JP3331651B2 - 複合シートおよびその製造方法 - Google Patents

複合シートおよびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無機繊維を主体とする
シートとメルトブロー繊維が積層一体化された複合シー
トに関し、好適には、濾過材料として良好な低圧損性、
プリーツ性およびダストホールディング性を備えた複合
シートおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】濾過材料に要求される特性としてフィルタ
ー特性のほかに難燃性、シートを山谷折りするためのプ
リーツ性や濾過圧に耐える剛性が求められる。無機繊維
シートと不織布を組み合わせたシートに関する従来技術
には、例えば特公昭63−22847号や実開昭57−
119720号がある。特公昭63−22847号公報
は、NB95やHEPAクラスの極めて捕集効率の高い
ガラス濾材(捕集効率が,粒子径0.3μmに対して9
5%〜99.97%)とエレクトレット素材を後工程で
積層してプリーツ化したクリーンルーム用の超高性能フ
イルターエレメントに関するもので、クリーンルーム用
の超高性能シートとして用いるため、高い捕集効率の高
性能ガラスシートとエレクトレットシートを併用するこ
とで捕集効率の安定性向上を目的としたものである。ま
た、防炎性について着目した実開昭57−119720
号公報には、ガラスシートや金属ネットとエレクトレッ
トシートを層重して防炎性とする技術が示されている。
いづれの公知例も、2つの素材シートを重ね合わせたも
のであって一体化方法を示唆するものではないが、例え
ば、接着剤を用いて一体化する場合には、加熱状態で加
圧する必要があるのでメルトブロー不織布が潰れ、圧力
損失の上昇や寿命低下などのフィルター特性の低下は避
けられないものであった。また後加工となるのでコスト
アップが避けられないものであった。さらに、実開昭5
7−119720号公報での防炎性を評価した結果、5
0g/m2 目付のガラスシート(アクリルバインダー5
gを含む)と50g/m2 目付のメルトブロー不織布を
エチレン酢酸ビニルアクリレート(EVA)系の低融点
パウダー4g/m2 を用いてシンタリング加工によって
2層を接着したものは、防炎性が得られないことがわか
った。
【0003】また特開昭62−289661号では、多
列に並べたメルトブロー口金を用いて繊度の違う繊維を
順次紡糸して捕集/積層して複合化する技術が示されて
いるが、無機繊維を含まない有機繊維100%、しかも
メルトブロー繊維と捕集面の繊維組成を同一に組み合わ
せることによる一体化の構成要件となっている。しかし
ながらこの方法においては、メルトブローが繊維同士を
組合わせて用いるため、メルトブロー繊維はもともと強
度が弱く、破損が生じたり、プリーツに必要な高い剛性
と賦形性が得られないなどの実用上の問題があった。
【0004】このように従来技術には、メルトブロー不
織布の製造において、低圧損性、プリーツ加工性(剛
性)、難燃性を十分に満たす複合シートが求められてい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
したような点に鑑み、寿命、低圧損性、プリーツ加工性
(剛性)、難燃性に優れたシートを低コストで提供せん
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、次の構成を有
する。すなわち、熱接着性成分または粘着性成分を少な
くとも表面に有する無機繊維を主体とするシート表面の
凹凸に実質的に添うように、メルトブロー繊維が積層一
体化されてなり、このメルトブロー繊維が前記シートに
食い込んでいることを特徴とする複合シートである。ま
た、加熱空気とともに搬送されるメルトブロー繊維を、
熱接着性成分または粘着性成分を少なくとも表面に有す
る無機繊維を主体とするシート表面で捕集して一体化す
ることを特徴とする前記複合シートの製造方法である。
【0007】以下に詳細を説明する。
【0008】本発明においては、無機繊維を主体とする
シートとメルトブロー不織布との積層一体化を図るため
鋭意研究を重ねた結果、無機繊維を主体とするシート表
面に、熱接着性または粘着性を示す部分を形成し、嵩高
な構造のものにすることが最適であることを見出だし
た。さらには、熱接着性または粘着性を示す樹脂および
/または繊維を少なくとも表面に有する無機繊維を主体
とするシート表面で、メルトブロー繊維を捕集する方法
を見い出した。この場合の捕集とは、流体で搬送される
メルトブロー繊維を、嵩高で通気性を有する無機繊維を
主体とするシート表面で流体と該メルトブロー繊維を分
離・濾過して、無機繊維を主体とするシート表面に積層
することを意味する。また、本発明において流体として
は、加熱空気が用いられる。加熱空気の温度としては、
特に限定されるものではないが、メルトブロー繊維を捕
集する面における温度を、メルトブロー繊維素材の融点
の−120℃以上、+50℃以下とすることが好まし
。この方法を用いることにより、得られる複合シート
は、熱接着性または粘着性を有する無機繊維を主体とす
るシート表面の繊維および/または樹脂に、メルトブロ
ー繊維が着または固着あるいは接着し、無機繊維を主
体とするシート表面の凹凸に実質的に添うように、メル
トブロー繊維が積層一体化されたものである。また、シ
ート表面の凹凸とは、シート表面の繊維または樹脂によ
って形成される凹凸であり、メルトブロー繊維は、繊維
と繊維の間の空間や樹脂と樹脂の間の空間あるいは繊維
と樹脂の間の空間にメルトブロー繊維がやや食い込んで
積層され、メルトブロー繊維の少なくとも一部の繊維が
熱接着性成分または粘着性成分によって一体化している
ものである。このため、得られた複合シートは、嵩高性
に優れ、ソフトに積層一体化されているため、従来から
知られている積層接着方法、すなわち低融点接着剤を介
して2つのシートを加熱ゾーンで加圧して一体化した従
来加工品にくらべ、特に低圧力損失で長寿命な複合シー
トが得られるといった特徴を有している。
【0009】熱接着性成分または粘着性成分を少なくと
も表面に有する無機繊維を主体とするシートの形態は、 熱接着性または粘着性を示す樹脂を無機繊維シートの
少なくとも表面に形成したもの。この場合の樹脂の付着
形態は、樹脂パウダーや樹脂の繊維を表面付着させたも
のと、無機繊維が樹脂によってバインダーされたもので
ある。
【0010】熱接着性を示す繊維を無機繊維に混合し
てシート化したもの。この場合の繊維の付着形態は、無
機繊維に繊維を混合して別のバインダー樹脂で一体化し
た1層構造のものと熱接着性繊維のリッチ層を形成した
2層構造のものがある。
【0011】熱接着性を示す樹脂と熱接着性を示す繊
維を少なくとも表面に形成したもの
【0012】が挙げられる。なお、無機繊維を主体とす
る繊維シートは、長繊維でも短繊維でもよいが、好適に
は短繊維のガラス繊維が本発明に適し、抄紙法で作成さ
れたガラス繊維シートが好ましいものである。
【0013】本発明の熱接着性成分とは、加熱空気とと
もに高温でメルトブローされた冷却過程にある繊維の捕
集において、まだ熱い状態の繊維を捕集した時、メルト
ブロー繊維と接着性、固着性が得られ、濾材としての一
体性が得られるものである。具体的には、メルトブロー
繊維がオレフイン系の場合には、オレフィン系またはオ
レフィン系共重合体であり、また、ポリエステル系の場
合には、ポリエステル系またはポリエステル系共重合体
などの同一系統の樹脂または繊維が最適に用いられる。
特に樹脂の場合には、メルトブロー不織布の融点より2
0℃以上低く、かつ融点が70℃以上のEVA樹脂、ポ
リアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂が無機繊維及びポ
リプロピレンメルトブロー不織布との接着性も高く優れ
ている。また熱接着性成分が繊維の場合には、例えば1
成分系の化学合成繊維や低融点化した2成分系の化学合
成繊維などが用いられ、1成分系の場合、例えば、ポリ
エステル繊維、ポリアミド繊維、ポリプロピレン繊維、
ポリエチレン繊維などが用いられ、低融点化した2成分
系の場合、ポリプロピレンとポリエチレンの共重合体ポ
リマーなどが用いられる。いずれの場合もメルトブロー
繊維の融点より20℃以上低い融点のものが接着性が高
くなるので好適である。この場合の繊維とは繊維状と言
う意味でフィブリル化したパルプ状態のもの、チョップ
やステープル、フィラメントなどが該当するものであ
る。またいずれの場合も極細繊維が好適である。この場
合、無機繊維との接着は、別のバインダー樹脂で接着し
ても良いし、繊維を溶融させて無機繊維に接着させた形
で一体性を達成したものであっても良い。また繊維とし
て繊維断面の外周部を構成する成分の一部のポリマーの
融点がメルトブロー不織布の融点より20℃以上低い熱
接着性複合短繊維を用いるのが最適である。メルトブロ
ー繊維にポリプロピレンを用いた場合、芯が、特に無機
繊維との接着性にも優れる、ポリプロピレンやポリエス
テルで、鞘の少なくとも一部がポリエチレンやその共重
合体であるオレフイン系熱接着性短繊維が無機繊維との
接着性が特に良好であるこから好ましい。
【0014】また粘着性成分とは、常温でメルトブロー
繊維に対して粘着性を有する樹脂で通常の粘着剤をスプ
レー法などで、無機繊維を主体とするシートの表面に付
着させたものが好ましく用いられる。
【0015】接着性成分または粘着性成分である樹脂お
よび/または繊維の使用量は、多量に用いた方がメルト
ブロー繊維との一体性が強化されるので好ましいが、難
燃性が得られにくくなる傾向がある。このため、難燃性
を満足させるため、可燃性成分の使用量の適正化または
難燃剤の混合量を適宜選択することにより、LOI値を
26以上とすることが好ましい。なお、LOI値の測定
方法は、JIS−K7201−1976に従って求める
ものである。
【0016】無機繊維を主体とするシートの構成は、空
調用シートとしては無機繊維の平均繊維径が2ミクロン
以上、気孔容積率が86%以上の比較的嵩高なシート構
造が、メルトブロー繊維の食い込みが良く一体性に優れ
たものが得られ、好ましい。本発明における積層一体化
のプロセスは、加熱状態にあるメルトブロー繊維を、無
機繊維を主体とするシート面に強く吹き付けることによ
って、メルトブロー繊維を固着、接着、粘着させ、また
極一部の繊維は、繊維に絡ませて積層一体化するもので
ある。この積層一体化方法は一般にメルトブロー法と呼
ばれる方法であり、加熱状態にある極細繊維や十分微細
化に至らなかった極太繊維が、加熱空気とともの捕集面
に吹き付けられることで、捕集面の熱接着成分または粘
着性成分に接着、固着、粘着、粘着し、同時に凹部分に
食い込み積層一体化するので、シート表面の凹凸に添っ
て一体化されるため高い積層一体性が得られる。さらに
従来技術のように後工程加熱ロールや加熱ベルトの間に
2枚のシートを挾んで接着するものではないので、変形
や潰れが生じないので嵩高な状態で積層一体化が可能で
あるので、特に低圧損で寿命の長い濾材を得ることが可
能である。特に強固な一体性を必要とする場合は、熱接
着性成分の融点以上、メルトブロー繊維の融点以下で熱
処理(場合により押圧も含むものである)することが好
ましい。熱処理には、熱炉や、加熱ベルト、加熱ロール
(ロールは表面状態が平滑ロールやエンボスロールの類
い)などが使用できる。また、無機繊維を主体とするシ
ートを予め加熱した状態でメルトブロー繊維を捕集する
ことで更に一体性を向上させることも可能である。
【0017】メルトブロー繊維の繊度が5デニール以上
の場合には、無機繊維を主体とするシートの凹凸に添う
能力が落ちる傾向があるので、より細繊度のものが好ま
しく、3デニール以下のものが好ましい。
【0018】メルトブロー繊維に他の素材を混ぜて搬送
捕集を行った複合シートも本発明では実施可能である。
この方法により、混入した素材の機能が加味されるので
シートの高性能化を達成できる。例えば熱接着性繊維あ
るいは低融点パウダーを混入して捕集した場合は、無機
繊維を主体とする接着性素材とより強固に接着するので
複合一体性に優れた複合シートが嵩高で低圧損で得られ
る。またエレクトレット繊維、活性炭繊維、抗菌繊維な
どを混ぜて機能を付与したものも好ましい。
【0019】また、エレクトレット化の可能なメルトブ
ロー繊維、例えばポリプロピレンやポリカーボネート繊
維を電界強度1kv/cm以上の電場内で捕集した場合
は、エレクトレット化複合シートとなるので、高捕集性
の濾材となる。
【0020】また、電場内で捕集一体化した複合シート
は、静電気効果によって無機繊維を主体とするシートに
メルトブロー繊維が密着するのでさらに接着性が高まり
複合一体性に優れたシートを得られ好ましい。エレクト
レット化の工程は、複合シートになった後でもかまわな
い。
【0021】本発明によって得られた複合シートは、濾
材として広く使用でき、空気フィルター、液体フィルタ
ーなどに特に好適である。また、断熱材や、結露遮断
材、遮音材、遮水材などに好適に用いられる。
【0022】
【実施例】実施例をもって更に詳細に本発明を説明す
る。
【0023】実施例1 ポリプロピレン繊維(0.5デニール、繊維長5mm)
を3重量%含む無機繊維を主体とするシート(ガラス繊
維;平均直径7μm,厚さ0.7mm、目付60g/m
2 、圧力損失0.2mmAq)表面にポリプロピレンを
メルトブロー紡糸(ポリマー吐出温度300℃、加熱空
気温度320℃、捕集面温度130℃)して平均繊維直
径2.5μm、目付7g/m2 のメルトブロー不織布を
捕集して一体化した複合シートを得た。得られた複合シ
ートは、SEM写真および光学顕微鏡でシート断面を観
察したところ、メルトブロー繊維とポリプロピレン短繊
維が固着した部分と接着した部分とさらの繊維間の凹部
にメルトブロー繊維が食い込んでいた。複合シートを折
りピッチ3mmでユニット化したが、ピッチの不揃いも
なくきれいなユニットが得られた。この複合シートの圧
力損失は1mmAqであった。
【0024】実施例2 熱接着性複合短繊維(チッソポリプロ(株);商品名E
SGB=2デニール、繊維長5mm、LOI値27)1
0重量%とガラス繊維(平均直径7μm)をメチル・エ
チルアクリレートバインダーで一体化した目付75g/
2 (捕集効率11%、厚さ0.45mm、剛軟度30
0mg、圧力損失0.3mmAq)の無機繊維を主体と
するシート表面にポリプロピレンをメルトブロー紡糸し
て平均繊維直径1.5μm、目付10g/m2 のメルト
ブロー不織布を捕集して一体化し、複合シート(捕集効
率25%、圧力損失2.0mmAq)を得た。複合シー
トを折りピッチ3mmでユニット化したが、ピッチの不
揃いもなくきれいなユニットが得られた。難燃性をJI
S−L−1091A−1法で評価したが区分3の満足す
る結果が得られた。
【0025】実施例3 実施例2の複合シートを、直流電界強度7kv/cmの
電場内で、メルトブロー不織布側をアース極に接地した
状態でエレクトレット化した。この結果、捕集効率を9
0%まで向上させることができた。
【0026】実施例4 融点80℃の水系EVA樹脂4重量%が接着された硝子
繊維を主体とするシート(ガラス繊維=平均繊維直径4
μm、捕集効率32%、厚さ0.45mm、剛軟度25
0mg、圧力損失0.7mmAq)に平均繊維直径1.
5μmのポリプロピレンをメルトブロー紡糸して、目付
10g/m2 のメルトブロ−不織布を一体化した複合シ
ートを得た。複合シートを折りピッチ3mmでユニット
化したが、ピッチの不揃いもなくきれいなユニットが得
られた。
【0027】実施例5 融点80℃の水系EVA樹脂8重量%にブロム系難燃剤
を10%混合した樹脂で接着された無機繊維を主体とす
るシート(無機繊維=ガラス平均直径7μm、捕集効率
22%、厚さ0.45mm、剛軟度250mg、圧力損
失0.4mmAq、LOI値30)に平均繊維直径1.
0μmのポリプロピレンをメルトブロー紡糸して、目付
30g/m2 メルトブロー不織布を一体化した複合シー
トを得た。難燃性をJIS−L−1091A−1法で評
価したが区分3の満足する結果が得られた。
【0028】実施例6 ガラス繊維シート(ガラス平均直径7μm、捕集効率1
8%、厚さ0.5mm、圧力損失0.2mmAq)の表
面に融点83℃のEVAパウダー樹脂4g/m2 を接着
させた無機繊維を主体とするシートに平均繊維直径1.
μmのポリプロピレンをメルトブロー紡糸して、目付6
g/m2 のメルトブロー不織布を一体化した複合シート
を得た。さらにこの複合シートをプリーツした状態で9
0℃の熱炉に放置し接着強度に優れた複合シートを得
た。この複合シートを折りピッチ2.5mmでユニット
化したが、低圧力損失に優れたユニットが得られた。
【0029】実施例7 融点80℃の水系EVA樹脂8重量%にブロム系難燃剤
を10重量%混合した樹脂で接着された無機繊維を主体
とするシート(無機繊維=ガラス平均直径7μm、捕集
効率22%、厚さ0.45mm、剛軟度250mg、圧
力損失0.4mmAq、LOI値30)に平均繊維直径
1.0μmのポリプロピレンをメルトブロー紡糸して、
目付30g/m2 メルトブロー不織布を捕集する際に、
電界強度8kv/cmの直流電場内で実施しエレクトレ
ット化した複合シートを得た。このものの捕集効率は、
99%で高性能濾材が得られた。
【0030】実施例8 ポリエチレンパルプ(三井石油化学(株)の商品名“S
WP”ULタイプ、融点125℃)を1.5重量%含む
無機繊維を主体とするシート(ガラス繊維;平均直径7
μm,厚さ0.7mm、目付60g/m2 、圧力損失
0.2mmAq)を得た。この無機繊維を主体とするシ
ートにポリプロピレンをメルトブロー紡糸して平均繊維
直径2.5μm、目付7g/m2 のメルトブロー不織布
を捕集して一体化した複合シートを得た。得られた複合
シートは、SEM写真及び光学顕微鏡でシート断面を観
察したところ、メルトブロー繊維とポリエチレンパルプ
が固着した部分と接着した部分があった。
【0031】実施例9 ガラス繊維シート(ガラス平均直径7μm、捕集効率1
8%、厚さ0.5mm、圧力損失0.2mmAq)の表
面に天然ゴム10重量%、アクリルゴム90重量%が配
合されてなる粘着剤を5g/m2 の割合で接着させた無
機繊維を主体とするシートに、平均繊維直径1.0μm
のポリプロピレンをメルトブロー紡糸して、目付6g/
2 のメルトブロー不織布を一体化した複合シートを得
た。この複合シートをプリーツした後、実質的にセパレ
ーターの機能を持つEVAを間欠的に筋状に塗布し、ミ
ニプリーツユニットを作成した。実用条件での試験を行
ったが問題がなかった。
【0032】比較例1 実施例1で用いたメルトブロー不織布と無機繊維シート
(ガラス繊維;平均直径7μm,厚さ0.7mm、目付
58g/m2 、圧力損失0.2mmAq)をEVA性の
低融点パウダー4g/m2 を用いて、加熱ロールで弱く
加圧して接着した。この複合シートの圧力損失は1.5
mmAqであった。
【0033】比較例2 熱接着性複合短繊維(チッソポリプロ(株);商品名イ
ンタック=2デニール、繊維長5mm)を0.5重量%
含む無機繊維を主体とするシート(目付65g/m2
ガラス繊維平均直径3μm、捕集効率30%、厚さ0.
45mm、剛軟度350mg)にエレクトレット化メル
トブロー不織布(平均繊維直径1.5μm、捕集効率8
5%、厚さ0.15mm、目付10g/m2 )を積層し
た状態で、120℃に加熱された熱カレンダーを用いて
加圧し、一体化したが十分な一体性が得られなかった。
【0034】比較例3 アクリル樹脂4重量%で接着された無機繊維を主体とす
るシート(無機繊維=ガラス平均直径4μm、捕集効率
32%、厚さ0.45mm、剛軟度250mg、圧力損
失0.7mmAq)に平均繊維直径1.5μmのポリプ
ロピレンをメルトブロー紡糸して、目付10g/m2
メルトブロー不織布を一体化しようとしたが接着性が得
られなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−293008(JP,A) 特開 昭62−106815(JP,A) 実開 平4−137716(JP,U) 特公 昭62−2060(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 39/00 - 39/20

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱接着性成分または粘着性成分を少なくと
    も表面に有する無機繊維を主体とするシート表面の凹凸
    に実質的に添うように、メルトブロー繊維が積層一体化
    されてなり、このメルトブロー繊維が前記シートに食い
    込んでいることを特徴とする複合シート。
  2. 【請求項2】熱接着性成分がメルトブロー繊維の融点よ
    り20℃以上低い低融点樹脂であることを特徴とする請
    求項1記載の複合シート。
  3. 【請求項3】熱接着性成分がメルトブロー繊維と同系統
    のポリマーからなる繊維を少なくとも含むものであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の複合シート。
  4. 【請求項4】熱接着性成分が、複合繊維であり、繊維断
    面の外周部を構成するポリマーの少なくとも一種の融点
    がメルトブロー繊維の融点より20℃以上低いことを特
    徴とする請求項1または3記載の複合シート。
  5. 【請求項5】メルトブロー繊維がエレクトレット繊維で
    あることを特徴とする請求項1記載の複合シート。
  6. 【請求項6】複合シートが、LOI値26以上のもので
    あることを特徴とする請求項1、2、3、4または5記
    載の複合シート。
  7. 【請求項7】メルトブロー繊維に他の素材が含まれるこ
    とを特徴とする請求項1または5記載の複合シート。
  8. 【請求項8】複合シートが濾過材料であることを特徴と
    する請求項1,2,3,4,6または7記載の複合シー
    ト。
  9. 【請求項9】請求項1〜9に記載の複合シートを製造す
    る方法であって、加熱空気とともに搬送されるメルトブ
    ロー繊維を、熱接着性成分または粘着性成分を少なくと
    も表面に有する無機繊維を主体とするシート表面で捕集
    して一体化することを特徴とする複合シートの製造方
    法。
  10. 【請求項10】複合シートを熱接着性成分の融点以上で
    熱処理することで一体性を増すことを特徴とする請求項
    9記載の複合シートの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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