JP3332703B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3332703B2
JP3332703B2 JP1672496A JP1672496A JP3332703B2 JP 3332703 B2 JP3332703 B2 JP 3332703B2 JP 1672496 A JP1672496 A JP 1672496A JP 1672496 A JP1672496 A JP 1672496A JP 3332703 B2 JP3332703 B2 JP 3332703B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子放出源として
複数の表面伝導型放出素子を用いた画像形成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、電子放出素子として熱陰極素
子と冷陰極素子の2種類が知られている。このうち冷陰
極素子では、例えば表面伝導型放出素子や、電界放出型
素子(以下、FE型と記す)や、金属/絶縁層/金属型
放出素子(以下、MIM型と記す)等が知られている。
【0003】表面伝導型放出素子としては、例えば、
M.I.Elinson,RadioEng.Elec
tron Phys.,10,1290,(1965)
や、後述する他の例が知られている。
【0004】表面伝導型放出素子は、基板上に形成され
た小面積の薄膜に、膜面に平行に電流を流すことにより
電子放出が生ずる現象を利用するものである。この表面
伝導型放出素子としては、前記エリンソン等によるSn
O2 薄膜を用いたものの他に、Au薄膜によるもの
[G.Dittmer:”Thin Solid Fi
lms”,9,317(1972)]や、In2 O3 /
SnO2 薄膜によるもの[M.Hartwell an
d C.G.Fonstad:”IEEE Tran
s.ED Conf.”,519(1975)]や、カ
ーボン薄膜によるもの[荒木久 他:真空、第26巻、
第1号、22(1983)]等が報告されている。
【0005】これらの表面伝導型放出素子の素子構成の
典型的な例を図19に示す。
【0006】図19は、従来例としての表面伝導型放出
素子の平面図であり、前述のM.Hartwellらに
よるものである。図中、3001は基板で、3004は
スパッタで形成された金属酸化物よりなる導電性薄膜で
ある。導電性薄膜3004は図示のようにH字形の平面
形状に形成されている。該導電性薄膜3004に後述の
通電フォーミングと呼ばれる通電処理を施すことによ
り、電子放出部3005が形成される。図中の間隔L
は、0.5〜1[mm],Wは、0.1[mm]で設定
されている。尚、図示の便宜から、電子放出部3005
は導電性薄膜3004の中央に矩形の形状で示したが、
これは模式的なものであり、実際の電子放出部の位置や
形状を忠実に表現しているわけではない。
【0007】M.Hartwellらによる素子をはじ
めとして、上述の表面伝導型放出素子においては、電子
放出を行う前に導電性薄膜3004に通電フォーミング
と呼ばれる通電処理を施すことにより電子放出部300
5を形成するのが一般的であった。即ち、通電フォーミ
ングとは、前記導電性薄膜3004の両端に一定の直流
電圧、もしくは、例えば1V/分程度の非常にゆっくり
としたレートで昇圧する直流電圧を印加して通電し、導
電性薄膜3004を局所的に破壊もしくは変形もしくは
変質せしめ、電気的に高抵抗な状態の電子放出部300
5を形成することである。尚、局所的に破壊もしくは変
形もしくは変質した導電性薄膜3004の一部には、亀
裂が発生する。前記通電フォーミング後に導電性薄膜3
004に適宜の電圧を印加した場合には、前記亀裂付近
において電子放出が行われる。
【0008】また、FE型の例は、例えば、W.P.D
yke&W.W.Dolan,”Field emis
sion”,Advance in Electron
Physics,8,89(1956)や、あるい
は、 C.A.Spindt,”Physical p
roperties of thin−film fi
eld emissioncathodes with
molybdenium cones”,J.App
l.Phys.,47,5248(1976)等が知ら
れている。
【0009】FE型の素子構成の典型的な例を図20に
示す。
【0010】図20は、従来例としてのFE型の放出素
子の断面図であり、前述のC.A.Spindtらによ
るものである。
【0011】図中、3010は基板、3011は導電材
料よりなるエミッタ配線、3012はエミッタコーン、
3013は絶縁層、そして3014はゲート電極であ
る。本素子は、エミッタコーン3012とゲート電極3
014の間に適宜の電圧を印加することにより、エミッ
タコーン3012の先端部より電界放出を起こさせるも
のである。
【0012】また、FE型の他の素子構成として、図2
0のような積層構造ではなく、基板上に基板平面とほぼ
平行にエミッタとゲート電極を配置した例もある。
【0013】また、MIM型の例としては、例えば、
C.A.Mead,”Operation of tu
nnel−emission Devices,J.A
ppl.Phys.,32,646(1961)等が知
られている。MIM型の素子構成の典型的な例を図21
に示す。
【0014】図21は、従来例としてのMIM型の放出
素子の断面図である。
【0015】図中、3020は基板、3021は金属よ
りなる下電極、3022は厚さ100オングストローム
程度の薄い絶縁層、3023は厚さ80〜300オング
ストローム程度の金属よりなる上電極である。MIM型
においては、上電極3023と下電極3021の間に適
宜の電圧を印加することにより、上電極3023の表面
より電子放出を起こさせるものである。
【0016】上述の冷陰極素子は、熱陰極素子と比較し
て低温で電子放出を得ることができるため、加熱用ヒー
ターを必要としない。従って、熱陰極素子よりも構造が
単純であり、微細な素子を作成可能である。また、基板
上に多数の素子を高い密度で配置しても基板の熱溶融等
の問題が発生しにくい。また、熱陰極素子がヒーターの
加熱により動作するため応答速度が遅いのとは異なり、
冷陰極素子の場合には応答速度が速いという利点もあ
る。このため、冷陰極素子を応用するための研究が盛ん
に行われてきている。
【0017】例えば、表面伝導型放出素子は、冷陰極素
子のなかでも特に構造が単純で製造も容易であることか
ら、大面積に渡って多数の素子を形成できる利点があ
る。そこで、例えば本出願人による特開昭64−313
32において開示されるように、多数の素子を配列して
駆動するための方法が研究されている。
【0018】また、表面伝導型放出素子の応用について
は、例えば、画像表示装置、画像記録装置等の画像形成
装置や、荷電ビーム源等が研究されている。
【0019】特に、画像形成装置への応用としては、例
えば本出願人によるUSP5,066,883や特開平
2−257551や特開平4−28137において開示
されているように、表面伝導型放出素子と電子ビームの
照射により発光する蛍光体とを組み合わせて用いた画像
形成装置が研究されている。表面伝導型放出素子と蛍光
体とを組み合わせた画像形成装置は、従来の他の方式の
画像形成装置よりも優れた特性が期待されている。例え
ば、近年普及してきた液晶表示装置と比較しても、自発
光型であるためバックライトを必要としない点や、視野
角が広い点が優れていると言える。
【0020】また、FE型を複数個並べて駆動する方法
は、例えば本出願人によるUSP4,904,895に
開示されている。また、FE型を画像形成装置に応用し
た例として、例えば、R.Meyerらにより報告され
た平板型表示装置が知られている。[R.Meye
r:”Recent Development on
Microtips Display at LET
I”,Tech.Digest of 4th In
t. Vacuum Microele−ctroni
cs Conf.,Nagahama,pp.6〜9
(1991)]また、MIM型を多数個並べて画像形成
装置に応用した例として、例えば本出願人による特開平
3−55738が開示されている。
【0021】このような画像形成装置における蛍光体の
配列を図22に示す。
【0022】図22は、従来例としての蛍光体の配列を
示す図であり、赤、緑、青3つの蛍光体が三角形状に並
んでいる(この配列をデルタ配列と呼ぶ)。デルタ配列
は、同図に示すように上下の2ラインで蛍光体のピッチ
が水平方向に1/2ピッチずれている。この場合の放出
素子部の配置を図23に示す。
【0023】図23は、従来例としての放出素子部の配
置を示す図であり、各蛍光体に対応する放出素子部10
10も、水平方向に1/2ピッチずらして配置する必要
がある。これに従い、列方向配線1012も同図に示す
ように蛇行させる必要がある。
【0024】また、図24は、従来例としての放出素子
部の配置を示す図である。
【0025】図中、列方向配線1022を水平方向の放
出素子部の数の2倍敷設することで前記の蛇行は避ける
ことができる。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
例において、図23のように放出素子部1010を1/
2ピッチずらす配置とそれに対応した列方向配線101
2の蛇行は、直線である場合と比較して製造工程が複雑
になるという問題点がある。
【0027】一方、図24のように、列方向配線102
2の数を2倍に増やして配線を直線状にする方法におい
ては、その分駆動回路が大型化するという問題がある。
【0028】そこで本発明は、電子放出素子を用いた画
像形成装置であって、画像形成回路の構成及び製造の容
易な、輝度及び解像度の高い画像形成装置の提供を目的
とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】上述の目的達成のため、
本発明の画像形成装置は以下の特徴を備える。
【0030】即ち、一対の電極間に電子放出部を有する
冷陰極素子を行列状に複数配置したリアプレートと、前
記リアプレートが有する行方向配線と列方向配線とによ
り前記冷陰極素子に電圧を印加する電圧印加手段と、前
記電子放出部から放出される電子により発光する蛍光体
を有するフェースプレートとを備えた画像形成装置にお
いて、前記冷陰極素子に前記電圧を印加したときに前記
冷陰極にかかる電界の方向と、前記画像形成装置の水平
方向となす角は、所定の角度θ(θ≠0,90)°ま
たは−θ°であって、前記冷陰極素子が、1行毎に交互
に前記所定の角度θまたは−θ°の傾きをもって配置さ
れており、 前記蛍光体は、赤、緑、そして青の3種類で
あって、その3種類の蛍光体が複数デルタ配列されてお
り、 前記電圧印加手段は、1水平同期期間に所定の行の
前記冷陰極素子に前記電圧を印加した後、該所定の行に
隣接する行の前記冷陰極素子に前記電圧を印加するに際
して、前記電圧の極性を反転させることを特徴とする。
これにより、列方向配線を直線状のまま解像度を高める
と共にカラー表示を行なう
【0031】
【0032】更に好ましくは、前記電子放出部の中心を
始点とする前記リアプレートから延びる垂線であって、
その垂線の延長線上に、斜め上下方向に隣接する2つの
前記蛍光体の中心間を結ぶ直線の中点が位置することを
特徴とする。これにより、各蛍光体に効率良く電子を照
射する。
【0033】更に、前記電圧印加手段は、所定の時間毎
に電圧極性を反転することを特徴とする。具体的に前記
所定の時間は、前記画像形成装置に入力される画像信号
の1水平同期期間であることを特徴とする。
【0034】更に、前記電圧印加手段は、前記行方向配
線のうち隣接する2行に、同時に電圧を印加することを
特徴とする。これにより、2つの冷陰極素子で1つの蛍
光体に電子を照射し、輝度を高める。
【0035】
【0036】更に好ましくは、前記冷陰極素子は、その
周囲に位置する2つの前記蛍光体に電子を放出すること
を特徴とする。
【0037】
【0038】また、好ましくは前記冷陰極素子は、表面
伝導型放出素子であることを特徴とする。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る画像形成装置
の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。尚、説明
の便宜上表示パネルの基本的構成と製法、好ましい電子
放出素子の構造と製法、電気回路の構成、駆動の方法の
順で述べる。
【0040】<表示パネルの構成と製造法>はじめに、
本発明を適用した画像形成装置の表示パネルの構成と製
造法について、具体的な例を示して説明する。
【0041】図8は、本発明の実施形態としての表示パ
ネルの斜視図であり、内部構造を示すためにパネルの1
部を切り欠いて示している。
【0042】図中、1005はリアプレート、1006
は側壁、1007はフェースプレートであり、1005
〜1007により表示パネルの内部を真空に維持するた
めの気密容器を形成している。気密容器を組み立てるに
あたっては、各部材の接合部に十分な強度と気密性を保
持させるため封着する必要があるが、例えばフリットガ
ラスを接合部に塗布し、大気中あるいは窒素雰囲気中
で、摂氏400〜500度で10分以上焼成することに
より封着を達成した。気密容器内部を真空に排気する方
法については後述する。
【0043】リアプレート1005には、基板1001
が固定されているが、該基板上には表面伝導型放出素子
1002がNxM個形成されている。尚、N,Mは2以
上の正の整数であり、目的とする表示画素数に応じて適
宜設定される。例えば、高品位テレビジョンの表示を目
的とした表示装置においては、N=3000,M=10
00以上の数を設定することが望ましい。本実施形態に
おいては、N=3072,M=1024とした。前記N
xM個の表面伝導型放出素子は、M本の行方向配線10
03とN本の列方向配線1004により単純マトリクス
配線されている。前記、1001〜1004によって構
成される部分をマルチ電子ビーム源と呼ぶ。尚、マルチ
電子ビーム源の製造方法や構造については、後で詳しく
述べる。
【0044】本実施形態においては、気密容器のリアプ
レート1005にマルチ電子ビーム源の基板1001を
固定する構成としたが、マルチ電子ビーム源の基板10
01が十分な強度を有するものである場合には、気密容
器のリアプレートとしてマルチ電子ビーム源の基板10
01自体を用いてもよい。
【0045】また、フェースプレート1007の下面に
は、蛍光膜1008が形成されている。本実施形態はカ
ラー画像形成装置であるため、蛍光膜1008の部分に
はCRTの分野で用いられる赤、緑、青、の3原色の蛍
光体が塗り分けられている。この状態を図9に示す。
【0046】図9は、本発明の実施形態としてのフェー
スプレートの蛍光体配列を示す図である。
【0047】図中、各色の蛍光体は、デルタ状に塗り分
けられ、蛍光体の間には黒色の導電体2010が設けて
ある。R、G、Bは、それぞれ赤色、緑色、青色蛍光体
である。黒色の導電体2010を設ける目的は、電子ビ
ームの照射位置に多少のずれがあっても表示色にずれが
生じないようにする事や、外光の反射を防止して表示コ
ントラストの低下を防ぐ事、電子ビームによる蛍光膜の
チャージアップを防止する事等である。黒色の導電体2
010には、黒鉛を主成分として用いたが、上記の目的
に適するものであればこれ以外の材料を用いても良い。
【0048】尚、モノクロームの表示パネルを作成する
場合には、単色の蛍光体材料を蛍光膜1008に用いれ
ばよく、また黒色導電材料は必ずしも用いなくともよ
い。
【0049】また、蛍光膜1008のリアプレート側の
面には、CRTの分野では公知のメタルバック1009
を設けてある。メタルバック1009を設けた目的は、
蛍光膜1008が発する光の一部を鏡面反射して光利用
率を向上させる事や、負イオンの衝突から蛍光膜100
8を保護する事や、電子ビーム加速電圧を印加するため
の電極として作用させる事や、蛍光膜1008を励起し
た電子の導電路として作用させる事等である。メタルバ
ック1009は、蛍光膜1008をフェースプレート基
板1007上に形成した後、蛍光膜表面を平滑化処理
し、その上にAlを真空蒸着する方法により形成した。
尚、蛍光膜1008に低電圧用の蛍光体材料を用いた場
合には、メタルバック1009は用いない。
【0050】また、本実施形態では用いなかったが、加
速電圧の印加用や蛍光膜の導電性向上を目的として、フ
ェースプレート基板1007と蛍光膜1008との間
に、例えばITOを材料とする透明電極を設けてもよ
い。
【0051】また、Dx1〜Dxm及びDy1〜Dyn及びHv
は、当該表示パネルと不図示の電気回路とを電気的に接
続するために設けた気密構造の電気接続用端子である。
Dx1〜Dxmはマルチ電子ビーム源の行方向配線1003
と、Dy1〜Dynはマルチ電子ビーム源の列方向配線10
04と、Hvはフェースプレートのメタルバック100
9と電気的に接続している。
【0052】また、気密容器内部を真空に排気するに
は、気密容器を組み立てた後、不図示の排気管と真空ポ
ンプとを接続し、気密容器内を10のマイナス7乗[T
orr]程度の真空度まで排気する。その後、排気管を
封止するが、気密容器内の真空度を維持するために、封
止の直前あるいは封止後に気密容器内の所定の位置にゲ
ッター膜(不図示)を形成する。ゲッター膜とは、例え
ばBaを主成分とするゲッター材料をヒーターもしくは
高周波加熱により加熱し蒸着して形成した膜であり、該
ゲッター膜の吸着作用により気密容器内は1x10マイ
ナス5乗ないしは1x10マイナス7乗[Torr]の
真空度に維持される。
【0053】以上、本発明実施形態の表示パネルの基本
構成と製法を説明した。本発明の画像形成装置に用いる
マルチ電子ビーム源は、冷陰極素子を単純マトリクス配
線した電子放出源であれば、冷陰極素子の材料や形状あ
るいは製法に制限はない。従って、例えば表面伝導型放
出素子やFE型、あるいはMIM型等の冷陰極素子を用
いることができる。但し、表示画面が大きくてしかも安
価な画像形成装置が求められる状況のもとでは、これら
の冷陰極素子の中でも、特に表面伝導型放出素子が望ま
しい。即ち、FE型では、エミッタコーンとゲート電極
の相対位置や形状が電子放出特性を大きく左右するた
め、極めて高精度な製造技術を必要とするが、これは大
面積化や製造コストの低減を達成するには不利な要因と
なる。また、MIM型では、絶縁層と上電極の膜厚を薄
くしてしかも均一にする必要があるが、これも大面積化
や製造コストの低減を達成するには不利な要因となる。
その点、表面伝導型放出素子は、比較的製造方法が単純
なため、大面積化や製造コストの低減が容易である。ま
た、本願の発明者らは、表面伝導型放出素子の中では、
電子放出部もしくはその周辺部を微粒子膜から形成した
ものが電子放出特性に優れ、しかも製造が容易に行える
ことを見いだしている。従って、高輝度で大画面の画像
形成装置のマルチ電子ビーム源に用いるには、最も好適
であると言える。そこで、上記実施形態の表示パネルに
おいては、電子放出部もしくはその周辺部を微粒子膜か
ら形成した表面伝導型放出素子を用いた。そこで、まず
好適な表面伝導型放出素子について基本的な構成と製法
及び特性を説明し、その後で多数の素子を単純マトリク
ス配線したマルチ電子ビーム源の構造について述べる。
【0054】<表面伝導型放出素子の好適な素子構成と
製造法>電子放出部もしくはその周辺部を微粒子膜から
形成する表面伝導型放出素子の代表的な構成には、平面
型と垂直型の2種類が挙げられる。
【0055】(平面型の表面伝導型放出素子)まず最初
に、平面型の表面伝導型放出素子の素子構成と製法につ
いて説明する。
【0056】図10は、本発明の実施形態としての表面
伝導型放出素子の平面図及び断面図である。
【0057】図中、1101は基板、1102と110
3は素子電極、1104は導電性薄膜、1105は通電
フォーミング処理により形成した電子放出部、1113
は通電活性化処理により形成した薄膜である。
【0058】基板1101としては、例えば、石英ガラ
スや青板ガラスをはじめとする各種ガラス基板や、アル
ミナをはじめとする各種セラミクス基板、あるいは上述
の各種基板上に例えばSiO2 を材料とする絶縁層を積
層した基板、等を用いることができる。
【0059】また、基板1101上に基板面と平行に対
向して設けられた素子電極1102と1103は、導電
性を有する材料によって形成されている。例えば、N
i,Cr,Au,Mo,W,Pt,Ti,Cu,Pd,
Ag等をはじめとする金属、あるいはこれらの金属の合
金、あるいはIn2 O3 −SnO2 をはじめとする金属
酸化物、ポリシリコン等の半導体、等の中から適宜材料
を選択して用いればよい。電極を形成するには、例えば
真空蒸着等の製膜技術とフォトリソグラフィー、エッチ
ング等のパターニング技術を組み合わせて用いれば容易
に形成できるが、それ以外の方法(例えば印刷技術)を
用いて形成してもさしつかえない。
【0060】素子電極1102と1103の形状は、当
該電子放出素子の応用目的に合わせて適宜設計される。
一般的には、電極間隔Lは通常は数百オングストローム
から数百マイクロメーターの範囲から適当な数値を選ん
で設計されるが、なかでも画像形成装置に応用するため
に好ましいのは数マイクロメーターより数十マイクロメ
ーターの範囲である。また、素子電極の厚さdについて
は、通常は数百オングストロームから数マイクロメータ
ーの範囲から適当な数値が選ばれる。
【0061】また、導電性薄膜1104の部分には、微
粒子膜を用いる。ここで述べた微粒子膜とは、構成要素
として多数の微粒子を含んだ膜(島状の集合体も含む)
のことをさす。微粒子膜を微視的に調べれば、通常は、
個々の微粒子が離間して配置された構造か、あるいは微
粒子が互いに隣接した構造か、あるいは微粒子が互いに
重なり合った構造が観測される。
【0062】微粒子膜に用いた微粒子の粒径は、数オン
グストロームから数千オングストロームの範囲に含まれ
るものであるが、なかでも好ましいのは10オングスト
ロームから200オングストロームの範囲のものであ
る。また、微粒子膜の膜厚は、以下に述べるような諸条
件を考慮して適宜設定される。即ち、素子電極1102
あるいは1103と電気的に良好に接続するのに必要な
条件、後述する通電フォーミングを良好に行うのに必要
な条件、微粒子膜自身の電気抵抗を後述する適宜の値に
するために必要な条件、等である。
【0063】具体的には、数オングストロームから数千
オングストロームの範囲のなかで設定するが、なかでも
好ましいのは10オングストロームから500オングス
トロームの間である。
【0064】また、微粒子膜を形成するのに用いられう
る材料としては、例えば、Pd,Pt,Ru,Ag,A
u,Ti,In,Cu,Cr,Fe,Zn,Sn,T
a,W,Pb,等をはじめとする金属や、PdO,Sn
O2 ,In2 O3 ,PbO,Sb2 O3 ,等をはじめと
する酸化物や、HfB2 ,ZrB2 ,LaB6 ,CeB
6 ,YB4 ,GdB4 ,等をはじめとする硼化物や、T
iC,ZrC,HfC,TaC,SiC,WC,等をは
じめとする炭化物や、TiN,ZrN,HfN,等をは
じめとする窒化物や、Si,Ge,等をはじめとする半
導体や、カーボン、等があげられ、これらの中から適宜
選択される。
【0065】以上述べたように、導電性薄膜1104を
微粒子膜で形成したが、そのシート抵抗値については、
10の3乗から10の7乗[オーム/sq]の範囲に含
まれるよう設定した。
【0066】尚、導電性薄膜1104と素子電極110
2及び1103とは、電気的に良好に接続されるのが望
ましいため、互いの一部が重なりあうような構造をとっ
ている。その重なり方は、図10の例においては、下か
ら、基板、素子電極、導電性薄膜の順序で積層したが、
場合によっては下から基板、導電性薄膜、素子電極、の
順序で積層してもさしつかえない。
【0067】また、電子放出部1105は、導電性薄膜
1104の一部に形成された亀裂状の部分であり、電気
的には周囲の導電性薄膜よりも高抵抗な性質を有してい
る。亀裂は、導電性薄膜1104に対して、後述する通
電フォーミングの処理を行うことにより形成する。亀裂
内には、数オングストロームから数百オングストローム
の粒径の微粒子を配置する場合がある。尚、実際の電子
放出部の位置や形状を精密かつ正確に図示するのは困難
なため、図10においては模式的に示した。
【0068】また、薄膜1113は、炭素もしくは炭素
化合物よりなる薄膜で、電子放出部1105及びその近
傍を被覆している。薄膜1113は、通電フォーミング
処理後に、後述する通電活性化の処理を行うことにより
形成する。
【0069】薄膜1113は、単結晶グラファイト、多
結晶グラファイト、非晶質カーボン、のいずれかか、も
しくはその混合物であり、膜厚は500[オングストロ
ーム]以下とするが、300[オングストローム]以下
とするのが更に好ましい。
【0070】尚、実際の薄膜1113の位置や形状を精
密に図示するのは困難なため、図10においては模式的
に示した。また、平面図(a)においては、薄膜111
3の一部を除去した素子を図示した。
【0071】以上、好ましい素子の基本構成を述べた
が、実施形態においては以下のような素子を用いた。
【0072】即ち、基板1101には青板ガラスを用
い、素子電極1102と1103にはNi薄膜を用い
た。素子電極の厚さdは1000[オングストロー
ム]、電極間隔Lは2[マイクロメーター]とした。
【0073】微粒子膜の主要材料としてPdもしくはP
dOを用い、微粒子膜の厚さは約100[オングストロ
ーム]、幅Wは100[マイクロメータ]とした。
【0074】次に、好適な平面型の表面伝導型放出素子
の製造方法について説明する。
【0075】図11は、本発明の実施形態としての平面
型の表面伝導型放出素子の製造工程を説明するための断
面図である。
【0076】図中、(a)〜(d)は、表面伝導型放出
素子の各製造工程を表わし、各部材の参照番号は図10
と同一である。
【0077】1)まず、図11(a)に示すように、基
板1101上に素子電極1102及び1103を形成す
る。
【0078】形成するにあたっては、あらかじめ基板1
101を洗剤、純水、有機溶剤を用いて十分に洗浄後、
素子電極の材料を堆積させる。(堆積する方法として
は、例えば、蒸着法やスパッタ法等の真空成膜技術を用
ればよい。)その後、堆積した電極材料を、フォトリソ
グラフィー・エッチング技術を用いてパターニングし、
(a)に示した一対の素子電極(1102と1103)
を形成する。
【0079】2)次に、同図(b)に示すように、導電
性薄膜1104を形成する。
【0080】形成するにあたっては、まず前記(a)の
基板に有機金属溶液を塗布して乾燥し、加熱焼成処理し
て微粒子膜を成膜した後、フォトリソグラフィー・エッ
チングにより所定の形状にパターニングする。ここで、
有機金属溶液とは、導電性薄膜に用いる微粒子の材料を
主要元素とする有機金属化合物の溶液である。(具体的
には、本実施形態では主要元素としてPdを用いた。ま
た、実施形態では塗布方法として、ディッピング法を用
いたが、それ以外の例えばスピンナー法やスプレー法を
用いてもよい。) また、微粒子膜で作られる導電性薄膜の成膜方法として
は、本実施形態で用いた有機金属溶液の塗布による方法
以外の、例えば真空蒸着法やスパッタ法、あるいは化学
的気相堆積法等を用いる場合もある。
【0081】3)次に、同図(c)に示すように、フォ
ーミング用電源1110から素子電極1102と110
3の間に適宜の電圧を印加し、通電フォーミング処理を
行って、電子放出部1105を形成する。
【0082】通電フォーミング処理とは、微粒子膜で作
られた導電性薄膜1104に通電を行って、その一部を
適宜に破壊、変形、もしくは変質せしめ、電子放出を行
うのに好適な構造に変化させる処理のことである。微粒
子膜で作られた導電性薄膜のうち電子放出を行うのに好
適な構造に変化した部分(即ち、電子放出部1105)
においては、薄膜に適当な亀裂が形成されている。尚、
電子放出部1105が形成される前と比較すると、形成
された後は素子電極1102と1103の間で計測され
る電気抵抗は大幅に増加する。
【0083】通電方法をより詳しく説明するために、フ
ォーミング用電源1110から印加する適宜の電圧波形
の一例を示す。
【0084】図12は、本発明の実施形態としての通電
フォーミング処理における印加電圧波形の一例を示す図
である。
【0085】同図において、微粒子膜で作られた導電性
薄膜をフォーミングする場合には、パルス状の電圧が好
ましく、本実施形態の場合には同図に示したようにパル
ス幅T1の三角波パルスをパルス間隔T2で連続的に印
加した。その際には、三角波パルスの波高値Vpfを、
順次昇圧した。また、電子放出部1105の形成状況を
モニターするためのモニターパルスPmを適宜の間隔で
三角波パルスの間に挿入し、その際に流れる電流を電流
計1111で計測した。
【0086】本実施形態においては、例えば10のマイ
ナス5乗[torr]程度の真空雰囲気下において、例
えばパルス幅T1を1[ミリ秒]、パルス間隔T2を1
0[ミリ秒]とし、波高値Vpfを1パルスごとに0.
1[V]ずつ昇圧した。そして、三角波を5パルス印加
するたびに1回の割りで、モニターパルスPmを挿入し
た。フォーミング処理に悪影響を及ぼすことがないよう
に、モニターパルスの電圧Vpmは0.1[V]に設定
した。そして、素子電極1102と1103の間の電気
抵抗が1x10の6乗[オーム]になった段階、即ちモ
ニターパルス印加時に電流計1111で計測される電流
が1x10のマイナス7乗[A]以下になった段階で、
フォーミング処理にかかわる通電を終了した。
【0087】尚、上記の方法は、本実施形態の表面伝導
型放出素子に関する好ましい方法であり、例えば微粒子
膜の材料や膜厚、あるいは素子電極間隔L等表面伝導型
放出素子の設計を変更した場合には、それに応じて通電
の条件を適宜変更するのが望ましい。
【0088】4)次に、図11の(d)に示すように、
活性化用電源1112から素子電極1102と1103
の間に適宜の電圧を印加し、通電活性化処理を行って、
電子放出特性の改善を行う。
【0089】通電活性化処理とは、前記通電フォーミン
グ処理により形成された電子放出部1105に適宜の条
件で通電を行って、その近傍に炭素もしくは炭素化合物
を堆積せしめる処理のことである。(図においては、炭
素もしくは炭素化合物よりなる堆積物を部材1113と
して模式的に示した。)尚、通電活性化処理を行うこと
により、行う前と比較して、同じ印加電圧における放出
電流を典型的には100倍以上に増加させることができ
る。
【0090】具体的には、10のマイナス4乗ないし1
0のマイナス5乗[torr]の範囲内の真空雰囲気中
で、電圧パルスを定期的に印加することにより、真空雰
囲気中に存在する有機化合物を起源とする炭素もしくは
炭素化合物を堆積させる。堆積物1113は、単結晶グ
ラファイト、多結晶グラファイト、非晶質カーボン、の
いずれかか、もしくはその混合物であり、膜厚は500
[オングストローム]以下、より好ましくは300[オ
ングストローム]以下である。
【0091】次に、図13を参照して通電方法をより詳
しく説明する。
【0092】図13は、本発明の実施形態としての通電
活性化処理における印加電圧及び放出電流を説明する図
である。
【0093】図中、(a)は、活性化用電源1112か
ら印加する適宜の電圧波形の一例であり、(b)は電圧
の印加に伴って放出される放出電流Ieを示す。本実施
形態においては、一定電圧の矩形波を定期的に印加して
通電活性化処理を行ったが、具体的には,矩形波の電圧
Vacは14[V],パルス幅T3は1[ミリ秒],パ
ルス間隔T4は10[ミリ秒]とした。尚、上述の通電
条件は、本実施形態の表面伝導型放出素子に関する好ま
しい条件であり、表面伝導型放出素子の設計を変更した
場合には、それに応じて条件を適宜変更するのが望まし
い。
【0094】図11(d)に示す1114は、該表面伝
導型放出素子から放出される放出電流Ieを捕捉するた
めのアノード電極であり、直流高電圧電源1115及び
電流計1116が接続されている。(尚、基板1101
を、表示パネルの中に組み込んでから活性化処理を行う
場合には、表示パネルの蛍光面をアノード電極1114
として用いる。)活性化用電源1112から電圧を印加
する間、電流計1116で放出電流Ieを計測して通電
活性化処理の進行状況をモニターし、活性化用電源11
12の動作を制御する。電流計1116で計測された放
出電流Ieの一例を図13(b)に示すが、活性化電源
1112からパルス電圧の印加を開始すると、時間の経
過とともに放出電流Ieは増加するが、やがて飽和して
ほとんど増加しなくなる。このように、放出電流Ieが
ほぼ飽和した時点で活性化用電源1112からの電圧印
加を停止し、通電活性化処理を終了する。
【0095】尚、上述の通電条件は、本実施形態の表面
伝導型放出素子に関する好ましい条件であり、表面伝導
型放出素子の設計を変更した場合には、それに応じて条
件を適宜変更するのが望ましい。以上のようにして、図
11(e)に示す平面型の表面伝導型放出素子を製造し
た。
【0096】(垂直型の表面伝導型放出素子)次に、電
子放出部もしくはその周辺を微粒子膜から形成した表面
伝導型放出素子のもうひとつの代表的な構成、即ち垂直
型の表面伝導型放出素子の構成について説明する。
【0097】図14は、本発明の実施形態としての垂直
型の表面伝導型放出素子の断面図である。
【0098】図中、1201は基板、1202と120
3は素子電極、1206は段差形成部材、1204は微
粒子膜を用いた導電性薄膜、1205は通電フォーミン
グ処理により形成した電子放出部、1213は通電活性
化処理により形成した薄膜である。
【0099】垂直型が先に説明した平面型と異なる点
は、素子電極のうちの片方(1202)が段差形成部材
1206上に設けられており、導電性薄膜1204が段
差形成部材1206の側面を被覆している点にある。従
って、図10の平面型における素子電極間隔Lは、垂直
型においては段差形成部材1206の段差高Lsとして
設定される。尚、基板1201、素子電極1202及び
1203、微粒子膜を用いた導電性薄膜1204、につ
いては、前記平面型の説明中に列挙した材料を同ように
用いることが可能である。また、段差形成部材1206
には、例えばSiO2 のような電気的に絶縁性の材料を
用いる。
【0100】次に、垂直型の表面伝導型放出素子の製法
について説明する。
【0101】図15は、本発明の実施形態としての垂直
型の表面伝導型放出素子の製造工程を説明するための断
面図である。
【0102】図中、(a)〜(f)は、表面伝導型放出
素子の各製造工程を表わし、各部材の参照番号は図14
と同一である。
【0103】1)まず、図15(a)に示すように、基
板1201上に素子電極1203を形成する。
【0104】2)次に、同図(b)に示すように、段差
形成部材を形成するための絶縁層を積層する。絶縁層
は、例えばSiO2 をスパッタ法で積層すればよいが、
例えば真空蒸着法や印刷法等の他の成膜方法を用いても
よい。
【0105】3)次に、同図(c)に示すように、絶縁
層の上に素子電極1202を形成する。
【0106】4)次に、同図(d)に示すように、絶縁
層の一部を、例えばエッチング法を用いて除去し、素子
電極1203を露出させる。
【0107】5)次に、同図(e)に示すように、微粒
子膜を用いた導電性薄膜1204を形成する。形成する
には、前記平面型の場合と同じく、例えば塗布法等の成
膜技術を用いればよい。
【0108】6)次に、前記平面型の場合と同じく、通
電フォーミング処理を行い、電子放出部を形成する。
(図11(c)を用いて説明した平面型の通電フォーミ
ング処理と同ようの処理を行えばよい。) 7)次に、前記平面型の場合と同じく、通電活性化処理
を行い、電子放出部近傍に炭素もしくは炭素化合物を堆
積させる。(図11(d)を用いて説明した平面型の通
電活性化処理と同ようの処理を行えばよい。) 以上のようにして、図15(f)に示す垂直型の表面伝
導型放出素子を製造した。
【0109】次に画像形成装置に用いた素子の特性につ
いて述べる。
【0110】<画像形成装置に用いた表面伝導型放出素
子の特性>図16は、本発明の実施形態としての表面伝
導型放出素子の特性を示す図である。
【0111】同図は、(放出電流Ie)対(素子印加電
圧Vf)特性、及び(素子電流If)対(素子印加電圧
Vf)特性の典型的な例を示している。尚、放出電流I
eは、素子電流Ifに比べて著しく小さく、同一尺度で
図示するのが困難であるうえ、これらの特性は素子の大
きさや形状等の設計パラメータを変更することにより変
化するものであるため、2本のグラフは各々任意単位で
図示した。
【0112】画像形成装置に用いた素子は、放出電流I
eに関して以下に述べる3つの特性を有している。
【0113】(1)ある電圧(これをしきい値電圧Vt
hと呼ぶ)以上の大きさの電圧を素子に印加すると急激
に放出電流Ieが増加するが、一方、しきい値電圧Vt
h未満の電圧では放出電流Ieはほとんど検出されな
い。即ち、放出電流Ieに関して、明確なしきい値電圧
Vthを持った非線形素子である。
【0114】(2)放出電流Ieは、素子に印加する電
圧Vfに依存して変化するため、電圧Vfで放出電流I
eの大きさを制御できる。
【0115】(3)素子に印加する電圧Vfに対して素
子から放出される電流Ieの応答速度が速いため、電圧
Vfを印加する時間の長さによって素子から放出される
電子の電荷量を制御できる。
【0116】以上のような特性を有するため、表面伝導
型放出素子を形成装置に好適に用いることができた。例
えば多数の素子を表示画面の画素に対応して設けた画像
形成装置において、特性(1)を利用すれば、表示画面
を順次走査して表示を行うことが可能である。即ち、駆
動中の素子には所望の発光輝度に応じてしきい値電圧V
th以上の電圧を適宜印加し、非選択状態の素子にはし
きい値電圧Vth未満の電圧を印加する。駆動する素子
を順次切り替えてゆくことにより、表示画面を順次走査
して表示を行うことが可能である。また、特性(2)ま
たは特性(3)を利用することにより、発光輝度を制御
することができるため、諧調表示を行うことが可能であ
る。
【0117】<多数素子を単純マトリクス配線したマル
チ電子ビーム源の構造>次に、上述の表面伝導型放出素
子を基板上に配列して単純マトリクス配線したマルチ電
子ビーム源の構造について述べる。
【0118】図17は、本発明の実施形態としてのマル
チ電子ビーム源の基板の平面図である。
【0119】同図は、図8の表示パネルに用いたマルチ
電子ビーム源の平面図である。図中、基板上には、図1
0で示したものと同様な表面伝導型放出素子が配列され
ており、これらの素子は行方向配線電極1003と列方
向配線電極1004によって単純マトリクス状に配線さ
れている。行方向配線電極1003と列方向配線電極1
004の交差する部分には、電極間に絶縁層(不図示)
が形成されており、電気的な絶縁が保たれている。
【0120】図18は、本発明の実施形態としてのマル
チ電子ビーム源の基板の断面図であり、図17のA−
A’断面を示している。
【0121】尚、このような構造のマルチ電子放出源
は、あらかじめ基板上に行方向配線電極1003、列方
向配線電極1004、電極間絶縁層(不図示)、及び表
面伝導型放出素子の素子電極と導電性薄膜を形成した
後、行方向配線電極1003及び列方向配線電極100
4を介して各素子に給電して通電フォーミング処理と通
電活性化処理を行うことにより製造した。
【0122】<電気回路の構成>次に、上述の電子放出
素子を用いた画像形成装置の電気回路の構成について図
1を参照して説明する。
【0123】図1は、本発明の実施形態としての電気回
路の基本構成を示すブロック図である。
【0124】図中、11は表示パネル、12は変調信号
電圧変換器、13はパルス幅変長調器、14はシリアル
/パラレル変換器、15はタイミング制御回路、16は
パルス発生器、17は極性反転回路、18は切り替えス
イッチ、19は走査行選択回路、20は変調信号電圧供
給回路、21は切り替えスイッチ、22はデータ配列変
換器、23はデコーダ、そして24は定電圧源である。
【0125】定電圧源24は、端子Hvを介して表示パ
ネル11の蛍光膜にVa[V]の電圧を印加する。
【0126】デコーダ23は、外部から入力される画像
信号から同期信号の画像データを分離するための回路で
ある。本実施形態においては、NTSC方式のテレビ信
号用のデコーダ回路を用いた。デコーダ23からは、同
期信号S1と、R(赤),G(緑),そしてB(青)の
画像データが出力される。
【0127】データ配列変換器22は、デコーダから供
給される3原色の輝度信号を表示パネルの画素配列にあ
わせてサンプリングし、シリアルな信号であるData
を得るための回路である。
【0128】タイミング制御回路15は、デコーダ23
より供給される同期信号S1に基づいて各部の動作タイ
ミングを調整するためのタイミング制御信号(S2,S
3,及び不図示の他の信号)を発生する。
【0129】シリアル/パラレル変換器14は、データ
配列変換器22から出力された画像データDataを画
像の1ライン分(即ちn画素)蓄積し、シリアル/パラ
レル変換するための回路である。シリアル/パラレル変
換器からはD1〜Dnのn個の並列信号が出力される。
【0130】パルス幅変調器13は、シリアル/パラレ
ル変換器から入力されるデータ値に基づいてパルス幅変
調信号D’1〜D’nを出力する回路である。
【0131】変調信号電圧変換器12は、パルス幅変調
器13の出力した変調信号の電圧を、マルチ電子ビーム
源を駆動するのに適した電圧に変換するための電圧変換
回路である。この変調信号電圧変換器12には、回路2
0から電圧が供給される。
【0132】回路20には、1水平同期期間(以下、1
H)毎に切り替わる切り換えスイッチ21を備える。こ
のスイッチ21がa側に切り替わっている場合には、変
調パルスのハイレベルとして−Vf[V]が印加され、
スイッチがb側に切り替わっている場合には、+Vf
[V]が印加される。
【0133】パルス発生器16は、ラインを選択するた
めのパルスS4を発生させる。
【0134】回路17は、パルスS4の極性を反転する
ための回路であり、タイミング制御回路15からの信号
S3により、1H毎に切り替わる切り換えスイッチ18
を備える。回路17から出力される信号S5は、スイッ
チがa側に切り替わっている場合には、パルス発生器1
6からのパルスS4がそのまま走査行選択回路19に入
り、スイッチがb側に切り替わっている時には反転器2
5を通り極性が反転した信号として走査行選択回路19
に入る。
【0135】走査行選択回路19は、パネル11に接続
されたDx1〜Dxmのm本の走査線のうち選択された
走査線に信号S5を伝達する回路である。
【0136】以下に、前述の図1の電気回路を有する画
像形成装置の第1及び第2の実施形態を説明する。
【0137】<第1の実施形態>図2は、本発明の第1
の実施形態としての表示パネル11を説明する図であ
る。
【0138】図中、説明の便宜上、実際には紙面手前側
に位置するフェースプレートを省略して表現している。
表示パネルには、内部に電子放出部52を有する放出素
子51がマトリックス状に複数配置されている。表示パ
ネルのi行目の放出素子51は、図2のX軸に対して時
計回りに60度の角度となるように配置されており、行
方向配線57に接続した電極53と列方向配線58に接
続した電極54にはさまれている。また、表示パネルの
i+1行目の放出素子は、図2のX軸に対して反時計回
りに60度の角度となるように配置されており、列方向
配線58に接続した電極55と行方向配線57に接続し
た電極56にはさまれている。これにより、列方向配線
を製造が容易な直線状にしたまま解像度を高めることが
できる。この表示パネル上の放出素子51の断面の構造
を図3に示す。
【0139】図3は、本発明の第1の実施形態としての
放出素子の断面図であり、図2の一つの放出素子部の断
面Aにおける断面図である。
【0140】図中、フェースプレート103の内側に
は、蛍光体が塗布されている。リアプレート104上の
電極53、54は、それぞれ行方向配線57、列方向配
線58と接続されており所定の値以上の電圧(例えばV
f[V])が印加されると、電子放出部52から電子が
放出される。そして放出された電子は、フェースプレー
ト103と電子放出部52との間に印加された電圧Va
[V]により加速され、フェースプレート103に照射
される。電極53が正極性、電極54が負極性となるよ
うにVfを印加すると、放出された電子は、中心軸10
0に沿って真上に進むのではなく電子軌道101のよう
に進む。また、破線のように印加する電圧の極性を逆に
すれば、電子軌道102のように進む。この時、中心軸
100と電子のランディング位置との距離Lefは次式
(1)により算出できる。
【0141】 Lef=2×K×Lh×SQR(Vf/Va) (1) 但し、SQRは平方根、Lh[m]は放出素子と蛍光体
との距離、そしてKは放出素子の種類や形状により決ま
る定数である。
【0142】(駆動の方法)次に、上述の表示パネルの
駆動方法について説明する。
【0143】図4は、本発明の第1の実施形態としての
駆動回路のタイミングチャートを示す。
【0144】同図において、記号は図1と同じものであ
る。図中、NTSC信号の映像信号は、デコーダ23、
データ配列変換器22、シリアル/パラレル変換器1
4、パルス幅変調器13を通ってパルス幅変調信号D’
1〜D’nとなる。パルス幅信号D’jは、j番目の列
方向信号線の信号を示したものである。スイッチ切り替
え信号S2は、1H毎に発生して図1のスイッチ21を
切り替える。図4のa,bは、スイッチの接続状態を表
す。変調信号電圧変換器12に供給される電圧は、スイ
ッチがa側に切り替わっている時には負極性に、b側に
切り替わっている時には正極性になる。このため表示パ
ネルに入力される映像信号Dyjの様子は図4に示すよ
うになる。パルス発生器16が出力するパルスS4は、
本実施形態において正極性であり、1H周期で発生す
る。スイッチ18は、切り換え信号S3により1H毎に
a側とb側に切り替わる。従って走査信号S5(Dx1
〜Dxm)は、図4のように1H毎に極性が反転した信
号となる。この時、映像信号Dyjと走査信号S5の極
性は常に反対でなければならない。以上のように駆動す
る場合、ある1H期間において表示パネルのi行の放出
素子51には、映像信号として負極性の電圧、そして走
査信号として正極性の電圧が印加される。また、次の1
H期間においてi+1行の素子には、映像信号として正
極性の電圧、そして走査信号として負極性の電圧が印加
される。この場合、各々の電子放出部52からどのよう
に蛍光体に電子が照射されるかを図5に示す。
【0145】図5は、本発明の第1の実施形態としての
蛍光体への電子の照射を説明する図である。
【0146】同図は、図1の表示パネル11を図8の−
Z軸方向に観察したものでありる。従って蛍光体60
は、フェースプレートの内側に設けられており、電極5
3〜56、列方向配線58、行方向配線57、そして放
出素子51及びその電子放出部52はリアプレート上に
配置されているが、説明の便宜上図5に示すように同一
平面で表現する。矢印で示したものは、電子放出部52
から放出される電子の軌道であり、矢印の始点は電子放
出部52、終点は蛍光体60である。
【0147】図5を用いて図中のi行目とi+1行目に
信号を入力する場合を説明する。i行目の素子では、図
4のタイミングチャートに示したように、ある1H期間
において電極54に印加される映像信号が負極性、電極
53に印加される走査信号が正極性である。このため、
放出素子51から放出された電子は、左上方向に向かっ
て照射され、蛍光体を発光させる。また、i+1行目の
素子については、次の1H期間において電極55に印加
される映像信号が正極性、電極56に印加される走査信
号が負極性である。このため、放出素子51から放出さ
れた電子は、右上方向に向かって照射され、蛍光体を発
光させる。
【0148】このようにして1H毎に走査信号と映像信
号との極性を入れ変えることにより、3種類の蛍光体を
複数デルタ配列した画像形成装置を実現することができ
る。
【0149】<第2の実施形態>次に、本発明の第2の
実施形態を説明する。本実施形態において、電子放出素
子は表面伝導型に限定されるが、画像形成装置の表示パ
ネルの構成及び製法、好ましい電子放出素子の構造と製
法、そして電気回路の構成については前述の第1の実施
形態と同様なため、説明を省略する。
【0150】(駆動の方法)次に、本実施形態における
表示パネルの駆動方法について説明する。
【0151】図6は、本発明の第2の実施形態としての
駆動回路のタイミングチャートを示す。
【0152】同図において、記号は図1と同じものであ
る。また、第1の実施形態と同様に本実施形態において
も、スイッチ21は1H毎に切り替わる。また、スイッ
チ18により走査信号の極性が反転する。異なるのは、
走査行選択回路19に回路17から入力された走査信号
が、第1の実施形態では走査行選択回路19により選択
された走査線1本だけに送出されるのに対し、本実施形
態では隣り合う2本に送出される点である。即ち、図6
に示すように最初の1Hでは、i−1行目の走査線とi
行目の走査線、そして次の1Hではi行目の走査線とi
+1行目の走査線、・・・・、というように順次2本の
走査線に走査信号が入力される。このためi行目の素子
に注目すれば、最初の1Hは映像信号が負極性で走査信
号が正極性、次の1Hでは映像信号が正極性で走査信号
が負極性というように逆の極性で駆動される。この場
合、各々の電子放出部52からどのように蛍光体に電子
が照射されるかを図7に示す。
【0153】図7は、本発明の第2の実施形態としての
蛍光体への電子の照射を説明する図である。
【0154】同図は、図1の表示パネル11を図8の−
Z軸方向に観察したものであり、説明の便宜上図7に示
すように同一平面に放出素子51、蛍光体60等を表現
する。矢印で示したものは、電子放出部52から放出さ
れる電子の軌道であり、矢印の始点は電子放出部52、
終点は蛍光体60である。蛍光体に電子を効果的に照射
するため、放出素子51が上下2つの蛍光体列の中間に
位置するような配置になっている。
【0155】i行目の蛍光体を発光させる場合には、i
−1行目とi行目の放出素子51を駆動する。ある1H
期間において、i−1行目の放出素子51には、映像信
号(列方向配線58)が負極性、走査信号(行方向配線
57)が正極性である。このため電子は、i−1行目の
放出素子51から左下方向に放出されてi行目の蛍光体
を発光させる。また、この時i行目の放出素子51に
は、映像信号(列方向配線58)が負極性、走査信号
(行方向配線57)が正極性である。このため電子は、
i行目の放出素子51から左上方向に放出されてi行目
の蛍光体を発光させる。従ってi行目の蛍光体は、i−
1行目とi行目の放出素子51から同じ映像信号にあた
る電子の照射を受けることになり、第1の実施形態と比
較して2倍の輝度で発光することになる。
【0156】i+1行目の蛍光体を発光させる場合に
は、i行目とi+1行目の放出素子51を駆動する。次
の1H期間において、i行目とi+1行目の放出素子5
1には、正極性の映像信号(列方向配線58)と、負極
性の走査信号(行方向配線57)とが加えられる。従っ
て、i行目の放出素子51から右下方向に電子が照射さ
れる。そしてi+1行目の放出素子51から右上方向に
電子が照射される。
【0157】このようにして走査信号を2行ずつ選択
し、1H毎に走査信号と映像信号の極性を変更すること
により、3種類の蛍光体を複数デルタ配列した画像形成
装置において、第1の実施形態と比較して2倍の輝度を
実現することができる。
【0158】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、電
子放出素子を用いた画像形成装置であって、画像形成回
路の構成及び製造の容易な、輝度及び解像度の高い画像
形成装置の提供が実現する。即ち、表面伝導型放出素子
の配置を行毎に左右に傾けたことにより、列方向配線を
直線状のまま解像度を向上できる。これにより、列方向
配線が蛇行する場合と比較して製造が容易になる。更
に、第2の実施形態において2本の走査線を同時に選択
肢し、1つの蛍光体を2つの素子で発光させたことによ
り、第1の実施形態と比較して2倍の輝度を実現した。
【0159】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態としての電気回路の基本構成
を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態としての表示パネル1
1を説明する図である。
【図3】本発明の第1の実施形態としての放出素子の断
面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態としての駆動回路のタ
イミングチャートを示す。
【図5】本発明の第1の実施形態としての蛍光体への電
子の照射を説明する図である。
【図6】本発明の第2の実施形態としての駆動回路のタ
イミングチャートを示す。
【図7】本発明の第2の実施形態としての蛍光体への電
子の照射を説明する図である。
【図8】本発明の実施形態に用いた表示パネルの斜視図
である。
【図9】本発明の実施形態としてのフェースプレートの
蛍光体配列を示す図である。
【図10】本発明の実施形態としての表面伝導型放出素
子の平面図及び断面図である。
【図11】本発明の実施形態としての平面型の表面伝導
型放出素子の製造工程を説明するための断面図である。
【図12】本発明の実施形態としての通電フォーミング
処理における印加電圧波形の一例を示す図である。
【図13】本発明の実施形態としての通電活性化処理に
おける印加電圧及び放出電流を説明する図である。
【図14】本発明の実施形態としての垂直型の表面伝導
型放出素子の断面図である。
【図15】本発明の実施形態としての垂直型の表面伝導
型放出素子の製造工程を説明するための断面図である。
【図16】本発明の実施形態としての表面伝導型放出素
子の特性を示す図である。
【図17】本発明の実施形態としてのマルチ電子ビーム
源の基板の平面図である。
【図18】本発明の実施形態としてのマルチ電子ビーム
源の基板の断面図である。
【図19】従来例としての表面伝導型放出素子の平面図
である。
【図20】従来例としてのFE型の放出素子の断面図で
ある。
【図21】従来例としてのMIM型の放出素子の断面図
である。
【図22】従来例としての蛍光体の配列を示す図であ
る。
【図23】従来例としての放出素子部の配置を示す図で
ある。
【図24】従来例としての放出素子部の配置を示す図で
ある。
【符号の説明】
11 表示パネル 12 変調信号電圧変換器 13 パルス幅変長調器 14 シリアル/パラレル変換器 15 タイミング制御回路 16 パルス発生器 17 極性反転回路 18 切り替えスイッチ 19 走査行選択回路 20 変調信号電圧供給回路 21 切り替えスイッチ 22 データ配列変換器 23 デコーダ 24 定電圧源 25 反転器 51 放出素子 52 電子放出部 53〜56 電極 57 行方向配線 58 列方向配線 60 蛍光体 100 中心軸 101,102 電子軌道 103 フェースプレート 104 リアプレート 1001 基板 1002 表面伝導型放出素子 1003 行方向配線 1004 列方向配線 1005 リアプレート 1006 側壁 1007 フェースプレート 1008 蛍光膜 1009 メタルバック 1010 放出素子部 1011 行方向配線 1012 列方向配線 1020 放出素子部 1021 行方向配線 1022 列方向配線 1101 基板 1102,1103 素子電極 1104 導電性薄膜 1105 電子放出部 1110 フォーミング用電源 1111 電流計 1112 活性化用電源 1113 薄膜 1114 アノード電極 1115 直流高電圧電源 1116 電流計 1201 基板 1202,1203 素子電極 1204 導電性薄膜 1205 電子放出部 1206 段差形成部材 1213 薄膜 2010 黒色導電材 3001 基板 3004 導電性薄膜 3005 電子放出部 3010 基板 3011 エミッタ配線 3012 エミッタコーン 3013 絶縁層 3014 ゲート電極 3020 基板 3021 下電極 3022 絶縁層 3023 上電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 31/12 H01J 29/04 H01J 1/316

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の電極間に電子放出部を有する冷陰
    極素子を行列状に複数配置したリアプレートと、前記リ
    アプレートが有する行方向配線と列方向配線とにより前
    記冷陰極素子に電圧を印加する電圧印加手段と、前記電
    子放出部から放出される電子により発光する蛍光体を有
    するフェースプレートとを備えた画像形成装置におい
    て、 前記冷陰極素子に前記電圧を印加したときに前記冷陰極
    にかかる電界の方向と、前記画像形成装置の水平方向と
    なす角は、所定の角度θ(θ≠0,90)°または−
    θ°であって、 前記冷陰極素子が、1行毎に交互に前記所定の角度θま
    たは−θ°の傾きをもって配置されており、 前記蛍光体は、赤、緑、そして青の3種類であって、そ
    の3種類の蛍光体が複数デルタ配列されており、 前記電圧印加手段は、1水平同期期間に所定の行の前記
    冷陰極素子に前記電圧を印加した後、該所定の行に隣接
    する行の前記冷陰極素子に前記電圧を印加するに際し
    て、前記電圧の極性を反転させる ことを特徴とする画像
    形成装置。
  2. 【請求項2】 前記電子放出部の中心を始点とする前記
    リアプレートから延びる垂線であって、その垂線の延長
    線上に、斜め上下方向に隣接する2つの前記蛍光体の中
    心間を結ぶ直線の中点が位置することを特徴とする請求
    記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 更に、前記電圧印加手段は、前記行方向
    配線のうち隣接する2行に、同時に電圧を印加すること
    を特徴とする請求項または請求項記載の画像形成装
    置。
  4. 【請求項4】 前記冷陰極素子は、その周囲に位置する
    2つの前記蛍光体に電子を放出することを特徴とする請
    求項記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記冷陰極素子は、表面伝導型放出素子
    であることを特徴とする請求項乃至請求項のいずれ
    か1項に記載の画像形成装置。
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