JP3348225B2 - 鉄道車両用空調装置のドレンバルブ - Google Patents

鉄道車両用空調装置のドレンバルブ

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JP3348225B2
JP3348225B2 JP09542595A JP9542595A JP3348225B2 JP 3348225 B2 JP3348225 B2 JP 3348225B2 JP 09542595 A JP09542595 A JP 09542595A JP 9542595 A JP9542595 A JP 9542595A JP 3348225 B2 JP3348225 B2 JP 3348225B2
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Narita Mfg Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄道車両の空調装置に
接続されたドレン配管に設けられる空調装置用のドレン
バルブに係り、特に、トンネルの出入りや対向車両との
すれ違い等で、車内の圧力が著しく変化することの多い
新幹線や磁気浮上式車両等の高速鉄道車両に好適なドレ
ンバルブに関する。
【0002】
【従来の技術】新幹線等の高速鉄道車両にあっては、ト
ンネルの出入りや対向車両とすれ違う際等に、車体に急
激な気圧変動が加わることがある。この気圧変動は、空
調装置の冷房や除湿運転で発生したドレンを車体外部へ
排出するドレン配管を通して、車内の圧力を変化させ、
乗客に不快感を与えたり、ドレンがドレン配管を逆流し
たりする虞があった。このため、ドレンを逆流させない
ために、例えば、ドレンをタンクに一旦溜めておき、タ
ンクに設けたコックを適宜マニュアル操作して、ドレン
を車体外部に排出させるものや、ドレン配管の途中に電
磁弁を設け、トンネルの出入り等の必要に応じて、運転
手がこの電磁弁を開閉してドレン配管を閉塞することに
より、車内を気密に保持するものや、気密保持用のタン
クを別途設けて、車内の気密を常時保持しながらドレン
の排出を行うもの等があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ドレン
をタンクに一旦溜め置く構成にあっては、ドレンを排出
するために、コックをマニュアル操作するための作業員
を必要とし、更に人的操作ゆえ、コックの閉め忘れ防止
対策も必要とするものであった。また、運転手が電磁弁
を操作するものにあっては、電磁弁の開閉操作が遅れて
ドレン配管内の気密が保持できない虞があり、更に気密
保持用のタンクを別に設ける構成では、ドレン配管の構
造が複雑になると共に、車体の重量が増大する要因とな
っていた。
【0004】そこで本発明は、トンネル通過やすれ違い
等で、車体に急激な気圧変動が加わった際に、車体内部
の気圧変動を簡単な構造で確実に防止することのできる
鉄道車両の空調装置用ドレンバルブを提供することを目
的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的に従い、第1
発明では、ドレン配管中に配設された弁箱の上部にドレ
ン導入用の流入口を、下部に該流入口と対向するドレン
排出用の流出口をそれぞれ設け、前記弁箱をダイヤフラ
ムにて上下に二分して上部の車内側チャンバと下部の車
外側チャンバとに画成して、該車内側チャンバを車体内
部に、車外側チャンバを車体外部にそれぞれ連通させ、
これら車内側チャンバと車外側チャンバの前記流入口と
流出口の間をそれぞれ可撓性の仕切膜で覆って、該仕切
膜の内側に上弁室と下弁室とを画成すると共に、これら
上弁室と下弁室との間をドレン流出用の通孔にて連通
し、前記流入口と流出口の開口端にそれぞれ弁座を形成
し、前記ダイヤフラムに、車体内外に気圧変動のない通
常時に前記流入口と流出口との間に位置してドレンの流
通を許容し、ダイヤフラムが車体内外の気圧差によって
上下動した際に該ダイヤフラムに連動して、前記流入口
と流出口の弁座のいずれか一方に着座して、流入口と流
出口を選択的に遮断する弁体を固設している。
【0006】また第2発明では、ドレン配管中に配設さ
れるバルブ部と、該バルブ部を開閉駆動するダイヤフラ
ム部とを備えるドレンバルブであって、前記ダイヤフラ
ム部をダイヤフラムにて車内側チャンバと車外側チャン
バとに画成して、車内側チャンバを車体内部に、車外側
チャンバを車体外部にそれぞれ連通させ、前記バルブ部
に、空調装置からドレンを導入する流入口と、該ドレン
を車体外部へ排出する流出口とを有する弁箱を設け、該
弁箱内部の前記流入口と流出口との間にそれぞれ弁座を
設けると共に、前記ダイヤフラムに連結された弁棒に、
車体内外に気圧変動のない通常時に前記流入口と流出口
との間に位置してドレンの流通を許容し、ダイヤフラム
が前記車体内外の気圧差によって揺動した際に該ダイヤ
フラムに連動し、前記流入口側と流出口側の弁座のい
ずれか一方に着座して、前記流入口と流出口を選択的に
遮断する弁体を固設している。
【0007】
【作用】上記第1発明によれば、仕切膜内の弁体は、車
体内外に気圧変動のない通常時に、流入口と流出口との
間に位置していて、流入口と流出口とが、上弁室及び下
弁室とドレン流出用の通孔とを介して連通を許容してお
り、空調装置の冷房や除湿で発生したドレンは、上流管
を通して弁箱上部の流入口から上弁室へ入り、更に通孔
から下弁室に入って、弁箱下部の排出口から下流管を通
して車体外部へ排出されて行く。
【0008】そして、トンネルの通過や対向車両とのす
れ違い等で、車外圧力が車内圧力よりも急激に高くなる
と、車外側チャンバに変動した車外圧力が入って、ダイ
ヤフラムを押し上げながら車内側チャンバを縮小して行
き、更にこのダイヤフラムと一体に弁体が上動して上弁
室の弁座に着座し、流入口と流出口との連通が遮断され
る。
【0009】一方、気圧変動によって車外圧力が車内圧
力よりも急激に低くなると、車内側チャンバに変動した
車内圧力が入って、ダイヤフラムを押し下げながら車外
側チャンバを縮小して行き、ダイヤフラムと一体に弁体
が下動して下弁室の弁座へ着座し、流入口と流出口との
連通が遮断される。
【0010】また第2発明の構成では、車体内外に気圧
変動のない通常時に、弁棒に連結されたダイヤフラム
は、車内側チャンバと車外側チャンバの中間に、同じく
弁棒に連結された弁体は、弁箱の流入口側と流出口側の
双方の弁座の間にそれぞれ位置していて、流入口と流出
口との連通を許容しており、空調装置からのドレンは流
入口から弁箱に入り、更に弁体を通過して、弁箱の流出
口から車体外部へ排出されて行く。
【0011】そして、車内圧力と車外圧力とに急激な圧
力差が生じると、車内側チャンバと車外側チャンバのい
ずれか一方が、他方のチャンバ側へダイヤフラムを押動
しながら拡大して行き、更に弁棒と弁体とがこのダイヤ
フラムの移動方向へ一体にスライドし、弁体がいずれか
一方の弁座に着座して、流入口と流出口との連通が遮断
される。
【0012】第1発明や第2発明によって、流入口と流
出口との連通が遮断されると、空調装置からのドレンが
気圧変動によって逆流することがなくなり、また車内の
圧力は、車体外部の気圧変動に拘らず一定に保持される
ようになる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1乃至図3は、第1発明に対応する第1実施例
を示すもので、鉄道車両用空調装置のドレンバルブ1
は、冷房や除湿時に発生したドレンを車体外部へ排出す
るドレン配管2の途中に弁箱3を介装しており、弁箱3
の上ケース3aと下ケース3bには、ドレン配管2の上
流管2aと中継用の短管2cとが接続され、弁箱3の内
部上下に、上流管2aの流入口4と短管2cの流出口5
とを対向させている。
【0014】上記弁箱3は、上述の上ケース3aと下ケ
ース3bとを上下に重ね合わせて袋状に構成されてお
り、これらケース3a,3bのそれぞれに、複数の通孔
3cが穿設されると共に、内周面にストップリング3d
が付設されている。弁箱3の下部には、ドレン配管2の
下流管2bを一体に有する下カバー6が一体に取付けさ
れている。この下カバー6は、上ケース3aと下ケース
3bを連結する際に、両ケース3a,3bの間に介装さ
れるダイヤフラム9と共にボルト7及びナット8にて共
締め固定されたもので、この取付けによって、大径の下
流管2bが短管2cの下部外周を囲繞して配設され、ま
た下ケース3bと下カバー6との間に、下流管2bを通
して車体外部と連通する連通室10が画成される。
【0015】ダイヤフラム9は、弁箱3の両ケース3
a,3bの間に挟持される外周側の可撓膜9aと、該可
撓膜9aの内周側にリベット11にて連結されるダイヤ
フラムプレート9bとからなっている。ダイヤフラムプ
レート9bの中央には、円筒体の上縁及び下縁をテーパ
状に面取りした弁体12が、流入口4と流出口5との間
に保持され、該弁体12の外周を囲ってダイヤフラムプ
レート9bに複数の通孔9cが穿設されると共に、弁体
12と対向する流入口4と流出口5の開口面内周に、テ
ーパ状の弁座13,14が形成されている。
【0016】ダイヤフラムプレート9bと両ケース3
a,3bの間には、それぞれコイルスプリング15が縮
設されており、常時はコイルスプリング15,15の弾
発力が拮抗していて、ダイヤフラム9を弁箱3の略中央
に弾持しており、ダイヤフラム9にて上下に二分されて
画成された弁箱3の上部室を、上ケース3aの通孔3c
を通して車体内部と連通する車内側チャンバ16とし、
同じく下部室を、下ケース3bの通孔3cと上述の連通
室10とを通して車体外部と連通する車外側チャンバ1
7としている。
【0017】ダイヤフラムプレート9bの通孔9cとコ
イルスプリング15との間には、一端を上ケース3aま
たは下ケース3bに嵌着された可撓性の仕切膜18,1
8の他端がリベット19にて連結されており、上部の仕
切膜18内に上弁室20を、また下部の仕切膜18内に
下弁室21をそれぞれ画成している。上弁室20と下弁
室21は、ダイヤフラムプレート9bの通孔9cを通し
て連通しており、更に上述の弁体12が流入口4と流出
口5との中立位置にある時には、上弁室20が流入口4
と、また下弁室21が流出口5とそれぞれ連通してい
る。
【0018】本実施例は以上のように構成されており、
車体内外の圧力に変化がない時には、ダイヤフラム9が
弁箱3内の略中間に位置し、上下双方の仕切膜18,1
8が外側へ略同形に膨らんでいる(図1)。また弁体1
2は、流入口4と流出口5との中立位置にあり、空調装
置の冷房や除湿運転で発生したドレンは、上流管2aの
流入口4から上弁室20に入り、更にダイヤフラム9の
通孔9cから下弁室21に入って、短管2cの流出口5
より下流管2bを通して車体外部へ排出されて行く。
【0019】そして、トンネルの通過や対向車両とのす
れ違い等で、車外圧力が車内圧力よりも急激に高くなる
と、車外圧力が下流管2bを逆流して連通室10に入
り、更に下ケース3bの通孔3cから車外側チャンバ1
7に入って、ダイヤフラム9を車内側チャンバ16のコ
イルスプリング15の弾発力に抗して押し上げて行き、
内部の圧力を上ケース3aの通孔3cから車内側へ排出
しながら縮小して行く車内側チャンバ16に連れて、車
外側チャンバ17が拡大して行く。
【0020】上弁室20と下弁室21とを仕切る上下の
仕切膜18,18は、上述の作動に連れて下部側が伸長
して行き、これに伴って上部側が外側へ撓んで行く。ま
た弁体12はダイヤフラム9と共に上動し、ダイヤフラ
ム9が上ケース3aのストップリング3dに当接して上
動を規制されると同時に、弁体12の上縁が流入口4の
弁座13に着座して流入口4を閉塞し、流入口4と流出
口5との連通が遮断される(図2)。これにより、ドレ
ン配管2や弁箱3の両弁室20,21内のドレンの逆流
が防止されると共に、車外圧力がドレン配管2を逆流し
なくなるので、車内圧力の上昇が有効に防止される。
【0021】一方、気圧変動によって、車内圧力が車外
圧力よりも急激に高くなり、ドレン配管2内の空気が車
体外部へ引かれようとしたときには、ダイヤフラム9
が、車外側チャンバ17のコイルスプリング15の弾発
力に抗して押し下げられて行き、内部の車外圧力を通孔
3cから車外側へ排出しながら縮小して行く車外側チャ
ンバ17に連れて、車内側チャンバ16が通孔3cから
車内圧力を吸引しながら拡大して行く。
【0022】上下の仕切膜18,18は、下部側がダイ
ヤフラム9の下動に連れて伸長して行き、上部側が外側
へ撓んで行く。また弁体12はダイヤフラム9と共に下
動し、ダイヤフラム9が下ケース3bのストップリング
3dに当接して下動を規制されると同時に、弁体12の
下縁テーパ面が流出口5の弁座14に着座して流出口5
を閉塞し、流入口4と流出口5との連通が遮断される
(図3)。これにより、車内圧力がドレン配管2を通し
て車体外部に吸引されることがなくなるので、車内圧力
の低下が有効に防止される。
【0023】また、車体内外に圧力変化がなくなると、
ダイヤフラム9が双方のコイルスプリング15,15の
弾発力によって中立位置に復帰し、更に弁体12が流入
口4と流出口5との間に位置して、ドレンの流通が許容
される。
【0024】このように、本実施例によれば、車体に急
激な気圧変動が加わって、車体の内外に圧力差を生じる
ことがあっても、ドレンの逆流を有効に防止することが
でき、また車内圧力を一定に保つので、乗客・乗員に不
快感を与えることがなくなる。更に、ドレンからの水圧
の影響を受ける弁体の面積に対し、その外周で車体内外
の圧力差を検出するダイヤフラムに充分な面積を設定で
きるので、水圧の変動による影響を極力小さく抑えて、
ドレンバルブとしての動作特性を安定して行なえるよう
になる。
【0025】図4は、第2発明に対応する第2実施例を
示し、鉄道車両用空調装置のドレンバルブ30は、図示
しないドレン配管中に配設されるバルブ部31と、該バ
ルブ部31を開閉駆動するダイヤフラム部32とからな
っており、バルブ部31の弁箱33とダイヤフラム部3
2のダイヤフラムケース34とは接続管35にて一体に
連結されている。
【0026】ドレンバルブ30の中心軸上には、弁棒3
6が上下端を弁箱33とダイヤフラムケース34から突
出させて挿通されており、弁棒36の下部側には弁箱3
3内の弁体37が固着され、同じく弁棒36の上部側に
はダイヤフラムケース34内のダイヤフラム38が固着
されていて、弁体37とダイヤフラム38とが弁棒36
と一体に上下動できるようになっている。
【0027】弁箱33は、上ケース33aと下ケース3
3bとを上下突き合わせ、突き合わせ部外周の双方のフ
ランジを連結ボルト39及びナット40で連結して構成
されている。両ケース33a,33bには、ドレン配管
の上流側または下流側と接続される接続管33c,33
dが一体形成されていて、上部側接続管33c内の流入
口41と下流側接続管33dの流出口42とを上下に偏
位させており、流入口41から流入したドレンは、弁箱
33内を流下して流出口42から排出されて行くように
なっている。
【0028】弁箱33の流入口41と流出口42との間
には、弁座43,44が対向して設けられている。この
弁座43,44は、上ケース33aと下ケース33bの
突き合わせ側のリング状テーパ面を利用して形成された
もので、前記弁体37は双方の弁座43,44の間に配
設され、常時は弁座43,44の略中間に位置してい
て、ドレンの流通を許容しており、ダイヤフラム38の
作動にて弁棒36が上下動した際に、上下両面のパッキ
ン37a,37aを弁座43,44に選択的に着座させ
て、流入口41と流出口42との連通を選択的に遮断す
るようになっている。
【0029】前記ダイヤフラムケース34は、ケース本
体34aとカバープレート34bとを上下に突き合わ
せ、突き合わせ部外周の双方のフランジを連結ボルト4
5及びナット46で一体に連結した構成となっている。
また、ダイヤフラム38は、可撓膜38aの内周側両面
を大径及び小径のダイヤフラムプレート38b,38
b,38c,38cで補強しており、これらの中央部が
弁棒36に連結されると共に、可撓膜38aの外周側を
撓ませて、その外縁をカバープレート34bの内面に固
着した取付け枠47と、該取付け枠47に止めネジ48
にて取着される当て板49との間に挟持されている。
【0030】ダイヤフラムケース34の内部は、上述の
ダイヤフラム38にて上下二室に画成されており、上部
室を車内側チャンバ50となすと共に下部室を車外側チ
ャンバ51となしている。ケース本体34aとカバープ
レート34bには、通気管52a,52bが接続されて
おり、車内側チャンバ50は通気管52bを通して車体
内部と連通し、車外側チャンバ51は通気管52aを通
して車体外部と連通している。
【0031】前記弁棒36は、上部側がダイヤフラムケ
ース34のケース本体34aとカバープレート34bと
に支持され、中間部が接続管35に支持されると共に、
下端が弁箱33の下ケース33b内へ突設されたホルダ
53に支持されている。接続管35とホルダ52内の弁
棒36の外周には、それぞれシール材54が嵌着されて
いて、接続管35とホルダ53との間を液密にシールし
ており、弁箱33内のドレンが、弁棒36と接続管35
やホルダ53との間を通って、外部へ流出することがな
いようにしている。
【0032】弁箱33の下端とダイヤフラムケース34
の上端には、ブラケット55,56が弁棒36の上下端
を覆って固着されており、弁箱側のブラケット55に
は、調整ボルト57が、頭部を弁棒36の下端へ向けな
がら固定ナット58,58にて取付けられ、ダイヤフラ
ムケース側のブラケット56には、バネ受け座59が弁
棒36の上端に嵌着されたプラグ60に対向して固着さ
れている。
【0033】弁棒36の下端と調整ボルト57の頭部と
の間には、コイルスプリング61が縮設され、弁棒36
のプラグ60とバネ受け座59との間には、コイルスプ
リング62が縮設されている。弁棒36の両端には、車
体内外に気圧変動がない通常に、コイルスプリング6
1,62の弾発力が均衡して作用しており、ダイヤフラ
ム38は車内側チャンバ50と車外側チャンバ51との
略中間位置にあり、弁体37を双方の弁座43,44の
間に保持している。また固定ナット58,58を緩めて
調整ボルト57を回転すると、コイルスプリング61,
62の弾発力が変更され、弁棒36が上下いずれかに移
動して、弁体37が流入口側弁座43側または流出口側
弁座44側位置へ調整できるようになっている。
【0034】このよう構成される本実施例は、車体内外
の圧力に変化がない場合に、ダイヤフラム38が車内側
チャンバ50と車外側チャンバ51を拡縮しない中立位
置にあり、弁体37を弁座43,44の中間に位置させ
ていて、接続管33c,33dの流入口41と流出口4
2の連通を許容しており、空調装置の冷房や除湿運転で
発生したドレンは、流入口41を通して弁箱33内に入
り、流出口42を通して車体外部へ排出されて行く。
【0035】そして、車外圧力が車内圧力よりも急激に
高くなると、外気圧力が通気管52aを通して車外側チ
ャンバ51に入り、ダイヤフラム38の全体を車内側チ
ャンバ50側へ上動しながら車外側チャンバ51を拡大
して行く。次に、ダイヤフラム38の上動によって、ダ
イヤフラム38に連結された弁棒36が、上方のコイル
スプリング62の弾発力に抗して上動し、更に弁体37
が弁棒36に連動して、該弁体37の上側のパッキン3
7aが流入口側の弁座43に着座し、流入口41と流出
口42の連通を遮断して、ドレンの逆流と車内圧力の上
昇とが有効に防止される。
【0036】一方、車内圧力が車外圧力よりも急激に高
くなると、車内圧力が通気管52bを通して車内側チャ
ンバ50に入り、ダイヤフラム38の全体を車外側チャ
ンバ51側へ下動しながら車内側チャンバ50を拡大し
て行く。弁棒36は、ダイヤフラム38の下動によっ
て、下方のコイルスプリング61の弾発力に抗して一体
に下動し、更に弁体37が弁棒36に連動して、該弁体
37の下側のパッキン37aが流出口側の弁座44に着
座し、流入口41と流出口42の連通を遮断して、車内
圧力の低下が有効に防止されるようになる。
【0037】また、車体内外に圧力変化がなくなると、
両コイルスプリング61,62の弾発力が拮抗してダイ
ヤフラム38が中立位置に復帰し、更に弁体37が流入
口側弁座43と流出口側弁座44との間に位置して、ド
レンの流通が許容されるようになる。
【0038】本実施例のドレンバルブ30は、ドレンが
流通する弁箱33と、車体内外の圧力変化で作動するダ
イヤフラム38とを上下に分離して、ドレンの流通方向
と弁作動とを直交させたことにより、弁作動が受けるド
レンの水圧による影響を極力小さくできて、更に安定し
た作動を行なうことができるようになる。
【0039】尚、上述の第1,第2実施例では、弁箱内
の弁体を、それぞれコイルスプリングの弾発力によって
双方の弁座の間に保つようにしたが、本発明は、ダイヤ
フラムの剛性を高めるなどして、ダイヤフラムに復元力
を持たせるようにすれば、実施例に用いたコイルスプリ
ングを省略することができる。更に、第2実施例で説明
した第2発明のドレンバルブでは、上下逆に用いたり横
向きに使用することも可能で、高い汎用性を備えてい
る。
【0040】
【発明の効果】本発明に係る鉄道車両用空調装置のドレ
ンバルブは、ドレン配管中に配設される弁箱の上部にド
レン導入用の流入口を、下部に該流入口と対向するドレ
ン排出用の流出口を設け、前記弁箱をダイヤフラムにて
上部の車内側チャンバと下部の車外側チャンバとに画成
して、該車内側チャンバを車体内部に、車外側チャンバ
を車体外部にそれぞれ連通させ、これら車内側チャンバ
と車外側チャンバの前記流入口と流出口の間をそれぞれ
可撓性の仕切膜で覆って、該仕切膜の内側に上弁室と下
弁室とを画成すると共に、これら上弁室と下弁室との間
をドレン流出用の通孔にて連通し、前記流入口と流出口
の開口端にそれぞれ弁座を形成し、該流入口と流出口の
間のダイヤフラムには、車体内外の気圧差によって上下
動するダイヤフラムに連動して、前記流入口と流出口の
弁座のいずれか一方に着座して、流入口と流出口を選択
的に遮断する弁体を配設したことにより、車体外部に急
激な気圧変動が加わって、車体の内外に圧力差を生じる
ことがあっても、ドレンの逆流を有効に防止することが
でき、また車内圧力を一定に保つので、乗客・乗員に不
快感を与えることがなくなる。更に、ドレンからの水圧
の影響を受ける弁体の面積に対し、その外周で車体内外
の圧力差を検出するダイヤフラムに充分な面積を設定で
きる構造であるので、水圧の変動による影響を極力小さ
く抑えて、ドレンバルブとしての動作特性を安定して行
なえるようになる。
【0041】また、ドレンバルブとして、ドレン配管中
に配設されるバルブ部と、該バルブ部を開閉駆動するダ
イヤフラム部とを備え、前記ダイヤフラム部をダイヤフ
ラムにて車内側チャンバと車外側チャンバとに画成し
て、車内側チャンバを車体内部に、車外側チャンバを車
体外部にそれぞれ連通させ、前記バルブ部に、空調装置
からドレンを導入する流入口と、該ドレンを車体外部へ
排出する流出口とを有する弁箱を設け、該弁箱内部の前
記流入口と流出口との間にそれぞれ弁座を設けると共
に、両弁座の間に、前記ダイヤフラムと弁棒を介して連
結された弁体を配設し、該弁体を前記車内側チャンバと
車外側チャンバの気圧差によって揺動するダイヤフラム
に連動し、前記流入口側の弁座と流出口側の弁座のいず
れか一方に着座して、前記流入口と流出口を選択的に遮
断するようにしたことにより、ドレンの流通方向と弁作
動とが直交するので、弁作動が受けるドレンの水圧によ
る影響を極力小さくできて、更に安定した作動を行なう
ことができるようになり、しかもドレン配管に対するド
レンバルブの向きを自由に設定することができるので、
使い勝手に優れると共に高い汎用性が得られる。
【0042】更にいずれの発明の場合も、構造がシンプ
ルで安価に製作することができ、しかもメンテナンス性
にも優れている。また、気圧変動に伴って自動的に作動
するので、専属の作業員がマニュアル操作を行なってい
た従来のものと較べると、ランニングコストの大幅な低
減が図れると共に、人的操作ゆえの操作ミスも解消する
ことができ、更に気密保持用のタンクを用いる必要がな
いから重量増加とならず、配管構造を複雑にしなくて済
む。そして、このような様々な特性から、トンネルの出
入りや対向車両とのすれ違い等が、車内圧力を大きく変
化させてしまう新幹線や磁気浮上式車両等の高速鉄道車
両への実施には、特に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】弁体が中立に位置した状態の本発明の第1実施
例を示すドレンバルブの断面図
【図2】図1の弁体が流入口を閉塞した状態を示すドレ
ンバルブの断面図
【図3】図1の弁体が流出口を閉塞した状態を示すドレ
ンバルブの断面図
【図4】本発明の第2実施例を示すドレンバルブの断面
【符号の説明】
1…ドレンバルブ 2…ドレン配管 2a…ドレン配管2の上流管 2b…ドレン配管2の下流管 2c…中継用の短管 3…弁箱 3a…弁箱3の上ケース 3b…弁箱3の下ケース 3c…通孔 4…流入口 5…流出口 6…下カバー 9…ダイヤフラム 9a…ダイヤフラム9の可撓膜 9b…ダイヤフラム9のダイヤフラムプレート 10…連通室 12…弁体 13,14…弁座 15…コイルスプリング 16…車内側チャンバ 17…車外側チャンバ 18…可撓性の仕切膜 20…上弁室 21…下弁室 30…ドレンバルブ 31…バルブ部 32…ダイヤフラム部 33…弁箱 33a…上ケース 33b…下ケース 33c,33d…接続管 34…ダイヤフラムケース 34a…ケース本体 34b…カバープレート 35…接続管 36…弁棒 37…弁体 38…ダイヤフラム 38a…可撓膜 38b,38c…ダイヤフラムプレート 41…流入口 42…流出口 43…流入口41側の弁座 44…流出口42側の弁座 50…車内側チャンバ 51…車外側チャンバ 52a,52b…通気管 57…調整ボルト 61,62…コイルスプリング
フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭58−196484(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16K 7/00 B61D 27/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドレン配管中に配設された弁箱の上部に
    ドレン導入用の流入口を、下部に該流入口と対向するド
    レン排出用の流出口をそれぞれ設け、前記弁箱をダイヤ
    フラムにて上下に二分して上部の車内側チャンバと下部
    の車外側チャンバとに画成して、該車内側チャンバを車
    体内部に、車外側チャンバを車体外部にそれぞれ連通さ
    せ、これら車内側チャンバと車外側チャンバの前記流入
    口と流出口の間をそれぞれ可撓性の仕切膜で覆って、該
    仕切膜の内側に上弁室と下弁室とを画成すると共に、こ
    れら上弁室と下弁室との間をドレン流出用の通孔にて連
    通し、前記流入口と流出口の開口端にそれぞれ弁座を形
    成し、前記ダイヤフラムに、車体内外に気圧変動のない
    通常時に前記流入口と流出口との間に位置してドレンの
    流通を許容し、ダイヤフラムが車体内外の気圧差によっ
    て上下動した際に該ダイヤフラムに連動して、前記流入
    口と流出口の弁座のいずれか一方に着座して、流入口と
    流出口を選択的に遮断する弁体を固設したことを特徴と
    する鉄道車両用空調装置のドレンバルブ。
  2. 【請求項2】 ドレン配管中に配設されるバルブ部と、
    該バルブ部を開閉駆動するダイヤフラム部とを備えるド
    レンバルブであって、前記ダイヤフラム部をダイヤフラ
    ムにて車内側チャンバと車外側チャンバとに画成して、
    車内側チャンバを車体内部に、車外側チャンバを車体外
    部にそれぞれ連通させ、前記バルブ部に、空調装置から
    ドレンを導入する流入口と、該ドレンを車体外部へ排出
    する流出口とを有する弁箱を設け、該弁箱内部の前記流
    入口と流出口との間にそれぞれ弁座を設けると共に、前
    記ダイヤフラムに連結された弁棒に、車体内外に気圧変
    動のない通常時に前記流入口と流出口との間に位置して
    ドレンの流通を許容し、ダイヤフラムが前記車体内外
    気圧差によって揺動した際に該ダイヤフラムに連動し
    、前記流入口側と流出口側の弁座のいずれか一方に着
    座して、前記流入口と流出口を選択的に遮断する弁体を
    固設したことを特徴とする鉄道車両用空調装置のドレン
    バルブ。
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