JP3377907B2 - 流体機械 - Google Patents

流体機械

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JP3377907B2
JP3377907B2 JP05775896A JP5775896A JP3377907B2 JP 3377907 B2 JP3377907 B2 JP 3377907B2 JP 05775896 A JP05775896 A JP 05775896A JP 5775896 A JP5775896 A JP 5775896A JP 3377907 B2 JP3377907 B2 JP 3377907B2
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    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C18/00Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
    • F04C18/08Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing
    • F04C18/10Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of internal-axis type with the outer member having more teeth or tooth equivalents, e.g. rollers, than the inner member
    • F04C18/107Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of internal-axis type with the outer member having more teeth or tooth equivalents, e.g. rollers, than the inner member with helical teeth

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  • Hydraulic Motors (AREA)
  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、圧縮機あるいは
ポンプあるいは膨張機として好適な流体機械に関する。
【0002】
【従来の技術】従来において、例えば、圧縮機として本
発明に一番近い代表例にスクロールコンプレッサがあ
る。
【0003】スクロールコンプレッサの概要は、固定ス
クロール側の渦巻体と、旋回スクロール側の渦巻体とを
噛み合せ、旋回スクロールを旋回運動させることで、外
周から中心へ向け順次容積の減少を伴なう圧縮室を形成
し、圧縮された作動流体を、中心部側に設けられた吐出
ポートから吐出する構造となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】スクロールコンプレッ
サは、半径方向に外側から中心部へ向かって圧縮する所
から、圧縮容積は、旋回スクロールの半径によって決定
されるため、圧縮容積を大きくすると半径も大きくなり
装置全体も大型化する。また、各渦巻体は、内側と外側
が、それぞれ接触し合う内側噛み合い面及び外側噛み合
い面となる所から、各渦巻体の内面噛み合い面と外周噛
み合い面をそれぞれ精度良く加工する必要があり、加工
性の面で望ましくなかった。
【0005】そこで、この発明は、大型化することなく
圧縮容積の拡大を図ると共に、シール漏れを防いで効率
の良い流体機械を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明にあっては、外周から中心部へ向かって螺
旋状に立上がる断面階段状の外側噛み合い面を有する第
1のスパイラルと、前記第1のスパイラルと相対的に旋
回運動すると共に断面階段状に形成された螺旋状の内側
噛み合い面を有する第2のスパイラルと、第1のスパイ
ラルの外側噛み合い面と第2のスパイラルの内側噛み合
い面と噛み合い、旋回運動により外周から中心部へ向か
って容積の減少を伴なう密閉空間部を形成する作動機構
部とを備え、両スパイラルが近接した時前記第1のスパ
イラル側の外側噛み合い面と、外側噛み合い面間を接続
する外側噛み合い水平面と、第2のスパイラル側の内側
噛み合い面間を接続し傾斜面を有する階段面との間に
成される閉空間内に、螺旋状に連続し、前記傾斜面と接
触し合う斜面を有する螺旋体を配置する。また、螺旋体
は、第1のスパイラル側の外側噛み合い面と接触し合う
縦面、外側噛み合い水平面と接触し合う横面および第2
のスパイラル側の階段面の傾斜面と接触し合う斜面を有
し、断面が半径方向中心に向かって斜面が高くなる略三
角形状である。
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】そして、螺旋体の好ましい実施形態として
斜面と横面と縦面とによって形成される三つの角部の
内、少なくともいずれか一つの角部に、切断した切断面
又はアール部を有する。
【0011】
【0012】かかる流体機械によれば、第2のスパイラ
ルに対して第1のスパイラルの旋回運動により、中央部
へ向かって容積の減少を伴なう密閉空間部により、外周
から取込まれた作動ガスは、中央部へ向かって上昇しな
がら圧縮され吐出されるようになる。この場合、密閉空
間部は、半径方向と高さ方向とにより圧縮容積が決定さ
れると共に、傾斜面に沿って摺動する螺旋体により旋回
運動中も常に低圧側の密閉空間部と高圧側の密閉空間部
は確実にシールされる。これにより、装置全体を大型化
することなく大きな圧縮容積と、高い圧縮率が得られ
る。
【0013】また、三角形状の螺旋体により加工が容易
になると共にバリ等の発生も小さく抑えられる。
【0014】また、この発明の流体機械にあっては、
第2のスパイラル側の階段面は、複数の傾斜面を有す
る。
【0015】そして、好ましい実施形態として、第2
スパイラルの内側噛み合い面から傾斜面につながるコー
ナ領域に、前記内側噛み合い面から水平に延長され傾斜
面と連続する所定巾の内側噛み合い水平部を設ける。
【0016】あるいは、第2のスパイラルの内側噛み合
い面から傾斜面につながるコーナを、アール部とする。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】あるいは、第1のスパイラルの外側噛み合
い面から外側噛み合い水平面に続くコーナを、アール部
とする。このアール部は螺線体の直角部の角のアールよ
り小さくなるようにした。
【0021】あるいは、第1のスパイラルの外側噛み合
い面へ続く外側噛み合い水平面の少なくとも一部分を中
心側から外周に向かって低くなる形状とする。
【0022】
【0023】
【0024】かかる流体機械によれば、第2のスパイラ
ルに対して第1のスパイラルの旋回運動により、中央部
へ向かって容積の減少を伴なう密閉空間部により、外周
から取込まれた作動ガスは、中央部へ向かって上昇しな
がら圧縮され吐出されるようになる。この第1のスパイ
ラルの旋回運動時において、密閉空間部は、半径方向と
高さ方向とにより圧縮容積が決定されると共に、傾斜面
に沿って摺動する螺旋体の横面は、外側噛み合い水平面
に対して局圧が加わることなく接触し、低圧側の密閉空
間部と高圧側の密閉空間部を確実にシールする。また、
螺旋体は、断面三角形の閉空間が作られた時に、閉空間
を形成する傾斜面と、外側噛み合い水平面と、外側噛み
合い面の三面とそれぞれ接触し合う状態で納まり、確実
なシール状態と高い圧縮状態が得られるようになる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図8の図面を参照
しながら本発明の作動流体の一実施形態を具体的に説明
する。
【0026】本発明の流体機械は、その構造上、圧縮
機、膨脹機、あるいはポンプとして利用可能であるが、
構造および動作の説明上、代表例として圧縮機の場合を
例にとり以下に説明を行う。しかし、以下の説明におい
て、本発明が圧縮機のみに限定されるものではない。
【0027】図1は、本発明の流体機械の実施形態の断
面図である。図1において、1は密閉ケースを示してお
り、密閉ケース1内には、駆動モータ3と作動機構部と
なる圧縮機構部5が配置されている。
【0028】駆動モータ3は、主軸7に固定されたロー
タ9と、密閉ケース1の内壁面に固定支持されたステー
タ11とを有し、ステータ11に電流が流れることで、
ロータ9を介して前記主軸7に回転動力が与えられるよ
うになる。
【0029】圧縮機構部5は、第2のスパイラルとなる
固定スパイラル13と、第1のスパイラルとなる旋回ス
パイラル15とから成り、前記主軸7と一体に連続する
主軸29が貫通している。
【0030】固定スパイラル13は、図8に示す如く内
側に、外周から中心へ向かって立上がる螺旋状の内側噛
み合い面17の半径が順次小さくなっていくと共に、図
2に示す如く内側噛み合い面17から短く延長され、所
定巾の内側噛み合い水平面17aと、傾斜面19とによ
り、内側螺旋階段状の形状となっていて、密閉ケース1
の内壁面に固定支持されている。
【0031】旋回スパイラル15は、図8に示す如く、
外周から中央部へ向かって螺旋状に立上がると共に中心
部に向かって半径が順次小さくなる外側噛み合い面21
を有し、外側噛み合い面21と外側噛み合い面21をつ
なぐ外側噛み合い水平面22とで螺旋階段状の螺旋体と
なっている。
【0032】旋回スパイラル15の外側噛み合い面21
は、図2及び図3に示す如く固定スパイラル13側の内
側噛み合い面17と噛み合うことで、密閉空間部となる
圧縮室25が形成され、図6に圧縮過程を示す。
【0033】図6において、(a)は、旋回スパイラル
15の旋回開始点(旋回回転0°を示す)での圧縮過程
を示す図である。
【0034】(b)は、旋回スパイラル15が開始点か
ら90°回転した場合の圧縮過程を示す図である。
【0035】(c)は、旋回スパイラル15が開始点か
ら180°回転した場合の圧縮過程を示す図である。
【0036】最後に、(d)は、旋回スパイラル15が
開始点から270°回転した場合の圧縮過程を示す図で
ある。
【0037】図1に示すように、圧縮室25は、密閉ケ
ース1の外部に延長された吸込管27と直接接続連通し
合う吸込ポート27aと、密閉ケース1の上部に設けら
れた吐出管31と、密閉ケース1の内部空間を介して連
通し合う吐出ポート33とそれぞれ連通し、これにより
旋回スパイラル15に旋回運動が与えられることで、図
6の(a)〜(d)に示す如く、吸込ポート27aから
の作動ガスを中心へ向かって容積の減少を伴ないながら
吐出ポート33から吐出するようになっている。
【0038】この場合、吸込ポート27a又は吐出ポー
ト33に逆止弁(図示していない)を設けることが望ま
しい。これにより、逆転停止時に、ガスの逆流を阻止す
ることが可能となる。
【0039】圧縮室25は、スパイラルの半径方向に加
え、断面階段状のピッチHによって圧縮容積が決定され
ると共に、図2及び図3に示す如く傾斜面19を有する
閉空間35内に配置されたシール部材となる螺旋体37
によってシールが確保されている。
【0040】閉空間35は、固定スパイラル13の内側
噛み合い面17側に形成された傾斜面19と旋回スパイ
ラル15を形成する外側噛み合い水平面22と外側噛み
合い面21とにより螺旋状に連結して形成され、外側噛
み合い水平面22と外側噛み合い面21の角θは直角と
なっている。
【0041】傾斜面19は、半径方向中心へ向かって高
くなる形状となっており、内側噛み合い水平面17aか
らほぼ直角に内側噛み合い面17に続く形状となってい
る。
【0042】螺旋体37は、前記傾斜面19と常時接触
し合う斜面39と、外側噛み合い水平面22と常時接触
し合う横面41と、外側噛み合い面21と接触し合う縦
面43とから成る断面三角形状に形成されている。
【0043】螺旋体37の横面41と縦面43の角θ1
は直角に設定され、図3に示す如く、旋回スパイラル1
5の旋回運動時に、断面三角形の閉空間35が形成され
た時に、斜面39は傾斜面19と、横面41は外側噛み
合い水平面22と、縦面43は、外側噛み合い面21と
それぞれ接触し合う状態が確保されるようになってい
る。
【0044】この場合、図5(イ)に示す如く、例え
ば、横面41と斜面39の角を切断した切断面45を有
する螺旋体37としたり、あるいは、図5(ロ)に示す
如く、アール部Rを有する螺旋体37とすることで、螺
旋体37の加工時にバリができるのを防げるようにな
り、加工性の面で大変好ましいものとなる。
【0045】一方、圧縮機構部5を貫通した前記主軸2
9は、駆動モータ3の主軸7と一体に連続する形状とな
っていて、固定スパイラル13の主軸受け49と、密閉
ケース1の内壁面に固定支持された支持フレーム51の
副軸受け53により回転自在に両端支持されている。
【0046】主軸29には、中心軸心Yに対して所定量
偏心eした偏心軸部55が設けられている。偏心軸部5
5には前記旋回スパイラル15の軸受部57が回転自在
に嵌挿し、旋回スパイラル15の軸受部57を始めとし
て、主軸受け49、副軸受け53には、主軸29の下端
部に設けられたオイルポンプ59によって、潤滑油が潤
滑通路61を介して送り込まれるようになっている。
【0047】また、旋回スパイラル15の背面側で、前
記支持フレーム51との間には、オルダムリング等の自
転防止機構63がそれぞれ設けられている。
【0048】自転防止機構63は、偏心軸部55の回転
時に、旋回スパイラル15の自転を抑えるよう機能し、
旋回スパイラル15に旋回運動が与えられるようにな
る。
【0049】このように構成された流体機械によれば、
吸込ポート27aから取入れられた作動ガスは、旋回ス
パイラル15の旋回運動により外周から中心に向かって
上昇しながら順次容積の減少を伴なう圧縮室25により
圧縮され、吐出ポート33から密閉ケース1内に吐出さ
れた後、吐出管31から外へ送り出されるようになる。
この旋回スパイラル15の旋回運動時に、圧縮室25
は、半径方向と高さ方向とにより圧縮容積が決定される
ため、装置を大型化しなくても大きな圧縮容積が得られ
る。
【0050】一方、螺旋体37の横面41は、外側噛み
合い水平面22と摺動関係となる。即ち、図7に示す如
く旋回スパイラル15の旋回運動時において、横面41
のある点Aをみると、点Aは、螺旋状に上昇傾斜する坂
面となる外側噛み合い水平面22の点Bと接しており、
これら接触点A,Bは、旋回スパイラル15の旋回運動
に伴ない点Bも旋回運動し、点Aから移動する。この移
動を観察すると、点Aには、内側噛み合い水平面22の
別の点B1が接する事になり、点Aに接する点B1群
は、旋回直径φdの円を内側噛み合い水平面22の斜面
に投影した閉曲線となる。点Aは斜面状の閉曲線と接す
るため、閉曲線の軸方向の高低差h1と同等の高さ寸法
軸方向に動くようになる。
【0051】従って、高い部分が通過するときには、螺
旋体37は押し上げられ、低い部分が通過するときには
押し下げられる。この押し上げられる時の力は、高圧側
の圧縮室25の圧力P2と低圧側の圧縮室4の圧力P1
(P2>P1)の差圧により、該螺旋体37は低圧側に
押しつけられる。すなわち、旋回スパイラル15の外側
噛み合い水平面22上に押しつけられる。
【0052】また、この差圧により螺旋体37の斜面3
9は、固定スパイラル13の傾斜面19にも押しつけら
れ、旋回スパイラル15の旋回運動中は、図2に示す如
く傾斜面19を矢印(a)の方向に摺動する。
【0053】これにより、旋回スパイラル15が旋回運
動する時、螺旋体25の横面41は、外側噛み合い水平
面22と密着し、斜面39は傾斜面19と密着し合うよ
うになる。
【0054】また、図3,図4に示す如く断面三角形状
の閉空間35が作られた時に、螺旋体37の斜面39は
傾斜面19と、横面41は、外側噛み合い水平面22
と、縦面43は、外側噛み合い面21と密着し合う結
果、圧縮室25のシール漏れを確実に抑えられるように
なり高い圧縮効率が得られる。また、外側噛み合い水平
面22と外側噛み合い面21とが直角となっているた
め、旋回スパイラル15の外側噛み合い面21の加工が
容易になると共に、加工も外側噛み合い面21だけで済
むようになる。
【0055】図9は、螺旋体37と、傾斜面65を有す
る閉空間35との関係を示した別の実施形態を示したも
のである。
【0056】この実施形態にあっては、固定スパイラル
13の内側噛み合い面17側に設けられた複数の傾斜面
65と、旋回スパイラル15側の外側噛み合い水平面2
2及び外側噛み合い垂直面21とで形成される閉空間内
に螺旋体67を配置するものである。
【0057】螺旋体67は、前記複数の傾斜面65と常
時接触し合う複数の斜面69と、固定スパイラル15側
となる外側噛み合い水平面22と常時接触し合う横面7
1と、外側噛み合い面21と接触し合う縦面73とで形
成されている。
【0058】なお、他の構成要素は図2に示す実施形態
と同一のため同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0059】したがって、この実施形態によれば、前記
した効果に加えて、複数の傾斜面65と斜面69との接
触により、低圧P1側の圧縮室25と高圧P2側の圧縮
室25とを確実にシールしてシール漏れをなくし、より
高い圧縮効率が得られるようになる。
【0060】この場合、図10及び図11に示す如く、
螺旋体67の複数の斜面69を、固定スパイラル13側
に設けられた複数の傾斜面75と対応する傾きの異なる
形状としてもよい。
【0061】図10の螺旋体67の実施形態にあって
は、ねじれ易くなり、旋回スパイラル15側の外側噛み
合い水平面22及び外側噛み合い面21への密着性が向
上する。つまり、ねじれ剛性は、ねじれ剛性=横弾性係
数×断面2次極モーメントの式で表わされる。
【0062】ここで、横弾性係数は、螺旋体67の材質
に関するものであり、断面2次極モーメントは、螺旋体
37の断面形状に関するものである。
【0063】このことから、図10の螺旋体67にあっ
ては、断面2次極モーメントが小さくなるため、ねじり
剛性が小さくなり、ねじれ易くなる。したがって、ねじ
れ許容範囲内で、硬い材料、つまり横弾性係数の高い材
料の選定が可能となり、長期間にわたり安定したシール
状態が得られる。
【0064】また、図11の螺旋体67にあっては、図
10とは逆にねじれにくい形状となるが、断面積が大き
くとれるため、螺旋体67の加工が容易となり、加工性
が向上し、精度よい螺旋体67が得られ、性能向上につ
ながる。
【0065】図12は、傾斜面19が設けられた閉空間
35を形成する別の実施形態を示したものである。
【0066】この実施形態にあっては、内側噛み合い面
17から傾斜面19に続くコーナ領域をアール部R1と
するものである。
【0067】なお、他の構成要素は図2の実施形態と同
一のため同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0068】したがって、この実施形態にあっては、ア
ール部R1の加工を行なう時、加工機等のエンドミルの
角にアールを付けることができるため、エンドミルの寿
命を数倍長持ちさせることができる加工上のメリットが
得られる。
【0069】なお、この実施形態の螺旋体37は、図5
(イ)に示す如く前記アール部R1と密着し合うアール
部Rとした螺旋体37を用いることが望ましい。
【0070】この場合、中心へ向かって螺旋状に立上が
る旋回スパイラル15の外側噛み合い水平面22の傾き
は、各場所で異なる点、また、傾斜面19に沿う螺旋体
37の移動量が異なることから、固定スパイラル13側
において、傾斜面19の傾き、内側噛み合い面17から
傾斜面19に続くコーナのアール部R1の大きさ、ある
いは、コーナ領域の内側噛み合い水平面17aの巾を各
場所において、旋回スパイラル15の外側噛み合い水平
面22の坂面に対応させて連続的にかえることが望まし
い。これにより、傾斜面19に沿う螺旋体37の移動量
を一定にできるため、螺旋体37による安定したシール
機能が得られる。
【0071】図13と図14は傾斜面19が設けられた
閉空間35を形成する別の実施形態を示したものであ
る。
【0072】この実施形態にあっては、固定スパイラル
13の傾斜面19に続くコーナを図12と同様にアール
部R1とする一方、このアール部R1と対応し、密着し
合う旋回スパイラル15の外側噛み合い面21の角を面
取りしたアール部R2とするものである。
【0073】なお、他の構成要素は前記した実施形態と
同一のため、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0074】したがって、この実施形態によれば、図1
4の如く旋回スパイラル15の旋回運転中に、断面三角
形状の閉空間35が形成された時に、鋭角による金属接
触がなくなり、安定した噛み合い状態が得られる。ま
た、アール部R1,R2により応力集中を防ぐことがで
きるため、信頼性の向上につながる。
【0075】この場合、図15に示す如く、旋回スパイ
ラル15の外側噛み合い水平面22の径方向の高さを、
内側H1に対して、外側H2に向かって加工が容易な直
線状に低くなるようH1<H2のように形成した組合せ
としたり、あるいは、図16に示す如く外側噛み合い水
平面22の途中から、直線状に低くなるように形成した
組合せとしてもよい。これにより、摺動する螺旋体37
の横面41に加わる局圧を防ぐことができる。特に、途
中から低くなる図16の実施形態にあっては、直線で形
成すると、変化した部位の所で角が作られる所から曲線
で形成することが望ましい。無論、図15の実施形態に
あっても、直線にかえて曲線を用いた手段とすることも
可能である。
【0076】また、中央部へ向かって螺旋状に上昇する
旋回スパイラル15の外側噛み合い水平面22を、螺旋
に沿って展開した場合に、図17に示す如く長さと高さ
とを直線関係、又は順次減少する減少関係、あるいは両
方組合せた関係とすることで、旋回スパイラル15の旋
回運動時、螺旋体37は、傾斜面19に沿って上昇した
動きとなる際に、180度反対側では傾斜面19に沿っ
て下降した動きとなる。この時、左右で同じ動き量にな
るか、又は径の大きい方から小さい方に向かって順次動
き量が小さくなるため、螺旋体37の斜面39は、傾斜
面19側に押しつけられ、シール性が向上するようにな
る。
【0077】図18は、傾斜面19が設けられた閉空間
35を形成する別の実施形態を示したものである。
【0078】この実施形態にあっては、固定スパイラル
13の傾斜面19に続くコーナを図13と同様にアール
部R1とする。このアール部R1と対応し、密着し合う
旋回スパイラル15の外側噛み合い面21の角を面取り
したアール部R2とし、さらに、外側噛み合い水平面2
2と外側噛み合い面21とによるコーナをアール部R3
とする。一方、このコーナのアール部R3と密着し合う
アール部R3を、螺旋体37の横面41と縦面43の角
を面取りして設けるものである。
【0079】この場合、図19に示す如く、固定スパイ
ラル13の内側噛み合い面17の半径R1と、螺旋体3
7の縦面43の半径R2が、同一半径(R1=R2)に
なるように一致させた時、螺旋体37の横面43の高さ
寸法H3が、該一致点に旋回スパイラル15が最近接す
る旋回スパイラル15の外側噛み合い面21を含む面で
旋回スパイラル15を切断した時の、外側噛み合い水平
面22の高さH4と同じか、高くなるようH3≧H4に
構成することが望ましい。これにより、図20に示す如
く、熱膨脹に影響されることなく、旋回運動時に作られ
る閉空間35に対して、螺旋体37の斜面39は、傾斜
面19と、横面41は外側噛み合い水平面22と、縦面
43は、外側噛み合い面21とそれぞれ接触し合う状態
で納まるようになり、高いシール性と高圧縮が得られる
ようになる。
【0080】
【発明の効果】以上、説明したように、この発明の流体
機械によれば、次のような効果を奏する。
【0081】(1) 半径方向及び高さ方向とにより装置を
大型化することなく大きな圧縮容積が得られる。
【0082】(2) 傾斜面に沿って移動する螺旋体によ
り、低圧側の圧縮室と高圧側の圧縮室を確実にシールす
ることが可能となり、高い圧縮効率が得られる。
【0083】(3) アール部により、外側噛み合い面及び
内側噛み合い面の応力集中を防ぐことができるようにな
り、信頼性の向上が図れると共に、アール部を加工する
エンドミルの寿命を長持ちさせるメリットが得られる。
【0084】(4) 閉空間を形成する外側噛み合い水平面
と外側噛み合い面との角を直角とすることで、加工が容
易となる。
【0085】(5) 螺旋体のバリができるのを防ぐことが
でき、安定したシール状態が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる流体機械の概要切断面図。
【図2】傾斜面を有する閉空間に配置された螺旋体によ
り、低圧側の圧縮室と高圧側の圧縮室をシールした状態
の一部分の拡大断面図。
【図3】固定スパイラルと旋回スパイラルとにより断面
三角形状の閉空間が作られた説明図。
【図4】固定スパイラルの内側噛み合い面と旋回スパイ
ラルの外側噛み合い面とにより形成される断面三角形状
の閉空間内に螺旋体の横面、縦面、斜面の三辺が密着状
態で納まった一部分の拡大断面説明図。
【図5】(イ)は一方の角を切断した切断面を有する螺
旋体の断面図、(ロ)は一方の角をアール部とした螺旋
体の断面図。
【図6】圧縮過程を示した動作説明図。
【図7】螺旋体の横面と外側噛み合い水平面との関係を
示した説明図。
【図8】固定スパイラルと旋回スパイラルの噛み合い状
態を示した概要説明図。
【図9】複数の傾斜面に螺旋体の斜面が接触した図2と
同様の拡大断面説明図。
【図10】傾きの異なる斜面を設けた螺旋体の断面図。
【図11】傾きの異なる斜面を設けた螺旋体の断面図。
【図12】固定スパイラル側の傾斜面に続くコーナをア
ール部とした図2と同様の一部分の拡大断面説明図。
【図13】固定スパイラル側の傾斜面に続くコーナのア
ール部と対応し、密着し合うアール部を、旋回スパイラ
ル側の外側噛み合い面の角に設けた説明図。
【図14】図13において断面三角形状に作られた閉空
間内に、螺旋体の横面、縦面、斜面の三辺が密着し合う
状態で納まった一部分の拡大断面説明図。
【図15】外側噛み合い水平面全体を、中心から外側へ
向かって下降傾斜させた旋回スパイラルの一部分を示し
た説明図。
【図16】外側噛み合い水平面を、途中から外側へ向か
って下降傾斜させた旋回スパイラルの一部分を示した説
明図。
【図17】旋回スパイラルの外側噛み合い水平面を展開
した説明図。
【図18】外側噛み合い水平面から立上がる外側噛み合
い面のコーナをアール部とした図13と同様の説明図。
【図19】断面三角形の閉空間内に、螺旋体の横面、縦
面、斜面の三辺が密着状態で納まるための内側、外側噛
み合い面の条件を示した説明図。
【図20】図18によって作られる断面三角形の閉空間
内に、螺旋体の横面、縦面、斜面の三辺が密着状態で納
まった一部分の拡大断面説明図。
【符号の説明】
3 固定スパイラル(第2のスパイラル) 15 旋回スパイラル(第1のスパイラル) 17 内側噛み合い面 19 傾斜面 21 外側噛み合い面 25 圧縮室(密閉空間部) 35 閉空間 37 螺旋体 39 斜面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小山 聡 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会 社東芝 柳町工場内 (56)参考文献 特開 平7−158572(JP,A) 特開 平6−207590(JP,A) 特開 平6−2675(JP,A) 特開 平5−272471(JP,A) 特開 平5−26192(JP,A) 特開 平7−279847(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04C 18/02 311 F01C 1/02 F03C 2/02 F04C 27/00 311 F04C 18/04 F01C 1/04

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周から中心部へ向かって螺旋状に立上
    がる断面階段状の外側噛み合い面を有する第1のスパイ
    ラルと、前記第1のスパイラルと相対的に旋回運動する
    と共に断面階段状に形成された螺旋状の内側噛み合い面
    を有する第2のスパイラルと、第1のスパイラルの外側
    噛み合い面と第2のスパイラルの内側噛み合い面と噛み
    合い、旋回運動により外周から中心部へ向かって容積の
    減少を伴なう密閉空間部を形成する作動機構部とを備
    え、両スパイラルが近接した時前記第1のスパイラル側
    の外側噛み合い面と、外側噛み合い面間を接続する外側
    噛み合い水平面と、第2のスパイラル側の内側噛み合い
    間を接続し傾斜面を有する階段面との間に形成される
    閉空間内に、螺旋状に連続し、前記傾斜面と接触し合う
    斜面を有する螺旋体を配置したことを特徴とする流体機
    械。
  2. 【請求項2】 螺旋体は、前記第1のスパイラル側の外
    側噛み合い面と接触し合う縦面、外側噛み合い水平面と
    接触し合う横面および第2のスパイラル側の階段面の傾
    斜面と接触し合う斜面を有し、断面が半径方向へ向かっ
    て傾斜が高くなる略三角形状であることを特徴とする請
    求項1記載の流体機械。
  3. 【請求項3】 螺旋体は、斜面と横面と縦面とによって
    形成される三つの角部の内、少なくともいずれか一つの
    角部に、切断した切断面又はアール部を有することを特
    徴とする請求項2記載の流体機械。
  4. 【請求項4】 前記第2のスパイラル側の階段面は、
    数の傾斜面を有していることを特徴とする請求項1記載
    流体機械。
  5. 【請求項5】 第2のスパイラルの内側噛み合い面から
    傾斜面につながるコーナ領域に、前記内側噛み合い面か
    ら水平に延長され傾斜面と連続する所定巾の内側噛み合
    い水平部を設けたことを特徴とする請求項1ないし4
    載の流体機械。
  6. 【請求項6】 第2のスパイラルの内側噛み合い面から
    傾斜面につながるコーナを、アール部としたことを特徴
    とする請求項1ないし4記載の流体機械。
  7. 【請求項7】 第1のスパイラルの外側噛み合い水平面
    から立上がり外側噛み合い面に連続するコーナを、アー
    ル部としたことを特徴とする請求項1ないし6記載の流
    体機械。
  8. 【請求項8】 第1のスパイラルの外側噛み合い面へ続
    く外側噛み合い水平面の少なくとも一部分を中心側から
    外周に向かって低くなる形状としたことを特徴とする請
    求項1ないし7記載の流体機械。
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