部とを備え
    る、請求項1に記載のプラズマ噴射外科装置。
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