JP3368856B2 - 山形鋼の冷却設備 - Google Patents

山形鋼の冷却設備

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JP3368856B2 JP00253499A JP253499A JP3368856B2 JP 3368856 B2 JP3368856 B2 JP 3368856B2 JP 00253499 A JP00253499 A JP 00253499A JP 253499 A JP253499 A JP 253499A JP 3368856 B2 JP3368856 B2 JP 3368856B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、仕上げ圧延後に、
凸側を上面にして搬送される山形鋼を冷却する山形鋼の
冷却方法及びその設備に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、建築用の材料に対して、耐震性に
対する要求が高まっており、建築物の柱材、梁材として
用いられるH形鋼や、鉄塔、建築物、造船用部材に用い
られる山形鋼においては、強度や靭性の優れたものが求
められており、特に圧延と冷却とを組み合わせた制御圧
延・制御冷却による形鋼の製造が行われている。 【0003】上記のような高強度、高靭性の鋼材を製造
する一般的な方法としては、1000℃以上に加熱した
スラブやビームブランクの素材を一旦中程度の厚みまで
粗圧延し、その後、鋼板の温度が未再結晶温度域やある
いはその温度域に近い温度域で最終の仕上げ圧延を行う
所謂制御圧延と、圧延後は加速冷却によってAr3温度
以上から500℃程度まで急冷(焼入れ)することによ
って強度を出す、所謂制御冷却が行われている。 【0004】圧延後の山形鋼に制御冷却を施す従来の冷
却装置の一例として、特開平5−317948号公報
に、形鋼の被冷却面におけるノズルからの噴射領域が均
一衝突圧力分布になるノズルを、この噴射領域の被冷却
面高さ方向の間隔が0〜5mmとなる範囲で竪方向に複
数個配列し、形鋼の被冷却面サイズに応じて水を噴射す
るノズル個数を可変にしてなる形鋼の水冷装置が開示さ
れている。 【0005】上記形鋼の水冷装置によれば、上記構成に
よって、流量コントロールが簡便になり、安定したスプ
レー状態で、均一冷却が可能になり、ひいては冷却むら
が皆無になる旨記載されている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た特開平5−317948号公報に開示された技術で
は、以下の問題がある。 【0007】H形鋼や山形鋼等の形鋼の製造ラインで
は、設備の稼動率向上や設備費の償却負担を少なくする
ために、1つの製造ラインでロールを組替える等によっ
て、兼用ラインとして、例えばH形鋼のユニバーサル圧
延と山形鋼のカリバー圧延とを行うことが多い。 【0008】このようにロールを組替えてH形鋼や山形
鋼の製造を行う兼用製造ラインでは、圧延後に制御冷却
を行うために、形状の全く違う被冷却材に冷却を施さな
ければならない。 【0009】このような形鋼の兼用製造ラインにおい
て、圧延後の加速冷却装置に、例えば、H形鋼と山形鋼
の兼用加速冷却装置として、特開平5−317948号
公報に開示された形鋼の水冷装置をそのまま適用して、
これらを用いて山形鋼を冷却した場合、山形鋼の凸側の
上面のみに冷却水が衝突して、山形鋼の凹側の下面は冷
却されないために、図5、図6に示すような熱歪が発生
する。 【0010】図5は従来の冷却装置の冷却によって生じ
た山形鋼の熱歪の一例を示す斜視図であり、図6は従来
の冷却装置の冷却によって生じた山形鋼の熱歪の他の例
を示す斜視図である。 【0011】図5から明らかなように、山形鋼1の二辺
のフランジ2a、2bは各々長手方向に中央部が窪んだ
曲部3aを生じる。また、図6から明らかなように、山
形鋼1の二辺のフランジ2a、2bは各々長手方向に中
央部が膨らんだ曲部3bを生じる。 【0012】このような熱歪みを生じた山形鋼1は成品
として、不適当なので、出荷するために、熱歪を取るた
めに矯正機を通して曲部を矯正したり、あるいは、プレ
スによって曲部を直したり、更には歪みを取るために熱
処理を施す等が行われていた。 【0013】そのために、連続操業を円滑に行うことが
できず、生産性の低下等を生じていた。 【0014】本発明は上記問題点の解決を図ったもので
あり、H形鋼等の加速冷却にも適用できる簡単な設備
で、山形鋼を冷却した際に生じる熱歪を極力小さくする
ことのできる山形鋼の冷却方法及びその設備を提供する
ことを目的とする。 【0015】 【課題を解決するための手段】本発明の課題は以下の手
段により達成される。 1.水平方向に移動可能な左右のサイドガイドの各々の
上部に設けた上部冷却装置と搬送ローラーの搬送面の下
方に設けた下部冷却装置を有し、前記上部冷却装置は、
一対の冷却水供給管の各々に一定のピッチで設けた角吹
きスプレーノズルを有し、前記下部冷却装置は、水平方
向に独立して移動可能な一対の冷却水供給管の各々に一
定のピッチで設けた角吹きスプレーノズルを有すること
を特徴とする山形鋼の冷却装置。 【0016】 【0017】 【0018】 【0019】 【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図に
よって詳述する。 【0020】図1は本発明の一実施の形態を示す側面図
である。図1において、冷却設備11aは山形鋼1の凸
側に設けられ、山形鋼1の上面を冷却させる一対の冷却
装置12a、12bと、山形鋼1の凹側に設けられ、山
形鋼1の下面を冷却させる冷却装置13とから構成され
ている。 【0021】冷却装置12a、12bは、凸側を上にし
て搬送ロール14で搬送される山形鋼1の両側に位置し
て、長手方向に設置したサイドガイド15a、15bの
外側に設置されている。冷却装置12a、12bは、各
々上下方向に所定のピッチで3段に設置された角吹きス
プレーノズル16a、16bが山形鋼1の長手方向に所
定のピッチで複数組配列されている。符号17a、17
bは冷却水供給管である。 【0022】上下方向に設置された角吹きスプレーノズ
ル16a、16bの段数は3段に限定されるものではな
く、必要に応じて適正な段数が決められる。 【0023】角吹きスプレーノズル16a、16bから
噴射される冷却水はサイドガイド15a、15bの長手
方向に設けた開口部18a、18bを貫通して、太矢印
に示すように山形鋼1のフランジ2a、2bの上面に衝
突して冷却する。角吹きスプレーノズル16a、16b
は、フランジ2a、2bの上面で所定の面積で冷却する
ように、その噴射角度を選定されている。また、角吹き
スプレーノズル16a、16bは、冷却水供給管17
a、17bに付設された図示しない各段毎のオンオフ
弁、冷却水調整弁等によって最適の冷却ができるように
調整される。 【0024】本発明では冷却装置12a、12bに加え
て、山形鋼1の凹側に山形鋼1の下面を冷却させる冷却
装置13を設けることが必要である。 【0025】冷却装置13は、一対の角吹きスプレーノ
ズル19a、19bと冷却水供給管20a、20bと、
油圧アクチュエータ21a、21bから構成されてい
る。角吹きスプレーノズル19a、19bは噴射口が搬
送ロール14の頂部14aの下側に位置するように設置
される。一般には、冷却水供給管20a、20bがロー
ル14の下方の位置で山形鋼1の長手方向に配置され、
一対の角吹きスプレーノズル19a、19bの複数組が
搬送ロール14間に設置され、噴射口が搬送ロール14
の頂部14aに近接するようにしている。これによって
山形鋼1の下面が効率良く冷却される。 【0026】冷却水供給管20a、20bは油圧アクチ
ュエータ21a、21bによってその幅を遠隔で変更す
ることが可能で、違うサイズの山形鋼に対しても左右対
称に冷却水を噴射することが可能である。 【0027】冷却設備11aにより仕上げ圧延後の山形
鋼1を冷却する場合は、凸側を上面にして搬送される山
形鋼1に凸側から冷却装置12a、12bにより冷却水
を噴射して山形鋼上面を冷却するとともに、凹側から冷
却装置13により冷却水を噴射して山形鋼下面を冷却す
る。 【0028】山形鋼1の冷却は、山形鋼1を搬送させな
がら、又は静止させて行うことができる。 【0029】図1による実施の形態によれば、冷却装置
12aと冷却装置12bを同時に独立的に調整しなが
ら、山形鋼1のフランジ2a、2bの上面と下面を同時
に均一に冷却できるので、フランジ2a、2bの上面と
下面がほぼ同時に均等に収縮して、フランジ2a、2b
の上面は引張りの応力を受けるものの塑性変形には至ら
ず、その後、加速冷却終了後、全体の温度が自然放冷し
て常温まで下がった段階で熱歪が発生しない。 【0030】図2は本発明の他の実施の形態を示す側面
図である。図1と共通する個所には同じ符号を付けて、
その個所の一部の説明を省略した。 【0031】図2において、冷却設備11bは山形鋼1
の凸側に設けられ、山形鋼の上面を冷却させる一対の冷
却装置22a、22bと、山形鋼1の凹側に設けられ、
山形鋼の下面を冷却させる冷却装置13とから構成され
ている。 【0032】冷却装置22a、22bは、一対の角吹き
スプレーノズル25a、25bと冷却水供給管26a、
26bとから構成されおり、冷却水供給管26a、26
bが、凸側を上にして搬送ロール14で搬送される山形
鋼1の両側に位置して、長手方向に設置したサイドガイ
ド23a、23bの前後端上部に設けた支持体24a、
24bに支持されている。 【0033】サイドガイド23a、23bは外側に取付
けた複数組の油圧アクチュエータ27a、27bを取付
けて、矢印の方向に移動てきるようにしており、それと
一緒に冷却装置22a、22bが移動する。符号28
a、28bは、油圧アクチュエータ27a、27bの固
定軸である。 【0034】この機構によって、種々のサイズの山形鋼
に対して角吹きスプレーノズル25a、25bの冷却水
噴射位置を最適に調整できる。 【0035】角吹きスプレーノズル25a、25bは冷
却水供給管26a、26bに所定のピッチ(例えば20
0mmピッチ)で設けられ、山形鋼1のフランジ2a、
2bの上面を冷却する。 【0036】冷却装置13は、図1と同じものであり、
一対の角吹きスプレーノズル19a、19bと冷却水供
給管20a、20bと、油圧アクチュエータ21a、2
1bから構成されて、同様に山形鋼1の下面が効率良く
冷却される。 【0037】図2による実施の形態によれば、冷却装置
22aと冷却装置22bを同時に独立的に調整しなが
ら、山形鋼1のフランジ2a、2bの上面と下面を同時
に均一に冷却できるので、フランジ2a、2bの上面と
下面がほぼ同時に均等に収縮して、フランジ2a、2b
の上面は引張りの応力を受けるものの塑性変形には至ら
ず、その後、加速冷却終了後、全体の温度が自然放冷し
て常温まで下がった段階で熱歪が発生しない。 【0038】図3は本発明の他の実施の形態を示す縦断
面図である。図3において、冷却設備11cは山形鋼1
の凸側に設けられ、山形鋼の上面を冷却させる一対の冷
却装置29a、29bと、山形鋼1の凹側に設けられ、
山形鋼の下面を冷却させる冷却装置13とから構成され
ている。 【0039】凸側に設けた冷却装置29a、29bは山
形鋼1の被冷却面であるフランジ2a、2bの上面に対
向して設けた一対のサイドガイド30a、30bと、サ
イドガイド30a、30bに設けた冷却水噴射孔(以下
冷却水ノズルという)31a、31bと、サイドガイド
30aを傾斜させる機構である油圧アクチュエータ32
a、油圧アクチュエータ32cと、サイドガイド30b
を傾斜させる機構である油圧アクチュエータ32b、油
圧アクチュエータ32dと、冷却水供給装置33a、3
3bから構成されている。 【0040】冷却水ノズル31a、31bは、鋼板に例
えば直径3mmの孔を20mmピッチで千鳥状に開け
て、所定の長さの直管状のノズルを形成して入側のヘッ
ダ34a、34bから、均一に冷却水ノズル31a、3
1bに圧縮された冷却水が送入されるようにしている。 【0041】冷却水ノズル31a、31bを所定の長さ
の直管状のノズルに形成し、冷却水が冷却水ノズル31
a、31bの噴射口近傍でアトマイズして冷却水が上方
へ飛び散り、液滴がフランジ2a、2bを乗り越えるこ
とを避け、且つ被冷却面に冷却水がまんべんなく衝突す
るようにしている。冷却水ノズル31a、31bによる
噴射による冷却水の流れは、あたかも水道の蛇口から流
下するような円柱状の冷却水の流れであり、本発明では
スプレーノズルの噴射口で得られるような冷却水が乱れ
てアトマイズしてしまうような流れは望まない。 【0042】サイドガイド30a、30bに設けた直管
状の孔の長さは、最低でも5mm、望ましくは10mm
程度必要である。ただし、長過ぎると噴射の際の圧力損
失が大きいので10mm程度が好ましい。 【0043】サイドガイド30aに設けた傾斜機構であ
る油圧アクチュエータ32a、32c、及びサイドガイ
ド30bに設けた傾斜機構である油圧アクチュエータ3
2b、32dは先端を各々軸受35a、35c、35
b、35dに軸支し、サイドガイド30a、30bを傾
斜させる場合に、油圧アクチュエータ32aと油圧アク
チュエータ32c、並びに油圧アクチュエータ32bと
油圧アクチュエータ32dを駆動させて、固定軸36
a、36bを支点としてサイドガイド30a、30bを
所定の角度に傾斜させる。 【0044】冷却水供給系統37a、37bは冷却水調
整弁38a、38bと冷却水供給管39a、39bから
なり、冷却水を定量的に冷却水ノズル31a、31bか
ら噴射できるようにしている。 【0045】また、冷却水供給管39a、39bには可
撓管を用いて、サイドガイド30a、30bの水平移
動、傾動に対応できるようにしている。 【0046】一方、冷却装置13は、図1と同じもので
あり、一対の角吹きスプレーノズル19a、19bと冷
却水供給管20a、20bと、油圧アクチュエータ21
a、21bから構成されて、同様に山形鋼1の下面が効
率良く冷却される。 【0047】図3による実施の形態によれば、冷却装置
29aと冷却装置29bを同時に独立的に調整しなが
ら、山形鋼1のフランジ2a、2bの上面と下面を同時
に均一に冷却できるので、フランジ2a、2bの上面と
下面がほぼ同時に均等に収縮して、フランジ2a、2b
の上面は引張りの応力を受けるものの塑性変形には至ら
ず、その後、加速冷却終了後、全体の温度が自然放冷し
て常温まで下がった段階で熱歪が発生しない。 【0048】図1〜図3の実施の形態から明らかなよう
に、本発明の冷却設備11a、11b、11cは、冷却
装置12aと冷却装置12b、冷却装置22aと冷却装
置22b、または冷却装置29aと冷却装置29bのよ
うに、冷却装置の形態にかかわらず、それらを同時に独
立的に調整できる冷却設備であればよく、二組の冷却装
置の組合わせによって、山形鋼1のフランジ2a、2b
の上面と下面を同時に均一に冷却させて、加速冷却終了
後、熱歪の発生を防止できる。その結果、一連の山形鋼
1の製造を連続的に円滑に行うことができ、生産性の向
上が図れる。 【0049】次に、本発明の図1〜図3に示す冷却設備
を図4に示す形鋼の製造ラインに用いて山形鋼を加速冷
却する場合の実施例を詳述する。図4は本発明の冷却装
置を用いた形鋼の製造ラインを示す説明図である。 【0050】[実施例1]図1に示す冷却設備を用いた
場合の実施例である。 【0051】形鋼の製造ライン40で、山形鋼を製造す
る場合に、板厚220mmのスラブを加熱炉41で12
50℃まで加熱し、その後、ブレークダウンミル42、
二つの粗圧延機43、44、仕上げ圧延機45のカリバ
ーロールによってリバース圧延しながら、各部形状、寸
法を整えて、上に凸の山形鋼を連続圧延し、最終仕上げ
圧延終了時に強度をあげるために加速冷却する際に、前
述した図1による本発明の冷却設備11aで冷却する。
この冷却設備11aは長さが40mの通過型の冷却設備
11aであるが、40m未満の長さの山形鋼1は冷却設
備内でオッシレーションさせることによって長時間の冷
却が可能である。加速冷却の条件として、770℃から
550℃までを5〜10℃で加速冷却を施す。 【0052】搬送ロール14上を搬送される上に凸の姿
勢の山形鋼1は蛇行しないように、サイドガイド15
a、15bに挟まれながら送られている。山形鋼1のフ
ランジ2bの上面の冷却は、このサイドガイド15a、
15bに設けられた幅35mm、高さ240mm、長手
方向に200mmビッチで設けられた開口部18a、1
8bを通して長手方向に3段に配置された複数組の市販
の角吹きスプレーノズル12a、12bから噴射される
冷却水によって冷却される。この角吹きスプレーノズル
12a、12bは各段毎に設けたオンオフ弁及び冷却水
調整弁によって調整ができる。 【0053】一方、山形鋼1のフランジ2bの下面の冷
却は、冷却装置13によって冷却される。冷却装置13
は、一対の角吹きスプレーノズル19a、19bと冷却
水供給管20a、20bと、油圧アクチュエータ21
a、21bから構成されている。角吹きスプレーノズル
19a、19bは噴射口が搬送ロール14の頂部14a
の下側に位置するように設置される。一般には、冷却水
供給管20a、20bがロール14の下方の位置で山形
鋼1の長手方向に配置され、一対の角吹きスプレーノズ
ル19a、19bの複数組が搬送ロール14間に設置さ
れ、噴射口が搬送ロール14の頂部14aに近接するよ
うにしている。これによって山形鋼1の下面が効率良く
冷却される。 【0054】角吹きスプレーノズル19a、19bは冷
却水供給管20a、20bに200mmピッチで設けら
れており、山形鋼1のフランジ2a、2bの下面に噴射
して冷却する。この時、被冷却面の受ける冷却水の水量
密度は山形鋼のフランジ2a、2bの上下面とも約15
00L/m2・分であった。冷却装置13の冷却水供給
管20a、20bは、アクチュエータ19a、19bに
よってその幅を遠隔で変更することが可能で、違うサイ
ズの山形鋼に対しても左右対称に冷却水を噴射可能とな
っている。 【0055】この冷却設備11aに圧延直後の上に凸の
山形鋼1を通過させて加速冷却を行った。山形鋼1のサ
イズはフランジの幅が350mm、厚みが32mm、長
さが25mで、仕上がり時の温度は920℃であった。
この山形鋼1を冷却設備11aに挿入し、後端が冷却設
備11a内に入ったと同時に全冷却ノズル16a、16
bから冷却水を噴射し、オッシレーションさせながら4
5秒冷却した。冷却後、複熱した後のフランジの温度を
計測したところ、フランジ上下面とも500℃であり、
フランジ幅方向、長手方向ともに均一な温度であった。
冷却後、材質を調べたところ、当初予定の加速冷却効果
が確認された。 【0056】この時、フランジ面には、反りや曲がりは
なく、熱歪の発生がなく、後の精整工程で矯正する必要
がなかった。 【0057】[実施例2]図2に示す冷却設備を用いた
場合の実施例である。 【0058】冷却設備11bは山形鋼1の凸側に設けら
れ、山形鋼の上面を冷却させる一対の冷却装置22a、
22bと、山形鋼1の凹側に設けられ、山形鋼の下面を
冷却させる冷却装置13とから構成されている。 【0059】冷却装置22a、22bは、一対の角吹き
スプレーノズル25a、25bと冷却水供給管26a、
26bとから構成されおり、冷却水供給管26a、26
bが、凸側を上にして搬送ロール14で搬送される山形
鋼1の両側に位置して、長手方向に設置したサイドガイ
ド23a、23bの前後端上部に設けた支持体24a、
24bに支持されている。 【0060】サイドガイド23a、23bは外側に取付
けた複数組の油圧アクチュエータ27a、27bを取付
けて、矢印の方向に移動てきるようにしており、それと
一緒に冷却装置22a、22bが移動する。部号28
a、28bは、油圧アクチュエータ27a、27bの固
定具である。 【0061】この機構によって、種々のサイズの山形鋼
に対して角吹きスプレーノズル25a、25bの冷却水
噴射位置を最適に調整できる。 【0062】冷却装置13は、図1と同じものであり、
一対の角吹きスプレーノズル19a、19bと冷却水供
給管20a、20bと、油圧アクチュエータ21a、2
1bから構成されて、同様に山形鋼1の下面が効率良く
冷却される。 【0063】角吹きスプレーノズル25a、25bは冷
却水供給管26a、26bに所定のピッチ(例えば20
0mmピッチ)で設けられ、山形鋼1のフランジ2a、
2bの上面を冷却する。 【0064】この時、被冷却面の受ける冷却水の水量密
度は山形鋼のフランジ2a、2bの上下面とも約150
0L/m2・分であった。冷却装置13の冷却水供給管
20a、20bは、アクチュエータ19a、19bによ
ってその幅を遠隔で変更することが可能で、違うサイズ
の山形鋼に対しても左右対称に冷却水を噴射可能となっ
ている。 【0065】この冷却設備11aに圧延直後の凸側を上
にした山形鋼1を通過させて加速冷却を行った。山形鋼
1のサイズはフランジの幅が350mm、厚みが25m
m、長さが25mで、仕上がり時の温度は850℃であ
った。この山形鋼1を冷却設備11aに挿入し、後端が
冷却設備11a内に入ったと同時に全冷却ノズル26
a、26b、13から冷却水を噴射し、オッシレーショ
ンさせながら25秒冷却した。冷却後、複熱した後のフ
ランジの温度を計測したところ、フランジ上下面とも5
20℃であり、フランジ幅方向、長手方向ともに均一な
温度であった。冷却後、材質を調べたところ、当初予定
の加速冷却効果が確認された。 【0066】この時、フランジ面には、反りや曲がり、
熱歪みの発生が僅かに生じたが、後の矯正工程で軽圧下
により製品の曲がり等簡単に矯正することができた。 【0067】[実施例3]図3に示す冷却設備を用いた
場合の実施例である。 【0068】冷却設備11cは山形鋼1の凸側に設けら
れ、山形鋼の上面を冷却させる一対の冷却装置29a、
29bと、山形鋼1の凹側に設けられ、山形鋼の下面を
冷却させる冷却装置13とから構成されている。 【0069】凸側に設けた冷却装置29a、29bは山
形鋼1の被冷却面であるフランジ2a、2bの上面に対
向して設けた一対のサイドガイド30a、30bと、サ
イドガイド30a、30bに設けた冷却水ノズル31
a、31bと、サイドガイド30aを傾斜させる機構で
ある油圧アクチュエータ32a、油圧アクチュエータ3
2cと、サイドガイド30bを傾斜させる機構である油
圧アクチュエータ32b、油圧アクチュエータ32d
と、冷却水供給装置33a、33bから構成されてい
る。 【0070】サイドガイド30a、30bに設けた冷却
水ノズル31a、31bは、サイドガイド30a、30
bが高さ500mm、長さが30mで、箱状になってお
り、この前面は肉厚が15mmの鋼板で、この鋼板に直
径3mmの孔を20mmピッチで千鳥状に開けて、所定
の長さの直管状のノズルに形成したものである。冷却水
ノズル31a、31bは入側のヘッダ34a、34bか
ら、均一に圧縮された冷却水が送入されるようにしてい
る。この冷却水ノズル31a、31bから搬送中の山形
鋼1のフランジ2a、2bの上面に対して冷却水を噴射
して冷却する。 【0071】この時のサイドガイド30a、30bは、
その面が山形鋼1のフランジ2a、2bの上面と平行に
なるように、45°傾斜させている。サイドガイド30
a、30bの位置及びその傾斜角度は遠隔操作が可能な
アクチュエータ30a、30c、30b、30dによっ
て動かすことが可能である。 【0072】この冷却水ノズル31a、31bによれ
ば、圧延材が曲がりや蛇行によって冷却装置であるサイ
ドガイド30a、30bに衝突しても冷却水ノズル31
a、31bが損傷しない。 【0073】冷却装置13は、図1と同じものであり、
一対の角吹きスプレーノズル19a、19bと冷却水供
給管20a、20bと、油圧アクチュエータ21a、2
1bから構成されて、同様に山形鋼1の下面が効率良く
冷却される。 【0074】この時、被冷却面の受ける冷却水の水量密
度は山形鋼のフランジ2a、2bの上面は2000L/
2・分、下面は1500L/m2・分、であった。冷却
装置13の冷却水供給管20a、20bは、アクチュエ
ータ19a、19bによってその幅を遠隔で変更するこ
とが可能で、違うサイズの山形鋼に対しても左右対称に
冷却水を噴射可能となっている。 【0075】この冷却設備11aに圧延直後の上に凸の
山形鋼1を通過させて加速冷却を行った。山形鋼1のサ
イズはフランジの幅が300mm、厚みが20mm、長
さが46mで、仕上がり時の温度は920℃であった。
この山形鋼1を搬送速度1.6m/sで冷却設備11a
を通過させて加速冷却を行った。先端が冷却設備11a
内に入る前に、同時に全冷却ノズル29a、29b、1
3から冷却水を噴射し、通過冷却した。冷却後、複熱し
た後のフランジの温度を計測したところ、フランジ上下
面とも480℃であり、フランジ幅方向、長手方向とも
に均一な温度であった。冷却後、材質を調べたところ、
当初予定の加速冷却効果が確認された。 【0076】この時、フランジ面には、反りや曲がりは
なく、熱歪の発生がなく、後の精整工程で矯正する必要
がなかった。 【0077】上記実施例1〜3から明らかなように、本
発明の冷却設備は加速冷却を円滑にすることが困難とさ
れる山形鋼を簡単な設備で円滑に加速冷却することがで
きるようにしたものであり、山形鋼のみの加速冷却は勿
論のこと、H形鋼等の加速冷却との兼用もさせることが
でき、その効果が大である。 【0078】 【発明の効果】以上のように、本発明は、H形鋼等の加
速冷却にも適用できる簡単な設備で、山形鋼を冷却した
際に生じる熱歪を極力小さくすることのできるので、そ
の結果、強度や靭性の優れた山形鋼を効率よく、安定し
て製造できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施の形態を示す側面図である。 【図2】本発明の他の実施の形態を示す側面図である。 【図3】本発明の他の実施の形態を示す一部断面を有す
る側面図である。 【図4】本発明の冷却装置を用いた形鋼の製造ラインを
示す説明図である。 【図5】従来の冷却装置の冷却によって生じた山形鋼の
熱歪みの一例を示す斜視図である。 【図6】従来の冷却装置の冷却によって生じた山形鋼の
熱歪みの他の例を示す斜視図である。 【符号の説明】 11a、11b、11c 冷却設備 12a、12b、22a、22b、29a、29b冷却
装置(フランジ上面用) 13 冷却装置(フランジ下面用) 14 搬送ロール 14a 頂部 15a、15b、23a、23b、30a、30b サ
イドガイド 16a、16b、19a、19b、25a、25b 角
吹きスプレーノズル 17a、17b、20a、20b、26a、26b、3
9a、39b 冷却水供給管 18a、18b 開口部 27a、27b、32a、32b、32c、32d ア
クチュエータ(ガイド用) 21a、21b アクチュエータ(冷却水供給管用) 24a、24b 支持体 28a、28b、36a、36b 固定軸 33a、33b 冷却水供給装置 34a、34b ヘッダ 35a、35b、35c、35d 軸受 37a、37b 冷却水供給系統 38a、38b 冷却水調整弁 34a、34b ヘッダ 40 形鋼の製造ライン 41 加熱炉 42 ブレークダウンロール 43、44 粗圧延機群 45 仕上げ圧延機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−33253(JP,A) 特開 昭53−55404(JP,A) 特開 昭62−188726(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 45/02 320

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 水平方向に移動可能な左右のサイドガイ
    ドの各々の上部に設けた上部冷却装置と搬送ローラーの
    搬送面の下方に設けた下部冷却装置を有し、前記上部冷
    却装置は、一対の冷却水供給管の各々に一定のピッチで
    設けた角吹きスプレーノズルを有し、前記下部冷却装置
    は、水平方向に独立して移動可能な一対の冷却水供給管
    の各々に一定のピッチで設けた角吹きスプレーノズルを
    有することを特徴とする山形鋼の冷却装置。
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