JP3357734B2 - 光応用センサ - Google Patents

光応用センサ

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JP3357734B2
JP3357734B2 JP33319693A JP33319693A JP3357734B2 JP 3357734 B2 JP3357734 B2 JP 3357734B2 JP 33319693 A JP33319693 A JP 33319693A JP 33319693 A JP33319693 A JP 33319693A JP 3357734 B2 JP3357734 B2 JP 3357734B2
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景子 丹羽
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁界中のファラデー素
子内を伝播する2つの楕円偏光の位相のずれを利用し
て、磁界強度または電流強度を検出する、光応用センサ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光応用センサは、被測定磁界または被測
定電流が誘起する磁界において生じるファラデー効果を
利用して、ファラデー素子内を伝播する2つの光波間の
位相差から磁界強度または電流強度を測定するものであ
る。
【0003】図6に、従来の干渉型の光応用センサの一
例を示す。この光応用センサは、ファラデー素子として
ファイバを用いて、導体に流れる電流を測定するセンサ
であり、次のように構成されている。すなわち、この光
応用センサは、まず、順に配置された光源1、ビームス
プリッタ2、偏光子3、およびビームスプリッタ4を有
する。そして、ビームスプリッタ4の光源1と反対側に
は、位相変調子5,6、λ/4板7,8、レンズ9,1
0、およびファイバ11からなるループ状の光路が形成
されており、ファイバ11は、被測定電流が流れる導体
12に巻き付けられている。
【0004】より詳細には、ビームスプリッタ4からの
反射側の光路上には、位相変調子5、λ/4板7、およ
びレンズ9が順次配置されており、ファイバ11の一端
に光を入射するとともに、ファイバ11からの光を逆方
向に伝播するように構成されている。また、ビームスプ
リッタ4からの透過側の光路上には、位相変調子6、λ
/4板8、およびレンズ10が順次配置されており、フ
ァイバ11の他端に光を入射するとともに、ファイバ1
1からの光を逆方向に伝播するように構成されている。
さらに、光源1側のビームスプリッタ2の反射側の光路
上には、検出器13が配置されている。
【0005】このように構成された図6の光応用センサ
において、導体12に流れる被測定電流を検出する際に
は、次のような動作が行われる。まず、光源1から光が
発せられると、この光は、ビームスプリッタ2を透過
し、偏光子3で直線偏光に変換された後、ビームスプリ
ッタ4で2分割される。
【0006】ビームスプリッタ4からの2つの分割光の
うち、反射光は、位相変調子5によって波形の変調を受
け、λ/4板7によって円偏光に変換された後、レンズ
9で集光され、被測定電流の流れる導体12に巻き付け
られたファイバ11の一端に入射する。この光は、ファ
イバ11を通って被測定電流が誘起する磁界強度に応じ
てファラデー回転した後、ファイバ11の他端から出射
する。ファイバ11から出射した光は、レンズ10を通
り、λ/4板8によって再び直線偏光に変換された後、
位相変調子6によって波形の変調を受け、ビームスプリ
ッタ4に再び入射する。
【0007】一方、ビームスプリッタ4からの2つの分
割光のうち、透過光は、ループ状の光路を前述した反射
光と逆回りで通過する。すなわち、位相変調子6、λ/
4板8、レンズ10、ファイバ11、レンズ9、λ/4
板7、位相変調子5、という順序で通過し、ビームスプ
リッタ4に再び入射する。
【0008】そして、以上のように、同一のループ状の
光路を互いに逆方向に通過した2つの光は、ビームスプ
リッタ4において、再結合する。そして、このように結
合した光は、偏光子3を通り、ビームスプリッタ2で反
射した後、検出器13で検出され、光電変換される。検
出器13からの電気信号に基づき、図示していない信号
処理装置により、2つの光波間の位相差が検出され、こ
の位相差から電流強度が測定される。
【0009】この光応用センサでは、特に、位相変調子
5,6で波形を変調することにより、余弦曲線を示す干
渉光出力を正弦曲線に変換している。これにより、特に
高い感度が必要な、電流の小さい部分における感度が向
上されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような従来の干渉型の光応用センサにおいては、次のよ
うな問題点がある。すなわち、以上のように、位相変調
子によって余弦曲線を示す干渉光出力を正弦曲線に変換
して出力信号を得るように構成した場合には、出力信号
の正弦曲線のうちの90度を越えない領域しか利用でき
ない。このため、フルスケールが限定され、高精度を保
つためにはダイナミックレンジを広くとれないという問
題点がある。
【0011】また、以上のような従来の干渉型の光応用
センサにおいては、光学素子間において光が空間伝送さ
れることになるため、空間中の塵埃などの異物がこの空
間中の光路を横切ったり光学素子に付着することによ
り、短期的あるいは長期的な出力変動が生じる可能性が
ある。また、温度変化や振動により光学素子間での相対
的位置ずれが生じ、その結果光路がずれることによって
出力変動が生じる可能性もある。そして、このような出
力変動によって測定誤差が大きくなり、センサの測定精
度が低下してしまう。
【0012】一方、以上のような従来の干渉型の光応用
センサにおいては、検出する2光波の光路差を大きくす
る必要があるため、光源の高干渉性や単色性が必要とさ
れる。しかしながら、このような高干渉性や単色性の光
源を使用した場合には、光強度によるファラデー素子内
のカー効果と、後方レイリー散乱、光学系からの戻り光
の影響などによりノイズを生じ、それによってセンサの
測定精度が低下するという問題点が生じる。すなわち、
カー効果の影響は、逆回転光の伝播強度のアンバランス
によって生じ、出力の変動をもたらす。また、後方レイ
リー散乱光は信号光と干渉して出力変動をもたらし、光
学系からの戻り光はさらに光源の出力および周波数の不
安定化をもたらす。そして、これらの出力変動や不安定
化によって測定誤差が大きくなり、センサの測定精度が
低下してしまうのである。
【0013】本発明は、以上のような従来技術の問題点
を解決するために提案されたものであり、その第1の目
的は、高精度で広いダイナミックレンジを有する光応用
センサを提供することである。また、第2の目的は、空
間中の異物の影響や、温度変化、振動による光学素子間
の光路ずれなどの影響を低減可能な、高精度の光応用セ
ンサを提供することである。さらに、第3の目的は、カ
ー効果や後方レイリー散乱、および光学系からの戻り光
の影響を低減可能な、高精度の光応用センサを提供する
ことである。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の光応用
センサは、被測定磁界または被測定電流によって誘起さ
れる磁界の影響を受ける位置に配置されたファイバから
成るファラデー素子と、光源と、光源から発せられた光
を2つに分離し、分離した光を前記ファラデー素子にそ
れぞれ結合する分離手段と、ファラデー素子から出射し
た2つの光を再結合する結合手段と、結合した光を検出
して光電変換する検出手段と、光源からの光を直線偏光
に偏光する偏光子と、この直線偏光を楕円偏光に偏光し
てファラデー素子に入力する偏光手段と、ファラデー素
子から出射した楕円偏光を再び直線偏光に変換する偏光
手段とを備えた光学装置と、前記検出手段によって得ら
れた電気信号を処理して前記2つの光の位相差を検出
し、この位相差から磁界または電流を測定する信号処理
装置とを有し、前記光学装置が、通過する光に鋸波形の
変調をかける位相変調手段をさらに備え、この位相変調
手段が前記分離手段によって分岐形成された2つの光路
の少なくとも一方に挿入され、前記信号処理装置とし
て、前記位相変調手段を駆動制御する駆動制御装置を兼
ねたセロダイン方式による信号処理装置を使用し、前記
光源として、スペクトル幅(半値全幅)が0.5nm〜
100nmの低干渉光源を使用したことを特徴とする。
【0015】請求項2に記載の光応用センサは、請求項
1の構成に加え、光学装置がファイバ素子とマイクロオ
プティクスで構成されることを特徴としている。
【0016】請求項3に記載の光応用センサは、請求項
1の構成に加え、光学装置のうちの少なくとも分離手段
と結合手段を含む光学的制御部分が光集積回路上に形成
されていることを特徴としている。
【0017】
【作用】以上のような構成を有する本発明の光応用セン
サにおいては、次のような作用が得られる。
【0018】請求項1の光応用センサにおいては、信号
処理装置によって位相変調手段を駆動制御し、鋸波形の
変調をかけ、セロダイン方式の信号処理を行うことによ
って出力信号を得ることができるため、余弦曲線を示す
干渉光出力を正弦曲線に変換して出力信号を得る場合の
ように、出力信号のうちの利用可能な信号範囲が限定さ
れることはなく、広い範囲にわたって利用可能な出力信
号を得ることができる。加えて、この光応用センサの干
渉系においては、検出する2光波の光路差を非常に小さ
くできるため、光源の高干渉性や単色性が必要とされな
くなるという作用も得られる。
【0019】さらに、請求項1の光応用センサにおいて
は、光源の高干渉性や単色性が必要とされなくなるとい
う前述の作用を前提として、低干渉光源としてスペクト
ル幅が0.5nm〜100nmの低干渉光源を使用する
ことにより、カー効果や後方レイリー散乱、および光学
系からの戻り光の影響を除去することができる。
【0020】また、ファラデー素子としてファイバを使
用した結果、ファイバの巻き数に応じて、感度およびダ
イナミックレンジを自由に設定できる。また、光源とフ
ァラデー素子との間に、光を楕円偏光に変換する偏光手
段を挿入して、ファラデー素子に楕円偏光を入射させる
ように構成したため、ファラデー素子の直線複屈折の影
響を受け難くなる。
【0021】請求項2の光応用センサにおいては、請求
項1の光応用センサの作用に加え、光学装置を一体化
し、光の空間伝送部分を低減することができるため、塵
埃などの異物が光路を横切ったり光学素子に付着するこ
とによる短期的あるいは長期的な出力変動が起こり難く
なる。また、このような光学装置の一体化により、光学
素子間での相対的位置ずれが起こり難くなるため、温度
変化や振動に起因する光路のずれによる出力変動が起こ
り難くなる。
【0022】請求項3の光応用センサにおいては、請求
項1の光応用センサの作用に加え、光学装置のうちの少
なくとも分離手段と結合手段を含む光学的制御部分を光
集積回路上で一体化し、光の空間伝送部分を低減するこ
とができるため、塵埃などの異物が光路を横切ったり光
学素子に付着することによる短期的あるいは長期的な出
力変動が起こり難くなる。また、このような光学装置の
一体化により、光学素子間での相対的位置ずれが起こり
難くなるため、温度変化や振動に起因する光路のずれに
よる出力変動が起こり難くなる。加えて、光学素子がフ
ァイバ型に限定されることがないため、高精度の光学素
子を自由に使用可能であるという作用も得られる。
【0023】
【実施例】以下には、本発明による光応用センサの複数
の実施例を、図1〜図5を参照して具体的に説明する。
【0024】[1]第1実施例 [1−1]第1実施例の構成 図1は、本発明による光応用センサの第1実施例を示す
構成図である。この光応用センサは、まず、低干渉光源
として、スペクトル幅(半値全幅)が10nmのスーパ
ールミネッセントダイオード(SLD)1aを有してお
り、このSLD1aから検出器13に至る光学装置は、
ファイバ20と各種のマイクロオプティクスにより、一
体的に接続されている。すなわち、SLD1aに接続さ
れたファイバ20と検出器13にそれぞれ接続された個
別のファイバ20の他端は、ファイバカプラ2aによっ
て一体的に結合され、このファイバカプラ2aの反対側
には、高複屈折ファイバを巻くことによって偏光機能を
持たせた偏光子3a、および別のファイバカプラ4aが
順次配置され、ファイバ20を介して一体的に接続され
ている。ファイバカプラ4aの偏光子3aと反対側は2
方向に分岐しており、ファイバカプラ4aは、偏光子3
aからの直線偏光を2方向に分離するとともに、2方向
の分岐から戻される2つの直線偏光を再結合する機能を
有しており、本発明の分離手段と結合手段を兼ねた手段
に相当する。
【0025】ファイバカプラ4aの2方向の分岐の間に
は、位相変調子5a,6a、位相板7a,8a、および
ファラデー素子としてのファイバ11からなるループ状
の光路が形成されている。より詳細には、ファイバカプ
ラ4aの一方の分岐には、磁歪素子にファイバを巻くこ
とによって位相変調機能を持たせた位相変調子5aと、
ファイバを巻くことによって一方向の光を他方に対して
位相をずらす機能を持たせたファイバ型位相板7aが順
次配置され、ファイバ20を介して一体的に接続されて
いる。また、ファイバカプラ4aの他方の分岐には、L
iNbO3上の導波路においてポッケルス効果を利用し
て導波路の屈折率を変えることにより鋸波形の変調をか
ける位相変調機能を持たせた位相変調子6aと、ファイ
バを巻くことによって一方向の光を他方に対して位相を
ずらす機能を持たせたファイバ型位相板8aが順次配置
され、ファイバ20を介して一体的に接続されている。
そして、2つのファイバ型位相板7a,8a,の間のフ
ァイバ20が、被測定電流が流れる導体12の周囲に巻
き付けられて、ファラデー素子としてのファイバ11を
構成している。
【0026】さらに、検出器13は、ファイバカプラ4
aによって再結合された光を検出して、光電変換する機
能を有しており、その出力側には信号処理装置14が接
続されている。信号処理装置14は、検出器13からの
検出出力を受信するとともに、位相変調子5a,6aを
駆動制御する機能を有しており、セロダイン方式の信号
処理を行うように構成されている。
【0027】[1−2]第1実施例の作用 以上のような構成を有する本実施例の光応用センサにお
いて、導体12に流れる被測定電流を検出する際には、
次のような動作が行われる。まず、SLD1aから光が
発せられると、この光は、SLD1aに接続されたファ
イバ20に導かれてファイバ20内を伝播し、ファイバ
カプラ2aを透過後、偏光子3aを透過して直線偏光と
なる。
【0028】偏光子3aからの直線偏光はファイバカプ
ラ4aで2分割され、一方の分割光は、位相変調子6a
によって鋸波形の変調を受け、ファイバ型位相板8a
よって楕円偏光に変換された後、被測定電流の流れる導
体12に巻き付けられたファラデー素子としてのファイ
バ11を通り、被測定電流が誘起する磁界強度に応じて
ファラデー回転する。このようにファラデー回転した
円偏光は、ファイバ型位相板7aによって再び直線偏光
に変換され、位相変調子5aによって波形の変調を受け
た後、ファイバカプラ4aに再び入射する。
【0029】一方、ファイバカプラ4aからの2つの分
割光のうちの残る一方の分割光は、ループ状の光路を前
述した分割光と逆回りで通過する。すなわち、残る一方
の分割光は、位相変調子5aによって波形の変調を受
け、ファイバ型位相板7aによって楕円偏光となり、導
体12に巻き付けられたファイバ11を通り、被測定電
流が誘起する磁界強度に応じてファラデー回転する。こ
のようにファラデー回転した楕円偏光は、ファイバ型
相板8aによって再び直線偏光に変換され、位相変調子
6aによって鋸波形の変調を受けた後、ファイバカプラ
4aに再び入射して、逆回りの分割光と再結合する。
【0030】そして、このようにファイバカプラ4aに
おいて再結合した光は、偏光子3aを通り、ファイバカ
プラ2aで分岐して、検出器13に入射する。この場
合、信号処理装置14によって位相変調子6aを駆動制
御し、検出器13の検出出力が0となるように鋸波形の
周波数を変化させることにより、この鋸波形の周波数に
基づいて被測定電流値を計測することができる。具体的
には、信号処理装置14において、次のような位相変調
子6aの駆動制御および信号処理が行われる。
【0031】すなわち、検出出力(干渉光信号)をiと
し、Kを比例定数とすると、干渉光信号iは、次の式
(1)で表される。
【数1】i=K・sin(ΔΦ+Φs )… 式(1) ただし、この式(1)において、ΔΦはサニャック干渉
計上のファラデー効果による位相差であり、Φs は、鋸
波形の変調により生じた位相差である。
【0032】この場合、ファラデー効果による位相差Δ
Φは、ファラデー素子のヴェルデ定数をV、被測定電流
のつくる磁界強度をH、ファラデー素子の長さをLとす
ると、次の式(2)で表される。
【数2】ΔΦ=2VHL… 式(2) ここで、ファラデー素子として、被測定電流Iが流れる
導体にn回(n≠0)巻き付けたファイバを用いた場合
には、ファラデー効果による位相差ΔΦは、次の式
(3)で表される。
【数3】ΔΦ=2nVI… 式(3)
【0033】一方、時間tにおける鋸波形の位相をΦ
(t)とし、ファイバコイルによる伝播遅延時間をτと
すると、鋸波形の変調により生じる位相差Φs は、次の
式(4)で表される。
【数4】Φs =Φ(t−τ)−(t)… 式(4) ここで、位相変調子6aにかける鋸波形の変調がちょう
ど位相2πでリターンするように調整されている場合に
は、鋸波形の変調により生じる位相差Φs は、次の式
(5)で表される。
【数5】Φs =−2πτfs… 式(5) この式(5)において、fs は、鋸波形の周波数であ
る。
【0034】さらに、検出出力が0となるように、周波
数fs を変化させるために、前記の式(1)が0となる
条件を求めると、次の式(6)が得られる。
【数6】ΔΦ+Φs =0… 式(6) したがって、この式(6)と、前記の式(3)および式
(5)より、次の式(7)が得られる。
【0035】
【数7】I=(πτ)/(nV)・fs… 式(7) この場合、ファイバの巻き数n、ファイバコイルによる
伝播遅延時間τ、およびファイバのヴェルデ定数Vは、
ファラデー素子として使用するファイバの素材およびフ
ァイバ長で決まる定数であるため、鋸波形の周波数fs
によって被測定電流値Iを容易に求めることができる。
【0036】以上のように、本実施例においては、セロ
ダイン方式の信号処理を行うことによって出力信号を得
ることができるため、余弦曲線を示す干渉光出力を正弦
曲線に変換して出力信号を得ていた従来センサのように
出力信号のうちの利用可能な信号範囲が限定されること
はなく、出力信号の広い範囲を利用できる。
【0037】また、本実施例においては、ファイバ20
とマイクロオプティクスを使用して、光学装置を一体化
しており、従来センサで問題となっていた光の空間伝送
部分がなくなっているため、塵埃などの異物が光路を横
切ったり光学素子に付着することによる短期的あるいは
長期的な出力変動が起こり難くなっている。また、この
ような光学装置の一体化により、光学素子間での相対的
位置ずれが起こり難くなっているため、温度変化や振動
に起因する光路のずれによる出力変動が起こり難くなっ
ている。
【0038】さらに、本実施例の干渉系においては、検
出する2光波の光路差を従来の干渉系に比べて非常に小
さくできるため、光源の高干渉性や単色性が不要となっ
ている。そして、本実施例では、この作用を前提とし
て、スペクトル幅(半値全幅)が10nmという低干渉
のSLD1aを使用しているため、カー効果や後方レイ
リー散乱、および光学系からの戻り光の影響を除去する
ことができる。
【0039】すなわち、本実施例のようなサニャック干
渉系による光路差は非常に小さいため、可干渉距離は波
長の数倍程度で確保することができ、具体的に、この可
干渉距離を保持する光源のスペクトル幅(半値全幅)は
100nmのオーダーとなる。ただし、光源のスペクト
ル幅を余りに大きくすると、ヴェルデ定数を大きく変化
させるため、不都合である。また、レーザ光源に最も近
い光学素子からの散乱光を考慮して、ミリオーダーの可
干渉距離を考えた場合、例えば、中心波長800nmの
光においては、スペクトル幅(半値全幅)が1nm以上
の光源が必要となる。これに対して、本実施例で使用し
ているSLDは、10nmオーダーのスペクトル幅(半
値全幅)を持つため、条件を満たしている。
【0040】一方、図2は、光学系の戻り光の有無に対
する各レーザ出力電圧波形を示す波形図であり、戻り光
の存在によって、レーザ出力および周波数の不安定化が
生じることがわかる。この出力変動が鋸波形の周波数に
対して速い時間で起こった場合には、制御に支障をきた
すことになる。しかしながら、本実施例で使用している
10nmのスペクトル幅に対応する可干渉距離は、光応
用センサにおける標準の光路長である数10mに対して
極めて小さいため、戻り光の影響を受けることはほとん
どない。
【0041】加えて、本実施例においては、ファラデー
素子としてファイバ11を使用しているため、ファイバ
11の巻き数に応じて、感度およびダイナミックレンジ
を自由に設定できるという作用も得られる。また、ファ
ラデー素子であるファイバ11に対して楕円偏光を入射
させているため、ファイバ11の直線複屈折の影響を受
け難くなるという作用も得られる。
【0042】[1−3]第1実施例の効果 以上のように、本実施例の光応用センサにおいては、位
相変調子6aによって鋸波形の変調をかけて出力信号を
得ることができ、出力信号の広い範囲を利用できるた
め、出力信号の利用範囲が限定されていた従来センサに
比べて、高精度を保ちながら、しかもダイナミックレン
ジを広くとることができるという効果が得られる。
【0043】また、光学装置の一体化により、空間中の
異物の影響や、温度変化、振動による光学素子間の光路
ずれなどの影響を格段に低減可能であるため、これらの
影響を受けていた従来センサに比べて、測定誤差が小さ
くなり、測定精度を向上できるという効果が得られる。
【0044】さらに、光源として、スペクトル幅が10
nmという低干渉のSLD1aを使用することにより、
カー効果や後方レイリー散乱、および光学系からの戻り
光の影響を除去することができるため、高干渉の光源を
使用していた従来センサに比べて、測定誤差がさらに小
さくなり、測定精度をさらに向上できるという効果が得
られる。
【0045】加えて、本実施例においては、ファラデー
素子としてファイバ11を使用し、このファイバ11に
楕円偏光を入射させることにより、感度およびダイナミ
ックレンジを自由に設定でき、ファイバ11の直線複屈
折の影響を受け難くなるため、設計の自由度を向上でき
る上、測定精度をさらに向上できるという効果が得られ
る。
【0046】[2]第2実施例 図3は、本発明の第2実施例を示す構成図であり、位相
変調子として、磁歪素子にファイバを巻いた位相変調子
5aを省略し、鋸波形の変調をかける位相変調子6aの
みを使用した実施例であり、これ以外の部分について
は、前記第1実施例と全く同様に構成されている。この
ように構成した場合には、前記第1実施例と同様の作用
および効果が得られる上、さらに、位相変調子5aを省
略した分だけ部品点数を削減でき、構成を簡略化できる
という利点がある。
【0047】[3]第3実施例 図4は、本発明による光応用センサの第3実施例を示す
構成図である。この光応用センサは、まず、低干渉光源
として、中心波長が通信用の汎用周波数である1300
nmで、スペクトル幅(半値全幅)0.5nmの高帯域
レーザダイオード1bを有しており、この高帯域レーザ
ダイオード1bから検出器13に至る光路は、ファイバ
20と、LiNbO3 板15上に形成された光集積回路
とにより、一体的に接続された光学装置として構成され
ている。
【0048】すなわち、高帯域レーザダイオード1bと
検出器13にそれぞれ接続された個別のファイバ20の
他端は、LiNbO3 板15上に配置された個別の導波
路21の一端にそれぞれ接続され、これらの導波路21
の他端は導波路結合部2bによって結合されている。そ
して、LiNbO3板15上には、この導波路結合部2
bと、偏光子3b、および導波路分岐部4bが順次配置
され、さらに、この導波路分岐部4bによって形成され
る2方向の分岐には、位相変調子5bと位相板7b、お
よび位相変調子6bと位相板8bがそれぞれこの順で配
置され、光学的制御部分が構成されている。また、2つ
位相板7b,8bの他端には、被測定電流が流れる導
体12の周囲に巻き付けられたファラデー素子としての
ファイバ11の両端が、個別の導波路21を介してそれ
ぞれ接続されている。なお、検出器13や信号処理装置
14については、前記第1実施例と同様に構成されてい
る。
【0049】以上のような構成を有する本実施例の光応
用センサにおいては、特に、1300nmと中心波長の
長い光源を使用しているため、0.5nmのスペクトル
幅によってミリオーダー以下の可干渉距離を確保するこ
とができる。その結果、カー効果、後方レーリー散乱、
光学系からの戻り光の影響を受けない干渉系を構成する
ことができる。
【0050】一方、光学装置が、ファイバ20と光集積
回路とによって一体化されており、光の空間伝送部分が
なくなっているため、塵埃などの異物が光路を横切った
り光学素子に付着することによる短期的あるいは長期的
な出力変動が起こり難くなっている。また、このような
光学装置の一体化により、光学素子間での相対的位置ず
れが起こり難くなっているため、温度変化や振動に起因
する光路のずれによる出力変動が起こり難くなってい
る。加えて、光学素子がファイバ型に限定されることが
ないため、高精度の光学素子を自由に使用することがで
きる。
【0051】したがって、本実施例の光応用センサにお
いては、前記第1実施例の効果に加えて、さらに、使用
する光学素子の選択の幅が広がるため、設計の自由度を
向上できるという効果が得られる。
【0052】[4]第4実施例 図5は、本発明による光応用センサの第4実施例を示す
構成図である。この光応用センサは、光源としてレーザ
ダイオード1cを使用しており、2つの位相変調子5,
6cのうちの一方の位相変調子6cは、鋸波形の変調を
かけるように構成されている。また、信号処理装置14
は、前記第1実施例と同様に、検出器13からの検出出
力を受信するとともに、2つの位相変調子5,6cを駆
動制御する機能を有しており、セロダイン方式の信号処
理を行うように構成されている。なお、これ以外の部分
については、図6に示した従来センサと全く同様に構成
されている。
【0053】以上のような構成を有する本実施例の光応
用センサにおいては、前記各実施例のように、光学装置
を一体化していないため、光学素子間での異物や光路の
ずれによる出力変動を低減する作用は得られない。しか
しながら、前記各実施例と同様に、セロダイン方式の信
号処理を行うことによって出力信号を得ることができる
ため、出力信号の利用範囲が限定されることはなく、出
力信号を広い範囲にわたって利用できる。したがって、
従来センサに比べて、高精度を保ちながら、しかもダイ
ナミックレンジを広くとることができるという効果が得
られる。
【0054】[5]他の実施例 なお、本発明は、前記各実施例に限定されるものではな
く、さらに多種多様な変形例を実施可能である。まず、
ファイバカプラ、偏光子、位相変調子、位相板などの光
学素子の具体的な構成は適宜変更可能であり、例えば、
偏光子としてフィルム型偏光子を使用することも可能で
ある。また、ファラデー素子もファイバに限定されるも
のではなく、例えば、バルク型素子を使用して、ファイ
バ端部や導波路端部にバルク型素子を結合する構成など
が可能である。
【0055】一方、低干渉光源のスペクトル幅は、0.
5nm〜100nmの範囲で適宜選択可能であり、この
範囲で選択される限り、カー効果や後方レイリー散乱、
および光学系からの戻り光の影響を除去することがで
き、それによって測定精度を向上できる。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、光学装置の構成を改良することにより、従来よりも
格段に高精度で広いダイナミックレンジを有する光応用
センサを提供することができる。
【0057】すなわち、請求項1に記載の発明において
は、位相変調手段によって鋸波形の変調をかけ、セロダ
イン方式の信号処理を行うことにより、広い範囲にわた
って利用可能な出力信号を得ることができる。したがっ
て、高精度で広いダイナミックレンジを有する光応用セ
ンサを提供することができる。また、低干渉光源を使用
することにより、カー効果や後方レイリー散乱、及び光
学系からの戻り光の影響を除去可能な、高精度の光応用
センサを提供することができる。
【0058】また、請求項2に記載の発明においては、
光学装置を一体化することにより、光の空間伝送部分を
低減することができる。したがって、空間中の異物の影
響や、温度変化、振動による光学素子間の光路ずれなど
の影響を格段に低減可能な、高精度の光応用センサを提
供することができる。
【0059】さらに、請求項3に記載の発明において
は、光学装置のうちの光学的制御部分を光集積回路上で
一体化することにより、光の空間伝送部分を低減するこ
とができる上、光学素子がファイバ型に限定されること
がない。したがって、空間中の異物の影響や、温度変
化、振動による光学素子間の光路ずれなどの影響を格段
に低減可能であり、しかも設計の自由度の高い、高精度
の光応用センサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光応用センサの第1実施例を示す
構成図。
【図2】光学系の戻り光の有無に対する各レーザ出力電
圧波形を示す波形図。
【図3】本発明による光応用センサの第2実施例を示す
構成図。
【図4】本発明による光応用センサの第3実施例を示す
構成図。
【図5】本発明による光応用センサの第4実施例を示す
構成図。
【図6】従来の光応用センサの一例を示す構成図。
【符号の説明】
1…光源 1a…スーパールミネッセントダイオード(SLD) 1b…高帯域レーザダイオード 1c…レーザダイオード 2…ビームスプリッタ 2a…ファイバカプラ 2b…導波路結合部 3,3a,3b…偏光子 4…ビームスプリッタ 4a…ファイバカプラ 4b…導波路分岐部 5,5a,5b,6,6a,6b,6c…位相変調子 7,8…λ/4板7a,7b,8a,8b…位相板 9,10…レンズ 11…(ファラデー素子としての)ファイバ 12…導体 13…検出器 14…信号処理装置 15…LiNbO3 板 20…ファイバ 21…導波路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 15/24 G01R 33/032 G01C 19/72

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定磁界または被測定電流によって誘
    起される磁界の影響を受ける位置に配置されたファイバ
    から成るファラデー素子と、光源と、光源から発せられ
    た光を2つに分離し、分離した光を前記ファラデー素子
    にそれぞれ結合する分離手段と、 ファラデー素子から出射した2つの光を再結合する結合
    手段と、結合した光を検出して光電変換する検出手段
    と、 光源からの光を直線偏光に偏光する偏光子と、この直線
    偏光を楕円偏光に偏光してファラデー素子に入力する偏
    光手段と、ファラデー素子から出射した楕円偏光を再び
    直線偏光に変換する偏光手段とを備えた光学装置と、 前記検出手段によって得られた電気信号を処理して前記
    2つの光の位相差を検出し、この位相差から磁界または
    電流を測定する信号処理装置とを有し、 前記光学装置が、通過する光に鋸波形の変調をかける位
    相変調手段をさらに備え、この位相変調手段が前記分離
    手段によって分岐形成された2つの光路の少なくとも一
    方に挿入され、 前記信号処理装置として、前記位相変調手段を駆動制御
    する駆動制御装置を兼ねたセロダイン方式による信号処
    理装置を使用し、 前記光源として、スペクトル幅(半値全幅)が0.5n
    m〜100nmの低干渉光源を使用したことを特徴とす
    る光応用センサ。
  2. 【請求項2】 前記光学装置が、ファイバ素子とマイク
    ロオプティクスで構成されることを特徴とする請求項1
    記載の光応用センサ。
  3. 【請求項3】 前記光学装置のうちの少なくとも前記分
    離手段と前記結合手段を含む光学的制御部分が、光集積
    回路上に形成されていることを特徴とする請求項1記載
    の光応用センサ。
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