JP3344209B2 - カメラ - Google Patents

カメラ

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JP3344209B2
JP3344209B2 JP11456096A JP11456096A JP3344209B2 JP 3344209 B2 JP3344209 B2 JP 3344209B2 JP 11456096 A JP11456096 A JP 11456096A JP 11456096 A JP11456096 A JP 11456096A JP 3344209 B2 JP3344209 B2 JP 3344209B2
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俊宏 濱村
努 本田
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ミノルタ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撮影レンズ透過光
を分割して銀塩フィルムによる静止画撮影と光電変換素
子によるビデオ撮影を行うカメラに関するものであり、
特に、フォーカシングのための合焦状態の検出に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、撮影レンズを透過して入射した撮
影対象からの光を2分割し、分割光の一方を銀塩フィル
ムに導き他方を光電変換素子(CCD)に導いて、写真
撮影とビデオ撮影を行うカメラが提案されている。この
ようなカメラは、銀塩フィルムを用いた静止画撮影の特
徴とビデオカメラによる動画撮影の特徴と併せもつこと
に加え、同一光を用いて動画と静止画を記録することに
よる新たな特徴を備えたものとなる。
【0003】例えば、動画撮影中に静止画を銀塩フィル
ムに撮影することが可能になる。ここで得られる静止画
は、共通の撮影レンズを透過した光を記録したものであ
るから、動画のアングルと完全に一致する。また、一般
のビデオカメラに採用されているように、ビデオ撮影用
のCCDに表示装置、例えば液晶表示装置(LCD)を
組み合わせてファインダーとして利用することも可能で
ある。
【0004】このようなカメラでは、撮像素子として設
けられているCCDが測距素子としても機能する。すな
わち、撮影レンズの焦点位置をCCDで撮影した画像に
基づいて調節することにより、撮影対象の合焦像をCC
Dに結像させることができる。しかも、銀塩フィルムに
は同一の撮影レンズを透過した光が導かれるから、CC
Dは銀塩フィルム上の像の合焦状態を検出するためにも
用いることができる。このため、従来提案されているカ
メラでは、銀塩フィルムの像の合焦状態を検出するため
に専用の測距素子を備えることなく、CCDをこの用途
に兼用している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、銀塩フィル
ム上の像の合焦状態をCCDによって厳密に検出するた
めには、分割後の銀塩フィルムに至る光路長とCCDに
至る光路長を等しくしなければならない。この条件下で
CCDと銀塩フィルムとで同一範囲の像を撮影するため
には、CCDの大きさを銀塩フィルムの1コマの大きさ
と同じにする必要が生じる。このような大きさのCCD
は極めて高価である上、カメラの大型化を招くことにな
り好ましくない。
【0006】分割後のCCDに至る光路長を銀塩フィル
ムに至る光路長よりも長く設定し、光束を細めてCCD
に導く構成としたカメラもある。このカメラでは、小型
のCCDを用いることができるが、CCDでは銀塩フィ
ルムに比べて縮小された像を撮影することになる。した
がって、CCDに対する被写界深度が深くなり、CCD
による合焦状態の検出精度は低下する。銀塩フィルムの
解像度は高く、その特長を十分に生かすには合焦状態を
高精度で検出する必要があるが、このCCDでは銀塩フ
ィルムに望まれる精度で合焦状態を検出することはでき
ない。
【0007】また、上記のように撮像素子としてのCC
Dを銀塩フィルムの像とCCDの像の合焦状態の検出に
兼用する構成では、その検出方式はただ1つに限られる
ことになる。その検出方式が十分に機能しない撮影条件
では、銀塩フィルムの像を合焦させることもCCDの像
を合焦させることもできなくなるという問題が生じる。
【0008】本発明は、2つの撮影部を有し、それぞれ
の撮影部に適する合焦状態の検出を行うとともに、合焦
状態の検出に関して撮影条件からの制約を受けにくいカ
メラを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、撮影対象からの光を第1の光と第2の
光に分割する光分割手段と、第1の光を受けてこの光の
像を撮影する第1の撮影手段と、第2の光を受けてこの
光の像を撮影する第2の撮影手段と、撮影対象からの光
を光分割手段に導く主光学系と、第2の光を光分割手段
から第2の撮影手段に導くリレー光学系とを有するカメ
ラにおいて、第1の撮影手段における第1の光の像の合
焦状態を検出する第1の検出手段と、第2の撮影手段に
おける第2の光の像の合焦状態を検出する第2の検出手
段とを備え、第1および第2の検出手段のうち一方の検
出手段が合焦状態を検出できないときに、その合焦状態
を他方の検出手段が検出した合焦状態に基づいて検知す
るようにする。
【0010】この構成のカメラは、主光学系を透過した
撮影対象からの光を光分割手段によって第1および第2
の光に分割し、第1および第2の撮影手段によって撮影
する。撮影手段としては、例えば銀塩感光方式や光電変
換方式によるものを使用することができるが、第1、第
2の撮影手段を同じ方式にしてもよく異なる方式にして
もよい。それぞれの撮影手段の像の合焦状態、すなわち
合焦であるか否かおよび非合焦であればその方向と程
度、は第1および第2の検出手段によって個別に検出す
る。合焦状態の検出は、例えば位相差検出方式やコント
ラスト検出方式により行うことができるが、第1および
第2の検出手段は同じ方式によるものであっても異なる
方式によるものであってもよい。
【0011】第1の光および第2の光は主光学系を透過
した同一光を分割したものであるから、主光学系の焦点
位置の変化は第1の光の像の合焦状態と第2の光の像の
合焦状態の両方に変化をもたらす。したがって、これら
2つの像の合焦状態は互いに相関することになり、一方
の像の合焦状態を他方の像の合焦状態から検知すること
が可能である。ここで、第1、第2の検出手段の一方が
合焦状態を検出できないときに、その合焦状態を他方の
検出手段が検出した合焦状態に基づいて検知するように
したことで、少なくとも一方の検出手段が合焦状態を検
出し得る限り、第1の撮影手段および第2の撮影手段の
双方における合焦状態を知ることができる。
【0012】上記構成のカメラに、第1の撮影手段にお
ける第1の光の像の合焦状態と第2の撮影手段における
第2の光の像の合焦状態の偏差を記憶した記憶手段を備
えて、第1および第2の検出手段のうち一方の検出手段
が合焦状態を検出できないときに、その合焦状態を他方
の検出手段が検出した合焦状態と記憶手段に記憶してい
る偏差に基づいて検知する。
【0013】第1および第2の撮影手段の像の合焦状態
は、それぞれ他方の像の合焦状態から検知することがで
きが、第2の光の光路にはリレー光学系が存在するた
め、第2の撮影手段の像の合焦状態は第1の撮影手段の
像の合焦状態と完全に一致するとは限らず、両者に偏差
が生じ得る。この偏差を記憶手段に記憶しておき、一方
の像の合焦状態を他方の像の合焦状態から検知する際に
用いる。これにより、一方の検出手段が合焦状態を検出
できないときでも、その合焦状態を正確に検知すること
が可能になる。
【0014】前記構成のカメラにおいて、具体的には、
第1の検出手段は位相差検出方式により、第2の検出手
段はコントラスト検出方式により合焦状態を検出するも
のとする。
【0015】さらに、撮影する像の全領域のうち合焦状
態検出の対象とする領域を指定する指定手段を備えて、
この指定手段によって指定された領域が、第1の検出手
段が合焦状態を検出する領域の外にあるときに、第1の
撮影手段の像の合焦状態を第2の検出手段が検出した合
焦状態に基づいて検知するようにしてもよい。
【0016】第1の検出手段は、第1の撮影手段におけ
る像の所定の一部領域の合焦状態を検出する。また、使
用者は撮影する像のどの領域を合焦状態検出の対象とし
たいかを指定手段によって指定する。指定された領域が
第1の検出手段が合焦状態を検出する領域外にあると
き、第1の検出手段によっては合焦状態を検出すること
ができない。このとき、第2の検出手段が検出した第2
の撮影手段の像の合焦状態に基づいて、第1の撮影手段
の像の合焦状態を検知する。
【0017】位相差検出方式で合焦状態を検出し得る範
囲は狭く、コントラスト検出方式で合焦状態を検出し得
る範囲は広い。第1の検出手段が位相差検出方式で第2
の検出手段がコントラスト検出方式であるとき、第1の
検出手段には合焦状態を検出し得ない領域が生じるが、
第2の検出手段は第1の検出手段が検出し得ない領域に
ついても第2の撮影手段の像の合焦状態を検出するよう
に設定することができる。さらに、第2の検出手段は第
2の撮影手段の像の全領域について合焦状態を検出する
ように設定することもできる。この場合、指定された領
域は第2の検出手段が合焦状態を検出する領域に必ず含
まれるから、常に第1の撮影手段の像の合焦状態の検知
が可能になる。
【0018】第1の検出手段が位相差検出方式により、
第2の検出手段がコントラスト検出方式により合焦状態
を検出する構成のとき、第1の検出手段が検出した合焦
状態に基づいて、第2の撮影手段における第2の光の像
の合焦からのずれの方向を検知するようにしてもよい。
【0019】位相差検出方式では、非合焦の像の合焦か
らのずれ量とずれの方向を直接検出することができる。
一方、コントラスト検出方式では、ずれ量は直接検出で
きるがずれの方向を直接検出することはできない。第1
の検出手段が検出した合焦状態に基づいて第2の撮影手
段の像の合焦からのずれの方向を検知することにより、
第2の撮影部の像の合焦状態を速やかに知ることができ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明のカメラの構成を図1に示
す。このカメラはカメラ本体Cと撮影レンズLが別体に
構成されており、種々の交換レンズをカメラ本体Cに装
着することができる。ここでは1例としてズームレンズ
を撮影レンズLとして装着した場合を示している。
【0021】カメラは、撮影レンズLを透過して入射し
た光を2つの光束に分割して、一方の光束を銀塩フィル
ムに導いて銀塩フィルムを感光させて記録するととも
に、他方の光束をCCDに導いてビデオ信号を記録する
構成である。カメラ本体Cには表示装置が設けられてお
り、CCDの出力から生成されるビデオ信号を表示する
ことで、CCDと表示装置がファインダーとしても機能
する。カメラの各構成要素の説明に先立ち、カメラの機
能および動作の概要を説明する。
【0022】<撮影モード>カメラは次の4モードのい
ずれかで撮影を行う。 PHモード:銀塩フィルムによる撮影のみを行う。 MVモード:CCDによる動画ビデオ撮影のみを行う。 PMモード:銀塩フィルムによる撮影とCCDによる動
画ビデオ撮影を同時に行う。 SVモード:静止ビデオを撮影し記録する。
【0023】<露光制御モード>銀塩フィルムおよびC
CDの露光は次の4モードで制御される。 Aモード:設定された絞り値を優先し、シャッター速度
を調節する。 Sモード:設定されたシャッター速度を優先し、絞り値
を調節する。 Pモード:あらかじめ定められたプログラムラインに従
って絞り値とシャッター速度を調節する。 Mモード:設定された絞り値とシャッター速度を使用す
る。
【0024】<焦点調節モード>銀塩フィルムおよびC
CDでの撮影における結像位置の調節、すなわち焦点調
節は次の2モードで行われる。 AFモード:自動焦点調節。 MFモード:手動焦点調節。
【0025】<ビデオ再生モード>ビデオ信号の再生は
次のモードで行われる。 Vモード:記録済みのビデオ信号を映像として再生す
る。
【0026】このほか、磁気媒体を塗布して撮影情報を
磁気媒体に記録するようにした次世代の銀塩フィルムを
対象とし、記録されている撮影情報の編集を行うための
Eモードも備えている。ズームレンズの焦点距離の調節
は、ズーミング用レンズ群をモーターで駆動するパワー
ズーム方式である。
【0027】次に図1を参照してカメラの各構成要素に
ついて説明するが、カメラ本体Cに設けられた部材には
Cで始まる符号を付し、撮影レンズLに設けられた部材
にはLで始まる符号を付す。
【0028】撮影レンズLの固定鏡筒L13の外面に
は、その周方向に回転する操作環L01およびL03が
設けられている。これらは使用者が操作して回転させる
ものである。操作環L01の内側には操作環L01の回
転を検出するためのエンコーダL02が、操作環03の
内側には操作環L03の回転を検出するエンコーダL0
4が設けられている。操作環L01は撮影レンズLの焦
点位置を調節するためのものであり、操作環L03は焦
点距離を調節するためのものである。
【0029】L05は撮影レンズLの設定されている焦
点距離を検出する焦点距離検出部である。L07は撮影
レンズの焦点距離を変化させるズームモーター、L08
はズームモーターL07の回転状態を検出するズームモ
ーターモニター部である。L09は焦点位置の調節を行
うフォーカスモーター、L11は絞り、L12は絞りL
11の開閉を行う絞り制御部、L10は焦点調節をAF
モードとMFモード間で切り替えるために使用者によっ
て操作されるAF/MF切換スイッチである。L06は
撮影レンズLの焦点距離、焦点位置および絞り調節の制
御を行うための演算制御部でありマイクロコンピュータ
より成る(以下、レンズマイコンともいう)。
【0030】AF/MF切換スイッチL10がMFモー
ド側に設定されているとき、焦点位置調節のための操作
環L01が操作されると、その回転がエンコーダL02
によって検出され演算制御部L06に伝えられる。演算
制御部L06はエンコーダL02の検出出力を演算処理
し、その結果に基づいてフォーカスモーターL09を駆
動してフォーカス調節を行う。焦点距離調節のための操
作環L03が操作されると、その回転がエンコーダL0
4によって検出され演算制御部L06に伝えられる。演
算制御部L06はエンコーダL04の出力を演算処理
し、その結果に基づいてズームモーターL07を駆動し
てズーム調節を行う。演算制御部L06は、また、制御
信号を絞り制御部L12に与えて絞りL11の開閉を制
御し、撮影レンズLを通過する光束を規制する。この絞
り制御のための情報は、カメラ本体Cから演算制御部L
06に与えられる。
【0031】カメラ本体C上部には、フラッシュ&ライ
トFを装着することができる。フラッシュ&ライトF
は、閃光を発することおよび定量光を継続的に発するこ
とができ、被写体を短時間または長時間照射する。いず
れも被写体の光量不足を補う目的に使用されるが、主と
して、閃光は銀塩フィルムでの撮影に用いられ定量光は
CCDでの撮影に用いられる。フラッシュ&ライトFの
発光は、内蔵の制御部F01によって制御される。
【0032】カメラ本体Cには、カメラ本体の制御を行
うための、マイクロコンピュータより成る演算制御部
(以下、メインマイコンともいう)C01が備えられて
いる。メインマイコンC01は、後述するように、銀塩
フィルムの像とCCDの像を同時に合焦にするために必
要な情報を記憶した不揮発性メモリーC40を有してい
る。メインマイコンC01は、本体の制御のみならず、
交信用接点C30を介してレンズマイコンL06と交信
し、交信用接点C20を介してフラッシュ&ライト制御
部F01と交信して、撮影動作に必要な情報の取得や制
御命令の供与を行う。
【0033】具体的には、レンズマイコンL06から、
開放絞り値および最長・最短焦点距離をはじめとする撮
影レンズL固有の固定情報や、AF/MF切換スイッ
チ、焦点距離および焦点位置等のその時点で設定されて
いる状況に関する情報を取得し、レンズマイコンL06
には、絞り値や焦点位置等の撮影に際し設定すべき条件
に関する情報を供与する。フラッシュ&ライト制御部F
01からは、最大・最小照射角をはじめとする固定情報
に加え、発光準備の完了等個々の発光の動作制御に必要
な情報を取得し、制御部F01には、設定すべき照射角
に関する情報ならびに発光の開始および停止を指示する
信号を供与する。
【0034】カメラ本体Cにおいて、C04はハーフミ
ラーであり、撮影レンズLを通過してきた光を透過光と
反射光に分割し、銀塩フィルムを使用する第1の撮影部
とCCDを使用する第2の撮影部とに導く。C07はシ
ャッター、C06はシャッターC07の駆動部、C09
は銀塩フィルムC08を供給するフィルム供給部であ
り、これらが第1の撮影部を構成する。
【0035】C05はハーフミラーC04の後方に設け
られた可動の全反射ミラーであり(以下、サブミラーと
もいう)、ハーフミラーC04透過光を下方に反射させ
る。サブミラーC05は第1の撮影部によって撮影が行
われるときには、不図示の機構により、ハーフミラーC
04からフィルムC08に到る光束を遮ることがない位
置に退避させられる。
【0036】サブミラーC05の下方には合焦状態検出
部(以下、AFモジュールともいう)C02が設けられ
ている。AFモジュールC02は第1の撮影部における
合焦状態を検出する。AFモジュールC02による合焦
状態の検出に関しては後に詳述する。
【0037】C03は、通常時の被写体の明るさとフラ
ッシュ&ライトFの発光による被写体照射時の明るさを
検出するための測光・調光部をなす受光素子であり(以
下、AEセンサーともいう)、シャッターC07または
フィルムC08の反射光を検出するように配設されてい
る。AFモジュールC02およびAEセンサーC03の
出力はメインマイコンC01に与えられ、それぞれフォ
ーカス制御および露光制御に利用される。
【0038】撮影モードが銀塩フィルムによる撮影を行
うPHまたはPMモードに設定されているとき、不図示
のシャッターレリーズ釦が操作されると、メインマイコ
ンC01は、後述する合焦制御後にサブミラーC05を
退避させるとともに、シャッター駆動部C06に制御信
号を与えてシャッターC07を開放させる。設定されて
いるシャッター速度に対応する時間が経過したとき、メ
インマイコンC01は、シャッター駆動部C06に制御
信号を与えてシャッターC07を閉止させ、サブミラー
C05を復帰させる。この間、撮影レンズLおよびハー
フミラーC04を透過した光によって銀塩フィルムC0
8が感光し撮影が行われる。シャッター閉止後、メイン
マイコンC01はフィルム供給部C09に制御信号を与
えて、銀塩フィルムC08を1コマ分給送させ、次の撮
影に備える。
【0039】ハーフミラーC04の上方にはコンデンサ
ーレンズC10および全反射ミラーC11が備えられて
おり、ハーフミラーC04による反射光はコンデンサー
レンズC10によって光束を細くされた後、ミラーC1
1によってカメラ本体後方側に導かれる。C13はND
フィルターであり、光の透過率を全透過から数段階で変
えることができるように構成されている。この光透過率
はNDフィルター制御部C15によって設定される。
【0040】C14は移動可能なレンズと絞りC18を
有するリレー光学系である。第1の撮影部と後述の第2
の撮影部の撮影面積は異なるが、両撮影部の撮影画角は
リレー光学系C14によってほぼ一致させられている。
C19はリレー光学系C14の制御部であり、リレー光
学系の可動レンズの移動と絞りC18の設定を行う駆動
部と、可動レンズの位置と設定されている絞りの大きさ
とを検出する検出部より成る。制御部C19が可動レン
ズを光軸に沿って移動させることにより、リレー光学系
C14の焦点位置の調節が行われる。
【0041】C16は光学ローパスフィルター、C17
はIR(赤外)カットフィルター、C21は撮像素子で
あるCCD、C23は撮像素子C21を駆動するCCD
駆動部、C22は撮像素子C21のアナログ出力をサン
プリングしてさらにディジタル信号に変換する撮像処理
部(以下、A/Dコンバータともいう)、C24はA/
DコンバータC22の出力を処理し画像信号に変換する
画像処理部であり、これらが第2の撮影部を構成する。
【0042】前述のNDフィルターC13とリレー光学
系C14の絞りC18は、撮像素子としての銀塩フィル
ムとCCDの感度の違い、および第2の撮影部に導かれ
る光のコンデンサーレンズC10やリレー光学系C14
による単位面積当たりの光量の増大を補正するために設
けられている。いずれによっても、第2の撮影部に導か
れる光量を減少させることが可能である。絞りC18に
より光束を規制して光量を減少させるときには、第2の
撮影部の被写界深度が深くなる。一方、NDフィルター
C13によって光を吸収し減弱させるときには、第2の
撮影部の被写界深度は影響を受けない。このような特性
の差による画像への影響を考慮して、NDフィルターC
13と絞りC18とを適宜選択して、あるいは両者を組
み合わせて用いることができる。
【0043】第2の撮影部の画像を記録する媒体として
は、磁気テープ、磁気ディスク等の磁気媒体、ディジタ
ルビデオディスク(DVD)、ミニディスク(MD)等
の光媒体、あるいは、フラッシュメモリ等の半導体記憶
媒体等、種々のものを利用することができる。ここで
は、家庭用VTR装置によって手軽に画像の再生鑑賞が
できるように、記録媒体として磁気テープC28を使用
している。
【0044】C26は磁気テープC28の書き込みと読
み出しを行う磁気ヘッド、C36は磁気テープC28の
駆動部、C25は画像信号のエンコードとデコードを行
う記録再生部である。画像処理部C24の画像信号は記
録再生部C25によって磁気ヘッドC26を介して磁気
テープC28に記録され、磁気テープC28に記録され
ている画像信号は磁気ヘッドC26により読み出され記
録再生部C25によって再生される。C27は画像を表
示する表示部であり(以下、EVFともいう)、カラー
の液晶表示装置(LCD)から成る。第2の撮影部によ
って撮影が行われているときには、表示部C27はファ
インダーモニターとして機能し、磁気テープC28の画
像が再生されているときには、表示部C27は再生モニ
ターとして機能する。
【0045】C31はカメラ本体前部に設けられたマイ
クロフォンC34で集音した音声を処理する音声処理部
である。音声処理部C31の出力である音声信号は記録
再生部C25に与えられて、画像処理部C24からの画
像信号とともに磁気テープC28に記録される。C33
はスピーカーであり、磁気テープC28の画像再生時に
再生音声を出力する。C29は電源部であり、カメラ本
体C、撮影レンズL、フラッシュ&ライトFに電力を供
給する。
【0046】COPは操作部であり、釦、レバー、スイ
ッチ等の操作部材で構成されている。使用者は、操作部
COPの部材を操作することにより、撮影モード、露光
制御モードの設定や、設定したモードでの撮影に必要な
情報、例えば露光制御がSモードのときのシャッター速
度、の入力を行う。操作部COPに設けられたシャッタ
ーレリーズ釦は、第1ストロークで自動焦点調節を開始
させるための信号S1ONを出力し、さらに深い第2ス
トロークで第1の撮影部による撮影を開始させるための
信号S2ONを出力する。C35はカメラの状態を表示
する表示部であり、LCDより成る。表示部C35は、
設定されているモードや電源部C29の電力残量等のカ
メラに関する情報を表示する。
【0047】C32は外部機器との接続を行うコネクタ
ー部であり、メインマイコンC01、画像処理部C2
4、および音声処理部C31を他の電子機器と接続す
る。コネクター部C32を介して外部からメインマイコ
ンC01に制御情報を与えてカメラの動作制御をするこ
とや、画像信号および音声信号を外部機器に供給するこ
とができる。また、音声処理部C31は外部機器から与
えられる音声信号を、マイクC34による音声信号に代
えてあるいは重ねて、磁気テープC28に記録すること
ができる。コネクターC32は、カメラを組立後調整す
るときに調整用装置と接続するためにも用いられる。
【0048】操作部COPに設けられた主スイッチが操
作され電力供給が開始されると、メインマイコンC01
は、CCD駆動部C23に制御信号を与えて撮像素子C
21による受光を開始させる。この出力信号はA/Dコ
ンバータC22を介して画像処理部C24に与えられ画
像信号に変換される。画像処理部C24の出力信号は画
像表示部C27に与えられ、画像がカラー表示される。
【0049】撮像素子C21による受光と画像表示部C
27による画像表示は、撮影モードの設定如何に関わら
ず、電力供給がなされている間常時行われる。したがっ
て、使用者は、銀塩フィルムへの静止画の撮影やCCD
による動画の撮影において、画像表示部C27に表示さ
れる画像を観察しながら撮影アングルを設定することが
できる。撮影モードがMVまたはPMモードに設定され
ているとき、画像処理部C24の出力信号は、操作部C
OPからの記録操作に応じて記録再生部C25にも与え
られて磁気テープC28に記録される。
【0050】銀塩フィルムによる撮影とCCDによる撮
影を同時に行うPMモードに設定されているとき、前述
のように、シャッターレリーズ釦の操作に応じて、第1
の撮影部による撮影が行われる。この間、第2の撮影部
による動画の磁気テープC28への記録は、シャッター
レリーズ釦の操作に関わらず継続される。したがって、
磁気テープに記録される連続した画像のうちの一部が静
止画として銀塩フィルムに記録されることになる。
【0051】AFモジュールC02による第1の撮影部
についての合焦状態の検出は、周知の技術である位相差
検出方式によって行う。位相差検出方式は、撮影レンズ
を透過した光から光軸に関して対称な2本の光束を取り
出し、それぞれを結像させて像の位置関係を調べるもの
である。像の検出には1対のラインセンサーを用いるの
が一般的である。撮影レンズの焦点が撮影対象に対して
合っているとき、各光束はラインセンサー上の一定位置
に結像し、撮影レンズの焦点が撮影対象の手前に合って
いるとき(前ピンという)、結像位置は撮影レンズの光
軸に近づき、撮影レンズの焦点が撮影対象よりも遠方に
合っているとき(後ピンという)、結像位置は撮影レン
ズの光軸から離れる。
【0052】したがって、検出した2つの像の距離か
ら、撮影レンズの焦点が撮影対象に対して合っているか
否か、非合焦であれば前ピンであるか後ピンであるかを
判定することができ、さらに非合焦の度合いを知ること
ができる。
【0053】位相差検出方式では、一般に、次のような
場合に合焦状態の検出が困難または不能となる: (1)撮影対象が繰り返しのパターンのとき、その繰り
返しの方向が2つのラインセンサーの配列方向に一致す
ると検出不能になる。ラインセンサー上の像も繰り返し
のパターンとなって、2つの像のどの部位とどの部位が
対応するのか判断できなくなるからである。 (2)撮影対象のコントラストが非常に低いとき、ライ
ンセンサーが受ける光の量が均一化してラインセンサー
上の像の位置を特定できなくなり、検出困難または不能
となる。 (3)逆光撮影時のフレア等、迷光が発生したとき、ラ
インセンサーに迷光の像が現れて、撮影対象の像との区
別がつかなくなり、検出困難または不能となる。 (4)合焦状態から大きく外れているとき、撮影対象が
ラインセンサー上に結像せず、検出不能となる。 (5)絞りの制約を受けて検出不能となることがある。
前述の撮影レンズ透過光から取り出される2本の光束
は、結像位置間の距離を大きくして合焦状態をより鋭敏
に検出するために、光軸近傍ではなく周辺部に設定され
る。ところが、撮影レンズの絞りを絞り込むと、撮影対
象からの光束の周辺部が絞りによって遮られるため、ラ
インセンサーの一部の領域にしか光が到達しなかった
り、あるいは全く光が到達しなくなったりする。絞りを
開放して合焦状態の検出を行う場合でも、交換レンズに
よっては開放絞り値の大きいものもあり、同様の事態が
生じる。
【0054】本実施形態におけるAFモジュールC02
のラインセンサーの配置を図2に示す。受光面に左右1
対のラインセンサーC02L、C02Rと上下1対のラ
インセンサーC02T、C02Bが設けられており、各
対のセンサーの前方には対をなす結像レンズが配置され
ている(不図示)。撮影レンズLを透過した光のうち、
左右方向周辺部の2本の光束が結像レンズ対によって左
右のセンサーC02L、C02Rに導かれ、上下方向周
辺部の2本の光束が結像レンズ対によって上下のセンサ
ーC02T、C02Bに導かれて、各ラインセンサー上
に像を結ぶ。合焦となっている被写体からの光はライン
センサーC02L、C02R、C02T、C02Bそれ
ぞれの略中央の所定位置に結像する。
【0055】撮影する像の全領域と合焦状態を検出する
ための像領域の関係を図3に示す。左右のセンサーC0
2L、C02Rは撮影する全領域SAのうち中央部の横
長の領域PAHに対応し、上下のセンサーC02T、C
02Bは中央部の縦長の領域PAVに対応している。こ
れらの2領域PAH、PAVのいずれかの像に基づいて
合焦状態の検出が行われることになる。領域PAHとP
AVとの選択は、操作部COPの操作によって使用者に
より指定される。
【0056】メインマイコンC01は、ラインセンサー
対C02L、C02RまたはC02T、C02Bに結像
した2つの像の距離を完全な合焦時の基準距離と比較す
ることによりデフォーカス量を求め、デフォーカス量が
許容範囲内にあるか否かに応じて合焦であるか否かを判
定する。また、像距離からデフォーカスの方向を求め
る。具体的には、像距離が合焦時の基準距離よりも短い
とき前ピン、長いとき後ピンであると判定する。
【0057】第2の撮影部における合焦状態の検出は周
知の技術であるコントラスト検出方式によって行う。コ
ントラスト検出方式は、撮影する像の全領域または一部
領域について、明るさを微小な区域ごとに検出し、隣接
する区域間の明るさの差すなわちコントラストに基づい
て合焦か否かを判定するものである。明るさの検出には
エリアセンサーを用い、エリアセンサーの隣接画素間で
受光量の差を取り、差の絶対値の総和をコントラスト値
とすることが一般に行われる。
【0058】レンズの焦点が撮影対象に合っていると
き、撮影対象の1点からの光はただ1つの画素に受光さ
れるため、エリアセンサーで検出したコントラストは撮
影対象のコントラストを正しく表す。撮影対象のコント
ラストが高いとき、算出したコントラスト値は大きくな
る。レンズの焦点が撮影対象に合っていないとき、像は
滲んで1点からの光が複数画素に受光されるため、撮影
対象のコントラストが高くても算出したコントラスト値
は小さくなる。
【0059】検出されるコントラストは、レンズの焦点
が撮影対象に合っているか否かのみならず、撮影対象自
体のコントラストによっても変動するため、合焦である
ことを示す基準のコントラスト値というものは存在しな
い。したがって、コントラスト検出方式では、1回のコ
ントラスト検出のみでは合焦であるか否かを判定するこ
とはできず、非合焦の方向すなわち前ピンであるか後ピ
ンであるかも判定できない。レンズの焦点位置を変えて
コントラストを検出し、コントラスト値を比較すること
によって初めて合焦か否かの判定が可能になり、レンズ
の焦点位置をどの方向に変えたかによって間接的に非合
焦の方向を知ることができる。
【0060】コントラスト検出方式では、一般に、次の
ような場合に合焦状態の検出が困難または不能となる: (1)撮影対象のコントラストが非常に低いとき、コン
トラスト値は求められるものの、撮影レンズの焦点位置
を変化させてもコントラスト値が変化せず、検出不能と
なる。 (2)合焦状態から大きく外れているとき、撮影レンズ
の焦点位置を変化させてもコントラスト値が変化せず、
検出不能となる。
【0061】本実施形態のカメラにおいては、CCD撮
像素子C21がコントラスト検出のエリアセンサーとし
て機能する。合焦状態の検出に際しては、リレー光学系
C14の可動レンズを設定されている位置から前後に移
動させ、この間に画像処理部C24からの画像信号を監
視し、そのコントラスト変化を検出する。コントラスト
が最大になったときが完全な合焦状態である。メインマ
イコンC01は、コントラスト値の変化量からデフォー
カス量を求め、デフォーカス量が許容範囲内にあるか否
かによって合焦であるか否かを判定する。
【0062】コントラストの検出は、撮影する像の全領
域について行うことも部分領域について行うこともでき
る。コントラスト検出のための領域を図3に示す。点線
で区切って示したように、全撮影領域SAは縦3×横3
の9つの部分領域CA1〜CA9に区分されている。図
示しないが、操作部COPにはタッチパネルが設けられ
ており、部分領域CA1〜CA9のうちタッチパネルの
触れられた位置に対応する領域がコントラスト検出領域
として選択される。
【0063】全領域SAについてコントラストを検出す
るとき、メインマイコンC01は画像処理部C24から
与えられる画像信号を全て用い、隣接画素間で受光量の
差をとってその絶対値の総和をコントラスト値とする。
部分領域CA1〜CA9についてコントラストを検出す
るとき、メインマイコンC01は画像信号から選択され
ている領域に対応する信号を抽出し、抽出した信号につ
いて隣接画素間の受光量の差をとり、その絶対値の総和
をコントラスト値とする。
【0064】部分領域CA1〜CA9のうち中央の領域
CA5には、第1の撮影部の合焦状態を検出する領域P
AH、PAVが含まれており、この領域CA5内の像は
第1の撮影部の合焦状態の検出と第2の撮影部の合焦状
態の検出の双方に利用される。逆にいえば、部分領域C
A5に入らない撮影対象は第1の撮影部のAFモジュー
ルC02による合焦状態検出の対象にはならず、第2の
撮影部においてのみ合焦状態の検出がなされる。
【0065】なお、本実施形態では、第1の撮影部の合
焦状態検出領域を撮影する領域の中央部に設定している
が、図2に示したラインセンサーC02L、C02R、
C02T、C02B以外にもラインセンサーを備えて、
撮影領域中央部以外の領域についても合焦状態を検出す
るようにしてもよい。このとき、前述のタッチパネルの
操作により、どの領域について第1の撮影部の合焦状態
の検出を行うかを指定することができる。
【0066】撮影レンズLの焦点位置の変化は第1の撮
影部の像および第2の撮影部の像の合焦状態に影響し、
リレー光学系C14の焦点位置の変化は第2の撮影部の
像の合焦状態に影響する。したがって、第1の撮影部の
銀塩フィルムC08に対する焦点調節は撮影レンズLに
よって、第2の撮影部の撮像素子C21に対する焦点調
節は撮影レンズLとリレー光学系C14によって行うこ
とができる。撮影レンズLの焦点位置とリレー光学系C
14の焦点位置は、互いに独立して設定できるものであ
るが、上記カメラでは、第2の撮像部をファインダーと
して利用することからの要請と撮影モードからの必然的
要請とにより、焦点調節を次のように行う。
【0067】銀塩フィルムのみによって撮影するPHモ
ードでは、当然、撮影レンズLの焦点位置を調節する。
このとき、ファインダー像を合焦にするために、リレー
光学系C14の焦点位置を所定の位置に固定する。CC
Dによる撮影中に銀塩フィルムによる撮影を行うPMモ
ードでは、被写体をCCDと銀塩フィルムの両方に対し
て同時に合焦にする必要があるから、撮影レンズLの焦
点位置とリレー光学系C14の焦点位置を連動させて調
節するか、あるいは、PHモードと同様にリレー光学系
の焦点を所定位置に固定し、撮影レンズLのみで調節す
る。
【0068】CCDのみによって撮影するMVモードで
は、PHモードと同様にリレー光学系の焦点を所定位置
に固定し撮影レンズLのみで調節するか、あるいは、撮
影レンズLを所定の焦点位置に固定しリレー光学系C1
4の焦点位置のみを調節する。リレー光学系C14は、
CCDのイメージサークルが小さいため、撮影レンズL
に比べて構成が簡単で駆動部も軽量であり、駆動に要す
る電力は僅かである。
【0069】第1の撮影部の像と第2の撮影部の像をと
もに合焦にする場合、被写体からの光を第1の撮影部に
対して合焦とする撮影レンズLの焦点位置は被写体まで
の距離に依存して変わる。第1の撮影部が被写体に対し
て合焦した状態で、第2の撮影部が合焦状態になるため
には、リレー光学系C14の焦点位置はある固定点に一
意的に決まる。一方、第2の撮影部の像のみを合焦する
場合、リレー光学系C14の焦点位置は、被写体までの
距離と撮影レンズLの焦点位置に依存して変わる。
【0070】上記カメラでは、第1の撮影部の像を非合
焦から合焦状態まで変移させながら、同時に第2の撮影
部の像を合焦状態に保つようにする撮影レンズLの焦点
位置とリレー光学系C14の焦点位置の関係を不揮発性
メモリーC40に記憶している。第1の撮影部の像が合
焦となるように撮影レンズLの焦点位置を調整したと
き、その焦点位置と記憶している位置関係から第2の撮
影部の像を合焦状態に保ったままにするリレー光学系C
14の焦点位置が演算により求められる。
【0071】第1の撮影部の像と第2の撮影部の像をと
もに合焦にするリレー光学系C14の焦点位置は、被写
体までの距離に応じてカメラの設計時に定まる。しかし
ながら、カメラ組立時に微少な誤差が生じ得ることを考
慮すると、単に設計上の計算のみで焦点位置の関係を決
めるよりも、組立誤差を補正するように調整することが
望ましい。そこで、第1の撮影部の像と第2の撮影部の
像を同時に合焦とする撮影レンズLの焦点位置とリレー
光学系C14の焦点位置の関係を、製造後に次のように
して実測する。
【0072】カメラの組立終了後、極めて分解能の高い
検出装置を銀塩フィルムC08の位置に配設し、コネク
ター部C32を介してカメラを外部の調整用装置に接続
する。外部調整用装置からの制御により、撮影レンズL
の絞りL11を開放にした状態で、撮影レンズLの焦点
位置を変化させつつ測定用被写体の像を検出装置によっ
て観察し、測定用被写体が最も鮮鋭な像を結ぶ撮影レン
ズLの焦点位置を求める。次いで、撮影レンズLの焦点
位置をこの位置に保持した状態で、リレー光学系C14
の可動レンズを移動させつつCCDで受光する。この間
A/DコンバータC22から出力されるデータにより最
もコントラストの高い像を与える可動レンズの位置を求
め、メモリーC40に記憶する。
【0073】焦点調節がAFモードであり、撮影がPM
モードであって通常はリレー光学系C14の焦点位置を
変動させて第2の撮影部の像を合焦状態に保つようにし
ているときに、第1の撮影部の像を非合焦から合焦状態
までAFモジュールC02により第1の撮影部の合焦状
態を検出しながら撮影レンズLの焦点位置を変動させ
る。このとき、撮影レンズLと撮影レンズLの焦点距離
f、メモリーC40に記憶されている撮影レンズLと撮
影レンズLの焦点距離fに対応する合焦面の無限遠時に
対する任意の撮影距離においての合焦面の移動量と可動
レンズの移動量、AFモジュールC02の検知信号から
撮影レンズLの焦点位置とリレー光学系C14の焦点位
置を制御し、第2の撮影部の像を合焦状態に保ったまま
第1の撮影部の像を合焦させる。
【0074】電力供給開始時におけるカメラの初期動作
について説明する。主スイッチの操作により電力の供給
が開始されると、メインマイコンC01は、レンズマイ
コンL06との交信を試み、撮影レンズLが装着されて
いるか否かを判定する。撮影レンズLが装着されていな
いときには、その旨を表す警告を表示部C35に表示す
る。撮影レンズLが装着されているときは、以下の処理
を行う。
【0075】撮影レンズL固有の情報、すなわち撮影
レンズLの種類、開放絞り値、最小絞り値、最大焦点距
離および最小焦点距離をレンズマイコンL06から取得
する。撮影レンズLの種類と焦点距離は、被写体までの
距離とリレー光学系C14の焦点位置の関係をメモリー
C40から正しく読み出すために必要である。次いでA
F/MF切換スイッチL10の設定状況を得る。 レンズマイコンL06に初期化を指令する制御信号を
与えて、撮影レンズLを初期状態に設定する。レンズマ
イコンL06はこの指令に応じて、ズームモーターL0
7を駆動して焦点距離を最小または最大に設定し、フォ
ーカスモーターL09を駆動して焦点位置を無限遠また
は最短撮影可能距離に対応する最近端に設定し、絞り制
御部L12を介して絞りL11を開放する。 NDフィルター制御部C15を介してNDフィルター
C13を全透過に設定する。 リレー光学系制御部C19を介してリレー光学系C1
4の可動レンズを駆動して、リレー光学系C14の焦点
位置を前述した合焦点または無限遠または最近端に設定
する。 リレー光学系制御部C19を介してリレー光学系C1
4の絞りC18を開放する。 CCD駆動部C23を介して撮像素子C21を駆動さ
せ、第2の撮影部での受光と画像信号の生成を開始させ
る。 操作部COPの種々の操作部材の設定や記憶している
既定値を読み出し、表示部C35に表示する。
【0076】この初期設定により、第1の撮影部による
銀塩フィルムへの静止画の記録と第2の撮影部による動
画の記録の準備が完了する。以下、操作部COPからの
入力やAF/MF切換スイッチL10の設定変更に応じ
て設定を変えて、第1の撮影部または第2の撮影部ある
いは両者によって撮影を行うことになる。
【0077】前述のように、第1の撮影部の像について
は位相差検出方式により、第2の撮影部の像については
コントラスト検出方式により合焦状態を検出する。第1
の撮影部の合焦状態の検出と第2の撮影部の合焦状態の
検出は並行して同時に行うことができるが、本実施形態
のカメラでは、合焦状態の検出と焦点調節とを次のよう
に関連させて制御する。
【0078】PHモードでは、主として第1の撮影部の
合焦状態に基づいて焦点位置の調節を行い、第2の撮影
部の合焦状態は第1の撮影部の合焦状態を検出できない
ときに補助的に利用する。このモードでは、第1の撮影
部の像と第2の撮影部の像の合焦状態は一致する。した
がって、いずれの合焦状態によっても焦点調節を行うこ
とが可能であるが、位相差検出方式の方が検出精度が高
くしかもデフォーカスの方向をも直接検出することがで
きるため、第1の撮影部の合焦状態に基づいて焦点調節
を行う方が効率がよい。また、PMモードにこの方式を
とってもよい。
【0079】第2の撮影部の合焦状態を利用する場合と
しては、例えば、撮影対象が繰り返しパターンであって
ラインセンサー上の2つの像の対応させるべき部位を特
定できないときや、操作部COPのタッチパネルを操作
して使用者が中央の領域CA5(図3)以外の部分領域
を合焦状態検出領域として指定したときがある。いずれ
の場合も第1の撮影部の合焦状態は検出不能である。
【0080】撮影レンズLの焦点位置を固定しリレー光
学系C14の焦点位置のみを変えるときのMVモードで
は、主として第2の撮影部の合焦状態に基づいて焦点位
置の調節行い、第1の撮影部の合焦状態は第2の撮影部
の合焦状態を検出できないときに補助的に利用する。こ
のモードでは、通常、第1の撮影部の像と第2の撮影部
の合焦状態は一致しないからである。
【0081】ただし、リレー光学系C14の焦点位置を
前述した合焦点に固定したまま、もしくはリレー光学系
が焦点位置を変動できない構成になっている場合におい
て、PMモードやMVモードにおいて、第1の撮影部の
合焦状態から求めたデフォーカス情報の方向から第2の
撮影部のデフォーカスの方向を示すため、コントラスト
検出方式においては直接求められないフォーカス方向の
情報として利用することができる。
【0082】また、PMモードでは、通常のムービー撮
影時は撮影レンズLを無限遠の焦点位置で固定し、第2
の撮影部の合焦状態によって、リレー光学系C14で焦
点位置を変動させ合焦させる。銀塩フィルム撮影時に
は、撮影レンズLで第1の撮影部の合焦状態によって焦
点位置を変動させ、かつ第2の撮影部の像を合焦状態に
保ったまま第1の撮影部の像を合焦させる。
【0083】第1の撮影部の合焦状態を検出できて第2
の撮影部の合焦状態を検出できない状況は、例えば、主
たる撮影対象が小さくしかも全領域についてコントラス
トを検出するように指定されている場合に生じる。この
場合、撮影対象の像がコントラスト値に寄与する割合は
小さくなり、ある程度以上合焦から外れた状態では、リ
レー光学系C14の可動レンズを前後に移動させてもコ
ントラスト値が変化しなくなり、第2の撮影部の合焦状
態の検出は不能となる。一方、第1の撮影部の合焦状態
は、主たる撮影対象を検出領域PAHまたはPAV(図
3)に捉えれば、検出可能である。
【0084】第1の撮影部により銀塩フィルムでの撮影
を行うPHモードにおいて、第1の撮影部の像の合焦状
態を検出できないとき、焦点位置を一端から他端まで変
化させて、合焦状態の検出が可能になる焦点位置を探す
こともできる。これをローコンスキャンという。ただ
し、本実施形態のカメラでは、撮影レンズLの焦点位置
を変えるのではなく、撮影レンズLの焦点は所定位置に
固定し、リレー光学系C14の可動レンズの位置を変化
させる。リレー光学系C14の可動レンズは小型・軽量
であり駆動に要する電力消費が少なくて済む上、一端か
ら他端までの移動距離が短く短時間で焦点位置を全範囲
に亙って変化させることが可能だからである。
【0085】上記動作においては、第1の撮影部の像の
合焦状態は変化せず、第2の撮影部の像の合焦状態が変
化する。前述のように、メインマイコンC01は撮影レ
ンズLの焦点距離fとリレー光学系C14の焦点位置
(焦点移動量)との関係をメモリーC40に記憶してい
る。したがって、第2の撮影部の合焦状態の検出が可能
になったときは、そのときのリレー光学系C14の焦点
位置とメモリーC40に記憶している位置関係から、第
1の撮影部の像を合焦またはそれに近い状態にする撮影
レンズLの焦点位置を求めることができる。これによ
り、第1の撮影部の像についても合焦状態の検出が可能
になる。
【0086】リレー光学系C14の焦点位置を前述した
合焦点に固定したまま、もしくはリレー光学系が焦点位
置を変動できない構成になっている場合においても、ロ
ーコンスキャン中に第2の撮影部によるコントラスト情
報から第1の撮影部の像を合焦またはそれに近い状態に
する撮影レンズLの焦点位置を求めることができる。
【0087】焦点調節モードがAFモードのときの合焦
状態の検出と焦点調節の制御処理を、図4〜図7のフロ
ーチャートを参照して説明する。図4は、撮影モードが
銀塩フィルムのみによる撮影を行うPHモードのときの
処理の流れを示している。このときリレー光学系C14
は固定されている。シャッターレリーズ釦の第1ストロ
ークで信号S1ONが発せられ焦点調節開始が指示され
ると、メインマイコンC01はAEセンサーC03の出
力によりシャッターC07からの反射光の明るさを測定
する(ステップ#5)。次いで、第1の撮影部の合焦状
態を検出する領域PAH、PAVが使用者が指定した検
出領域に入っているか否かを判定し(#10)、入って
いないときは#50に進む。
【0088】領域PAH、PAVが指定された領域に入
っているとき、AFモジュールC02の出力に基づいて
第1の撮影部の像の合焦状態を検出する(#15)。具
体的には、検出領域PAHまたはPAVの選択状況に応
じて、ラインセンサーC02L、C02RまたはC02
T、C02Bの出力から各像のコントラストを算出す
る。2つの像について相関演算を行ってコントラスト差
が最小になる位置関係を求め、このときの像間距離を算
出する。算出した像間距離からあらかじめ定められてい
る合焦のときの基準像間距離を減算し、その差の絶対値
をデフォーカス量とする。差の符号はデフォーカスの方
向を表す。
【0089】次いで、上記処理において合焦状態の検出
が可能であったか否かを判定する(#20)。検出不能
の場合としては、像のコントラストが低すぎるとき、あ
るいは相関演算によりコントラスト差が最小になる位置
関係が一義的に求められないとき等がある。後者は、被
写体が繰り返しパターンのときに生じる。検出が可能で
あったときには、求めたデフォーカス量を判定の基準と
なる所定値と比較して、合焦であるか否かを判定する
(#25)。
【0090】検出したデフォーカス量が所定値を超える
ときは非合焦であると判定して、そのときの撮影レンズ
Lの焦点距離と検出したデフォーカス量から撮影レンズ
LのフォーカスモーターL09の駆動量を算出する(#
30)。フォーカスモーターL09を算出した量だけ駆
動して撮影レンズLの焦点位置を変更し(#35)、#
10に戻る。
【0091】#25の判定で、検出したデフォーカス量
が所定値以下のときは合焦であると判定して、シャッタ
ーレリーズ釦の第2ストロークで発せられる信号S2O
Nの有無を判定する(#85)。信号S2ONがないと
きは#10に戻り、信号S2ONがあったときは、銀塩
フィルムでの撮影を行う。すなわち、サブミラーC05
を退避させ(#90)、シャッターC07を開放してフ
ィルムC08を露光させる(#95)。AEセンサーC
03の出力により被写体の光量が不足していると判定し
たときは、露光中にフラッシュ&ライトFを発光させ、
被写体を適宜照射する。フィルム露光後、サブミラーを
復帰させ(#100)、銀塩フィルムC08を1コマ分
給送して(#105)次の撮影に備え、処理を終了す
る。
【0092】#20で合焦状態の検出が不可能であった
と判定したときは、第2の撮影部の像の合焦状態を検出
する(#50)。具体的には、指定されている検出領域
について、その時のコントラスト値を算出するととも
に、撮影レンズLを微小な所定距離だけ前方および後方
に移動させて、各位置でのコントラスト値を算出する。
撮影レンズL移動後のコントラスト値のうち大きい方か
ら移動前のコントラスト値を減算し、その差をデフォー
カス量とする。また、求めた差を撮影レンズL移動前の
コントラスト値で除して、コントラスト変化率とする。
デフォーカスの方向は撮影レンズLを前方と後方のいず
れに移動させたときにコントラスト値が上昇したかによ
って決定される。移動後の2つのコントラスト値が移動
前のコントラスト値よりも低いときは合焦である。
【0093】上記処理において合焦状態の検出が可能で
あったか否かを判定する(#55)。検出不能の場合と
しては、像のコントラストが低すぎるとき、撮影レンズ
Lを移動させてもコントラスト値が変化しないとき、あ
るいは撮影レンズLを前方および後方に移動させたとき
のコントラスト値が等しくなったとき等がある。検出不
能のときには、エラー処理として、表示部C35に合焦
状態検出不能であることを表示して(#110)、使用
者にMFモードでの手動焦点調節を促し、全処理を終了
する。
【0094】#55の判定で検出可能であったときに
は、求めたデフォーカス量を判定の基準となる所定値と
比較して、合焦であるか否かを判定する(#60)。デ
フォーカス量が所定値を超えるときは非合焦であると判
定して、デフォーカス量とコントラスト変化率から撮影
レンズLのフォーカスモーターL09の駆動量を算出し
(#65)、フォーカスモーターL09を駆動する(#
70)。その後#50に戻り処理を反復する。
【0095】デフォーカス量が所定値以下のときは合焦
であると判定し、#85に進んで前述の処理を行う。#
85で信号S2ONがなく撮影を行わないときには、再
び#10に戻って処理を反復する。したがって、第1の
撮影部の像の合焦状態が検出不能の期間にのみ、第2の
撮影部の合焦状態に基づいて焦点調節が行われる。検出
精度の高い位相差検出方式による合焦状態の検出を優先
することにより、銀塩フィルムによる撮影の特長である
高解像度を十分に生かすことができる。なお、#60で
合焦と判定したとき、#85に進まず、#10に戻るよ
うにしてもよい。第1の撮影部の合焦状態が位相差検出
方式によって再確認されることになり、上記特長を確実
に生かすことができる。
【0096】PHモードにおいて第1の撮影部の合焦状
態検出不能時に、リレー光学系C14の焦点位置を変化
させて検出可能な焦点位置を探すときの処理の流れを図
5に示す。信号S1ONにより焦点調節開始が指示され
ると、メインマイコンC01はAEセンサーC03の出
力により第1の撮影部の像の明るさを測定し(ステップ
#205)、AFモジュールC02の出力に基づいて第
1の撮影部の像の合焦状態を検出する(#210)。次
いで、合焦状態の検出が可能であったか否かを判定し
(#215)、可能なときには合焦であるか否かを判定
する(#220)。
【0097】非合焦の場合、フォーカスモーターL09
の駆動量を算出して駆動し(#225、#230)、撮
影レンズLの焦点位置を変更する。合焦の場合、#31
5に進み、信号S2ONが発せられていたときは銀塩フ
ィルムによる撮影を行い(#320〜#335)、そう
でないときは#210に戻る。#210〜#230の合
焦状態の検出と焦点調節の処理および#320〜#33
5の撮影処理は、それぞれ、図4の#15〜#35およ
び#90〜#105の処理と全く同様に行う。
【0098】#215において合焦状態の検出ができな
かったと判定したときには、撮影レンズLの焦点を所定
位置、例えば撮影可能距離範囲の中点に対応する位置、
に設定し(#245)、リレー光学系C14の可動レン
ズを最近端すなわち最近撮影可能距離に対応する位置に
設定する(#250)。この状態で、合焦状態検出の準
備のために、第2の撮影部の像のコントラスト値を算出
しておく。なお、コントラストを検出する領域は第2の
撮影部の全領域または指定されている一部領域である。
【0099】撮影レンズLの焦点位置を変化させること
なくリレー光学系C14の可動レンズを所定の微小距離
移動させ(#255)、第2の撮影部の像のコントラス
トを求めて合焦状態を検出する(#260)。合焦状態
の検出が可能であったか否かを判定し(#265)、可
能でなかったときには、可動レンズが最遠端すなわち最
遠撮影可能距離である無限遠に対応する位置にあるか否
かを判定する(#340)。
【0100】最遠端にないときには、#255に戻って
可動レンズの移動と合焦状態の検出を反復する。最遠端
にあるときは、可動レンズを全範囲に亙って移動させて
も第2の撮影部の像を合焦とする位置を見い出せなかっ
たときである。このときは、エラー処理として、表示部
C35に合焦状態検出不能であることを表示して(#3
45)、使用者にMFモードでの手動焦点調節を促し、
全処理を終了する。
【0101】#265の判定において合焦状態の検出が
可能であったときには、その時点での可動レンズの位置
を記憶しておく(#270)。また、その時点でのリレ
ー光学系C14の焦点位置、撮影レンズLの設定されて
いる焦点位置、メモリー40に記憶している撮影レンズ
Lとリレー光学系C14の焦点位置の関係、および#2
60で求めたデフォーカス量から、被写体を第1の撮影
部に対して合焦とする撮影レンズLの焦点位置を算出し
(#275)、フォーカスモーターL09を駆動して撮
影レンズLを算出した焦点位置に設定すると同時にリレ
ー光学系を合焦位置に移動させる(#280)。
【0102】この状態では第2の撮影部の像も合焦にな
っているはずであり、第2の撮影部の像の合焦状態を再
度検出し(#295)、合焦であることを確認した後
(#300)、#315に進んで前述の処理を行う。何
らかの理由により、例えば#260で求めたデフォーカ
ス量に誤差があったとき、あるいは被写体が移動したと
き、#300において非合焦と判定されることもある。
このときは、撮影レンズLの焦点位置を#245で設定
した所定位置に戻し(#305)、リレー光学系C14
の可動レンズを#270で記憶した位置に戻し(#31
0)、#255に戻って可動レンズの移動と合焦状態の
検出を再開する。
【0103】図5に示した合焦状態の検出方法は、撮影
レンズLの焦点位置が被写体から大きくずれていたため
に第1の撮影部の像の合焦状態を検出することができな
かった場合や、被写体のコントラストが低い場合の救済
として有用である。撮影レンズLの焦点位置を変えてい
くのではなく、小型・軽量なリレー光学系C14の可動
レンズを移動させるものであるから、消費電力が僅かで
あり移動距離も短く、合焦状態を検出し得る焦点位置を
効率よく見い出すことができる。
【0104】ビデオ撮影を行うMVモードにおいて、撮
影レンズLの焦点位置を固定しリレー光学系C14の焦
点位置を変えるときの処理の流れを、図6に示す。MV
モードにセットされた後、まず操作部の操作によりMV
モード終了指示が与えられたか否かを判定し(ステップ
#405)、終了指示がないときは、第2の撮影部の像
について合焦状態を検出する(#410)。
【0105】具体的には、指定されている検出領域につ
いて、リレー光学系C14の可動レンズを設定されてい
る位置に保ってコントラスト値を算出し、さらに可動レ
ンズを微小な所定距離だけ前方および後方に移動させ
て、各位置でのコントラスト値を算出する。可動レンズ
移動後のコントラスト値のうち大きい方から移動前のコ
ントラスト値を減算し、その差をデフォーカス量とす
る。また、求めた差を可動レンズ移動前のコントラスト
値で除して、コントラスト変化率とする。デフォーカス
の方向は可動レンズを前方と後方のいずれに移動させた
ときにコントラスト値が上昇したかによって決定する。
【0106】次いで、上記処理において合焦状態の検出
が可能であったか否かを判定する(#415)。可能で
あったときには、求めたデフォーカス量を判定の基準と
なる所定値と比較して、合焦であるか否かを判定する
(#420)。デフォーカス量が所定値以下のときは合
焦であると判定して、#405に戻る。デフォーカス量
が所定値を超えるときは非合焦であると判定して、デフ
ォーカス量とコントラスト変化率からリレー光学系C1
4の可動レンズの移動させるべき量を算出し(#42
5)、可動レンズを算出した量だけ移動させて(#43
0)、#405に戻る。
【0107】#415で検出不能であったと判定したと
きは、第1の撮影部の像の合焦状態を検出し(#43
5)、この検出が可能であったか否かを判定する(#4
40)。可能でなかったときには、エラー処理として、
表示部C35に合焦状態検出不能であることを表示し
(#475)、#405に戻る。
【0108】検出可能であったときは、求めたデフォー
カス量を判定の基準となる所定値と比較して合焦である
か否かを判定する(#445)。デフォーカス量が所定
値以下のときは合焦であると判定し、設定されている撮
影レンズLの焦点位置とメモリー40に記憶している移
動量の関係からリレー光学系C14の焦点位置を求め
て、可動レンズの位置を算出する(#450)。算出し
た位置に可動レンズを設定した後(#455)、#40
5に戻る。
【0109】デフォーカス量が所定値を超えるときは非
合焦と判定し、検出した第1の撮影部についての合焦状
態を第2の撮影部についての合焦状態に換算する(#4
60)。この換算においては、撮影レンズLの設定され
ている焦点位置、リレー光学系C14の設定されている
焦点位置、メモリー40に記憶している焦点位置の関
係、およびデフォーカス量を考慮する。換算して求めた
デフォーカス量から、リレー光学系C14の可動レンズ
の移動させるべき量を算出して(#465)、算出した
量だけ移動させた後(#470)、#405に戻る。
【0110】上記処理では撮影レンズLの焦点位置を変
化させないため、第1の撮影部の像の合焦状態と第2の
撮影部の合焦状態は通常一致せず、しかも第1の撮影部
の像の合焦状態は被写体や使用者の移動等がない限り変
化しない。したがって、第1の撮影部の像の合焦状態に
基づいて焦点調節を継続するよりも、できる限り第2の
撮影部の像の合焦状態に基づいて焦点調節を行う方が望
ましい。リレー光学系C14の可動レンズを移動させる
#455および#470のステップの後、#435に戻
らず#405に戻るのはこの理由による。
【0111】ここでは、第1の撮影部、第2の撮影部が
ともに合焦状態検出不能であるとき、エラー表示をし
て、焦点調節を行うことなく#405に戻るように設定
している。これは、被写体の移動またはエラー表示を見
た使用者の移動によって、いずれか一方の撮影部につい
て合焦状態の検出が可能になる可能性があるからであ
る。なお、録画の開始、終了は合焦のシーケンスとは関
係ない。ただし、録画中であればMVモード終了と同時
に録画終了する。
【0112】ビデオ撮影を行うMVモードにおいて、撮
影レンズLの焦点位置を固定しリレー光学系C14の焦
点位置を変えるときの他の処理の流れを、図7に示す。
MVモードにセット後、まず操作部の操作によりMVモ
ード終了指示が与えられたか否かを判定し(ステップ#
505)、終了指示がないときは、位相差検出方式によ
って第1の撮影部の像の合焦状態を検出し(#51
0)、求めたデフォーカスの方向からリレー光学系C1
4の可動レンズを移動させるべき方向を決定する(#5
15)。
【0113】次いで、第2の撮影部の合焦状態を検出す
る(#520)。具体的には、#515で決定した方向
に可動レンズを所定の微小距離移動させてコントラスト
を検出し、移動後のコントラスト値から移動前のコント
ラスト値を減算して、その差をデフォーカス量とする。
またコントラスト変化率を求める。デフォーカス量を所
定値と比較して合焦であるか否かを判定し(#52
5)、合焦のときは#505に戻る。非合焦のときは、
デフォーカス量とコントラスト変化率からリレー光学系
C14の可動レンズの移動させるべき量を算出し(#5
30)、可動レンズを移動させた後(#535)、#5
05に戻る。
【0114】この処理では、第2の撮影部の像のデフォ
ーカスの方向を知るために、可動レンズを前方と後方に
移動させる必要がなく、合焦状態の検出に要する時間が
短縮される。ただし、第1の撮影部の合焦状態を検出す
る領域が第2の撮影部の合焦状態を検出する領域に含ま
れるときに限り適用可能な方法である。
【0115】なお、上記実施形態では、第1の撮影部お
よび第2の撮影部の合焦状態をそれぞれ位相差検出方式
およびコントラスト検出方式によって検出しているが、
第2の撮影部の合焦状態を第1の撮影部と同様に位相差
検出方式によって検出するようにしてもよい。これは、
ハーフミラーC04からCCD撮像素子C21に至る光
路を分岐させるとともに、AFモジュールC02のよう
な合焦状態検出部を設けて、分岐光について合焦状態を
検出することで容易に実現できる。
【0116】また、上記実施形態に示した構成ではハー
フミラーC04によって光を分割しているが、これに代
えて、例えば跳ね上げ式のような、可動の全反射ミラー
を使用してもよい。ただし、可動の全反射ミラーを用い
るときは、第1の撮影部と第2の撮影部の一方にのみ光
が導かれるため、厳密な意味での同時撮影はできず、ミ
ラーの移動に要する時間だけ両撮影部での撮影に時間差
が生じる。また、CCDでの撮影を行っているときに銀
塩フィルムでの撮影を行うと、CCDでの撮影が短時間
ながら途切れる。ハーフミラーC04を用いた構成では
このような不都合が生じることがなく、光束分割のため
にハーフミラーを用いる方が好ましい。
【0117】
【発明の効果】本発明のカメラによるときは、撮影対象
からの光を2分割して分割光の像を同じまたは異なる撮
影方式で撮影する際に、それぞれの像の合焦状態を撮影
方式に応じて個別に検出することができる。合焦状態の
検出方式を異なるものとすれば、一方の像から合焦状態
を検出し得ないときでも他方の像から合焦状態を検出し
得る場合があり、カメラ全体として合焦状態を検出し得
る可能性が広がる。合焦状態の検出方式を同じにすると
きでも、検出精度や検出領域を違えることにより、カメ
ラ全体として合焦状態を検出し得る可能性が広がる。い
ずれか一方の像の合焦状態さえ検出できれば他方の像の
合焦状態を知ることができるから、両方の像を合焦にし
て撮影することが可能である。
【0118】請求項2のカメラでは、直接検出すること
ができない像の合焦状態を他方の像の合焦状態から間接
的に知るその際に、誤差が発生することを防止すること
ができ、合焦状態をより正確に知ることが可能になる。
したがって、合焦状態を検出することができない像をよ
り鮮明に撮影することが可能である。
【0119】請求項3のカメラでは、位相差検出方式と
コントラスト検出方式のそれぞれの短所を他方で補うこ
とができるため、いずれか一方の方式のみで合焦状態を
検出する場合に比べ、合焦状態を検出し得る撮影条件の
幅が広がる。
【0120】請求項4のカメラでは、合焦状態を検出す
る領域を指定することにより所望の領域に焦点の合った
像を撮影することが可能である。第1の撮影部の像の所
望領域の合焦状態を検出することができないときでも、
第2の撮影部の像の合焦状態から第1の撮影部の像の合
焦状態を知ることができ、第1の撮影部によって撮影対
象の合焦像を撮影することが可能である。
【0121】請求項5のカメラでは、コントラスト検出
方式では直接検出できない第2の撮影部の像の合焦から
のずれの方向が、位相差検出方式によって検出した第1
の撮影部の像の合焦状態から明らかになる。このため、
通常は時間を要するコントラスト検出方式での第2の撮
影部の像の合焦状態検出を速やかに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態のカメラの構成を示す
図。
【図2】 AFモジュールのラインセンサーの配置を示
す図。
【図3】 撮影する像の全領域と合焦状態を検出するた
めの像領域の関係を示す図。
【図4】 銀塩フィルムによる撮影を行うPHモードに
おける合焦状態の検出と焦点調節の処理の流れを示すフ
ローチャート。
【図5】 PHモードにおいてリレー光学系の焦点位置
を変化させて検出可能な焦点位置を探すときの処理の流
れを示すフローチャート。
【図6】 CCDによる撮影を行うMVモードにおける
合焦状態の検出と焦点調節の処理の流れを示すフローチ
ャート。
【図7】 MVモードにおける合焦状態の検出と焦点調
節の他の処理の流れを示すフローチャート。
【符号の説明】
C カメラ本体 C01 演算制御部 C02 合焦状態検出部 (第1の検出手段) C03 受光素子 C04 ハーフミラー (光分割手段) C05 サブミラー C07 シャッター C08 銀塩フィルム (第1の撮影手段) C09 フィルム供給部 C10 コンデンサーレンズ C13 NDフィルター C14 リレー光学系 C18 リレー絞り C19 リレー光学系制御部 C21 CCD (第2の撮影手段、第2の検出手
段) C22 撮像処理部 C23 CCD駆動部 C24 画像処理部 C25 記録再生部 C27 画像表示部 C28 磁気テープ C31 音声処理部 C40 不揮発性メモリー (記憶手段) COP 操作部 (指定手段) C02L、C02R ラインセンサー C02T、C02B ラインセンサー L 撮影レンズ (主光学系) L05 焦点距離検出部 L06 演算制御部 L07 ズームモーター L09 フォーカスモーター L11 絞り F フラッシュ&ライト PAH、PAV 合焦状態検出領域(位相差検出方式
用) CA1〜CA9 合焦状態検出領域(コントラスト検出
方式用)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03B 19/06 G02B 7/11 N H04N 5/232 G03B 3/00 A (56)参考文献 特開 平9−113989(JP,A) 特開 平7−43605(JP,A) 特開 平5−64056(JP,A) 特開 平4−260010(JP,A) 実開 平4−114017(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 7/28 - 7/40 G03B 13/36 G03B 17/48 G03B 19/06 H04N 5/232

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影対象からの光を第1の光と第2の光
    に分割する光分割手段と、前記第1の光を受けて該光の
    像を撮影する第1の撮影手段と、前記第2の光を受けて
    該光の像を撮影する第2の撮影手段と、撮影対象からの
    光を前記光分割手段に導く主光学系と、前記第2の光を
    前記光分割手段から前記第2の撮影手段に導くリレー光
    学系とを有するカメラにおいて、 前記第1の撮影手段における前記第1の光の像の合焦状
    態を検出する第1の検出手段と、 前記第2の撮影手段における前記第2の光の像の合焦状
    態を検出する第2の検出手段とを備え 前記第1および第2の検出手段のうち一方の検出手段が
    合焦状態を検出できないときに、その合焦状態を他方の
    検出手段が検出した合焦状態に基づいて検知する ことを
    特徴とするカメラ。
  2. 【請求項2】 前記第1の撮影手段における前記第1の
    光の像の合焦状態と前記第2の撮影手段における前記第
    2の光の像の合焦状態の偏差を記憶した記憶手段を備
    え、前記第1および第2の検出手段のうち一方の検出手
    段が合焦状態を検出できないときに、その合焦状態を他
    方の検出手段が検出した合焦状態と前記記憶手段に記憶
    している偏差に基づいて検知することを特徴とする請求
    項1に記載のカメラ。
  3. 【請求項3】 前記第1の検出手段は位相差検出方式に
    より、前記第2の検出手段はコントラスト検出方式によ
    り合焦状態を検出することを特徴とする請求項1に記載
    のカメラ。
  4. 【請求項4】 撮影する像の全領域のうち合焦状態検出
    の対象とする領域を指定する指定手段を備え、 該指定手段によって指定された領域が、前記第1の検出
    手段が合焦状態を検出する領域の外にあるときに、前記
    第1の撮影手段の像の合焦状態を前記第2の検出手段が
    検出した合焦状態に基づいて検知することを特徴とする
    請求項1または請求項3に記載のカメラ。
  5. 【請求項5】 前記第1の検出手段が検出した合焦状態
    に基づいて、前記第2の撮影手段における前記第2の光
    の像の合焦からのずれの方向を検知することを特徴とす
    る請求項3に記載のカメラ。
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