JP3326597B2 - 呼吸同期制御放射線治療機器 - Google Patents
呼吸同期制御放射線治療機器Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、PSD(Positi
on Sensitive Detecter)と称されて従来から知られて
いる半導***置検出素子を用いて呼吸に伴う生体局所の
変動位置を検出しこの検出信号に基づいて放射線照射を
制御する呼吸同期制御放射線治療機器に関するものであ
る。
on Sensitive Detecter)と称されて従来から知られて
いる半導***置検出素子を用いて呼吸に伴う生体局所の
変動位置を検出しこの検出信号に基づいて放射線照射を
制御する呼吸同期制御放射線治療機器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】今日まで各種の電磁波・粒子線や、レー
ザー光、磁気、超音波などの特性を利用した医療機器
(検診・診断機器や治療機器)が開発されている。特に
人体局所の悪性腫瘍の治療には、古くから患部に放射線
を照射する放射線療法が多用され、さらに有効な放射線
治療が模索され試行されている。放射線はX線をはじめ
ガンマ線、中性子線、陽子線、重粒子線など多様である
が、昨今重粒子線を照射する放射線治療の効果が注目さ
れている。放射線治療において欠かせない重要なことの
一つは、放射線照射によって人体の正常な組織に及ぼさ
れるかも知れない障害を極力抑えながら患部組織に大き
な線量(放射線の強さ)を集中させることである。この
重要な条件に対し、放射線を生体(本願では人体を含む
生物の体)に照射した際の生体内における線量分布特性
(生体の表面からの深さとその深さ点における線量の間
の関係特性)が大きな意味を持つ。図3は各種放射線の
生体内における線量分布特性の傾向を示すものである。
同図から明らかなように、各放射線はそれぞれ特有の特
性を持つが、陽子線や粒子線は、その付与されたエネル
ギーに応じて或る深さで(図示の例では生体の表面から
約15cmの深さで)線量が急峻なピークとなる。従って
生体表面からの患部の深さを別途測定し、その深さで照
射線量がピークとなるに必要なエネルギーを付与した粒
子線を、放射線照射装置から患部を目掛けて照射すれ
ば、患部に線量を集中的に照射し、患部とは深さが異な
る位置にある正常な組織に及ぼす障害を極力抑えること
ができる。
ザー光、磁気、超音波などの特性を利用した医療機器
(検診・診断機器や治療機器)が開発されている。特に
人体局所の悪性腫瘍の治療には、古くから患部に放射線
を照射する放射線療法が多用され、さらに有効な放射線
治療が模索され試行されている。放射線はX線をはじめ
ガンマ線、中性子線、陽子線、重粒子線など多様である
が、昨今重粒子線を照射する放射線治療の効果が注目さ
れている。放射線治療において欠かせない重要なことの
一つは、放射線照射によって人体の正常な組織に及ぼさ
れるかも知れない障害を極力抑えながら患部組織に大き
な線量(放射線の強さ)を集中させることである。この
重要な条件に対し、放射線を生体(本願では人体を含む
生物の体)に照射した際の生体内における線量分布特性
(生体の表面からの深さとその深さ点における線量の間
の関係特性)が大きな意味を持つ。図3は各種放射線の
生体内における線量分布特性の傾向を示すものである。
同図から明らかなように、各放射線はそれぞれ特有の特
性を持つが、陽子線や粒子線は、その付与されたエネル
ギーに応じて或る深さで(図示の例では生体の表面から
約15cmの深さで)線量が急峻なピークとなる。従って
生体表面からの患部の深さを別途測定し、その深さで照
射線量がピークとなるに必要なエネルギーを付与した粒
子線を、放射線照射装置から患部を目掛けて照射すれ
ば、患部に線量を集中的に照射し、患部とは深さが異な
る位置にある正常な組織に及ぼす障害を極力抑えること
ができる。
【0003】しかし現実には生体の呼吸に伴って生体の
胸部や腹部の表面が変動しており、生体表面からの患部
臓器の深さも呼吸による自律運動で周期的に常に変動し
ている。その深さの変動幅は局所によっては3〜4cmを
超える場合も少なくない。従って放射線治療、とりわけ
生体内における線量分布が急峻なピーク特性を持つ粒子
線の放射線治療では、生体表面からの患部の深さを所定
の値(位置)に保った状態で放射線を照射することが極
めて重要である。
胸部や腹部の表面が変動しており、生体表面からの患部
臓器の深さも呼吸による自律運動で周期的に常に変動し
ている。その深さの変動幅は局所によっては3〜4cmを
超える場合も少なくない。従って放射線治療、とりわけ
生体内における線量分布が急峻なピーク特性を持つ粒子
線の放射線治療では、生体表面からの患部の深さを所定
の値(位置)に保った状態で放射線を照射することが極
めて重要である。
【0004】このため従来は、生体表面からの患部の深
さが所定の値(位置)になった時点で呼吸を一時止めて
その間に放射線を患部に照射したり、自然呼吸に伴う生
体の変動を検知してその呼吸位相に合わせて放射線を照
射する呼吸同期照射法が採られている。そして呼吸同期
照射法に必要な呼吸位相検知手段、即ち自然呼吸に伴う
生体の変動を検知する手段として、従来は歪みゲージを
生体の表皮(皮膚)に貼着し、呼吸による表皮の変動を
歪みゲージによって圧力変化として検出して呼吸位相を
検知するものがある。しかし呼吸の一時停止により患部
臓器の位置を特定する手段は、患者の個人差により上記
特定位置が安定しない難点があり、歪みゲージを用いる
手段は、歪みゲージの貼着状態によって生体表皮の変動
に対応する圧力の検出特性が変化するため、安定した呼
吸位相検知が困難で高度の貼着技術を必要とする。
さが所定の値(位置)になった時点で呼吸を一時止めて
その間に放射線を患部に照射したり、自然呼吸に伴う生
体の変動を検知してその呼吸位相に合わせて放射線を照
射する呼吸同期照射法が採られている。そして呼吸同期
照射法に必要な呼吸位相検知手段、即ち自然呼吸に伴う
生体の変動を検知する手段として、従来は歪みゲージを
生体の表皮(皮膚)に貼着し、呼吸による表皮の変動を
歪みゲージによって圧力変化として検出して呼吸位相を
検知するものがある。しかし呼吸の一時停止により患部
臓器の位置を特定する手段は、患者の個人差により上記
特定位置が安定しない難点があり、歪みゲージを用いる
手段は、歪みゲージの貼着状態によって生体表皮の変動
に対応する圧力の検出特性が変化するため、安定した呼
吸位相検知が困難で高度の貼着技術を必要とする。
【0005】一方、対象物の位置を電気的に検出するセ
ンサーとして、従来からPSD(Position Sensitive D
etecter)と称される半導***置検出素子が知られてい
る。PSDはスポット状の光の位置を検出できる光セン
サーで、図4に示すように、基本的にはフォトダイオー
ドのような一つの接合面を持つPIN構造の半導体であ
って、二次元PSDの場合、P層、N層それぞれの対向
縁にX方向電極Px1、Px2、ならびにY方向電極Py1、
Py1、を形成したものであり、その半導体面にスポット
状の光Lが当たると電荷が発生し、P層で発生した電荷
はX方向電極Px1、Px2にそれぞれ電流Ix1、Ix2とな
って分流し、N層で発生した電荷はY方向電極Py1、P
y2にそれぞれ電流Iy1、Iy2となって分流する。そして
各電極Px1、Px2に分流する電流Ix1、Ix2と各電極P
y1、Py2に分流する電流Iy1、Iy2の大きさは、それぞ
れ各電極Px1、Px2、Py1、Py2から光Lの位置までの
距離に反比例する。ちなみに電極Px1、Px2間の距離を
Sx、電極Py1、Py2間の距離をSy、光Lの位置をx、
yで表せば、Ix1=Ix0(1/2+x/Sx)、Ix2=
Ix0(1/2−x/Sx)、Iy1=Iy0(1/2−y/
Sy)、Iy2=Iy0(1/2+y/Sy)、Ix0=Ix1+
Ix2、Iy0=Iy1+Iy2となる。従ってこれらの電流I
x1、Ix2、Iy1、Iy2を知ることにより光Lの来たる位
置を検出することができる。
ンサーとして、従来からPSD(Position Sensitive D
etecter)と称される半導***置検出素子が知られてい
る。PSDはスポット状の光の位置を検出できる光セン
サーで、図4に示すように、基本的にはフォトダイオー
ドのような一つの接合面を持つPIN構造の半導体であ
って、二次元PSDの場合、P層、N層それぞれの対向
縁にX方向電極Px1、Px2、ならびにY方向電極Py1、
Py1、を形成したものであり、その半導体面にスポット
状の光Lが当たると電荷が発生し、P層で発生した電荷
はX方向電極Px1、Px2にそれぞれ電流Ix1、Ix2とな
って分流し、N層で発生した電荷はY方向電極Py1、P
y2にそれぞれ電流Iy1、Iy2となって分流する。そして
各電極Px1、Px2に分流する電流Ix1、Ix2と各電極P
y1、Py2に分流する電流Iy1、Iy2の大きさは、それぞ
れ各電極Px1、Px2、Py1、Py2から光Lの位置までの
距離に反比例する。ちなみに電極Px1、Px2間の距離を
Sx、電極Py1、Py2間の距離をSy、光Lの位置をx、
yで表せば、Ix1=Ix0(1/2+x/Sx)、Ix2=
Ix0(1/2−x/Sx)、Iy1=Iy0(1/2−y/
Sy)、Iy2=Iy0(1/2+y/Sy)、Ix0=Ix1+
Ix2、Iy0=Iy1+Iy2となる。従ってこれらの電流I
x1、Ix2、Iy1、Iy2を知ることにより光Lの来たる位
置を検出することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明の課題は、上
記従来の状況に鑑み、PSDを活用して生体の呼吸位相
を簡単に精度良く安定して検出し、この安定した高精度
の呼吸位相信号に基づいて生体表面からの患部の深さに
応じて体内患部に対し適正な放射線照射を制御し得る放
射線治療機器を構成することを目的とする。
記従来の状況に鑑み、PSDを活用して生体の呼吸位相
を簡単に精度良く安定して検出し、この安定した高精度
の呼吸位相信号に基づいて生体表面からの患部の深さに
応じて体内患部に対し適正な放射線照射を制御し得る放
射線治療機器を構成することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決し目的
を達するために、この発明は、放射線照射治療機器に、
生体内の患部を覆い呼吸と連動する生体表皮に固定され
てその生体表皮の変動に対応して変動する発光体と、こ
の発光体からの光を前記生体表皮面からの患部の深さ位
置に対応した信号として受光してこれを前記呼吸の周期
位相に対応した電気信号に変換するPSDと、この電気
信号を基に前記患部の深さ位置に応じて放射線を前記患
部に集中照射するための呼吸同期制御信号を送出する制
御回路を設け、この呼吸同期制御信号に基づいて放射線
照射治療機器の作動時点を制御するようにするものであ
る。
を達するために、この発明は、放射線照射治療機器に、
生体内の患部を覆い呼吸と連動する生体表皮に固定され
てその生体表皮の変動に対応して変動する発光体と、こ
の発光体からの光を前記生体表皮面からの患部の深さ位
置に対応した信号として受光してこれを前記呼吸の周期
位相に対応した電気信号に変換するPSDと、この電気
信号を基に前記患部の深さ位置に応じて放射線を前記患
部に集中照射するための呼吸同期制御信号を送出する制
御回路を設け、この呼吸同期制御信号に基づいて放射線
照射治療機器の作動時点を制御するようにするものであ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態は、生体内
の患部を覆い呼吸と連動する生体表皮に固定されてその
生体表皮の変動に対応して変動する発光体と、この発光
体からの光を前記生体表皮面からの患部の深さ位置に対
応した信号として受光してこれを前記呼吸の周期位相に
対応した電気信号に変換するPSDと、この電気信号を
基に前記患部の深さ位置に応じて放射線を前記患部に集
中照射するための呼吸同期制御信号を送出する制御回路
を備えた呼吸同期制御放射線治療機器である。
の患部を覆い呼吸と連動する生体表皮に固定されてその
生体表皮の変動に対応して変動する発光体と、この発光
体からの光を前記生体表皮面からの患部の深さ位置に対
応した信号として受光してこれを前記呼吸の周期位相に
対応した電気信号に変換するPSDと、この電気信号を
基に前記患部の深さ位置に応じて放射線を前記患部に集
中照射するための呼吸同期制御信号を送出する制御回路
を備えた呼吸同期制御放射線治療機器である。
【0009】
【実施例】以下、図1および図2を参考に、この発明の
一実施例を説明する。図1に示す例は、赤外線発光ダイ
オードとPSDを用いて人体の呼吸位相を検出して作動
制御信号を出力し、この作動制御信号によって人体内の
臓器患部へ照射する粒子線の照射作動時点が制御される
呼吸同期制御放射線治療機器の実施例である。1は人
体、2は人体内の臓器患部である。3は、人体(生体)
1の臓器患部2を覆う胸腹部の皮膚(表皮)の上に貼着
した赤外線発光ダイオード、4は、赤外線発光ダイオー
ド3を発光させるための赤外線発光ダイオード駆動回路
で、赤外線発光ダイオード3と赤外線発光ダイオード駆
動回路4で光源部が構成されている。そして人体1の呼
吸によって胸腹部の皮膚は変動し、人体1の上記胸腹部
の皮膚(表皮)からの臓器患部2の深さdも呼吸に伴っ
て周期的に変動する。同時に胸腹部の皮膚に貼着した赤
外線発光ダイオード3も呼吸に同期して、その位置が変
動する。5はPSDカメラで、赤外線発光ダイオード3
からの光mを収束するレンズ6と、赤外線発光ダイオー
ド3からの光をレンズ6を通して受光するPSD7がそ
の主要部である。そして前述のようにPSD7は、赤外
線発光ダイオード3からの受光位置の変動に対応した電
気信号を発生させる。即ちPSD7は、赤外線発光ダイ
オード3からの光を呼吸周期位相に対応した人体表皮の
変動信号として受光してこれを電気信号に変換する。同
時にまたPSD7は、赤外線発光ダイオード3からの光
を生体表皮面からの患部の深さ位置に対応した信号とし
て受光してこれを呼吸周期位相に対応した電気信号に変
換することにもなる。8は、アナログ演算回路9、同期
信号発生回路10、クロックパルス発生回路11などを
含む制御回路で、PSD7で変換された電気信号を基に
粒子線照射治療機器などの放射線照射医療機器に作動制
御信号を送出する回路である。12は、臓器患部2に粒
子線nを照射する照射ポートで、加速器13から粒子線
ビームが供給され、制御回路14によって、粒子線ビー
ムnをON/OFFして照射される。そのタイミングは
制御回路8によって呼吸位相と同期して制御されるもの
である。なお、PSD7の出力端はアナログ演算回路9
に接続され、同期信号発生回路10の出力端は照射ポー
ト12の制御回路14に接続されている。
一実施例を説明する。図1に示す例は、赤外線発光ダイ
オードとPSDを用いて人体の呼吸位相を検出して作動
制御信号を出力し、この作動制御信号によって人体内の
臓器患部へ照射する粒子線の照射作動時点が制御される
呼吸同期制御放射線治療機器の実施例である。1は人
体、2は人体内の臓器患部である。3は、人体(生体)
1の臓器患部2を覆う胸腹部の皮膚(表皮)の上に貼着
した赤外線発光ダイオード、4は、赤外線発光ダイオー
ド3を発光させるための赤外線発光ダイオード駆動回路
で、赤外線発光ダイオード3と赤外線発光ダイオード駆
動回路4で光源部が構成されている。そして人体1の呼
吸によって胸腹部の皮膚は変動し、人体1の上記胸腹部
の皮膚(表皮)からの臓器患部2の深さdも呼吸に伴っ
て周期的に変動する。同時に胸腹部の皮膚に貼着した赤
外線発光ダイオード3も呼吸に同期して、その位置が変
動する。5はPSDカメラで、赤外線発光ダイオード3
からの光mを収束するレンズ6と、赤外線発光ダイオー
ド3からの光をレンズ6を通して受光するPSD7がそ
の主要部である。そして前述のようにPSD7は、赤外
線発光ダイオード3からの受光位置の変動に対応した電
気信号を発生させる。即ちPSD7は、赤外線発光ダイ
オード3からの光を呼吸周期位相に対応した人体表皮の
変動信号として受光してこれを電気信号に変換する。同
時にまたPSD7は、赤外線発光ダイオード3からの光
を生体表皮面からの患部の深さ位置に対応した信号とし
て受光してこれを呼吸周期位相に対応した電気信号に変
換することにもなる。8は、アナログ演算回路9、同期
信号発生回路10、クロックパルス発生回路11などを
含む制御回路で、PSD7で変換された電気信号を基に
粒子線照射治療機器などの放射線照射医療機器に作動制
御信号を送出する回路である。12は、臓器患部2に粒
子線nを照射する照射ポートで、加速器13から粒子線
ビームが供給され、制御回路14によって、粒子線ビー
ムnをON/OFFして照射される。そのタイミングは
制御回路8によって呼吸位相と同期して制御されるもの
である。なお、PSD7の出力端はアナログ演算回路9
に接続され、同期信号発生回路10の出力端は照射ポー
ト12の制御回路14に接続されている。
【0010】図2は上記の呼吸同期制御放射線治療機器
における呼吸同期制御信号波形を示すものである。同図
において、波形aはアナログ演算回路9で形成され、b
は同期信号発生回路10で形成された同期信号である。
同期信号bは照射ポート12へ作動制御信号として送出
される呼吸位相信号波形で、時点T1−T2間、T3−
T4間、T5−T6間は吸気過程を示し、時点T2−T
3間、T4−T5間、T6−T7間は呼気過程を示して
いる。通常人体内の臓器は呼吸による自律運動で常に変
動しているが、人体表皮の変動からとらえた上記呼吸位
相信号波形aと実際の臓器の変動周期はほぼ一致してお
りまた一般に呼気過程から吸気過程に移る位相時点T
1、T3、T5、T7・・・・で臓器の動きが緩慢とな
ることが認められる。このことから、各位相時点T1、
T3、T5、T7・・・・・を中心とした若干の時間
(以下「作動制御時間」と略する)に照射ポート12か
ら粒子線nを照射すれば、臓器患部2を所定位置に比較
的安定させた状態で粒子線nを臓器患部2に有効に照射
することができる。そして粒子線nの照射時点をこのよ
うに制御するために、適当な閾(しきい)値eを設定
し、前記呼吸位相波形aの値が、閾(しきい)値eを超
える時点間において、図2に示すように、同期信号bに
より、粒子線nの照射時点を制御して加速器13から粒
子線ビームを照射ポート12へ導くようにしている。な
お、発光体は白熱ランプなど赤外線発光ダイオード以外
のものでも勿論よいが、PSDは赤外線域まで感応する
ので、可視光線を遮断して赤外光を用いれば、明るい場
所においても呼吸位相を精度良く安定に検出することが
できる。
における呼吸同期制御信号波形を示すものである。同図
において、波形aはアナログ演算回路9で形成され、b
は同期信号発生回路10で形成された同期信号である。
同期信号bは照射ポート12へ作動制御信号として送出
される呼吸位相信号波形で、時点T1−T2間、T3−
T4間、T5−T6間は吸気過程を示し、時点T2−T
3間、T4−T5間、T6−T7間は呼気過程を示して
いる。通常人体内の臓器は呼吸による自律運動で常に変
動しているが、人体表皮の変動からとらえた上記呼吸位
相信号波形aと実際の臓器の変動周期はほぼ一致してお
りまた一般に呼気過程から吸気過程に移る位相時点T
1、T3、T5、T7・・・・で臓器の動きが緩慢とな
ることが認められる。このことから、各位相時点T1、
T3、T5、T7・・・・・を中心とした若干の時間
(以下「作動制御時間」と略する)に照射ポート12か
ら粒子線nを照射すれば、臓器患部2を所定位置に比較
的安定させた状態で粒子線nを臓器患部2に有効に照射
することができる。そして粒子線nの照射時点をこのよ
うに制御するために、適当な閾(しきい)値eを設定
し、前記呼吸位相波形aの値が、閾(しきい)値eを超
える時点間において、図2に示すように、同期信号bに
より、粒子線nの照射時点を制御して加速器13から粒
子線ビームを照射ポート12へ導くようにしている。な
お、発光体は白熱ランプなど赤外線発光ダイオード以外
のものでも勿論よいが、PSDは赤外線域まで感応する
ので、可視光線を遮断して赤外光を用いれば、明るい場
所においても呼吸位相を精度良く安定に検出することが
できる。
【0011】
【発明の効果】上記実施例から明らかなように、この発
明の呼吸同期制御放射線治療機器は、呼吸に伴う生体の
動きを読み取る機能を課せられない単なる発光体を生体
表皮に固定するものであるから、生体の動きを読み取る
機能センサーである歪みゲージを生体表皮に貼着する従
来の手段に比し、その固定に技能を要せず簡単迅速に固
定することができ、また呼吸に伴う生体表皮の変動に連
動する発光体の変動を検知するセンサーとしてPSDを
用い、PSDはCCDイメージセンサーに比し光に対す
る感応速度が極めて速く変位分解能も高いことから、発
光体の変動を高精度で速く検知することができ、その結
果、呼吸位相特性を精度良く迅速に検知してこれに基づ
く呼吸同期制御放射線治療機器へ安定した作動制御信号
を送出することができる。
明の呼吸同期制御放射線治療機器は、呼吸に伴う生体の
動きを読み取る機能を課せられない単なる発光体を生体
表皮に固定するものであるから、生体の動きを読み取る
機能センサーである歪みゲージを生体表皮に貼着する従
来の手段に比し、その固定に技能を要せず簡単迅速に固
定することができ、また呼吸に伴う生体表皮の変動に連
動する発光体の変動を検知するセンサーとしてPSDを
用い、PSDはCCDイメージセンサーに比し光に対す
る感応速度が極めて速く変位分解能も高いことから、発
光体の変動を高精度で速く検知することができ、その結
果、呼吸位相特性を精度良く迅速に検知してこれに基づ
く呼吸同期制御放射線治療機器へ安定した作動制御信号
を送出することができる。
【0012】そしてこの発明の呼吸同期制御放射線治療
機器によれば、重粒子線その他の放射線の照射治療にお
いて、臓器患部の位置に応じて放射線を適正に集中照射
できるようになる。
機器によれば、重粒子線その他の放射線の照射治療にお
いて、臓器患部の位置に応じて放射線を適正に集中照射
できるようになる。
【図1】この発明の実施例を示す呼吸同期制御放射線治
療機器の概略構成図。
療機器の概略構成図。
【図2】同呼吸同期制御放射線治療機器における制御信
号のタイミング図。
号のタイミング図。
【図3】各種放射線の生体内における線量分布図。
【図4】半導***置検出素子(PSD)の概要説明図。
1:人体(生体) 2:臓器患部 3:赤外線発光ダイオード(光源部) 4:赤外線発光ダイオードの駆動部(光源部) 5:PSDカメラ 6:レンズ 7:PSD 8:制御回路 9:アナログ演算回路 10:同期信号発生回路 11:クロックパルス発生回路 12:照射ポート 13:加速器 14:制御回路 d:人体表面からの臓器患部の深さ e:閾(しきい)値 m:赤外線発光ダイオードからの光 n:粒子線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−194588(JP,A) 特開 昭63−281627(JP,A) 特開 平10−57355(JP,A) 特開 平5−344958(JP,A) 特開 平7−255717(JP,A) 特開 平7−204198(JP,A) 特開 昭64−68603(JP,A) 特開 平10−328318(JP,A) 特開 平10−155922(JP,A) 特開 平8−322953(JP,A) 特開 平7−246245(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 6/00 - 6/14 A61N 5/10
Claims (2)
- 【請求項1】 生体内の患部を覆い呼吸と連動する生体
表皮に固定されてその生体表皮の変動に対応して変動す
る発光体と、この発光体からの光を前記生体表皮面から
の患部の深さ位置に対応した信号として受光してこれを
前記呼吸の周期位相に対応した電気信号に変換するPS
Dと、この電気信号を基に前記患部の深さ位置に応じて
放射線を前記患部に集中照射するための呼吸同期制御信
号を送出する制御回路を備えたことを特徴とする呼吸同
期制御放射線治療機器。 - 【請求項2】 発光体として赤外線発光ダイオードを用
いたことを特徴とする請求項1に記載の呼吸同期制御放
射線治療機器。
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