JP3376541B2 - 渦電流磁界消磁システム - Google Patents

渦電流磁界消磁システム

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JP3376541B2
JP3376541B2 JP6072998A JP6072998A JP3376541B2 JP 3376541 B2 JP3376541 B2 JP 3376541B2 JP 6072998 A JP6072998 A JP 6072998A JP 6072998 A JP6072998 A JP 6072998A JP 3376541 B2 JP3376541 B2 JP 3376541B2
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博生 今岡
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、渦電流磁界消磁シ
ステムに係り、特に、船体など、中空構造物の内部の金
属体から発生する渦電流磁界を打ち消すに好適な渦電流
磁界消磁システムに関する。
【0002】
【従来の技術】地球上のある一点における地磁気は一様
に分布しており、一様に分布した地磁気の中で導電体を
動揺させると、導電体に誘起電流(渦電流)が流れ、渦
電流磁界が発生することが知られている。このため、木
造の船体であっても、船体内部に金属体を有する場合に
は、船体が動揺すると、船体の動揺に伴って渦電流磁界
が発生する。船体から渦電流磁界が発生すると、この渦
電流磁界が外部に影響を与えることがあるため、この渦
電流磁界を消磁するためのシステムとして渦電流磁界消
磁システムが提案されている。このシステムは、一般
に、磁気検出器、制御回路、電力増幅器および消磁コイ
ルを備えて構成されており、消磁コイルを中空構造物
(船体)の近傍に配置し、この消磁コイルに流す電流を
調整して、この消磁コイルから発生する磁界により、中
空構造物の外部に発生する渦電流磁界を打ち消すように
構成されている。すなわち、中空構造物が動揺して中空
構造物の外部に渦電流磁界が発生したときに、中空構造
物の近傍に接地した磁気検出器で地磁気を検出し、この
検出値を基に中空構造物の動揺分を演算し、この演算値
により消磁コイルに流す電流を制御することで、中空構
造物の外部に生じる渦電流磁界を常に最小にするように
なっている。なお、従来のこの種の技術に関連するもの
としては、例えば、特開平1−209391号公報、特
開平2−109795号公報、特公平4−39211号
公報、特開平8−78234号公報に記載されているも
のが挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術においては、
磁気検出器の検出による磁気検出信号にしたがって動揺
分を演算し、この演算値にしたがって磁気検出信号の動
揺分をとらえるようになっている。しかし、磁気検出信
号は数V程度の信号であるが、動揺分は非常に小さい微
小信号のため、磁気検出信号から動揺分のみを抽出する
ことが行われている。例えば、地磁気絶対値から動揺分
のみを検出するために、日本近海の地磁気を基準信号と
して設定し、この基準信号を固定バイアスとして、磁気
検出信号と固定バイアスとの偏差を求め、この偏差を動
揺分として検出するようになっている。しかし、この方
法では、地磁気が大きく異なる場所では、その都度各方
向について地磁気の値を設定する必要があり、地磁気の
値を固定バイアスとして固定したのでは、地磁気の変化
がそのまま誤差として大きく表れる。特に動揺分は増幅
器で増幅しているため、動揺分の誤差は大きくなる。ま
た磁気検出器の検出遅れ(地磁気動揺に対する電気的検
出信号の遅れ)によっては最適に制御できないことがあ
る。
【0004】本発明の目的は、中空構造物の動揺に伴っ
て中空構造物から発生する渦電流磁界のみを正確に検出
して消磁することができる渦電流磁界消磁システムを提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、第1のシステムとして、中空構造物近傍
の地磁気を検出する磁気検出手段と、前記磁気検出手段
の検出出力からその変化の平均値を算出する平均値算出
手段と、前記平均値算出手段の算出値を基準値としてこ
の基準値と前記磁気検出手段の検出出力との偏差を算出
する偏差算出手段と、前記偏差算出手段の算出値を基に
前記中空構造物の動揺に伴って前記中空構造物から発生
する渦電流磁界を消去するための渦電流磁界消去信号を
生成する渦電流磁界消去信号生成手段と、前記中空構造
物の近傍に配置されて前記渦電流磁界消去信号により形
成された磁界を前記渦電流磁界に作用させて前記渦電流
磁界を打ち消す消磁手段とを備えてなる渦電流磁界消磁
システムを構成したものである。
【0006】本発明は、第2のシステムとして、中空構
造物の位置を示す緯度・経度をそれぞれ検出する緯度・
経度検出手段と、前記中空構造物の動揺に伴うピッチン
グ・ローリング角をそれぞれ検出する動揺検出手段と、
前記緯度・経度検出手段の検出出力から前記中空構造物
の位置における地磁気の垂直成分と水平成分を検出する
地磁気検出手段と、前記地磁気検出手段の検出出力を基
準値としてこの基準値と前記動揺検出手段の検出値との
偏差をそれぞれ算出して動揺分のみを抽出する動揺分抽
出手段と、前記動揺分抽出手段の抽出による動揺分を基
に前記中空構造物の動揺に伴って前記中空構造物から発
生する渦電流磁界を消去するための渦電流磁界消去信号
を生成する渦電流磁界消去信号生成手段と、前記中空構
造物の近傍に配置されて前記渦電流磁界消去信号により
形成された磁界を前記渦電流磁界に作用させて前記渦電
流磁界を打ち消す消磁手段とを備えてなる渦電流磁界消
磁システムを構成したものである。
【0007】渦電流磁界消磁システムを構成するに際し
ては、前記第1システムと前記第2システムとを組み合
わせてデュアルシステムとすることができる。この場
合、いずれか一方のシステムから発生する渦電流磁界消
去信号を選択する選択手段を設け、この選択手段によっ
て選択された渦電流磁界消去信号を各システムの消磁手
段に出力する構成を採用することができる。
【0008】また第1システムの機能を備えたものに
は、前記中空構造物を水に浮かべたときの水深と喫水に
応じた調定比率の設定値を基に前記偏差算出手段の算出
値を補正する水深補正手段を設けることができる。
【0009】前記した手段によれば、磁気検出手段の検
出出力からその検出出力の変化の平均値を算出し、この
平均値を基準値として、この基準値と磁気検出手段の検
出出力との偏差を求めているため、磁気検出手段の検出
による地磁気が変化しても、地磁気の変化によらず、中
空構造物の動揺に伴う動揺分の磁界のみを正確に検出す
ることができる。
【0010】また、中空構造物の位置を示す緯度・経度
をそれぞれ検出するとともに中空構造物の動揺に伴うピ
ッチング・ローリング角をそれぞれ検出し、中空構造物
の緯度・経度における地磁気の垂直成分と水平成分を検
出し、これらの値を基準値とし、各基準値とピッチング
・ローリング角との偏差をそれぞれ算出して動揺分のみ
を抽出するようにしているため、地磁気の変化によら
ず、また検出遅れの調整をすることなく、中空構造物の
動揺に伴って中空構造物から発生する渦電流磁界のみを
正確に検出することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0012】図1は本発明の一実施形態を示す全体構成
図である。図1において、渦電流磁界消磁システムは、
デュアルシステムとして、2系統の渦電流制御装置1
0、2を備えており、各渦電流制御装置10、12が信
号切替器14を介して電流出力変換器16、18に接続
されており、電流出力変換器16は消磁コイル20に接
続され、電流出力変換器18は消磁コイル22に接続さ
れている。各消磁コイル20、22は、非磁性体の船体
などで構成される中空構造物24の周囲に巻き付けられ
ている。消磁コイル20は中空構造物24から発生する
渦電流磁界のうち水平成分の渦電流磁界を消磁するため
に設けられており、消磁コイル22は、中空構造物24
から発生する渦電流磁界のうち垂直方向の成分を消磁す
るように設けられている。すなわち、本実施形態では、
中空構造物24の動揺に伴う地磁気の変化として、地磁
気の水平成分(Y軸方向の成分)と垂直方向の成分(Z
軸方向の成分)をそれぞれ渦電流制御装置10、12で
検出し、この検出値にしたがった電流をそれぞれ消磁コ
イル20、22に流し、中空構造物24の動揺に伴って
中空構造物24から発生する渦電流磁界を消磁するよう
になっている。なお、本実施形態ではY軸成分およびZ
軸成分の地磁気を検出するに際して、検出した地磁気に
関する処理はY軸成分およびZ軸成分ととも同一の構成
であるため、一方の成分についてのみ説明する。
【0013】渦電流制御装置10は、磁気検出器26、
平均値検出回路28、偏差検出増幅回路30、検出遅れ
補償回路32、検出器距離補正回路34、微分回路3
6、信号増幅回路38を備えて構成されている。磁気検
出器26は、中空構造物24近傍に配置されて、中空構
造物24の周囲に形成される地磁気の成分のうち水平方
向(Y軸方向)と垂直方向成分(Z軸方向)を検出する
静磁界検出用の磁気検出手段として構成されており、検
出信号をそれぞれ平均値検出回路28、偏差検出増幅回
路30に出力するようになっている。この信号は、図2
(a)に示すように、電圧の信号として出力される。平
均値検出回路28は、磁気検出信号を取り込み、この信
号の変化の平均値を算出する平均値算出手段として構成
されている。具体的には、図2(a)に示すように、磁
気検出信号の最大値と最小値から磁気検出信号の変化分
の平均値efを算出し、この算出値を偏差検出増幅回路
30に出力するようになっている。偏差検出増幅回路3
0は、平均値検出回路28からの信号を基準値として、
すなわち、この基準値をバイアス電圧として、磁気検出
信号と基準値との偏差を算出する偏差算出手段として構
成されている。この偏差は、磁気検出器26の検出によ
る磁気検出信号のレベルが地磁気によって変化しても、
地磁気の変化に応じて磁気検出信号の平均値も変化する
ため、地磁気が変化しても、中空構造物24の動揺に伴
う地磁気の変化分のうち動揺分のみを示すことになる。
すなわち、基準値となるバイアス電圧は地磁気に応じて
自動的に設定されることになる。そしてこの偏差は、図
2(b)に示すように、地磁気の動揺に対して90度+
αの遅れを含むため、図2(c)に示すように、検出遅
れ補償回路32において遅れ分を補正する処理が行われ
る。すなわち、偏差信号が微分回路36に入力される
と、偏差信号についてタイミングT1〜Tnごとに微分
演算が行われ、磁気検出器26の検出遅れを伴う遅れ補
正が行われるとともに、図2(d)に示すように、中空
構造物24から発生する渦電流磁界と同位相とするため
の処理が行われる。さらに、中空構造物24から発生す
る渦電流磁界(図2の(e)に示す磁界))とは逆極性
の磁界を形成するために、入力信号の位相を90度遅ら
せる処理を行う。そして微分回路36の出力信号は信号
増幅回路38で増幅され、渦電流磁界を消去するための
渦電流磁界消去信号として信号切替器14を介して電流
出力変換器16、18に出力される。すなわち検出遅れ
補償回路32、微分回路36、信号増幅回路38は渦電
流磁界消去信号生成手段として構成されている。信号切
替器14は、渦電流制御装置10、12のうちいずれか
一方からの信号を選択する選択手段として構成されてお
り、信号切替器14によって選択された渦電流磁界消去
信号が電圧信号として電流出力変換器16、18に入力
される。この電圧信号は各電流出力変換器16、18で
電流信号に変換され、各電流信号がそれぞれ消磁コイル
20、22に供給される。各消磁コイル20、22に電
流が流れると、各消磁コイル20、22により、図2
(f)に示すように、中空構造物24から発生する渦電
流磁界とは逆極性の磁界が形成される。これにより中空
構造物24から発生する渦電流磁界が打ち消され、
(g)に示すように、残留磁界をほぼ0とすることがで
きる。
【0014】渦電流制御装置10を用いたシステムにお
いては、磁気検出器26の検出による地磁気の変化の平
均値を求め、この平均値を基準値(バイアス電圧)とし
ているため、地磁気が変化しても、バイアス電圧を自動
的に設定することができ、磁気検出器26の検出による
磁気検出信号とバイアス電圧との偏差から中空構造物2
4の動揺に伴う地磁気の変化分(動揺分)のみを確実に
検出することができる。そしてこの検出値を基に消磁コ
イル20、22に電流を流すことで、中空構造物24か
ら発生する渦電流磁界を確実に消磁することができ、消
磁性能の向上に寄与することができる。
【0015】一方、渦電流制御装置12は、緯度・経度
動揺検出器40、地磁気検出回路42、地磁気動揺検出
回路44、微分回路46、信号増幅回路48を備えて構
成されている。緯度・経度動揺検出器40は、例えば、
ジャイロで構成されており、中空構造物24の位置を示
す緯度・経度をそれぞれ検出して各検出値を地磁気検出
回路42に出力する緯度・経度検出手段を構成するとと
もに、中空構造物24の動揺に伴うピッチング・ローリ
ング角をそれぞれ検出して地磁気動揺検出回路44に出
力する動揺検出手段として構成されている。地磁気検出
回路42は、緯度・経度動揺検出器40の検出信号から
中空構造物24の位置における地磁気の垂直成分と水平
成分を検出する地磁気検出手段として構成されており、
検出出力を地磁気動揺検出回路44に出力するようにな
っている。地磁気動揺検出回路44は、地磁気検出回路
42の検出出力を基準値として、緯度・経度動揺検出器
40の検出によるピッチング・ローリング角との偏差を
それぞれベクトル演算により求めて動揺分のみを抽出す
る動揺分抽出手段として構成されている。例えば、緯度
・経度動揺検出器40により、図3(a)に示すような
ピッチングまたはローリング角が検出されると、地磁気
動揺検出回路44からは、図3(b)に示すような動揺
分のみの信号が出力される。この信号は地磁気の動揺に
対して90度の遅れを有するため、微分回路46におい
て位相を90度シフトするための処理が行われる。そし
て微分回路46の出力信号は信号増幅回路48で増幅さ
れ、信号切替器14を介して電流出力変換器16、18
に出力される。そして電流出力変換器16、18で電圧
信号が電流信号に変換されて各消磁コイル20、22に
電流がながれると、消磁コイル20、22からは図3
(d)に示すような磁界が形成される。これにより、中
空構造物24から(c)に示すような渦電流磁界が発生
しても、この渦電流磁界は消磁コイル20、22から発
生する磁界によって打ち消され、(e)に示されるよう
に、残留磁界はほぼ0となる。なお、このシステムで
は、微分回路46、信号増幅回路48が渦電流磁界消去
信号生成手段を構成することになる。
【0016】渦電流制御装置12を用いたシステムで
は、中空構造物24の位置を示す緯度・経度をそれぞれ
検出するとともに、中空構造物24の動揺に伴うピッチ
ング・ローリング角を検出し、検出された緯度・経度に
おける地磁気の垂直成分と水平成分を検出し、これらの
検出値を基準値とし、各基準値とピッチング・ローリン
グ角との偏差をベクトル演算して動揺分のみを抽出する
ようにしたため、地磁気の変化によらず動揺分のみを正
確に検出することができるとともに、検出遅れの補正演
算を行うことなく、中空構造物24の動揺に伴う渦電流
磁界の動揺分(変化分)のみを確実に検出することがで
きる。そしてこの検出値を基に消磁コイル20、22に
電流を流すことで、中空構造物24の動揺に伴う渦電流
磁界を確実に消磁することができ、消磁性能の向上に寄
与することができる。
【0017】次に、渦電流磁界の調定について説明す
る。渦電流磁界の調定は、渦電流磁界消磁システムによ
り、中空構造物24の外部に発生する渦電流磁界が打ち
消されたか否かを確認する処理をいう。
【0018】ここで、中空構造物24を、図4に示すよ
うに、船体50と仮定すると、渦電流磁界の調定を行う
際に、船体50そのものを動揺させることが困難である
ため、船体50の下方にコイル52と磁気センサ54を
設置し、コイル52に電源装置56から電流を流し、コ
イル52から発生する磁界によって地磁気を変化させ、
この地磁気の変化を、船体50の動揺に伴う地磁気の変
化とみなしている。すなわちコイル52から発生する磁
界によって模擬的に動揺を起こすようにしている。 こ
の場合、磁気センサ54とセンサ50との距離は水深、
喫水の変化により一定ではなく、磁気センサ54とコイ
ル52の距離の関係によるコイル発生磁場が減衰するこ
ともあり、距離の補正が必要となる。
【0019】そこで、本実施形態では、渦電流磁界の調
定を行うに際して、調定時のみ、水深補正手段としての
検出器距離補正回路34の出力信号を微分回路36に入
力することとしている。この検出器距離補正回路34
は、水深に関する値が入力されたときに、設定された水
深、喫水に応じて調定の比率に関する設定値を自動的に
修正し、水深と喫水に応じた調定の比率を微分回路36
の入力信号に乗算して水深補正を行うように構成されて
いる。
【0020】このように、渦電流磁界の調定時に、水深
に関する値を入力するだけで、検出器の距離補正を自動
的に行うことができ、補正値の計算や補正処理が不要と
なる。
【0021】前記実施形態では、地磁気の動揺分とし
て、2軸成分について説明したが、3軸成分を検出する
場合でも同様の構成によって行うことができる。また1
軸成分のみを検出して消磁するシステムを構成すること
もできる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
中空構造物近傍の地磁気を磁気検出信号として検出し、
この検出値の変化分の平均値を求め、この平均値を基準
値として、基準値と磁気検出信号との偏差を求め、この
偏差から中空構造物の動揺に伴う渦電流磁界の変化分を
検出するようにしたため、地磁気の変化によらず中空構
造物の動揺に伴う渦電流磁界の変化分のみを確実に検出
することができ、消磁性能の向上に寄与することができ
る。また、本発明によれば、中空構造物の位置を示す緯
度・経度をそれぞれ検出するとともに、中空構造物の動
揺に伴うピッチング・ローリング角を検出し、検出され
た緯度・経度における地磁気の垂直成分と水平成分を検
出し、これらの検出値を基準値とし、各基準値とピッチ
ング・ローリング角との偏差を基に動揺分のみを抽出す
るようにしたため、地磁気の変化によらず動揺分のみを
正確に検出することができるとともに、検出遅れの補正
演算を行うことなく、中空構造物の動揺に伴う渦電流磁
界の動揺分のみを確実に検出することができ、消磁性能
の向上に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すシステムの全体構成
図である。
【図2】渦電流制御装置の作用を説明するための波形図
である。
【図3】他の渦電流制御装置の作用を説明するための波
形図である。
【図4】渦電流磁界の調定方法を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
10、12 渦電流制御装置 14 信号切替器 16、18 電流出力変換器 20、22 消磁コイル 26 磁気検出器 28 平均値検出回路 30 偏差検出増幅回路 32 検出遅れ補償回路 34 検出器距離補正回路 36 微分回路 38 信号増幅回路 40 緯度・経度動揺検出回路 42 地磁気検出回路 44 地磁気動揺検出回路 46 微分回路 48 信号増幅回路
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01F 13/00 B63G 9/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空構造物近傍の地磁気を検出する磁気
    検出手段と、前記磁気検出手段の検出出力からその変化
    の平均値を算出する平均値算出手段と、前記平均値算出
    手段の算出値を基準値としてこの基準値と前記磁気検出
    手段の検出出力との偏差を算出する偏差算出手段と、前
    記偏差算出手段の算出値を基に前記中空構造物の動揺に
    伴って前記中空構造物から発生する渦電流磁界を消去す
    るための渦電流磁界消去信号を生成する渦電流磁界消去
    信号生成手段と、前記中空構造物の近傍に配置されて前
    記渦電流磁界消去信号により形成された磁界を前記渦電
    流磁界に作用させて前記渦電流磁界を打ち消す消磁手段
    とを備えてなる渦電流磁界消磁システム。
  2. 【請求項2】 中空構造物の位置を示す緯度・経度をそ
    れぞれ検出する緯度・経度検出手段と、前記中空構造物
    の動揺に伴うピッチング・ローリング角をそれぞれ検出
    する動揺検出手段と、前記緯度・経度検出手段の検出出
    力から前記中空構造物の位置における地磁気の垂直成分
    と水平成分を検出する地磁気検出手段と、前記地磁気検
    出手段の検出出力を基準値としてこの基準値と前記動揺
    検出手段の検出値との偏差をそれぞれ算出して動揺分の
    みを抽出する動揺分抽出手段と、前記動揺分抽出手段の
    抽出による動揺分を基に前記中空構造物の動揺に伴って
    前記中空構造物から発生する渦電流磁界を消去するため
    の渦電流磁界消去信号を生成する渦電流磁界消去信号生
    成手段と、前記中空構造物の近傍に配置されて前記渦電
    流磁界消去信号により形成された磁界を前記渦電流磁界
    に作用させて前記渦電流磁界を打ち消す消磁手段とを備
    えてなる渦電流磁界消磁システム。
  3. 【請求項3】 中空構造物近傍の地磁気を検出する磁気
    検出手段と、前記磁気検出手段の検出出力からその変化
    の平均値を算出する平均値算出手段と、前記平均値算出
    手段の算出値を基準値としてこの基準値と前記磁気検出
    手段の検出出力との偏差を算出する偏差算出手段と、前
    記偏差算出手段の算出値を基に前記中空構造物の動揺に
    伴って前記中空構造物から発生する渦電流磁界を消去す
    るための渦電流磁界消去信号を生成する第1渦電流磁界
    消去信号生成手段と、前記中空構造物の位置を示す緯度
    ・経度をそれぞれ検出する緯度・経度検出手段と、前記
    中空構造物の動揺に伴うピッチング・ローリング角をそ
    れぞれ検出する動揺検出手段と、前記緯度・経度検出手
    段の検出出力から前記中空構造物の位置における地磁気
    の垂直成分と水平成分を検出する地磁気検出手段と、前
    記地磁気検出手段の検出出力を基準値としてこの基準値
    と前記動揺検出手段の検出値との偏差をそれぞれ算出し
    て動揺分のみを抽出する動揺分抽出手段と、前記動揺分
    抽出手段の抽出による動揺分を基に前記中空構造物の動
    揺に伴って前記中空構造物から発生する渦電流磁界を消
    去するための渦電流磁界消去信号を生成する第2渦電流
    磁界消去信号生成手段と、前記第1渦電流磁界消去信号
    生成手段または第2渦電流磁界消去信号生成手段の生成
    による渦電流磁界消去信号を選択する選択手段と、前記
    中空構造物の近傍に配置されて前記選択手段により選択
    された渦電流磁界消去信号により形成された磁界を前記
    渦電流磁界に作用させて前記渦電流磁界を打ち消す消磁
    手段とを備えてなる渦電流磁界消磁システム。
  4. 【請求項4】 前記中空構造物を水に浮かべたときの水
    深と喫水に応じた調定比率の設定値を基に前記偏差算出
    手段の算出値を補正する水深補正手段を備えている請求
    項1又は3記載の渦電流磁界消磁システム。
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