JP3369406B2 - レース投票券購入精算システム - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、競馬の勝馬投票券
等のレース投票券の購入、精算に使用するシステムで、
公衆通信網を用いた端末装置をレース場に設けられたセ
ンタと結び、センタから端末装置に動画，静止画，文
字，音声等によるレースに関する各種のデータを提供
し、端末装置に装着したＩＣカードを利用してレース投
票券の購入、払い戻しの精算を電子決裁で行うシステム
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えば、競馬の勝馬投票券を購入
する場合、競馬場に直接出かけてレースを観戦しながら
その競馬場の売り場で購入したり、場外売り場と称する
販売施設に行って購入する方法が一般的であり、また、
券購入の参考とするための枠順や、オッズ（予想配当
表）、各馬や騎手の過去のレース成績等のデータは、新
聞やテレビ等を見るというのが一般的である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従って、このような従
来の技術では、レースに関するデータ収集とレースの投
票券購入を同一場所で検討、購入することが困難であ
り、不便でもあった。本発明の課題は、レースに関する
データを端末装置によりレース場に設置した管理装置か
ら得ることができ、かつＩＣカードを利用し、端末装置
を介してレース投票券の購入、払い戻し等の精算を行う
ことが可能なレース投票券購入精算システムを実現する
ことである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、電子マネーを
格納したＩＣカードと、携帯型の端末装置と、レース場
に設けられる管理装置とより成り、前記管理装置は、前
記端末装置と前記公衆通信網によりデータの通信を行う
通信手段と、レースを撮影する第１のカメラと、レース
前の出場物を撮影する第２のカメラと、レースに関する
データを格納するファイル部とを備え、前記端末装置
は、前記ＩＣカードを装着するカード装着部と、公衆通
信網を介してレース場外から前記管理装置とのデータの
通信を可能にする通信手段と、購入すべきレース投票券
等のデータを入力する入力手段と、この入力手段により
入力されたデータ、前記管理装置から送られてくる第１
のカメラまたは第２のカメラによる中継画像や、レース
に関するデータ、及び前記ＩＣカード内のデータを表示
する表示手段と、前記管理装置に要求する画像やデータ
を選択する選択手段とを備え、この選択手段は、前記第
１のカメラと前記第２のカメラの画像を選択すると共
に、前記第２のカメラの画像を選択したとき、画像を重
視する解像度の画面及び出場物の動きを重視する解像度
の画面を選択する機能を有し、前記ＩＣカードに格納さ
れた電子マネーの額を上限として行われる前記端末装置
からのレース投票券の購入を前記管理装置で受け付け、
前記ＩＣカード内の電子マネーを前記端末装置から前記
管理装置に送信してレース投票券購入の支払いを行うと
共に、その購入データを前記ファイル部及び前記ＩＣカ
ードに格納し、レース終了後、ＩＣカード内のレース投
票券の購入データを前記端末装置から管理装置に送信し
て、この購入データが前記センタのファイル部のデータ
として存在することが確認されると、購入データに対応
する配当分の電子マネーを管理装置から前記端末装置に
送信して前記ＩＣカードに格納することを特徴とする。

【０００５】

【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の実
施の形態の一例を説明する。図１は本発明によるレース
投票券購入精算システムの実施の形態を示すシステム構
成図で、ここでは勝馬投票券用のシステムを例にして説
明する。図において１はＩＣカード、１０はこのＩＣカ
ード１が装着可能な携帯用の端末装置で、この端末装置
１０は各種のデータの表示、表示内容の選択、勝馬投票
券の購入・払い戻しの操作を行う機能、及びパーソナル
・ハンディホン・システム（以下ＰＨＳと略記する）に
よるデータ通信機能を搭載しており、その詳細について
は後で説明する。

【０００６】２０は競馬場に設けられた管理装置として
のセンタで、このセンタ２０は競馬に関する各種データ
の保有、そのデータの発信、勝馬投票券の販売・払い戻
し等の管理を行う装置であり、その詳細については後で
説明する。３０はＰＨＳ網（公衆通信網）で、このＰＨ
Ｓ網３０としては第１種通信事業者の提供するＰＨＳ
網、または地域を限定した事業所用ＰＨＳ網が使用さ
れ、センタ２０はこのＰＨＳ網３０に接続されている。

【０００７】３１はＰＨＳ基地局で、このＰＨＳ基地局
３１は端末装置１０とＰＨＳにて通信するためのアンテ
ナを有する通信装置であり、ＰＨＳ網３０と接続してい
る。図２は端末装置１０の構成を示すブロック図であ
る。この図に見られるように端末装置１０は、制御部
（制御手段）１１、ＰＨＳ送受信部（通信手段）１２、
カード装着部１３、画像デコーダ部１４、音声デコーダ
部１５、表示部１６、音声出力部１７、操作部１８、及
びＲＡＭ１９を備えている。

【０００８】ここで制御部１１は、装置対応の制御プロ
グラムに基づいて端末装置１０全体を制御する機能を司
り、ＰＨＳ送受信部１２は、この制御部１１からのデー
タをセンタ２０へ送信したり、センタ２０からのデータ
を受信するデータ通信機能を有している。カード装着部
１３は、ＩＣカード１の挿抜が可能で、このカード装着
部１３に装着されたＩＣカード１は、電子マネーと購入
した勝馬投票券のデータ保管場所として機能し、端末装
置１０による勝馬投票券購入の際に電子マネーが引き出
され、払い戻しにより貯蓄されるものとなっている。

【０００９】画像デコーダ部１４は、センタ２０から受
信した動画、静止画のデジタルデータをアナログデータ
に変換し表示部１６に送るものである。音声デコーダ部
１５は、センタ２０から受信した音声のデジタルデータ
をアナログデータに変換して音声出力部１７に送るもの
である。表示部１６は、画像デコーダ部１４から送られ
てきた動画や静止画の表示と、制御部１１から送られて
きたデータを表示するもので、この表示部１６としては
液晶ディスプレイ等が使用されている。

【００１０】音声出力部１７は、音声デコーダ部１５か
ら送られてきた音声を出力をするもので、スピーカやヘ
ッドホーンあるいはイヤホーンが使用される。操作部１
８は、表示部１６に表示するデータの切り替え操作（選
択操作）や、勝馬投票券の購入、払い戻し等の操作を行
うキー群（入力手段、選択手段）により構成されてい
る。

【００１１】ＲＡＭ１９は、操作部１８により入力され
たデータや、センタ２０から送られてきたデータを記憶
する記憶手段として働くものである。図３はセンタ２０
の構成を示すブロック図である。このセンタ２０は、制
御部（制御手段）２１、通信制御部（通信手段）２２、
画像エンコーダ部２３、音声エンコーダ部２４、第１の
カメラ２５と第２のカメラ２６、マイク２７、及びファ
イル部２８により構成されている。

【００１２】ここで制御部２１は、センタ対応の制御プ
ログラムに基づいてセンタ２０全体を制御する機能を司
り、また通信制御部２２は、この制御部２１からのデー
タを端末装置１０へ送信したり、端末装置１０からのデ
ータを受信する機能を有している。第１のカメラ２５は
レースの実況中継の画像を多角的に撮影するために馬場
やスタンド等に複数台据え付けられている。

【００１３】また、第２のカメラ２６はパドックに据え
つけられるもので、この第２のカメラ２６は、通常のテ
レビ放送によるパドックの映像よりも、より詳しい馬の
状態を端末装置１０に提供するためにパドックで披露さ
れる出走馬１頭に対して１台割り当てることが望まし
い。画像エンコーダ部２３は、第１のカメラ２５や第２
のカメラ２６が撮影したアナログ動画データをデジタル
データに変換して制御部２１に送るものであり、また、
音声エンコーダ部２４は実況中継用のマイク２７から入
力されるアナウンサーのアナログ音声データをデジタル
データに変換して制御部２１に送るものである。

【００１４】ファイル部２８は、動画，静止画，音声等
のデータや競馬に関する各種のデータの格納を行い、制
御部２１からの要求に応じてデータを制御部２１へ送信
する機能を有している。２９はＡＴＭ（入出金装置）
で、このＡＴＭ２９はＩＣカード１を挿入して所定の操
作を行うことにより、現金や預金を電子マネー化してＩ
Ｃカード部１に格納し、またＩＣカード１内の電子マネ
ーを現金や預金に換金する機能を有している。

【００１５】尚、センタ２０は全国の競馬場に設けられ
るものとして、これらのセンタ間でデータの授受を行う
ネットワークを形成すれば、ファイル部２８を各競馬場
で行われるレースの全データの格納するものとして、各
センタで共有することが可能である。また、ＡＴＭ２９
はセンタ２０の付属装置として設置できるが、金融機関
に設置されるＡＴＭをセンタ２０と接続してＩＣカード
１を使用できるようにするとよい。

【００１６】図４は端末装置１０の正面図で、図示した
ように操作部１８は以下のキー群により構成されてい
る。すなわち、４１は表示切り替えキーで、この表示切
り替えキー部４１は表示部１６の表示内容の切り替えを
行う複数のキーから成り、各キーについては後で説明す
る。

【００１７】４２は表示消去キー、４３はファンクショ
ンキーＦ１〜Ｆ４から成るファンクションキー部で、表
示消去キー４２はファンクションキーＦ１〜Ｆ４に対応
させて表示部１６に表示されるキーの内容を消去すると
きに押下するものである。４４はテンキー（数値入力キ
ー）で、勝馬投票券購入時などに番号・購入数を入力す
るためのキーである。

【００１８】４５はスクロールキーで、このスクロール
キー４５は表示内容が１画面内に収まらないときに画面
スクロールを行ったり、表示画面上のカーソルを移動さ
せて表示項目の指定に使用するキーである。４６はファ
ンクションキーＦ１〜Ｆ４による指示や数値入力キー４
４による入力データの承認を行うための実行キー、４７
は取消を行う取消キーである。

【００１９】図５は表示切り替えキー部４１の詳細を示
す拡大正面図である。５１は勝馬投票券購入画面表示キ
ーで、購入する勝馬投票券の入力、購入を行う画面を表
示させるキーである。５２はレース表示キーで、第１の
カメラ２５により撮影されたレースの動画を表示させる
キーである。

【００２０】５３はパドック表示キーで、第２のカメラ
２６により撮影されたパドック内の各出走馬の動画を表
示させるキーである。５４はオッズ表示キーで、オッズ
をリアルタイムで表示させるキーである。５５は馬・騎
手情報キーで、馬・騎手に関するすべての情報を表示さ
せるキーである。

【００２１】５６は過去のレース表示キーで、各競馬場
における過去のレースの動画を表示させるキーである。
５７は結果／払い戻しキーで、レース結果と払い戻しを
行うための操作画面を表示させるキーである。５８はＩ
Ｃカードデータ表示キーで、ＩＣカード１内の電子マネ
ーの残高、購入・払い戻し履歴等のデータを表示させる
キーである。

【００２２】次に、上述した構成の作用について説明す
るが、端末装置１０とセンタ２０との間のデータの授受
は、端末装置１０のＰＨＳ送受信部１２とセンタ２０の
通信制御部２２との間でＰＨＳ網３０及び最寄りのＰＨ
Ｓ基地局３１を介して行われるので、これらの間の接続
については、説明を省略する。また、センタ２０の第１
のカメラ２５により撮影された画像のアナログデータは
すべて画像エンコーダ部２３によりデジタルデータ化さ
れ、端末装置１０の画像デコーダ部１４でアナログデー
タ化されるので、その説明も省略する。

【００２３】同様に、マイク２７の入力音声のデジタル
データ化、アナログデータ化は音声エンコーダ部２４と
音声デコーダ部１５により行われるものとする。まず、
馬及び騎手のデータの表示について説明する。端末装置
１０の電源を入れ、テンキー４４の操作によりセンタの
電話番号を入力すると、端末装置１０がセンタ２０に接
続される。

【００２４】この状態で操作部１８の馬・騎手データ表
示キー５５を押下すると、制御部１１により馬及び騎手
の一覧表を要求するデータと端末装置１０固有のＩＤ
（識別子）がセンタ２０に送信される。センタ２０のフ
ァイル部２８には馬及び騎手に関するデータが予め格納
されており、制御部２１によりこのファイル部２８から
馬名及び騎手名の一覧表のデータが取り出されて端末装
置１０に送信され、そして端末装置１０で制御部１１に
より馬名及び騎手名の一覧表が表示部１６に表示され
る。

【００２５】ここで、端末装置１０のスクロールキー４
５で表示画面上のカーソルを移動させて表示させたい馬
や騎手を指定した後、実行キー４６を押下すると、制御
部１１によりそのデータがＩＤと共にセンタ２０に送信
され、センタ２０の制御部２１によりファイル部２８か
ら指定された馬や騎手のデータが取り出されて端末装置
１０に送信される。

【００２６】これにより端末装置１０では、制御部１１
により指定された馬や騎手のデータが表示部１６に表示
される。このデータ表示において、表示が馬の場合、制
御部１１は表示画面のファンクションキーＦ１に対応す
る位置に「調教画像」を表示させ、これを見てこのファ
ンクションキーＦ１を押下すると、制御部１１によりこ
の馬の調教時の画像のデータを要求するデータと端末装
置１０のＩＤがセンタ２０に送信される。

【００２７】そして、センタ２０で制御部２１により指
定された馬の調教時の画像のデータが取り出されて端末
装置１０に送信され、端末装置１０で制御部１１により
馬の調教時の画像が表示部１６に表示される。次に、過
去のレースのデータの表示について説明する。端末装置
１０の操作部１８の過去のレース表示キー５６を押下す
ると、制御部１１により過去のレースの一覧表を要求す
るデータと端末装置１０のＩＤがセンタ２０に送信られ
る。

【００２８】センタ２０のファイル部２８には過去のレ
ースに関するデータが予め格納されており、制御部２１
によりこのファイル部２８から過去のレースの一覧表の
データが取り出されて端末装置１０に送信され、そして
端末装置１０で制御部１１により過去のレースの一覧表
が表示部１６に表示される。ここで、端末装置１０のス
クロールキー４５で表示画面上のカーソル移動させて表
示させたい過去のレースを指定した後、実行キー４６を
押下すると、制御部１１によりそのデータがＩＤと共に
センタ２０に送信され、センタ２０の制御部２１により
ファイル部２８から指定された過去のレースの枠順やレ
ース結果等のデータが取り出されて端末装置１０に送信
される。

【００２９】これにより端末装置１０では、制御部１１
により指定された過去のレースのデータが表示部１６に
表示される。次に、オッズの表示について説明する。端
末装置１０の操作部１８のオッズ表示キー５４を押下す
ると、制御部１１によりオッズを要求するデータと端末
装置１０のＩＤがセンタ２０に送信される。

【００３０】センタ２０のファイル部２８には売上げに
応じて変化するオッズのデータが定期的に格納され、セ
ンタ２０では端末装置１０からオッズを要求するデータ
を受けると、制御部２１によりファイル部２８から最新
のオッズのデータを取り出して端末装置１０に送り、端
末装置１０では制御部１１によりオッズのデータが表示
部１６に表示される。

【００３１】更に、オッズ表示キー５４を押下すると、
再びセンタ２０にオッズを要求するデータが送信され、
センタ２０から送られてきた最新のオッズが表示部１６
に表示部される。競馬の場合、オッズは単勝、馬番連
勝、枠番連勝の３種類があり、表示部にはこの３種類の
オッズが表示されるが、このオッズの表示中、制御部１
１は表示部１６の表示画面のファンクションキーＦ１に
対応した位置に「単勝」を、ファンクションキーＦ２に
対応した位置に「馬連」を、ファンクションキーＦ３に
対応した位置に「枠連」を、ファンクションキーＦ４に
対応した位置に「購入メモ」をそれぞれ表示させる。

【００３２】これを見てファンクションキーＦ１を押下
すると、単勝のオッズのみ拡大表示され、同様にファン
クションキーＦ２またはＦ３を押下すると馬連または枠
連のオッズが拡大表示される。また、ファンクションキ
ーＦ４キーを押下すると、これらのオッズを見ながら購
入したい勝馬投票券の番号をレース番号等と共に入力す
ることが可能となり、テンキー４４によりその番号を入
力すると、そのデータが制御部１１によりＲＡＭ１９に
記憶される。

【００３３】次に、パドックの中継について説明する。
競馬ではレース前にパドックで出走馬が披露されるの
で、端末装置１０の操作部１８に設けられたパドック表
示キー５３を押下すると、制御部１１によりパドックの
画像を要求するデータと端末装置１０のＩＤがセンタ２
０に送信され、センタ２０の制御部２１により第２のカ
メラ２６によって撮影されているパドックの画像のデー
タと、マイク２７から入力されたアナウンサーによる実
況中継の音声のデータが、端末装置１０に送られる。

【００３４】端末装置１０では、送られてきたデータの
画像、つまりパドックでの画像が表示部１６に表示され
ると共に、音声出力部１７からアナウンサーの音声が出
力される。パドックの画像を撮影する第２のカメラ２６
が出走馬１頭に対して１台の割合で設置されている場
合、各出走馬を１頭づつ表示できるので、制御部１１は
表示部１６の表示画面のファンクションキーＦ１に対応
した位置に「馬番選択」を表示させる。

【００３５】また、このとき、ファンクションキーＦ２
に対応した位置に「画像重視」を、ファンクションキー
Ｆ３に対応した位置に「動き重視」を、ファンクション
キーＦ４に対応した位置に「購入メモ」をそれぞれ表示
させる。これを見てファンクションキーＦ１を押下し、
更にテンキー４４を押下して希望の馬番号を指定した
後、実行キー４６を押下すると、制御部１１によりその
データがＩＤと共にセンタ２０に送信される。

【００３６】これによりセンタ２０では、制御部２１が
指定された出走馬を撮影している第２のカメラ２６の画
像のデータを端末装置１０に送り、端末装置１０では送
られてきたデータつまり指定した出走馬の画像を表示部
１６に表示する。また、ファンクションキーＦ２を押下
すると、制御部１１によりそのデータがＩＤと共にセン
タ２０に送信され、センタ２０の制御部２１で端末装置
１０に送る画像の解像度を通常の画像より高くし、単位
時間当たりの表示コマ数を少なくする処理が行われた
後、そのデータが端末装置１０に送信され、解像度の高
い画像が表示部１６に表示される。

【００３７】もう、一度ファンクションキーＦ２を押下
すると通常の画像に戻る。ファンクションキーＦ３を押
下すると、制御部１１によりそのデータがＩＤと共にセ
ンタ２０に送信され、センタ２０の制御部２１で端末装
置１０に送る画像の解像度を通常の画像より低くし、単
位時間当たりの表示コマ数を多くする処理が行われた
後、そのデータが端末装置１０に送られ、コマ数が多く
動きの分かりやすい画像が表示部１６に表示される。

【００３８】もう一度ファンクションキーＦ３を押下す
ると、通常の画像に戻る。また、ファンクションキーＦ
４を押下すると、パドックの画像を見ながら購入したい
勝馬投票券の番号をレース番号等と共に入力することが
可能となり、テンキー４４によりその番号を入力する
と、そのデータが制御部１１によりＲＡＭ１９に記憶さ
れる。

【００３９】以上のようにして、端末装置１０により出
走馬や騎手のデータ、過去のレースのデータ、オッズ、
パドックにおける出走馬の状態をみることができるの
で、これらを勝馬投票券の購入の参考にすることができ
る。図６は勝馬投票券の購入手順を示すフローチャート
で、次にこの勝馬投票券の購入について説明する。

【００４０】尚、以下の説明はフローチャートにＳで示
したステップに従う。 ＜Ｓ１＞ ＩＣカード１を端末装置１０のカード装着部
１３に装着し、この状態で操作部１８の勝馬投票券購入
画面表示キー５１を押下すると、制御部１１により表示
部１６に勝馬投票券の入力画面が表示される。この入力
画面では、まずレース番号を指定させる誘導文言等が表
示され、これによりテンキー４４でレース番号が入力さ
れると、続いてファンクションキーＦ１に対応した位置
に「単勝」を、ファンクションキーＦ２に対応した位置
に「馬連」を、ファンクションキーＦ３に対応した位置
に「枠連」を、ファンクションキーＦ４に対応した位置
に「送信」がそれぞれ表示される。

【００４１】また、このときパドックの中継時の表示画
面やオッズの表示画面にて入力した勝馬投票のデータが
あれば、そのデータが制御部１１によりＲＡＭ１９から
取り出されて表示部１６に表示される。これを見て、フ
ァンクションキーＦ１〜Ｆ３のいづれかを押下し、続い
てテンキー４４により勝馬投票券の番号を入力し、更に
テンキー４４により枚数を入力ると、これらのレース番
号や、勝馬投票券の番号、枚数が表示される。

【００４２】これらのレース番号や勝馬投票券の番号等
のデータは制御部１１によりＲＡＭ１９に記憶される
が、取消キー４７が押下された場合は、再度入力が繰り
返される。 ＜Ｓ２＞ 前記勝馬投票券の番号等の入力後、ファンク
ションキーＦ４の押下により送信が入力される。 ＜Ｓ３＞ 制御部１１はＩＣカード１にアクセスして、
前記の入力による購入金額がＩＣカード１内に保有され
ている電子マネーの金額の範囲内か否かを判断する。 ＜Ｓ４＞ 購入金額が電子マネーの金額の範囲を越える
場合は、制御部１１は金額不足の旨のメッセージを表示
部１６に表示させ、再びＳ１からの操作を繰り返す。 ＜Ｓ５＞ 購入金額が電子マネーの金額の範囲内の場
合、制御部１１はＲＡＭ１９からレース番号や、勝馬投
票券の番号、及び枚数等のデータを取り出し、購入デー
タとして端末装置１０のＩＤと共にセンタ２に送信す
る。 ＜Ｓ６＞ センタ２０では端末装置１０からの購入デー
タの受信を待つ。 ＜Ｓ７＞ センタ２０では購入データを受信すると、制
御部２１はそのデータをファイル部２８の中の一時記憶
エリアに格納し、そして勝馬投票券が販売可能であるか
否かを判断する。

【００４３】この判断は、購入データ中のレース番号に
該当するレースの勝馬投票券の販売の締切り時間が過ぎ
ているか否かにより行われる。 ＜Ｓ８＞ 販売不可と判断した場合、制御部２１はその
旨のメッセージを端末装置１０に送信する。 ＜Ｓ９＞ 販売可能と判断した場合、制御部２１はその
旨のメッセージを端末装置１０に送信する。 ＜Ｓ１０＞ 端末装置１０ではセンタ２０からのメッセ
ージの受信を待つ。 ＜Ｓ１１＞ 端末装置１０の制御部１１はセンタ２０か
らのメッセージの内容から勝馬投票券が購入可能である
か否かを判断する。 ＜Ｓ１２＞ 購入不可と判断した場合、制御部１１はそ
の旨のメッセージを表示部１６に表示し、処理を終了す
る。 ＜Ｓ１３＞ 購入可能と判断した場合、制御部１１は再
びＲＡＭ１９からレース番号や、勝馬投票券の番号、及
び枚数等のデータを取り出してＩＣカード１に格納す
る。 ＜Ｓ１４＞ 制御部１１は、前記購入データに対応する
金額分の電子マネーをＩＣカード１から減額し、その電
子マネーをＩＤと共にセンタ２０に送信する。 ＜Ｓ１５＞ センタ２０では端末装置１０からの電子マ
ネーの受信を待つ。 ＜Ｓ１６＞ センタ２０では電子マネーを受信すると、
制御部２１は一時記憶エリアに格納している購入データ
とＩＤに基づいて、ファイル部２８の該当するレースの
販売データベースを更新する。 ＜Ｓ１７＞ センタ２０の制御部２１は端末装置１０に
対し、販売処理を完了した旨のメッセージを送信する。 ＜Ｓ１８＞ 端末装置１０ではセンタ２０からのメッセ
ージの受信を待つ。 ＜Ｓ１９＞ 端末装置１０の制御部１１はセンタ２０か
らのメッセージの内容かから購入が完了したことを認識
し、表示部１６にその旨のメッセージを表示させる。

【００４４】次に、レースの中継について説明する。端
末装置１０の操作部１８のレース表示キー５２を押下す
ると、そのデータと端末装置１０のＩＤがセンタ２０に
送られ、センタ２０の第１のカメラ２５によって撮影さ
れているレースの画像データと、マイク２７から入力さ
れたアナウンサーによる実況中継の音声データが端末装
置１０に送られる。

【００４５】端末装置１０では、送られてきたレースの
データの画像が表示部１６に表示されると共に、音声出
力部１７からアナウンサーの音声が出力される。従っ
て、センタ２０によるレースの実況中継が端末装置１０
により操作者に提供されることになる。このレース表示
中に制御部１１は、表示画面のファンクションキーＦ１
に対応した位置に「画像蓄積」を表示させ、ファンクシ
ョンキーＦ２に対応した位置に「画像再生」を表示させ
る。

【００４６】この表示に基づいてファンクションキーＦ
１を押下すると、押下した時点の７秒前から約１０秒間
のレースの画像の要求が制御部１１によりＩＤと共にセ
ンタ２０に送られる。センタ２０ではレースの画像をフ
ァイル部２８に格納しており、端末装置１０から画像の
要求を受けると、制御部２１はその画像をファイル部２
８から取り出して端末装置１０に送り、端末装置１０で
は送られてきた画像のデータを制御部１１内に蓄積す
る。

【００４７】その後、端末装置１０のファンクションキ
ーＦ２キーを押下すると、制御部１１内に蓄積されてい
た映像のデータが画像デコーダ部１４を介してスローモ
ーションで表示部１６に再生される。尚、ファンクショ
ンキーＦ１を押下した時点の７秒前から約１０秒間のレ
ースの画像をスローモーションで表示部１６に再生する
のは、例えばゴール前後の着順を確認するためである
が、時間は約１０秒間に限らなくともよい。

【００４８】次に、レース結果と払い戻しの表示につい
て説明する。端末装置１０の操作部１８の結果／払い戻
しキー５７を押下すると、制御部１１によりその日のレ
ース結果を要求するデータと端末装置１０のＩＤがセン
タ２０に送信される。センタ２０のファイル部２８には
その日の全レースの結果のデータが編集されて格納され
ており、従って制御部２１によりファイル部２８にある
その日の全レース結果のデータが取り出されて端末装置
１０に送信される 端末装置１０では送られてきたデータに基づいて制御部
１１により表示部１６にレースの結果が表示される。

【００４９】このとき制御部１１は、表示画面のファン
クションキーＦ１に対応した位置に「配当」を、また、
ファンクションキーＦ２に対応した位置に「払い戻し」
をそれぞれ表示させ、これを見てスクロールキー４５で
カーソルを移動してレースを指定し、更にファンクショ
ンキーＦ１キーを押下すると、制御部１１により指定し
たレースの配当の一覧表を要求するデータとＩＤがセン
タ２０に送信される。

【００５０】これによりセンタ２０では、制御部２１が
ファイル部２８から指定されたレースの配当の一覧表の
データを取り出して端末装置１０に送信し、端末装置１
０では制御部１１により表示部に配当の一覧表が表示さ
れる。また、ファンクションキーＦ２を押下すると、制
御部１１はレース結果とＩＣカード１内の購入した勝馬
投票券のデータとを照合し、一致している勝馬投票券が
ある場合は、そのデータ、つまりレース番号や、勝馬投
票券の番号、及び枚数等のデータを取り出して払い戻し
を要求するデータ、及びＩＤと共に、センタ２０に送信
する。

【００５１】センタ２０では受信したレース番号や、勝
馬投票券の番号、及び枚数等のデータを制御部２１がフ
ァイル部２８の販売データベースと照合して、払い戻し
が行われていないことが確認されると、配当額を演算
し、その演算結果による金額分の電子マネーを端末装置
１０に送信し、販売データベースに払い戻しが完了した
旨のデータを格納する。

【００５２】端末装置１０では、制御部１１がＩＣカー
ド１とアクセスし、センタ２０から送信されてきた電子
マネーをＩＣカード１に格納する。これによりＩＣカー
ド１内の電子マネーは戻し分だけ増額される。このＩＣ
カード１内のデータを確認する場合は、端末装置１０の
操作部１８のＩＣカード情報表示キー５８を押下する
と、制御部１１がＩＣカード１とアクセスし、ＩＣカー
ド内の電子マネーの残高、購入、払い戻し等の履歴のデ
ータを取り出して表示部１６に表示させる。

【００５３】尚、上述した実施の形態において、表示部
１６における表示画面のファンクションキーＦ１〜Ｆ４
に対応する位置の内容表示が不要な場合は、表示消去キ
ー４２を押すことで、その表示を消すことができる。ま
た、上述した実施の形態では、競馬の勝馬投票券の購
入、精算について適用した例を説明したが、競輪，競
艇，オートレース等のレース投票券の購入、精算におい
ても適用可能である。

【００５４】

【発明の効果】以上説明したように本発明は、電子マネ
ーを格納したＩＣカードと、携帯型の端末装置と、レー
ス場に設けられる管理装置とより成り、前記管理装置
は、前記端末装置と前記公衆通信網によりデータの通信
を行う通信手段と、レースを撮影する第１のカメラと、
レース前の出場物を撮影する第２のカメラと、レースに
関するデータを格納するファイル部とを備え、前記端末
装置は、前記ＩＣカードを装着するカード装着部と、公
衆通信網を介してレース場外から前記管理装置とのデー
タの通信を可能にする通信手段と、購入すべきレース投
票券等のデータを入力する入力手段と、この入力手段に
より入力されたデータ、前記管理装置から送られてくる
第１のカメラまたは第２のカメラによる中継画像や、レ
ースに関するデータ、及び前記ＩＣカード内のデータを
表示する表示手段と、前記管理装置に要求する画像やデ
ータを選択する選択手段とを備え、この選択手段は、前
記第１のカメラと前記第２のカメラの画像を選択すると
共に、前記第２のカメラの画像を選択したとき、画像を
重視する解像度の画面及び出場物の動きを重視する解像
度の画面を選択する機能を有し、前記ＩＣカードに格納
された電子マネーの額を上限として行われる前記端末装
置からのレース投票券の購入を前記管理装置で受け付
け、前記ＩＣカード内の電子マネーを前記端末装置から
前記管理装置に送信してレース投票券購入の支払いを行
うと共に、その購入データを前記ファイル部及び前記Ｉ
Ｃカードに格納し、レース終了後、ＩＣカード内のレー
ス投票券の購入データを前記端末装置から管理装置に送
信して、この購入データが前記センタのファイル部のデ
ータとして存在することが確認されると、購入データに
対応する配当分の電子マネーを管理装置から前記端末装
置に送信して前記ＩＣカードに格納するようにしてい
る。

【００５５】従ってこれによれば、レースに関するデー
タを端末装置によりレース場のセンタから得ることがで
きるので、これらのデータをレース投票券購入の参考に
することができ、かつＩＣカードを利用し、端末装置を
介してレース投票券の購入、払い戻し等の精算を容易に
行うことができるので、レース投票券の購入、精算に極
めて有効なものとなる。

【００５６】また、センタのファイル部に、レースに関
するデータとして、リアルタイムで変化するレースのオ
ッズ、出場物の履歴、過去のレース結果を格納し、これ
を端末装置からの要求に応じて提供するため、装置利用
者はレース投票券購入の有効なデータを得ることができ
る。更に、センタを競馬場に設け、このセンタの第２の
カメラを競馬場のパドックで披露される出走馬１頭に対
して１台設置して、端末装置の選択手段によりパドック
の画像を要求をセンタに送るようにすれば、希望する出
走馬のパドックでの画像を詳細にみることができるの
で、これもレース投票券購入の有効なデータととして利
用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態を示すシステム構成図であ
る。

【図２】実施の形態における端末装置の構成を示すブロ
ック図である。

【図３】実施の形態におけるセンタの構成を示すブロッ
ク図である。

【図４】実施の形態における端末装置の正面図である。

【図５】端末装置における表示切り替えキー部の詳細を
示す拡大正面図である。

【図６】実施の形態における勝馬投票券の購入手順を示
すフローチャートである。

【符号の説明】

１ ＩＣカード １０ 端末装置 １１ 制御部 １２ ＰＨＳ送受信部 １３ カード装着部 １６ 表示部 １７ 音声出力部 １８ 操作部 １９ ＲＡＭ ２０ センタ ２１ 制御部 ２５ 第１のカメラ ２６ 第２のカメラ ２７ マイク ２８ ファイル部 ３０ ＰＨＳ ３１ ＰＨＳ基地局 ４１ 表示切り替えキー部 Ｆ１〜Ｆ４ ファンクションキー ４４ テンキー ４５ スクロールキー ４６ 実行キー ４７ 取消キー ５１ 勝馬投票券購入画面表示キー ５２ レース表示キー ５３ パドック表示キー ５４ オッズ表示キー ５５ 馬・騎手情報キー ５６ 過去のレース表示キー ５７ 結果／払い戻しキー ５８ ＩＣカードデータ表示キー

フロントページの続き (56)参考文献 特開 平８−190592（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−240975（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−233669（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−92966（ＪＰ，Ａ) 特開 平７−200687（ＪＰ，Ａ) 特開 平８−77410（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G06F 17/60 G06F 13/00 G06K 17/00 ＪＩＣＳＴファイル（ＪＯＩＳ)

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電子マネーを格納したＩＣカードと、携
   帯型の端末装置と、レース場に設けられる管理装置とよ
   り成り、前記管理装置は、 前記端末装置と前記公衆通信網によりデータの通信を行
   う通信手段と、 レースを撮影する第１のカメラと、 レース前の出場物を撮影する第２のカメラと、 レースに関するデータを格納するファイル部とを備え、 前記端末装置は、 前記ＩＣカードを装着するカード装着部と、 公衆通信網を介してレース場外から前記管理装置とのデ
   ータの通信を可能にする通信手段と、 購入すべきレース投票券等のデータを入力する入力手段
   と、 この入力手段により入力されたデータ、前記管理装置か
   ら送られてくる第１のカメラまたは第２のカメラによる
   中継画像や、レースに関するデータ、及び前記ＩＣカー
   ド内のデータを表示する表示手段と、 前記管理装置に要求する画像やデータを選択する選択手
   段とを備え、この選択手段は、前記第１のカメラと前記第２のカメラ
   の画像を選択すると共に、前記第２のカメラの画像を選
   択したとき、画像を重視する解像度の画面及び出場物の
   動きを重視する解像度の画面を選択する機能を有し、 前記ＩＣカードに格納された電子マネーの額を上限とし
   て行われる前記端末装置からのレース投票券の購入を前
   記管理装置で受け付け、前記ＩＣカード内の電子マネー
   を前記端末装置から前記管理装置に送信してレース投票
   券購入の支払いを行うと共に、その購入データを前記フ
   ァイル部及び前記ＩＣカードに格納し、 レース終了後、ＩＣカード内のレース投票券の購入デー
   タを前記端末装置から管理装置に送信して、この購入デ
   ータが前記センタのファイル部のデータとして存在する
   ことが確認されると、購入データに対応する配当分の電
   子マネーを管理装置から前記端末装置に送信して前記Ｉ
   Ｃカードに格納することを特徴とするレース投票券購入
   精算システム。
2. 【請求項２】 請求項１記載のレース投票券購入精算シ
   ステムにおいて、 管理装置のファイル部に、レースに関するデータとし
   て、リアルタイムで変化するレースのオッズ、出場物の
   履歴、過去のレース結果を格納することを特徴とするレ
   ース投票券購入精算システム。
3. 【請求項３】 請求項１記載のレース投票券購入精算シ
   ステムにおいて、 管理装置が競馬場に設けられ、この管理装置の第２のカ
   メラは競馬場のパドックで披露される出走馬１頭に対し
   て１台設置され、 端末装置の選択手段によりパドックの画像を要求を管理
   装置に送り、 表示手段に表示されたパドックの画像から、選択手段に
   より希望する出走馬の画像の要求を管理装置に送って、
   その出走馬の画像を前記表示手段に表示することを特徴
   とするレース投票券購入精算システム。