JP3360430B2 - 車両用ヒートポンプ式冷暖房装置 - Google Patents

車両用ヒートポンプ式冷暖房装置

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JP3360430B2
JP3360430B2 JP21860994A JP21860994A JP3360430B2 JP 3360430 B2 JP3360430 B2 JP 3360430B2 JP 21860994 A JP21860994 A JP 21860994A JP 21860994 A JP21860994 A JP 21860994A JP 3360430 B2 JP3360430 B2 JP 3360430B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、に関する。
【0002】
【従来の技術とその問題点】暖房運転時と冷房運転時と
で四方弁により冷媒の流れを逆転させ、暖房運転時には
車室外熱交換器(以下では、室外器と呼ぶ)を吸熱器と
して使用するとともに車室内熱交換器(以下では、室内
器と呼ぶ)を放熱器として使用し、冷房運転時には室外
器を放熱器として使用するとともに室内器を吸熱器とし
て使用するようにした車両用ヒートポンプ式冷暖房装置
が知られている(例えば、特開平2−290475号公
報参照)。
【0003】しかしながら、上述した従来の車両用ヒー
トポンプ式冷暖房装置では、外気温が低い時、降雨時あ
るいは降雪時などの気候条件下で暖房運転を行うと、室
外器における吸熱量が減少するので、室外器からの吸熱
量とコンプレッサーの仕事量との合計熱量を放熱する室
内器における放熱量が減少し、暖房能力が低下するとい
う問題がある。さらに、このような気候条件下では着霜
現象が発生しやすく、デフロスト運転の回数が増加して
暖房運転が不安定になるおそれがある。また、冷房運転
時と暖房運転時とで冷媒の流れを逆転させているので、
室外器側と室内器側のいずれの配管も高温、高圧に耐え
られるようにする必要があり、コストがかかるという問
題がある。さらに、暖房運転時にはエンジンからの廃熱
を利用して車室内暖房用の温風を作っているので、ソー
ラーカーや電気自動車のように大きな熱源を持たない車
両に対しては不向きである。
【0004】本発明の目的は、安定した冷暖房能力を備
えた安価な車両用ヒートポンプ式冷暖房装置を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、冷媒を圧縮するコンプレッサー
と、冷媒と外気との間で熱交換を行なう車室外熱交換器
と、冷媒の熱を送風手段により送風された空気に放熱す
る放熱用車室内熱交換器と、この放熱用車室内熱交換器
から流出した冷媒を断熱膨張させる膨張弁と、前記送風
手段により送風された空気の熱を前記膨張弁から流出し
た冷媒に吸熱して前記コンプレッサーの冷媒吸入側へ冷
媒を送出する吸熱用車室内熱交換器と、前記コンプレッ
サーの吐出冷媒を前記車室外熱交換器を介して前記放熱
用車室内熱交換器へ供給する第1の流路と、前記コンプ
レッサーの吐出冷媒を前記車室外熱交換器を迂回して前
記放熱用車室内熱交換器へ供給する第2の流路と、前記
車室外熱交換器内に停留する冷媒を前記コンプレッサー
の冷媒吸入側へ回収する第3の流路とを有し、冷媒流路
を切り換える流路切換手段と、前記第1の流路により冷
房を行なう冷房運転モードと、前記第2の流路のみによ
り暖房を行なう暖房運転モードAと、前記第2の流路と
前記第3の流路とにより暖房を行なう暖房運転モードB
とを有し、運転モードに応じて前記流路切換手段により
冷媒流路を切り換える制御手段とを備え、前記制御手段
は、暖房運転開始後の初期状態では前記暖房運転モード
Bを選択し、所定時間後に前記暖房運転モードAを選択
する。請求項2の発明は、冷媒を圧縮するコンプレッサ
ーと、冷媒と外気との間で熱交換を行なう車室外熱交換
器と、冷媒の熱を送風手段により送風された空気に放熱
する放熱用車室内熱交換器と、この放熱用車室内熱交換
器から流出した冷媒を断熱膨張させる第1および第2の
膨張弁と、前記送風手段により送風された空気の熱を前
記第1の膨張弁から流出した冷媒に吸熱して前記コンプ
レッサーの冷媒吸入側へ冷媒を送出する吸熱用車室内熱
交換器と、前記コンプレッサーの吐出冷媒を前記車室外
熱交換器を介して前記放熱用車室内熱交換器へ供給する
第1の流路と、前記コンプレッサーの吐出冷媒を前記車
室外熱交換器を迂回して前記放熱用車室内熱交換器へ供
給する第2の流路と、前記第2の膨張弁から前記車室外
熱交換器を通って前記コンプレッサーの冷媒吸入側に冷
媒を流す第4の流路とを有し、冷媒流路を切り換える流
路切換手段と、前記第1の流路により冷房を行なう冷房
運転モードと、前記第2の流路のみにより暖房を行なう
暖房運転モードAと、前記第2の流路と前記第4の流路
とにより暖房を行なう暖房運転モードCとを有し、運転
モードに応じて前記流路切換手段により冷媒流路を切り
換える制御手段とを備える。請求項3の車両用ヒートポ
ンプ式冷暖房装置は、前記制御手段によって、暖房運転
開始後の初期状態では前記暖房運転モードCを選択する
ようにしたものである。請求項4の車両用ヒートポンプ
式冷暖房装置は、前記制御手段によって、暖房運転の初
期状態以後は、前記車室外熱交換器で吸熱が可能な場合
は前記暖房運転モードCを選択し、そうでない場合は前
記暖房運転モードAを選択するようにしたものである。
請求項5の発明は、冷媒を圧縮するコンプレッサーと、
冷媒と外気との間で熱交換を行なう車室外熱交換器と、
冷媒の熱を送風手段により送風された空気に放熱する放
熱用車室内熱交換器と、この放熱用車室内熱交換器から
流出した冷媒を断熱膨張させる第1および第2の膨張弁
と、前記送風手段により送風された空気の熱を前記第1
の膨張弁から流出した冷媒に吸熱して前記コンプレッサ
ーの冷媒吸入側へ冷媒を送出する吸熱用車室内熱交換器
と、前記コンプレッサーの吐出冷媒を前記車室外熱交換
器を介して前記放熱用車室内熱交換器へ供給する第1の
流路と、前記コンプレッサーの吐出冷媒を前記車室外熱
交換器を迂回して前記放熱用車室内熱交換器へ供給する
第2の流路と、前記車室外熱交換器内に停留する冷媒を
前記コンプレッサーの冷媒吸入側へ回収する第3の流路
と、前記第2の膨張弁から前記車室外熱交換器を通って
前記コンプレッサーの吸入側に冷媒を流す第4の流路と
を有し、冷媒流路を切り換える流路切換手段と、前記第
1の流路により冷房を行なう冷房運転モードと、前記第
2の流路のみにより暖房を行なう暖房運転モードAと、
前記第2の流路と前記第3の流路とにより暖房を行なう
暖房運転モードBと、前記第2の流路と前記第4の流路
とにより暖房を行なう暖房運転モードCとを有し、運転
モードに応じて前記流路切換手段により冷媒流路を切り
換える制御手段とを備える。請求項6の車両用ヒートポ
ンプ式冷暖房装置は、前記制御手段によって、暖房運転
開始後の初期状態では、外気温が所定値よりも高い場合
は前記暖房運転モードCを選択し、そうでない場合は前
記暖房運転モードBを選択するようにしたものである。
請求項7の車両用ヒートポンプ式冷暖房装置は、前記制
御手段によって、暖房運転の初期状態以後は、外気温が
前記所定値より低い場合は前記暖房運転モードAを選択
し、外気温が前記所定値よりも高く且つ前記車室外熱交
換器で吸熱が可能な場合は前記暖房運転モードCを選択
し、外気温が前記所定値よりも高く且つ前記車室外熱交
換器で吸熱が不可能な場合は前記暖房運転モードBを選
択するようにしたものである。請求項8の車両用ヒート
ポンプ式冷暖房装置は、前記吸熱用車室内熱交換器の冷
媒流出側に、前記コンプレッサーの冷媒吸入側から前記
吸熱用車室内熱交換器への冷媒の流れを阻止する逆止弁
を設けたものである。請求項9の発明は、冷媒を圧縮す
るコンプレッサーと、冷媒と外気との間で熱交換を行な
う車室外熱交換器と、冷媒の熱を送風手段により送風さ
れた空気に放熱する放熱用車室内熱交換器と、この放熱
用車室内熱交換器の一方の冷媒出入口に接続される二方
弁と、この二方弁と並列に接続され、前記放熱用車室内
熱交換器から流出した冷媒を断熱膨張させる第1の膨張
弁と、前記放熱用車室内熱交換器の他方の冷媒出入口に
接続され、前記放熱用車室内熱交換器から流出した冷媒
を断熱膨張させる第2の膨張弁と、この第2の膨張弁の
冷媒流出側に接続され、前記送風手段により送風された
空気の熱を冷媒に吸熱する吸熱用車室内熱交換器と、前
記第2の膨張弁に並列に接続され、前記吸熱用車室内熱
交換器から前記放熱用車室内熱交換器への冷媒の流れを
許容する逆止弁と、前記コンプレッサーの吐出冷媒を前
記車室外熱交換器を介して前記二方弁と前記第1の膨張
弁とへ供給する第1の流路と、前記コンプレッサーの吐
出冷媒を前記車室外熱交換器を迂回して前記二方弁と前
記第1の膨張弁とへ供給する第2の流路と、前記コンプ
レッサーの吐出冷媒を前記吸熱用車室内熱交換器へ供給
する第5の流路とを有し、冷媒流路を切り換える流路切
換手段と、この流路切換手段により前記第1の流路に切
り換え、前記コンプレッサーの吐出冷媒を前記車室外熱
交換器、前記二方弁、前記放熱用車室内熱交換器、前記
第2の膨張弁、前記吸熱用車室内熱交換器を介して前記
コンプレッサーへ供給する冷房運転モードと、前記流路
切換手段により第2の流路に切り換え、前記コンプレッ
サーの吐出冷媒を前記二方弁、前記放熱用車室内熱交換
器、前記第2の膨張弁、前記吸熱用車室内熱交換器を介
して前記コンプレッサーへ供給する暖房運転モードA
と、前記流路切換手段により前記第5の流路へ切り換
え、前記コンプレッサーの吐出冷媒を前記吸熱用車室内
熱交換器、前記逆止弁、前記放熱用車室内熱交換器、前
記第1の膨張弁、前記車室外熱交換器を介して前記コン
プレッサーへ供給する暖房運転モードDとを有し、運転
モードに応じて前記流路切換手段により冷媒流路を切り
換える制御手段とを備える。
【0006】
【作用】冷房運転モードは、コンプレッサーの吐出冷媒
を車室外熱交換器を介して放熱用車室内熱交換器へ供給
し、膨張弁と吸熱用車室内熱交換器を介してコンプレッ
サーの冷媒吸熱側へ冷媒を回収するモードである。この
時、主に車室外熱交換器から外気に放熱し、吸熱用車室
内熱交換器で空調風から吸熱することにより、空調風を
冷却する。また、暖房運転モードAは、コンプレッサー
の吐出冷媒を車室外熱交換器を迂回して放熱用車室内熱
交換器へ供給し、膨張弁と吸熱用車室内熱交換器を介し
てコンプレッサーの冷媒吸熱側へ冷媒を回収するモード
である。この時、コンプレッサーから吐出された高温の
冷媒の熱を放熱用車室内熱交換器から空調風に放熱して
空調風を暖める。暖房運転モードBは、車室外熱交換器
からコンプレッサーの冷媒吸入側へ冷媒を回収しなが
ら、上記モードAと同様な冷媒流路で暖房を行なうモー
ドである。さらに、運転モードCは、コンプレッサーの
吐出冷媒を車室外熱交換器を迂回して放熱用車室内熱交
換器へ供給し、第1の膨張弁と吸熱用車室内熱交換器を
介してコンプレッサーの冷媒吸熱側へ冷媒を回収すると
ともに、第2の膨張弁から車室外熱交換器を通ってコン
プレッサーの冷媒吸入側へ冷媒を回収する。この時、コ
ンプレッサーから吐出された高温の冷媒の熱を放熱用車
室内熱交換器から空調風に放熱して空調風を暖めるとと
もに、吸熱用車室内熱交換器で空調風から吸熱し、車室
外熱交換器により外気から吸熱する。請求項1の車両用
ヒートポンプ式冷暖房装置では、冷房運転モードと暖房
運転モードAと暖房運転モードBとを有し、運転モード
に応じて冷媒流路を切り換える。暖房運転開始後の初期
状態では暖房運転モードBを選択し、所定時間後に暖房
運転モードAを選択する。請求項2〜4の車両用ヒート
ポンプ式冷暖房装置では、冷房運転モードと暖房運転モ
ードAと暖房運転モードCとを有し、運転モードに応じ
て冷媒流路を切り換える。なお、暖房運転開始後の初期
状態では暖房運転モードCを選択するのが好ましい。ま
た、暖房運転の初期状態以後は、車室外熱交換器で吸熱
が可能な場合は暖房運転モードCを選択し、そうでない
場合は暖房運転モードAを選択するのが好ましい。請求
項5〜7の車両用ヒートポンプ式冷暖房装置では、冷房
運転モード、暖房運転モードA、暖房運転モードBおよ
び暖房運転モードCを有し、運転モードに応じて冷媒流
路を切り換える。なお、暖房運転開始後の初期状態で
は、外気温が所定値よりも高い場合は暖房運転モードC
を選択し、そうでない場合は暖房運転モードBを選択す
るのが好ましい。また、暖房運転の初期状態以後は、外
気温が所定値より低い場合は暖房運転モードAを選択
し、外気温が所定値よりも高く且つ車室外熱交換器で吸
熱が可能な場合は暖房運転モードCを選択し、外気温が
所定値よりも高く且つ車室外熱交換器で吸熱が不可能な
場合は暖房運転モードBを選択するのが好ましい。請求
項8の車両用ヒートポンプ式冷暖房装置では、逆止弁に
よりコンプレッサーの冷媒吸入側から吸熱用車室内熱交
換器への冷媒の流れが阻止される。請求項9の車両用ヒ
ートポンプ式冷暖房装置では、モードDによる暖房運転
はモードAの場合と冷媒の流れが逆になり、車室外熱交
換器へも冷媒を流す。
【0007】
【実施例】
−第1の実施例− 図1および図2は第1の実施例の全体構成を示し、図3
はその冷凍サイクルの構成を示す。なお、図が煩雑にな
るのを避けるためにセンサーやアクチュエータなどから
制御装置への制御線の図示を省略する。この車両用ヒー
トポンプ式冷暖房装置は、コンプレッサー31、室外器
(車室外熱交換器)38、放熱用車室内熱交換器(以
下、放熱器と呼ぶ)33、液タンク36、膨張弁34、
吸熱用車室内熱交換器(以下、吸熱器と呼ぶ)35およ
び各種の弁を備えた冷凍サイクルと、ブロアファン37
により放熱器33と吸熱器35に送風して車室内へ空調
風を送り出す空調用ダクト39と、冷暖房装置を制御す
る制御装置43とから構成される。コンプレッサー31
は外部からの信号により仕事量を制御できる電動式や油
圧駆動式などのコンプレッサーであり、車室外の例えば
エンジンルームに設けられる。室外器38はコンプレッ
サー31から吐出される冷媒の熱を外気に放熱したり、
低温の冷媒を流して外気から吸熱するコンデンサーで、
車室外に設けられる。
【0008】車室内前部のインストルメントパネルの裏
側には空調用ダクト39が設けられ、この空調用ダクト
39内に放熱器33と吸熱器35が設けられる。放熱器
33はコンプレッサー31から吐出された高温の冷媒の
熱をブロアファン37により送風された空気に放熱する
コンデンサーであり、吸熱器35はブロアファン37に
より送風された空気の熱を冷媒に吸熱するエバポレータ
ーである。これらの放熱器33と吸熱器35との間に
は、液タンク36と膨張弁34が設けられる。液タンク
36は冷媒の気液の分離を行ない、膨張弁34は液化冷
媒を断熱膨張させて気化にする。したがって、コンプレ
ッサー31の吐出側から膨張弁34までを冷凍サイクル
の高圧側と呼び、膨張弁34からコンプレッサー31の
冷媒吸入側までを冷凍サイクルの低圧側と呼ぶ。
【0009】ダクト39の上流側には、車室内の空気を
導入する内気導入口40と走行風圧を受けて外気を導入
する外気導入口41とが設けられる。また、これらの導
入口40,41の分岐部には不図示のアクチュエータに
より駆動されるインテークドア42が設けられ、内気導
入口40と外気導入口41とが任意の開閉比率に調節さ
れる。ダクト39の上流部に設置されるブロアファン3
7はブロアモーター44により駆動され、インテークド
ア42の開閉比率に応じて内気導入口40および外気導
入口41から空気を導入し、ダクト39の下流に配置さ
れる吸熱器35および放熱器33へ送風する。放熱器3
3の上流側にはエアーミックスドア46が設けられる。
このエアーミックスドア46を不図示のアクチュエータ
により開閉し、放熱器33を通過する空気と放熱器33
を迂回する空気との割合が調整される。吸熱器35によ
り吸熱されて冷えた空気は、エアーミックスドア46の
開度に応じてその一部は放熱器33を通過して暖めら
れ、残りは放熱器33を迂回して冷風のまま吹き出され
る。
【0010】ダクト39のエアーミックスドア46の下
流にはエアーミックスチャンバー47が設けられ、ここ
で冷風と温風とが混合されて温度調節された空調風が作
られる。エアーミックスチャンバー47の下流には、乗
員の上半身に向けて空調風を吹き出すベンチレータ吹き
出し口51と、乗員の足元に向けて空調風を吹き出すフ
ット吹き出し口52と、ウインドシールドに向けて空調
風を吹き出すデフロスター吹き出し口53とが設置さ
れ、各吹き出し口51〜53にはそれぞれベンチレータ
ドア55、フットドア56およびデフロスタードア57
と、各ドアを駆動する不図示のアクチュエータとが設け
られる。なお、ベンチレータ吹き出し口51には車両の
インストルメントの中央にセンターベント吹き出し口5
1b、51cと、インストルメントの両側にサイドベン
ト吹き出し口51a、51dとが設けられる。
【0011】制御装置43は、マイクロコンピュータ
ー、メモリ、A/D変換器、アクチュエータ駆動回路、
インタフェース回路などから構成され、各種センサー5
8〜60,67、室温設定器64、吹き出し口を切り換
えるための吹き出し口モードスイッチ65、ブロアファ
ンスイッチ66、ブロアモーター44、各ドアアクチュ
エータ、コンプレッサー31、各種の冷媒流路切換弁な
どが接続される。制御装置43は、センサーおよび設定
器からの熱環境情報に基づいてエアーミックスドア開
度、目標吹き出し風温度などの目標冷暖房条件を演算
し、車室内が目標冷暖房条件になるようにコンプレッサ
ー31、ブロアモーター44、各種の冷媒流路切換弁、
各ドアのアクチュエータなどを制御する。
【0012】図3により、第1の実施例の冷凍サイクル
を説明する。第1の実施例の冷凍サイクルは、上述した
コンプレッサー31、室外器38、放熱器33および吸
熱器35と、運転モードに応じて冷媒流路を切り換える
ための四方弁101、二方弁170、逆止弁70,16
0を備えている。コンプレッサー31の冷媒吐出側は四
方弁101へ接続され、この四方弁101により運転モ
ードに応じて冷媒流路が切り換えられる。四方弁101
の冷媒吐出側には3つの冷媒流路が接続される。第1の
冷媒流路は二方弁170、室外器38および逆止弁70
を通って放熱器33へ至る冷房用の流路であり、第2の
流路はバイパス流路150と逆止弁160を通って放熱
器33へ至る暖房用の流路である。さらに、第3の流路
は流路151を通ってコンプレッサー31の吸入側へ至
る冷媒回収用の流路である。逆止弁70は第1の流路に
おける放熱器33から室外器38への冷媒の流れを阻止
し、逆止弁160は第2の流路における放熱器33から
四方弁101への冷媒の流れを阻止する。なお、この第
1の実施例において、四方弁101、二方弁170およ
び逆止弁70,160が流路切換手段を、ブロアファン
37が送風手段を、制御装置43が制御手段をそれぞれ
構成する。
【0013】この第1の実施例では冷房運転モードと、
暖房運転モードAと、暖房運転モードBとがあり、各運
転モードに応じて四方弁101と二方弁170により冷
媒流路を切り換える。 (1) 冷房運転モード 冷房運転モードでは、四方弁101を破線側に切り換
え、二方弁170を開放する。すなわち、コンプレッサ
ー31の冷媒吐出側を上述した冷房用の第1流路へ接続
し、バイパス流路150を冷媒回収用の第3の流路15
1へ接続する。これにより、コンプレッサー31→四方
弁101→二方弁170→室外器38→逆止弁70→放
熱器33→吸熱器35→コンプレッサー31の冷媒流路
が形成され、コンプレッサー31から吐出された冷媒の
熱を主に室外器38から外気へ放熱し、ブロアファン3
7により送風された空気の熱を吸熱器35で吸熱して冷
風を作る。また、暖房運転から冷房運転に切り換えられ
た直後には暖房用のバイパス流路150に多くの冷媒が
残留している。このようなバイパス流路150内に停留
している冷媒は四方弁101と流路151を通ってコン
プレッサー31の吸入側へ回収され、冷房運転に際して
十分な冷媒量が確保され、高い冷房能力を維持すること
ができる。
【0014】(2) 暖房運転モードA 暖房運転モードAでは、四方弁101を実線で示す側に
切り換え、二方弁170を閉止する。すなわち、コンプ
レッサー31の吐出冷媒を上述した暖房用の第2流路へ
接続する。これにより、コンプレッサー31→四方弁1
01→バイパス流路150→逆止弁160→放熱器33
→吸熱器35→コンプレッサー31の冷媒流路が形成さ
れ、コンプレッサー31から吐出された冷媒の熱を放熱
器33からブロアファン37により送風された空気に放
熱して温風を作る。
【0015】(3) 暖房運転モードB 暖房運転モードBでは、四方弁101を実線で示す側に
切り換え、二方弁170を開放する。したがって、この
暖房運転モードBでは上述したモードAと同様な暖房用
流路を形成した上、さらに室外器38を二方弁170を
介して冷媒回収用流路151へ接続する。これにより、
暖房運転モードAの場合と同様に温風が作られる上に、
さらに、室外器38内に停留する冷媒がコンプレッサー
31の吸入側へ回収される。冷房運転から暖房運転に切
り換えられた直後には室外器38内に多くの冷媒が残留
している。したがって、冷房運転から暖房運転へ切り換
える場合は、まず、モードBの暖房運転を行なって室外
器38内に停留する無駄な冷媒を冷凍サイクルに回収
し、暖房運転開始後に十分な冷媒量を確保して暖房能力
を向上するとともに、その後、モードAの暖房運転に切
り換えて外気による影響を受けやすい室外器38を冷凍
サイクルから切り離し、安定して高い暖房能力を得るこ
とができる。
【0016】−第2の実施例− 図4は第2の実施例の冷凍サイクルの構成を示す。な
お、この第2の実施例の全体構成は図1および図2に示
す第1の実施例と冷凍サイクルを除いて同様であり、説
明を省略する。また、第1の実施例と同様な機器に対し
ては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。第2
の実施例の冷凍サイクルは、運転モードに応じて冷媒流
路を切り換えるための二方弁180,181を備えてい
る。コンプレッサー31の冷媒吐出側には2つの冷媒流
路が接続される。第1の冷媒流路は二方弁180、室外
器38および逆止弁70を通って放熱器33へ至る冷房
用流路であり、第2の冷媒流路は二方弁181、バイパ
ス流路150を通って放熱器33へ至る暖房用流路であ
る。なお、暖房運転時に二方弁182を開放すると、室
外器38から流路151を通ってコンプレッサー31の
吸入側へ至る冷媒回収用の流路が形成される。逆止弁7
0は第1流路における放熱器33から室外器38への冷
媒の流れを阻止する。なお、この第2の実施例におい
て、二方弁180〜182および逆止弁70が流路切換
手段を、ブロアファン37が送風手段を、制御装置43
が制御手段をそれぞれ構成する。
【0017】この第2の実施例では冷房運転モードと、
暖房運転モードAと、暖房運転モードBとがあり、各運
転モードに応じて二方弁180〜182により冷媒流路
を切り換える。 (1) 冷房運転モード 冷房運転モードでは、二方弁180を開放し、二方弁1
81,182を閉止する。すなわち、コンプレッサー3
1の冷媒吐出側を上述した冷房用流路へ接続する。これ
により、コンプレッサー31→二方弁180→室外器3
8→逆止弁70→放熱器33→吸熱器35→コンプレッ
サー31の冷媒流路が形成され、コンプレッサー31か
ら吐出された冷媒の熱を主に室外器38から外気へ放熱
し、ブロアファン37により送風された空気の熱を吸熱
器35で吸熱して冷風を作る。
【0018】(2) 暖房運転モードA 暖房運転モードAでは、二方弁181を開放し、二方弁
180,182を閉止する。すなわち、コンプレッサー
31の冷媒吐出側を上述した暖房用流路へ接続する。こ
れにより、コンプレッサー31→二方弁181→バイパ
ス流路150→放熱器33→吸熱器35→コンプレッサ
ー31の冷媒流路が形成され、放熱器33によってコン
プレッサー31から吐出された冷媒の熱をブロアファン
37により送風された空気に放熱して温風を作る。
【0019】(3) 暖房運転モードB 暖房運転モードBでは、二方弁181,182を開放
し、二方弁180を閉止する。したがって、この暖房運
転モードBでは上述したモードAと同様な暖房用流路を
形成した上に、さらに室外器38を二方弁182を介し
て流路151へ接続する。これにより、暖房運転モード
Aの場合と同様に温風が作られる上に、さらに、室外器
38内に停留する冷媒がコンプレッサー31の吸入側へ
回収される。冷房運転から暖房運転に切り換えられた直
後には室外器38内に多くの冷媒が残留している。した
がって、冷房運転から暖房運転へ切り換える場合は、ま
ず、モードBの暖房運転を行なって室外器38内に停留
する無駄な冷媒を冷凍サイクルに回収し、暖房運転開始
後に十分な冷媒量を確保して暖房能力を向上するととも
に、その後、モードAの暖房運転に切り換えて外気によ
る影響を受けやすい室外器38を冷凍サイクルから切り
離し、安定して高い暖房能力を得ることができる。
【0020】−第3の実施例− 図5は第3の実施例の冷凍サイクルの構成を示す。な
お、この第3の実施例の全体構成は図1および図2に示
す第1の実施例と冷凍サイクルを除いて同様であり、説
明を省略する。また、第1の実施例と同様な機器に対し
ては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。この
第3の実施例の冷凍サイクルは、図4に示す第2の実施
例の冷凍サイクルと冷媒回収用の流路が異なる以外は同
様である。第2の実施例では二方弁180と室外器38
の接続点を冷媒回収用流路の開始点としたが、この第3
の実施例では室外器38と逆止弁70との接続点を開始
点とし、そこから二方弁182と流路151を通ってコ
ンプレッサー31の吸入側へ至る冷媒回収用の流路を形
成する。この第3の実施例の運転モードと動作は第2の
実施例と同様であり、説明を省略する。なお、この第3
の実施例において、二方弁180〜182および逆止弁
70が流路切換手段を、ブロアファン37が送風手段
を、制御装置43が制御手段をそれぞれ構成する。
【0021】−第4の実施例− 図6は第4の実施例の冷凍サイクルの構成を示す。な
お、この第4の実施例の全体構成は図1および図2に示
す第1の実施例と冷凍サイクルを除いて同様であり、説
明を省略する。また、第1の実施例と同様な機器に対し
ては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。この
第4の実施例の冷凍サイクルは、図3に示す第1の実施
例の冷凍サイクルに、液タンク36の冷媒流出側から膨
張弁190と逆止弁162を介して室外器38と逆止弁
70の接続点へ至る流路を設けたものである。逆止弁1
62は室外器38から膨張弁190への冷媒の流れを阻
止する。なお、この第4の実施例において、膨張弁34
が第1の膨張弁を、膨張弁190が第2の膨張弁を、四
方弁101、二方弁170および逆止弁70,160,
162が流路切換手段を、ブロアファン37が送風手段
を、制御装置43が制御手段をそれぞれ構成する。
【0022】この第4の実施例では冷房運転モードと、
暖房運転モードAと、暖房運転モードCとがあり、各運
転モードに応じて四方弁101と二方弁170により冷
媒流路を切り換える。 (1) 冷房運転モード 冷房運転モードでは、四方弁101を破線側に切り換
え、二方弁170を開放する。すなわち、コンプレッサ
ー31の冷媒吐出側を上述した冷房用流路へ接続し、バ
イパス流路150と流路151を連通する。これによ
り、コンプレッサー31→四方弁101→二方弁170
→室外器38→逆止弁70→放熱器33→吸熱器35→
コンプレッサー31の冷媒流路が形成され、コンプレッ
サー31から吐出された冷媒の熱を主に室外器38から
外気へ放熱し、ブロアファン37により送風された空気
の熱を吸熱器35で吸熱して冷風を作る。また、暖房運
転から冷房運転に切り換えられた直後には暖房用のバイ
パス流路150に多くの冷媒が残留している。このよう
なバイパス流路150内に停留している冷媒は四方弁1
01と流路151を通ってコンプレッサー31の吸入側
へ回収され、冷房運転に際して十分な冷媒量が確保さ
れ、高い冷房能力を維持することができる。
【0023】(2) 暖房運転モードA 暖房運転モードAでは、四方弁101を実線で示す側に
切り換え、二方弁170を閉止する。すなわち、コンプ
レッサー31の冷媒吐出側を上述した暖房用流路へ切り
換える。これにより、コンプレッサー31→四方弁10
1→バイパス流路150→逆止弁160→放熱器33→
吸熱器35→コンプレッサー31の冷媒流路が形成さ
れ、コンプレッサー31から吐出された冷媒の熱を放熱
器33からブロアファン37により送風された空気に放
熱して温風を作る。
【0024】(3) 暖房運転モードC 暖房運転モードCでは、四方弁101を実線で示す側に
切り換え、二方弁170を開放する。つまり、この暖房
運転モードCでは上述したモードAと同様な暖房用流路
を形成した上に、さらに、室外器38を吸熱器として作
動させるための補助吸熱用の冷媒流路を形成する。この
補助吸熱用流路は、液タンク36→膨張弁190→逆止
弁162→室外器38→二方弁170→四方弁101→
流路151→コンプレッサー31の流路である。コンプ
レッサー31から吐出された高温の冷媒は放熱器33で
温風を作るために放熱された後、吸熱器35と補助吸熱
用流路とに分流し、吸熱器35と室外器38の両方で吸
熱が行なわれる。したがって、外気から吸熱が期待でき
る環境条件下では、モードCで暖房運転を行なうことに
よりモードAの場合よりも暖房能力を上げることができ
る。
【0025】−第5の実施例− 図7は第5の実施例の冷凍サイクルの構成を示す。な
お、この第5の実施例の全体構成は図1および図2に示
す第1の実施例と冷凍サイクルを除いて同様であり、説
明を省略する。また、第1の実施例と同様な機器に対し
ては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。この
第5の実施例の冷凍サイクルは、図4に示す第2の実施
例の冷凍サイクルに、図6に示す補助吸熱用の冷媒流路
を設けたものである。なお、この第5の実施例におい
て、膨張弁34が第1の膨張弁を、膨張弁190が第2
の膨張弁を、二方弁180〜182および逆止弁70,
162が流路切換手段を、ブロアファン37が送風手段
を、制御装置43が制御手段をそれぞれ構成する。
【0026】この第5の実施例では冷房運転モードと、
暖房運転モードAと、暖房運転モードCとがあり、各運
転モードに応じて二方弁180〜182により冷媒流路
を切り換える。 (1) 冷房運転モード 冷房運転モードでは、二方弁180を開放し、二方弁1
81,182を閉止する。すなわち、コンプレッサー3
1の冷媒吐出側を上述した冷房用流路へ接続する。これ
により、コンプレッサー31→二方弁180→室外器3
8→逆止弁70→放熱器33→吸熱器35→コンプレッ
サー31の冷媒流路が形成され、コンプレッサー31か
ら吐出された冷媒の熱を主に室外器38から外気へ放熱
し、ブロアファン37により送風された空気の熱を吸熱
器35で吸熱して冷風を作る。
【0027】(2) 暖房運転モードA 暖房運転モードAでは、二方弁181を開放し、二方弁
180,182を閉止する。すなわち、コンプレッサー
31の冷媒吐出側を上述した暖房用流路へ接続する。こ
れにより、コンプレッサー31→二方弁181→バイパ
ス流路150→放熱器33→吸熱器35→コンプレッサ
ー31の冷媒流路が形成され、コンプレッサー31から
吐出された冷媒の熱を放熱器33からブロアファン37
により送風された空気に放熱して温風を作る。
【0028】(3) 暖房運転モードC 暖房運転モードCでは、二方弁181,182を開放
し、二方弁180を閉止する。つまり、この暖房運転モ
ードCでは上述したモードAと同様な暖房用流路を形成
した上に、さらに、室外器38を吸熱器として作動させ
るための上述した補助吸熱用流路を形成する。コンプレ
ッサー31から吐出された高温の冷媒は放熱器33で温
風を作るために放熱された後、吸熱器35と補助吸熱用
流路とに分流し、吸熱器35と室外器38の両方で吸熱
が行なわれる。したがって、外気から吸熱が期待できる
環境条件下では、モードCで暖房運転を行なうことによ
りモードAの場合よりも暖房能力を上げることができ
る。
【0029】−第6の実施例− 図8は第6の実施例の冷凍サイクルの構成を示す。な
お、この第6の実施例の全体構成は図1および図2に示
す第1の実施例と冷凍サイクルを除いて同様であり、説
明を省略する。また、第1の実施例と同様な機器に対し
ては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。この
第6の実施例の冷凍サイクルは、図7に示す第5の実施
例の冷凍サイクルの補助吸熱用流路を変形したものであ
る。すなわち、液タンク36の冷媒流出側から膨張弁1
90と逆止弁162を介して室外器38へ接続し、室外
器38と逆止弁70との接続点から二方弁182を介し
てコンプレッサー31の吸入側へ接続する。逆止弁16
2は室外器38から膨張弁190への冷媒の流れを阻止
する。なお、この第6の実施例において、膨張弁34が
第1の膨張弁を、膨張弁190が第2の膨張弁を、二方
弁180〜182および逆止弁70,162が流路切換
手段を、ブロアファン37が送風手段を、制御装置43
が制御手段をそれぞれ構成する。
【0030】この第6の実施例では冷房運転モードと、
暖房運転モードAと、暖房運転モードCとがあり、各運
転モードに応じて二方弁180〜182により冷媒流路
を切り換える。 (1) 冷房運転モード 冷房運転モードでは、二方弁180を開放し、二方弁1
81,182を閉止する。すなわち、コンプレッサー3
1の冷媒吐出側を上述した冷房用流路へ接続する。これ
により、コンプレッサー31→二方弁180→室外器3
8→逆止弁70→放熱器33→吸熱器35→コンプレッ
サー31の冷媒流路が形成され、コンプレッサー31か
ら吐出された冷媒の熱を主に室外器38から外気へ放熱
し、ブロアファン37により送風された空気の熱を吸熱
器35で吸熱して冷風を作る。
【0031】(2) 暖房運転モードA 暖房運転モードAでは、二方弁181を開放し、二方弁
180,182を閉止する。すなわち、コンプレッサー
31の冷媒吐出側を上述した暖房用流路へ接続する。こ
れにより、コンプレッサー31→二方弁181→バイパ
ス流路150→放熱器33→吸熱器35→コンプレッサ
ー31の冷媒流路が形成され、コンプレッサー31から
吐出された冷媒の熱を放熱器33からブロアファン37
により送風された空気に放熱して温風を作る。
【0032】(3) 暖房運転モードC 暖房運転モードCでは、二方弁181,182を開放
し、二方弁180を閉止する。したがって、この暖房運
転モードCでは上述したモードAと同様な暖房用流路を
形成した上に、さらに、室外器38を吸熱器として作動
させるための補助吸熱用の冷媒流路を形成する。この補
助吸熱用冷媒流路は、液タンク36→膨張弁190→逆
止弁162→室外器38→二方弁182→コンプレッサ
ー31の流路である。コンプレッサー31から吐出され
た高温の冷媒は放熱器33で温風を作るために放熱され
た後、吸熱器35と上記補助吸熱用流路とに分流し、吸
熱器35と室外器38の両方で吸熱が行なわれる。した
がって、外気から吸熱が期待できる環境条件下では、モ
ードCで暖房運転を行なうことによりモードAの場合よ
りも暖房能力を上げることができる。
【0033】−第7の実施例− 図9は第7の実施例の冷凍サイクルの構成を示す。な
お、この第7の実施例の全体構成は図1および図2に示
す第1の実施例と冷凍サイクルを除いて同様であり、説
明を省略する。また、第1の実施例と同様な機器に対し
ては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。この
実施例7の冷凍サイクルは、図6に示す第4の実施例の
冷凍サイクルの逆止弁162を二方弁183に置き換え
たものでる。なお、この第7の実施例において、膨張弁
34が第1の膨張弁を、膨張弁190が第2の膨張弁
を、四方弁101、二方弁170,183および逆止弁
70,160が流路切換手段を、ブロアファン37が送
風手段を、制御装置43が制御手段をそれぞれ構成す
る。
【0034】この第7の実施例では冷房運転モードと、
暖房運転モードA、暖房運転モードB、暖房運転モード
Cとがあり、各運転モードに応じて四方弁101と二方
弁170,183により冷媒流路を切り換える。 (1) 冷房運転モード 冷房運転モードでは、四方弁101を破線側に切り換
え、二方弁170を開放し、二方弁183を閉止する。
すなわち、コンプレッサー31の冷媒吐出側を上述した
冷房用流路へ接続し、バイパス流路150と流路151
を連通する。これにより、コンプレッサー31→四方弁
101→二方弁170→室外器38→逆止弁70→放熱
器33→吸熱器35→コンプレッサー31の冷媒流路が
形成され、コンプレッサー31から吐出された冷媒の熱
を主に室外器38から外気へ放熱し、ブロアファン37
により送風された空気の熱を吸熱器35で吸熱して冷風
を作る。また、暖房運転から冷房運転に切り換えられた
直後には暖房用のバイパス流路150に多くの冷媒が残
留している。このようなバイパス流路150内に停留し
ている冷媒は四方弁101と流路151を通ってコンプ
レッサー31の吸入側へ回収され、冷房運転に際して十
分な冷媒量が確保され、高い冷房能力を維持することが
できる。
【0035】(2) 暖房運転モードA 暖房運転モードAでは、四方弁101を実線で示す側に
切り換え、二方弁170,183を閉止する。すなわ
ち、コンプレッサー31の冷媒吐出側を上述した暖房用
流路へ切り換える。これにより、コンプレッサー31→
四方弁101→バイパス流路150→逆止弁160→放
熱器33→吸熱器35→コンプレッサー31の冷媒流路
が形成され、コンプレッサー31から吐出された冷媒の
熱を放熱器33からブロアファン37により送風された
空気に放熱して温風を作る。
【0036】(3) 暖房運転モードB 暖房運転モードCでは、四方弁101を実線で示す側に
切り換え、二方弁170を開放し、二方弁183を閉止
する。つまり、この暖房運転モードBでは上述したモー
ドAと同様な暖房流路を形成した上に、さらに室外器3
8を二方弁170と四方弁101を介して流路151へ
接続する。これにより、暖房運転モードAと同様に温風
が作られる上に、さらに、室外器38内に停留する冷媒
がコンプレッサー31の吸入側へ回収される。冷房運転
から暖房運転に切り換えられた直後には室外器38内に
多くの冷媒が残留している。したがって、冷房運転から
暖房運転へ切り換える場合は、まず、モードBの暖房運
転を行なって室外器38内に停留する無駄な冷媒を冷凍
サイクルに回収し、暖房運転開始後に十分な冷媒量を確
保して暖房能力を向上するとともに、その後、モードA
の暖房運転に切り換えて外気による影響を受けやすい室
外器38を冷凍サイクルから切り離し、安定して高い暖
房能力を得ることができる。
【0037】(4) 暖房運転モードC 暖房運転モードCでは、四方弁101を実線で示す側に
切り換え、二方弁170と183を開放する。つまり、
暖房運転モードCでは、上述したモードAおよびモード
Bと同様な暖房流路を形成した上に、さらに、室外器3
8を吸熱器として作動させるための補助吸熱用の冷媒流
路を形成する。この補助吸熱用流路は、液タンク36→
膨張弁190→二方弁183→室外器38→二方弁17
0→四方弁101→流路151→コンプレッサー31の
流路である。コンプレッサー31から吐出された高温の
冷媒は放熱器33で温風を作るために放熱された後、吸
熱器35と補助吸熱用流路とに分流し、吸熱器35と室
外器38の両方で吸熱が行なわれる。したがって、外気
から吸熱が期待できる環境条件下では、モードCで暖房
運転を行なうことによりモードAおよびモードBの場合
よりも暖房能力を上げることができる。
【0038】−第8の実施例− 図10は第8の実施例の冷凍サイクルの構成を示す。な
お、この第8の実施例の全体構成は図1および図2に示
す第1の実施例と冷凍サイクルを除いて同様であり、説
明を省略する。また、第1の実施例と同様な機器に対し
ては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。この
実施例8の冷凍サイクルは、図7に示す第5の実施例の
冷凍サイクルの逆止弁162を二方弁183に置き換え
たものでる。なお、この第8の実施例において、膨張弁
34が第1の膨張弁を、膨張弁190が第2の膨張弁
を、二方弁180〜183および逆止弁70が流路切換
手段を、ブロアファン37が送風手段を、制御装置43
が制御手段をそれぞれ構成する。
【0039】この第8の実施例では冷房運転モードと、
暖房運転モードA、暖房運転モードB、暖房運転モード
Cとがあり、各運転モードに応じて二方弁180〜18
3により冷媒流路を切り換える。 (1) 冷房運転モード 冷房運転モードでは、二方弁180を開放し、二方弁1
81〜183を閉止する。すなわち、コンプレッサー3
1の冷媒吐出側を上述した冷房用流路へ接続する。これ
により、コンプレッサー31→二方弁180→室外器3
8→逆止弁70→放熱器33→吸熱器35→コンプレッ
サー31の冷媒流路が形成され、コンプレッサー31か
ら吐出された冷媒の熱を主に室外器38から外気へ放熱
し、ブロアファン37により送風された空気の熱を吸熱
器35で吸熱して冷風を作る。
【0040】(2) 暖房運転モードA 暖房運転モードAでは、二方弁181を開放し、二方弁
180,182,183を閉止する。すなわち、コンプ
レッサー31の冷媒吐出側を上述した暖房用流路へ接続
する。これにより、コンプレッサー31→二方弁181
→バイパス流路150→放熱器33→吸熱器35→コン
プレッサー31の冷媒流路が形成され、コンプレッサー
31から吐出された冷媒の熱を放熱器33からブロアフ
ァン37により送風された空気に放熱して温風を作る。
【0041】(3) 暖房運転モードB 暖房運転モードBでは、二方弁181と182を開放
し、二方弁180と183を閉止する。つまり、この暖
房運転Bでは上述したモードAと同様な暖房流路を形成
した上に、さらに室外器38を二方弁182を介して流
路151へ接続する。これにより、暖房運転モードAと
同様に温風が作られる上に、さらに、室外器38内に停
留する冷媒がコンプレッサー31の吸入側へ回収され
る。冷房運転から暖房運転に切り換えられた直後には室
外器38内に多くの冷媒が残留している。したがって、
冷房運転から暖房運転へ切り換える場合は、まず、モー
ドBの暖房運転を行なって室外器38内に停留する無駄
な冷媒を冷凍サイクルに回収し、暖房運転開始後に十分
な冷媒量を確保して暖房能力を向上するとともに、その
後、モードAの暖房運転に切り換えて外気による影響を
受けやすい室外器38を冷凍サイクルから切り離し、安
定して高い暖房能力を得ることができる。
【0042】(4) 暖房運転モードC 暖房運転モードCでは、二方弁180を閉止し、他の二
方弁181〜183をすべて開放する。つまり、この暖
房運転モードCでは、上述したモードAおよびモードB
と同様な暖房流路を形成した上に、さらに、室外器38
を吸熱器として作動させるための補助吸熱用の冷媒流路
を形成する。この補助吸熱用流路は、液タンク36→膨
張弁190→二方弁183→室外器38→二方弁182
→流路151→コンプレッサー31の流路である。コン
プレッサー31から吐出された高温の冷媒は放熱器33
で温風を作るために放熱された後、吸熱器35と補助吸
熱用流路とに分流し、吸熱器35と室外器38の両方で
吸熱が行なわれる。したがって、外気から吸熱が期待で
きる環境条件下では、モードCで暖房運転を行なうこと
によりモードAおよびモードBの場合よりも暖房能力を
上げることができる。
【0043】−第9の実施例− 図11は第9の実施例の冷凍サイクルの構成を示す。な
お、この第9の実施例の全体構成は図1および図2に示
す第1の実施例と冷凍サイクルを除いて同様であり、説
明を省略する。また、第1の実施例と同様な機器に対し
ては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。この
第9の実施例の冷凍サイクルは、図10に示す第8の実
施例の冷凍サイクルの補助吸熱用流路を変形したもので
ある。すなわち、液タンク36の冷媒流出側から膨張弁
190と二方弁183を介して室外器38へ接続し、室
外器38と逆止弁70との接続点から二方弁182を介
してコンプレッサー31の吸入側へ接続する。なお、こ
の第9の実施例において、膨張弁34が第1の膨張弁
を、膨張弁190が第2の膨張弁を、二方弁180〜1
83および逆止弁70が流路切換手段を、ブロアファン
37が送風手段を、制御装置43が制御手段をそれぞれ
構成する。
【0044】この第9の実施例では冷房運転モードと、
暖房運転モードA、暖房運転モードB、暖房運転モード
Cとがあり、各運転モードに応じて二方弁180〜18
3により冷媒流路を切り換える。 (1) 冷房運転モード 冷房運転モードでは、二方弁180を開放し、二方弁1
81〜183を閉止する。すなわち、コンプレッサー3
1の冷媒吐出側を上述した冷房用流路へ接続する。これ
により、コンプレッサー31→二方弁180→室外器3
8→逆止弁70→放熱器33→吸熱器35→コンプレッ
サー31の冷媒流路が形成され、コンプレッサー31か
ら吐出された冷媒の熱を主に室外器38から外気へ放熱
し、ブロアファン37により送風された空気の熱を吸熱
器35で吸熱して冷風を作る。
【0045】(2) 暖房運転モードA 暖房運転モードAでは、二方弁181を開放し、二方弁
180,182,183を閉止する。すなわち、コンプ
レッサー31の冷媒吐出側を上述した暖房用流路へ接続
する。これにより、コンプレッサー31→二方弁181
→バイパス流路150→放熱器33→吸熱器35→コン
プレッサー31の冷媒流路が形成され、コンプレッサー
31から吐出された冷媒の熱を放熱器33からブロアフ
ァン37により送風された空気に放熱して温風を作る。
【0046】(3) 暖房運転モードB 暖房運転モードBでは、二方弁181と182を開放
し、二方弁180と183を閉止する。つまり、この暖
房運転Bでは上述したモードAと同様な暖房流路を形成
した上に、さらに室外器38を二方弁182を介して流
路152へ接続する。これにより、暖房運転モードAと
同様に温風が作られる上に、さらに、室外器38内に停
留する冷媒が二方弁182を介してコンプレッサー31
の吸入側へ回収される。冷房運転から暖房運転に切り換
えられた直後には室外器38内に多くの冷媒が残留して
いる。したがって、冷房運転から暖房運転へ切り換える
場合は、まず、モードBの暖房運転を行なって室外器3
8内に停留する無駄な冷媒を冷凍サイクルに回収し、暖
房運転開始後に十分な冷媒量を確保して暖房能力を向上
するとともに、その後、モードAの暖房運転に切り換え
て外気による影響を受けやすい室外器38を冷凍サイク
ルから切り離し、安定して高い暖房能力を得ることがで
きる。
【0047】(4) 暖房運転モードC 暖房運転モードCでは、二方弁180を閉止し、他の二
方弁181〜183をすべて開放する。つまり、この暖
房運転モードCでは、上述したモードAおよびモードB
と同様な暖房流路を形成した上に、さらに、室外器38
を吸熱器として作動させるための補助吸熱用の冷媒流路
を形成する。この補助吸熱用流路は、液タンク36→膨
張弁190→二方弁183→室外器38→二方弁182
→流路152→コンプレッサー31の流路である。コン
プレッサー31から吐出された高温の冷媒は放熱器33
で温風を作るために放熱された後、吸熱器35と補助吸
熱用流路とに分流し、吸熱器35と室外器38の両方で
吸熱が行なわれる。したがって、外気から吸熱が期待で
きる環境条件下では、モードCで暖房運転を行なうこと
によりモードAおよびモードBの場合よりも暖房能力を
上げることができる。
【0048】−第10の実施例− 図12は第10の実施例の冷凍サイクルの構成を示す。
なお、この第10の実施例の全体構成は図1および図2
に示す第1の実施例と冷凍サイクルを除いて同様であ
り、説明を省略する。また、第1の実施例と同様な機器
に対しては同一の符号を付して相違点を中心に説明す
る。この第10の実施例の冷凍サイクルは、運転モード
に応じて冷媒流路を切り換えるための四方弁101と逆
止弁70,160〜162を備えている。コンプレッサ
ー31の冷媒吐出側は四方弁101へ接続され、この四
方弁101により運転モードに応じて冷媒流路が切り換
えられる。四方弁101の冷媒吐出側には3つの冷媒流
路が接続される。第1の冷媒流路は室外器38および逆
止弁70を通って放熱器33へ至る冷房用の流路であ
り、第2の流路はバイパス流路150と逆止弁160を
通って放熱器33へ至る暖房用の流路である。さらに、
第3の流路は逆止弁161と流路151を通ってコンプ
レッサー31の吸入側へ至る冷媒回収用の流路である。
逆止弁70は冷房用流路における放熱器33から室外器
38への冷媒の流れを阻止し、逆止弁160は暖房用流
路における放熱器33から四方弁101への冷媒の流れ
を阻止する。また、逆止弁161は冷媒回収用流路にお
けるコンプレッサー31の吸入側から四方弁101への
冷媒の流れを阻止する。さらに、吸熱器35の冷媒流出
側に逆止弁162が設けられ、コンプレッサー31の吸
入側から吸熱器35への冷媒の流れを阻止する。
【0049】この第10の実施例では冷房運転モードと
暖房運転モードBとがあり、各運転モードに応じて四方
弁101により冷媒流路を切り換える。 (1) 冷房運転モード 冷房運転モードでは、四方弁101を破線側に切り換え
る。すなわち、コンプレッサー31の冷媒吐出側を上述
した冷房用流路へ接続し、バイパス流路150と流路1
51を連通する。これにより、コンプレッサー31→四
方弁101→室外器38→逆止弁70→放熱器33→吸
熱器35→コンプレッサー31の冷媒流路が形成され、
コンプレッサー31から吐出された冷媒の熱を主に室外
器38から外気へ放熱し、ブロアファン37により送風
された空気の熱を吸熱器35で吸熱して冷風を作る。ま
た、暖房運転から冷房運転に切り換えられた直後には暖
房用のバイパス流路150に多くの冷媒が残留してい
る。このようなバイパス流路150内に停留している冷
媒は四方弁101、逆止弁161、流路151を通って
コンプレッサー31の吸入側へ回収され、冷房運転に際
して十分な冷媒量が確保され、高い冷房能力を維持する
ことができる。
【0050】(2) 暖房運転モードB 暖房運転モードBでは、四方弁101を実線で示す側に
切り換える。すなわち、コンプレッサー31の吐出冷媒
を上述した暖房用流路へ接続し、バイパス流路150を
四方弁101と逆止弁161を介して冷媒回収用の流路
151へ接続する。これにより、コンプレッサー31→
四方弁101→バイパス流路150→逆止弁160→放
熱器33→吸熱器35→コンプレッサー31の冷媒流路
が形成され、コンプレッサー31から吐出された冷媒の
熱を放熱器33からブロアファン37により送風された
空気に放熱して温風が作られる。さらに、室外器38内
に停留する冷媒が上述した冷媒回収用流路を介してコン
プレッサー31の吸入側へ回収される。冷房運転から暖
房運転に切り換えられた直後には室外器38内に多くの
冷媒が残留している。このような室外器38内に停留す
る無駄な冷媒を冷凍サイクルに回収し、暖房運転に際し
て十分な冷媒量を確保して高い暖房能力を発揮すること
ができる。
【0051】またこの第10の実施例では、冷房運転中
にコンプレッサー31を停止する場合、四方弁101を
実線側に切り換え、室外器38内に停留している高圧冷
媒をコンプレッサー31の吸入側に回収することによ
り、コンプレッサー31の吸入側と吐出側との圧力差が
減少し、コンプレッサー31を再起動する際の起動負荷
を軽減できる。この時、逆止弁162は回収した高圧冷
媒が吸熱器35へ逆流するのを阻止し、冷房能力の低下
を防止する。
【0052】−第11の実施例− 図13は第11の実施例の冷凍サイクルの構成を示す。
なお、この第11の実施例の全体構成は図1および図2
に示す第1の実施例と冷凍サイクルを除いて同様であ
り、説明を省略する。また、第1の実施例と同様な機器
に対しては同一の符号を付して相違点を中心に説明す
る。この第11の実施例の冷凍サイクルは、図11に示
す第9実施例の冷凍サイクルに、吸熱器35の冷媒流出
側に逆止弁162を設け、コンプレッサー31から吸熱
器35への冷媒の流れを阻止するようにしたものであ
る。この第11の実施例の運転モードと動作は上述した
第9実施例と同様である。さらに、この第11の実施例
では、冷房運転中にコンプレッサー31を停止する場
合、二方弁182を開放し、室外器38内に停留してい
る高圧冷媒をコンプレッサー31の吸入側に回収するこ
とによって、コンプレッサー31の吸入側と吐出側との
圧力差が減少し、コンプレッサー31を再起動する際の
起動負荷を軽減できる。この時、逆止弁162は回収し
た高圧冷媒が吸熱器35へ逆流するのを阻止し、冷房能
力の低下を防止する。なお、この第11実施例におい
て、膨張弁34が第1の膨張弁を、膨張弁190が第2
の膨張弁を、二方弁180〜183および逆止弁70が
流路切換手段を、ブロアファン37が送風手段を、制御
装置43が制御手段をそれぞれ構成する。
【0053】上述した第10と第11の実施例では、そ
れぞれ第1と第9実施例の冷凍サイクルの吸熱器35の
冷媒流出側に逆止弁を設けた例を示したが、その他の実
施例の冷凍サイクルの吸熱器35の冷媒流出側に逆止弁
を設けても同様な効果が得られる。
【0054】−第12の実施例− 図14は第12の実施例の冷凍サイクルの構成を示す。
なお、この第12の実施例の全体構成は図1および図2
に示す第1の実施例と冷凍サイクルを除いて同様であ
り、説明を省略する。また、第1の実施例と同様な機器
に対しては同一の符号を付して相違点を中心に説明す
る。この第12の実施例の冷凍サイクルは、運転モード
に応じて冷媒流路を切り換えるために四方弁101と、
二方弁180〜183と、逆止弁160,161を備え
ている。
【0055】この第12の実施例では冷房運転モード
と、暖房運転モードAと、暖房運転モードDとがあり、
各運転モードに応じて四方弁101と二方弁180〜1
83により冷媒流路を切り換える。 (1) 冷房運転モード 冷房運転モードでは、四方弁101を破線側に切り換
え、二方弁181を閉止し、他の二方弁180,18
2,183を開放する。これにより、コンプレッサー3
1→四方弁101→二方弁180→室外器38→二方弁
182→二方弁183→放熱器33→液タンク36→膨
張弁34→吸熱器35→四方弁101→逆止弁161→
コンプレッサー31の冷媒流路が形成され、コンプレッ
サー31から吐出された冷媒の熱を主に室外器38から
外気へ放熱し、ブロアファン37により送風された空気
の熱を吸熱器35で吸熱して冷風が作られる。
【0056】(2) 暖房運転モードA 暖房運転モードAでは、四方弁101を破線側に切り換
え、二方弁181と183を開放し、二方弁180と1
82を閉止する。これにより、コンプレッサー31→四
方弁101→二方弁181→二方弁183→放熱器33
→液タンク36→膨張弁34→吸熱器35→四方弁10
1→逆止弁161→コンプレッサー31の冷媒流路が形
成され、コンプレッサー31から吐出された冷媒の熱を
放熱器33からブロアファン37により送風された空気
に放熱して温風を作る。
【0057】(3) 暖房運転モードD 暖房運転モードDでは、四方弁101を実線側に切り換
え、二方弁180と182を開放し、二方弁181と1
83を閉止する。これにより、コンプレッサー31→四
方弁101→吸熱器35→逆止弁160→液タンク36
→放熱器33→膨張弁190→二方弁182→室外器3
8→二方弁180→四方弁101→逆止弁161→コン
プレッサー31の冷媒流路が形成され、コンプレッサー
31から吐出された冷媒の熱が吸熱器35と放熱器33
とで放熱され、温風が作られる。この暖房運転モードD
では上述したモードAと冷媒の流れが逆になり、室外器
38へも冷媒を流すので、モードAによる暖房運転の結
果、室外器38内に必要以上の冷媒が停留した場合に
は、モードDによる暖房運転に切り換えて冷媒を回収す
ることができる。
【0058】次に、上述した各実施例の制御装置43の
運転モード切り換え制御を説明する。図15は、上述し
た実施例の内の暖房運転モードAと暖房運転モードBを
有する実施例に対する運転モード切換制御例を示すフロ
ーチャートである。ステップS201において、暖房運
転稼動時間Timeを所定時間Time1と比較し、所定時間未
満であればステップS202へ進んでモードBを選択
し、所定時間以上であればステップS203へ進んでモ
ードAを選択する。この切換制御により、暖房運転を開
始してからしばらくの間はモードBにより室外器38内
に停留する冷媒を回収しながら暖房運転を行ない、その
後、モードAにより外気の影響を受けやすい室外器38
を切り離して暖房運転を継続するようにしたので、暖房
運転時に十分な冷媒量を確保して高い暖房性能を発揮さ
せることができる。
【0059】図16は、上述した実施例の内の暖房運転
モードAと暖房運転モードCを有する実施例に対する運
転モードの切換制御例を示すフローチャートである。ス
テップS301において、暖房運転稼動時間Timeを所定
時間Time1と比較し、所定時間未満であればステップS
303へ進んで暖房運転モードCを選択し、所定時間以
上であればステップS302へ進む。ステップS302
では、外気温センサー62などの各種センサーにより検
出した環境条件に基づいて、室外器(コンデンサ)38
が外気から吸熱できる状態か否かを判別し、吸熱が可能
であればステップS303へ進んで暖房運転モードCを
選択し、そうでなければステップS304へ進んで暖房
運転モードAを選択する。この切換制御により、暖房運
転を開始してからしばらくの間は、モードCにより室外
器38内に停留している冷媒を回収しながら外気からも
吸熱する暖房運転を行ない、暖房運転開始直後の暖房能
力を向上させることができる。その後、コンプレッサー
31の吸入圧力が初期状態から上昇し、外気温が低いと
外気からの吸熱ができなくなるのでモードAで暖房運転
を行ない、外気温が高ければモードCで暖房運転を継続
する。なお、上記実施例では暖房運転開始後の経過時間
に基づいて暖房運転の初期状態か否かを判断し、初期状
態では暖房運転モードCを選択するようにしたが、冷凍
サイクルの温度や圧力、空調風の温度や車室内温度など
の熱環境条件に基づいて暖房運転の初期状態か否かを判
断し、その判断結果に基づいて暖房運転モードを選択す
るようにしてもよい。また、室外器38による吸熱の可
否の判定は、例えばコンプレッサー31の吸入冷媒温度
と外気温に基づいて行なってもよい。すなわち、吸入冷
媒温度が外気温よりも高い場合には吸熱不可能と判定す
る。また、コンプレッサー31の吸入圧力に基づいて判
定してもよい。
【0060】図17は、上述した実施例の内の暖房運転
モードA、B、Cを有する実施例に対する運転モードの
切換制御例を示すフローチャートである。ステップS4
01において、外気温センサー62により検出された外
気温Tambが所定の温度Tamb1よりも高いか否かを判別
し、所定温度よりも高ければステップS402へ進み、
所定温度以下であればステップS405へ進む。ステッ
プS402では、暖房運転が初期状態か否かを判別す
る。すなわち、暖房運転の稼動時間Timeが所定時間Time
1未満であればステップS406へ進んで暖房運転モー
ドCを選択し、所定時間以上経過していればステップS
403へ進む。ステップS403では、室外器(コンデ
ンサ)38により吸熱が可能な環境条件か否かを判別
し、吸熱可能であればステップS406へ進んで暖房運
転モードCを選択し、吸熱不可能であればステップS4
04へ進む。ステップS404において、暖房運転モー
ドCからの切り換え時間Timeを所定時間Time2と比較
し、所定時間未満であればステップS407へ進んで暖
房運転モードBを選択し、所定時間以上であればステッ
プS408へ進んで暖房運転モードAを選択する。
【0061】一方、ステップS401で外気温Tambが所
定温度Tamb1以下であると判別された時は、ステップS
405で、暖房運転の稼動時間Timeが所定時間Time1未
満であるか否かを判別し、所定時間未満であればステッ
プS407へ進んで暖房運転モードBを選択し、所定時
間以上であればステップS408へ進んで暖房運転モー
ドAを選択する。この切換制御により、極寒の環境下で
は、まずモードBによる暖房運転を行なって室外器38
内の冷媒を回収し、その後にモードAに切り換えて外気
の影響を受けやすい室外器38を切り離して暖房運転を
継続するので、暖房運転時に十分な冷媒量を維持して高
い暖房性能を発揮させることができる。また、極寒の環
境下でない時は、まずモードCによる暖房運転を行なっ
て室外器38内に停留している冷媒を回収しながら、外
気からも吸熱する暖房運転を行ない、暖房運転開始直後
の暖房能力を向上させることができる。その後、コンプ
レッサー31の吸入圧力が初期状態から上昇し、外気温
が低いと外気からの吸熱ができなくなるのでモードAで
暖房運転を行ない、外気温が高ければモードCで暖房運
転を継続し、高い能力の安定した暖房運転を行なう。
【0062】図18は、上述した実施例の内の暖房運転
モードAと暖房運転モードDを有する実施例に対する運
転モードの切換制御例を示すフローチャートである。ス
テップS501において除湿運転か否かを判別し、除湿
運転であればステップS502へ進んで暖房運転モード
Aを選択し、除湿運転でなければステップS503へ進
んで暖房運転モードDを選択する。この制御により、除
湿の要否に応じて最適な暖房運転モードを選択できる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、コンプレッサーの吐出冷媒を車室外熱交換器を介
して放熱用車室内熱交換器へ供給する第1の流路で冷房
を行なう冷房運転モードと、コンプレッサーの吐出冷媒
を車室外熱交換器を迂回して放熱用車室内熱交換器へ供
給する第2の流路で暖房を行なう暖房運転モードAと、
第2の流路と車室外熱交換器からコンプレッサーの冷媒
吸入側へ冷媒を回収する第3の流路とにより暖房を行な
う暖房運転モードBとを有し、運転モードに応じて冷媒
流路を切り換えるようにしたので、安定して高い冷暖房
能力を発揮する安価なヒートポンプ式冷暖房装置を提供
することができる。また、暖房運転開始後の初期状態で
は暖房運転モードBを選択するようにしたので、暖房運
転開始後に車室外熱交換器内に停留している無駄な冷媒
を冷凍サイクルに回収し、十分な冷媒量を確保して暖房
能力を向上することができる。さらにその後、モードA
による暖房運転に切り換えて外気による影響を受けやす
い車室外熱交換器を冷凍サイクルから切り離すので、安
定して高い暖房能力を得ることができる。請求項2の発
明によれば、コンプレッサーの吐出冷媒を車室外熱交換
器を介して放熱用車室内熱交換器へ供給する第1の流路
で冷房を行なう冷房運転モードと、コンプレッサーの吐
出冷媒を車室外熱交換器を迂回して放熱用車室内熱交換
器へ供給する第2の流路で暖房を行なう暖房運転モード
Aと、第2の流路と第2の膨張弁から車室外熱交換器を
通ってコンプレッサーの冷媒吸入側に冷媒を流す第4の
流路とにより暖房を行なう暖房運転モードCとを有し、
運転モードに応じて冷媒流路を切り換えるようにしたの
で、安定して高い冷暖房能力を発揮する安価なヒートポ
ンプ式冷暖房装置を提供することができる。請求項3の
発明によれば、暖房運転開始後の初期状態では暖房運転
モードCを選択するようにしたので、吸熱用車室内熱交
換器による吸熱に加えて車室外熱交換器でも外気からの
吸熱が行なわれ、暖房能力を上げることができる。請求
項4の発明によれば、暖房運転の初期状態以後は、車室
外熱交換器で吸熱が可能な場合は暖房運転モードCを選
択し、そうでない場合は暖房運転モードAを選択するよ
うにしたので、環境条件に応じて最適な暖房運転モード
が選択され、安定な高い暖房能力を得ることができる。
請求項5の発明によれば、コンプレッサーの吐出冷媒を
車室外熱交換器を介して放熱用車室内熱交換器へ供給す
る第1の流路で冷房を行なう冷房運転モードと、コンプ
レッサーの吐出冷媒を車室外熱交換器を迂回して放熱用
車室内熱交換器へ供給する第2の流路で暖房を行なう暖
房運転モードAと、第2の流路と車室外熱交換器からコ
ンプレッサーの冷媒吸入側へ冷媒を回収する第3の流路
とにより暖房を行なう暖房運転モードBと、第2の流路
と第2の膨張弁から車室外熱交換器を通ってコンプレッ
サーの吸入側に冷媒を流す第4の流路とにより暖房を行
なう暖房運転モードCとを有し、運転モードに応じて冷
媒流路を切り換えるようにしたので、安定して高い冷暖
房能力を発揮する安価なヒートポンプ式冷暖房装置を提
供することができる。請求項6の発明によれば、暖房運
転開始後の初期状態では、外気温が所定値よりも高い場
合は暖房運転モードCを選択し、そうでない場合は暖房
運転モードBを選択するようにしたので、環境条件に応
じて最適な暖房運転モードが選択され、安定な高い暖房
能力を得ることができる。請求項7の発明によれば、暖
房運転の初期状態以後は、外気温が所定値より低い場合
は暖房運転モードAを選択し、外気温が所定値よりも高
く且つ車室外熱交換器で吸熱が可能な場合は暖房運転モ
ードCを選択し、外気温が所定値よりも高く且つ車室外
熱交換器で吸熱が不可能な場合は暖房運転モードBを選
択するようにしたので、環境条件に応じて最適な暖房運
転モードが選択され、安定な高い暖房能力を得ることが
できる。請求項8の発明によれば、吸熱用車室内熱交換
器の冷媒流出側に、コンプレッサーの冷媒吸入側から吸
熱用車室内熱交換器への冷媒の流れを阻止する逆止弁を
設けたので、暖房運転モードBにおいて車室外熱交換器
から冷媒を回収する時に、車室外熱交換器への冷媒の逆
流が防止できる。請求項9の発明によれば、暖房運転モ
ードDではモードAと冷媒の流れが逆になり、車室外熱
交換器へも冷媒を流すので、モードAによる暖房運転の
結果、車室外熱交換器内に必要以上の冷媒が停留した場
合には、モードDによる暖房運転に切り換えて冷媒を回
収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の全体構成を示す図。
【図2】図1に続く第1の実施例の全体構成を示す図。
【図3】第1の実施例の冷凍サイクルの構成を示す図。
【図4】第2の実施例の冷凍サイクルの構成を示す図。
【図5】第3の実施例の冷凍サイクルの構成を示す図。
【図6】第4の実施例の冷凍サイクルの構成を示す図。
【図7】第5の実施例の冷凍サイクルの構成を示す図。
【図8】第6の実施例の冷凍サイクルの構成を示す図。
【図9】第7の実施例の冷凍サイクルの構成を示す図。
【図10】第8の実施例の冷凍サイクルの構成を示す
図。
【図11】第9の実施例の冷凍サイクルの構成を示す
図。
【図12】第10の実施例の冷凍サイクルの構成を示す
図。
【図13】第11の実施例の冷凍サイクルの構成を示す
図。
【図14】第12の実施例の冷凍サイクルの構成を示す
図。
【図15】暖房運転モードAと暖房運転モードBを有す
る実施例に対する運転モード切換制御例を示すフローチ
ャート。
【図16】暖房運転モードAと暖房運転モードCを有す
る実施例に対する運転モードの切換制御例を示すフロー
チャート。
【図17】暖房運転モードA、B、Cを有する実施例に
対する運転モードの切換制御例を示すフローチャート。
【図18】暖房運転モードAと暖房運転モードDを有す
る実施例に対する運転モードの切換制御例を示すフロー
チャート。
【符号の説明】
31 コンプレッサー 33 放熱用車室内熱交換器(放熱器) 34,190 膨張弁 35 吸熱用車室内熱交換器(吸熱器) 38 車室外熱交換器(室外器) 43 制御装置 70,160,161,162 逆止弁 101 四方弁 150,151,152,153 流路 170,180,181,182,183 二方弁
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−143992(JP,A) 特開 昭59−21955(JP,A) 特開 平1−269885(JP,A) 特開 平3−31640(JP,A) 実開 平2−130808(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/32 615

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒を圧縮するコンプレッサーと、 冷媒と外気との間で熱交換を行なう車室外熱交換器と、 冷媒の熱を送風手段により送風された空気に放熱する放
    熱用車室内熱交換器と、 この放熱用車室内熱交換器から流出した冷媒を断熱膨張
    させる膨張弁と、 前記送風手段により送風された空気の熱を前記膨張弁か
    ら流出した冷媒に吸熱して前記コンプレッサーの冷媒吸
    入側へ冷媒を送出する吸熱用車室内熱交換器と、 前記コンプレッサーの吐出冷媒を前記車室外熱交換器を
    介して前記放熱用車室内熱交換器へ供給する第1の流路
    と、前記コンプレッサーの吐出冷媒を前記車室外熱交換
    器を迂回して前記放熱用車室内熱交換器へ供給する第2
    の流路と、前記車室外熱交換器内に停留する冷媒を前記
    コンプレッサーの冷媒吸入側へ回収する第3の流路とを
    有し、冷媒流路を切り換える流路切換手段と、 前記第1の流路により冷房を行なう冷房運転モードと、
    前記第2の流路のみにより暖房を行なう暖房運転モード
    Aと、前記第2の流路と前記第3の流路とにより暖房を
    行なう暖房運転モードBとを有し、運転モードに応じて
    前記流路切換手段により冷媒流路を切り換える制御手段
    とを備え 前記制御手段は、暖房運転開始後の初期状態では前記暖
    房運転モードBを選択し、所定時間後に前記暖房運転モ
    ードAを選択す ることを特徴とする車両用ヒートポンプ
    式冷暖房装置。
  2. 【請求項2】 冷媒を圧縮するコンプレッサーと、 冷媒と外気との間で熱交換を行なう車室外熱交換器と、 冷媒の熱を送風手段により送風された空気に放熱する放
    熱用車室内熱交換器と、 この放熱用車室内熱交換器から流出した冷媒を断熱膨張
    させる第1および第2の膨張弁と、 前記送風手段により送風された空気の熱を前記第1の膨
    張弁から流出した冷媒に吸熱して前記コンプレッサーの
    冷媒吸入側へ冷媒を送出する吸熱用車室内熱交 換器と、 前記コンプレッサーの吐出冷媒を前記車室外熱交換器を
    介して前記放熱用車室内熱交換器へ供給する第1の流路
    と、前記コンプレッサーの吐出冷媒を前記車室外熱交換
    器を迂回して前記放熱用車室内熱交換器へ供給する第2
    の流路と、前記第2の膨張弁から前記車室外熱交換器を
    通って前記コンプレッサーの冷媒吸入側に冷媒を流す第
    4の流路とを有し、冷媒流路を切り換える流路切換手段
    と、 前記第1の流路により冷房を行なう冷房運転モードと、
    前記第2の流路のみにより暖房を行なう暖房運転モード
    Aと、前記第2の流路と前記第4の流路とにより暖房を
    行なう暖房運転モードCとを有し、運転モードに応じて
    前記流路切換手段により冷媒流路を切り換える制御手段
    とを備える ことを特徴とする車両用ヒートポンプ式冷暖
    房装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の車両用ヒートポンプ式
    冷暖房装置において、 前記制御手段は、暖房運転開始後の初期状態では前記暖
    房運転モードCを選択する ことを特徴とする車両用ヒー
    トポンプ式冷暖房装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の車両用ヒートポンプ式
    冷暖房装置において、 前記制御手段は、暖房運転の初期状態以後は、前記車室
    外熱交換器で吸熱が可能な場合は前記暖房運転モードC
    を選択し、そうでない場合は前記暖房運転モードAを選
    択することを特徴とする車両用ヒートポンプ式冷暖房装
    置。
  5. 【請求項5】 冷媒を圧縮するコンプレッサーと、 冷媒と外気との間で熱交換を行なう車室外熱交換器と、 冷媒の熱を送風手段により送風された空気に放熱する放
    熱用車室内熱交換器と、 この放熱用車室内熱交換器から流出した冷媒を断熱膨張
    させる第1および第2の膨張弁と、 前記送風手段により送風された空気の熱を前記第1の膨
    張弁から流出した冷媒に吸熱して前記コンプレッサーの
    冷媒吸入側へ冷媒を送出する吸熱用車室内熱交換器と、 前記コンプレッサーの吐出冷媒を前記車室外熱交換器を
    介して前記放熱用車室内熱交換器へ供給する第1の流路
    と、前記コンプレッサーの吐出冷媒を前記車室外熱交換
    器を迂回して前記放熱用車室内熱交換器へ供給する第2
    の流路と、前記車室外熱交換器内に停留する冷媒を前記
    コンプレッサーの冷媒吸入側へ回収する第3の流路と、
    前記第2の膨張弁から前記車室外熱交換器を通って前記
    コンプレッサーの吸入側に冷媒を流す第4の流路とを有
    し、冷媒流路を切り換える流路切換手段と、 前記第1の流路により冷房を行なう冷房運転モードと、
    前記第2の流路のみにより暖房を行なう暖房運転モード
    Aと、前記第2の流路と前記第3の流路とにより暖房を
    行なう暖房運転モードBと、前記第2の流路と前記第4
    の流路とにより暖房を行なう暖房運転モードCとを有
    し、運転モードに応じて前記流路切換手段により冷媒流
    路を切り換える制御手段とを備える ことを特徴とする車
    両用ヒートポンプ式冷暖房装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の車両用ヒートポンプ式
    冷暖房装置において、 前記制御手段は、暖房運転開始後の初期状態では、外気
    温が所定値よりも高い場合は前記暖房運転モードCを選
    択し、そうでない場合は前記暖房運転モードBを選択す
    ことを特徴とする車両用ヒートポンプ式冷暖房装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の車両用ヒートポンプ式
    冷暖房装置において、 前記制御手段は、暖房運転の初期状態以後は、外気温が
    前記所定値より低い場合は前記暖房運転モードAを選択
    し、外気温が前記所定値よりも高く且つ前記車室外熱交
    換器で吸熱が可能な場合は前記暖房運転モードCを選択
    し、外気温が前記所定値よりも高く且つ前記車室外熱交
    換器で吸熱が不可能な場合は前記暖房運転モードBを選
    択することを特徴とする車両用ヒートポンプ式冷暖房装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかの項に記載の車
    両用ヒートポンプ式冷暖房装置において、前記吸熱用車室内熱交換器の冷媒流出側に、前記コンプ
    レッサーの冷媒吸入側から前記吸熱用車室内熱交換器へ
    の冷媒の流れを阻止する逆止弁を設けた ことを特徴とす
    る車両用ヒートポンプ式冷暖房装置。
  9. 【請求項9】 冷媒を圧縮するコンプレッサーと、 冷媒と外気との間で熱交換を行なう車室外熱交換器と、 冷媒の熱を送風手段により送風された空気に放熱する放
    熱用車室内熱交換器と、 この放熱用車室内熱交換器の一方の冷媒出入口に接続さ
    れる二方弁と、 この二方弁と並列に接続され、前記放熱用車室内熱交換
    器から流出した冷媒を断熱膨張させる第1の膨張弁と、 前記放熱用車室内熱交換器の他方の冷媒出入口に接続さ
    れ、前記放熱用車室内熱交換器から流出した冷媒を断熱
    膨張させる第2の膨張弁と、 この第2の膨張弁の冷媒流出側に接続され、前記送風手
    段により送風された空気の熱を冷媒に吸熱する吸熱用車
    室内熱交換器と、 前記第2の膨張弁に並列に接続され、前記吸熱用車室内
    熱交換器から前記放熱用車室内熱交換器への冷媒の流れ
    を許容する逆止弁と、 前記コンプレッサーの吐出冷媒を前記車室外熱交換器を
    介して前記二方弁と前記第1の膨張弁とへ供給する第1
    の流路と、前記コンプレッサーの吐出冷媒を前記車室外
    熱交換器を迂回して前記二方弁と前記第1の膨張弁とへ
    供給する第2の流路と、前記コンプレッサーの吐出冷媒
    を前記吸熱用車室内熱交換器へ供給する第5の流路とを
    有し、冷媒流路を切り換える流路切換手段と、 この流路切換手段により前記第1の流路に切り換え、前
    記コンプレッサーの吐出冷媒を前記車室外熱交換器、前
    記二方弁、前記放熱用車室内熱交換器、前記第2の膨張
    弁、前記吸熱用車室内熱交換器を介して前記コンプレッ
    サーへ供給する冷房運転モードと、前記流路切換手段に
    より第2の流路に切り換え、前記コンプレッサーの吐出
    冷媒を前記二方弁、前記放熱用車室内熱交換器、前記第
    2の膨張弁、前記吸熱用車室内熱交換器を介して前記コ
    ンプレッサーへ供給する暖房運転モードAと、前記流路
    切換手段により前記第5の流路へ切り換え、前記コンプ
    レッサーの吐出冷媒を前記吸熱用車室内熱交換器、前記
    逆止弁、前記放熱用車室内熱交換器、前記第1の膨張
    弁、前記車室外熱交換器を介して前記コンプレッサーへ
    供給する暖房運転モードDとを有し、運転モードに応じ
    て前記流路切換手段に より冷媒流路を切り換える制御手
    段とを備える ことを特徴とする車両用ヒートポンプ式冷
    暖房装置。
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