JP3355621B2 - コンデンサ装置 - Google Patents

コンデンサ装置

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JP3355621B2
JP3355621B2 JP27860096A JP27860096A JP3355621B2 JP 3355621 B2 JP3355621 B2 JP 3355621B2 JP 27860096 A JP27860096 A JP 27860096A JP 27860096 A JP27860096 A JP 27860096A JP 3355621 B2 JP3355621 B2 JP 3355621B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンデンサ装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のコンデンサ装置の構成の一例を図
2に示す。コンデンサ装置の素子ブロック3は、電極箔
と誘電体を巻回し扁平とした複数個のコンデンサ素子1
の両側にプレスボードの絶縁シート8を介して、締付板
2ではさみ、スタッド4により固定する構造となってい
る。図3にコンデンサ素子の構造を示す。コンデンサ素
子1は複数枚の誘電体5と2枚の電極箔6を巻回し、扁
平とした構造である。また、口出し線7は電極箔6と接
続され外部接続用端子となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のようなコンデン
サ素子1の2枚の電極箔6の間に交流電圧を印加する
と、静電吸引力により印加電圧周波数の2倍の周波数で
振動する。特にコンデンサ素子1の扁平な面は面積が広
いことから大きな振動エネルギーが発生する。
【0004】図2において、コンデンサ素子1の積層方
向の振動は絶縁シート8を介して、締付板2に伝達し、
その振動が容器10に伝達し、騒音発生の原因となって
いた。騒音低減の一つの方法として、発生した振動エネ
ルギ一を素子ブロックの外へ出さないために、締付板2
を完全な剛体とする方法がある。しかしながら、従来の
コンデンサ装置の素子ブロック構成では締付板2を完全
な剛体とするためには部材の厚さや、構造を大幅に変え
る必要があり非常に困難である。そこで本発明は、締付
板2への振動伝達を抑制し運転時の騒音を低減したコン
デンサ装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数のコンデ
ンサ素子を絶縁シートを介して締付板にはさんで一体化
した素子ブロックにおいて、締付板と絶縁シートの間に
導電性ゴムを介在したことを特徴としている。これによ
り、締付板への振動伝達が抑制されるとともに、導電性
ゴムは同電位となる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を、図を
参照して説明する。図1は、本発明のコンデンサ装置の
構造図である。コンデンサの素子ブロック3は、電極箔
と誘電体を巻回し扁平とした複数個のコンデンサ素子1
の両側に絶縁シート8を設け、その絶縁シート8と締付
板2の間に導電性ゴムシート9を配設し、スタッド4に
より固定する構造となっている。
【0007】交流電圧の印加によって発生する素子扁平
面から締付板2に伝わる振動は、導電性ゴムシート9を
通過する際その内部摩擦によって減衰されるため、結果
として容器10への振動も軽減されることになり、騒音
が低減される。
【0008】一方、導電性ゴムシート9を、絶縁性ゴム
シートとした場合、運転時や試験時に、コンデンサ素子
1と締付板2間に電圧(V)が発生し、絶縁性ゴムシー
トに電圧(V2)が分担される。この電圧(V2)は、絶
縁シート8及び絶縁性ゴムシートの誘電率及び厚さで下
記の式にて表される。 (1)の式でε1,ε2は、それぞれ絶縁シート8の誘電
率、絶縁性ゴムシートの誘電率、T1,T2は、それぞれ
絶縁シート8の厚さ、絶縁性ゴムシートの厚さを示す。
(1)の式から、明らかなように絶縁シート8に絶縁性
能が優れた材料を使用しても絶縁性ゴムシートにも電圧
分担があるため、双方とも所用の絶縁性能を有すること
が要求される。例として、両者の厚さが、同一で、ε1
>ε2の場合は、絶縁性ゴムシートの電圧分担は、絶縁
シート8の電圧分担より大きくなる。従って、絶縁性ゴ
ムシートは、絶縁物としての高い性能が要求されるた
め、振動伝達低減のための性能だけでなく、耐電圧、誘
電率、絶縁抵抗等の絶縁の諸特性についての配慮が必要
となり、材料の選択の範囲は限定される。この絶縁性ゴ
ムシートを、導電性ゴムシートとすることにより、導電
性ゴムシート9は締付板2との接触により同電位となる
ため、ゴムシートの材質を選定する際、硬度、弾性率、
耐油性等の条件を満たすことだけを考慮すれば良い。
【0009】また、電圧を分担する絶縁性ゴムシートで
は内部の気泡はゴムの材料に比べて極端に誘電率が低い
ため電界集中を招き、絶縁耐力が低いことと相俟って耐
電圧性能上の弱点部となってしまうが、導電性ゴムシー
トとすることにより、導電性ゴムシート9は締付板2と
の接触により同電位となり、導電性ゴムシート9で電圧
を分担しないため、絶縁性能が要求されない。これによ
り気泡を含んだスポンジゴムの採用が可能となる。スポ
ンジゴムとすることにより、内部の気泡物質が振動する
際の摩擦あるいは、ゴムの振動損失により振動伝達の低
減の効果をより向上させることが期待できる。
【0010】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では締付板
とコンデンサ素子の間に絶縁シートを介して導電性ゴム
をはさんでいるためコンデンサ素子の振動が締付板に伝
わりにくく、かつ導電性ゴムが同電位となるから絶縁シ
ートの絶縁性能を損なうことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態例を示すコンデンサ装置
の構造図である。
【図2】従来のコンデンサ装置の一例を示す構造図であ
る。
【図3】コンデンサ素子の構成の一例を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 コンデンサ素子 2 締付板 3 素子ブロック 4 スタッド 5 誘電体 6 電極箔 7 口出し線 8 絶縁シート 9 導電性ゴムシート 10 容器 整理番号POCS9504

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極箔と誘電体を巻回し扁平としたコン
    デンサ素子を複数個重ねたコンデンサ素子ブロックを絶
    縁シートを介して締付板にはさんで締結したコンデンサ
    装置において、前記締付板と前記絶縁シートの間に導電
    性ゴムを介在したことを特徴とするコンデンサ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、導電性ゴムがスポン
    ジゴムであることを特徴とするコンデンサ装置。
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