JP3336272B2 - 板状体の加熱装置 - Google Patents

板状体の加熱装置

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JP3336272B2 JP30921498A JP30921498A JP3336272B2 JP 3336272 B2 JP3336272 B2 JP 3336272B2 JP 30921498 A JP30921498 A JP 30921498A JP 30921498 A JP30921498 A JP 30921498A JP 3336272 B2 JP3336272 B2 JP 3336272B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマCVD、
減圧CVD、光CVD、PVD、スパッタリングなどの
成膜工程、あるいはプラズマエッチング、光エッチング
などのエッチング工程において、半導体ウエハや液晶基
板、さらには金属板やセラミック板等の如き板状体を支
持しかつ所定の処理温度に加熱するための板状体の加熱
装置に関するものであり、特に、半導体製造用加熱装置
として好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば半導体製造工程において、
プラズマCVD、減圧CVD、光CVD、PVD、スパ
ッタリングなどの成膜処理や、プラズマエッチング、光
エッチングなどのエッチング処理を施すには、半導体ウ
エハの如き板状体を真空雰囲気下で各種処理温度に加熱
する必要があり、真空処理室内に半導体ウエハを支持し
かつ加熱するためのヒータを設置してなる加熱装置が使
用されている。
【0003】図9はプラズマ発生機能を備えた成膜装置
やエッチング装置を構成する従来の板状体の加熱装置の
一例を示す模式図で、31はガス供給孔31aと排気孔
31bとを備えた真空処理室であり、この真空処理室3
1内にはセラミックヒータ21が円筒状支持体26によ
って気密に設置されている。セラミックヒータ21は半
導体ウエハWと略同等の大きさを有する円盤状の板状セ
ラミック体22からなり、その上面を半導体ウエハWの
載置面23とするとともに、板状セラミック体22中に
プラズマ発生用の電極27と抵抗発熱体24を埋設した
もので、上記抵抗発熱体24に通電してセラミックヒー
タ21を発熱させることにより載置面23上の半導体ウ
エハWを加熱するようになっている。なお、セラミック
ヒータ21への電力投入は、抵抗発熱体24と電気的に
接続され、円筒状支持体26内を通して真空処理室31
外のヒータ電源32に接続されたリード線25を介して
行われるようになっている。
【0004】また、この加熱装置には、セラミックヒー
タ21と対向する位置に高周波電極29が設置してあ
り、この高周波電極29に高周波電源33より高周波電
力を投入することで、高周波電極29とセラミックヒー
タ21内に内蔵するプラズマ発生用の電極27との間に
ある半導体ウエハWに対してプラズマを発生させるよう
になっている。
【0005】ところで、成膜処理やエッチング処理にお
いては、デポジション用ガス、エッチング用ガス、クリ
ーニング用ガスとして腐食性の高い塩素系やフッ素系の
ハロゲンガスが使用される一方、スーパークリーンであ
ることが求められるため、ハロゲンガスによる腐食やプ
ラズマエネルギーによる摩耗が少なく、できるだけパー
ティクルを発生させないことが重要となる。
【0006】その為、このような加熱装置に設置される
セラミックヒータ21としては、板状セラミック体22
をハロゲンガスに対する耐食性や耐プラズマ性に優れた
アルミナや窒化アルミニウム、あるいは窒化珪素を主成
分とするセラミックスにより形成するとともに、板状セ
ラミック体22中に埋設する抵抗発熱体24として、タ
ングステン(W)やモリブデン(Mo)などの高融点金
属、あるいはTiNなどの導電性セラミックスを用いた
ものがあった。
【0007】これらのセラミックヒータ21は、耐蝕
性、耐プラズマ性、耐摩耗性に優れるとともに、高い電
気絶縁性、耐熱性を有することから、高温のプラズマ発
生下でハロゲンガスに曝されても長期間にわたって使用
することが可能であった。
【0008】また、これまで半導体ウエハのサイズが6
インチや8インチであったものが12インチへと大口径
化するに伴って加熱装置に設置されるセラミックヒータ
21も大型化する傾向にあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の加熱
装置にて半導体ウエハWを各種処理温度に加熱するため
にセラミックヒータ21を発熱させるには、セラミック
ヒータ21の特性のみを考えた電力よりも遙かに大きな
電力を加えなければならないといった課題があった。
【0010】即ち、セラミックヒータ21を発熱させる
と、その一方で板状セラミック体22の表面から発熱温
度の凡そ4乗に比例するエネルギーが熱輻射として流出
し、真空処理室31の壁にて吸収されたあと、さらに真
空処理室31外へ放出されることになる。そして、高温
になるほど熱輻射によるエネルギーの流出が大きくなる
ため、例えば成膜処理のように500℃以上、さらには
750℃以上の処理温度が要求される場合、熱輻射によ
るエネルギーの流出は極めて大きいものであった。しか
も、熱輻射はセラミックヒータ21の表面から起こるた
め、表面積が大きいほどその影響も大きく、半導体ウエ
ハWの大口径化に伴って大型化するセラミックヒータ2
1においては、多大なエネルギーロスを生じることにな
る。そして、この熱輻射によるエネルギー流出が多くな
り過ぎると、セラミックヒータ21を立ち上げてから所
定の処理温度に加熱するまでの昇温速度が遅くなった
り、さらには所定の処理温度に発熱させることができな
くなるため、セラミックヒータ21の昇温速度を高めた
り、目標の処理温度に加熱するには流出するエネルギー
を補う必要があるのであるが、この熱輻射にて流出する
エネルギーは元々電力としてセラミックヒータ21に供
給されたものであることから、エネルギー流出量が多く
なるほど多大な電力ロスとなっていた。
【0011】また、同じサイズのセラミックヒータ21
を用いても真空処理室31の形状や大きさが異なると、
セラミックヒータ21をある一定温度に発熱させるのに
要する電力が加熱装置毎に異なるため、予め測定された
セラミックヒータ21の発熱温度と電力との関係を示す
データが使えず、加熱装置毎にセラミックヒータ21に
加える電力と発熱温度との関係を測定、調整しなければ
ならないといった課題もあった。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記課
題に鑑み、半導体ウエハの如き板状体を載せる載置面を
有する板状セラミック体中に抵抗発熱体を埋設してなる
セラミックヒータを真空処理室内に設置してなる板状体
の加熱装置において、1〜50μmの波長を有する赤外
線を反射するタングステン、モリブデン、ニッケル、ア
ルミニウム等の金属やその合金、鉄−コバルト−ニッケ
ル合金等の金属材料やアルミナ、窒化珪素、窒化アルミ
ニウム、炭化珪素等を主成分とするセラミック材料から
なる熱反射体を、上記セラミックヒータの載置面以外の
表面近傍に距離をあけて設置したことを特徴とする。
【0013】また、本発明は、セラミックヒータと対向
する熱反射体の反射面を中心線平均粗さ(Ra)で1.
7μm以下として1〜50μmの波長を有する赤外線に
対する平均反射率を50%以上とするとともに、上記熱
反射体が前記セラミックヒータの載置面以外の表面を覆
う割合を50%以上としたことを特徴とする。
【0014】さらに、本発明は、上記セラミックヒータ
から最も離れた熱反射体までの距離Lを0mm<L≦5
0mmとしたことを特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0016】図1はプラズマ発生機能を有する成膜装置
やエッチング装置を構成する本発明に係る板状体の加熱
装置の一例を示す模式図である。
【0017】11はガス供給孔11aと排気孔11bを
備えた真空処理室で、この真空処理室11内にはセラミ
ックヒータ1が円筒状支持体6によって気密に設置され
ている。セラミックヒータ1は図2に示すように、半導
体ウエハWの如き板状体と略同等の大きさを有する円盤
状の板状セラミック体2からなり、その上面を半導体ウ
エハWの載置面3とするとともに、板状セラミック体2
中にプラズマ発生用の電極8と抵抗発熱体4を埋設した
もので、上記抵抗発熱体4に通電してセラミックヒータ
1を発熱させることにより載置面3上の半導体ウエハW
を加熱するようになっている。なお、セラミックヒータ
1への電力投入は、抵抗発熱体4と電気的に接続され、
円筒状支持体6内を通して真空処理室11外のヒータ電
源12と接続されたリード線5を介して行われるように
なっている。
【0018】また、図1に示すように、セラミックヒー
タ1と対向する位置には高周波電極9が設置してあり、
この高周波電極9に高周波電源13より高周波電力を投
入することで、高周波電極9とセラミックヒータ1内に
内蔵するプラズマ発生用の電極8との間にあるセラミッ
クヒータ1上の半導体ウエハWに対してプラズマを発生
させるようになっている。
【0019】なお、図1,2には図示していないが、セ
ラミックヒータ1を構成する板状セラミック体2中に抵
抗発熱体4とは別に静電吸着用の電極を内蔵して静電チ
ャックとしての機能を持たせたり、板状セラミック体2
に載置面3まで連通する多数の貫通吸引孔を設けて真空
チャックとしての機能を持たせることにより、半導体ウ
エハWを載置面3上に強制的に吸着させて半導体ウエハ
Wの均熱化を図ることもできる。
【0020】さらに、本発明の加熱装置には、セラミッ
クヒータ1の下面近傍に、下面を覆うように円筒状支持
体6の外周面より延びる平板状の熱反射体7を設置して
ある。ここで、熱反射体とは、セラミックヒータ1の発
熱に伴い熱輻射として放出される赤外線を効率良く反射
する部材のことであり、このような熱反射体7をセラミ
ックヒータ1の載置面3を除く他の表面を覆うように設
置することで、一旦セラミックヒータ1外へ熱輻射によ
って放出されたエネルギーの一部を熱反射体7で反射さ
せてセラミックヒータ1に戻すことができるため、セラ
ミックヒータ1内からのエネルギー流出量を大幅に低減
することができ、以てセラミックヒータ1の電力ロスを
大幅に低減することができるとともに、昇温速度を向上
させ、かつ所定の処理温度にセラミックヒータ1を発熱
させることが可能となる。 また、セラミックヒータ1
から熱反射体7までの距離Lを一定にしておくことで、
形状や大きさの異なる真空処理室11内に設置したとし
てもその形状や大きさに関係なく、ある一定の電力をセ
ラミックヒータ1に印加すれば、その電力に見合った温
度に安定して発熱させることができる。
【0021】ところで、このような効果を奏するために
は、熱反射体7が1〜50μmの波長を有する赤外線を
反射するものであることが重要である。即ち、セラミッ
クヒータ1を発熱させると熱輻射によって赤外線が放出
されることになるが、セラミックスの場合は主に1〜5
0μmの赤外線によるエネルギー流出が大部分を占める
ため、この波長領域における赤外線を反射することによ
って熱輻射によって流出したエネルギーをセラミックヒ
ータ1に戻し、セラミックヒータ1内からのエネルギー
流出を抑えることができるからである。
【0022】そして、このような熱反射体7としては、
1〜50μmの波長を有する赤外線に対する平均反射率
が50%以上を有するとともに、この熱反射体7がセラ
ミックヒータ1の載置面3を除く表面を覆う割合が50
%以上を有することが好ましい。
【0023】なお、ここで、熱反射体7の反射率とは、
熱反射体7の反射面にある一定の波長の赤外線を入射さ
せ、表面で反射、散乱された光を楕円鏡面などで集光
し、その焦点位置に設置した検知器にて集光した光のエ
ネルギーを検知することにより、入射させた光のエネル
ギーに対して反射、散乱された光のエネルギーの比を反
射率として算出したもので、その平均反射率とは、入射
させる光を1μmの波長から50μmの波長まで波長1
μm間隔で異ならせて測定した各反射率の平均値のこと
である。
【0024】このような熱反射体7を形成する材質とし
ては、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、ニッ
ケル(Ni)、アルミニウム(Al)等の金属又は各々
の金属の合金、あるいは鉄(Fe)−コバルト(Co)
−ニッケル(Ni)合金等の金属材料を用いることがで
き、これらの中でも耐酸化性が要求されるような場合に
はニッケル(Ni)及びその合金、アルミニウム(A
l)及びその合金あるいは鉄(Fe)−コバルト(C
o)−ニッケル(Ni)合金が好適である。また、アル
ミナ、窒化珪素、窒化アルミニウム、炭化珪素等を主成
分とするセラミック材料を用いることもできる。なお、
熱反射体7を形成する材質としては前述したものだけに
限定されるものではなく、1〜50μmの波長を有する
赤外線を反射することができる材質であれば良い。
【0025】また、熱反射体7の反射効率を高めるため
にはセラミックヒータ1と対向する反射面をできるだけ
滑らかにする必要があり、中心線平均粗さ(Ra)で
1.7μm以下、好ましくは1.0μm以下とすること
が良い。
【0026】さらに、セラミックヒータ1から熱反射体
7までの距離Lをできるだけ短くすることで、熱輻射に
よって流出したエネルギーの大部分をセラミックヒータ
1へ戻すことができるため、セラミックヒータ1内から
のエネルギーロスをさらに抑えることができ、好ましく
はセラミックヒータ1から最も離れた熱反射体7までの
距離Lを0mm<L≦50mmとすることが良い。
【0027】なお、本発明では、熱反射体7の外形状に
ついて特に限定するものではなく、図1ではセラミック
ヒータ1と相似な円形をしたものを示したが、これ以外
に例えば、正方形や長方形の如き方形状をしたものや三
角形や五角形など多角形状をしたもの、さらには楕円形
状をしたものでも構わない。
【0028】また、図1では熱反射体7の設置状態をセ
ラミックヒータ1に対して平行に設けた例を示したが、
図3に示すようにセラミックヒータ1に対してある一定
の角度に傾斜させて設置しても構わない。ただし、この
時、セラミックヒータ1から最も離れる熱反射体7まで
の距離Lは50mm以下であることが好ましい。
【0029】さらに、図1ではセラミックヒータ1の下
面側のみを熱反射体7にて覆った例を示したが、図4に
示すように熱反射体7の周縁をL字状に折り曲げてセラ
ミックヒータ1の側面まで覆うようにすることで、より
一層セラミックヒータ1内のエネルギーロスを抑えるこ
とができる。
【0030】また、図1に示す板状体の加熱装置では、
セラミックヒータ1の下面中央部に接合した円筒状支持
体6を介してセラミックヒータ1を真空処理室11内に
設置するとともに、上記円筒状支持体6の外周面より熱
反射体7を延設した例を示したが、図5に示すようにセ
ラミックヒータ1の側面に円筒状支持体15を接合して
真空処理室11内に設置するとともに、上記円筒状支持
体15の内部に熱反射体16を設置したものでも構わな
い。ただし、この構造においても熱反射体16がセラミ
ックヒータ1の載置面3以外の表面を覆う割合が50%
以上となるようにすることが必要である。
【0031】さらに、本発明の他の実施形態を図6乃至
図8を用いて説明する。
【0032】図6は、セラミックヒータ1の下面に、タ
ングステン(W)、モリブデン(Mo)、ニッケル(N
i)、アルミニウム(Al)等の金属又はその合金、鉄
(Fe)−コバルト(Co)−ニッケル(Ni)合金等
の金属材料や、アルミナ、窒化珪素、窒化アルミニウ
ム、炭化珪素等を主成分とするセラミック材料からな
り、円筒部18と、この円筒部18より大きな外径を有
するカップ部19とを一体的に形成してなる断面形状が
略T字状をした支持体17を接合したものであり、この
支持体17のカップ部19底面を熱反射部20としたも
ので、このような構造とすれば、熱反射体を専用に設置
する必要がない。また、図7及び図8は図6の変形例で
あり、図7は支持体17の一部をなす熱反射部20がセ
ラミックヒータ1の下面に対してある角度をもって傾斜
させたものであり、図8は支持体17の一部をなす熱反
射部20を湾曲させたものである。
【0033】なお、図6乃至図8のいずれの構造におい
ても、熱反射部20がセラミックヒータ1の載置面3以
外の表面を覆う割合が50%以上となるようにすること
が必要である。
【0034】ところで、セラミックヒータ1を構成する
板状セラミック体2としては、アルミナ、窒化珪素、窒
化アルミニウムを主成分とするセラミックスを用いるこ
とができ、これらの中でも窒化アルミニウムを主成分と
するセラミックスは、ハロゲンガスに対する耐蝕性や耐
プラズマ性に優れることから、セラミックヒータ1を構
成する板状セラミック体2として好適である。特に、純
度が99.8%以上である高純度の窒化アルミニウム質
セラミックスは、焼結体中に粒界がほとんどなく、優れ
た耐プラズマ性を有することから、超スーパークリーン
状態が要求される場合に好適であり、また、Y2 3
Erなどの希土類酸化物を1〜9重量%の範囲で含有す
る窒化アルミニウム質セラミックスは、熱伝導率が10
0W/mk以上、高いものでは150W/mK以上、さ
らに高いものでは200W/mk以上を有することから
載置面3に載せる半導体ウエハWの均熱化を高めること
ができる。
【0035】また、板状セラミック体2中に埋設する抵
抗発熱体4の材質としては、タングステン(W)やモリ
ブデン(Mo)など周期律表第6a族元素やTiなどの
周期律表第4a族元素等の高融点金属あるいはこれらの
合金、さらにはWC、MoC、TiNなどの導電性セラ
ミックスを用いることができる。これらの金属や合金あ
るいは導電性セラミックスは、板状セラミック体2を構
成するセラミックスと同程度の熱膨張係数を有すること
から、セラミックヒータ1の製作時や発熱時における反
りや破損を防ぐことができるとともに、高温に発熱させ
ても断線することがなく、寿命の長いセラミックヒータ
1とすることができる。
【0036】
【実施例】(実施例1)ここで、図6に示す熱反射部2
0を備えた板状体の加熱装置と、図9に示す熱反射体を
持たない従来の板状体の加熱装置を用意するとともに、
熱反射部20を有するものにあっては、1〜50μmの
波長を有する赤外線に対する平均反射率及びセラミック
ヒータ1の載置面3を除く全表面積に対して熱反射部2
0が占める割合を異ならせ、各セラミックヒータ1,2
1を500℃の温度に発熱させるのに要する電力値を比
較する実験を行った。
【0037】本実験ではセラミックヒータ1,21とし
て、直径200mm、厚み10mmの円盤 状をしたも
のを用い、セラミックヒータ1,21を構成する板状セ
ラミック体2,22を純度99.9%の窒化アルミニウ
ム質セラミックス、抵抗発熱体4をタングステンにより
それぞれ形成した。また、セラミックヒータ1,21を
真空処理室11,31内に設置する支持体17,26は
鉄(Fe)−コバルト(Co)−ニッケル(Ni)合金
により形成し、熱反射部20も支持体17と同材質とし
た。
【0038】なお、熱反射部20の平均反射率は、熱反
射部20の面粗さを変えたり、反射面を酸化等にて改質
することによって異ならせた。また、熱反射部20を有
するものにあっては、セラミックヒータ1と平行に設置
し、その距離Lを60mmとした。
【0039】そして、各セラミックヒータ1,21が5
00℃となるように発熱させるのに要する電力を測定す
るとともに、従来の加熱装置との電力比を電力削減率と
して算出した。そして、電力削減率が20%未満のもの
を▲、電力削減率が20%以上のものを△、電力削減率
が25%以上のものを○として評価した。
【0040】それぞれの結果は表1に示す通りである。
【0041】
【表1】
【0042】この結果、熱反射部20を有する本発明の
加熱装置は、従来の加熱装置と比較して電力を大幅に低
減できることが判る。
【0043】また、熱反射部20を有する加熱装置の中
でも、熱反射部20の1μm〜50μmの波長を有する
赤外線に対する平均反射率が50%以上であるととも
に、熱反射部20がセラミックヒータ1の載置面3以外
の表面を覆う割合が50%以上であったものは、熱反射
部を持たない従来の加熱装置に対して20%以上の電力
を削減することができ、優れていた。
【0044】(実施例2)次に、セラミックヒータ1か
ら熱反射部20までの距離Lを異ならせて実施例1と同
様の条件にて電力削減効果について調べる実験を行っ
た。
【0045】なお、本実験では、熱反射部20の平均反
射率を51%、熱反射部20が載置面3以外の表面を覆
う割合を50%とし、他の条件は全て実施例1と同じと
した。
【0046】それぞれの結果は表2に示す通りである。
【0047】
【表2】
【0048】この結果、セラミックヒータ1から熱反射
部20までの距離Lが小さくなるにつれて消費電力を抑
えることができ、特に距離Lが60mmと距離Lが50
mmとの間で約4%ほど電力削減率を向上させることが
でき、優れていることが判った。
【0049】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、半導体
ウエハの如き板状体の載置面を有する板状セラミック体
中に抵抗発熱体を埋設してなるセラミックヒータを真空
処理室内に設置してなる板状体の加熱装置において、1
〜50μmの波長を有する赤外線を反射するタングステ
ン、モリブデン、ニッケル、アルミニウム等の金属やそ
の合金、鉄−コバルト−ニッケル合金等の金属材料やア
ルミナ、窒化珪素、窒化アルミニウム、炭化珪素等を主
成分とするセラミック材料からなる熱反射体を、上記セ
ラミックヒータの載置面以外の表面近傍に距離をあけて
設置したことによって、セラミックヒータの熱輻射に伴
う電力ロスを大幅に低減することができるとともに、昇
温速度を向上させ、かつ所定の処理温度にセラミックヒ
ータを発熱させることが可能となる。
【0050】しかも、セラミックヒータから熱反射体ま
での距離Lを一定にしておくことで、形状や大きさの異
なる真空処理室に設置したとしてもその形状や大きさに
関係なく、ある一定の電力をセラミックヒータに印加す
れば、その電力に見合った温度に安定して発熱させるこ
とができる。
【0051】また、本発明によれば、セラミックヒータ
と対向する熱反射体の反射面を中心線平均粗さ(Ra)
で1.7μm以下として1〜50μmの波長を有する赤
外線に対する平均反射率を50%以上とするとともに、
上記熱反射体が前記セラミックヒータの載置面以外の表
面を覆う割合を50%以上とし、さらには上記セラミッ
クヒータから最も離れた熱反射体までの距離Lを0mm
<L≦50mmとすることで、セラミックヒータの熱輻
射に伴う電力ロスをより一層低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プラズマ発生機能を有する成膜装置やエッチン
グ装置を構成する本発明に係る板状体の加熱装置の一例
を示す模式図である。
【図2】本発明に係る板状体の加熱装置に備えるセラミ
ックヒータを示す一部を破断した斜視図である。
【図3】本発明に係る板状体の加熱装置の応用例を示す
断面図である。
【図4】本発明に係る板状体の加熱装置の応用例を示す
断面図である。
【図5】本発明に係る板状体の加熱装置の応用例を示す
断面図である。
【図6】本発明に係る板状体の加熱装置の応用例を示す
断面図である。
【図7】本発明に係る板状体の加熱装置の応用例を示す
断面図である。
【図8】本発明に係る板状体の加熱装置の応用例を示す
断面図である。
【図9】プラズマ発生機能を有する成膜装置やエッチン
グ装置を構成する従来における板状体の加熱装置の一例
を示す模式図である。
【符号の説明】
1・・・セラミックヒータ、2・・・板状セラミック
体、3・・・載置面、4・・・抵抗発熱体、5・・・リ
ード線、6・・・円筒状支持体、7・・・熱反射体、8
・・・プラズマ発生用の電極、9・・・高周波電極、1
1・・・真空処理室、12・・・ヒータ電源、13・・
・高周波電源、W・・・半導体ウエハ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板状体を載せる載置面を有する板状セラミ
    ック体中に抵抗発熱体を埋設してなるセラミックヒータ
    、円筒状支持体によって真空処理室内に気密に設置
    てなる加熱装置であって、タングステン、モリブデン、
    ニッケル、アルミニウム等の金属やその合金、鉄−コバ
    ルト−ニッケル合金等の金属材料やアルミナ、窒化珪
    素、窒化アルミニウム、炭化珪素等を主成分とするセラ
    ミック材料からなる熱反射体を、上記セラミックヒータ
    の載置面以外の表面近傍に距離をあけて上記円筒状支持
    体に設置するかまたは一体的に形成するとともに、上記
    熱反射体が上記セラミックヒータの載置面以外の表面を
    覆う割合を50%以上とし、かつ上記セラミックヒータ
    と対向する熱反射体の反射面を中心線平均粗さ(Ra)
    で1.7μm以下として1〜50μmの波長を有する赤
    外線に対する平均反射率を50%以上としたことを特徴
    とする板状体の加熱装置。
  2. 【請求項2】上記セラミックヒータから最も離れた熱反
    射体までの距離Lが0mm<L≦50mmの範囲にある
    ことを特徴とする請求項1に記載の板状体の加熱装置。
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