JP3371375B2 - 金属加工用潤滑油剤 - Google Patents

金属加工用潤滑油剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属加工用潤滑油剤に関
する。詳しくは、特定の直鎖オレフィンと極性基含有化
合物とを含有してなり、金属又はその合金の板又は箔、
特に、アルミニウム又はアルミニウム合金等の非鉄金属
の板又は箔の圧延,絞り,打抜き,引抜き,冷間鍛造等
の塑性加工及び金属の切削,研削加工等の金属加工にお
いて、摩耗粉の発生量を抑制し、製品の表面状態を良好
に仕上げることができるとともに、金属加工性能を向上
させ、生産性を向上させることができる金属加工用潤滑
油剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属又はその合金の板又は箔を圧延等の
金属加工する際に用いられる金属加工用潤滑油剤には、
生産性向上の見地から、圧延性能等の金属加工性能が要
求される。同時に、加工後の金属表面の品質、特に、表
面仕上げや清浄性が良好であることが要求される。しか
るに、金属又はその合金の板又は箔、特に、アルミニウ
ム又はアルミニウム合金等の非鉄金属の板又は箔、なか
でもアルミニウムの純度の高いアルミニウム材を加工す
る場合、加工時に摩耗粉が大量に発生することがある。
従来、金属加工用潤滑油剤は、鉱油や合成系飽和炭化水
素油に、アルコール類,脂肪酸エステル類,脂肪酸等の
油性剤や極圧剤を配合することによって、ある程度の加
工性を維持してきた。しかし、この種の従来の金属加工
用潤滑油剤では、金属加工性能を高めることができて
も、金属の表面品質を良好に保つことができないという
問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、金属又はその合金の板又は箔、特に、アルミニウム
等の非鉄金属の板又は箔を金属加工する際、加工性に優
れるとともに、摩耗粉の発生量を抑制し、表面品質に優
れた金属加工用潤滑油剤を開発すべく鋭意研究を重ね
た。その結果、特定の直鎖オレフィンと極性基含有化合
物とを用いることにより、優れた性能を備えた金属加工
用潤滑油剤が得られることを見出した。本発明は、かか
る知見に基づいて完成したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、
(A)炭素数6〜40の直鎖オレフィンと(B)酸ア
ミド化合物,酸イミド化合物,酸エステル化合物,
ベンジルアミン化合物およびメタクリレート類とア
ミン化合物,アミド化合物,エーテル化合物あるいはカ
ルボニル化合物からなるモノマーとの共重合物から選ば
れた少なくとも一種の極性基含有化合物とを含有するこ
とを特徴とする金属加工用潤滑油剤を提供するものであ
る。先ず、本発明の金属加工用潤滑油剤を構成する
(A)成分の直鎖オレフィンは、上述の如く、炭素数が
6〜40のものである。ここで、炭素数が6未満のもの
は、引火点が低く、加工時に火災発生の危険性があるた
め適当でない。また、炭素数が40を超えるものは、固
体状となるため使用が困難であり、しかも基油や他の添
加剤などとの混合,溶解が困難となり不適当である。さ
らに、炭素数が40を超えるものは、一般的でなく、入
手も困難である。この直鎖オレフィンの中では、分子内
に二重結合を1個有し、炭素数が6〜30の化合物が好
ましく、特に、炭素数が12〜30のα−オレフィン
(すなわち、n−α−オレフィン)が最適である。これ
らの直鎖オレフィンの具体例としては、1−オクテン,
1−デセン,1−ドデセン,1−テトラデセン,1−ヘ
キサデセン,1−オクタデセン,1−エイコセンあるい
はこれらの混合物などを挙げることができる。これらの
直鎖オレフィンは、様々な製法によって得られたものを
用いることができるが、例えば、エチレンを通常の手段
で重合させて得られるエチレンオリゴマーを使用するこ
とができる。
【0005】ところで、本発明の金属加工用潤滑油剤に
おいては、前記(A)成分の直鎖オレフィンは、単独で
用いて金属加工用潤滑油剤を構成することもできるが、
(A)成分の直鎖オレフィンには、(A')成分として、
鉱油及び/又は合成油などの基油あるいは水を配合する
ことができる。この場合、(A')成分を配合することに
よって、酸化安定性が向上し、また耐摩耗性を向上させ
ることができる。そして、(A)成分と(A')成分との
配合割合については、特に限定はされないが、(A)成
分の直鎖オレフィンは、潤滑油剤全体の2〜99.99重
量%、好ましくは2〜60重量%、より好ましくは5〜
50重量%の割合で配合することができる。直鎖オレフ
ィンが2重量%未満では、金属加工性能を保つことがで
きない場合がある。また、99.99重量%を超えると、
摩耗粉の発生を抑制する添加剤の効果を発揮できないお
それがあり好ましくない。ここで、前記(A)成分の直
鎖オレフィンとともに、本発明の金属加工用潤滑油剤を
構成することができる(A')成分のうち、基油として
は、鉱油,合成油などを使用することができる。上記基
油としては、通常潤滑油として用いられるものを使用す
ることができ、40℃における動粘度が0.5〜1,000
cSt 、好ましくは0.5〜100cSt 、特に0.5〜30cS
t のものが好適に用いられる。
【0006】前記基油のうち鉱油としては、種々のもの
を挙げることができる。例えば、パラフィン基系原油,
中間基系原油あるいはナフテン基系原油を常圧蒸留する
か、あるいは常圧蒸留の残渣油を減圧蒸留して得られる
留出油、またはこれを常法にしたがって精製することに
よって得られる精製油、例えば、溶剤精製油,水添精製
油,脱ロウ処理油,白土処理油等を挙げることができ
る。これらの鉱油に、前記直鎖オレフィンを配合する
と、得られる潤滑油剤は、酸化安定性や耐摩耗性が向上
する。
【0007】また、合成油としては、前記直鎖オレフィ
ン以外のオレフィン(例えば、ポリブテン,ポリプロピ
レン等の分岐オレフィン等),このオレフィンの水素化
物,ポリオールエステル〔例えば、TMP(トリメチロ
ールプロパン)脂肪酸エステル,PE(ペンタエリスリ
トール)脂肪酸エステル等〕等のエステル系化合物など
を用いることができる。特に、低分子量ポリブテン,低
分子量ポリプロピレンさらには炭素数8〜14のα−オ
レフィンオリゴマー及びこれらの水素化物が好ましい。
これらの合成油に前記直鎖オレフィンを配合すると、得
られる潤滑油剤は、使用中に発する臭気が少なく、作業
環境が向上し、さらに加工製品の表面の脱脂性が向上す
る。そして、基油の代わりに水を用いると、水に直鎖オ
レフィンが分散したエマルジョン型の潤滑油剤となり、
本発明ではこれを用いることもできる。
【0008】次に、本発明の金属加工用潤滑油剤を構成
する(B)成分の極性基含有化合物としては、酸アミ
ド化合物,酸イミド化合物,酸エステル化合物,
ベンジルアミン化合物およびメタクリレート類とアミ
ン化合物,アミド化合物,エーテル化合物あるいはカル
ボニル化合物からなるモノマーとの共重合物から選択さ
れたものが挙げられ、これらの一種あるいは二種以上が
用いられる。 先ず、酸アミド化合物は、例えば、炭素
数8〜30の脂肪酸とポリアルキレンポリアミンとの反
応生成物又は、さらに、それらとホウ素化合物(例え
ば、ホウ酸,ホウ酸エステル,ハロゲン化ホウ素,ホウ
酸塩(Na,K,Li塩等)など)との反応生成物であ
る。ここで、上記の炭素数8〜30の脂肪酸としては、
例えば、カプリル酸,カプリン酸,ラウリン酸,ミリス
チン酸,パルミチン酸,ステアリン酸,イソステアリン
酸,アラキン酸,ベヘン酸,ウンデシル酸,オレイン
酸,リノール酸,リノレン酸,アラキドン酸などの直鎖
及び分岐の飽和脂肪酸あるいは不飽和脂肪酸が挙げられ
る。一方、ポリアルキレンポリアミンとしては、例え
ば、ジエチレントリアミン,トリエチレンテトラミン,
テトラエチレンペンタミン,ペンタエチレンヘキサミン
等が挙げられ、単独で又は組み合わせて用いられる。
【0009】また、酸イミド化合物は、様々なものがあ
り、例えば、分子量200〜3,000のポリマー(例え
ば、ポリブテン,ポリイソブチレン,ポリプロピレン
等)とジカルボン酸もしくはその無水物とポリアルキレ
ンポリアミンとの反応生成物、又はさらにそれらとホウ
素化合物(例えば、ホウ酸,ホウ酸エステル,ハロゲン
化ホウ素,ホウ酸塩(Na,K,Li塩等)など)との
反応生成物が好ましく用いられる。ここで、ジカルボン
酸又はその無水物としては、炭素数4〜8の飽和ジカル
ボン酸又は不飽和ジカルボン酸又はそれらの無水物があ
り、例えば、コハク酸,グルタル酸,アジピン酸,ピメ
リン酸,スベリン酸,マレイン酸,フマル酸及びこれら
の無水物、特に無水コハク酸,無水マレイン酸などが挙
げられる。一方、ポリアルキレンポリアミンは、前記酸
アミド化合物の場合と同じものを用いることができる。
この酸イミド化合物の具体例としては、ポリブテニルコ
ハク酸イミドをはじめとするポリアルケニルコハク酸イ
ミド及びそのホウ素誘導体が挙げられる。
【0010】さらに、酸エステル化合物は、様々なもの
があり、例えば、分子量200〜3,000のポリマー
(例えば、ポリブテン,ポリイソブチレン,ポリプロピ
レン等)とジカルボン酸又はその無水物と多価アルコー
ルとの反応生成物が好ましく用いられる。ここで、ジカ
ルボン酸又はその無水物については、前記酸イミドの場
合と同じものを用いることができる。一方、多価アルコ
ールとしては、様々なものがあり、例えば、エチレング
リコール,プロピレングリコール,トリメチロールプロ
パン,ペンタエリスリトール,ソルビトール等が挙げら
れる。この酸エステル化合物の具体例としては、ポリブ
テニルコハク酸とペンタエリスリトールやエチレングリ
コールエステルなどのポリアルケニルコハク酸エステル
を挙げることができる。
【0011】さらに、ベンジルアミン化合物としては、
ポリブテン又はポリプロピレンとフェノールから合成さ
れたアルキル又はアルケニルフェノール,ホルムアルデ
ヒド及びポリアミンをマンニッヒ反応させて製造された
ものを使用することができる。その具体例とては、2−
ヒドロキシ−5−アルキルベンジル(ポリ)アミンが挙
げられる。一方、共重合物は、メタクリレート類とアミ
ン化合物,アミド化合物,エーテル化合物あるいはカル
ボニル化合物からなるモノマーとの共重合物である。こ
こで、メタクリレート類は、炭素数1〜20のアルキル
基を有するアルキルメタクリレート(メチルメタクリレ
ート,エチルメタクリレート,ブチルメタクリレート,
オクチルメタクリレート,ラウリルメタクリレート,ト
リデシルメタクリレート,ステアリルメタクリレート,
オレイルメタクリレートなど)を挙げることができる。
特に炭素数8〜20のアルキル基を有するものが好まし
い。また、アミン化合物,アミド化合物,エーテル化合
物あるいはカルボニル化合物からなるモノマーとして
は、例えば、アミン化合物としてジエチルアミノエチル
メタクリレート,2−メチル−5−ビニルピリジンなど
があり、アミド化合物としてN−ビニルピロリドンがあ
り、エーテル化合物としてポリエチレングリコールメタ
クリレートがあり、さらにカルボニル化合物として無水
マレイン酸がある。
【0012】本発明において、(B)成分としては、上
記の各種成分を用いることができるが、特に、酸アミド
化合物及び酸イミド化合物が好ましく用いられる。その
好ましい具体例としては、イソステアリン酸とテトラエ
チレンペンタミン(TEPA)との反応生成物あるいは
ポリブテンと無水マレイン酸とTEPAとの反応生成物
が挙げられる。本発明の潤滑油剤において、各成分の配
合割合は、特に制限はなく、各種状況に応じて適宜定め
ればよい。例えば、(B)成分の極性基含有化合物は、
(A)成分あるいは〔(A)+(A')〕成分に対して、
0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%、より好
ましくは0.1〜1重量%の割合を目安に配合すればよ
い。(B)成分の極性基含有化合物の添加量が0.01重
量%未満では、表面品質の向上効果及び生産性の向上効
果が充分に発現されないおそれがあり、また、5重量%
を超えると、加工性が低下するおそれがあり好ましくな
い。
【0013】本発明の金属加工潤滑油剤は、前記の各成
分(A)及び(B)あるいは(A),(A')及び(B)
から構成されるが、その他に、必要に応じて、(C)成
分として、各種の添加剤を本発明の目的を阻害しない範
囲で適宜配合することができる。ここで、各種の添加剤
としては、油性向上剤,防錆剤,腐食防止剤,消泡剤,
乳化剤などが挙げられる。上記油性向上剤としては、例
えば、脂肪族アルコール,カルボン酸エステル,脂肪酸
などを用いることができる。上記脂肪族アルコールとし
ては、炭素数6〜40の分岐飽和又は不飽和アルコール
及び炭素数6〜20の直鎖飽和又は不飽和アルコールを
用いることができる。また、カルボン酸エステルとして
は、上記脂肪族アルコールと炭素数6〜40の直鎖ある
いは分岐の飽和又は不飽和脂肪酸又はジカルボン酸との
反応生成物を用いることができる。そして、脂肪酸とし
ては、炭素数6〜40の直鎖あるいは分岐の飽和又は不
飽和脂肪酸を用いることができる。乳化剤としては、ノ
ニオン系界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンノニ
ルフェニルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキル
(フェニル)エーテル、脂肪酸エチレンオキサイド付加
物など)、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性
剤などを用いることができる。
【0014】
【実施例】更に、実施例及び比較例により本発明を詳細
に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定
されるものではない。なお、実施例中の配合量は、全て
重量%である。 (a)圧延実験(アルミニウム箔の圧延) 圧延材として高純度アルミ箔材(アルミニウム分:99.
99%,板厚:0.1mm,板幅:60mm,コイル)を
用意し、これを下記に示す圧延条件にて、各圧延用潤滑
油剤を用いて圧延を行った。なお、圧延方法は、2水準
の圧下率(42%,53%)で定圧下率圧延(圧延長
さ:550m)を行い、圧下率53%,圧延距離500
mの時点での圧延荷重の比較及び試験後の圧延箔上の摩
耗粉洗浄性を評価した。 圧延条件 圧延機 可逆式4重圧延機 ワークロール SUJ−2,φ135×200L, クラウン:2/100 HS:95,Ra:0.2〜0.25μm バックアップロール SW−2,φ200×200L 張力 前方12kgf,後方6kgf 圧延速度 100m/min 圧下力 8〜27ton 圧延油給油量 約26リットル/min 給油温度 40℃
【0015】(b)摩耗粉洗浄性の評価方法(テープテ
スト法) 圧延後のアルミ箔表面にセロテープを粘着し、付着摩耗
粉を採取した。これを白紙に貼りつけて摩耗粉による汚
れの度合を目視判定し、アルミ箔表面の付着摩耗粉洗浄
性を評価した。 洗浄性の評価判定 ◎ : 汚れがなく合格 ○ : 汚れ極めて少なく合格 △ : 汚れあり不合格 × : 汚れ多く不合格
【0016】実施例1,2及び比較例1 (A')成分として、40℃の動粘度3.0cSt のパラフィ
ン系鉱油を用い、第1表に示す配合割合で各成分を配合
し、(A)+(A')+(B)〔(C)成分を含まず。〕
からなる圧延用潤滑油剤を調製し、前記圧延を行った。
その結果を第1表に示す。
【0017】
【表1】
【0018】実施例3,4及び比較例2,3 (A')成分として、40℃の動粘度3.0cSt のパラフィ
ン系鉱油を用い、第2表に示す配合割合で各成分を配合
し、(A)+(A')+(B)+(C)の圧延用潤滑油剤
を調製し、前記圧延を行った。その結果を第2表に示
す。
【0019】
【表2】
【0020】実施例5,6及び比較例4 (A')成分として、40℃の動粘度2.5cSt の合成油を
用い、第3表に示す配合割合で各成分を配合し、(A)
+(A')+(B)〔(C)成分を含まず。〕の圧延用潤
滑油剤を調製し、前記圧延を行った。その結果を第3表
に示す。
【0021】
【表3】
【0022】実施例7,8及び比較例5,6 (A')成分として、40℃の動粘度2.5cSt の合成油を
用い、第4表に示す配合割合で各成分を配合し、(A)
+(A')+(B)+(C)の圧延用潤滑油剤を調製し、
前記圧延を行った。その結果を第4表に示す。
【0023】
【表4】
【0024】実施例1,2,5及び6についてみると、
(A)成分と(A')成分の混合物に(B)成分の極性基
含有化合物を加えることによって、圧延荷重の低減によ
る加工性の向上と、摩耗粉発生量低減による圧延材表面
の清浄性の向上が見られ、(B)成分の極性基含有化合
物を加えることによる効果が発揮されていることが判
る。また、実施例3,4及び7,8についてみると、上
記の(A),(A')及び(B)の混合物に(C)成分を
加えることによって、洗浄性や圧延性の効果が増大する
ことが判る。一方、比較例2及び5についてみると、
(A)成分と(A')成分の混合物に(C)成分を加えた
だけで、(B)成分を含まない場合には、圧延荷重の低
減はみられるが、表面の清浄性が劣ることが判る。ま
た、比較例3及び6についてみると、(A')成分に、
(B)成分及び(C)成分を加えただけで、(A)成分
を含まない場合には、圧延荷重が非常に高く、加工性に
劣ることが判る。上記の結果から、(A)成分と(A')
成分の混合物に(B)成分を加えることによって、高純
度のアルミニウム材(アルミニウム含有率99%以上)
を加工する場合、加工性を保ちながら、摩耗粉の発生を
抑制することができ、被加工物の表面の清浄性を保こと
ができる。その上、(C)成分を加えることによって、
清浄性と加工性をより向上させることができる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の金属加工
用潤滑油剤は、例えば、非鉄金属、特に、高純度アルミ
ニウム材(アルミニウム含有率99%以上)の圧延用潤
滑油剤として用いた場合に、圧延荷重低減,圧下率向上
などの圧延性能に優れ、生産性を向上させることができ
るとともに、圧延後、表面の摩耗粉の発生量を抑制する
ことができ、製品の表面品質を向上させることができ
る。したがって、本発明の金属加工用潤滑油剤は、各種
金属、特に、非鉄金属又はその合金の圧延をはじめとす
る金属加工の際の金属加工用潤滑油剤として幅広く、か
つ有効に利用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C10M 139:00) C10M 101:02 (C10M 169/04 C10N 40:20 Z 101:02 105:04 133:16 139:00) (C10M 173/02 105:04 133:16 139:00) C10N 40:20 (56)参考文献 特開 平2−133495(JP,A) 特開 平5−98274(JP,A) 特開 平6−9983(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C10M 169/04 C10M 101/02 C10M 105/04 C10M 105/32 - 105/48 C10M 105/60 C10M 105/68 C10M 107/28 C10M 107/42 C10M 109/02 C10M 127/02 C10M 129/68 - 129/84 C10M 129/95 C10M 133/06 C10M 133/16 - 133/20 C10M 133/56 C10M 139/00 C10M 145/14 C10M 149/02 - 149/10 C10M 159/16 C10M 173/00 - 173/02 C10N 40:20 - 40:24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)炭素数6〜40の直鎖オレフィン
    と(B)炭素数8〜30の脂肪酸とポリアルキレンポ
    リアミンとの反応生成物、あるいはそれらとホウ素化合
    物との反応生成物および酸イミド化合物から選ばれた
    少なくとも一種の極性基含有化合物とを含有することを
    特徴とする金属加工用潤滑油剤。
  2. 【請求項2】 (A)炭素数6〜40の直鎖オレフィ
    ン、(A’)鉱油及び/又は合成油からなる基油あるい
    は水及び(B)炭素数8〜30の脂肪酸とポリアルキ
    レンポリアミンとの反応生成物、あるいはそれらとホウ
    素化合物との反応生成物および酸イミド化合物から選
    ばれた少なくとも一種の極性基含有化合物を含有するこ
    とを特徴とする金属加工用潤滑油剤。
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