JP3347109B2 - パワーコントロール回路 - Google Patents

パワーコントロール回路

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JP3347109B2
JP3347109B2 JP32364199A JP32364199A JP3347109B2 JP 3347109 B2 JP3347109 B2 JP 3347109B2 JP 32364199 A JP32364199 A JP 32364199A JP 32364199 A JP32364199 A JP 32364199A JP 3347109 B2 JP3347109 B2 JP 3347109B2
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    • Y02D30/00Reducing energy consumption in communication networks
    • Y02D30/70Reducing energy consumption in communication networks in wireless communication networks

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  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パワーコントロー
ル回路に係わり、例えばスペクトラム拡散技術によりマ
ルチプルアクセスを行う符号分割多元接続方式の移動通
信端末で行う送信電力制御に好適なパワーコントロール
回路に関する。
【0002】
【従来の技術】次世代の移動通信の標準方式として、ス
ペクトラム拡散技術によるマルチプルアクセスを行う符
号分割多元接続(Code Division Multiple Access:以
下、CDMAと略す。)方式がある。CDMA方式の通
信システムでは、送信側で送信信号を変調後、さらに2
次変調として固有の拡散符号を用いて帯域を拡張し送信
する。受信側では、これとは逆の逆拡散を行って元の狭
帯域に復元した後、通常の復調を行う。このようなCD
MA方式の通信システムによれば、従来の携帯電話の多
重化方式である周波数分割多元接続(Frequency Divisi
on Multiple Access:FDMA)方式や時分割多元接続
(Time Division Multiple Access:TDMA)方式の
通信システムと比較して、同じ周波数帯域でも多くのチ
ャネルを多重化することができるとともに、秘匿性に優
れる。
【0003】移動通信システムでは、有限の周波数資源
を有効活用し、各移動体通信端末(Mobile Station:以
下、MSと略す。)の送信電力を小さくするため、所定
の範囲のサービスエリアとしてのセクタをカバーする基
地局(Base Transceiver Station:以下、BTSと略
す。)が複数配置される。これにより、地理的に隔離さ
れた場所で同じ周波数を繰返し使用することができる。
各基地局とセクタ内のMSとの間では、無線回線を介し
所定の通信信号の送受信が行われる。しかしながら、一
方からの送信信号を一定の送信電力で送信すると、受信
側では距離が近い送信元と遠い送信元とでは受信信号レ
ベルが大きく異なってしまう。CDMA方式の移動通信
システムでは、例えば同じ周波数帯域を複数のMSが共
有するため、BTSで受信信号レベルの大きい信号が他
の受信レベルの小さい信号の干渉信号となって、通信品
質を著しく劣化させる。そこで、このような問題を解決
するため、送信電力のパワーコントロールが行われてい
る。特にBTS側では、複数のチャネルが多重化された
受信信号から多くのMSの通信信号を取り出すため、上
り方向の通信信号に対してBTSでの各MSからの信号
の受信レベルが一定になるようにパワーコントロールが
行われることが多い。
【0004】CDMA方式の移動通信システムにおける
上りパワーコントロール、すなわちMSからBTSへの
送信電力のパワーコントロールには、オープンループ
(OpenLoop:以下、開ループと略す。)パワーコントロ
ールと、クローズドループ(Closed Loop:以下、閉ル
ープと略す。)パワーコントロールの2種類がある。
【0005】図6は、開ループパワーコントロールを行
う移動通信システムの構成の概要を表わしたものであ
る。この移動通信システムは、BTS10と、第1およ
び第2のMS111、112とが、無線回線を介し通信信
号121、122を送受信することができるようになって
いる。第1および第2のMS111、112は、それぞれ
BTS10からの通信信号の受信レベルを測定し、これ
に対応した送信電力値でBTS10に対する上り方向の
通信信号を送信する。ここでは、第1および第2のMS
111、112はBTS10のセクタ内に存在し、第1の
MS111はBTS10から近距離にあり、第2のMS
112はBTS10から遠距離にあるものとする。第1
および第2のMS111、112は、測定したBTS10
からの通信信号の受信レベルに対して、TIA(Teleco
mmunication Industry Association:米国電気通信工業
会)/EIA(Electronic Industries Alliance:米国
電子工業会)で標準化されたIS−95A規格で規定さ
れる次の(1)式にしたがってBTS10に対する送信
電力を算出する。
【0006】 MSの送信平均電力[dBm]=−(MSの平均受信電力)[dBm] −73 +NOW_POW[dB] +INIT_POW[dB] ・・・(1)
【0007】ここで、“73”はIS−95A規格で規
定された定数である。“NOW_POW”は、MSによ
って開ループパワーコントロールの推定に用いられ、M
Sの受信環境に応じて発生する送信電力誤差を校正する
ための付加パラメータである。“INIT_POW”
は、発呼時や位置登録時等のアクセスプローブにおける
初期電力オフセットであり、アクセスプローブ時のMS
の受信環境に応じて発生する送信電力誤差を校正するた
めの付加パラメータである。
【0008】例えば、BTSから“+40[dBm]”
の送信電力で第1および第2のMS111、112に対し
て送信され、第1のMS111までの伝播損失が“−9
0[dB]”、第2のMS112までの伝播損失が“−
140[dB]”であるものとする。また、簡単のため
付加パラメータ“NOW_POW”、“INIT_PO
W”はそれぞれ“0[dB]”であるものとする。この
場合、第1のMS11 1の平均受信電力は“−50[d
Bm](=+40−90)”、第2のMS112の平均
受信電力は“−100[dBm](=+40−14
0)”となる。
【0009】したがって、(1)式により、第1および
第2のMS111、112の送信電力は次の(2)、
(3)式のようになる。
【0010】 第1のMSの平均送信電力[dBm]=−(−50)[dBm] −73 +0[dB] +0[dB] =−23[dBm] ・・・(2)
【0011】 第2のMSの平均送信電力[dBm]=−(−100)[dBm] −73 +0[dB] +0[dB] =+27[dBm] ・・・(3)
【0012】すなわち、第1のMS111から(2)式
にしたがって送信された送信電力は、BTS10では
“−113[dBm](=−23−90)”の電力で受
信される。第2のMS112から(3)式にしたがって
送信された送信電力は、BTS10では“−113[d
Bm](=+27−140)”の電力で受信される。こ
のように、BTS10では距離の異なる第1および第2
のMS111、112からの通信信号121、122は、そ
れぞれ同じ受信レベルで受信される。
【0013】図7は、閉ループパワーコントロールを行
う移動通信システムの構成の概要を表わしたものであ
る。この移動通信システムは、BTS15と、MS16
とが、無線回線を介し通信信号17を送受信することが
できるようになっている。さらに、MS16は、BTS
15から送信されるパワーコントロールビットにしたが
って、自己の送信電力を変更することができるようにな
っている。このパワーコントロールビットは、TIA/
EIAで標準化されたIS−95A規格で規定されたデ
ータフォーマットにより、1.25ミリ秒ごとに、送信
電力の増減を指示する1ビットだけ送信される。
【0014】BTS15は、閉ループパワーコントロー
ルの基準値として目標Eb/N0(信号対雑音比)が設
定されている。BTS15は、まずMS16によって送
信された送信電力を受信し、その受信電力からEb/N
0を測定し、測定Eb/N0とする。そして、この測定
Eb/N0が上述した基準値である目標Eb/N0より
小さいとき、BTS15はMS16に対して送信電力を
上げる(増大させる)制御を行うためのパワーコントロ
ールビット18を送信する。これを受信したMS16
は、それにしたがって送信電力を下げて送信する(送信
電力19)。また、測定Eb/N0が目標Eb/N0よ
り大きいとき、BTS15はMS16に対して送信電力
を下げる(減少させる)制御を行うためのパワーコント
ロールビット18を送信する。これを受信したMS16
は、それにしたがって送信電力を下げて送信する(送信
電力19)。このような制御により、高精度の送信電力
制御が可能となる。
【0015】次に、上述した開ループパワーコントロー
ルおよび閉ループパワーコントロールを行うパワーコン
トロール回路が適用された移動通信システムにおけるM
SおよびBTSについて説明する。
【0016】図8は、従来のパワーコントロール回路を
適用したMSの構成の概要を表わしたものである。MS
は、図示しないBTSとの間の無線回線を介しアンテナ
20により受信された通信信号を、受信側無線部21
で、ベースバンドに周波数変換する。受信側無線部21
は、周波数変換した第1の受信ベースバンド信号22
を、受信側アナログ−ディジタル(Analog-Digital:以
下、A/Dと略す。)変換器23に供給する。受信側A
/D変換器23は、第1の受信ベースバンド信号22を
ディジタル変換し、第2の受信ベースバンド信号24と
して受信側ベースバンドフィルタ25に供給する。受信
側ベースバンドフィルタ25は、第2の受信ベースバン
ド信号24をフィルタリングして高調波等のスプリアス
除去し、第3の受信ベースバンド信号26として受信側
信号処理部27に供給する。受信側信号処理部27は、
第3の受信ベースバンド信号26を復調して受信データ
28として出力するとともに、パワーコントロールビッ
ト29を抽出する。受信データ28は、受信データ処理
部30に供給され、所定の受信処理が行われる。
【0017】さらに受信側信号処理部27は、第3の受
信ベースバンド信号26から(1)式にしたがってBT
Sに対して送信すべき電力である出力電力値31を算出
する。出力電力値31は、送信側信号処理部32に供給
される。送信側信号処理部32は、送信データ生成部3
3によって生成された送信データ34を変調し、受信側
信号処理部27で算出された出力電力値31で指定され
た電力の第1の送信ベースバンド信号35を送信側ベー
スバンドフィルタ36に供給する。送信側ベースバンド
フィルタ36は、第1の送信ベースバンド信号35をフ
ィルタリングし、第2の送信ベースバンド信号37とし
て送信側ディジタル−アナログ(Digital‐Analog:以
下、D/Aと略す。)変換器38に供給する。送信側D
/A変換器38は、第2の送信ベースバンド信号37を
アナログ変換し、第3の送信ベースバンド信号39とし
て送信側無線部40に供給する。送信側無線部40は、
第3の送信ベースバンド信号39を周波数変換して増幅
し、アンテナ20から図示しないBTSに対して送信す
る。
【0018】このように、図8に示すMSでは開ループ
パワーコントロールを行う。
【0019】さらにこのMSは、パワーコントロールビ
ット読取部41とパワーコントロール制御部42とを備
えており、閉ループパワーコントロールを行う。すなわ
ち、BTSからの送信電力をアンテナ20で受信する
と、受信側信号処理部27で抽出されたパワーコントロ
ールビット29が、パワーコントロールビット読取部4
1に供給される。パワーコントロールビット読取部41
は、パワーコントロールビット29によって指示される
パワーコントロール内容を判別する。パワーコントロー
ル制御部42は、この判別されたパワーコントロール内
容にしたがって、送信側信号処理部32で生成される第
1の送信ベースバンド信号35の送信電力を制御する。
【0020】このようなMSは、図示しない中央処理装
置(Central Processing Unit:以下、CPUと略
す。)を有しており、読み出し専用メモリ(Read Only
Memory:以下、ROMと略す。)等の所定の記憶装置に
格納された制御プログラムに基づいて、上述したパワー
コントロールを実行することができるようになってい
る。
【0021】図9は、図8に示したMSによるパワーコ
ントロールの制御内容の概要を表わしたものである。M
Sは、アンテナ20でBTSからの送信電力を受信する
と(ステップS50)、上述したように受信側無線部2
1、受信側A/D変換器23および受信側ベースバンド
フィルタ25を経て、受信側信号処理部27で(1)式
にしたがってBTSに対して送信すべき電力である出力
電力値31を算出する(ステップS51)。MSは、受
信側信号処理部27で算出された出力電力値31を送信
側信号処理部32に通知し、送信側信号処理部32で送
信データ生成部33で生成された送信データ34を復調
するとともに通知された出力電力値の送信電力の第1の
送信ベースバンド信号35を生成する。そして、送信側
ベースバンドフィルタ36、送信側D/A変換器38お
よび送信側無線部40を介して、アンテナ20から図示
しないBTSに対して送信する(ステップS52)。
【0022】このように開ループパワーコントロールを
行うと、続いてMSは閉ループパワーコントロールを行
うため、アンテナ20を介してBTSからの送信信号に
含まれるパワーコントロールビットが受信されるのを監
視する(ステップS53:N)。やがて、BTSからの
送信電力を受信し、これに含まれるパワーコントロール
ビットの受信を検出したとき(ステップS53:Y)に
は、パワーコントロールビット読取部41で、受信した
パワーコントロールビットが送信電力を上げる制御ある
いは下げる制御のどちらを指定しているかを判別し、そ
の判別結果にしたがってパワーコントロール制御部42
で送信側信号処理部32で生成される第1の送信ベース
バンド信号35の送信電力を制御する(ステップS5
5)。
【0023】このようなMSに対して、BTSも、図示
しないCPUを有しており、ROM等の所定の記憶装置
に格納された制御プログラムに基づいて、上述した閉ル
ープパワーコントロールのためのパワーコントロールビ
ットを生成することができるようになっている。
【0024】図10は、BTSのパワーコントロールビ
ット生成処理の概要を表わしたものである。すなわち、
BTSは、開ループパワーコントロールによりMSから
の送信電力を受信すると(ステップS60)、その受信
電力からEb/N0を測定し(ステップS61)、その
測定結果を測定Eb/N0として保存する。続いて、あ
らかじめ決められている目標Eb/N0と比較する(ス
テップS62)。測定Eb/N0が目標Eb/N0より
小さいとき(ステップS63:Y)、閉ループパワーコ
ントロール対象のMSからの受信レベルを上げるよう
に、MSの送信電力を上げる旨を指示するパワーコント
ロールビットを生成する(ステップS64)。一方、測
定Eb/N0が目標Eb/N0より大きいとき(ステッ
プS63:N)、閉ループパワーコントロール対象のM
Sからの受信レベルを下げるように、MSの送信電力を
下げる旨を指示するパワーコントロールビットを生成す
る(ステップS65)。このようにステップS64ある
いはステップS65で生成されたパワーコントロールビ
ットは、MSに対して送信され(ステップS66)、再
びMSからの送信電力の受信を監視する(リターン)。
【0025】次に、上述したMSおよびBTSからなる
移動通信システムにおけるパワーコントロールの動作に
ついて説明する。
【0026】図11は、図8〜図10で説明したMSお
よびBTSからなる移動通信システムにおける一連のパ
ワーコントロールの処理の概要を表わしたものである。
MSは、BTSから下り方向の送信電力70を受信する
と(電力受信71)、(1)式にしたがって送信すべき
電力値を算出する(出力電力値算出72)。そして、M
Sは算出した出力電力値の送信電力で、BTSに対して
上り方向に送信電力73を送信する。このように開ルー
プパワーコントロールが行われたMSからの送信電力を
受信したBTSは、その受信電力からEb/N0を測定
する(測定74)。BTSは、図10で説明したよう
に、あらかじめ設定されている目標Eb/N0と比較し
て、最適な電力レベルとなるようにMSの送信電力を制
御するためのパワーコントロールビットを生成する(生
成75)。BTSは生成したパワーコントロールビット
を、下り方向の送信電力76でMSに対して通知する。
これを受信したMSは、パワーコントロールビットで指
定されるパワーコントロール内容を判別してパワーコン
トロールを行い(ステップS77)、上り方向でパワー
コントロールされた送信電力78でBTSに対して送信
する。
【0027】上述したパワーコントロールを行うMSに
ついては、種々提案されている。例えば特開平8−32
514号公報「送信電力制御方法および送信電力制御装
置」では、開ループパワーコントロールおよび閉ループ
パワーコントロールを併用してMSの送信電力制御を行
うパワーコントロール回路に関する技術が開示されてい
る。この技術によれば、基本的に閉ループパワーコント
ロールによる高精度の電力制御を行い、受信電波環境の
変化によって受信レベルが急激に変化したときに開ルー
プパワーコントロールによって短時間で所望の電力に制
御する。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
特開平8−32514号公報に開示された技術を適用し
たパワーコントロール回路を有するMS等の従来提案さ
れたMSでは、BTSに対しては安定した送信電力が出
力されているにもかかわらず、何らかの原因により連続
してパワーコントロールの制御方向が同一方向に偏って
しまう場合がある。これは、例えばMSが故障してパワ
ーコントロールビットを正常にカウントすることができ
なくなった場合や、BTSの故障により装置内部のケー
ブル断や測定Eb/N0が正確に測定できなくなった場
合等、正常状態のパワーコントロールビットの送受信が
できなくなったときに起こり得る。
【0029】すなわち、このような故障の発生により、
パワーを上げる方向が連続したり、パワーを下げる方向
が連続するといった状況が発生する。その場合には、同
一周波数帯を使用するCDMA方式の移動通信システム
では最適なシステムを運用することができなくなり、特
にパワーを上げる方向が連続すると、他のMSに対して
大きな干渉を与え、通信品質を著しく劣化させてしま
い、収容できる加入者の容量を大幅に減少させるといっ
た致命的な問題を発生させてしまう場合がある。
【0030】そこで本発明の目的は、何らかの原因でパ
ワーコントロールの制御方向が連続して同一方向に偏っ
た場合であっても適切に対処することができるパワーコ
ントロール回路を提供することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、(イ)送信電力の増減を指示するパワーコントロー
ルビットが含まれる受信データを受信する受信手段と、
(ロ)受信データからパワーコントロールビットを抽出
する抽出手段と、(ハ)この抽出手段によって抽出され
たパワーコントロールビットに基づいて送信電力を制御
して送信データを送信する送信手段と、(ニ)抽出手段
によって抽出されたパワーコントロールビットによって
送信電力を増大させる方向に指示されるたびにカウント
する第1のカウント手段と、(ホ)この第1のカウント
手段によってカウントされた回数があらかじめ決められ
た第1の指定回数以上連続したか否かを判別する第1の
判別手段と、(へ)パワーコントロールビットによって
送信電力を減少させる方向に指示されるたびにカウント
する第2のカウント手段と、(ト)この第2のカウント
手段によってカウントされた回数があらかじめ決められ
た第2の指定回数以上連続したか否かを判別する第2の
判別手段と、(チ)これら第1あるいは第2の判別手段
によって第1あるいは第2の指定回数以上連続して指示
されたと判別されたとき受信手段による受信データの受
信および送信手段による送信データの送信を停止させる
機能停止手段とをパワーコントロール回路に具備させ
る。
【0032】すなわち請求項1記載の発明では、受信手
段で送信電力の増減を指示するパワーコントロールビッ
トが含まれる受信データを受信して、抽出手段でパワー
コントロールビットを抽出する。そして、このパワーコ
ントロールビットが、送信電力を増大させる方向を第1
のカウント手段でカウントさせ、減少させる方向を第2
のカウント手段でカウントさせる。そして、それぞれ個
別に対応した第1あるいは第2の判別手段によって、そ
れぞれ指定された第1および第2の指定回数以上連続し
たか否かを判別させる。機能停止手段はこれら第1ある
いは第2の判別手段によって第1あるいは第2の指定回
数以上連続して指示されたと判別されたときには、受信
手段による受信データの受信および送信手段による送信
データの送信を停止させるようにしている。
【0033】
【0034】
【0035】請求項2記載の発明では、(イ)送信電力
の増減を指示するパワーコントロールビットが含まれる
受信データを受信する受信手段と、(ロ)受信データか
らパワーコントロールビットを抽出する抽出手段と、
(ハ)この抽出手段によって抽出されたパワーコントロ
ールビットに基づいて送信電力を制御して送信データを
送信する送信手段と、(ニ)抽出手段によって抽出され
たパワーコントロールビットによって送信電力を増大さ
せる方向の指示があらかじめ決められた回数以上連続し
たか否かを判別する判別手段と、(ホ)この判別手段に
よってパワーコントロールビットが送信電力を増大させ
る方向の指示があらかじめ決められた回数以上連続した
と判別されたとき受信手段による受信データの受信およ
び送信手段による送信データの送信を停止させる機能停
止手段とをパワーコントロール回路に具備させる。
【0036】すなわち請求項2記載の発明では、受信手
段で送信電力の増減を指示するパワーコントロールビッ
トが含まれる受信データを受信して、抽出手段でパワー
コントロールビットを抽出する。そして、このパワーコ
ントロールビットが、送信電力を増大させる方向を指示
するごとにカウントし、この指示回数があらかじめ決め
られた回数以上連続したか否か判別手段により判別す
る。さらに機能停止手段により、この判別手段によって
パワーコントロールビットが送信電力を増大させる方向
あるいは減少させる方向のうちいずれか一方の指示があ
らかじめ決められた回数以上連続したと判別されたとき
には、受信手段による受信データの受信および送信手段
による送信データの送信を停止させるようにしている。
【0037】請求項3記載の発明では、請求項2記載の
パワーコントロール回路で、判別手段は、抽出手段によ
って抽出されたパワーコントロールビットによって送信
電力を増大させる方向が指示されるたびにカウントする
第1のカウント手段と、この第1のカウント手段によっ
てカウントされた回数があらかじめ決められた第1の指
定回数以上連続したか否かを判別する第1の判別手段と
を備え、機能停止手段は第1の判別手段によって第1の
指定回数以上連続したと判別されたとき受信手段による
受信データの受信および送信手段による送信データの送
信を停止させるものであることを特徴としている。
【0038】すなわち請求項3記載の発明では、判別手
段に、第1のカウント手段と、第1の判別手段とを備え
させ、パワーコントロールビットによって送信電力を増
大させる方向が指示されたときをカウントさせ、指定さ
れた第1の指定回数以上連続したか否かを判別させる。
機能停止手段はこの第1の判別手段の判別結果に基づい
て送信手段および受信手段の機能を停止させるようにし
ている。
【0039】請求項4記載の発明では、請求項1〜請求
項3のいずれかに記載のパワーコントロール回路で、受
信手段は、これに先立って行われた開ループパワーコン
トロールにより送信手段によって送信電力が制御された
送信データに基づいて送信電力の増減の指示が決定され
たパワーコントロールビットを含む受信データを受信す
るものであることを特徴としている。
【0040】すなわち請求項4記載の発明では、受信手
段で受信される受信データは、先立って行われた開ルー
プパワーコントロールにより送信手段によって送信電力
が制御された送信データに基づいて送信電力の増減の指
示が決定されたパワーコントロールビットを含むように
している。これにより、送信手段によって送信される送
信データの受信側にとって、迅速かつ高精度に最適な受
信レベルで受信できるようになり、例えば同一周波数を
複数で共有するCDMA方式の移動通信システムに好適
なパワーコントロール回路を提供することができる。
【0041】請求項5記載の発明では、請求項1〜請求
項4いずれかに記載のパワーコントロール回路で、受信
手段および送信手段はそれぞれ受信データおよび送信デ
ータを増幅する増幅器を備え、機能停止手段は増幅器の
電源を切ることによって受信手段による受信データの受
信および送信手段による送信データの送信を停止させる
ものであることを特徴としている。
【0042】すなわち請求項5記載の発明では、受信手
段および送信手段にはそれぞれ受信データおよび送信デ
ータを増幅する増幅器の電源をオフすることによって、
受信手段および送信手段の機能を停止させるようにした
ので、何らかの原因により正常に送信電力の制御ができ
なくなった場合であっても、速やかにかつ容易にその影
響を取り除くことができるようになる。
【0043】
【発明の実施の形態】
【0044】
【実施例】以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【0045】第1の実施例
【0046】図1は、本発明の第1の実施例におけるパ
ワーコントロール回路が適用されたMSの構成の概要を
表わしたものである。ただし、図8に示した従来提案さ
れたMSと同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省
略する。第1の実施例におけるパワーコントロール回路
が適用されたMSは、図示しないBTSとの間の無線回
線を介しアンテナ20により受信された通信信号を、受
信側無線部80で、ベースバンドに周波数変換する。受
信側無線部80は、周波数変換した第1の受信ベースバ
ンド信号22を、受信側A/D変換器23に供給する。
受信側A/D変換器23は、第1の受信ベースバンド信
号22をディジタル変換し、第2の受信ベースバンド信
号24として受信側ベースバンドフィルタ25に供給す
る。受信側ベースバンドフィルタ25は、第2の受信ベ
ースバンド信号24をフィルタリングして高調波等のス
プリアスを除去し、第3の受信ベースバンド信号26と
して受信側信号処理部27に供給する。受信側信号処理
部27は、第3の受信ベースバンド信号26を復調して
受信データ28として出力するとともに、パワーコント
ロールビット29を抽出する。受信データ28は、受信
データ処理部30に供給され、所定の受信処理が行われ
る。
【0047】さらに受信側信号処理部27は、第3の受
信ベースバンド信号26から(1)式にしたがってBT
Sに対して送信すべき電力である出力電力値31を算出
することができるようになっている。出力電力値31
は、送信側信号処理部32に供給される。送信側信号処
理部32は、送信データ生成部33によって生成された
送信データ34を変調し、受信側信号処理部27で算出
された出力電力値31により指定された電力の第1の送
信ベースバンド信号35を送信側ベースバンドフィルタ
36に供給する。送信側ベースバンドフィルタ36は、
第1の送信ベースバンド信号35をフィルタリングし、
第2の送信ベースバンド信号37として送信側D/A変
換器38に供給する。送信側D/A変換器38は、第2
の送信ベースバンド信号37をアナログ変換し、第3の
送信ベースバンド信号39として送信側無線部81に供
給する。送信側無線部81は、第3の送信ベースバンド
信号39を周波数変換して増幅し、アンテナ20から図
示しないBTSに対して送信する。
【0048】このようにして、第1の実施例におけるパ
ワーコントロール回路が適用されたMSでは開ループパ
ワーコントロールを行う。
【0049】また第1の実施例におけるパワーコントロ
ール回路が適用されたMSは、パワーコントロールビッ
ト読取部82とパワーコントロール制御部42とを備え
ており、閉ループパワーコントロールを行う。すなわ
ち、BTSからの送信電力をアンテナ20で受信する
と、受信側信号処理部27で抽出されたパワーコントロ
ールビット29が、パワーコントロールビット読取部8
2に供給される。パワーコントロールビット読取部82
は、パワーコントロールビット29によって指示される
パワーコントロール内容を判別する。パワーントロール
制御部42は、この判別されたパワーコントロール内容
にしたがって、送信側信号処理部32で生成される第1
の送信ベースバンド信号35の送信電力を制御する。
【0050】このような第1の実施例におけるパワーコ
ントロール回路が適用されたMSが特徴とするところ
は、パワーコントロールカウント部83と、無線部オフ
回路84とを備えている点である。パワーコントロール
カウント部83は、パワーコントロールビット読取部8
2によって読み取られるパワーコントロール内容の判別
結果を監視しており、パワーコントロールビット29で
指定されるパワーコントロール内容がパワーを上げる制
御またはパワーを下げる制御が、連続してあらかじめ設
定された指定回数以上カウントされたか否かを判別し、
その判別結果を無線部オフ回路84に通知する。無線部
オフ回路84は、パワーコントロールカウント部83か
ら、上述した同一方向のパワー制御が連続してあらかじ
め指定された回数以上カウントされたと判別されたと
き、受信側無線部80および送信側無線部81の機能を
オフする。これにより、同一周波数を使用している他の
MSへの干渉による影響をできるだけ速やかに除去し、
通信品質の劣化と、加入者の収容容量の減少を回避す
る。
【0051】このような制御を可能とするMSは、図示
しないCPUを有しており、ROM等の所定の記憶装置
に格納された制御プログラムに基づいて、上述した制御
を実行することができるようになっている。
【0052】図2は、第1の実施例におけるパワーコン
トロール回路が適用されたMSによるパワーコントロー
ルの制御内容の概要を表わしたものである。MSは、ア
ンテナ20でBTSからの送信電力を受信すると(ステ
ップS90)、上述したように受信側無線部80、受信
側A/D変換器23および受信側ベースバンドフィルタ
25を経て、受信側信号処理部27で(1)式にしたが
ってBTSに対して送信すべき電力である出力電力値3
1を算出する(ステップS91)。MSは、受信側信号
処理部27で算出された出力電力値31を送信側信号処
理部32に通知し、送信側信号処理部32で送信データ
生成部33で生成された送信データ34を復調するとと
もに通知された出力電力値の送信電力の第1の送信ベー
スバンド信号35を生成する。そして、送信側ベースバ
ンドフィルタ36、送信側D/A変換器38および送信
側無線部81を介して、アンテナ20から図示しないB
TSに対して送信する(ステップS92)。
【0053】このように開ループパワーコントロールを
行うと、続いてMSは閉ループパワーコントロールを行
うため、アンテナ20を介してBTSからの送信信号に
含まれるパワーコントロールビットの受信を監視する
(ステップS93:N)。やがて、BTSからの送信電
力を受信し、これに含まれるパワーコントロールビット
の受信を検出したとき(ステップS93:Y)には、パ
ワーコントロールビット読取部82で、パワーコントロ
ールビットが送信電力を上げる制御あるいは下げる制御
のどちらを指定しているかを判別する。その判別結果は
それぞれパワーコントロールカウント部83にカウント
させ(ステップS94)、同一方向のパワー制御があら
かじめ設定されている指定回数以上連続して判別された
か否かを判断させる。すなわち、送信電力を上げる制御
があらかじめ設定された第1の指定回数以上連続して判
別されたか否かと、送信電力を下げる制御があらかじめ
設定された第2の指定回数以上連続して判別されたか否
かとを判断させる(ステップS95)。その判断結果
は、逐次無線部オフ回路84に通知させる。そして、パ
ワーコントロールカウント部83で、送信電力を上げる
制御あるいは下げる制御がそれぞれの指定回数以上連続
して判別されたと判断されたとき(ステップS95:
Y)、無線部オフ回路84により受信側無線部80およ
び送信側無線部81によるBTSからの受信断およびB
TSへの送信断を行う(ステップS96)。この受信断
および送信断は、例えば受信側無線部80および送信側
無線部81においてそれぞれ受信データおよび送信デー
タを増幅する増幅器を備えている場合、その電源をオフ
することで、容易に実現することができる。
【0054】ステップS95で、パワーコントロールカ
ウント部83で、送信電力を上げる制御あるいは下げる
制御が指定回数以上連続して判別されたと判断されない
とき(ステップS95:N)、パワーコントロールビッ
ト読取部82で判別されたパワーコントロール内容にし
たがってパワーコントロール制御部42で送信側信号処
理部32で生成される第1の送信ベースバンド信号35
の送信電力を制御し(ステップS97)、これを送信側
ベースバンドフィルタ36、送信側D/A変換器38お
よび送信側無線部81を経て、アンテナ20からBTS
に対して送信させる(ステップS98)。
【0055】このような第1の実施例におけるパワーコ
ントロール回路が適用されたMSに対して、BTSも、
図示しないCPUを有しており、ROM等の所定の記憶
装置に格納された制御プログラムに基づいて、上述した
閉ループパワーコントロールのためのパワーコントロー
ルビットを生成することができるようになっている。B
TSの動作については、図10に示す従来のBTSと同
様なので説明を省略する。
【0056】次に、上述した第1の実施例におけるパワ
ーコントロール回路が適用されたMSおよびBTSから
なる移動通信システムにおけるパワーコントロールの動
作について具体的に説明する。
【0057】図3は、第1の実施例におけるパワーコン
トロール回路が適用されたMSと図10で説明したBT
Sとからなる移動通信システムの一連のパワーコントロ
ールの処理の第1の例を表わしたものである。ここで
は、開ループパワーコントロールおよび閉ループパワー
コントロールによってMSのパワーコントロールが行わ
れ、パワーコントロールビットによって指定される制御
方向は、所定の指定回数未満である場合を示す。
【0058】MSは、BTSから下り方向の送信電力1
00を受信すると(電力受信101)、(1)式にした
がって送信すべき電力値を算出する(出力電力値算出1
02)。そして、MSは算出した出力電力値の送信電力
で、BTSに対して上り方向に送信電力103送信す
る。このように開ループパワーコントロールが行われた
MSからの送信電力を受信したBTSは、その受信電力
からEb/N0を測定する(測定104)。BTSは、
図10で説明したように、あらかじめ設定されている目
標Eb/N0と比較して、最適な電力レベルとなるよう
にMSの送信電力を制御するためのパワーコントロール
ビットを生成する(生成105)。BTSは生成したパ
ワーコントロールビットを、下り方向の送信電力106
でMSに対して通知する。
【0059】これを受信したMSは、パワーコントロー
ルビットで指定されるパワーコントロール内容を判別
し、パワーコントロールカウント部83にその制御方向
の連続性を監視させる。すなわち、パワーコントロール
カウント部83に、パワーコントロールビット読取部8
2で送信電力を上げる制御を指定する判別結果と、送信
電力を下げる制御を指定する判別結果とをカウントさ
せ、それぞれあらかじめ設定された第1および第2の指
定回数以上であるか否かを判断させる。ここで、送信電
力を上げる制御を指定する判別結果のカウント数が連続
してあらかじめ設定されている第1の指定回数未満であ
るか、あるいは送信電力を下げる制御を指定する判別結
果のカウント数が連続してあらかじめ設定されている第
2の指定回数未満であると判断されると(判断10
8)、BTSからの受信断およびBTSへの送信断を行
うことなく、パワーコントロールビット読取部82で判
別されたパワーコントロール内容にしたがってパワーコ
ントロールを行い、上り方向でパワーコントロールされ
た送信電力109でBTSに対して送信する。
【0060】図4は、第1の実施例におけるパワーコン
トロール回路が適用されたMSと図10で説明したBT
Sとからなる移動通信システムの一連のパワーコントロ
ールの処理の第2の例を表わしたものである。ここで
は、開ループパワーコントロールおよび閉ループパワー
コントロールによってMSのパワーコントロールが行わ
れ、パワーコントロールビットによって指定される制御
方向が、所定の指定回数以上になった場合を示す。
【0061】MSは、BTSから下り方向の送信電力1
10を受信すると(電力受信111)、(1)式にした
がって送信すべき電力値を算出する(出力電力値算出1
12)。そして、MSは算出した出力電力値の送信電力
で、BTSに対して上り方向に送信電力113送信す
る。このように開ループパワーコントロールが行われた
MSからの送信電力を受信したBTSは、その受信電力
からEb/N0を測定する(測定114)。BTSは、
図10で説明したように、あらかじめ設定されている目
標Eb/N0と比較して、最適な電力レベルとなるよう
にMSの送信電力を制御するためのパワーコントロール
ビットを生成する(生成115)。BTSは、生成した
パワーコントロールビットを、下り方向の送信電力11
6でMSに対して通知する。
【0062】これを受信したMSは、パワーコントロー
ルビットで指定されるパワーコントロール内容を判別
し、パワーコントロールカウント部83にその制御方向
の連続性を監視させる。すなわち、パワーコントロール
カウント部83に、パワーコントロールビット読取部8
2で送信電力を上げる制御を指定する判別結果と、送信
電力を下げる制御を指定する判別結果とをカウントさ
せ、それぞれあらかじめ設定された第1および第2の指
定回数以上であるか否かを判断させる。ここで、送信電
力を上げる制御を指定する判別結果のカウント数が連続
してあらかじめ設定されている第1の指定回数以上であ
るか、あるいは送信電力を下げる制御を指定する判別結
果のカウント数が連続してあらかじめ設定されている第
2の指定回数以上であると判断されると(判別11
8)、無線部オフ回路84により受信側無線部80およ
び送信側無線部81の図示しない増幅器の電源をオフす
る等してBTSからの受信断およびBTSへの送信断を
行って、BTSとの間の送受信機能を停止させる(機能
オフ119)。したがって、図3で示した例とは異な
り、パワーコントロールビット読取部82で判別された
パワーコントロール内容にしたがってパワーコントロー
ルを行って、上り方向でパワーコントロールされた送信
電力でBTSに対して送信されることはない。
【0063】このように第1の実施例におけるパワーコ
ントロール回路が適用されたMSでは、BTSからの受
信電力を測定しこれに対応した送信電力でBTSに対し
て送信する開ループパワーコントロールを行うととも
に、このBTSから開ループパワーコントロールを行っ
た送信電力に基づいて送信すべき電力制御の方向を指定
するパワーコントロールビットを受信しこれに基づいて
送信電力の制御を行う際に、パワーコントロールビット
によって指定される制御方向が同一方向に連続して判別
されるか否かをパワーコントロールカウント部83で監
視するようにした。そして、あらかじめ設定された指定
回数以上パワーコントロールビットによって指定される
制御方向が同一方向に連続して判別されたときには、無
線部オフ回路84によりBTSからの受信断およびBT
Sへの送信断を行うようにした。これにより、MSある
いはBTSにおいて何らかの原因でパワーを上げる方向
が連続したり、パワーを下げる方向が連続するといった
状況が発生し、同一周波数帯を使用するCDMA方式の
通信システムで、他のMSに対して大きな干渉を与え、
通信品質が著しく劣化させてしまい、収容できる加入者
の容量を大幅に減少させるといった事態を回避すること
ができる。
【0064】第2の実施例
【0065】第1の実施例におけるパワーコントロール
回路を適用したMSでは、パワーコントロールの制御方
向が偏ったときに、システムの異常が発生したと判断
し、BTSからの受信およびBTSへの送信をそれぞれ
断していたが、これに限定されるものではない。
【0066】パワーを上げる制御が連続して所定の指定
回数以上行われると、MSの送信電力は過大出力となっ
て同一周波数を使用する他のMSに対して大きな干渉を
与えてしまい通信品質を著しく劣化させるばかりか、加
入者の収容容量を減少させてしまうため、速やかにBT
Sとの間の送受信を断状態とする必要がある。一方、パ
ワーを下げる制御が連続して所定の指定回数以上行われ
ると、システムの異常が発生したと判断できるものの、
同一周波数を使用する他のMSに対して影響を与える可
能性が極めて小さい。そこで、第2の実施例におけるパ
ワーコントロール回路を適用したMSでは、パワーコン
トロールの制御方向としてパワーを上げる制御が連続し
て所定の指定回数以上あったときだけ、BTSからの受
信およびBTSへの送信を断し、パワーコントロールの
制御方向としてパワーを下げる制御が連続して所定の指
定回数以上あった場合であってもBTSからの受信およ
びBTSへの送信を断としないようにしている。
【0067】第2の実施例におけるパワーコントロール
回路を適用したMSの構成は、図1に示す第1の実施例
と同様のため、説明を省略する。
【0068】図5は、第2の実施例におけるパワーコン
トロール回路が適用されたMSによるパワーコントロー
ルの制御内容の概要を表わしたものである。MSは、ア
ンテナ20でBTSからの送信電力を受信すると(ステ
ップS120)、上述したように受信側無線部80、受
信側A/D変換器23および受信側ベースバンドフィル
タ25を経て、受信側信号処理部27で(1)式にした
がってBTSに対して送信すべき電力である出力電力値
31を算出する(ステップS121)。MSは、受信側
信号処理部27で算出された出力電力値31を送信側信
号処理部32に通知し、送信側信号処理部32で送信デ
ータ生成部33で生成された送信データ34を復調する
とともに通知された出力電力値の送信電力の第1の送信
ベースバンド信号35を生成する。そして、送信側ベー
スバンドフィルタ36、送信側D/A変換器38および
送信側無線部81を介して、アンテナ20から図示しな
いBTSに対して送信する(ステップS122)。
【0069】このように開ループパワーコントロールを
行うと、続いてMSは閉ループパワーコントロールを行
うため、アンテナ20を介してBTSからの送信信号に
含まれるパワーコントロールビットの受信を監視する
(ステップS123:N)。やがて、BTSからの送信
電力を受信し、これに含まれるパワーコントロールビッ
トの受信を検出したとき(ステップS123:Y)に
は、パワーコントロールビット読取部82によりパワー
コントロールビットが送信電力を上げる制御を指定して
いるか否かを判別させる(ステップS124)。
【0070】パワーコントロールビット読取部82によ
って、抽出されたパワーコントロールビットが送信電力
を上げる制御を指定していると判別されたとき(ステッ
プS124:Y)、パワーコントロールカウント部83
でカウントさせる(ステップS125)。続いて、パワ
ーコントロールカウント部83でカウントされる送信電
力を上げる制御を指定しているカウント数が、あらかじ
め設定されている指定回数以上連続しているか否かを判
定し(ステップS126)、連続していると判定された
とき(ステップS126:Y)、無線部オフ回路84に
より受信側無線部80および送信側無線部81によるB
TSからの受信断およびBTSへの送信断を行い(ステ
ップS127)、一連の処理を終了する(エンド)。こ
の受信断および送信断は、例えば受信側無線部80およ
び送信側無線部81にそれぞれ受信データおよび送信デ
ータを増幅する増幅器を備える場合、その電源をオフす
ることで、容易に実現することができる。
【0071】一方、ステップS124で、パワーコント
ロールビット読取部82によって抽出されたパワーコン
トロールビットが送信電力を上げる制御を指定している
と判別されなかったとき(ステップS124:N)、あ
るいはステップS126で、パワーコントロールカウン
ト部83でカウントされる送信電力を上げる制御を指定
しているカウント数が、あらかじめ設定されている指定
回数以上連続していないと判定されたとき(ステップS
126:N)、パワーコントロールビット読取部82で
判別されたパワーコントロール内容にしたがってパワー
コントロール制御部42で送信側信号処理部32で生成
される第1の送信ベースバンド信号35の送信電力を制
御し(ステップS128)、これを送信側ベースバンド
フィルタ36、送信側D/A変換器38および送信側無
線部81を経て、アンテナ20からBTSに対して送信
させ(ステップS129)、一連の処理を終了する(エ
ンド)。
【0072】このように第2の実施例におけるパワーコ
ントロール回路が適用されたMSでは、BTSから開ル
ープパワーコントロールを行った送信電力に基づいて送
信すべき電力制御の方向を指定するパワーコントロール
ビットを受信しこれに基づいて送信電力の制御を行う際
に、パワーコントロールビットによって指定される制御
方向がパワーを上げる制御の指定が、あらかじめ設定さ
れた指定回数以上連続したときだけ、無線部オフ回路8
4によりBTSからの受信断およびBTSへの送信断を
行うようにした。これにより、システムへ与える影響が
ないように最低限の対策を行うことができ、原因不明の
状況でMSが使用できなくなるといった事態を回避し
て、システムおよびユーザの両者にとって適切な対応を
とることができる。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、何らかの原因でパワーを上げる方向が連続し
たり、パワーを下げる方向が連続するといった状況が発
生し、例えばCDMA方式の通信システムのように同一
周波数帯を使用する他の共有者に対して大きな干渉を与
え、通信品質を著しく劣化させてしまい、収容できる加
入者の容量を大幅に減少させるといった事態を回避する
ことができる。
【0074】しかも、請求項1または請求項3記載の発
明によれば、それぞれカウント手段を設け、そのカウン
ト結果に基づいて送信電力制御が正常か否かを判断する
ようにしたので、非常に簡素な構成で容易に送信電力制
御の異常を検出することができる。
【0075】さらに請求項2記載の発明によれば、送受
信側双方へ与える影響がないように最低限の対策を行う
ことができ、原因不明の状況でMSが使用できなくなる
といった事態を回避して、システムおよびユーザの両者
にとって適切な対応をとることができる。
【0076】さらに請求項4記載の発明によれば、送信
手段によって送信される送信データの受信側にとって、
迅速かつ高精度に最適な受信レベルで受信できるように
なり、例えば同一周波数を複数で共有するCDMA方式
の移動通信システムに好適なパワーコントロール回路を
提供することができる。
【0077】さらにまた請求項5記載の発明によれば、
受信手段および送信手段にはそれぞれ受信データおよび
送信データを増幅する増幅器の電源をオフすることによ
って、受信手段および送信手段の機能を停止させるよう
にしたので、何らかの原因により正常に送信電力の制御
ができなくなった場合であっても、速やかにかつ容易に
その影響を取り除くことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例におけるパワーコントロール回路
が適用されたMSの構成の概要を示すブロック図であ
る。
【図2】第1の実施例におけるパワーコントロール回路
が適用されたMSによるパワーコントロールの制御内容
の概要を示す流れ図である。
【図3】第1の実施例におけるパワーコントロール回路
が適用されたMSおよびBTSからなる移動通信システ
ムにおける一連のパワーコントロールの処理の第1の例
を示すシーケンス図である。
【図4】第2の実施例におけるパワーコントロール回路
が適用されたMSおよびBTSからなる移動通信システ
ムにおける一連のパワーコントロールの処理の第1の例
を示すシーケンス図である。
【図5】第2の実施例におけるパワーコントロール回路
が適用されたMSによるパワーコントロールの制御内容
の概要を示す流れ図である。
【図6】開ループパワーコントロールを行う移動通信シ
ステムの構成の概要を示す構成図である。
【図7】閉ループパワーコントロールを行う移動通信シ
ステムの構成の概要を示す構成図である。
【図8】従来のパワーコントロール回路を適用したMS
の構成の概要を示すブロック図である。
【図9】従来のパワーコントロールの制御内容の概要を
示す流れ図である。
【図10】BTSのパワーコントロールビット生成処理
の概要を示す流れ図である。
【図11】従来のMSおよびBTSからなる移動通信シ
ステムにおける一連のパワーコントロールの処理の概要
を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
20 アンテナ 21、80 受信側無線部 22 第1の受信ベースバンド信号 23 受信側A/D変換器 24 第2の受信ベースバンド信号 25 受信側ベースバンドフィルタ 26 第3の受信ベースバンド信号 27 受信側信号処理部 28 受信データ 29 パワーコントロールビット 30 受信データ処理部 31 出力電力値 32 送信側信号処理部 33 送信データ生成部 34 送信データ 35 第1の送信ベースバンド信号 36 送信側ベースバンドフィルタ 37 第2の送信ベースバンド信号 38 送信側D/A変換器 39 第3の送信ベースバンド信号 40、81 送信側無線部 41、82 パワーコントロールビット読取部 83 パワーコントロールカウント部 84 無線部オフ回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 7/24 - 7/26 102 H04Q 7/00 - 7/38

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信電力の増減を指示するパワーコント
    ロールビットが含まれる受信データを受信する受信手段
    と、 前記受信データから前記パワーコントロールビットを抽
    出する抽出手段と、 この抽出手段によって抽出された前記パワーコントロー
    ルビットに基づいて送信電力を制御して送信データを送
    信する送信手段と、前記抽出手段によって抽出された前記パワーコントロー
    ルビットによって送信電力を増大させる方向に指示され
    るたびにカウントする第1のカウント手段と、 この第1のカウント手段によってカウントされた回数が
    あらかじめ決められた第1の指定回数以上連続したか否
    かを判別する第1の判別手段と、 前記パワーコントロールビットによって送信電力を減少
    させる方向に指示されるたびにカウントする第2のカウ
    ント手段と、 この第2のカウント手段によってカウントされた回数が
    あらかじめ決められた第2の指定回数以上連続したか否
    かを判別する第2の判別手段と、 これら第1あるいは第2の判別手段によって前記第1あ
    るいは第2の指定回数以上連続して指示されたと 判別さ
    れたとき前記受信手段による前記受信データの受信およ
    び前記送信手段による前記送信データの送信を停止させ
    る機能停止手段とを具備することを特徴とするパワーコ
    ントロール回路。
  2. 【請求項2】 送信電力の増減を指示するパワーコント
    ロールビットが含まれる受信データを受信する受信手段
    と、 前記受信データから前記パワーコントロールビットを抽
    出する抽出手段と、 この抽出手段によって抽出された前記パワーコントロー
    ルビットに基づいて送信電力を制御して送信データを送
    信する送信手段と、 前記抽出手段によって抽出された前記パワーコントロー
    ルビットによって送信電力を増大させる方向の指示があ
    らかじめ決められた回数以上連続したか否かを判別する
    判別手段と、 この判別手段によって前記パワーコントロールビットが
    送信電力を増大させる方向の指示があらかじめ決められ
    た回数以上連続したと判別されたとき前記受信手段によ
    る前記受信データの受信および前記送信手段による前記
    送信データの送信を停止させる機能停止手段とを具備す
    ることを特徴とするパワーコントロール回路。
  3. 【請求項3】 前記判別手段は、前記抽出手段によって
    抽出された前記パワーコントロールビットによって送信
    電力を増大させる方向が指示されるたびにカウントする
    第1のカウント手段と、この第1のカウント手段によっ
    てカウントされた回数があらかじめ決められた第1の指
    定回数以上連続したか否かを判別する第1の判別手段と
    を備え、前記機能停止手段は前記第1の判別手段によっ
    て前記第1の指定回数以上連続したと判別されたとき前
    記受信手段による前記受信データの受信および前記送信
    手段による前記送信データの送信を停止させるものであ
    ることを特徴とする請求項2記載のパワーコントロール
    回路。
  4. 【請求項4】 前記受信手段は、これに先立って行われ
    た開ループパワーコントロールにより前記送信手段によ
    って送信電力が制御された送信データに基づいて送信電
    力の増減の指示が決定されたパワーコントロールビット
    を含む受信データを受信するものであることを特徴とす
    る請求項1〜請求項3いずれかに記載のパワーコントロ
    ール回路。
  5. 【請求項5】 前記受信手段および前記送信手段はそれ
    ぞれ前記受信データおよび送信データを増幅する増幅器
    を備え、前記機能停止手段は前記増幅器の電源を切るこ
    とによって前記受信手段による前記受信データの受信お
    よび前記送信手段による前記送信データの送信を停止さ
    せるものであることを特徴とする請求項1〜請求項4い
    ずれかに記載のパワーコントロール回路。
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