JP3374801B2 - ガス処理装置 - Google Patents

ガス処理装置

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JP3374801B2
JP3374801B2 JP26530099A JP26530099A JP3374801B2 JP 3374801 B2 JP3374801 B2 JP 3374801B2 JP 26530099 A JP26530099 A JP 26530099A JP 26530099 A JP26530099 A JP 26530099A JP 3374801 B2 JP3374801 B2 JP 3374801B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス処理装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来例に係るガス処理装置は図3に示す
ように、洗浄塔23内の酸排気入口26より上方に排気
処理用充填物25が設置され、散布管24から排気処理
用充填物25に散水が行われるようになっており、洗浄
塔23の底部に廃水管27が接続されている。また洗浄
塔23の清浄空気出口28から送風ファン22により清
浄空気が排出されるようになっている。
【0003】また洗浄塔23内の廃水の一部は、貯留槽
33に帰還され、また貯留槽33の補給水入口32には
補給管31が接続されている。また貯留槽33には薬品
注入装置30が取付け、貯留槽33から循環ポンプ29
にて排気処理用充填物25に散水が行われる。
【0004】以上のように従来例に係るガス処理装置は
図3に示すように、処理ガスを無機ハロゲン化ガスとし
て取扱うものであり、例えばSiF4ガスをガスとして
吸着処理する、或いは空気と混合して排気処理するよう
になっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図3に
示す従来例に係るガス処理装置では、例えばSiF4
スは、気液接触部分(排気処理用充填物25及び循環ポ
ンプ29による散水)で反応しきれなかったH2Si
6,洗浄塔23の洗浄水によって生成される副生成物
であるNaSiF6,(NH42SiF6などが後段の送
風ファン22に析出して、送風ファン22を停止させる
という問題がある。
【0006】本発明の目的は、洗浄塔でのガス処理を効
率的に行い、また洗浄塔への負荷軽減および生成物析出
を防止するガス処理装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係るガス処理装置は、処理対象のガスを流
動させる排気ダクトを備え、排気ダクトの下部に水槽を
取付け、 排気ダクトの天井側に複数の上部ローラをガス
流に沿って設置し、かつ水槽内にも複数の下部ローラを
設置し、 上部ローラと下部ローラに無端状の織布を掛渡
し、下部ローラ部で織布を水槽内の洗浄水に浸漬し、ガ
ス流方向の最終段の下部ローラから初段の下部ローラに
水槽内で織布を導き、水槽から繰出された濡れた織布を
排気ダクト内と水槽内とに交互に移動可能にローラで誘
導して蛇行させ、織布を折返して排気ダクト内に複数段
に設置し、 排気ダクトのガス流の上流側に散水管を設置
し、排気ダクトの下流側に清浄空気出口を配置し、 処理
対象のガスを、排気ダクト内に導入して、まず処理対象
のガスに散布管からの散布水を強制的に接触させて加水
分解反応を起こし、その反応生成物を複数段の濡れた織
布に次々に接触させて捕獲し、この織布に捕獲した反応
生成物を水槽の溶液にて溶解させて除去するよにしたも
のである。また、前記水槽内を多段に分割し、分割され
た各水槽内に前記複数の下部ローラの各々を配置し、前
記複数の上部ローラの各々に隣接して散布管をそれぞれ
設置し、隣接する後段の分割された水槽から前段の散布
管にポンプにより送水するようにし、処理ガスと散布管
からの散布水との反応および処理ガスと濡れた織布との
反応を複数回繰返して行うものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
より説明する。
【0009】(実施形態1)図1は、本発明の実施形態
1に係るガス処理装置を示す構成図である。
【0010】図1に示す本発明の実施形態1に係るガス
処理装置は、処理対象のガスを流動させる排気ダクト1
5を備えており、排気ダクト15の下部に水槽14を取
付けている。
【0011】さらに排気ダクト15の天井側にローラ1
6a,16a,16a・・・をガス流に沿って設置し、
かつ水槽14内にローラ16b,16b・・・と方向転
換用ローラ16c,16dを設置している。
【0012】そして、ローラ16a,16a,16a、
16b,16b、方向転換用ローラ16c,16dに無
端状の織布17を掛渡し、織布17を水槽14内の洗浄
水S内に浸漬し、方向転換用ローラ16cで方向転換さ
れて水槽14から繰出された織布17を排気ダクト15
内と水槽14内とに交互に移動可能にローラ16a,1
6bで誘導して蛇行させ、織布17を折返して排気ダク
ト15内に複数段に設置している。
【0013】また排気ダクト15の上流側に散水管11
を設置し、排気ダクト15の下流側に清浄空気出口18
を配置している。織布17は、散布管11から散布した
水の飛散防止と気液接触触媒を兼ねている。
【0014】また水槽14には余剰水を排出する廃水管
19が接続され、廃水管19の廃水出口20から余剰水
を廃水するようになっている。
【0015】次に、本発明の実施形態1に係るガス処理
装置を使用して処理対象のガスを処理する方法について
説明する。本発明の実施形態1に係るガス処理方法で
は、処理対象のガスとしてSiF4ガスを用いた場合を
例にとって説明する。
【0016】SiF4ガスは、空気と混合すると空気中
の水分と反応して一部は以下のような反応が起こる。 3SiF4+4H2O→2H2SiF6+Si(OH)4 したがって、排気ガス入口13から排気ダクト15内に
導入されるガスの中には、の反応式で混合物とSiF
4ガスとが混在している。
【0017】排気ガス入口13から排気ダクト15内に
導入されたSiF4ガスは、まず散布管11から散布さ
れた水と激しく反応してふっ化水素酸(HF)とケイ酸
(SiO2)を生じる。
【0018】の反応式で生成した混合物に、このふっ
化水素酸が作用して多量のH2SiF6が生成される。ま
た、以下の反応も同時進行する。 4HF+SiO2→SiF4+2H2O 2HF+SiF4→H2SiF6 さらに散布管11からの散布水領域を通過した処理ガス
は排気ダクト15内に送込まれ、折返して排気ダクト1
5内に複数段に設置された、濡れた織布17に次々に接
触する。
【0019】処理ガスと散布管11からの散布水との反
応、処理ガスと濡れた織布17との反応は全て発熱反応
であるため、散布水の吸熱反応(蒸発熱)効果及び織布
付着水の吸熱反応(蒸発熱)効果により更に反応は加速
する。
【0020】これらの反応により生成されたH2SiF6
は、後段の織布17に付着し、織布17はローラ16
a,16bによって水槽14内に導かれ、織布17に付
着したH2SiF6は、水槽17内の水に溶解することに
よって除去される。
【0021】また水槽14内の水は散布管11からの散
布水により常に補給されるため、余剰水は廃水出口20
から排出される。
【0022】以上のように本発明の実施形態1は、例え
ばSiF4ガスの排気が行われる洗浄塔の前段(図3参
照)に設置することにより、効率的にSiF4ガスを処
理し得る。また洗浄塔への負荷軽減及び生成物析出を防
止することにより、安定稼動に寄与することができる。
【0023】(実施形態2)図2は、本発明の実施形態
2に係るガス処理装置を示す構成図である。
【0024】図2に示す本発明の実施形態2に係るガス
処理装置は、水槽14内を水槽14a,14b,14
c,14d多段に分割し、各水槽14a,14b,1
4c,14d内にローラ16c,16b1,16b2,1
6dを設置し、織布17を水槽14a内の方向転換用ロ
ーラ16cで排気ダクト15内のローラ16a1に方向
転換して掛渡し、ローラ16a1からの織布17を水槽
14内のローラ16b1に掛渡し、ローラ16b1からの
織布17を排気ダクト15内のローラ16a2に掛渡
し、ローラ16a2からの織布17を水槽14内のロー
ラ16b2に掛渡し、ローラ16b2からの織布17を排
気ダクト15内のローラ16a3に掛渡し、ローラ16
a3からの織布17を水槽14内のローラ16dに掛渡
すことにより無端状に配置している。
【0025】さらに排気ダクト15内の天井側に設置し
たローラ16a1,16a2,16a3,16a4に隣接し
て散布管11a,11b,11c,11dをそれぞれ設
置し、後段の水槽から前段の散布管に水をポンプ21
a,21bにより送水するようにしたものである。
【0026】図2に示す本発明の実施形態2に係るガス
処理装置によれば、処理ガスと散布管からの散布水との
反応、処理ガスと濡れた織布との反応を複数回繰返して
行うことができ、反応の遅いガスも効率的に除去処理す
ることができるという利点を有する。
【0027】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、処理ガス
と散布水との反応、処理ガスと濡れた織布との反応を組
合せて行うため、これらの反応は全て発熱反応であり、
散布水の吸熱反応(蒸発熱)効果及び織布付着水の吸熱
反応(蒸発熱)効果により更に反応は加速させて行うこ
とができる。
【0028】したがって図3に示すような洗浄塔の前段
に設置することにより、効率的にガスを処理することが
でき、洗浄塔への負荷軽減及び生成物析出を防止するこ
とにより、安定稼動に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係るガス処理装置を示す
構成図である。
【図2】本発明の実施形態2に係るガス処理装置を示す
構成図である。
【図3】従来例に係るガス処理装置を示す構成図であ
る。
【符号の説明】
11 散水管 14 水槽 15 排気ダクト 17 織布

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理対象のガスを流動させる排気ダクト
    を備え、排気ダクトの下部に水槽を取付け、 排気ダクトの天井側に複数の上部ローラをガス流に沿っ
    て設置し、かつ水槽内にも複数の下部ローラを設置し、 上部ローラと下部ローラに無端状の織布を掛渡し、下部
    ローラ部で織布を水槽内の洗浄水に浸漬し、ガス流方向
    の最終段の下部ローラから初段の下部ローラに水槽内で
    織布を導き、水槽から繰出された濡れた織布を排気ダク
    ト内と水槽内とに交互に移動可能にローラで誘導して蛇
    行させ、織布を折返して排気ダクト内に複数段に設置
    し、排気ダクトのガス流の上流側に散水管を設置し、排気ダ
    クトの下流側に清浄空気出口を配置し、 処理対象のガスを、排気ダクト内に導入して、まず 処理
    対象のガスに散布管からの散布水を強制的に接触させて
    加水分解反応を起こし、その反応生成物を複数段の濡れ
    た織布に次々に接触させて捕獲し、この織布に捕獲した
    反応生成物を水槽の溶液にて溶解させて除去するように
    したことを特徴とするガス処理装置。
  2. 【請求項2】 前記水槽内を多段に分割し、分割された
    各水槽内に前記複数の下部ローラの各々を配置し、前記
    複数の上部ローラの各々に隣接して散布管をそれぞれ設
    置し、隣接する後段の分割された水槽から前段の散布管
    にポンプにより送水するようにし、処理ガスと散布管か
    らの散布水との反応および処理ガスと濡れた織布との反
    応を複数回繰返して行うようにしたことを特徴とする請
    求項1に記載のガス処理装置。
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