JP3336403B2 - スキンマーク用インキ - Google Patents
スキンマーク用インキInfo
- Publication number
- JP3336403B2 JP3336403B2 JP29119193A JP29119193A JP3336403B2 JP 3336403 B2 JP3336403 B2 JP 3336403B2 JP 29119193 A JP29119193 A JP 29119193A JP 29119193 A JP29119193 A JP 29119193A JP 3336403 B2 JP3336403 B2 JP 3336403B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink
- mark
- skin
- weight
- alcohol
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Cosmetics (AREA)
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は特に医療用補助材として
有用な低毒性のスキンマーク用インキに関する。
有用な低毒性のスキンマーク用インキに関する。
【0002】
【従来の技術】特公昭63−44788号は食用色素、
セルロース誘導体等のバインダー、グリセリン及び/又
はプロピレングリコール、溶媒としてのエチルアルコー
ル及び/又は水からなるスキンマーク用インキの発明を
開示している。また特公平2−2908号ではアルコー
ル及び/又は水を溶媒とし、トリフェニルメタン系塩基
性染料、タンニン酸及びグリコール類からなるスキンマ
ーク用インキを開示している。
セルロース誘導体等のバインダー、グリセリン及び/又
はプロピレングリコール、溶媒としてのエチルアルコー
ル及び/又は水からなるスキンマーク用インキの発明を
開示している。また特公平2−2908号ではアルコー
ル及び/又は水を溶媒とし、トリフェニルメタン系塩基
性染料、タンニン酸及びグリコール類からなるスキンマ
ーク用インキを開示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前者のインキは皮膚表
面への固着性は良いが、アルコールによる消去性は具備
されておらず、また後者のインキに用いられている色素
は食品添加物に指定されておらず、また化粧品原料基準
にもあげられていない色素であるので、安全性が保証さ
れているとは言えず、スキンマーク用としての適性に疑
問がある。本発明は皮膚表面に耐水性であるが、アルコ
ールで容易に消去されるマークを与える低毒性のスキン
マーク用インキを提供しようとするものである。
面への固着性は良いが、アルコールによる消去性は具備
されておらず、また後者のインキに用いられている色素
は食品添加物に指定されておらず、また化粧品原料基準
にもあげられていない色素であるので、安全性が保証さ
れているとは言えず、スキンマーク用としての適性に疑
問がある。本発明は皮膚表面に耐水性であるが、アルコ
ールで容易に消去されるマークを与える低毒性のスキン
マーク用インキを提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のスキンマーク用
インキに用いられる原料はすべて安全性であることを前
提として選択される。具体的には食品添加物として指定
されているか、或いは化粧品原料基準に合致する原料で
ある。
インキに用いられる原料はすべて安全性であることを前
提として選択される。具体的には食品添加物として指定
されているか、或いは化粧品原料基準に合致する原料で
ある。
【0005】更に色素については皮膚(たんぱく質)に
対する吸着性が小さく、エチルアルコールや多価アルコ
ールに溶解する色素であり、具体的には食品添加物とし
て指定されているぶどう果汁色素(主成分アントシアニ
ン系色素)、しそ色素(主成分アントシアニン系色
素)、化粧品原料規準にあげられている赤色213号
(ローダミンB)、赤色215号(ローダミンBステア
レート)の4種の色素があげられる。前記色素のうち、
赤色213号及び赤色215号はインキ組成中 0.1乃至
10重量%、好ましくは 0.5乃至 5.0重量%の範囲で用
いられ、ぶどう果汁色素及びしそ色素は25乃至75重
量%、好ましくは45乃至70重量%の範囲で用いられ
る。
対する吸着性が小さく、エチルアルコールや多価アルコ
ールに溶解する色素であり、具体的には食品添加物とし
て指定されているぶどう果汁色素(主成分アントシアニ
ン系色素)、しそ色素(主成分アントシアニン系色
素)、化粧品原料規準にあげられている赤色213号
(ローダミンB)、赤色215号(ローダミンBステア
レート)の4種の色素があげられる。前記色素のうち、
赤色213号及び赤色215号はインキ組成中 0.1乃至
10重量%、好ましくは 0.5乃至 5.0重量%の範囲で用
いられ、ぶどう果汁色素及びしそ色素は25乃至75重
量%、好ましくは45乃至70重量%の範囲で用いられ
る。
【0006】溶剤は主体溶剤としてエチルアルコールが
用いられるが、グリセリン、プロピレングリコール及び
水から選ばれる溶剤が混用される。エチルアルコールは
インキ組成中、20乃至90重量%、好ましくは50乃
至80重量%の範囲で用いられ、インキの蒸発速度の調
節や染料の溶解助剤として添加される、グリセリン、プ
ロピレングリコールはインキ組成中5乃至30重量%の
範囲で用いられ、水は5乃至30重量%、好ましくは5
乃至20重量%の範囲で用いられる。多量の水の添加は
色素の皮膚への吸着を強める傾向にあり、皮膚表面のマ
ークのアルコール消去性を悪化させるので、前記のとお
りインキ組成中、30重量%が使用上限である。
用いられるが、グリセリン、プロピレングリコール及び
水から選ばれる溶剤が混用される。エチルアルコールは
インキ組成中、20乃至90重量%、好ましくは50乃
至80重量%の範囲で用いられ、インキの蒸発速度の調
節や染料の溶解助剤として添加される、グリセリン、プ
ロピレングリコールはインキ組成中5乃至30重量%の
範囲で用いられ、水は5乃至30重量%、好ましくは5
乃至20重量%の範囲で用いられる。多量の水の添加は
色素の皮膚への吸着を強める傾向にあり、皮膚表面のマ
ークのアルコール消去性を悪化させるので、前記のとお
りインキ組成中、30重量%が使用上限である。
【0007】また必要に応じて皮膚上にのマークの耐水
性を更に向上させたり、インキの粘性を調整するために
シェラック、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコ
ール、ポリビニルピロリドン、ロジン、セルロース誘導
体、酢酸ビニル樹脂等のアルコール可溶性樹脂をインキ
組成中 0.5乃至20重量%の範囲で添加してもよい。当
然のことであるが、前記樹脂はいずれも食品添加物とし
て指定されているか或いは化粧品原料規準にあげられて
いるものであることが必要である。
性を更に向上させたり、インキの粘性を調整するために
シェラック、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコ
ール、ポリビニルピロリドン、ロジン、セルロース誘導
体、酢酸ビニル樹脂等のアルコール可溶性樹脂をインキ
組成中 0.5乃至20重量%の範囲で添加してもよい。当
然のことであるが、前記樹脂はいずれも食品添加物とし
て指定されているか或いは化粧品原料規準にあげられて
いるものであることが必要である。
【0008】
【作用】前記色素はアルコール溶性で水難溶性であるの
で、それら色素を用いたスキンマーク用インキによる皮
膚表面上のマークは汗により滲んだり、水で洗い流され
ることはなく、また前記色素の皮膚面への吸着性は強く
ないので、マークはアルコールを含ませた脱脂綿等で擦
過することにより容易に消去される。
で、それら色素を用いたスキンマーク用インキによる皮
膚表面上のマークは汗により滲んだり、水で洗い流され
ることはなく、また前記色素の皮膚面への吸着性は強く
ないので、マークはアルコールを含ませた脱脂綿等で擦
過することにより容易に消去される。
【0009】
【実施例】表1に示される組成の実施例インキ及び比較
例インキを次の処方で調製した。容器に各成分を投入
し、密閉状態で混合、攪拌してインキを得た。
例インキを次の処方で調製した。容器に各成分を投入
し、密閉状態で混合、攪拌してインキを得た。
【0010】
【表1】
【0011】尚、表中の組成の数値は重量部で表されて
おり、色素の赤色G及び赤色SLの組成及びポリビニル
ブチラールの具体名は以下のとおり。 赤色G ぶどう果汁色素 74.5重量% くえん酸 9.5 L−アスコルビン酸ナトリウム 1.0 エチルアルコール 15.0 赤色SL しそ色素 80.0重量% くえん酸 5.0 エチルアルコール 15.0 ポリビニルブチラール 商品名エスレックBL−1(積水化学工業) また比較例2のインキ組成は先にあげた特公昭63−4
4788号公報記載の実施例2のインキ組成である。
おり、色素の赤色G及び赤色SLの組成及びポリビニル
ブチラールの具体名は以下のとおり。 赤色G ぶどう果汁色素 74.5重量% くえん酸 9.5 L−アスコルビン酸ナトリウム 1.0 エチルアルコール 15.0 赤色SL しそ色素 80.0重量% くえん酸 5.0 エチルアルコール 15.0 ポリビニルブチラール 商品名エスレックBL−1(積水化学工業) また比較例2のインキ組成は先にあげた特公昭63−4
4788号公報記載の実施例2のインキ組成である。
【0012】次に各試料インキを、繊維束を樹脂加工し
て形成された繊維ペンと繊維束からなるインキ吸蔵体を
備えたマーキングペンに充填してえられる試料ペンで皮
膚面に所定マークを記し、耐水性及びアルコール消去性
の試験に供した。耐水性試験は、マークを水道蛇口から
の流水に1分間さらした後、表面の水分を布で拭き取っ
てマークの状態を目視観察した。アルコール消去性試験
は、アルコールを含ませた脱脂綿でマークを擦過して何
回の擦過で完全に消去されるか調べた。試験結果を表2
に示す。
て形成された繊維ペンと繊維束からなるインキ吸蔵体を
備えたマーキングペンに充填してえられる試料ペンで皮
膚面に所定マークを記し、耐水性及びアルコール消去性
の試験に供した。耐水性試験は、マークを水道蛇口から
の流水に1分間さらした後、表面の水分を布で拭き取っ
てマークの状態を目視観察した。アルコール消去性試験
は、アルコールを含ませた脱脂綿でマークを擦過して何
回の擦過で完全に消去されるか調べた。試験結果を表2
に示す。
【0013】
【表2】
【0014】尚、表中の記号の内容は以下のとおり。 耐水性 ○:テスト前後で変化なし アルコール消去性 ○:1回(往復)の擦過で消去され
た ×:10回の擦過によっても完全には消去されない
た ×:10回の擦過によっても完全には消去されない
【0015】
【発明の効果】本発明のスキンマーク用インキによる皮
膚表面上のマークは汗や水で滲んだり流失することはな
く、アルコールにより容易に消去されるので、皮膚表面
の治療箇所を特定する目印や新生児の足への記名等の用
途に向けられる医療用補助材として有用である。
膚表面上のマークは汗や水で滲んだり流失することはな
く、アルコールにより容易に消去されるので、皮膚表面
の治療箇所を特定する目印や新生児の足への記名等の用
途に向けられる医療用補助材として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−154772(JP,A) 特開 昭55−137175(JP,A) 特開 平4−318081(JP,A) 特開 昭52−146307(JP,A) 特開 昭57−98576(JP,A) 特開 平7−11183(JP,A) 特開 昭58−52375(JP,A) 特開 昭59−168078(JP,A) 特開 昭59−230071(JP,A) 特開 昭54−143562(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 11/00 - 11/20 A61K 7/02 - 7/047
Claims (1)
- 【請求項1】 赤色213号、赤色215号、ぶどう果
汁色素及びしそ色素から選ばれる色素と、インキ組成中
20乃至90重量%の範囲で使用される主体溶剤として
エチルアルコールと、インキ組成中5乃至30重量%の
範囲で添加されるグリセリン、プロピレングリコール及
び水から選ばれる溶剤を含有してなるスキンマーク用イ
ンキ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29119193A JP3336403B2 (ja) | 1993-10-26 | 1993-10-26 | スキンマーク用インキ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29119193A JP3336403B2 (ja) | 1993-10-26 | 1993-10-26 | スキンマーク用インキ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07118588A JPH07118588A (ja) | 1995-05-09 |
JP3336403B2 true JP3336403B2 (ja) | 2002-10-21 |
Family
ID=17765641
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29119193A Expired - Fee Related JP3336403B2 (ja) | 1993-10-26 | 1993-10-26 | スキンマーク用インキ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3336403B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019074229A1 (ko) * | 2017-10-11 | 2019-04-18 | 국립암센터 | 표피 침투형 잉크 조성물 |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2327189A (en) * | 1997-07-15 | 1999-01-20 | Lexley Elizabeth Purvis | Composition for Colouring Human Skin |
JP5164530B2 (ja) * | 2007-11-09 | 2013-03-21 | パイロットインキ株式会社 | 皮革用マーキングセット |
CN104341859A (zh) * | 2013-07-31 | 2015-02-11 | 李锦明 | 一种皮肤笔墨水 |
KR20170038761A (ko) | 2014-08-29 | 2017-04-07 | 스미또모 가가꾸 가부시키가이샤 | 적층체, 세퍼레이터 및 비수 이차 전지 |
CN116472316A (zh) * | 2020-10-27 | 2023-07-21 | 三菱铅笔株式会社 | 皮肤用记号笔组合物 |
JP7393821B2 (ja) * | 2021-09-02 | 2023-12-07 | 株式会社泰誠 | 医療用マーカーインクおよびこれを用いた医療用マーカーペン |
-
1993
- 1993-10-26 JP JP29119193A patent/JP3336403B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019074229A1 (ko) * | 2017-10-11 | 2019-04-18 | 국립암센터 | 표피 침투형 잉크 조성물 |
KR20190040786A (ko) * | 2017-10-11 | 2019-04-19 | 국립암센터 | 표피 침투형 잉크 조성물 |
KR102069420B1 (ko) * | 2017-10-11 | 2020-01-22 | 국립암센터 | 표피 침투형 잉크 조성물 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07118588A (ja) | 1995-05-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
DE69912794T2 (de) | Markierungssystem | |
AU2004259404B2 (en) | Eradicable gel ink, methods of eradication of the same, eradicable ink kit, and eradicated ink complex | |
JPH052712B2 (ja) | ||
JP3336403B2 (ja) | スキンマーク用インキ | |
JPS6160768A (ja) | ボ−ルペン用インキ | |
JPH0135029B2 (ja) | ||
JPS6223793B2 (ja) | ||
JP3663807B2 (ja) | 黒色顔料組成物 | |
JPH02214785A (ja) | 水性インキ | |
JP4524029B2 (ja) | 黒色顔料組成物の製造方法 | |
JPS60500540A (ja) | ヨウ素およびヨウ化カリウムを含むインクジェット印刷用インク | |
JPH0588749B2 (ja) | ||
JP4426564B2 (ja) | 水消去性書画用墨汁組成物 | |
JP2745455B2 (ja) | 水性スタンプインキ用ベヒクル、水性スタンプインキおよびスタンプ台 | |
JPH05148440A (ja) | 顔料インキ組成物 | |
GB2214189A (en) | Marker pen and ink composition therefor | |
JP3671308B2 (ja) | マーキングペン用水性インキ組成物 | |
JPS6072968A (ja) | 水性顔料インキ | |
JPH0337280A (ja) | ボールペン用水性インキ | |
JP2979338B2 (ja) | マーキングペン用インキ | |
JPS6045511A (ja) | ゼリ−状パック化粧料 | |
KR20000025376A (ko) | 액체분필용 잉크 조성물 | |
JPH10265338A (ja) | アイメイクアップ化粧料 | |
JPS6138222B2 (ja) | ||
JPH0142308B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100809 Year of fee payment: 8 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |