JP3326063B2 - 全指向性マイクロホン - Google Patents

全指向性マイクロホン

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JP3326063B2
JP3326063B2 JP33909595A JP33909595A JP3326063B2 JP 3326063 B2 JP3326063 B2 JP 3326063B2 JP 33909595 A JP33909595 A JP 33909595A JP 33909595 A JP33909595 A JP 33909595A JP 3326063 B2 JP3326063 B2 JP 3326063B2
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microphone
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omnidirectional microphone
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敬嗣 今永
和男 一番ケ瀬
裕 岡田
靖彦 管野
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三研マイクロホン株式会社
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  • Circuit For Audible Band Transducer (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通常の全指向性マ
イクロホンでは必ず生じている回折効果(音源に向かっ
て延びている直線(以下、基準軸という)上で、音源の
方向において最大値となる高い周波数で生じる感度の上
昇)を低減し、広い周波数帯域にわたり理想的な全指向
性の性能を実現するこのできる、高感度、低雑音の全指
向性マイクロホンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】全指向性マイクロホンは、全ての方向か
ら到来する音に対して同じ感度を示すものと考えられて
いる、実際には、そのような理想的な全指向性の指向特
性を有する範囲は、音波の波長に較べマイクロホンの寸
法が十分小さい周波数帯域においてのみである。このた
め、1個のマイクユニットで構成される従来の全指向性
マイクロホンにおいては、音楽の収音等で必要とされる
20kHzまでの周波数範囲にわたり理想的な全指向性
の収音パターンを得るには、マイクロホンの外径寸法が
5mm以下という極めて超小型のマイクロホンにせざる
を得ない。
【0003】一方、マイクロホンの感度は音波を受ける
振動膜の面積の大きさにほぼ相関し、従って、上記のよ
うな超小型のマイクロホンでは高い感度が得にくく、ま
た、ノイズレベルの低減も困難となる。こうした理由か
ら、通常の音楽収音等に使用される全指向性マイクロホ
ンは外径が20mm前後のものが多く、その出力感度周
波数特性は、到来する音波の強さがすべての方向で等し
くても、回折効果によってマイクロホンの正面方向と横
方向とで2〜5kHz程度以上の高域周波数において大
きな出力感度差が生じ、図3に示すようになる。同図
(以下に示す特性図についても同じ)において、0°お
よび90°は、それぞれマイクロホンの正面方向および
横方向を示している。
【0004】また、全指向性マイクロホンの中には、単
一指向性マイクユニットを2個背中合わせに配置し、こ
れらマイクユニットの出力を加算して全指向性の指向特
性を得るものもあるが、この場合には、2個のマイクユ
ニットの向きが互いに反対方向になっているため、回折
効果低減の効果は殆ど得られない。この場合のマイクロ
ホンの出力感度周波数特性は回折効果が低減されないた
め、図4に示すようになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】回折効果を有する全指
向性マイクロホンをオーケストラの収音等に使用する
と、高域周波数においてマイクロホンの正面方向と横方
向とでは出力感度周波数特性が異なるため、マイクロホ
ンの向きの設定の仕方により楽器の音色が変化し、また
壁面の反射の影響等もあることから、これら困難な問題
を考慮して良好な収音音質を得ようとするとマイクロホ
ンの設定は非常に難しい。さらに、この回折効果による
正面方向と横方向の高域感度の感度差が収音ソフトの品
質を劣化させていることも事実である。
【0006】また、騒音計等の計測用の全指向性マイク
ロホンにおいては、特に測定周波数帯域内では理想的な
全指向性の指向特性が要求されるが、その要求を満足さ
せるためにマイクロホンを小型化しようとすると、SN
比の関係から小型化に制限が生じ、回折効果が避けられ
ないという状況にある。
【0007】一般に、全指向性マイクロホンの感度は指
向性マイクロホンに較べてやや低い傾向がある。これは
指向性マイクロホンに較べて全指向性マイクロホンの方
が、マイクユニットにおける音響的な制御が大きいため
で、従って、全指向性マイクロホンの入力換算のノイズ
レベルはやや高めとなる。
【0008】本発明の目的は、全指向性マイクロホンを
小型化しなくても回折効果の低減が図れるようにし、こ
れにより高感度、低雑音で極めて回折効果の少ない全指
向性マイクロホンの実現を可能とすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明全指向性マイクロホンは、それぞれの振動膜
面が共に音源の方向を向くように、2個の全指向性のマ
イクユニットを基準軸上に互いに離間して配置するとと
もに、該配置した2個の全指向性のマイクユニットの各
出力信号を加算するように構成したことを特徴とするも
のである。
【0010】また、本発明全指向性マイクロホンは、前
記離間して配置するにあたり、その離間距離を前記2個
の全指向性のマイクユニットの半径または該半径の近傍
の値とすることを特徴とするものである。
【0011】また、本発明全指向性マイクロホンは、前
記2個の全指向性のマイクユニットの各出力信号を加算
するにあたっては、前記2個のうちの1個の全指向性の
マイクユニットの出力信号を周波数特性微調整用の低域
通過フィルターに通して後加算するように構成したこと
を特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照し、実施の
形態に基づいて本発明を詳細に説明する。図1は、本発
明全指向性マイクロホンの一実施形態をブロック線図で
示している。図1において、1および2は基準軸上に互
いに所要の距離だけ離間(具体的には、後述する)して
配置された2個の全指向性マイクユニットであり、3は
周波数特性微調整用の低域通過フィルターである。ここ
で、2個の全指向性マイクユニット1,2は、それらマ
イクユニットの振動膜面が共に音源の方向を向くよう
に、基準軸上にそれぞれ配置するものとする。また、4
はマイクユニット2と低域通過フィルター3の各出力信
号を加算する加算器である。なお、上記低域通過フィル
ター3は、本発明全指向性マイクロホンにとって不可欠
な回路要素ではなく、場合によっては省略することがで
きる。
【0013】次に、本発明全指向性マイクロホンの動作
原理につき説明する。上述したように2個のマイクユニ
ット1,2を基準軸上に基準軸の方向を合わせ互いに離
間して配置し、かつ、その距離を離していきながらそれ
らマイクユニットの各出力を加算すると、高域周波数で
加算後の感度が次第に低下し、2個のマイクユニットの
間隔が半波長になる周波数では出力が最少となる。この
高域周波数の感度低下はマイクロホンの正面方向が最も
大きく、横方向に行くに従って小さくなり、真横では感
度低下は生じない。
【0014】この現象は回折効果と逆の傾向を示すた
め、2個のマイクユニット間隔を適宜設定し、電気回路
によって出力の合成比率や周波数特性を微調整すること
により、0°から90°の間での感度差が殆ど生じない
状態にすることが可能になり、これにより高感度、低雑
音で回折効果の極めて少ない全指向性マイクロホンを実
現することができる。
【0015】また、本発明全指向性マイクロホンは、そ
の構成上、2個のマイクユニットの出力を加算している
ため、この加算により感度が6dB上昇し、SN比が3
dB改善される。
【0016】なお、本発明マイクロホンにおいて、基準
軸上に配置する2個のマイクユニットの離間距離は、例
えば、使用するマイクユニットの半径にほぼ近い値とす
るが、具体的には、マイクユニットの形状とマイクユニ
ットの高域の周波数特性によって左右される。
【0017】図2には、直径16mmのマイクユニット
2個を基準軸上に8.8mmの距離をおいて配置した場
合について、本発明全指向性マイクロホンの出力感度周
波数特性の測定結果を示している。図2に示す出力感度
周波数特性を、図3に示す従来の全指向性マイクロホン
の周波数特性や、図4に示す2個の単一指向性マイクユ
ニットを基準軸上で互いに背中合わせに配置して構成し
た全指向性マイクロホンの周波数特性と比較すると、本
発明による全指向性マイクロホンにおいては、その高域
周波数(とくに、15kHz前後まで)における0°と
90°とで殆ど感度差が生じておらず、このことから、
本発明マイクロホンは回折効果低減の効果が生じている
ことをうかがい知ることができる。
【0018】
【発明の効果】本発明全指向性マイクロホンによれば、
それぞれの振動膜面が共に音源の方向を向くように、2
個の全指向性のマイクユニットを基準軸上に互いに離間
して配置するとともに、それら配置した2個の全指向性
のマイクユニットの各出力信号を加算するようにしたこ
とで、高い周波数におけるマイクユニットの音源方向
(0°方向)を最大値とする感度の上昇を抑制し、広い
周波数範囲で回折効果の少ない理想的な全指向性マイク
ロホンを実現することができる。
【0019】本発明マイクロホンの構成は極めて簡単
で、また、従来困難とされていた全指向性マイクロホン
の回折効果低減を、使用するマイクユニット(2個)の
性能を劣化させることなく、感度上昇やSN比改善など
性能を向上させる方向で達成している。
【0020】また、応用面として、騒音計等の計測用マ
イクロホンにおいても本発明による全指向性マイクロホ
ンを使用することにより、計測精度を向上させることが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明全指向性マイクロホンの一実施形態を
ブロック線図で示している。
【図2】 本発明全指向性マイクロホンの出力感度周波
数特性の測定結果を示している。
【図3】 従来の全指向性マイクロホンの出力感度周波
数特性を示している。
【図4】 2個の単一指向性マイクユニットを基準軸上
で互いに背中合わせに配置した単一指向性マイクロホン
の出力感度周波数特性を示している。
【符号の説明】
1,2 マイクユニット 3 低域通過フィルター 4 加算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 管野 靖彦 東京都杉並区荻窪2丁目8番8号 三研 マイクロホン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−16739(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04R 1/40 320 H04R 3/00 320

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれの振動膜面が共に音源の方向を
    向くように、2個の全指向性のマイクユニットを基準軸
    上に互いに離間して配置するとともに、該配置した2個
    全指向性のマイクユニットの各出力信号を加算するよ
    うに構成したことを特徴とする全指向性マイクロホン。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の全指向性マイクロホンに
    おいて、前記離間して配置するにあたり、その離間距離
    を前記2個の全指向性のマイクユニットの半径または該
    半径の近傍の値とすることを特徴とする全指向性マイク
    ロホン。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の全指向性マイク
    ロホンにおいて、前記2個の全指向性のマイクユニット
    の各出力信号を加算するにあたっては、前記2個のうち
    の1個の全指向性のマイクユニットの出力信号を周波数
    特性微調整用の低域通過フィルターに通して後加算する
    ように構成したことを特徴とする全指向性マイクロホ
    ン。
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