JP3350934B2 - 遠心型流体機械 - Google Patents

遠心型流体機械

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JP3350934B2
JP3350934B2 JP52744096A JP52744096A JP3350934B2 JP 3350934 B2 JP3350934 B2 JP 3350934B2 JP 52744096 A JP52744096 A JP 52744096A JP 52744096 A JP52744096 A JP 52744096A JP 3350934 B2 JP3350934 B2 JP 3350934B2
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flow
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flow path
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優治 永井
淑治 植山
節雄 矢沢
定司 田中
嘉浩 長岡
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Hitachi Ltd
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    • F04DNON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04D29/00Details, component parts, or accessories
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    • F04D29/44Fluid-guiding means, e.g. diffusers
    • F04D29/441Fluid-guiding means, e.g. diffusers especially adapted for elastic fluid pumps
    • F04D29/444Bladed diffusers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04DNON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04D17/00Radial-flow pumps, e.g. centrifugal pumps; Helico-centrifugal pumps
    • F04D17/08Centrifugal pumps
    • F04D17/10Centrifugal pumps for compressing or evacuating
    • F04D17/12Multi-stage pumps
    • F04D17/122Multi-stage pumps the individual rotor discs being, one for each stage, on a common shaft and axially spaced, e.g. conventional centrifugal multi- stage compressors
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    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
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    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05DINDEXING SCHEME FOR ASPECTS RELATING TO NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, GAS-TURBINES OR JET-PROPULSION PLANTS
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    • F05D2250/50Inlet or outlet
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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、羽根車外周のディフューザにディフューザ
羽根が形成された多段もしくは単段の遠心型流体機械に
係り、特に火力発電所に設置されるボイラー給水ポンプ
などに好適な遠心型流体機械に関する。
背景技術 ディフューザ羽根を有するディフューザは、遠心羽根
車(以下単に羽根車と称す)の側板側の側壁、心板側の
側壁、そしてディフューザ羽根によって構成される。デ
ィフューザ羽根を有する遠心型流体機械ではディフュー
ザの前記両側壁が主軸に対してほぼ垂直な面内にあるよ
うに配置され、羽根車から流出する高速の半径方向外向
きの流体の流れを、そのまま半径方向に流出させるラジ
アルディフューザが一般に使用されている。ディフュー
ザ羽根にはディフューザを形成する側板側の側壁から心
板側の側壁まで同一断面形状をした、いわゆる二次元羽
根のものがある。ディフューザ下流の流体を半径方向の
流れに案内するための曲がり流路は、曲率半径を大きく
形成することが理想的である。しかし、多段の遠心型流
体機械では曲率半径を大きく形成することは半径方向お
よび主軸方向に小型化するには不利であり、曲率をほと
んど持たない角形の曲がり流路で形成されている。
ディフューザおよび曲がり流路は流体機械の小型化、
経済性の面から優れているが、一方ではディフューザの
出口に近接して急激な曲がりを持つ流路が配置されるた
め、曲がり流路入口での半径方向上向き流れを主軸方向
の流れに方向を変える際の運動量変化により、曲がり部
に斜め外向き方向に力が作用する。このため、ディフュ
ーザ出口付近の流れは半径方向ではなく、心板側に傾い
た流れになる。この結果、側板側の側壁に沿う面の境界
層は著しく発達し、一方、心板側の側壁に沿う面には主
流が接近するため、境界層の発達が小さくなる。この傾
向は取扱う流量を設計点より減少させる程著しくなり、
側板側の側壁に沿う流れは剥離し、低流量域におけるポ
ンプの不安定特性(揚程曲線のへこみ)の原因になる。
そのために、不安定特性を改善し、またポンプの大型化
及びポンプ効率の低下を防止するものとして特開昭61−
258998号公報に記載の、いわゆる三次元羽根を有するデ
ィフューザが開発されている。
このディフューザ羽根は、側板側の側壁に近い部分で
は羽根間の拡大角を小さくし、心板側の側壁に近い部分
では羽根間の拡大角を大きくするようにディフューザ羽
根の形状を定めている。そのため、ディフューザの側板
側の側壁近くを流れる主流の減速に伴う圧力上昇は減少
して心板側の側壁に沿って発達する境界層が抑制され、
この境界層の2次流れに伴う損失を低減し、また、低流
量域で生じる側板側の側壁での流れの剥離を防止するも
のである。
二次元もしくは三次元羽根を有するディフューザは、
低流量域のディフューザ内の流体の流れや多段構造の場
合のディフューザから出て曲がり流路内を通る流体の流
れについては配慮されていない。ディフューザ下流の流
れについては、ディフューザの側板側を通る流れは曲が
り流路の外側壁面に沿って流れるため、曲がり流路のさ
らに下流にある戻り流路に到達するまでの距離が長くな
り摩擦損失が大きくなる。ディフューザの心板側を通る
流体の流れは曲がり流路の内側壁面に沿って流れるが、
曲率半径の小さい曲がり部では壁面に沿うことができず
に剥離し、内側壁面に境界層が発達しやすくなる。
このように摩擦や剥離による損失により、遠心型流体
機械の性能を低下させ、また、ディフューザ内の流体の
流れについては低流量域で流速が遅くなるために、羽根
間の拡大角は相対的に大きくなり、したがって流れが逆
流しやすく、揚程曲線に不安定特性があった。
本発明の目的は、多段のものにおいてはディフューザ
下流の曲り流路内の流れの損失を減少させるとともに、
低流量域においてディフューザ内の流れの損失を減少さ
せ、また単段のものにおては低流量域においてディフュ
ーザ内の流れの損失を減少させることによって高効率が
図れる遠心型流体機械を提供することにある。
発明の開示 上記目的を達成するために、本発明は主軸に取り付け
られ主軸とともに回転する遠心羽根車と、この遠心羽根
車の外周に位置し遠心羽根車から出る流体の流れを外向
きに導いて静圧回復するディフューザと、このディフュ
ーザに形成されたディフューザ羽根と、前記ディフュー
ザから出る外向き流れを内向き流れに導く曲がり流路と
この曲がり流路から出る流れを内向きに集め次段の遠心
羽根車入口へ導く戻り流路とを形成するステージとを軸
方向に多段に配設した遠心型流体機械において、下流側
が前記曲がり流路を介して戻り流路に接続され前記ディ
フューザの側板側の羽根出口角が心板側の羽根出口角よ
り大きくなるように前記ディフューザ羽根を形成したも
のである。
又本発明は、上記目的を達成するために、ディフュー
ザの1段もしくは複数段の側板側の羽根出口径が心板側
の羽根出口径より大きくなるようにディフューザ羽根を
形成したものである。
更に又本発明は、上記目的を達成するために、ディフ
ューザの1段もしくは複数段の圧力面側の羽根曲線は側
板側及び心板側を同じ曲率半径の曲線で形成し、負圧面
側の羽根曲線は側板側より心板側の羽根厚みが大きくな
る曲率半径の曲線で形成したものである。
更に又本発明は、上記目的を達成するために、ディフ
ューザの側板側の羽根入口径を心板側の羽根入口径より
大きくなるようにディフューザ羽根を形成したものであ
る。
更に又本発明は、上記目的を達成するために、ディフ
ューザ羽根の側板側の羽根を心板側の羽根に対して羽根
車が回転する方向に傾斜させた形状にしたものである。
上記構成によって、次のように作用する。
ディフューザの1段もしくは複数段の側板側の羽根出
口角が心板側の羽根出口角より大きくなるように前記デ
ィフューザ羽根を形成すると、曲がり流路の外側へ流れ
ようとする流れをディフューザにおいて半径方向の流れ
にするとともに内側へ流れようとする流れを心板側に傾
斜させるので、曲がり流路の外側の流れの摩擦損失を低
減し、かつ内側の流れの剥離を防止できる。このため、
高効率になる。
ディフューザの1段もしくは複数段の側板側の羽根出
口径が心板側の羽根出口径より大きくなるように前記デ
ィフューザ羽根を形成すると、外径が大きくなった分、
曲がり部の外側の流れを下流まで案内できるために曲が
り流路での流線が短くなり、また内側へ流れようとする
流れを心板側に傾斜させる。更に側板側の羽根重なり出
口内接円径が増加して流路等価拡大角が心板側より大き
くなる。このため、曲がり流路の外側の流れの摩擦損失
が低減し、内側の流れの剥離を防止でき、大流量域で効
率増大となる。このため、高効率になる。
ディフューザの1段もしくは複数段の圧力面側の羽根
曲線は側板側及び心板側を同じ曲率半径の曲線で形成
し、負圧面側の羽根曲線は側板側より心板側の羽根厚み
が大きくなる曲率半径の曲線で形成すると、側板側の羽
根重なり出口内接円径が増加して流路等価拡大角が増大
し、減速効果が大になる。又、心板側の羽根重なり出口
内接円径が減少して流路等価拡大角が減少し、減速効果
が小となる。更に、心板側の羽根重なり出口内接円径が
減少して流路斜め方向の流路等価拡大角が減少し、減速
効果が小さい。したがって、大流量域で効率増大とな
り、また、低流量域で失速が起こしにくくなる。このた
め、高効率になる。
ディフューザ羽根の側板側の羽根入口径を心板側の羽
根入口径より大きくなるようにディフューザ羽根を形成
すると、側板側の羽根重なり出口内接円径が大きくな
り、増加して流路等価拡大角が心板側より大きくなり、
流路斜め方向の流路等価拡大角が減少して、減速効果が
小さい。また、低流量域で失速が起こしにくくなる。こ
のため、高効率になる。
ディフューザ羽根の側板側の羽根を心板側の羽根に対
して羽根車が回転する方向に傾斜させた形状にすると、
斜め方向への流線距離が増加し、等価拡大角が減少し
て、減速効果が小さく、低流量域で失速が起こしにくく
なる。このため、高効率になる。
図面の簡単な説明 第1図は本発明の一実施例に係る多段のボイラー給水
ポンプの縦断面図である。
第2図は第1図の一段目ステージの主要部縦断面図で
ある。
第3図は第2図のI−I矢視のディフューザ断面図で
のある。
第4図はディフューザにおける流れの速度成分の説明
図である。
第5図はディフューザにおける流体の流れの説明図で
ある。
第6図はディフューザの出口径と羽根角および内接円
径の関係図である。
第7図はディフューザにおける大流領域での流体の流
れの説明図である。
第8図はディフューザにおける小流領域での流体の流
れの説明図である。
第9図はスキュー付き羽根車とディフューザ羽根を形
成したディフューザとの組合せにおける流体の流れの説
明図である。
第10図は本発明の他の実施例のディフューザの断面図
でのある。
第11図は第10図に示す実施例の流体の流れの説明図で
ある。
第12図は本発明の、さらに他の実施例のディフューザ
の断面図である。
第13図は第12図に示す実施例の流体の流れの説明図で
ある。
第14図は本発明の、さらに他の実施例のディフューザ
の断面図である。
第15図は第14図に示す実施例の流体の流れの説明図で
ある。
第16図は本発明の、さらに他の実施例の主要構成部の
断面図である。
第17図は第16図に示す実施例と従来の実施例との特性
の比較をする曲線図である。
第18図は本発明の、さらに他の実施例のディフューザ
の断面図である。
第19図は第18図に示す実施例のディフューザの横断面
図である。
発明を実施するための最良の形態 以下、本発明の実施例を図に基づいて説明する。
第1図は本発明の一実施例に係る多段のボイラー給水
ポンプの縦断面図、第2図は第1図の1段目ステージの
主要部縦断面図、第3図は第2図のI−I矢視断面図で
ある。第1図において1は流体を吸い込むための吸込
口、2は主軸、3は前記主軸2に取り付けられた遠心羽
根車(以下、単に羽根車という。)、4は前記羽根車3
の外周に位置するディフューザDに設けられたディフュ
ーザ羽根である。このディフューザ羽根4には、前記羽
根車3で昇圧されて流出する流体の流れを外向き(主軸
2の中心から半径が大となる方向)に導きながら減速さ
せ、静圧回復をはるかに機能を有している。5は流体の
外向き流れを内向き流れに導く曲がり流路、6は前記曲
がり流路5を経た流体の流れを内向きに集めて次段の羽
根車3'の入口へ導く戻り流路である。7は昇圧された流
体をポンプ外に吐出するための吐出口である。
第1図で示す多段のボイラー給水ポンプは図2の上記
羽根車3、ディフューザ羽根4、曲がり流路5および戻
り流路6を主軸2の方向に多段に配設し、ポンプ吸込口
1から吐出口7までを多段に構成したものである。
上述の実施例のボイラー給水ポンプは、ディフューザ
Dに設けられたディフューザ羽根4の形状に特徴があ
り、その詳細を第3図に示す。ディフューザ羽根4の圧
力面側(羽根の凸部側)の羽根出口角β及び負圧面側
(羽根の凹部側)の羽根出口角β’を、心板側の出口角
βbに比較して側板側の出口角βaが大きくなる形状を
している。すなわち、次の関係を示す。
βb<βa (1) βb'<βa' (2) 上記のように設定する理由を第2図によって説明する。
ディフューザDの出口に近接して急激な曲がりを持つ
曲がり流路5が配置されると、曲がり流路5の入口での
半径方向上向き流れvは主軸に方向の流れvに方向を変
える際の運動量の変化により、矢印F方向に力が作用す
る。このため、ディフューザDの側板側4aに近い点Xで
の圧力は心板側4bに近い点Yの圧力より高くなる。この
ため、ディフューザDの出口近傍の流れは破線矢印vd'
で示されるように、半径方向から心板側4bの方向に傾い
た流れとなる。この結果、側板側4aに沿って境界層は著
しく発達する。一方、心板側4bには主流が接近するた
め、境界層の発達は小さくなる。この傾向は取扱う流量
を設計点より減少させる程著しく、側板側4aに沿う流れ
が剥離して低流量域におけるポンプの不安定特性(揚程
曲線のへこみ)の原因になる。
また、ディフューザ下流の流れにおいて、曲がり流路
5の外側壁面に沿う流れは、壁面との接触による摩擦損
失を無視できない。この損失は流れが壁面と接触しなが
ら流れる距離に比例するため、損失を減らすには曲がり
流路5の外側壁面に沿う流れが下流の戻り流路6に到達
するまでの流線距離を短くするとよい。
さらに、曲がり流路5の内側壁面に沿う流れは、曲率
半径の小さい曲がり部で壁面から剥離しやすく、下流の
内側壁面に境界層が発達して流れが乱れ、このために損
失が生じるので、この曲がり部での剥離を抑制するとよ
い。
ディフューザDの羽根出口から流出した流体の流れ
は、下流の戻り流路6の羽根入口に到達するまでの曲が
り流路内では自由渦流れの状態になっている。これを模
式図の第4図,第5図によって説明すると、ディフュー
ザDから流出角βで流出した流れVは、曲がり部で流れ
方向を半径方向から主軸方向へ変えて、距離lの曲がり
流路内を旋回しながら下流へ流れる。曲がり流路の外側
壁面に沿う流れ(流線s)は、この曲がり流路内を通過
する際、単位旋回あたりの軸方向移動距離Δが小さいと
流線距離は長くなり、逆に距離Δが大きいと流線距離は
短くなる。この距離Δは、流れVの半径方向成分のV'の
大きさに比例するため、ディフューザ羽根の出口角βが
大きいと距離Δも大きくなり、ディフューザ羽根の出口
角βが小さくなると距離Δも小さくなる(ディフューザ
羽根の出口角βの大きさと、曲がり流路内の流線距離s
とは比例関係になる)。
さらに、曲がり流路の内側壁面に沿う流れ(流線h)
は、曲率半径の小さい曲がり部を通過する際、流れVの
半径方向成分V'が大きいと遠心力作用で流れが壁面から
剥離しやすくなる。したがって、曲がり部で流れの剥離
を防止するには、流線hの流れVの半径方向成分を小さ
くする、すなわち、ディフューザ羽根の出口角βを小さ
くするとよい。
さらに、ディフューザDの羽根出口角に分布をつけ
て、曲がり流路内の流線sとhの距離を同じにすると、
下流の戻り流路羽根入口へ流入する場合の流れの衝突損
失や混合損失も低減することができる。
一般にディフューザDは、羽根車3から流出した流体
の流出角の小さい流れを、羽根間内で流れ角を大きくし
ながら昇圧させる機能を持つため、第6図に示すよう
に、ディフューザ羽根の出口径が大きくなるほど羽根角
は大きくなり、隣接する羽根間の内接円径も大きくな
る。すなわち、次の関係になる。
φD<φD'⇒β<β’ (3) φA<φB<φC⇒φa<φb<φc (4) 羽根車3からの流体の流れがディフューザに流入する
とき、大流量域では第7図に示すように羽根入口角βよ
り大きい流入角β’になるため、ディフューザでは流れ
は羽根負圧面に沿うようになる。そのために羽根圧力面
側では下流域で剥離が発生するが、負圧面側からの流れ
の跳ね返りで抑えつけられるため、境界層はあまり発達
しない。しかし、下流域ではこの圧力面側の剥離により
流路が狭くなり減速効果が少なくなるため、減速効果を
高めるには斜線部のような羽根形状にして、羽根重なり
部の流路出口付近の流路幅を拡大するとよい。
また、低流量域では第8図に示すように羽根入口角β
より小さい流入角β”になるため、ディフューザでは流
れは羽根圧力面に沿うようになる。そのため羽根負圧面
側の下流域で剥離が発生し、一部の流れは下流に流れず
に逆流してしまう。この傾向は羽根重なり部の流路の拡
大角が大きくなるほど大になる。このため低流量域で
は、流路の拡大角を小さくするとよい。
上述するように、ディフューザ羽根の形状は、大流領
域では羽根重なり部の流路拡大角を大きく、また低流量
域では逆に流路拡大角を小さくした方がよい。
第9図に示すように、心板側に比較して側板側の羽根
外径が大きい羽根車を用いる場合、低流量域以外の流量
範囲では流れは流路幅全体を流れるが、低流量域では流
線は流線kのように羽根外径の大きい側板側に片寄る。
この流れがディフューザに流入すると、流れは流線uの
ように片寄る。低流量域での流線方向の羽根重なり部の
流路拡大角を大きくすると流れが逆流しやすくなる。そ
こで、ディフューザDの側板側の羽根入口径を大きくす
ると、入口内接円径が大きくなるため、流線uの流れ方
向の流路拡大角が小さくなり、逆流を引き起こしにく
い。
尚、ディフューザの側板側と心板側とのディフューザ
羽根の羽根出口角に分布をつけて、曲がり流路内の外側
壁面と内側壁面の流線距離を同じにすると、戻り流路の
羽根入口での流れの衝突損失や混合損失が減少する。
以上に説明したように本実施例によれば、ディフュー
ザの側板側から流体が流出して曲がり流路の外側を流れ
る流体の流れの距離が短くなり、壁面との摩擦損失が減
少する。
本発明の他の実施例を第10図,第11図に示す。
第10図はディフューザの断面図、第11図は流体のなが
れの説明図である。図に示すように、ディフューザDの
隣接する羽根が重なり合って構成する拡大羽根間流路4
*部において、側板側羽根部分4ca(斜線を付して示
す)で羽根間の拡大が大きく、心板側羽根部分4cbで羽
根間の拡大が小さくなる羽根形状にする。
拡大羽根間流路4*の入口点Mにおける流路幅dは、
羽根部分4caおよび4cdにおいて等しく、出口に向かって
異なっている。すなわち、羽根4ca側の出口点はNaで流
路幅はd2aであり、また、羽根部分4cb側の出口点はNbで
流路幅はd2bである。したがって、流路長さはそれぞれl
a、lbになり、羽根間流路の拡大角θa、θbはそれぞ
れ次式のようになる。
図から明らかなように、、d2a>d2b、la<1bであるか
ら、θa(側板側)>θb(心板側)になる。
したがって、大流量域の時はディフューザDの側板側
4aの流線sでの羽根間の拡大角が大きいため、流れの減
速作用が改善されて効率が高くなり、また低流量域の時
は主流の流線がu,hになるため、いずれの羽根間の拡大
角も流線sの場合の拡大角より小さくなり、このため流
れの逆流が起こりにくくなる。
本発明のさらに他の実施例を第12図,第13図に示す。
第12図はディフューザの断面図、第13図は流体の流れ
の説明図である。ディフューザDの側板側4bの羽根入口
径を心板側4cより大きくした形状(斜線付きの方)にす
ると、第6図に述べた作用から、流線u方向の入口内接
円径がd1bより大きいd2aになり、その結果、羽根間の拡
大角が小さくなるために第6図の形状にした場合と同様
の効果が得られるが、さらに、外径がそのままでよいた
め小形化するのに有利である。
本発明のさらに他の実施例を第14図,第15図に示す。
第14図はディフューザの断面図、第15図は流体の流れ
の説明図である。ディフューザ羽根の側板側4aの羽根
(斜線付きの方)を心板側4bに対して羽根車3が回転す
る方向に相対的に傾斜させた形状(周方向にずらした形
状)にすると、流線s、h方向の等価拡大角に影響与え
ることなく、低流量域での主流である流線u方向の羽根
入口から出口まで流線距離が長くなり、その結果、羽根
間の拡大角が小さくなるために第6図の形状にした場合
と同様の効果が得られるが、さらに、外径がそのままで
よいため小形化するのに有利である。
本発明のさらに他の実施例を第16図に示す。
図は主要部の断面図で、主軸2に取り付けられた心板
側4bより側板側4aの羽根出口径が大きい遠心羽根車3
(以下、単にスキュー付き羽根車という)を有するもの
である。低流量域の場合に、第9図に示すように羽根車
内の主流の流線kは側板側3a側に片寄り、ディフューザ
Dでは流線uのように心板側4側に片寄るため、ディフ
ューザDの側板側4aの羽根入口径を心板側4bより大きく
した形状にすると、この流線u方向の羽根間の流路拡大
角が小さくなるため、流れの逆流が起こりにくくなる。
第17図は第16図で示す実施例のディフューザDと従来
のディフューザとの性能効率を調べた特性曲線図を示
す。横軸は実験流量を設計流量Qnで無次元化したものを
(Q/Qn)で示し、縦軸は各効率を従来のディフューザの
設計流量での効率ηnで無次元化したものを(η/η
n)で示してある。図から明らかなように、従来のディ
フューザ(図中の×印)に比べて、本実施例のディフュ
ーザD(図中の○印)の効率は大流量域で高くなってい
る。
本発明のさらに他の実施例を第18図,第19図に示す。
第18図はディフューザの断面図、第19図はディフュー
ザの横面図である。ディフューザDの羽根出口径を心板
側4bに比較して側板側4aの方を大きくしたもので、ディ
フューザDの羽根幅方向に羽根出口角の分布がついて、
第3図に示す実施例と同様の効果が得られるが、さら
に、羽根出口径が大きくなると羽根角が大きくなって羽
根間内接円が大きくなり、このため等価拡大角も大きく
なる。したがって、ディフューザDの本来の目的である
圧力の回復性を改善できるという効果ある。
本発明によれば、遠心型流体機械が多段の場合に、デ
ィフューザの側板側の羽根出口角もしくは羽根出口径
を、心板側の羽根出口角もしくは羽根出口径より大きく
することによって、ディフューザ下流の曲がり流路内の
損失を減少させることができる。
また、遠心型流体機械が多段もしくは単段の場合に、
隣接するディフューザ羽根が重なり合って構成する拡大
羽根間流路において、心板側のディフューザ流路の拡大
に比較して側板側のディフューザ流路の拡大を大きくす
ることによって、大流量域での効率を損なうことなく低
流量域で生じる流れの剥離を防止し、このため効率が向
上し、かつ特性を安定にすることができる。
さらに、多段もしくは単段の場合に、心板側の羽根出
口径より側板側の羽根出口径の方が大きい遠心羽根車と
組合わせるディフューザの羽根入口径が、心板側に比較
して側板側の方を大きくすることによって、低流量域で
の羽根車側板側に片寄る流れがディフューザで羽根車心
板側に片寄る主流の流線方向において、拡大羽根間流路
の等価拡大角が小さくなり、大流量域での効率を損なう
ことなく、低流量域で生じる流れの剥離を防止できるの
で効率が向上し、かつ特性を安定にすることができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−258998(JP,A) 特開 平2−283900(JP,A) 特開 平2−301699(JP,A) 特公 平5−11238(JP,B2) 特公 昭63−40959(JP,B2) 特公 昭58−17357(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04D 1/08 F04D 29/44

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主軸に取り付けられ主軸とともに回転する
    遠心羽根車と、この遠心羽根車の外周に位置し遠心羽根
    車から出る流体の流れを外向きに導いて静圧回復するデ
    ィフューザと、このディフューザに形成されたディフュ
    ーザ羽根と、前記ディフューザから出る外向き流れを内
    向き流れに導く曲がり流路と、この曲がり流路から出る
    流れを内向きに集め次段の遠心羽根車入口へ導く戻り流
    路とを形成するステージとを軸方向に多段に配設した遠
    心型流体機械において、 前記曲がり流路の入口は前記ディフューザより半径方向
    外側に設けられて、ディフューザから出る半径方向外向
    き流れが流入するものであって、この曲がり流路の出口
    は前記戻り流路に接続され、 下流側が前記曲がり流路を介して戻り流路に接続される
    前記ディフューザの側板側の羽根出口角が心板側の羽根
    出口角より大きくなるように前記ディフューザ羽根が形
    成されていることを特徴とする遠心型流体機械。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の遠心型流体機械におい
    て、 前記ディフューザの側板側の羽根出口径が心板側の羽根
    出口径より大きくなるように前記ディフューザ羽根を形
    成したことを特徴とする遠心型流体機械。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の遠心型流体機械
    において、 前記ディフューザの圧力面側の羽根曲線は側板側及び心
    板側を同じ曲率半径の曲線で形成し、負圧面側の羽根曲
    線は側板側より心板側の羽根厚みが大きくなる曲率半径
    の曲線で形成したことを特徴とする遠心型流体機械。
  4. 【請求項4】請求項1〜3の何れかに記載の遠心型流体
    機械において、 前記ディフューザ羽根の側板側の羽根入口径を心板側の
    羽根入口径より大きくなるようにディフューザ羽根を形
    成したことを特徴とする遠心型流体機械。
  5. 【請求項5】請求項1〜4の何れかに記載の遠心型流体
    機械において、前記ディフューザ羽根の側板側の羽根を
    心板側の羽根に対して羽根車が回転する方向に傾斜させ
    た形状にしたことを特徴とする遠心型流体機械。
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