JP3328896B2 - 無段変速機用プーリにおけるアクチュエータケースのかしめ構造 - Google Patents
無段変速機用プーリにおけるアクチュエータケースのかしめ構造Info
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- JP3328896B2 JP3328896B2 JP01518295A JP1518295A JP3328896B2 JP 3328896 B2 JP3328896 B2 JP 3328896B2 JP 01518295 A JP01518295 A JP 01518295A JP 1518295 A JP1518295 A JP 1518295A JP 3328896 B2 JP3328896 B2 JP 3328896B2
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- movable sheave
- pulley
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、無段変速機用のプーリ
におけるアクチュエータケースのかしめ構造に関する。
におけるアクチュエータケースのかしめ構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】無段変速機用プーリは、固定シーブと、
固定シーブに対し軸方向に移動自在な可動シーブと、可
動シーブを固定シーブ側に押圧すべく可動シーブの軸方
向外方に設ける油圧アクチュエータとで構成されてお
り、油圧アクチュエータのケースを可動シーブの外周に
形成した環状溝にかしめ結合するようにしている。かか
るケースのかしめ構造として、従来、実開平３−１１４
６５７号公報により、可動シーブの環状溝の軸方向内側
の溝壁に微小なテーパ角を付け、ケースのかしめ部に大
きな圧縮応力を作用させて、耐圧力を高めるようにした
ものが知られている。
固定シーブに対し軸方向に移動自在な可動シーブと、可
動シーブを固定シーブ側に押圧すべく可動シーブの軸方
向外方に設ける油圧アクチュエータとで構成されてお
り、油圧アクチュエータのケースを可動シーブの外周に
形成した環状溝にかしめ結合するようにしている。かか
るケースのかしめ構造として、従来、実開平３−１１４
６５７号公報により、可動シーブの環状溝の軸方向内側
の溝壁に微小なテーパ角を付け、ケースのかしめ部に大
きな圧縮応力を作用させて、耐圧力を高めるようにした
ものが知られている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近は排気
量の大きなエンジンを搭載する自動車への無段変速機の
適用が望まれており、この場合油圧アクチュエータの内
圧を高めることが必要になるが、これによればケースの
かしめ部に大きな曲げ応力が作用する。上記従来例のか
しめ構造は、径方向の耐圧力は高められるものの曲げ応
力に対しては考慮されておらず、繰返しの曲げによって
ケースのかしめ部の基端に亀裂が入り、充分な耐久性を
得られない。本発明は、以上の点に鑑み、油圧アクチュ
エータの内圧を高めても充分な耐久性を得られるように
したアクチュエータケースのかしめ構造を提供すること
をその目的としている。
量の大きなエンジンを搭載する自動車への無段変速機の
適用が望まれており、この場合油圧アクチュエータの内
圧を高めることが必要になるが、これによればケースの
かしめ部に大きな曲げ応力が作用する。上記従来例のか
しめ構造は、径方向の耐圧力は高められるものの曲げ応
力に対しては考慮されておらず、繰返しの曲げによって
ケースのかしめ部の基端に亀裂が入り、充分な耐久性を
得られない。本発明は、以上の点に鑑み、油圧アクチュ
エータの内圧を高めても充分な耐久性を得られるように
したアクチュエータケースのかしめ構造を提供すること
をその目的としている。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明は、無段変速機用プーリの可動シーブを押圧すべ
く該可動シーブの軸方向外方に設ける油圧アクチュエー
タのケースの端部を可動シーブの外周に形成した環状溝
にかしめ込んで、該ケースを該可動シーブにかしめ結合
するものにおいて、該環状溝の軸方向外側の溝壁の径方
向外端のコーナ部を、面取り量Ｌｍが０．１ｍｍ≦Ｌｍ
≦０．５ｍｍの範囲にある面取り形状に形成し、前記ケ
ースの端部を、前記面取り量Ｌｍに応じた２．０ｍｍを
越えない範囲のかしめ量Ｌｋでかしめることを特徴とす
る。
本発明は、無段変速機用プーリの可動シーブを押圧すべ
く該可動シーブの軸方向外方に設ける油圧アクチュエー
タのケースの端部を可動シーブの外周に形成した環状溝
にかしめ込んで、該ケースを該可動シーブにかしめ結合
するものにおいて、該環状溝の軸方向外側の溝壁の径方
向外端のコーナ部を、面取り量Ｌｍが０．１ｍｍ≦Ｌｍ
≦０．５ｍｍの範囲にある面取り形状に形成し、前記ケ
ースの端部を、前記面取り量Ｌｍに応じた２．０ｍｍを
越えない範囲のかしめ量Ｌｋでかしめることを特徴とす
る。
【０００５】
【作用】環状溝にかしめ込まれるケースのかしめ部の基
端が溝壁コーナ部の面取り形状に対応する面取り形状に
なり、かしめ部の基端の応力集中率が減少し、油圧アク
チュエータの内圧増加による曲げに対しての耐久性が向
上する。
端が溝壁コーナ部の面取り形状に対応する面取り形状に
なり、かしめ部の基端の応力集中率が減少し、油圧アク
チュエータの内圧増加による曲げに対しての耐久性が向
上する。
【０００６】
【実施例】無段変速機用のプーリは、図１に示す如く、
固定シーブ１と、固定シーブ１の軸部にボールスプライ
ン２ａを介して外挿した、軸方向に移動自在な可動シー
ブ２と、可動シーブ２の軸方向外方に設けた油圧アクチ
ュエータ３とを備え、該アクチュエータ３により可動シ
ーブ２を固定シーブ１側に押圧し、固定シーブ１と可動
シーブ２との間に挟むベルト４の巻掛け径を油圧アクチ
ュエータ３の内圧に応じて図１の上半部や下半部に示す
如く変化させるように構成されている。
固定シーブ１と、固定シーブ１の軸部にボールスプライ
ン２ａを介して外挿した、軸方向に移動自在な可動シー
ブ２と、可動シーブ２の軸方向外方に設けた油圧アクチ
ュエータ３とを備え、該アクチュエータ３により可動シ
ーブ２を固定シーブ１側に押圧し、固定シーブ１と可動
シーブ２との間に挟むベルト４の巻掛け径を油圧アクチ
ュエータ３の内圧に応じて図１の上半部や下半部に示す
如く変化させるように構成されている。
【０００７】油圧アクチュエータ３は、固定シーブ１の
軸部に固定した固定ピストン３０と、該ピストン３０と
可動シーブ２との間に油室３１を画成するシリンダ状の
ケース３２とを備えており、該ケース３２は可動シーブ
２にかしめ結合される。
軸部に固定した固定ピストン３０と、該ピストン３０と
可動シーブ２との間に油室３１を画成するシリンダ状の
ケース３２とを備えており、該ケース３２は可動シーブ
２にかしめ結合される。
【０００８】可動シーブ２の外周面は軸方向外側部を小
径にした段付形状に形成されており、この小径部に図２
に明示する如く環状溝２０を形成し、この環状溝２０に
ケース３２の端部をかしめ込んでケース３２を可動シー
ブ２にかしめ結合するようにした。
径にした段付形状に形成されており、この小径部に図２
に明示する如く環状溝２０を形成し、この環状溝２０に
ケース３２の端部をかしめ込んでケース３２を可動シー
ブ２にかしめ結合するようにした。
【０００９】環状溝２０の軸方向外側の溝壁２１の径方
向外端のコーナ部２２は面取り形状に形成されており、
そのためケース３２のかしめ部３２ａの基端はコーナ部
２２に合致する面取り形状になる。
向外端のコーナ部２２は面取り形状に形成されており、
そのためケース３２のかしめ部３２ａの基端はコーナ部
２２に合致する面取り形状になる。
【００１０】コーナ部２２の面取り量Ｌｍを０．２mmに
したものと、０．４mmにしたものと、コーナ部を面取り
しないものとを用意し、ケース３２のかしめ量Ｌｋを変
えて種々のプーリを製作し、夫々のプーリの耐久試験を
行ったところ下記表１に示す結果を得た。尚、ケース３
２の材質はＳＰＣＣとし、板厚は３．２mmとした。耐久
試験は、油圧アクチュエータ３の内圧を４０kg／cm2と
し、プーリの１回転を１回として、かしめ部３２ａから
の油のリークやかしめ部３２ａの亀裂が発生するまでの
回数を測定することにより行った。尚、油圧アクチュエ
ータ３の内圧は実用時には最高でも２０kg／cm2である
が、試験時間の短縮のために内圧を４０kg／cm2という
非常に高い値にした。
したものと、０．４mmにしたものと、コーナ部を面取り
しないものとを用意し、ケース３２のかしめ量Ｌｋを変
えて種々のプーリを製作し、夫々のプーリの耐久試験を
行ったところ下記表１に示す結果を得た。尚、ケース３
２の材質はＳＰＣＣとし、板厚は３．２mmとした。耐久
試験は、油圧アクチュエータ３の内圧を４０kg／cm2と
し、プーリの１回転を１回として、かしめ部３２ａから
の油のリークやかしめ部３２ａの亀裂が発生するまでの
回数を測定することにより行った。尚、油圧アクチュエ
ータ３の内圧は実用時には最高でも２０kg／cm2である
が、試験時間の短縮のために内圧を４０kg／cm2という
非常に高い値にした。
【００１１】 従来は、リーク防止のためにコーナ部２２は面取りして
いないが、コーナ部２２を面取りしてもかしめ量Ｌｋを
大きくすることでリークを防止でき、且つ、コーナ部２
２を面取りすることで耐久性を著しく向上できることが
判明した。
いないが、コーナ部２２を面取りしてもかしめ量Ｌｋを
大きくすることでリークを防止でき、且つ、コーナ部２
２を面取りすることで耐久性を著しく向上できることが
判明した。
【００１２】尚、面取り量Ｌｍが０．１mm以下では耐久
性は左程向上せず、また、面取り量Ｌｍを０．５mm以上
にすると、リーク防止のためにかしめ量Ｌｋを２mm以上
にする必要があり、かしめ量が大きくなり過ぎて強度が
低下する。従って、面取り量Ｌｍは０．１〜０．５mm、
好ましくは０．２〜０．４mmにすることが望ましい。
性は左程向上せず、また、面取り量Ｌｍを０．５mm以上
にすると、リーク防止のためにかしめ量Ｌｋを２mm以上
にする必要があり、かしめ量が大きくなり過ぎて強度が
低下する。従って、面取り量Ｌｍは０．１〜０．５mm、
好ましくは０．２〜０．４mmにすることが望ましい。
【００１３】また、上記実施例ではコーナ部２２を斜状
に面取りしたが、図３に示す実施例のようにコーナ部２
２をアール形状に面取りしても良い。
に面取りしたが、図３に示す実施例のようにコーナ部２
２をアール形状に面取りしても良い。
【００１４】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、ケースのかしめ部の基端の応力集中率が減少
し、油圧アクチュエータの内圧増加による曲げに対して
の耐久性が向上する。
によれば、ケースのかしめ部の基端の応力集中率が減少
し、油圧アクチュエータの内圧増加による曲げに対して
の耐久性が向上する。
【図１】 無段変速機用プーリの断面図
【図２】 本発明実施の一例を示すケースのかしめ部分
の拡大断面図
の拡大断面図
【図３】 他の実施例を示す拡大断面図
１ 固定シーブ、 ２ 可動シーブ ２０ 環状溝、 ２１ 溝壁 ２２ コーナ部、 ３ 油圧アクチュエー
タ ３２ ケース、 ３２ａ かしめ部
タ ３２ ケース、 ３２ａ かしめ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−162304（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−299038（ＪＰ，Ａ) 実開 平３−114657（ＪＰ，Ｕ) 実開 平７−44233（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) F16H 9/00 - 9/26 F16H 55/32 - 55/56 F16B 3/00 - 7/00 F16D 1/00 - 9/00
Claims (1)
- 【請求項１】 無段変速機用プーリの可動シーブを押圧
すべく該可動シーブの軸方向外方に設ける油圧アクチュ
エータのケースの端部を可動シーブの外周に形成した環
状溝にかしめ込んで、該ケースを該可動シーブにかしめ
結合するものにおいて、該環状溝の軸方向外側の溝壁の
径方向外端のコーナ部を、面取り量Ｌｍが０．１ｍｍ≦
Ｌｍ≦０．５ｍｍの範囲にある面取り形状に形成し、前
記ケースの端部を、前記面取り量Ｌｍに応じた２．０ｍ
ｍを越えない範囲のかしめ量Ｌｋでかしめることを特徴
とする無段変速機用プーリにおけるアクチュエータケー
スのかしめ構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP01518295A JP3328896B2 (ja) | 1995-02-01 | 1995-02-01 | 無段変速機用プーリにおけるアクチュエータケースのかしめ構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP01518295A JP3328896B2 (ja) | 1995-02-01 | 1995-02-01 | 無段変速機用プーリにおけるアクチュエータケースのかしめ構造 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08210454A JPH08210454A (ja) | 1996-08-20 |
| JP3328896B2 true JP3328896B2 (ja) | 2002-09-30 |
Family
ID=11881690
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP01518295A Expired - Fee Related JP3328896B2 (ja) | 1995-02-01 | 1995-02-01 | 無段変速機用プーリにおけるアクチュエータケースのかしめ構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3328896B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6218470B2 (ja) * | 2013-07-18 | 2017-10-25 | 株式会社フジキン | ダイヤフラム弁 |
| JP2018162861A (ja) * | 2017-03-27 | 2018-10-18 | 株式会社鷺宮製作所 | 絞り装置、および、それを備える冷凍サイクルシステム |
| CN112186947B (zh) * | 2020-09-26 | 2022-02-22 | 日本电产（东莞）有限公司 | 马达及具有马达的电子设备 |
-
1995
- 1995-02-01 JP JP01518295A patent/JP3328896B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH08210454A (ja) | 1996-08-20 |
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