JP3367094B2 - 回転検出装置 - Google Patents

回転検出装置

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JP3367094B2
JP3367094B2 JP03125198A JP3125198A JP3367094B2 JP 3367094 B2 JP3367094 B2 JP 3367094B2 JP 03125198 A JP03125198 A JP 03125198A JP 3125198 A JP3125198 A JP 3125198A JP 3367094 B2 JP3367094 B2 JP 3367094B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車軸などの回転体
の回転状態を検出する回転検出装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の回転検出装置として、特開平4−
240519号公報に記載されるように、外周に凹凸状
の歯形を形成した回転円板を備え、その回転円板の外周
付近に磁石が配置され、その磁石と回転円板との間に二
つの磁気センサが並設され、各磁気センサの出力信号を
入力してその差分からなる差信号を出力する信号処理回
路が設けられたものが知られている。この回転検出装置
は、上述の公報の図1に示されるように、回転円板の回
転に伴い各磁気センサから位相の異なる信号が出力され
るように各磁気センサが配置されており、この状態にて
各磁気センサの出力の差をとることにより、検出信号に
おける回転円板の偏心による影響を低減しようとするも
のである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
回転検出装置にあっては、十分な検出出力が得られない
という問題点がある。すなわち、従来の回転検出装置に
よれば、回転円板の偏心による影響が低減され適正な検
出出力が得られるが、回転円板の歯車の通過に基づく信
号成分自体の増大化は図れていない。この種の回転検出
装置では、装置の設置環境によってはノイズの影響を受
けやすいため、できるだけ装置の出力を増大させること
が望ましい。
【0004】そこで本発明は、以上のような問題点を解
決するためになされたものであって、検出出力の増大化
が図れる回転検出装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明に係る回転検出装置は、回転体と共に
回転し回転体の回転に伴って周期的に変化する磁界を形
成する磁界形成手段と、磁界内に設置される磁気検知部
を備えその磁気検知部が予め飽和磁界を与えられたもの
であって飽和磁界の方向に磁界が作用するように配置さ
れてなる磁気検知手段とを備えて構成される。また本発
明に係る回転検出装置は、前述の磁界形成手段が、回転
体の外周部分に取り付けられ切欠部を形成してなる金属
リングと、切欠部に掛止されて金属リングに取り付けら
れるマグネットリングとを備えて構成されていることを
特徴とする。また本発明に係る回転検出装置は、前述の
磁界形成手段が、回転体の外周部分に取り付けられ貫通
孔を形成してなる金属リングと、貫通孔に掛止されて金
属リングに取り付けられるマグネットリングとを備えて
構成されていることを特徴とする。また本発明に係る回
転検出装置は、磁気検知部が複数設けられ、その磁気検
知部のうち少なくとも二つが磁界形成手段に対し互いに
異なる方向に傾斜して設けられていることを特徴とす
る。また本発明に係る回転検出装置は、磁気検知部が少
なくとも二つ設けられ、磁気検知部に対して傾斜する傾
斜面を有するヨークを備えていることを特徴とする。
【0006】
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】この発明によれば、磁気検知部に飽和磁界
を与えておくことにより、磁気検知部における出力特性
を変化させ磁界変化に対して抵抗変化の大きい領域を用
いることが可能となる。従って、出力の増大化が図れ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づき、本発明
に係る種々の実施形態について説明する。尚、各図にお
いて同一要素には同一符号を付して説明を省略する。ま
た、図面の寸法比率は説明のものと必ずしも一致してい
ない。
【0013】(第一実施形態)図1は、本実施形態に係
る回転検出装置の説明図である。回転検出装置1は、自
動車の車輪の回転検出に適用したものであり、回転体で
あるハブシャフト11の回転速度、回転位置又は回転方
向などの回転状態を検出する装置である。
【0014】図1に示すように、ハブシャフト11は、
筒状のベアリング12に軸受けされており、ベアリング
12に対し回転自在となっている。ベアリング12は、
車体に固定され、その開放端12aにキャップ13がは
め込まれハブシャフト11の軸受部分を覆っている。ハ
ブシャフト11の外周部分には、ロータ2が取り付けら
れている。ロータ2は、ハブシャフト11と同心状に取
り付けられ、ハブシャフト11の回転に伴って回転す
る。また、ロータ2には周方向に沿って異なる磁性の磁
極23(図2参照)が多数配設されている。このため、
ハブシャフト11の回転によりロータ2が回転すると、
ロータ2の外周付近の磁界がハブシャフト11の回転速
度に応じて変化する。
【0015】ベアリング12にはその内外を貫通する貫
通孔12bが形成されており、この貫通孔12bの部分
にセンサ3が取り付けられている。センサ3は、磁界の
変化を検知する磁気センサであり、磁気検出素子32を
内蔵した先端部31が貫通孔12bに挿入され、ロータ
2の外周付近に配置されている。
【0016】次に、ロータ2について詳述する。
【0017】図2にロータ2の斜視図を示し、図3にロ
ータ2の部分拡大図を示す。図2に示すように、ロータ
2は、金属リング21とマグネットリング22により構
成されている。金属リング21は、図3に示すように、
ハブシャフト11に嵌め付けられる筒状部21aとこの
筒状部21aの端部を外側へ折り曲げてなる鍔部21b
とを有している。鍔部21bは筒状部21aに対してほ
ぼ直角に折り曲げられており、金属リング21の断面形
状が略L字形となっている。
【0018】図2に示すように、金属リング21の鍔部
21bにはマグネットリング22が固着されている。マ
グネットリング22は、粉状又は粒状の磁性材を樹脂に
混在させて環状にしたものであり、多数の磁極23a、
23bが設けられている。磁極23aはN極の磁性を有
するものであり、磁極23bはS極の磁性を有するもの
である。これらの磁極23aと磁極23bは、周方向へ
向けて交互に配設されている。
【0019】また、図3に示すように、マグネットリン
グ22は、帯体を環状としたものであり、金属リング2
1の筒状部21aとほぼ平行するように環状とされ、金
属リング21の鍔部21bの先端から筒状部21aの延
びる方向へ向けて取り付けられている。このため、ロー
タ2の回転の軸方向に対する寸法Wを小さくすることが
でき、ロータ2の小型化が図られる。また、このロータ
2の小型化により、ベアリング12の小型化も可能とな
る。
【0020】このロータ2は、例えば、インサート成形
により製造される。まず、金属リング21をプレス加工
などにより作製し、その後、金属リング21をインサー
トとしてマグネットリング22をインサート成形する。
このインサート成形により、金属リング21の鍔部21
bにマグネットリング22が固着される。そして、マグ
ネットリング22に強い磁界を加えて着磁し、磁極23
a、23bを形成して、ロータ2の製造が完了する。
【0021】このように製造されたロータ2は、図1に
示すように、回転体であるハブシャフト11の外周に圧
入され嵌め付けられる。このとき、圧入されるのは金属
リング21であり、樹脂製のマグネットリング22には
圧入の際に強い応力が加わらない。このため、圧入時に
マグネットリング22が破損するなどの不具合を防止す
ることができる。また、ロータ2をハブシャフト11に
強い圧入力で嵌め付けて確実に固定することが可能とな
る。
【0022】図4に金属リング21の斜視図を示す。図
4に示すように、金属リング21の鍔部21bには、切
欠部21cが形成されている。切欠部21cは、鍔部2
1bの外縁部の一部を削除することにより形成され、鍔
部21bに固着されるマグネットリング22の空回りを
防止するためのものである。すなわち、切欠部21cが
形成されることにより、マグネットリング22の成形の
際に切欠部21cの内部にマグネットリング22の一部
が流れ込み固化される。このため、マグネットリング2
2が切欠部21cの部分で掛止される。従って、金属リ
ング21に対しマグネットリング22が回転してしまう
ことが確実に防止される。
【0023】なお、図4に示す金属リング21にあって
は、鍔部21bに切欠部21cが一つ形成されている
が、切欠部21cが二以上形成されるものであってもよ
い。
【0024】また、図5に示すように、金属リング21
は、マグネットリング22の空回り防止手段として切欠
部21cに代えて、鍔部21bを貫通する孔21dであ
ってもよい。この孔21dの形成により、前述と同様に
金属リング21に対するマグネットリング22の回転を
確実に防止することができる。また、孔21dを形成す
る場合には、鍔部21bの外周端面が連続となるため、
切欠部21dを形成する場合に比べて磁束の乱れの低減
が図れる。
【0025】次に、センサ3について詳述する。
【0026】図6にセンサ3の説明図を示す。図6に示
すように、センサ3は、先端部31を細径としたステイ
33を備えている。ステイ33は、ベアリング12(図
1参照)を貫通しロータ2に向けて配置されるものであ
り、磁性体でない材料、例えば樹脂などにより形成され
ている。ステイ33の外周面には、周方向に沿って溝3
3aが設けられている。その溝33a内には圧入リング
37が配設され、その圧入リング37の外周面を覆うよ
うにしてシール材38が装着されている。シール材38
は、ステイ33がベアリング12の貫通孔12bに挿入
されたときにベアリング12内外の止水性を確保するた
めのものである。また、圧入リング37は、貫通孔bに
嵌め付けられたセンサ3が容易に抜け出さないようにす
るためのものである。圧入リング37をステイ33に装
着する構造を採ることにより、ステイ33の外形におい
て精密な寸法が要求されず、センサ3の製造が容易なも
のとなる。
【0027】ステイ33の後方には基端部34が連結さ
れている。ステイ33、基端部34の内部には、ホルダ
35が配設されている。ホルダ35は、磁気検出素子3
2を実装し、その磁気検出素子32とワイヤーハーネス
36を電気的に接続するためのものである。磁気検出素
子32とワイヤーハーネス36との接続は、ホルダ35
の表面上に形成される三次元成形回路を用いて行われ
る。
【0028】例えば、ホルダ35を樹脂成形によりなる
一次成形部及び二次成形部により構成し、一次成形部を
成形後にこの一次成形部をインサートとしてインサート
成形により二次成形部を形成する。その際に、一部成形
部の一部を表面に露出させておき、この露出部分に金属
めっきを施すことにより三次元的な回路を形成する。一
次成形部としては、表面への無電解めっきが施せる触媒
入り樹脂が用いられ、例えば、主材であるLCP(液晶
ポリマ)やPES(ポリエーテルスルフォン)に触媒を
混在させたものが用いられる。二次成形部としては、一
次成形部より融点の高い樹脂が用いられ、例えば、PP
S(ポリフェニレンサルファイド)やLCPが用いられ
る。
【0029】そして、このようにして形成された三次元
成形回路上に磁気検出素子32を実装し、ワイヤーハー
ネス36の先端を直接又はターミナルなどを介して間接
的に三次元成形回路と接続すればよい。なお、磁気検出
素子32とワイヤーハーネス36との接続は、上述した
三次元成形回路を用いずに、ホルダ35にフレキシブル
配線基板などを設置して行ってもよい。
【0030】ステイ33の先端側におけるホルダ35の
端部には、ヨーク39及び磁気検出素子32が配設され
ている。ヨーク39は、磁性体により構成され、嵌め込
みなどによりホルダ35に取り付けられている。ヨーク
39を配設することにより、磁気検出素子32に対して
磁界が垂直方向に向くようにできるため、磁気検出素子
32の出力向上が図れる。
【0031】図7に磁気検出素子32の概略図を示す。
磁気検出素子32は、その磁界の変化に対応して検出信
号を出力する磁気検出手段であり、例えば、人工格子膜
を備えた磁気抵抗素子(GMR素子)が用いられる。図
7に示すように、磁気検出素子32は、矩形の平板状を
呈し、その表面側に電極32a、32a及び電極32
b、32bを有している。電極32a、32a間には検
知領域32cが形成され、電極32b、32b間には検
知領域32dが形成されている。検知領域32c、32
dは、一定距離隔ててほぼ平行に形成されている。これ
らの検知領域32c、32dは、磁界の変化を検知する
領域であり、シリコン基板上に絶縁層となる酸化膜(S
iO2膜)が形成されこの酸化膜上に磁性体からなるバ
ッファ層が形成され更にバッファ層上に人工格子膜が形
成された構造となっている。また、人工格子膜は、強磁
性体と非磁性体を交互に積層してなる多層構造体により
構成されている。
【0032】このような磁気検出素子の具体的な製造方
法の一例を挙げると、まず、シリコン基板上に鉄ニッケ
ル(NiFe)からなる数nm(例えば、5nm)の厚
さのバッファ層を蒸着させた後、そのバッファ層上に強
磁性体としてコバルト(Co)、非磁性体として銅(C
u)を各1〜2nmの厚さで交互に各16層蒸着して人
工格子膜を形成する。そして、所望の線状パターンのレ
ジストパターン層を用い、このレジストパターン層部分
以外のバッファ層、人工格子膜(強磁性体、非磁性体)
の各層を除去して、所望の形状に人工格子膜を線状パタ
ーン化し検知領域32c、32dを形成する。その後、
バッファ層及び人工格子膜をシリコン酸化膜(SiO2
膜)などからなる保護膜により覆い、人工格子膜の両端
に電極32a、32bを形成して、磁気検出素子32の
製造が完了する。
【0033】ここで、図7において、人工格子膜の積層
方向に対し垂直な方向(図7を図示した紙面を貫通する
方向)を磁気検出素子32及び検知領域32c、32d
の「垂直方向」とし、人工格子膜の積層方向に対して平
行な方向(図7を図示した紙面と平行する方向)を磁気
検出素子32及び検知領域32c、32dの「水平方
向」とすると、磁気検出素子32は、その垂直方向及び
水平方向の両方向における磁界の強さの変化に対応し抵
抗値(電気抵抗値:R)が変化する素子である。特に、
水平方向の磁界変化に対して、大きく抵抗値が変化する
ことが知られている。
【0034】図8に磁気検出素子32における磁気検出
特性を示す。図8の縦軸は抵抗値であり、横軸は水平成
分の磁束密度である。図8に示すように、磁気検出素子
32の水平方向に加わる磁束密度が0ガウスのとき、人
工格子膜の抵抗値が最大となる。そして、水平方向の磁
束密度が大きくなるに連れて抵抗値が減少し、その密度
が±300ガウス程度となると人工格子膜の抵抗値が最
小となって飽和し、それ以上に磁束密度が変化しても抵
抗値は変わらない。ここで、抵抗変化率を(最大抵抗値
−最小抵抗値)/(最大抵抗値)とすると、前述のよう
に磁束密度が変化したときの磁気検出素子32の抵抗変
化率は、約20%である。
【0035】また、図8において、GMR素子(人工格
子膜を用いた磁気抵抗素子)の特性と比較するために、
MR素子(例えば、NiCo合金を用いた磁気抵抗素
子)の特性も示してあるが、MR素子の抵抗変化率は約
6%程度である。このように、磁気検出素子32とし
て、GMR素子を用いることにより、磁界変化に対し大
きな出力を得ることができる。
【0036】なお、磁気検出素子32としては、前述し
たように検出感度の高い人工格子膜を有する磁気抵抗素
子を用いるのが望ましいが、強磁性体を用いたMR素
子、半導体を用いたMR素子、スピンバルブを用いたG
MR素子などを用いる場合もある。
【0037】図9、図10にセンサ3における検知領域
32c、32dの説明図を示す。
【0038】図9に示すように、ロータ2のマグネット
リング22には、N極である磁極23aとS極である磁
極23bが周方向に向けて交互に配設されている。この
ため、各磁極23aから隣り合う磁極23bへ向かう磁
界が生じており、磁極23aと磁極23bの表面近傍で
は異なる方向の磁界が形成されると共に、各磁極23
a、23bの表面中央部分では強い磁界が形成され、各
磁極23a、23bの表面の端部分(隣接する磁極23
a、23bとの境界部分)では弱い磁界が形成されてい
る。このロータ2が回転して磁気検出素子32の近傍を
磁極23a、23bが交互に通過すると、その通過によ
り磁気検出素子32に加わる磁界の強さ及びその方向が
周期的に変化することになる。
【0039】図9に示すように、磁気検出素子32は、
検知領域32c、32dが形成される面をロータ2に向
けて設置されている。また、磁気検出素子32は、ロー
タ2の最短外周位置における接線方向と検知領域32
c、32dが形成される面とがほぼ平行となるように配
設されている。更に、検知領域32c、32dは、それ
らの延びる方向(図9では紙面を貫通する方向)がロー
タ2の回転により磁極23a、23bが通過する方向と
交差する方向に向けられている。このため、ロータ2の
回転に伴う磁極23a、23bの通過により、検知領域
32c、32dに加わる磁界の向きが周期的に変化し、
検知領域32c、32dの水平方向(人工格子膜の積層
方向と平行な方向)における磁界成分の強さが周期的に
変化する。
【0040】図10に示すように、磁気検出素子32に
おける検知領域32c及び検知領域32dは、ロータ2
による磁界の周期的変化の際に同時に最大出力となるよ
うに配設されている。例えば、ロータ2の磁極23a、
23bにより生ずる磁界が同時にその垂直方向に加わる
ように配設されている。
【0041】具体的には、検知領域32cと検知領域3
2dとの離間距離Dは、ロータ2の外周における磁極2
3aの中央位置からその磁極23aと隣り合う磁極23
bの中央位置までの直線距離D1よりも長く設定されて
いる。そして、離間距離Dは、ロータ2の回転中心と磁
極23aの中央位置を通る直線L1が磁気検出素子32
の表面と交差する位置から、ロータ2の回転中心と磁極
23bの中央位置を通る直線L2が磁気検出素子32の
表面と交差する位置までの距離D2より、短く設定され
ている。
【0042】検知領域32cと検知領域32dとの離間
距離Dをこのように設定することにより、曲面である磁
極23a、23bの表面から発せられる磁束を平板状の
磁気検出素子32の表面に設けられる各検知領域32
c、32dにて同時に垂直に受けることが可能となる。
【0043】このように、各検知領域32c、32dは
同時に垂直な磁界のみが加わるように設けられるのが望
ましいが、ここで言う「垂直な磁界のみ」とは実質的に
検知領域32c、32dに磁界がほぼ垂直に印加されて
いる状態を表すものとする。
【0044】次に、回転検出装置1の使用方法及び動作
について説明する。
【0045】図11に回転検出装置1の電気的接続につ
いての説明図を示す。図11に示すように、回転検出装
置1の磁気検出素子32の検知領域32c、32dは直
列に接続され、その一端はIC41に直接接続されその
他端はコンデンサCを介してIC41に接続されてい
る。IC41は、検知領域32c、32dの出力を増幅
し信号処理するものである。このIC41には、ワイヤ
ハーネス42、43のそれぞれ一端が接続されている。
ワイヤハーネス42は、他端がECU5に接続されてお
り、ECU5からIC41へ電源電圧を供給している。
ワイヤハーネス43は、他端がECU5に接続され、I
C41の出力信号をECU5へ伝送している。
【0046】なお、検知領域32c、32dを有する磁
気検出素子32として、人工格子膜を備えた磁気抵抗素
子(GMR素子)を用いる場合には、IC41を設けず
に検知領域32c、32dの出力を直接ECU5へ伝送
してもよい。この場合、センサ3の小型化、軽量化が図
れる。
【0047】ECU5には、コンパレータ51、CPU
52が設けられている。コンパレータ51は、ワイヤハ
ーネス43を通じて伝送されるIC41の出力信号を矩
形状に波形成形するものである。CPU52は、コンパ
レータ51の出力を受けてハブシャフト11の回転速
度、回転方向又は回転角度などの回転状態を演算するも
のである。
【0048】図11に示すようにセンサ3を配線する共
に、図1に示すようにそのセンサ3をロータ2の外周近
傍に設置した状態において、回転体であるハブシャフト
11が回転すると、それに伴いロータ2も回転する。こ
のとき、ロータ2の金属リング21はハブシャフト11
に強く圧入されており、マグネットリング22は金属リ
ング21の切欠部21c(図4参照)の形成により金属
リング21と一体化している。このため、ハブシャフト
11の回転によりロータ2のマグネットリング22が確
実に回転する。
【0049】このマグネットリング22の回転により、
センサ3の先端部31の前をロータ2の磁極23a、2
3bが交互に通過する。その際、図9に示すように、セ
ンサ3に設置される磁気検出素子32の検知領域32
c、32dの前にマグネットリング22の磁極23a、
23bの中央付近が位置しているときには、検知領域3
2c、32dの双方に対し水平成分のごく少ない磁界が
加わるため、検知領域32c、32dの抵抗値はそれぞ
れ高いものとなる(図8参照)。一方、マグネットリン
グ22の回転により磁極23a、23bが移動して、検
知領域32c、32dの前にマグネットリング22の磁
極23a、23bの境目付近が位置しているときには、
検知領域32c、32dに対し水平成分の大きい磁界が
加わるため、検知領域32c、32dの抵抗値は小さい
ものとなる(図8参照)。
【0050】このようにして、ハブシャフト11の回転
の際、検知領域32c、32dの双方が同時に抵抗値最
大となるため、検知領域32c、32dが直列に接続さ
れた両端の抵抗値は大きく変化することになる。従っ
て、ハブシャフト11の回転に伴いセンサ3から電圧振
幅の大きい信号が周期的に出力される。
【0051】そして、図11に示すように、センサ3の
出力信号は、ワイヤハーネス43、コンパレータ51を
介してCPU52に入力される。そして、CPU52に
より、回転体であるハブシャフト11の回転速度などの
回転状態が演算され検出される。
【0052】以上のように、本実施形態に係る回転検出
装置1によれば、磁気検出素子32における検知領域3
2c、32dがロータ2による磁界の周期的変化の際に
同時に最大出力となるように配置され、例えば、ロータ
2の磁極23a、23bにより生ずる磁界が同時にその
垂直方向に加わるように配置されている。このため、回
転体であるハブシャフト11の回転に伴って検知領域3
2c、32dの出力が同位相で変化することになる。従
って、このような検知領域32c、32dの出力を組み
合わせて利用することにより振幅の大きい出力信号が得
られ、出力の向上を図ることができる。
【0053】また、ロータ2を金属リング22とマグネ
ットリング21により構成することにより、ハブシャフ
ト11にロータ2を取り付ける際に、マグネットリング
21に加わる応力の低減が図れる。このため、取付時の
マグネットリング21の破損などを防止することができ
る。
【0054】(第二実施形態)次に、第二実施形態に係
る回転検出装置について説明する。
【0055】図12に本実施形態に係る回転検出装置1
aを示す。図12に示すように、本実施形態に係る回転
検出装置1aは、磁気検出素子32の水平方向(図12
では左右の方向)に対し平行でない傾斜面62、62を
有するヨーク61を備えたものである。回転検出装置1
aにおいて、ロータ2などその他の構成部品について
は、第一実施形態に係る回転検出装置1と同様なものが
用いられる。
【0056】回転検出装置1aのヨーク61は、例え
ば、三角柱状の磁性体により構成され、磁気検出素子3
2の検知領域32c、32dに傾斜面62、62が向く
ように配置されている。なお、ヨーク61は、三角柱状
のものに限られるものではなく、傾斜面62、62を有
するものであれば円柱状、楕円柱状などのものであって
もよい。
【0057】このような回転検出装置1aによれば、第
一実施形態に係る回転検出装置1と同様な作用効果に加
え、磁気検出素子32における検知領域32cと検知領
域32dとの離間距離Dを小さくすることが可能とな
る。すなわち、ロータ2の磁界の周期的変化の際に同時
に検知領域32c、32dの出力を最大とさせる離間距
離Dを短いものにすることができる。従って、センサ3
の小型化が図れる。
【0058】(第三実施形態)次に、第三実施形態に係
る回転検出装置について説明する。
【0059】図13に本実施形態に係る回転検出装置1
bを示す。図13に示すように、回転検出装置1bは、
表面に傾斜方向の異なる傾斜面63、63を形成した磁
気検出素子32を備えたものである。傾斜面63、63
は、例えば、磁気検出素子32の表面を断面V字状に窪
ませて形成される。磁気検出素子32の傾斜面63、6
3にはそれぞれ検知領域32c、32dが設けられてい
る。検知領域32c、32dは、例えば、その一方がロ
ータ2の回転中心と磁極23aの中央位置とを通る直線
上にあるとき、他方がその隣の磁極23bの中央位置と
ロータ2の回転中心とを通る直線上に位置するように設
置されている。そして、傾斜面63、63は、検知領域
32c、32dがロータ2からの磁束を同時に垂直に受
けるように形成されている。
【0060】この磁気検出素子32の製造方法として
は、例えば、シリコンウェハの表面にエッチング又は機
械的加工により傾斜面63、63を形成し、その後、各
傾斜面63、63の所定位置に検知領域32c、32d
を成膜して行われる。
【0061】また、回転検出装置1bにおいて、ロータ
2などその他の構成部品については、第一実施形態に係
る回転検出装置1と同様なものが用いられる。
【0062】このような回転検出装置1bによれば、第
一実施形態に係る回転検出装置1と同様な作用効果に加
え、ヨーク39などを用いなくても、検知領域32c、
32dに対して同時に垂直な磁界を与えることができ、
出力の向上が図れる。
【0063】図14に本実施形態に係る回転検出装置1
cを示す。図14に示すように、回転検出装置1cは、
フレキシブル配線基板64上に設置された二つの磁気検
出素子65、65を備えたものである。フレキシブル配
線基板64は、ホルダ66の傾斜面67、67の表面上
に設置されている。ホルダ66の傾斜面67、67は、
ロータ2の外周の接線方向に対して非平行とし一定の傾
斜角度をもった面であり、例えば、ホルダ66の底面を
V字状に突出させて形成される。磁気検出素子65、6
5は、それぞれ異なる向きの傾斜面67、67上の位置
に配置されている。
【0064】磁気検出素子65は、例えば、図15に示
すように、検知領域65aを一つだけ備えたGMR素子
が用いられる。この検知領域65aは前述した検知領域
32cなどと同様な構造を有するものである。なお、磁
気検出素子65としては、その他強磁性体を用いたMR
素子、半導体を用いたMR素子、スピンバルブを用いた
GMR素子などを用いてもよい。
【0065】また、回転検出装置1cにおいて、ロータ
2などその他の構成部品については、第一実施形態に係
る回転検出装置1と同様なものが用いられる。
【0066】このような回転検出装置1cによれば、第
一実施形態に係る回転検出装置1と同様な作用効果に加
え、ヨーク39などを用いなくても、磁気検出素子6
5、65に対して同時に垂直な磁界を与えることがで
き、出力の向上が図れる。
【0067】(第四実施形態)次に、第四実施形態に係
る回転検出装置について説明する。
【0068】図16に本実施形態に係る回転検出装置1
dを示す。図16に示すように、本実施形態に係る回転
検出装置1dは、二つの磁気検出素子65を備えてお
り、各磁気検出素子65がその水平方向(検知領域65
aの人工格子膜の積層方向と平行な方向)をロータ2の
径方向に向けて配置されるものである。
【0069】このような回転検出装置1dであっても、
磁気検出素子65、65に対して同時に垂直な磁界を与
えることができるため、第一実施形態から第三実施形態
までに係る回転検出装置と同様な作用効果が得られる。
【0070】(第五実施形態)次に、第五実施形態に係
る回転検出装置について説明する。
【0071】図17に本実施形態に係る回転検出装置1
eを示す。図17に示すように、本実施形態に係る回転
検出装置1eは、ロータ2の側面部分にセンサ3の磁気
検出素子32を配置して構成したものである。ロータ2
は、金属リング21の鍔部21bの少なくとも側部にマ
グネットリング22を付着させた構造となっている。セ
ンサ3は、磁気検出素子32を先端部31の側部に配置
して構成されている。
【0072】図18に示すように、センサ3の磁気検出
素子32は、磁極23a、23bが配列されるロータ2
の側面に向けられている。磁気検出素子32の検知領域
32cと検知領域32dとの離間距離は、例えば、ロー
タ2の磁極23a又は磁極23bの中央位置からそれと
隣り合う磁極23b又は磁極23aの中央位置までの距
離とされる。
【0073】このような回転検出装置1eであっても、
検知領域32c、32dに対して同時に垂直な磁界を与
えることができるため、第一実施形態に係る回転検出装
置と同様な作用効果が得られる。
【0074】(第六実施形態)次に、第六実施形態に係
る回転検出装置について説明する。
【0075】図19に本実施形態に係る回転検出装置1
fを示す。図19に示すように、本実施形態に係る回転
検出装置1fは、多数の歯24を有するロータ2fと、
マグネット71を内蔵したセンサ3を備えたものであ
る。ロータ2fは、磁性体によりなり、外周に突出する
多数の歯24を有している。歯24は、ロータ2fの周
方向に沿って所定の間隔で配設されている。このロータ
2fは、回転体であるハブシャフト11の外周にはめ込
まれており、ハブシャフト11と共に回転する。
【0076】センサ3fは、先端部31に検知領域32
c、32dを有する磁気検出素子32を内蔵している。
磁気検出素子32は、検知領域32c、32dをロータ
2f側に向けて配置されている。また、センサ3fに
は、マグネット71が内蔵されている。マグネット71
は、磁気検出素子32の背部に設置され、ロータ2fへ
S極又はN極の磁極を向けて配設されている。このた
め、マグネット71とロータ2fの歯24との間に磁界
が形成され、ハブシャフト11及びロータ2fの回転に
伴う歯24の移動により、磁気検出素子32の検知領域
32c、32dに加わる磁界の垂直成分の強さが周期的
に変化する。
【0077】また、磁気検出素子32における検知領域
32c及び検知領域32dは、ロータ2fによる磁界の
周期的変化の際に同時に最大出力となるように配置され
ている。例えば、第一実施形態に係る回転検出装置1と
同様に、マグネット71とロータ2fの歯24との間に
形成される磁界が検知領域32c、32dに対し同時に
垂直に加わるように配置されている。なお、回転検出装
置1fにおいて、ロータ2f、センサ3f以外のその他
の構成部品については、第一実施形態に係る回転検出装
置1と同様なものが用いられる このような回転検出装置1fであっても、検知領域32
c、32dに対して同時に垂直な磁界を与えることがで
きるため、第一実施形態に係る回転検出装置と同様な作
用効果が得られる。また、図20に示すように、回転検
出装置1fにおいて、センサ3fの磁気検出素子32と
マグネット71との間に磁性体よりなるヨーク39を配
置してもよい。この場合、磁気検出素子32に対して磁
界が垂直方向に向くため、更に、磁気検出素子32の出
力向上が図れる。
【0078】(第七実施形態)次に、第七実施形態に係
る回転検出装置について説明する。
【0079】図21に本実施形態に係る回転検出装置1
gを示す。図21に示すように、回転検出装置1gは、
第一実施形態に係る回転検出装置1とほぼ同様な部品に
構成されるものであり、センサ3に内蔵される磁気検出
素子32の検知領域32c、32dの離間距離が磁極2
3a又は磁極23bの中央位置から端部位置までの距離
とほぼ同じ距離とされる点で異なるものである。
【0080】回転検出装置1gの検知領域32c、32
dは、例えば、図21に示すように磁界が検知領域32
cに垂直に加わるときに検知領域32dに水平に加わる
ように配置されている。具体的には、検知領域32cと
検知領域32dとの離間距離は、ロータ2の外周におけ
る磁極23a又は磁極23bの中央位置からその端部位
置までの直線距離よりも長く設定されている。そして、
その離間距離は、ロータ2の回転中心と磁極23a又は
磁極23bの中央位置を通る直線が磁気検出素子32の
表面と交差する位置から、ロータ2の回転中心と磁極2
3a又は磁極23bの端部位置を通る直線が磁気検出素
子32の表面と交差する位置までの距離より、短く設定
されている。
【0081】検知領域32cと検知領域32dとの離間
距離をこのように設定することにより、曲面である磁極
23a、23bの表面から発せられる磁束を平板状の磁
気検出素子32の表面に設けられる各検知領域32c、
32dの一方で垂直に受けると同時にその他方で水平に
受けることが可能となる。
【0082】図22に回転検出装置1gの電気的接続の
一例を示す。図22に示すように、磁気検出素子32の
検知領域32c、32dは、電源とアースの間に直列に
接続されており、検知領域32cと検知領域32dとの
接続部分がワイヤハーネス43と接続されている。この
ため、電源電圧を検知領域32c、32dにより抵抗分
割した電圧値がセンサ3の出力信号となる。センサ3
は、ワイヤハーネス42、43によりECU5と接続さ
れている。ワイヤハーネス42によりECU5からIC
41へ電源電圧が供給され、ワイヤハーネス43により
センサ3の出力信号がECU5へ伝送される。なお、E
CU5は、第一実施形態にて説明したものと同様なもの
が用いられる。
【0083】次に回転検出装置1gの動作について説明
する。
【0084】図22に示すように、回転体であるハブシ
ャフト11が回転すると、それに伴いロータ2も回転す
る。このため、ロータ2のマグネットリング22の磁極
23a、23bがセンサ3の前を交互に通過する。その
際、図21に示すように、磁気検出素子32の検知領域
32cの前に磁極23aの中央付近が位置しているとき
には、検知領域32cに対し水平成分のごく少ない磁界
が加わるため、検知領域32cの抵抗値は大きいものと
なる。一方、検知領域32dの前には磁極23aと磁極
23bの境界部分が位置しており、検知領域32dに対
し水平成分の大きい磁界が加わるため、検知領域32d
の抵抗値は小さいものとなる。従って、センサ3の出力
信号は電圧値の小さいものとなる。
【0085】そして、ハブシャフト11の回転により磁
極23a、23bが移動して、検知領域32cの前に磁
極23aと磁極23bの境界部分が位置しているときに
は、検知領域32cに対し水平成分の大きい磁界が加わ
るため、検知領域32cの抵抗値は小さくなる。一方、
検知領域32dの前には磁極23a又は磁極23bの中
央付近が位置しており、検知領域32dに対し水平成分
のごく小さい磁界が加わるため、検知領域32dの抵抗
値は小さいものとなる。従って、センサ3の出力信号は
電圧値の大きいものとなる。
【0086】このようにして、ハブシャフト11の回転
に応じて、センサ3から周期的に変化する信号が出力さ
れる。これにより、ECU5を通じてハブシャフト11
の回転状態の検出が行える。
【0087】ところで、磁気検出素子32としては磁界
変化に対して抵抗変化の大きいGMR素子を用いること
が望ましい。しかし、GMR素子は、使用環境の温度変
化により出力が変化するものであり、例えば、図23に
示すように、高温時には抵抗値が全体的に大きくなる傾
向があり、低温時には抵抗値が全体的に小さくなる傾向
がある。そこで、回転検出装置1gでは、前述したよう
に、磁気検出素子32の検知領域32c、32dを直列
に接続し、それらの接続部分で出力をとっている。
【0088】このため、温度変化により検知領域32
c、32dの抵抗値が変動しても、それら検知領域32
c、32dの抵抗の比が大きく変動することはない。従
って、温度変化による出力の変動を低減することがで
き、温度変化のある環境下にて安定した回転検出が行え
る。
【0089】また、この回転検出装置1gでは、温度変
化によるセンサ3の出力変動を抑えるためにACカップ
リング用のコンデンサなどを設ける必要がない。従っ
て、部品点数の低減も図ることができる。
【0090】以上のように、本実施形態に係る回転検出
装置1gによれば、前述した第一実施形態に係る回転検
出装置1と同様な作用効果に加えて、温度変化のある環
境下にて安定した回転検出が行えるという効果が得られ
る。
【0091】なお、本実施形態においては、ロータ2に
マグネットリング22を備えるものについて説明した
が、第六実施形態のように磁性体よりなる歯車状のロー
タ2fを備えるものに適用した場合でも同様な作用効果
が得られる。
【0092】(第八実施形態)次に、第八実施形態に係
る回転検出装置について説明する。
【0093】図24に本実施形態に係る回転検出装置1
hに用いられる磁気検出素子72の概略図を示す。磁気
検出素子72は、その磁界の変化に対応して検出信号を
出力する磁気検出手段であり、例えば、人工格子膜を備
えた磁気抵抗素子(GMR素子)が用いられる。図24
に示すように、磁気検出素子72は、矩形の平板状を呈
し、その表面側に電極72a、72a、電極72b、7
2b、電極72c、72c及び電極72d、72dを有
している。電極72a、72a間には検知領域72eが
形成され、電極72b、72b間には検知領域72fが
形成され、電極72c、72c間には検知領域72gが
形成され、そして、電極72d、72d間には検知領域
72hが形成されている。検知領域72e、72f、7
2g、72hは相互に平行して形成されており、検知領
域72eと検知領域72fは接近した状態で形成され、
検知領域72gと検知領域72hは接近した状態で形成
されている。
【0094】回転検出装置1hの検知領域72e、72
gは、例えば、図25に示すように磁界が検知領域72
eに垂直に加わるときに検知領域72gに水平に加わる
ように配置されている。具体的には、検知領域72eと
検知領域72gとの離間距離は、ロータ2の外周におけ
る磁極23a又は磁極23bの中央位置からその端部位
置までの直線距離よりも長く設定されている。そして、
その離間距離は、ロータ2の回転中心と磁極23a又は
磁極23bの中央位置を通る直線が磁気検出素子72の
表面と交差する位置から、ロータ2の回転中心と磁極2
3a又は磁極23bの端部位置を通る直線が磁気検出素
子72の表面と交差する位置までの距離より、短く設定
されている。
【0095】このように、検知領域72eと検知領域7
2gとの離間距離を設定することにより、曲面である磁
極23a、23bの表面から発せられる磁束を平板状の
磁気検出素子72の表面に設けられる各検知領域72
e、72gの一方で垂直に受けると同時にその他方で水
平に受けることが可能となる。
【0096】また、回転検出装置1hの検知領域72
f、72hも、前述の検知領域e、72gと同様にして
配置されている。このため、曲面である磁極23a、2
3bの表面から発せられる磁束を平板状の磁気検出素子
72の表面に設けられる各検知領域72f、72hの一
方で垂直に受けると同時にその他方で水平に受けること
が可能となる。
【0097】図26に検知領域72e〜72hの配線の
一例を示す。図26に示すように、磁気検出素子72の
検知領域72e、72gは、電源とアースの間に直列に
接続されており、検知領域72eと検知領域72gとの
接続部が差動増幅器73の反転入力端子に入力されてい
る。また、検知領域72f、72hは、電源とアースの
間に直列に接続されており、検知領域72fと検知領域
72hとの接続部が差動増幅器73の非反転入力端子に
入力されている。また、差動増幅器73の出力端子はワ
イヤハーネス43と接続され、そのワイヤハーネス43
を通じてセンサ3の出力信号がECU5へ伝送される。
なお、ECU5は、第一実施形態にて説明したものと同
様なものが用いられる。
【0098】次に回転検出装置1hの動作について説明
する。
【0099】図25に示すように、回転体であるハブシ
ャフト11が回転すると、それに伴いロータ2も回転す
る。このため、ロータ2のマグネットリング22の磁極
23a、23bがセンサ3の前を交互に通過する。
【0100】その際、磁気検出素子72の検知領域72
e、72fの前に磁極23aの中央付近が位置している
ときには、検知領域72e、72fに対し水平成分のご
く少ない磁界が加わるため、検知領域72e、72fの
抵抗値は大きいものとなる。一方、検知領域72g、7
2hの前には磁極23aと磁極23bの境界部分が位置
しており、検知領域72g、72hに対し水平成分の大
きい磁界が加わるため、検知領域72g、72hの抵抗
値は小さいものとなる。
【0101】このため、図26に示すように、検知領域
72eと検知領域72gとの接続部の電位は低くなる。
一方、検知領域72hと検知領域72fとの接続部の電
位は高くなる。従って、差動増幅器73から高電位の信
号が出力される。
【0102】そして、ハブシャフト11の回転により磁
極23a、23bが移動して、検知領域72e、72f
の前に磁極23aと磁極23bの境界部分が位置してい
るときには、検知領域72e、72fに対し水平成分の
大きい磁界が加わるため、検知領域72e、72fの抵
抗値は小さくなる。一方、検知領域72g、72hの前
には磁極23a又は磁極23bの中央付近が位置してお
り、検知領域72g、72hに対し水平成分のごく小さ
い磁界が加わるため、検知領域72g、72hの抵抗値
は小さいものとなる。
【0103】このため、図26に示すように、検知領域
72eと検知領域72gとの接続部の電位は高くなる。
一方、検知領域72hと検知領域72fとの接続部の電
位は低くなる。従って、差動増幅器73から低電位の信
号が出力される。
【0104】このようにして、ハブシャフト11の回転
に伴い差動増幅器73から周期的に変化する信号が出力
される。これにより、ECU5を通じてハブシャフト1
1の回転状態の検出が行える。
【0105】以上のように、本実施形態に係る回転検出
装置1hによれば、前述した第七実施形態に係る回転検
出装置1gと同様にして、温度変化のある環境下にて安
定した回転検出が行えるという効果が得られる。
【0106】なお、本実施形態においては、ロータ2に
マグネットリング22を備えるものについて説明した
が、第六実施形態のように磁性体よりなる歯車状のロー
タ2fを備えるものに適用した場合でも同様な作用効果
が得られる。
【0107】(第九実施形態)次に第九実施形態に係る
回転検出装置について説明する。
【0108】第七実施形態及び第八実施形態に係る回転
検出装置にあっては、検知領域の間の離間距離を磁極2
3a又は磁極23bの中央位置から端部位置までの距
離、即ち磁極23a又は磁極23bの周方向の幅λの半
分の距離とほぼ同じ距離としたものであったが、本実施
形態に係る回転検出装置は、検知領域の間の離間距離を
幅λの4分の1又は4分の3の距離とほぼ同じ距離とし
たものである。
【0109】この本実施形態に係る回転検出装置によれ
ば、ロータの回転に伴い二つの検知領域の抵抗値が周期
的に変化するが、それら検知領域の抵抗変化の位相が9
0度又は270度ずれるため、各検知領域の抵抗変化の
状態を比較することにより、回転体であるハブシャフト
11の回転方向を検出することができる。
【0110】(第十実施形態)次に第十実施形態に係る
回転検出装置について説明する。
【0111】本実施形態に係る回転検出装置は、磁気検
出素子32として予め飽和磁界を与えたものが用いられ
るものである。例えば、本実施形態に係る回転検出装置
としては、図19に示す第六実施形態に係る回転検出装
置1fとほぼ同様に構成されるものであって、磁気検出
素子32として予め飽和磁界を与えたものが用いられ
る。
【0112】図27に本実施形態に係る回転検出装置の
磁気検出素子(GMR素子)における抵抗値特性を示
す。図27において、横軸は磁束密度、縦軸は検知領域
の抵抗値である。飽和磁界を与えていない磁気検出素子
32に対して水平方向の磁界を徐々に加えると、磁界が
強まるに連れて磁気検出素子32の検知領域(検知領域
32c又は32d)の抵抗値は小さくなる(図27中の
S1→S2)。更に磁界を強めると、検知領域の抵抗値
がほとんど変化しなくなり飽和する(S3)。この状態
から徐々に磁界を弱めると、検知領域の抵抗値は大きく
なる(S3→S4→S5)。このとき、磁界の強さに対
する抵抗値は、磁界ゼロから強めたときの抵抗値(S1
→S2→S3)より小さくなる。
【0113】そして、逆方向の磁界を加えて徐々に強め
ると、抵抗値は増加してピークとなり(S6)、次第に
減少していく(S7)。更に逆方向の磁界を強めると、
検知領域の抵抗値がほとんど変化しなくなり飽和する
(S8)。この状態から徐々に磁界を弱めると、検知領
域の抵抗値は徐々に大きくなる(S8→S9→S1
0)。このとき、磁界の強さに対する抵抗値は、磁界ゼ
ロから強めたときの抵抗値(S6→S7→S8)より小
さくなる。
【0114】このように、磁気検出素子32の飽和磁界
を与えると、磁界に対する抵抗値の変化特性が変化する
ことが分かる。
【0115】ここで、磁界ゼロ付近の磁界範囲(ΔB)
における抵抗値変化を見ると、飽和磁界を与える前の抵
抗値変化はΔR1であり、飽和磁界を与えた後の抵抗値
変化はΔR2であって、飽和磁界を与える前の抵抗値変
化ΔR1に対し飽和磁界を与えた後の抵抗値変化ΔR2
が大きくなっている。このため、予め飽和磁界を磁気検
出素子32に与え、ゼロ磁界の付近で磁界を変化させる
ことにより、飽和磁界を与える前に比べて大きな出力が
得られることになる。
【0116】磁気検出素子32に飽和磁界を与える方法
としては、センサ3の組立後、ロータ2の近傍に取り付
ける前に、センサ3の特性測定時に行うことが望まし
い。例えば、センサ3の組立後において、センサ3は、
治具に装着されその出力の特性が測定される。その際、
センサ3と治具に設置されるロータとのギャップを小さ
くして、センサ3の磁気検出素子32に強い磁界、即ち
飽和磁界が加わるようにする。この飽和磁界の印加によ
り、センサ3における出力増大が図れる。
【0117】このように、センサ3の特性測定時に磁気
検出素子32に飽和磁界を与えることにより、飽和磁界
を与える工程を別途設ける必要がなく、回転検出装置の
製造の効率化が図れる。なお、本実施形態に係る回転検
出装置の製造において、飽和磁界を与える工程をセンサ
3の特性測定とは別に行う場合もある。
【0118】以上のように、本実施形態に係る回転検出
装置によれば、磁気検出素子に予め飽和磁界を与えてお
くことにより、磁気検出素子における磁界抵抗特性が変
化し磁界変化に対して抵抗変化の増大が図れる。従っ
て、回転検出装置としての出力の増大化が図れる。
【0119】また、磁気検出素子に予め飽和磁界を与え
ておくことにより、磁気検出素子における磁界抵抗特性
を統一化することができる。従って、回転検出装置とし
ての出力のバラツキを抑制して出力の安定化が図れる。
【0120】なお、本実施形態においては、磁性体より
なる歯車状のロータを備えるものにについて説明した
が、第一実施形態などのようにロータ2にマグネットリ
ング22を備えるものに適用してよく、その場合であっ
ても同様な作用効果が得られる。また、磁気検出素子と
して、複数の検知領域を有するものに限られず、図15
に示すような検知領域を一つだけ備えるものを用いても
よい。
【0121】(第十一実施形態)次に第十一実施形態に
係る回転検出装置について説明する。
【0122】図28に本実施形態に係る回転検出装置1
iを示す。図28に示すように、本実施形態に係る回転
検出装置1iは、磁性体よりなる歯車状のロータ2i
と、マグネット71を内蔵したセンサ3iとを備えて構
成されている。ロータ2iとしては、第六実施形態に係
る回転検出装置のロータ2fと同様なものが用いられ
る。センサ3iは、ロータ2iへ向けて着磁されたマグ
ネット71を内蔵したものが用いられる。マグネット7
1は、センサ3内に組み付けられた後に、センサ3の外
部から強い磁界を加えることにより着磁されたものであ
る。また、センサ3の内部には、磁気検出素子65が設
置されている。磁気検出素子65は、マグネット71の
着磁方向に対し斜めに向けられている。すなわち、磁気
検出素子65は、検知領域65aの水平方向(人工格子
膜の積層方向と平行する方向)がマグネット71の着磁
方向と平行でなく、かつ、垂直とならないように向けら
れている。また、磁気検出素子65は、マグネット71
とロータ2との間の位置からズレた位置に配置されてい
る。
【0123】回転検出装置1iのセンサ3iの製造にお
いて、センサ3iの内部にまだ磁化されていないマグネ
ット71及び磁気検出素子65を配置した後、センサ3
iの外部から強い磁界を加えることによりマグネット7
1の磁化が行われる。このとき、磁気検出素子65がマ
グネット71の着磁方向に対し斜めに向けられているた
め、検知領域65aに対し垂直に加わる磁界成分が低減
され、磁気検出素子65の出力特性の低下が抑制され
る。
【0124】図29に示すように、磁気検出素子65の
磁界変化に対する抵抗値の特性において、磁気検出素子
65の垂直方向の磁界が加わると、水平方向の磁界変化
に対する抵抗値変化が低下する(図29中のS20→S
30)。このため、磁気検出素子65には、できるだけ
垂直な磁界が加わらないようにすることが望ましい。そ
こで、磁気検出素子65をマグネット71の着磁方向に
対し斜めに向けておくことにより、検知領域65aに対
し垂直に加わる磁界成分を低減できる。
【0125】このため、磁気検出素子65の出力特性の
低下の抑制が可能となる。従って、回転検出の出力の増
大化が図れる。
【0126】図30に本実施形態に係る他の回転検出装
置1jを示す。図30に示すように、回転検出装置1j
は、磁性体よりなる歯車状のロータ2jと、マグネット
71を内蔵したセンサ3jとを備えて構成されている。
ロータ2jとしては、第六実施形態に係る回転検出装置
のロータ2fと同様なものが用いられる。センサ3j
は、ロータ2jへ向けて着磁されたマグネット71を内
蔵したものが用いられる。マグネット71は、センサ3
内に組み付けられた後に、センサ3の外部から強い磁界
を加えることにより着磁されたものである。また、セン
サ3の内部には磁気検出素子65が設置され、この磁気
検出素子65はマグネット71の着磁方向と平行に向け
られている。すなわち、磁気検出素子65は、検知領域
65aの水平方向(人工格子膜の積層方向と平行する方
向)がマグネット71の着磁方向と平行となるように向
けられている。また、磁気検出素子65は、マグネット
71とロータ2との間の位置からズレた位置に配置され
ている。
【0127】このような回転検出装置1jであっても、
前述の回転検出装置1iと同様又はそれ以上の作用効果
が得られる。すなわち、磁気検出素子65をマグネット
71の着磁方向に対して平行に向けておくことにより、
マグネット71の着磁の際に検知領域65aに対し垂直
に加わる磁界成分を激減させることができる。このた
め、磁気検出素子65の出力特性の低下を防止できる。
従って、回転検出の出力の増大化が図れる。
【0128】(第十二実施形態)次に第十二実施形態に
係る回転検出装置について説明する。
【0129】第十一実施形態に係る回転検出装置にあっ
ては、マグネット71をセンサに内蔵した後に着磁する
ものであったが、マグネット71を内蔵する前に着磁す
るものであってもよい。例えば、マグネット71をホル
ダに取り付けて着磁し、その後、ホルダに磁気検出素子
65を取り付ける。そして、そのホルダごとにセンサに
内蔵する。この場合、磁気検出素子65には、垂直な磁
界が加わらず、かつ、マグネット71に塵などが付着す
ることも回避できる。
【0130】また、ホルダとしては、樹脂製の三次元配
線基板(MID基板)を用いるのが望ましい。この場
合、磁気検出素子65を所望の位置、例えば先端面など
に容易に実装することが可能となる。
【0131】このように、本実施形態に係る回転検出装
置によっても、出力の増大化が可能である。
【0132】(第十三実施形態)第一実施形態から第十
二実施形態までの回転検出装置にあっては、一つ又は二
つの検知領域を有する磁気検出素子を有するものであっ
たが、本発明に係る回転装置はそのようなものに限られ
るものではなく、三つ以上の検知領域を有する磁気検出
素子を有するものであってもよい。
【0133】(第十四実施形態)第一実施形態から第十
三実施形態までの回転検出装置にあっては、自動車の車
輪の回転検出に適用したものであったが、本発明に係る
回転装置はそのようなものに限られるものではなく、そ
の他の回転体の回転検出に用いてもよい。
【0134】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、次
のような効果が得られる。
【0135】
【0136】
【0137】すなわち、磁気検出手段の磁気検知部に予
め飽和磁界を与えておくことにより、磁気検知部におけ
る出力特性を変化させて、出力の増大化を図ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】回転検出装置の説明図である。
【図2】回転検出装置のロータの説明図である。
【図3】回転検出装置のロータの説明図である。
【図4】回転検出装置のロータの説明図である。
【図5】回転検出装置のロータの説明図である。
【図6】回転検出装置のセンサの説明図である。
【図7】磁気検出素子の説明図である。
【図8】磁気検出素子の出力特性の説明図である。
【図9】磁気検出素子の検知領域の説明図である。
【図10】磁気検出素子の検知領域の説明図である。
【図11】回転検出装置の使用方法の説明図である。
【図12】第二実施形態に係る回転検出装置の説明図で
ある。
【図13】第三実施形態に係る回転検出装置の説明図で
ある。
【図14】第三実施形態に係る回転検出装置の説明図で
ある。
【図15】第三実施形態に係る回転検出装置の説明図で
ある。
【図16】第四実施形態に係る回転検出装置の説明図で
ある。
【図17】第五実施形態に係る回転検出装置の説明図で
ある。
【図18】第五実施形態に係る回転検出装置の説明図で
ある。
【図19】第六実施形態に係る回転検出装置の説明図で
ある。
【図20】第六実施形態に係る回転検出装置の説明図で
ある。
【図21】第七実施形態に係る回転検出装置の説明図で
ある。
【図22】第七実施形態に係る回転検出装置の使用方法
の説明図である。
【図23】第七実施形態に係る回転検出装置の説明図で
ある。
【図24】第八実施形態に係る回転検出装置の説明図で
ある。
【図25】第八実施形態に係る回転検出装置の説明図で
ある。
【図26】第八実施形態に係る回転検出装置の説明図で
ある。
【図27】第十実施形態に係る回転検出装置の説明図で
ある。
【図28】第十一実施形態に係る回転検出装置の説明図
である。
【図29】第十一実施形態に係る回転検出装置の説明図
である。
【図30】第十一実施形態に係る回転検出装置の説明図
である。
【符号の説明】
1…回転検出装置、2…ロータ(磁界形成手段)、3…
センサ、32…磁気検出素子(磁気検出手段)、32c
・32d…検知領域(磁気検知部)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01D 5/00 - 5/62 G01P 1/00 - 3/80

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転体と共に回転し、前記回転体の回転
    に伴って周期的に変化する磁界を形成する磁界形成手段
    と、 前記磁界内に設置される磁気検知部を備え、前記磁気検
    知部が予め飽和磁界を与えられたものであって前記飽和
    磁界の方向に前記磁界が作用するように配置されてなる
    磁気検知手段と、 を備えて構成される回転検出装置。
  2. 【請求項2】 前記磁界形成手段は、前記回転体の外周
    部分に取り付けられ切欠部を形成してなる金属リング
    と、前記切欠部に掛止されて前記金属リングに取り付け
    られるマグネットリングとを備えて構成されているこ
    と、 を特徴とする請求項1に記載の回転検出装置。
  3. 【請求項3】 前記磁界形成手段は、前記回転体の外周
    部分に取り付けられ貫通孔を形成してなる金属リング
    と、前記貫通孔に掛止されて前記金属リングに取り付け
    られるマグネットリングとを備えて構成されているこ
    と、 を特徴とする請求項1に記載の回転検出装置。
  4. 【請求項4】 前記磁気検知部が複数設けられ、前記磁
    気検知部のうち少なくとも二つが前記磁界形成手段に対
    し互いに異なる方向に傾斜して設けられていること、 を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の回転検出
    装置。
  5. 【請求項5】 前記磁気検知部が少なくとも二つ設けら
    れ、 前記磁気検知部に対して傾斜する傾斜面を有するヨーク
    を備えていること、 を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の回転検出
    装置。
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