JP3345767B2 - マルチビームアンテナ給電回路 - Google Patents

マルチビームアンテナ給電回路

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JP3345767B2 JP05701196A JP5701196A JP3345767B2 JP 3345767 B2 JP3345767 B2 JP 3345767B2 JP 05701196 A JP05701196 A JP 05701196A JP 5701196 A JP5701196 A JP 5701196A JP 3345767 B2 JP3345767 B2 JP 3345767B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマルチビームアンテ
ナ給電回路に関し、特にマルチビームの送信または受信
を行うフェーズドアレーアンテナの給電回路に関する。
【0002】
【従来の技術】アレーアンテナは複数の素子のアンテナ
より構成され、素子アンテナに高周波信号を同時に加え
ることにより、あたかもひとつのアンテナとして使うも
のである。フェーズドアレーアンテナでは、素子アンテ
ナに加える高周波信号の振幅や位相(励振振幅位相分
布)を制御し、アンテナビームの方向や形状を様々に変
えることができる。特に、アンテナビームの方向を変え
るためには素子アンテナに与える高周波信号の位相を制
御する。
【0003】図1は、素子アンテナを一次元状に等間隔
で配置しているN素子のリニアアレーアンテナを例とし
て、振幅位相分布の制御によりアンテナビームの走査を
行うことができることを示したものである。送信アンテ
ナを想定して説明を行う。高周波信号源101の出力
は、1:N電力分配器102に入力され、N個の信号に
分配される。1:N電力分配器102のそれぞれの出力
は、可変移相器1031〜103N に接続され、ついで
素子アンテナ1041 〜104N に接続されている。素
子アンテナ1041 〜104N に加えられる高周波信号
の位相(遅れ)は、可変移相器1031 〜103N によ
り、φ、φ+Δφ、φ+2Δφ、・・・、φ+(N−
1)Δφに設定される。つまり公差Δφ等差数列で表さ
れる位相の遅れが各素子アンテナに与えられる。したが
って、アレーアンテナより放射された電波について等位
相面を描くと電波の等位相面105のようになり、電波
の進行方向106はアンテナ正面の方向107から角度
θ傾いた方向となる。電波は角度θの方向に最大レベル
で放射される。角度θは、N個の素子アンテナから放射
される電波が同位相で足し合わされるという条件を満た
し、
【0004】 kdsinθ=Δφ ・・・(1)
【0005】で与えられる。ここで、kは波数、dは素
子アンテナの間隔、Δφは隣接素子間の位相差である。
式(1)から、Δφ=0の時にアンテナビームの方向θ
はゼロとなり、電波の進行方向106はアンテナの正面
方向107と一致する。Δφの絶対値が大きくなるにし
たがってφはアンテナの正面方向107から離れること
がわかる。また、Δφ>0の時にアンテナビームは紙面
内で下方を向き、Δφ<0の時は上方を向く。このよう
に、フェーズドアレーアンテナでは素子アンテナを励振
する高周波信号の位相分布の傾きにより、メインビーム
の方向が定まる。なお、以上では送信アンテナを例に用
いて説明を行ったが、本回路では信号の進行方向は可逆
であるので、ここで述べたアンテナビーム走査の原理は
受信アンテナの場合にも成立する。
【0006】同時に複数ビームでの送信または受信可能
なアンテナはマルチビームアンテナと呼ばれる。図2
は、N素子のアレーアンテナを使ってM個のアンテナビ
ームを同時に生成するフェーズドアレーアンテナの一構
成例を示している。以下の説明ではマルチビームでの送
信または受信を行うためのアンテナをマルチビームフェ
ーズドアレーアンテナという。
【0007】回路はM個の独立の高周波信号源101a
1 〜101aM 、M個の1:N電力分配器102a1
102aM 、M個の可変位相器のアレー(アレー数N)
103a1 〜103aM 、M個の可変減衰器のアレー
(アレー数N)108a1 〜108aM 、(M×N)入
力(M×N)出力のインタコネクション回路109、N
個のM:1電力合成器110a1 〜110aN 、N個の
電力増幅器1111 〜111N 、N個の素子アンテナ1
04a1 〜104aN より構成される。
【0008】例えば、高周波信号源101a1 の出力は
1:N電力分配回路102a1 に入力され、N個に分配
される。N個に分配された出力は、それぞれ、可変移相
器のアレー103a1 と可変減衰器のアレー1081
ついでに接続され、所望の方向ならびにパタン形状のア
ンテナビームを形成するように位相と振幅の値が設定さ
れる。位相値の設定の原理は、前述のシングルビームの
フェーズドアレーアンテナについての説明と同じであ
る。可変減衰器はビームパタンを整形するために使う。
残りの高周波信号源101a2 〜101aM について
も、それぞれ同様に、1:N電力分配器102a2 〜1
02aM 、可変減衰器のアレー108a2 〜108a
M 、可変移相器のアレー103a2 〜103aM に接続
され、目的のアンテナビームを形成するよう、高周波信
号の位相と振幅の値が設定される。
【0009】可変位相器と減衰器の出力である合計(N
×M)個の高周波信号は、(N×M)個の入出力端子を
有するインタコネクション回路109に入力される。イ
ンタコネクション回路109の後段には、N個のM:1
電力合成回路1101 〜110M が接続されている。イ
ンタコネクション回路109は、第i番目の可変減衰器
のアレー108i(1≦i≦M)について、その第1番
目の出力をM:1電力合成器1101 に、第2番目の出
力をM:1電力合成器1102 に、というように以下同
様にして、第N番目の出力を第N番目のM:1電力合成
器110N に接続する役割を有する。M:1電力合成器
1101 〜110M によって、それぞれのビームに対応
するM個の系統の信号はひとつにまとめられる。M:1
電力合成器1101 〜110M のそれぞれの出力は、電
力増幅器1111 〜111N により増幅され、素子アン
テナ104a1 〜104aN に給電される。素子アンテ
ナから空間に放射された電波は、M個の独立なビームを
形成する。
【0010】図2の回路では、M個のビーム方向や形状
を、可変減衰器のアレー1081 〜108M と可変移相
器ののアレー103a1 〜103aM により任意に設定
できる自由度がある。しかしながら、MビームN素子の
給電回路ではN×M個の可変移相器と可変減衰器が必要
であり、ビーム数やアンテナ素子数が多い場合にはその
数は極めて多くなる。また、それに伴って、インタコネ
クション回路109の構成も複雑となる。さらに、M:
1電力合成器1101 〜110N における高周波信号の
合成損も問題である。理想的な特性のM:1電力合成器
を用いても、個々の入力信号レベルに対する出力レベル
は1/Mであり、ビーム数が多い場合には信号の減衰が
信号伝送上の大きな障害となる。
【0011】マルチビームフェーズドアレーアンテナに
おいて、ビーム配置が固定でよい場合には、給電回路に
バトラーマトリスクスを利用することが考えられる。バ
トラーマトリクスは、参考文献J.Butler an
d R.Lowe,“Beam−Forming Ma
trix Simplifies Design of
Electronically Scanned A
ntennas”,Electronic Desig
n, Vol.9,pp.170−173,Apr.1
961.において提案された高周波マトリクス回路であ
る。バトラーマトリクスは、複数(2のベキ乗)の入力
ポートと出力ポートを有し、ハイブリッド回路および固
定位相器を多段に接続して構成される。特定の入力ポー
トに加えられた高周波信号は、全ての出力ポートに等し
い信号強度で分配され、かつ、それらは等差数列で表さ
れる位相関係を有する。出力ポートのそれぞれは素子ア
ンテナに接続されており、信号は空間に放射され、与え
られた位相分布に対応する特定方向のビームが形成され
る。出力ポートには入力ポート毎に異なる公差の位相関
係を有する高周波信号が現れるので、バトラーマトリク
スの異なる入力ポートに信号を入力することにより異な
る方向に放射されるビームが形成される。
【0012】図3は、8入力8出力のバトラーマトリク
スの回路構成を示したものである。信号は8素子のアレ
ーアンテナに給電され、入力ポートを選択することによ
り、8つの異なる方向にビームを形成できる。回路は、
高周波信号入力ポート1121 〜1128 (4L、3
L、2L、1L、1R、2R、3R、4R)と高周波信
号出力ポート1151 〜1158 (A〜H)を有し、1
2個の90°ハイブリッド1131 〜11312および固
定移相器1141 〜11416から構成されている。高周
波信号を入力ポート1121 〜1128 のひとつに与え
ると、信号は90°ハイブリッド1131 〜1134
ひとつにより2分配され、次段の固定移相器1141
1148 の二つにより位相遅れが与えられる。二つの信
号は、次段の90°ハイブリッド1135 〜1138
入力となりさらに2分配され4つになる。4つの信号
は、次段の固定位相器1149 〜11416のうち4つに
より位相遅れが与えられる。これらの信号は、さらに次
段の90°ハイブリッド1139 〜11312に入力され
2分配され、最終的には8分配される。90°ハイブリ
ッドによる信号の分配と、固定位相器による位相遅れの
設定の繰返しにより、出力ポートには、入力ポート毎
に、別の等差数列で表される位相関係を有する信号が出
現する。
【0013】図4には、図3の8素子のバトラーマトリ
クスにより形成されるマルチビームのアンテナビームパ
タンを示す。図示のパタンは計算によって求めたもの
で、計算では、素子アンテナの指向特性は無指向性、素
子間隔は半波長としている。高周波信号入力ポート11
1 〜1128 (4L、3L、2L、1L、1R、2
R、3R、4R)への入力に対し、それぞれ、−61
°、−38.7°、−22°、−7.2°、7.2°、
22°、38.7°、61°の方向に8つの独立なビー
ムが形成されることがわかる。図中では、それぞれを、
4L、3L、2L、1L、1R、2R、3R、4Rビー
ムと名付けている。
【0014】バトラーマトリクスを用いたマルチビーム
形成回路では、形成できるビーム方向ならびに間隔が固
定である、入力ポートと出力ポートの数は等しくまたそ
の数も2のベキ乗である、等の制限がある。しかしなが
ら、入力または出力のポート数をMとするとき、回路を
構成するコンポーネントの数は0(M×logM)のオ
ーダであり、多ビーム多素子のアレーアンテナでも回路
の規模は爆発的には増大しない。また、図2の回路では
電力合成器110における電力損失が問題であったが、
バトラーマトリクスは原理的に無損失であることも利点
とする。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】前項に説明したバトラ
ーマトリクスは、図2に記載の一般的な構成のマルチビ
ームフェーズドアレーアンテナの給電回路と比較して、
回路を構成する素子の数は非常に少数ですむ。回路は無
損失である、ことを利点とする。
【0016】しかしながら、形成されるビームは方向と
ともに間隔が固定である、との制限がある。図2に記載
の一般的な構成のマルチビーム給電回路は、原理的に任
意の方向と形状を有するビームを形成できるものの、ビ
ーム数と素子数の積に比例する数の可変位相器と可変減
衰器を備える必要があり回路は大規模で、またビームを
走査するためにはそれら膨大な数の素子の制御を行う必
要がある。
【0017】本発明は、以下の条件を備えたマルチビー
ムフェーズドアレーアンテナのビーム形成回路を提供す
ることを目的とする。 (1)回路規模や回路内における電力損失をそれほど増
大させず、回路にある程度のビーム走査性を与える。 (2)ビーム走査のための制御を単純化し、ひとつのビ
ーム走査をひとつの制御素子で行う。 (3)ビーム走査により、サイドローブレベル特性を劣
化させない。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明では、マルチビー
ムフェーズドアレーアンテナの給電回路を、「前置回
路」とバトラーマトリクスを組合わせて実現することを
最も主要な特徴とする。前置回路は結合比を可変とする
電気分配器(可変電力分配器)のアレーであり、バトラ
ーマトリクスの複数の入力ポートに同時に信号を与え
る。前置回路において電力分配器の結合比を調整しバト
ラーマトリクスに与える信号に重付けを与えることによ
り、アンテナビームを走査する機能を持たせる。従来の
バトラーマトリクスでは形成できるアンテナビームの方
向や間隔は固定であるが、本発明によればそれらを可変
できることが従来技術とは異なる。全体の回路は、バト
ラーマトリクスに前置回路を付加するだけの構成である
ので、ビーム数とアレー素子数の積に比例して回路は複
雑化することなく、回路構成の簡略さは保たれる。
【0019】従来技術の項で、図1において、アレーア
ンテナの各素子アンテナに等差数列で表されるよう励振
位相分布の傾きを変えることにより、アンテナのメイン
ビームの方向を可変とできることを説明した。
【0020】バトラーマトリクスでは、入力ポート毎に
異なる位相分布の傾きが得られる。図5は8入力8出力
のバトラーマトリクスのそれぞれの入力ポートに信号を
加えるときに、各素子アンテナに出現する高周波信号の
位相の値、すなわち励振位相分布を表している。ただ
し、アレーアンテナの開口面の中央(第4、第5素子ア
ンテナの中央)ですべての位相の絶対値が一致するよう
位相調整を行うために、図3に示したバトラーマトリク
スを図6に示すように改良した。図6に、図5の結果を
得るために固定位相のアレーを入力部に追加した8素子
のバトラーマトリクスを示す。図3のバトラーマトリク
スとの違いは、高周波信号入力ポートと1121 〜11
8 と90°ハイブリッド1131 〜1134 の間に新
たに固定位相器11417〜11424のアレーを設けたこ
とである。図5から、図6のそれぞれの入力ポートに高
周波信号を入力するとき、アンテナ開口面において、順
に、素子間で、−157.5°、−112.5°、−6
7.5°、−22.5°、22.5°、67.5°、1
12.5°、157.5°の位相差を持つ信号が得られ
ることがわかる。なお、各出力ポートに表れる信号強度
は素子に係わらず一定である。上述の励振分布の差異に
より異なる方向のアンテナビームが形成される。すなわ
ち、ある入力ポートに信号を加えると特定の方向のビー
ムが形成され、入力ポートと形成されるビームとは1対
1の関係を有する。
【0021】もし仮に、ひとつの高周波信号源の信号を
二分し、それら間で信号の同相関係を保ったまま、上述
のバトラーマトリクスにおいて隣接するビームを形成す
る入力ポートに与えることを考える。二つの入力ポート
のうち、第1の入力ポートに信号を加えれば第一の励振
分布が得られ、第二の入力ポートに信号を加えれば別の
第二の励振分布が得られることは前述した。これらふた
つの入力ポートに同時に信号を加えれば、中間的な傾き
を有する信号が出力ポートに得られることが予想でき
る。さらに、ふたつの入力ポートに与える信号の分岐比
を変えることにより、出力ポートの位相の傾きは第一の
励振分布の持つ傾きと第二の励振分布の持つ傾きとの間
で調整可能である。励振分布とアンテナビームは1対1
に対応するので、ふたつの入力ポート同時に信号を加え
ることにより、第一の入力ポートに対応するビームと第
二の入力ポートに対応するビームの中間的な方向を持つ
ビームが形成できる。同時に入力する信号に重み付けを
与えることにより、ビームの方向を第一のビームと第二
のビームの方向の間の範囲で走査可能となる。これが本
発明の根本原理である。
【0022】以上の考えは、ある高周波信号源の出力を
N個に分配し、バトラーマトリクスにおいて隣接するビ
ームを形成するN個の入力ポートに信号を同時に入力
し、N個のポートの信号の重み付けを可変とすることに
よりビームの走査を行う回路に拡張できる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下には、バトラーマトリクスの
ふたつの隣接するビームを形成する入力ポートに信号を
同時に与えることにより、そのふたつのビームの方向の
間でビーム走査を可能とする給電回路を説明する。
【0024】図7は、本発明の第1の実施の形態例にお
ける8素子のバトラーマトリクスを用いる場合の回路全
体の構成を示しており、回路は「前置回路」部120と
「バトラーマトリクス」部116より構成されている。
【0025】前置回路120は、後段に接続するバトラ
ーマトリクスの入力または出力のポート数をNとすると
(ここではN=8)、一般には(N−1)個の入力ポー
ト112a1 〜112aN とN個の出力ポート115a
1 〜115aN を備えた回路である。前置回路の第k番
目(1≦k≦(N−1))の入力ポートに加えた高周波
信号は、前置回路の第k番目ならびに第(k+1)番目
の出力ポートに現れる。第k番目の入力ポートに加えた
高周波信号に対して、第k番目および第(k+1)番目
の出力ポートに現れる高周波信号は、電力の総和は一定
で、分岐比は任意に設定可能である、との特性を有す
る。また、ふたつの高周波信号の位相は常に同相であ
る。
【0026】前置回路は、(N−1)個の可変電力分配
器1181 〜118N と電力合成器1191 〜119N
より構成される。前置回路の第k番目の入力ポートに加
えた高周波信号は、第k番目の可変電力分配器118k
に入力される。
【0027】可変電力分配器は1入力2出力の回路で、
出力に任意の分岐比をとることができ、出力の2信号は
分岐比に係わらず同相とする。図8aと図8bに単独の
可変電力分配器の構成を二つの例として示し、図8cに
は計算により求めた特性を示す。
【0028】図8aの可変電力分配器は、90°ハイブ
リッド113a1 及び113a2 、可変位相器113b
および終端抵抗器121より構成されている。高周波信
号が90°ハイブリッド113a1 に入力される。90
°ハイブリッドは四端子回路網で、図の第1ポートに入
力された信号は、第3および第4ポートに等信号強度で
出力される。ただし、第3ポートと第4ポートの信号の
位相を比較するとき、第4ポートの出力信号は第3ポー
トの出力信号に対して90度の位相遅れがある。第2ポ
ートは使用しないので終端抵抗を接続してある。90°
ハイブリッド113a1 の第3ポートは90°ハイブリ
ッド113a2 の第1ポートに可変位相器103bを介
して接続され、90°ハイブリッド113a1 の第4ポ
ートは90°ハイブリッド113a2 の第2ポートに接
続されており、分配された信号は90°ハイブリッド1
13a2 において再び合成される。
【0029】可変位相器103bにより与えられる位相
遅れがゼロのとき、90°ハイブリッド113a1 の第
3ポート−可変位相器103b−90°ハイブリッド1
13a2 の第1ポートを経て第3ポートに至る信号と、
90°ハイブリッド113a1 の第4ポート−90°ハ
イブリッド113a2 の第2ポートを経て第3ポートに
至る信号は、ちょうど180度の位相差を有し、互いに
打ち消し合うことになりハイブリッドの第3ポートに信
号出力はない。一方、90°ハイブリッド113a1
第3ポート−可変位相器103b−90°ハイブリッド
113a2 の第1ポートを経て第4ポートに至る信号
と、90°ハイブリッド113a1 の第4ポート−90
°ハイブリッド113a2 の第2ポートを経て第4ポー
トに至る信号は、ちょうど同相となり強め合うこととな
り、入力信号のすべては90°ハイブリッド113a2
の第4ポートに出力する。
【0030】また、可変位相器103bにより与えられ
る位相遅れを180度とするとき、90°ハイブリッド
113a1 の第3ポート−可変位相器103b−90°
ハイブリッド113a2 の第1ポートを経て第3ポート
に至る信号と、90°ハイブリッド113a1 の第4ポ
ート−90°ハイブリッド113a2 の第4ポートを経
て第3ポートに至る信号は同相で、入力信号のすべては
90°ハイブリッド113a2 の第3ポートに出力す
る。一方、90°ハイブリッド113a1 の第3ポート
−可変位相器103b−90°ハイブリッドの第1ポー
トを経て90°ハイブリッド113a2 の第4ポートに
表れる信号と、90°ハイブリッド113a1 の第4ポ
ート−90°ハイブリッド113a2 の第2ポートを経
て第4ポートに表れる信号の位相差は180度となり、
第2のハイブリッド113a2 の第4ポートの出力はゼ
ロとなる。
【0031】図8cは、可変位相器103bにより与え
られる位相遅れの値を0から360度の間で変化させた
ときに、90°ハイブリッド113a2 の第3ポート
(第1の高周波信号の出力ポート115b1 )と第4ポ
ート(第2の高周波信号の出力ポート115b2 )に現
れる二信号の強度とその相対位相をプロットしたもので
ある。可変位相器103bの値を変化させることによ
り、二つのポートの出力の分岐比を任意の値に設定でき
ることがわかる。しかも、二つの出力ポート間の信号の
相対位相は、可変位相器による位相遅れ0から180度
の間でその値に係わらずゼロで一定であることが読みと
れる。
【0032】図8aに記載の可変電力分配器において9
0°ハイブリッド113a1 をウイルキンソン電力分配
器に置き換えて構成することも可能である。図8bに回
路構成を示す。ウイルキンソン電力分配器122は1入
力2出力の回路であり、回路は入力高周波信号を等分か
つ同位相の二信号を出力する。図8aと図8bの回路は
完全に置換可能で、図8bに示した回路構成により図8
cに示した特性が得られる。
【0033】(N−1)個の可変電力分配器1181
118N-1 のアレーの次段には、N個の電力合成器11
1 〜119N が置かれている。第k番目の可変電力分
配器118k の第1の出力(第2ポートからの出力)
は、そのまま第k番目の電力合成器119k の第2の入
力ポート(第3ポート)に加えられる。また、第k番目
の可変電力分配器118k の第2の出力は(第3ポート
からの出力)、第(k+1)番目の電力合成器119
k+1 の第1の入力ポート(第2ポート)に加えられる。
なお、第1番目の電力合成器1191 の入力端子(第2
ポート)と第N番目の電力合成器119N の第2の入力
端子(第2ポート)には、信号入力がないため終端して
ある。
【0034】以上に説明した回路構成により、前置回路
120の第k番目の入力ポート112ak に与えた信号
は、前置回路120の第kおよび第(k+1)番目の出
力ポート115k 、115k+1 に同相関係を保ち任意の
分配比で出現する。分岐比は、可変電力分配器118k
内の可変位相器の値により可変である。
【0035】第k番目の電力合成器119k の出力(第
1ポートの出力)は、それぞれ、固定位相器のアレー1
14a1 〜114aN を経て、バトラーマトリクス11
6に接続されている。
【0036】固定位相器のアレー114a1 〜114a
N とバトラーマトリクス116の組み合わせは、図6に
図示したバトラーマトリクス117に相当するもので、
固定位相器のアレーの役割はすべての入力ポートに対し
アレーアンテナの開口の中心の絶対位相を一致させるた
めのものである。
【0037】図7における固定位相器114a1 〜11
4aN に設定する値について検討した。4、8、16素
子のバトラーマトリクスについての値を図11に示す。
ただし、バトラーマトリクスの入力ポートは、4素子の
ものは2L、1L、1R、2Rビーム、8素子のものは
4L、3L、2L、1L、1R、2R、3R、4Rビー
ム、16素子のものは8L、7L、6L、5L、4L、
3L、2L、1L、1R、2R、3R、4R、5R、6
R、7R、8Rビームを順に形成するように整列してい
るものとする。ただし、ビームの番号は、図1において
定義したアンテナ正面方向106に最も近いものから
1、2、3、・・・とし、また電波の進行方向(アンテ
ナメインビームの方向に相当する)106が図面の紙面
上向きのものをL、下向きのものをRとする規則に従っ
て示している。
【0038】バトラーマトリクスのあるポートに入力さ
れた信号は、回路内でアレー素子の数の分に分配され、
それらはある特定の方向のビームを形成するための位相
関係を満たしている。第k番目の入力ポートのみに信号
を加えるとき、第k番目のビームを形成する。第(k+
1)番目の入力ポートのみに信号を加えるとき、第k番
目のビームと隣接する第(k+1)番目のビームが形成
される。今の場合、第k番目と第(k+1)番目の入力
ポートに同じ信号を入力しているので、その中間の方向
にビームが形成される。ビームの方向は信号の分岐比に
より異なる。例えば、分岐比が1対1の場合には、第k
番目と(k+1)番目の中央にビームが形成される。も
し第k番目のポートの方の信号が強ければビームは第k
番目のビームの方向に近づき、第(k+1)番目のポー
トの方が強ければビームは第k番目のビームの方向に近
づいたものとなる。特別の場合として第k番目または第
(k+1)番目のポートに信号電力が集中する場合があ
り(可変電力分配器119k 内の可変位相器の値が0ま
たは180°の時)、そのときはそのそれぞれの方向に
ビームが形成される。
【0039】図9a〜図9dは上述の7入力8出力のビ
ーム形成回路により形成されるアンテナビームパタンを
示している。アンテナビームパタンは計算によって求め
たもので、素子アンテナの指向性は無指向性とし、設置
の間隔は半波長としている。可変位相器の設定地の値に
より図9a、図9b、図9c、図9dは、前置回路12
0の可変電力分配器1181 、1182 、1183 、1
184 内の可変移相器の設定値βをパラメータにとり、
ビームパタンをプロットしている。可変移相器の設定値
βが0から180°変化するとき、図9aではメインビ
ームの方向は−38.7°から−61°、図9bではメ
インビームの方向は−22°から−38.7°、図9c
では−7.2°から−22°、図9dでは+7.2°か
ら−7.2°の間で変化することが読みとれる。ビーム
の走査は各ポートで独立に行える。なお、前置回路12
0の残りの入力ポートについての特性は、図9a、図9
b、図9cの場合と対称であると考えられるので図示を
省略した。
【0040】図10aと図10bは図9a〜図9dに図
示した形成されたアンテナビームについてまとめたもの
で、ビームの方向、利得、第1サイドローブのレベル、
ビーム半値幅の4つを、可変位相器の設定値βをパラメ
ータとしてプロットしたものである。図10aから、可
変位相器の値によりビームの方向が可変であることは明
らかである。また、ビーム方向の変化に伴いアンテナ利
得にわずかな変動がある。アンテナ利得の変動の様子は
入力ポートに係わらず同一で、分岐比が1対1となるβ
=90°の場合にアンテナ利得は最低となり、レベルは
相対的に−0.85dB小さくなる。前置回路付加によ
るアンテナ利得の低下、すなわち、回路の電力損失は3
〜3.86dBである。また、図10bからは、第1サ
イドローブのメインビームに対するレベルはβ=0°ま
たは180°において−12.8dBであるが、β=9
0°すなわち分配比1対1となる時に最小値−24dB
をとることが読みとれる。変化の様子は、入力ポート
(ビーム)に係わらず同一である。バトラーマトリクス
に前置回路を接続する本発明において、サイドローブの
レベルに劣化はないことがわかる。また、ビーム半値幅
も可変位相器の値の変化に伴い変わる。
【0041】以上、ビーム走査可能な、バトラーマトリ
クス を利用した(N−1)ビームN素子用のマルチビ
ーム形成回路について構成と回路の特性を説明した。説
明では送信系を想定して行ったが、本回路は受信アンテ
ナ用のマルチビーム形成回路としても適用できる。
【0042】図12は本発明の第2の実施の形態例にお
ける回路全体の構成を示す図である。回路は(N−2)
入力N出力のマトリクス回路で、前置回路120、第2
の前置回路123、バトラーマトリクス116の3つの
部分より構成されている。前置回路120は(N−2)
入力(N−1)出力、第2の前置回路123は(N−
1)入力N出力のマトリクス回路である。ただし、Nは
バトラーマトリクスの入力ポート又は出力パートの数で
ある。図12はN=8の場合について図示している。
【0043】図12において、高周波信号入力ポート1
12a1 〜112aN-2 から前置回路120の高周波信
号を入力する。図12の前置回路は第1の実施の形態例
に記した場合と比較して入出力ポートの数がひとつ少な
い分、可変電力分配器と電力合成器がそれぞれひとつ少
ないが、回路の構成ならびに動作は同じである。第k’
番目(1≦k’(N−2))の112ak'に加えられた
信号は、第k’番目の可変電力分配器118k'に入力さ
れ、ふたつの出力ポートには任意の比に二分された信号
が出力される。第k’番目の可変電力分配器118k'
ひとつの出力は第k’番目の電力合成器119k'の入力
ポートのひとつに、他方の出力は第(k’+1)番目の
電力合成器119k'+1の入力ポートのひとつに加えられ
ている。前置回路120の(N−1)個の出力は、第2
の前置回路123に入力される。
【0044】第2の前置回路123は、(N−1)個の
電力分配器1221 〜122N-1 のアレーとN個の電力
合成器119N 〜1192N-1のアレーから構成されてい
る。第2の前置回路123の第k’番目のポートに加え
られた高周波信号は、第k’番目の電力分配器122k'
に入力され、信号は同相関係を保ち二分される。電力分
配器122k'により二分された信号の一方は前置回路1
23内の第k’番目の電力合成器119N+k'-1の入力の
ひとつに、もう一方は第(k’+1)番目の電力合成器
119N+k'の入力のひとつに加えられる。電力合成器に
おいても、ふたつの信号は同相で合成される。なお、前
置回路123内の第1番目と第N番目の電力合成器11
N および1192N-1にはひとつの信号しか与えられて
いないので、信号が与えられていない入力ポートには終
端抵抗を接続してある。
【0045】前置回路120と第2の前置回路123
は、合わせて、(N−1)入力N出力の回路を形成す
る。第k番目の高周波信号入力ポート112ak'に加え
た信号は、第2の前置回路の第k’,k’+1,k’+
2番目の出力ポートに、信号強度がα/8:1/8:
(1−α)/8の比で、同相関係を保ち出現する。ただ
し、ここでαは可変電力分配器における電力分岐比を表
し、α:(1−α)の強度比で信号を出力する。また、
ウインキンソン電力分配器1221 〜122N-1 は等信
号強度で信号を分配し、電力合成器1191 〜1192N
は二信号を等信号強度で合成する。
【0046】第2の前置回路123の出力以降の回路構
成は、第1の実施の形態例に記したものと同じである。
第2の前置回路123のN個の出力は、固定位相器のア
レー114a1 〜114aN を経てバトラーマトリクス
116に接続されている。
【0047】次に、上述の6入力8出力のビーム形成回
路により形成されたアンテナビームパターンを計算によ
って求めた。それらを図13a〜図13cに示す。計算
では素子アンテナは無指向性で、素子間隔は半波長とし
た。前置回路120の可変電力分配器は図8a又は図8
bのように構成されており、その分岐比は回路内の可変
位相器の値により変わる。可変電力分配器の分岐比が変
われば、第2の前置回路の3つの隣接するポートに出現
する信号の分岐比も変わり、アンテナビームの走査が可
能となる。図13a〜図13cは、前置回路120の可
変電力分配器1181 ,1182 ,1183 内の可変位
相器の設定値βをパラメータにとり、βを0から180
°まで30°おきに変化させた時のビームパターンをプ
ロットしたものである。図13aではメインビームの方
向は−30°から−48.6°、図13bではメインビ
ームの方向は−14.5°から−30°、図13cでは
14.5°から−14.5°の範囲で変化することがわ
かる。ビームの走査は各ポートで独立に行う。なお、前
置回路120の残りの入力ポートについての特性は、図
13a,図13b,図13cの場合と対称であると考え
れるので省略する。
【0048】図14aと図14bには、図13に示した
アンテナビームの形状の性質についてまとめた。ビーム
の方向、利得、第1サイドローブのレベル、ビーム半値
幅の4つを、可変位相器の設定値βをパラメートとして
プロットしている。図14aから、それぞれのビームに
ついて、可変位相器の値とビームの方向の関係がわか
る。ビーム方向の変化に伴いアンテナ利得にわずかな変
動がある。図12の本実施の形態例の回路においても第
1の実施の形態例の回路の場合と同様に、アンテナ利得
の変動の様子は入力ポートに係わらず同一で、特に、可
変電力分配器の分岐比が0:1あるいは1:0となるβ
=0°又は180°の場合にアンテナ利得は最低とな
り、レベルは相対的に−0.85dB小さくなる。ま
た、前置回路付加によるアンテナ利得の全体的なレベル
の低下、即ち、回路の電力損失は6.02〜6.87d
Bである。図14bからは、サイドレベルの変化の様子
がよみとれる。第1サイドローブのメインビームに対す
るレベルはβ=0°または180°において−24dB
であるが、β=90°すなわち分配比1:1となるの時
に最小値−31dBをとる。変化の様子は、入力ポート
(アンテナビーム)に係わらず同一である。バトラーマ
トリクスに前置回路を接続する本発明において、前置回
路を増設することによりサイドローブのレベルに劣化は
ないことがわかる。ビーム半値幅も可変位相器の値の変
化に伴い変わる。
【0049】以上、バトラーマトリクスを利用した、ビ
ーム走査可能な(N−2)ビームN素子用のマルチビー
ム形成回路の構成と特性を説明した。本説明は送信系を
想定して行ったが、本回路は受信アンテナのマルチビー
ム形成回路としても適用できる。
【0050】以上、ビーム走査可能な、バトラーマトリ
クス を利用した(N−1)ビームN素子用のマルチビ
ーム形成回路について構成と回路の特性を説明した。説
明では送信系を想定して行ったが、本回路は受信アンテ
ナにも適用できる。
【0051】
【発明の効果】バトラーマトリクスはマルチビームフェ
ーズドアレーアンテナ用のビーム形成回路である。小さ
な回路規模でマルチビームの形成が可能であるが、固定
ビームの形成しか行えなかった。本発明は、バトラーマ
トリクスの前段にビーム走査を行うための前置回路を設
けたことを特徴とする。前置回路により信号をバトラー
マトリクスの隣接するアンテナビームを形成する入力ポ
ートに同時かつ重み付けして入力することにより、隣接
するアンテナビームの方向の間でのビームの走査を可能
とした。前置回路を付加することによる回路の電力損失
も、例えば実施例1の場合には、約3〜4dBと小さな
ものであった。また、信号の重付けを行う回路(可変電
力分配器)は2つのハイブリッドとひとつの可変位相器
により構成され、可変位相器の値により分配比が定ま
る。これにより、ひとつの可変位相器の制御でビームが
走査可能で、制御機構の大幅な簡略化を可能とした。さ
らに、前置回路を接続することによって、アンテナサイ
ドローブレベルの劣化が生じないことを明らかにした。
【図面の簡単な説明】
【図1】フェーズドアレーにおけるビーム走査の原理を
説明する図である。
【図2】マルチビームフェーズドアレーアンテナの一構
成例を示す図である。
【図3】8入力8出力のバトラーマトリクスの回路構成
を示した図である。
【図4】8入力8出力のバトラーマトリクスにより形成
される8つのアンテナビームパタンを示した図である。
【図5】8素子のバトラーマトリクスにより得られる励
振位相分布を表した図である。
【図6】図5の励振位相分布を実現する8入力8出力の
バトラーマトリクスの回路構成を示したものである。
【図7】本発明の第1の実施の形態例の一例を示した図
である。
【図8a】可変電力分配器の一構成例を示した図であ
る。
【図8b】ウイルキンソン電力分配器を用いた可変電力
分配器の別の構成例を示した図である。
【図8c】図8aまたは図8bの回路の伝送特性を示し
ている。
【図9a】図7の回路により構成されるアンテナビーム
パタンを示したもので、ビーム走査特性を示した図であ
る。
【図9b】図7の回路により構成されるアンテナビーム
パタンを示したもので、ビーム走査特性を示した図であ
る。
【図9c】図7の回路により構成されるアンテナビーム
パタンを示したもので、ビーム走査特性を示した図であ
る。
【図9d】図7の回路により構成されるアンテナビーム
パタンを示したもので、ビーム走査特性を示した図であ
る。
【図10a】前置回路内可変位相器設定値の変化に伴う
アンテナ利得と方向の変化を示した図である。
【図10b】第1サイドローブのレベル、ビーム半値幅
の変化を示した図である。
【図11】図7における固定位相器114a1 〜114
N に設定する値について4、8、16素子のバトラー
マトリクスについての値を示す図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態例の一例を示した
図である。
【図13a】図12の回路により構成されるアンテナビ
ームパタンを示したもので、ビーム走査特性を示した図
である。
【図13b】図12の回路により構成されるアンテナビ
ームパタンを示したもので、ビーム走査特性を示した図
である。
【図13c】図12の回路により構成されるアンテナビ
ームパタンを示したもので、ビーム走査特性を示した図
である。
【図14a】前置回路内可変位相器設定値の変化に伴う
アンテナ利得と方向の変化を示した図である。
【図14b】サイドローブのレベル、ビーム半値幅の変
化を示した図である。
【符号の説明】
101、101a1 〜101aM 高周波信号源 102、102a1 〜102aM 1:N電力分配器 1031 〜103N 可変位相器 103a1 〜103aM 、103b 可変位相器のアレ
ー(N素子) 1041 〜104N 、104b1 〜104bN 素子ア
ンテナ 105 電波の等位相面 106 電波の進行方向(アンテナメインビームの方
向) 107 アンテナの正面方向 1081 〜108M 可変減衰器のアレー(N素子) 109 インタコネクション回路 1101 〜110N M:1電力合成器 1111 〜111N 電力増幅器 1121 〜1128 、112a1 〜112aN 、112
b 高周波信号入力ポート 1131 〜11312 90°ハイブリッド 1141 〜11416 固定位相器 114a1 〜114aN 固定位相器 1151 〜1158 、115a1 〜115aN 、115
1 ,115b2 高周波信号出力ポート 116 8素子のバトラーマトリクス 117 位相アレー付8素子のバトラーマトリクス 1181 〜118N-1 可変電力分配器 1191 〜119N ,1191 〜1192N-1 電力合成
器 120 前置回路 121 終端抵抗 122,1221 〜122N-1 ウイルキンソン電力分
配器 123 第2の前置回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−251901(JP,A) 特表 平1−502068(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01Q 3/40 H01Q 3/26 H01Q 25/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1入力2出力の可変電力分配器の(N−
    1)個(Nは正の整数)のアレーと、2入力1出力のN
    個の電力合成器のアレーとからなり、第k番目(1≦k
    ≦N−1,kは正の整数)の入力ポートを、第k番目の
    可変電力分配器に接続し、出力信号間で同相関係を保っ
    たまま信号を任意の分岐比で二分配し、第k番目の可変
    電力分配器の一方の出力を第k番目の電力合成器の一方
    の入力に接続し、かつ第k番目の可変電力分配器の他方
    の出力を第(k+1)番目の電力合成器の他方の入力に
    各々接続するように構成した、(N−1)入力N出力の
    前置回路と、 N個の位相器のアレーと、 N入力N出力のバトラーマトリクスと、 を縦続接続して構成することを特徴とするマルチビーム
    アンテナ給電回路。
  2. 【請求項2】 1入力2出力の可変電力分配器の(N−
    2)個(Nは正の整数)のアレーと、2入力1出力の
    (N−1)個の電力合成器のアレーとからなり、第k番
    目(1≦k≦N−2,kは正の整数)の入力ポートを、
    第k番目の可変電力分配器に接続し、出力信号間で同相
    関係を保ったまま信号を任意の分岐比で二分配し、第k
    番目の可変電力分配器の一方の出力を第k番目の電力合
    成器の一方の入力に接続し、かつ第k番目の可変電力分
    配器の他方の出力を第(k+1)番目の電力合成器の他
    方の入力に各々接続するように構成した、(N−2)入
    力(N−1)出力の第1の前置回路と、 1入力2出力の電力分配器の(N−1)個のアレーと、
    2入力1出力のN個の電力合成器のアレーとからなり、
    第k’番目(1≦k’≦N−1,k’は正の整数)の入
    力ポートを、第k’番目の電力分配器に接続し、第k’
    番目の電力分配器の一方の出力を第k’番目の電力合成
    器の一方の入力に接続し、かつ第k’番目の電力分配器
    の他方の出力を第(k’+1)番目の電力合成器の他方
    の入力に各々接続するように構成した、(N−1)入力
    N出力の第2の前置回路と、 N個の位相器のアレーと、 N入力N出力のバトラーマトリクスと、 を縦続接続して構成することを特徴とするマルチビーム
    アンテナ給電回路。
  3. 【請求項3】 前記可変電力分配器が、高周波信号を等
    信号強度で分配出力する第1の90°ハイブリッドと、
    該第1の90°ハイブリッドから分配出力された信号を
    可変位相器を介した信号と介さない信号とを合成する第
    2の90°ハイブリッドとから構成される請求項1又は
    請求項2記載のマルチビームアンテナ給電回路。
  4. 【請求項4】 前記可変電力分配器が、入力された高周
    波信号を等分かつ同位相に分配出力するウイルキンソン
    電力分配器と、該ウイルキンソン電力分配器から分配出
    力された信号の、可変位相器を介した信号と90°位相
    器を介した信号とを合成する90°ハイブリッドとから
    構成される請求項1又は請求項2記載のマルチビームア
    ンテナ給電回路。
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