JP3344468B2 - 薄膜磁気ヘッド - Google Patents

薄膜磁気ヘッド

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JP3344468B2 JP36349398A JP36349398A JP3344468B2 JP 3344468 B2 JP3344468 B2 JP 3344468B2 JP 36349398 A JP36349398 A JP 36349398A JP 36349398 A JP36349398 A JP 36349398A JP 3344468 B2 JP3344468 B2 JP 3344468B2
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gap
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気抵抗効果素子
を備えた薄膜磁気ヘッドに係わる。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気抵抗効果素子(MR素子)を
備えた薄膜磁気ヘッドとして、異方性磁気抵抗効果現象
を用いたAMR(Anisotropic Magnetoresistance)ヘ
ッドと、伝導電子のスピン依存散乱現象を用いたGMR
(Giant Magnetoresistance:巨大磁気抵抗効果)ヘッ
ドが知られており、GMRヘッドの1つの具体例とし
て、低外部磁界で高磁気抵抗効果を示すスピンバルブ
(Spin-Valve)ヘッドが米国特許第5159513号明
細書に示されている。
【0003】図23は、従来のAMRヘッドの構造の概
略構成を示す図である。従来のAMRヘッドは、センダ
スト(Fe−Al−Si)等の磁性合金からなる下部シ
ールド層7上に、下部ギャップ層8が形成されている。
そして、この下部ギャップ層8上にAMR素子層10が
積層されている。このAMR素子層10は、軟磁性層1
1上に非磁性層12が形成され、さらに非磁性層12上
に強磁性層(AMR材料層)13が形成されたものであ
る。このAMR素子層10の両側には、磁石層15が設
けられ、さらに磁石層15の上に導電層16が設けられ
ている。さらに、その上に上部ギャップ層18が形成さ
れ、その上に上部シールド層19が形成されている。
【0004】この種のAMRヘッドの最適動作のために
は、AMR効果を示す強磁性層13に対して2つのバイ
アス磁界が必要とされている。第1のバイアス磁界は、
強磁性層13の抵抗変化を磁気媒体からの磁束に対して
線形応答させるためのものであり、この第1のバイアス
磁界は、磁気媒体の面に対して垂直方向(図23のZ方
向)であり、強磁性層13の膜面に対して平行とされ
る。通常、この第1のバイアス磁界は、横バイアスと呼
ばれ、検出電流を導電層16からAMR素子層10に流
すことによる電流磁界により軟磁性層11をZ方向に磁
化し、この軟磁性層11の磁化により、強磁性層13に
Z方向に横バイアスを与えるものである。第2のバイア
ス磁界は、通常、縦バイアスと呼ばれ、磁気媒体と強磁
性層13の膜面に対して平行(図1のX方向)に印加さ
れる。この縦バイアス磁界の目的は強磁性層13が多数
の磁区を形成することによって生じるバルクハウゼンノ
イズを抑制すること、即ち、磁気媒体からこの磁束に対
してノイズの少ないスムーズな抵抗変化にするためであ
る。
【0005】ところで、上記のバルクハウゼンノイズを
抑制するためには、強磁性層13を単磁区化することが
必要であり、そのための縦バイアスの印加方法には、通
常、2通りの方法が知られている。第1の方法は、強磁
性層13の両側に磁石層15、15を配置して磁石層1
5からの漏れ磁束を利用する方法である。第2の方法
は、反強磁性層と強磁性層の接触界面で生じる交換異方
性磁界を利用する方法である。
【0006】そして、上記反強磁性層による交換異方性
結合を利用したGMRヘッドの構造として、図24に示
すスピンバルブ方式のものが知られている。図24に示
したGMRヘッドが図23に示したAMRのヘッドと異
なるところは、AMR素子層10に代えてGMR素子層
20が設けられている点である。このGMR素子層20
は、フリー強磁性層22と非磁性中間層23とピン止め
強磁性層24と反強磁性層25とから構成される。
【0007】図24に示す構造であると、フリー強磁性
層22には磁石層15、15でトラック方向(図24の
X方向)のバイアスを印加し単磁区化した状態でトラッ
ク方向に磁化を向けさせるとともに、ピン止め強磁性層
24の磁化方向を図24中のZ方向、即ち、フリー強磁
性層22の磁化方向と直交する方向にバイアスを印加し
て単磁区化した状態で図中Z方向に向けさせておく必要
がある。即ち、磁気媒体からの磁束(図24のZ方向)
により、ピン止め強磁性層24の磁化方向は変化しては
ならず、フリー強磁性層22の方向がピン止め強磁性層
24の磁化方向に対して90±θ゜の範囲で変化するこ
とにより磁気抵抗効果の線形応答性が得られる。
【0008】上記ピン止め強磁性層24の磁化方向を図
24のZ方向に固定させるためには、比較的大きなバイ
アス磁界が必要であり、このバイアス磁界は大きければ
大きいほど良いことになる。図24のZ方向の反磁界に
打ち勝ち、磁気媒体からの磁束により磁化方向が揺れな
いためには、少なくとも100 Oeのバイアス磁界が
必 要である。このバイアス磁界を得るための方法とし
て図24に示す構造にあっては、ピン止め強磁性層24
に反強磁性層25を接触させて設けることにより生じる
交換異方性磁界を利用している。従って、図24に示す
ような構造においては、ピン止め強磁性層24に反強磁
性層25を接触させて設けることにより生じる交換異方
性結合により、強磁性層24の磁化がZ方向へ固定され
ているので、Y方向へ移動する磁気媒体からの漏れ磁界
が与えられると、フリー強磁性層22の磁化方向の変化
によりGMR素子層20の電気抵抗が変化するので、こ
の電気抵抗の変化により磁気媒体の漏れ磁界を検出でき
る。
【0009】また、フリー強磁性層22に印加するバイ
アスは、線形応答性を確保するための目的と、多数の磁
区を形成することから生じるバルクハウゼンノイズを抑
制するためのものであり、AMRヘッドにおける縦バイ
アスと同様の方法、即ち、図24に示す構造において
は、フリー強磁性層22の両側に磁石層15を設け、磁
石層15からの漏れ磁束をバイアスとして利用する方法
を採用している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、薄膜磁気ヘ
ッド作動中のAMR素子層やGMR素子層などのMR素
子層近傍の温度は、定常検出電流による発熱で120℃
程度まで容易に上昇することが知られているが、MR素
子は温度変化に対して敏感であるため、上記発熱により
MR素子層の温度が上昇し、強磁性層の電気抵抗が変化
してしまい、読み取り信号が乱れてしまう。さらに、G
MR素子の場合は、FeMn等からなる反強磁性層25
による交換異方性磁界は温度変化に対して極めて敏感で
あり、約150℃の温度で消失(ブロッキング温度:T
b)するまで、温度に対してほぼ直線的に交換異方性磁
界が減少してしまうために、安定した交換異方性磁界が
得られない問題がある。これらの問題を解決するために
従来の薄膜磁気ヘッドではAMR素子層10又はGMR
素子層20の上下のギャップ層8,18をアルミナ(A
23)から構成し、上記発熱をギャップ層8,18を
通して徐々にシールド層7,19に伝えることにより、
外部に熱を逃がすようにしている。
【0011】近年、薄膜磁気ヘッドの出力をさらに向上
させる要望が高まっており、そのためにはMR素子を薄
くしたり、MR素子の奥行き寸法を小さくしたりしてM
R素子層に与える定常検出電流密度を上げる必要があ
る。しかしながら従来の薄膜磁気ヘッドでは、定常検出
電流密度を上げると、アルミナからなるギャップ層8,
18から上記定常検出電流による発熱を十分逃がすこと
ができず、MR素子層に劣化や亀裂が生じたり、あるい
はMR素子層を構成する各層間で元素が拡散して、各層
の構成材料の組成がくずれてしまい、線形応答性が低下
したり、バルクハウゼンノイズの抑制効果が低下してし
まうという問題があった。そのため単純なMR素子の小
型化あるいは、定常検出電流の増加による電流密度の向
上により、出力を向上することは困難であった。
【0012】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、定常検出電流による発熱を効率良く逃がすことがで
きるようにしてMR素子層の温度上昇による熱拡散、焼
損を防止し、出力低下、交換異方性磁界の劣化を抑制
し、線形応答性に優れ、バルクハウゼンノイズを抑制し
た薄膜磁気ヘッドを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
すべく、特にギャップ層に用いる材料に着目し、種々の
検討及び実験を重ねた結果、従来使用されていたアルミ
ナより熱伝導率の良好な窒化アルミニウム(AlN)を
用いれば、定常検出電流による発熱を効率良く逃がすこ
とができるとの推定に至った。ところが、MRヘッドを
形成する際には、レジスト塗布、露光、強アルカリ溶液
で現像後、水でリンスするフォトリソグラフィプロセス
を要するため、ギャップ層が窒化アルミニウム膜から構
成されていると、窒化アルミニウムは強アルカリ溶液に
非常に良く溶けてしまい、検出電流を流したときにショ
ートしてしまう恐れがある。また、窒化アルミニウム
は、水と容易に反応し、化合物を生成して溶けてしまう
ため、MRヘッドの形成時のリンス工程あるいは形成後
でも空気中の水分により窒化アルミニウム膜が溶けてし
まい、信頼性において問題がある。また、窒化アルミニ
ウム膜は、膜応力が大きいため、MRヘッドの形成時あ
るいは形成後に剥離が生じてしまい、信頼性において問
題がある。
【0014】これらの問題を解決するため本発明者は、
さらに、種々の検討及び実験を重ねた結果、AlとNを
含む絶縁層に、Nと結びつき易く、しかも強アルカリ溶
液や水に対する耐食性の良いSi,B,Ge,Cのうち
から選択される1種または2種以上からなる元素Xを添
加したうえ、該元素Xと結びつき易いOを添加して、A
lとNとXとOを含む高熱伝導性の絶縁層を得、該高熱
伝導性の絶縁層からギャップ層を構成するか、あるいは
ギャップ層がAlとNとXとOを含む高熱伝導性の絶縁
層を有するようにすると、アルミナより熱伝導率が優
れ、しかも窒化アルミニウムから構成したものより強ア
ルカリ溶液や水に溶け難く、しかも、膜応力が小さいギ
ャップ層が得られることを究明し、本発明を完成したの
である。
【0015】すなわち、本発明は、下部シールド層上に
下部ギャップ層を介して形成された磁気抵抗効果素子層
と、該磁気抵抗効果素子層に検出電流を与える電極層
と、該電極層の上に上部ギャップ層を介して形成された
上部シールド層を少なくとも備えてなり、前記下部ギャ
ップ層と上部ギャップ層の少なくとも一方が、Alと、
Nと、Xと、Oを少なくとも含む高熱伝導性の絶縁層を
有し、前記XはSi,B,Ge,Cのうちから選択され
る1種または2種以上の元素であり、上記高熱伝導性の
絶縁層中の元素Xは組成比で2原子%〜20原子%含ま
れており、Oは組成比で5原子%から20原子%含まれ
ていることを特徴とする薄膜磁気ヘッドを上記課題の解
決手段とした。本発明の薄膜磁気ヘッドによれば、上述
のような構成としたことにより、定常検出電流による発
熱を効率良く逃がすことができるので、磁気ヘッドの出
力の向上が可能であり、薄膜において必要十分な交換異
方性磁界を印加することができるとともに、バルクハウ
ゼンノイズを生じることなく、線形応答性に優れた抵抗
変化を得ることができ、読出性能が優れたものが得られ
る。また、AlとNとXとOを少なくとも含む高熱伝導
性の絶縁層を有するギャップ層は、強アルカリ溶液や水
に対する耐食性が優れており、また、膜応力が小さいの
でMRヘッドの形成時あるいは形成後に剥離することが
なく、信頼性のある製品を提供できる。
【0016】本発明の薄膜磁気ヘッドは、上記高熱伝導
性の絶縁層が、AlNの微細結晶粒からなる微細結晶
と、上記元素X、N、Oを含む結晶とからなる組織、あ
るいはAlNの微細結晶粒からなる微細結晶相と、上記
元素X、N、Oを含む非晶質相との混相からなる組織か
ら構成されていることが、熱伝導性の向上ならびに強ア
ルカリ溶液や水に対する耐食性を向上できる点で好まし
い。また、本発明の薄膜磁気ヘッドは、上記高熱伝導性
の絶縁層中の元素Xが、OとNのうち少なくとも一方と
化学的に結合しているものであることが、強アルカリ溶
液や水に対する耐食性を向上できる点で好ましい。ま
た、本発明の薄膜磁気ヘッドにおいては、上記高熱伝導
性の絶縁層中の元素Xが組成比で5原子%〜15原子%
含まれていることが、ギャップの熱伝導性と強アルカ
リ溶液や水に対する耐食性を向上できる点、膜応力を小
さくできる点で好ましい。また、本発明の薄膜磁気ヘッ
ドにおいては、上記高熱伝導性の絶縁層中のOが組成比
で5原子%〜15原子%含まれていることが、ギャップ
層の熱伝導性と強アルカリ溶液や水に対する耐食性を向
上できる点で好ましい。 また、本発明の薄膜磁気ヘッド
においては、上記高熱伝導性の絶縁層中の元素XがSi
であってもよい。 また、本発明の薄膜磁気ヘッドにおい
ては、上記高熱伝導性の絶縁層中のSiとOが化学的に
結合し、SiとNが化学的に結合していてもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の薄
膜磁気ヘッドの一実施形態について説明する。図1ない
し図4は、本発明の第一の実施形態の磁気ヘッドの構造
例を示す。第一の実施形態の磁気ヘッドは、ハードディ
スク装置等に搭載される浮上式のもので、この磁気ヘッ
ドのスライダ51は、図1の35で示す側がディスク面
の移動方向の上流側に向くリーディング側で、図1の3
6で示す側がトレーリング側である。このスライダ51
のディスクに対向する面では、レール状のABS面51
a、51a、51bと、エアーグルーブ51c、51c
が形成されている。そして、このスライダ51のトレー
リング側の端面51dに薄膜磁気ヘッド50が設けられ
ている。
【0018】この例で示す薄膜磁気ヘッド50は、図2
と図3に断面構造を示すような複合型磁気ヘッドであ
り、スライダ51のトレーリング側端面51d上に、M
Rヘッド(読出ヘッド)h1と、インダクティブヘッド
(書込ヘッド)h2とが順に積層されて構成されてい
る。
【0019】この例のMRヘッドh1は磁気抵抗効果を
利用してディスクなどの記録媒体からの漏れ磁束を検出
し、磁気信号を読み取るものである。図4に示すように
MRヘッドh1は、スライダ51のトレーリング側端部
に形成されたセンダスト(Fe-Al-Si)等の磁性合
金からなる下部シールド層53上に、下部ギャップ層5
4が設けられている。そして、この下部ギャップ層54
上に磁気抵抗効果素子層としてGMR素子層45が積層
されている。このGMR素子層45の両側にCo-Pt
合金などからなる強磁性層46、46を設け、各強磁性
層46上にTa等からなる絶縁層47とCr等からなる
電極層48を積層して構成されている。電極層48は、
GMR素子層45に検出電流を与えるものである。強磁
性層46、46は、これらからの漏れ磁束をバイアスと
して後述するフリー強磁性層41に印加することによ
り、線形応答性を確保するためとバルクハウゼンノイズ
を抑制するためのものである。
【0020】更にGMR素子層45及び電極層48上に
は、上部ギャップ層56が形成され、その上に上部シー
ルド層57が形成されており、この上部シールド層57
は、その上に設けられるインダクティブヘッドh2の下
部コア層と兼用にされている。 下部ギャップ層54と
上部ギャップ層56は、少なくとも一方がAlとNとX
とOを少なくとも含む高熱伝導性の絶縁層を有すること
が、定常検出電流による発熱を効率良く逃がすことがで
きる点、強アルカリ溶液や水に対する耐食性の向上、ギ
ャップ層の膜応力を小さくできる点で好ましく、より好
ましく下部ギャップ層54と上部ギャップ層56の両方
が上記高熱伝導性の絶縁層を有していることが好まし
い。上記XはSi,B,Ge,Cのうちから選択される
1種または2種以上の元素である。この高熱伝導性の絶
縁層は、アルミナより熱伝導率が良好であり、AlNに
比べて強アルカリ溶液や水に対する耐食性が優れ、しか
もAlNに比べて膜応力が小さいものである。
【0021】上記高熱伝導性の絶縁層は、AlNの微細
結晶粒からなる微細結晶と、上記元素X、N、Oのうち
少なくとも2種以上の元素を含む結晶とからなる結晶相
からなる組織、あるいはAlNの微細結晶粒からなる微
細結晶相と、上記元素X、N、Oのうち少なくとも2種
以上の元素を含む非晶質相との混相からなる組織から構
成されている。また、上記高熱伝導性の絶縁層中の元素
Xは、OとNのうち少なくとも一方と化学的に結合して
いることが、強アルカリ溶液や水に対する耐食性を向上
できる点で好ましい。
【0022】上記高熱伝導性の絶縁層が上述のような結
晶相からなる組織から構成されている場合、上記元素
X、N、Oのうち少なくとも2種以上の元素を含む結晶
中には、Si34やBNなどの元素XとNの化合物や、
SiO2などの元素XとOの化合物が含まれていること
が強アルカリ溶液や水に対する耐食性を向上できる点で
好ましい。上記高熱伝導性の絶縁層が上述のような微細
結晶相と非晶質相との混相からなる組織から構成されて
いる場合、上記非晶質相中にはOとNのうち少なくとも
一方と化学的に結合した元素Xが含まれていることが強
アルカリ溶液や水に対する耐食性を向上できる点で好ま
しい。
【0023】上記高熱伝導性の絶縁層中の元素Xは組成
比で2at%(原子%)〜20at%含まれていること
が好ましく、より好ましくは5at%〜15at%含ま
れていることが望ましい。元素Xの添加量が20at%
を超えると、AlNの含有率が少なくなり、ギャップ層
の熱伝導性が悪くなり、定常検出電流による発熱を十分
逃がすことができず、線形応答性が低下したり、バルク
ハウゼンノイズの抑制効果が低下してしまう。また、元
素Xの添加量が2at%未満であると、上記結晶中のS
34やBNなどの元素XとNとの化合物あるいはSi
2などの元素XとOとの化合物の含有量が少なくなっ
てしまい、あるいは上記非晶質相中の元素Xの含有量が
零になり、強アルカリ溶液や水に対する耐食性が低下し
たり、膜応力が大きくなってしまう。
【0024】上記高熱伝導性の絶縁層中の酸素は組成比
で0at%(原子%)〜20at%含まれていることが
好ましく、より好ましくは5at%〜15at%含まれ
ていることが望ましい。酸素の添加量が20at%を超
えると、AlNの含有率が少なくなり、ギャップ層の熱
伝導性が悪くなり、定常検出電流による発熱を十分逃が
すことができず、線形応答性が低下したり、バルクハウ
ゼンノイズの抑制効果が低下してしまう。 また、酸素
の添加量が零であると、上記結晶中のSiO2などの元
素XとOとの化合物の含有量が0になったり、あるいは
上記非晶質相中の酸素の含有量が殆ど零になり、強アル
カリ溶液や水に対する耐食性が低下してしまう。
【0025】また、下部ギャップ層54及び/または上
部ギャップ層56は、上記高熱伝導性の絶縁層から構成
されていることが好ましいが、一部分がアルミナ(Al
23)などの非磁性材料から構成された多層構造のもの
であってもよく、その場合、アルミナ等の非磁性材料か
らなる層は、上記高熱伝導性の絶縁層よりも外側に設け
られることが定常検出電流による発熱を効率良く放出で
きるなどの点で好ましい。 また、アルミナ等の非磁性
材料からなる層を上記高熱伝導性の絶縁層より外側に設
けることにより、GMR素子層45の上方の絶縁層にで
きた凹凸を平坦化する平坦化層の役割を果たすことがで
きる。
【0026】インダクティブヘッドh2は、下部コア層
57の上に、ギャップ層64が形成され、その上に平面
的に螺旋状となるようにパターン化されたコイル層66
が形成され、コイル層66は絶縁材料層67に囲まれて
いる。絶縁材料層67の上に形成された上部コア層68
は、その先端部68aをABS面51bにて下部コア層
57に微小間隙をあけて対向し、その基端部68bを下
部コア層57と磁気的に接続させて設けられている。ま
た、上部コア層68の上にはアルミナなどからなる保護
層69が設けられている。
【0027】インダクティブヘッドh2では、コイル層
66に記録電流が与えられ、コイル層66からコア層に
記録電流が与えられる。そして、磁気ギャップGの部分
での下部コア層57と上部コア層68の先端部からの漏
れ磁界によりハードディスクなどの記録媒体に磁気信号
を記録することができる。また、MRヘッドh1におい
ては、ハードディスクなどの記録媒体からの微小の漏れ
磁界の有無によりGMR素子層45の抵抗が変化するの
で、この抵抗変化を読み取ることで記録媒体の記録内容
を読み取ることができる。
【0028】GMR素子層45は、フリー強磁性層41
と非磁性層42とピン止め強磁性層43と反強磁性層4
4を積層して断面台形状の積層体が形成されてなるもの
である。上記強磁性層41、43は、いずれも強磁性体
の薄膜からなるが、具体的にはNi-Fe合金、Co-F
e合金、Ni-Co合金、Co、Ni-Fe-Co合金な
どからなる。また、強磁性層41をCo層から、強磁性
層41をNi-Fe合金層から、あるいはCo層とNi-
Fe合金層の積層構造、あるいはCo−Fe合金層とN
i−Fe合金層との積層構造から構成することもでき
る。なお、Co層とNi-Fe合金層との2層構造とす
る場合は、非磁性層42側に薄いCo層を配置する構造
とすることが好ましい。またCo−Fe合金層とNi−
Fe合金層の2層構造とする場合は非磁性層42側に薄
いCo−Fe合金層を配置することが好ましい。
【0029】これは、非磁性層42を強磁性層41、4
3で挟む構造の巨大磁気抵抗効果発生機構にあっては、
CoとCuの界面で伝導電子のスピン依存散乱の効果が
大きいこと、および、強磁性層41、43を同種の材料
から構成する方が、異種の材料から構成するよりも、伝
導電子のスピン依存散乱以外の因子が生じる可能性が低
く、より高い磁気抵抗効果を得られることに起因してい
る。このようなことから、強磁性層43をCoから構成
した場合は、強磁性層41の非磁性層42側を所定の厚
さでCo層に置換した構造が好ましい。また、Co層を
特に区別して設けなくとも、強磁性層41の非磁性層4
2側にCoの多く含ませた合金状態とし、非磁性層42
側に向かうにつれて徐々にCo濃度が薄くなるような濃
度勾配層としても良い。また、強磁性層41、43をC
o−Fe合金層から構成し、これら強磁性層41、43
で非磁性層42を挟む構造とした場合も、Co−Fe合
金層とCu層の界面で伝導電子のスピン依存散乱の効果
が大きく、伝導電子のスピン依存散乱以外の因子が生じ
る可能性が低く、より高い磁気抵抗効果が得られる。
【0030】上記非磁性層42は、Cu、Cr、Au、
Agなどに代表される非磁性体からなり、20〜40オ
ングストローム程度の厚さに形成されている。ここで非
磁性膜42の厚さが20オングストロームより薄いと、
強磁性層41と強磁性層43との間で磁気的結合が起こ
りやすくなる。また、非磁性層42が40オングストロ
ームより厚いと磁気抵抗効果を生じる要因である非磁性
層42と強磁性層41、43の界面で散乱される伝導電
子の率が低下し、電流の分流効果により磁気抵抗効果が
低減されてしまうので好ましくない。
【0031】上記反強磁性層44は、例えば、X1-Mn
合金からなることが好ましい。ここで上記組成式におい
てX1は、Ru、Rh、Ir、Pd、Ptのいずれか1
種または2種以上からなることが好ましい。上記X1-M
n合金のX1が単一の金属原子である場合のX1の含有率
の好ましい範囲は、Ruは10〜45原子%、Rhは1
0〜40原子%、Irは10〜40原子%、Pdは10
〜25原子%、Ptは10〜25原子%である。なお、
以上の記載において10〜45原子%とは、10原子%
以上で45原子%以下を意味し、「〜」で表示する数値
範囲の上限下限は全て「以上」および「以下」で規定さ
れるものとする。上記組成範囲のMn系合金は、不規則
結晶構造を有するものであるが、この不規則結晶構造と
は、面心正方晶(fct規則格子;CuAuI構造など)
のような規則的な結晶構造ではない状態を意味してい
る。即ち、ここで用いられるMn合金は、スパッタリン
グなどにより成膜された後に、上記面心正方晶などの規
則的な結晶構造(CuAuI構造など)とするための高
温でかつ長時間の加熱処理を行わないものであり、不規
則結晶構造とは、スパッタリングなどの成膜法により形
成されたままの状態、あるいはこれに通常のアニール処
理が施された状態のものである。
【0032】上記X1−Mn合金(元素X1はRu、R
h、Ir、Pd、Ptのうちのいずれか1種または2種
以上からなる。)のX1の含有率のより好ましい範囲は
1が37〜63原子%である。なお以上の記載におい
て37〜63原子%とは37原子%以上で63原子%以
下を意味し、「〜」で表示する数値範囲の上限下限は全
て「以上」および「以下」で規定されるものとする。上
記組成範囲のX1−Mn合金は、スパッタリング等の成
膜法などにより形成された状態ではX1、Mn原子の配
列順序が不規則な、面心立方格子であり、強磁性層との
境界面で交換異方性磁界はほとんど発生しないが磁界中
でアニール処理を施すことにより、面心正方格子に変態
し、強磁性層との境界面で一方向異方性の大きな交換異
方性磁界(Hex)を発生することができる。
【0033】又、上記反強磁性層44はX1−Mn−X2
合金からなるものであってもよい。ここで上記組成式に
おいて、X1は先に述べたようにRu、Rh、Ir、P
d、Ptのうちの1種または2種以上からなることが好
ましい。また、X2はAu、Ag、Mg、Al 、Si、
P、Be、B、C、Se、Ti、V、Cr、Fe、C
o、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Y、Zn、Nb、
Mo、Hf、Ta、W、Sn、Inのうちのいずか1種
または2種以上からなることが好ましい。X1とMnの
組成比は、 原子%でX1:Mn=4:6〜6:4であ
る。X2の含有率は原子%で0.2〜10原子%であ
る。
【0034】上記反強磁性層44がX1−Mn−X2合金
からなる場合にも、成膜後に、磁界中でアニール処理を
施すことにより強磁性層との境界面で一方向異方性の大
きな交換異方性磁界(Hex)を発生することができる。
上記のX1−Mn系合金あるいはX1−Mn−X2系合金
からなる反強磁性層44であるならば、ピン止め強磁性
層43との境界面に一方向異方性の交換異方性磁界を印
加することができ、強磁性層43の外部信号磁界に対す
る磁化の回転をピン止めすることができる。また、上記
1−Mn系の合金の反強磁性層44であるならば、F
e−Mnに比べて耐食性に優れ、また温度変化に対する
交換異方性磁界(Hex)の変動が少なくなる。
【0035】図4に示す構造においては、フリー強磁性
層41には強磁性層46、46でトラック方向(図4の
X方向)のバイアスを印加し単磁区化した状態でトラッ
ク方向に磁化が向けられている。図4中、矢印aに示す
方向は、フリー強磁性層41の磁化の向きである。ま
た、ピン止め強磁性層43に反強磁性層44を接触させ
て設けることにより生じる交換異方性結合により、強磁
性層43の磁化がZ方向へ固定されている。図4中、符
号bは強磁性層43の磁化の向きである。従って、図4
に示す構造であると、Y方向へ移動する磁気媒体からの
漏れ磁界が与えられると、フリー強磁性層41の磁化方
向の変化によりGMR素子層45の電気抵抗が変化する
ので、この電気抵抗の変化により磁気媒体の漏れ磁界を
検出できる。
【0036】この第一の実施形態の磁気ヘッドにおいて
は、AlとNとXとOを含む高熱伝導性の絶縁層を有す
るギャップ層が備えられたMRヘッドh1を具備するも
のであるので、ギャップ層の耐食性が優れており、MR
ヘッドを形成する際に上記ギャップ層が溶けにくく、実
用上問題のないギャップ層を有しているので、検出電流
を流したときにショートが起こることがなく、信頼性の
ある製品を提供できる。また、上記AlとNとXとOを
含む高熱伝導性の絶縁層を有するギャップ層は、膜応力
が小さいので、MRヘッドの形成時あるいは形成後に剥
離が生じることがなく、信頼性の高い製品を提供でき
る。
【0037】さらに、上記AlとNとXとOを含む高熱
伝導性の絶縁層を有するギャップ層は、熱伝導性が優れ
ているので、定常検出電流密度を上げてもギャップ層か
らこの検出電流による発熱を効率良く逃がすことができ
るので、磁気抵抗効果素子層に劣化や亀裂が生じるのを
防止でき、また、磁気抵抗効果素子層を構成する各層間
で元素が拡散するのを防止でき、GMR素子の特性の低
下といった問題が生じることがない。 従って、本発明
の磁気ヘッドによれば、上述したように定常検出電流に
よる発熱を効率良く逃がすことができるので、磁気ヘッ
ドの出力の向上が可能であり、薄膜において必要十分な
交換異方性磁界を印加することができるとともに、バル
クハウゼンノイズが生じることなく、線形応答性に優れ
た抵抗変化を得ることができ、読出性能が優れたものが
得られる。
【0038】次に、本発明の第二の実施形態の磁気ヘッ
ドの構造例について説明する。第二の実施形態の磁気ヘ
ッドが、第一の実施形態の磁気ヘッドと異なるところ
は、MRヘッドh1の磁気抵抗効果素子層として図5に
示すようなAMR素子層75が用いられている点であ
る。AMR素子層75は、Ni−Fe−Nb合金などか
らなる軟磁性層71上にTaなどからなる非磁性層72
が形成され、さらに非磁性層72上にNi−Fe合金な
どからなる強磁性層(AMR材料層)73が形成され、
さらにTa等からなる保護層74が形成されたものであ
る。
【0039】AMR素子層75が備えられたMRヘッド
の最適動作のためには、AMR効果を示す強磁性層73
に対して横バイアスと縦バイアスの2つのバイアス磁界
が必要である。横バイアス磁界は、強磁性層73の抵抗
変化を磁気媒体からの磁束に対して線形応答させるため
のものであり、このバイアス磁界は、磁気媒体の面に対
して垂直方向(図5のZ方向)であり、強磁性層73の
膜面に対して平行とされる。この横バイアス磁界は、検
出電流を電極層48からAMR素子層10に流すことに
より得ることができる。縦バイアス磁界は、強磁性層7
3が多数の磁区を形成することによって生じるバルクハ
ウゼンノイズを抑制すること、即ち、磁気媒体からこの
磁束に対してノイズの少ないスムーズな抵抗変化にする
ためのものであり、磁気媒体と強磁性層73の膜面に対
して平行(図5のX方向)に印加される。この縦バイア
ス磁界は、強磁性層73の両側に配置された強磁性層4
6,46からの漏れ磁束を利用することにより印加で
き、これにより強磁性層73を単磁区化して、バルクハ
ウゼンノイズを抑制している。
【0040】第二の実施形態の磁気ヘッドにおいては、
上記AlとNとXとOを少なくとも含む高熱伝導性の絶
縁層を有するギャップ層が備えられたMRヘッドh1を
具備するものであるので、上記第一の実施形態の磁気ヘ
ッドと同様の作用効果が得られる。なお、上述の実施形
態の磁気ヘッドにおいては、磁気抵抗効果素子層として
上述のような構成のGMR素子層45またはAMR素子
層75を用いた場合について説明したが、必ずしもこれ
に限らず他の構成のものであってもよい。
【0041】
【実施例】(実験例1)高周波マグネトロンスパッタ装
置を使用し、この装置の成膜室の内部を8.0×10-7
トール以下に減圧した後、該成膜室の内部にArと窒素
の混合ガス(アルゴン:窒素=7:3(容積比))を導
入し8×10-3トールとした。基材としてSiからなる
基板を使用し、ターゲットとしてAl−Si−Oなる組
成のターゲットを用い、スパッタ電圧800Wに設定
し、上記基板上に厚さ0.1μmのAl−N−Si−O
系のギャップ層をスパッタリングにより成膜し、幅5m
m、長さ20mmの試料(実施例1)を作製した。ま
た、比較のために成膜室の内部に混合ガスに代えて窒素
を導入し、ターゲットとしてAl板を用い、スパッタ電
圧800Wに設定した以外は上記実施例1と同様にして
Si基板上にAl−N系のギャップ層をスパッタリング
により成膜し、試料(比較例1)を作製した。
【0042】作製した試料のギャップ層の組織の構造を
X線回析法により調べた結果を図6に示す。図6に示し
た結果から比較例1のギャップ層にはAlNの結晶が析
出していることがわかる。これに対して実施例1のギャ
ップ層にはAlNの結晶と、Si34の結晶と、Al−
N−Si−Oの4元系の結晶が析出していることがわか
る。
【0043】(実験例2)Siからなる基板上にAl32
51Si98なる組成のギャップ層をスパッタリングに
より形成した以外は上記実施例1とほぼ同様にして試料
(実施例2)を作製した。実施例2の試料のギャップ層
の熱伝導性、圧縮応力、強アルカリ溶液によるエッチン
グ速度、表面電気抵抗について調べた。その結果を下記
表1に示す。ここでの熱伝導性は、図5に示したMRヘ
ッドにおいてギャップ層を表1に示す材料から構成し、
このMRヘッドに検出電流を流したときのAMR素子層
の温度上昇曲線を二次関数近似したときの係数(a値)
により評価し、a値が小さいほど熱伝導性が良いもので
あり、表1中、◎はa値が1.3以下、○はa値が1.
3〜2.2、×はa値が2.2以上である。また、ここ
での膜応力は、成膜前後の基板の反りの変化量から測定
した圧縮応力で評価し、値が大きいほど膜応力が大き
い。また、強アルカリ溶液エッチング速度は、試料のギ
ャップ層側の表面にテープを貼り、該試料を強アルカリ
溶液(商品名AZ−400K、ヘキスト社製、主成分K
OH)中に2分浸漬後、取り出したときにできる段差よ
り算出したエッチング速度の値であり、この値が小さい
程、強アルカリ溶液に対する耐食性がよい。また、表面
電気抵抗は、絶縁抵抗計を用いて測定したものである。
【0044】また、比較のためギャップ層としてAl−
N系を用いた試料(比較例1)と、アルミナ(Al
23)を用いた試料(比較例2)と、Al−N−Si系
(Si含有量は組成比で2at%)を用いた試料(比較
例3)を製造して、同様にギャップ層の熱伝導性、圧縮
応力、強アルカリ溶液によるエッチング速度、表面電気
抵抗について調べた。その結果を下記表1に合わせて示
す。
【0045】
【表1】
【0046】表1に示した結果から明らかなように実施
例2のAl3251Si98なる組成のギャップ層は、比
較例2のアルミナ(Al23)からなるギャップ層より
も熱伝導性が優れている。また、実施例2のギャップ層
は、比較例1のAlNからなるギャップ層よりも膜応力
が小さい。さらに、実施例2のギャップ層は、比較例
1、比較例2のギャップ層や、比較例3のAl−N−S
i系(Siの含有量2at%)のギャップ層よりも強ア
ルカリ溶液エッチング速度が小さく、強アルカリ溶液に
対する耐食性が優れていることがわかる。また、実施例
2のギャップ層の表面電気抵抗は、実用上問題ない値で
ある。また、実施例2のギャップ層の水に対する耐食性
を、試料を水に浸漬する以外は上記強アルカリ溶液に対
する耐食性を調べる方法と同様にして調べたところ、比
較例1乃至比較例3のギャップ層よりも水に対する耐食
性が良好であった。
【0047】(実験例3)高周波マグネットロンスパッ
ッタ装置を用い、Siからなる基板上に、複数のターゲ
ットを用いて、厚さ1000オングストロームで、Al
3251Si98なる組成の下部ギャップ層と、積層体を
順次成膜した。ここでの積層体は、下部ギャップ層側か
ら軟磁性層(Ni−Fe−Nb合金膜)、非磁性層(T
a)、強磁性層(Ni−Fe合金膜)、保護層(Ta
膜)の順に積層した。
【0048】得られた積層体に対し、フォトリソグラフ
ィープロセスとイオンミリングによりトラック幅(感磁
部分の幅)の部分を残して積層体の両端部を除去してA
MR素子層を作製し、このAMR素子層の両側に、厚さ
300オングストロームの強磁性層(Co−Pt合金)
を設け、各強磁性層上に厚さ50オングストロームの非
磁性層(Ta)と厚さ1200オングストロームの電極
層(Cr)をスパッタにより積層し、この積層の際に上
記の印加磁界と90゜異なる方向に200 Oeの磁界
を印加した。最終的に、トラック幅2μmとなるように
フォトリソプロセスによりパターニングし、AMR素子
試料(実施例3)を作製した。
【0049】以上の製造方法で得られたAMR素子試料
(実施例3)に流す検出電流を変更したときのAMR素
子層温度の上昇率について調べた。その結果を図7に示
す。なお、ここでのAMR素子層温度上昇率の測定は、
AMR素子に一定(15mA)の検出電流を流してオー
ブンに入れ、温度25゜C〜145゜Cに上げていった
ときの温度と抵抗との関係(図8)を予め調べておき、
外部温度25゜Cと一定とし、実施例3のAMR素子試
料を備えたAMRヘッドに流す電流を上げていったとき
の電流と抵抗との関係を調べ、ここで得られた抵抗値
と、先に調べた温度と抵抗との関係から(すなわち抵抗
値を媒体として求める)AMR素子層の温度を求めるこ
とができる。また、比較のために下部ギャップ層をAl
23(アルミナ)から構成した以外は上記実施例3と同
様のAMR素子試料(比較例4)を作製し、この比較例
4のAMR素子試料を備えたAMRヘッドに流す定常検
出電流を変更したときのAMR素子層温度の上昇率
(%)について調べた結果を図7に合わせて示す。
【0050】図7に示した結果から明らかなように下部
ギャップ層をAl3251Si98なる組成の絶縁層から
構成した実施例3のAMR素子試料は、下部ギャップ層
をAl23から構成した比較例4のAMR素子試料より
も検出電流を大きくしていったときのAMR素子層の温
度上昇率が小さく、検出電流による発熱を効率良く逃が
すことができることがわかる。
【0051】(実験例4)ギャップ層を構成するAlと
NとSiとOの組成比を変更する以外は上記実施例1と
同様にして試料(実施例4乃至6)を作製した。ここで
作製した実施例4のギャップ層はAl4151Si62
る組成からなるもの、実施例5のギャップ層はAl32
51Si98なる組成からなるもの、実施例6のギャップ
層はAl3250Si810なる組成からなるものであ
る。作製した実施例4の試料のギャップ層の組織の構造
をX線光電子分光法(XPS)により調べた結果を図9
乃至図12に示す。作製した実施例5の試料のギャップ
層の組織の構造をX線光電子分光法(XPS)により調
べた結果を図13乃至図16に示す。作製した実施例6
の試料のギャップ層の組織の構造をX線光電子分光法
(XPS)により調べた結果を図17乃至図20に示
す。
【0052】図9乃至図12、図13乃至図19、図1
7乃至図20に示した結果から実施例4〜実施例6の試
料は、AlとNが結合していると考えられるピークと、
SiとNが結合していると考えられるピーク、SiとO
が結合していると考えられるピークが認められる。図1
4、図18のSiとSiが結合していると考えられるピ
ークは図10のSiとSiが結合していると考えられる
ピークより小さくなっており、また、図15のNがSi
と結合していると考えられるピークは図12のNがSi
と結合していると考えられるピークより大きいことが認
められ、図20のOがSiと結合していると考えられる
ピークは図16のOがSiと結合していると考えられる
ピークより大きいことが認められる。これらのことか
ら、Al−N−Si−O系のギャップ層においては、S
iとOの添加量が多くなると、NまたはOと結合してい
るSiが多くなっていることが分かる。
【0053】(実験例5)Al−N−Si−O系の組成
からなるギャップ層を形成する際にSiの添加量を変更
した以外は上記実施例1のものと同様にして試料を作製
した。ここで作製した試料のギャップ層中のOの含有率
は、約8at%であった。ついで、作製した試料のギャ
ップ層の熱伝導性、圧縮応力、強アルカリ溶液によるエ
ッチング速度、表面抵抗について上記実験例2と同様に
して調べた。その結果を図21に示す。図21は、ギャ
ップ層の熱伝導性、耐食性、膜応力、表面電気抵抗と、
ギャップ層中のSi添加量依存性を示すグラフである。
図21のグラフ中の熱伝導性等の各特性と、Si添加量
との関係を示す直線の下方の数値は、Siの添加量(a
t%)であり、上記直線の上方の数値は、熱伝導性等の
各特性の値である。なお、図21中の一点鎖線は、比較
のためにアルミナから構成した比較例2のギャップ層の
熱伝導性、耐食性、膜応力、表面電気抵抗を示すもので
ある。
【0054】図21に示した結果から明らかなようにギ
ャップ層をAl−N−Si−O系の組成から構成する場
合、Siの含有量を2〜20at%(原子%)とするこ
とにより、アルミナより熱伝導性およびアルカリ溶液に
対する耐食性が良好であり、また、アルミナより膜応力
が小さいものが得られており、また、実用上問題のない
表面電気抵抗が得られることがわかる。さらに好ましく
は、Siの含有量を5〜15at%(原子%)とすれ
ば、アルミナより熱伝導性が格段に優れ、アルカリ溶液
に対する耐食性が良好であるものが得られることがわか
る。このようにAl−N−Si−O系のギャップ層が、
アルミナからなるギャップ層よりアルカリ溶液に対する
耐食性が良好であるのは、図6に示したようにSiとN
との化合物であるSi34の結晶が析出しているため、
あるいは図9乃至図20に示したようにSiがNまたは
Oと化学的に結合しているためであると考えられる。ま
た、Siの含有量が2〜20at%(原子%)であるA
l−N−Si−O系のギャップ層の水に対する耐食性
を、試料を水に浸漬する以外は上記強アルカリ溶液に対
する耐食性を調べる方法と同様にして調べたところ水に
対する耐食性も良好であった。
【0055】(実験例6)Al−N−Si−O系の組成
からなるギャップ層を形成する際に酸素の添加量を変更
した以外は上記実施例1のものと同様にして試料を作製
した。ここで作製した試料のギャップ層中のSiの含有
率は、約9at%であった。ついで、作製した試料のギ
ャップ層の熱伝導性、圧縮応力、強アルカリ溶液による
エッチング速度、表面抵抗について上記実験例2と同様
にして調べた。その結果を図22に示す。図22は、ギ
ャップ層の熱伝導性、耐食性、膜応力、表面電気抵抗
と、ギャップ層中のO添加量依存性を示すグラフであ
る。図22のグラフ中の熱伝導性等の各特性と、O添加
量との関係を示す直線の下方の数値は、Oの添加量(a
t%)であり、上記直線の上方の数値は、熱伝導性等の
各特性の値である。なお、図22中の一点鎖線は、比較
のためにアルミナから構成した比較例2のギャップ層の
熱伝導性、耐食性、膜応力、表面電気抵抗を示すもので
ある。
【0056】図22に示した結果から明らかなようにギ
ャップ層をAl−N−Si−O系の組成から構成する場
合、Oの含有量を0〜20at%(原子%)とすること
により、アルミナより熱伝導性およびアルカリ溶液に対
する耐食性が良好であり、また、アルミナより膜応力が
小さいものが得られており、また、実用上問題のない表
面電気抵抗が得られることがわかる。さらに好ましく
は、Oの含有量を5〜15at%(原子%)とすれば、
アルミナより熱伝導性が格段に優れ、アルカリ溶液に対
する耐食性が良好であり、また、アルミナより膜応力が
小さいものが得られることがわかる。このようにAl−
N−Si−O系のギャップ層が、アルミナからなるギャ
ップ層よりアルカリ溶液に対する耐食性が良好であるの
は、図9乃至図20に示したようにSiがNまたはOと
化学的に結合しているためであると考えられる。また、
Oの含有量が0〜20at%(原子%)であるAl−N
−Si−O系のギャップ層の水に対する耐食性を、試料
を水に浸漬する以外は上記強アルカリ溶液に対する耐食
性を調べる方法と同様にして調べたところ水に対する耐
食性も良好であった。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明の薄膜磁気ヘ
ッドによれば、ギャップ層がAlとNとXとOを少なく
とも含む高熱伝導性の絶縁層(上記XはSi,B,G
e,Cのうちから選択される1種または2種以上の元
素)を有するようにしたことにより、定常検出電流によ
る発熱を効率良く逃がすことができるので、磁気ヘッド
の出力の向上が可能であり、薄膜において必要十分な交
換異方性磁界を印加することができるとともに、バルク
ハウゼンノイズを生じることなく、線形応答性に優れた
抵抗変化を得ることができ、読出性能が優れたものが得
られる。また、AlとNとXとOを少なくとも含む高熱
伝導性の絶縁層を有するギャップ層は、強アルカリ溶液
や水に対する耐食性が特に優れており、また、膜応力が
小さいのでMRヘッドの形成時あるいは形成後に剥離す
ることがなく、信頼性のある製品を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる薄膜磁気ヘッドの第一の実施
形態を示す斜視図である。
【図2】 図1に示す薄膜磁気ヘッドの要部を示す断面
図である。
【図3】 図1に示す薄膜磁気ヘッドの一部を断面とし
た斜視図である。
【図4】 図1に示す薄膜磁気ヘッドに備えられるMR
ヘッドの構造を示す断面図である。
【図5】 本発明に係わる薄膜磁気ヘッドの第二の実施
形態に備えられるMRヘッドの構造を示す断面図であ
る。
【図6】 実施例1の試料のAl−N−Si−O系のギ
ャップ層と比較例1の試料のAl−N系のギャップ層の
組織の構造のX線回析図形を示すグラフである。
【図7】 MRヘッドに流す定常検出電流とAMR素子
層温度上昇率(%)の関係を示すグラフである。
【図8】 MRヘッドに一定の検出電流を流した状態で
温度を上げていったときの温度と抵抗との関係を示すグ
ラフである。
【図9】 実施例4の試料のAl4151Si62なる組
成からなるギャップ層の表面の光電子スペクトルを示す
図である。
【図10】 実施例4の試料のAl4151Si62なる
組成からなるギャップ層の表面の光電子スペクトルを示
す図である。
【図11】 実施例4の試料のAl4151Si62なる
組成からなるギャップ層の表面の光電子スペクトルを示
す図である。
【図12】 実施例4の試料のAl4151Si62なる
組成からなるギャップ層の表面の光電子スペクトルを示
す図である。
【図13】 実施例5の試料のAl3251Si98なる
組成からなるギャップ層の表面の光電子スペクトルを示
す図である。
【図14】 実施例5の試料のAl3251Si98なる
組成からなるギャップ層の表面の光電子スペクトルを示
す図である。
【図15】 実施例5の試料のAl3251Si98なる
組成からなるギャップ層の表面の光電子スペクトルを示
す図である。
【図16】 実施例5の試料のAl3251Si98なる
組成からなるギャップ層の表面の光電子スペクトルを示
す図である。
【図17】 実施例6の試料のAl3250Si810
る組成からなるギャップ層の表面の光電子スペクトルを
示す図である。
【図18】 実施例6の試料のAl3250Si810
る組成からなるギャップ層の表面の光電子スペクトルを
示す図である。
【図19】 実施例6の試料のAl3250Si810
る組成からなるギャップ層の表面の光電子スペクトルを
示す図である。
【図20】 実施例6の試料のAl3250Si810
る組成からなるギャップ層の表面の光電子スペクトルを
示す図である。
【図21】 ギャップ層の熱伝導性、耐食性、膜応力、
表面電気抵抗と、ギャップ層中のSi添加量依存性を示
すグラフである。
【図22】 ギャップ層の熱伝導性、耐食性、膜応力、
表面電気抵抗と、ギャップ層中のO添加量依存性を示す
グラフである。
【図23】 従来のAMRヘッドの構造の例を示す断面
図である。
【図24】 従来のGMRヘッドの構造の例を示す断面
図である。
【符号の説明】
45・・・GMR素子層(磁気抵抗効果素子層)、48・・・
電極層、50・・・薄膜磁気ヘッド、h1・・・MRヘッド、
53・・・下部シールド層、54・・・下部ギャップ層、56
・・・上部ギャップ層、57・・・上部シールド層、75・・・
AMR素子層(磁気抵抗効果素子層)。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部シールド層上に下部ギャップ層を介
    して形成された磁気抵抗効果素子層と、該磁気抵抗効果
    素子層に検出電流を与える電極層と、該電極層の上に上
    部ギャップ層を介して形成された上部シールド層を少な
    くとも備えてなり、前記下部ギャップ層と上部ギャップ
    層の少なくとも一方が、AlとNとSiとOからなる
    熱伝導性の絶縁層を有し、該高熱伝導性の絶縁層は、AlNの微細結晶粒からなる
    微細結晶と、SiとNとOを含む結晶とからなる組織、
    あるいはAlNの微細結晶粒からなる微細結晶相と、S
    iとNとOを含む非晶質相との混相からなる組織から構
    成されており、しかも 前記高熱伝導性の絶縁層中のSi
    は組成比で5原子%から15原子%含まれており、Oは
    組成比で5原子%から15原子%含まれていることを特
    徴とする薄膜磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記高熱伝導性の絶縁層中のSiとOが
    化学的に結合し、SiとNが化学的に結合していること
    を特徴とする請求項1に記載の薄膜磁気ヘッド。
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