JP3326004B2 - 乾式分析フィルム片 - Google Patents

乾式分析フィルム片

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JP3326004B2
JP3326004B2 JP08132694A JP8132694A JP3326004B2 JP 3326004 B2 JP3326004 B2 JP 3326004B2 JP 08132694 A JP08132694 A JP 08132694A JP 8132694 A JP8132694 A JP 8132694A JP 3326004 B2 JP3326004 B2 JP 3326004B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血液、尿等の液体試料
に含まれる予め定められた生化学物質(以下、被検成
分、又はアナライトという)と化学反応、生化学反応又
は免疫反応し、それにより光学濃度が変化する試薬層を
有する乾式分析フィルムを特定の形状(正方形、長方
形、円形、楕円形など)の小片(チップ)に裁断した乾
式分析フィルム片(乾式分析フィルムチップ)に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、液体試料中の特定の化学物質又
は生化学物質の活性値を定性的又は定量的に分析するこ
とが、種々の産業分野において行なわれている。特に、
血液、尿等の生物体液中の生化学物質の含有量又はその
活性値、あるいは有形成分の含有量を定量分析すること
は、臨床生化学分野において極めて重要である。
【0003】近年、液体試料の小滴を点着供給するだけ
でこの液体試料中に含まれている特定のアナライトの含
有量又はその活性値、あるいは有形成分の含有量を定量
分析することのできる乾式分析法(ドライケミストリ)の
一体型多層分析フィルム(多層分析要素又は多層分析素
子とも称される)が開発され(特公昭53−21677号(米国
特許 3,992,158号)、特開昭55−164356号(米国特許
4,292,272号)、特開昭57−42951号公報等)、実用され
ている。また、濾紙タイプの試験片やそれを改良した単
層又は多層の試験片(特開昭57−53661号(米国特許 4,4
77,575号)等)も提案され、一部は実用されている。こ
れらの乾式分析フィルムを用いると、従来の湿式分析法
(ウエットケミストリ)に比して簡単かつ迅速に液体試
料中のアナライトの定量分析を行なうことができるた
め、その使用は特に数多くの液体試料を分析する必要の
ある医療機関、研究所等において有用である。
【0004】このような乾式分析フィルムを用いて液体
試料中のアナライトの定量分析を行なうには、液体試料
を乾式分析フィルムに(展開層を有するものでは展開層
に、展開層を有しないものでは直接試薬層に)点着させ
た後、これをインクベータ(恒温装置)内で所定時間恒
温保持(インクベーション)して呈色反応(色素生成反
応)させ、次いで液体試料中の所定のアナライトと乾式
分析フィルムに含まれる試薬との組み合わせにより予め
選定された波長を含む測定用照射光をこの乾式分析フィ
ルムに照射してその反射光学濃度を測定し、この光学濃
度値から、あらかじめ求めておいた光学濃度値と所定の
アナライトの物質濃度又は活性値との対応を表わす検量
線を用いる比色定量法の原理により液体試料中の特定の
アナライトの物質濃度又は活性値を求めるものである。
【0005】ところで、前記の乾式分析フィルムは 有
機ポリマーからなる支持体の上に試薬を含有する試薬層
を少なくとも1層、さらに試薬層の上側に展開層を設け
た構成を有するものである。そして自動操作のために、
乾式分析フィルムは有機ポリマー製のスライド枠(フレ
ーム)に収容された乾式分析スライド(以下単に分析ス
ライドということがある)として用いられている。スラ
イド枠に乾式分析フィルム片を収容することにより、乾
燥すると反りやすい乾式分析フィルムを平面状態に維持
できるようにもなっている。
【0006】しかしながら、上述したような乾式分析ス
ライドを用いた分析装置は大型化する傾向を有するもの
であった。すなわち、大きい医療機関においては、大量
の分析スライドを短時間のうちに消費することから大型
のカートリッジが用いられ、また、分析対象のアナライ
トの数に相当する数のカートリッジを設ける必要がある
ので、カートリッジに要するスペースが大きくなるもの
であった。
【0007】また、分析スライドはフレームに要するコ
ストが大きく、これが分析スライドのコストを上げる原
因の一つとなっており、さらに、このフレームの存在に
よりカートリッジ、インクベータなどが大型になるもの
でもあった。
【0008】そこで、本発明者らは、乾式分析フィルム
片(乾式分析フィルムチップ)をそのままの形態で(乾
式分析フィルム片をフレームに収容することなしに)用
いることができるようにした乾式分析装置を提案した
(特願平04−99823号明細書、EP0 567 057 A)。
【0009】この乾式分析装置の1実施態様例は、図13
に示すように、未使用の乾式分析フィルム片10を貯蔵す
る乾式分析フィルム片収納部20と、この収納部20から乾
式分析フィルム片10を取り出し後述するインクベータに
送り込む乾式分析フィルム片搬送部30と、この乾式分析
フィルム片搬送部30の搬送路の途中において乾式分析フ
ィルム片1に液体試料を点着する点着部40と、この点着
部40で液体試料が点着された乾式分析フィルム片10を所
定時間恒温保持するインクベータ50と、このインクベー
タ50で呈色反応を生じた乾式分析フィルム片10の反射光
学濃度を測定する測光部60と、この測光部60で測光され
た乾式分析フィルム片10をインクベータ50から排出する
乾式分析フィルム片排出部70とを備えている。
【0010】前記インクベータ50は、円盤状のインクベ
ータ本体51が回転自在に支持され、この本体51内には加
熱手段(図示せず)が内蔵され、内部を37℃近傍の一定
温度に保っている。また、本体51の側面には円周上に所
定間隔で乾式分析フィルム片10を搬入するための搬入孔
52が多数形成され、この搬入孔52に続いて乾式分析フィ
ルム片10を収納する収納部53が形成されている。
【0011】この収納部53は、図14及び図15に示すよう
に、平面形状が乾式分析フィルム片10より大きい矩形状
で、かつ、収容された乾式分析フィルム片10の4隅部
(4つの角(かど)部)に対応する隅部分が内方に突出し
たコーナ部54を有している。また、収納部53の中央部分
には測光窓55が開口されており、この測光窓55の下部に
は後述する測光ヘッドが入り込むリング溝56が形成さ
れ、さらに、収納部53の外周上部には乾式分析フィルム
片10を案内するためのテーパ部57が形成されている。ま
た、収納部54の上方には、液体試料の蒸発を防止する蓋
58が上下動自在に設けられ、この蓋58の下面の4隅部に
は、乾式分析フィルム片10を押さえつけて変形を矯正す
るための押さえ治具59が形成されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たような従来の乾式分析フィルム片を用いる分析装置に
おいては、微多孔性素材からなる展開層を有する乾式分
析フィルム片の場合には、展開された液体試料が展開層
のエッジ及びエッジ端面(周縁辺の端面)にまで到達し
エッジ端面からにじみ出ることがあり、また粘度の低い
液体試料の場合には、展開層又は(展開層を有しない乾
式分析フィルム片の場合には特に)試薬層の表面を液体
試料が拡散して試薬層のエッジ及びエッジ端面にまで到
達しエッジ端面からにじみ出ることがあり、その結果、
分析装置のインクベータ、測光部、排出部などを汚染し
たり、液体試料点着後の未測光の他の乾式分析フィルム
片を汚染したりする恐れががあることが判明した。
【0013】すなわち、乾式分析フィルム片は、乾燥に
より変形するものであるので、インクベータの乾式分析
フィルム片の収納部において、押さえ治具を有する蓋で
押さえつけられている。従って、乾式分析フィルム片に
点着された液体試料が展開されて4隅にまで到達し、押
さえ治具が当接する隅近傍部分にまで達すると、押さえ
治具で乾式分析フィルム片を押さえ付けた際、押さえ治
具に液体試料が付着し押え治具を汚染する。次に送られ
て来た乾式分析フィルム片を前回の液体試料で汚染され
ている押さえ治具で押さえると、押さえ治具に付着して
いた前回の液体試料が、今回の乾式分析フィルム片に付
着するので今回の乾式分析フィルム片が前回の液体試料
で汚染されることになる。
【0014】また、乾式分析フィルム片に点着した液体
試料が乾式分析フィルム片のエッジにまで展開されて到
達しその結果エッジ端面からにじみ出ると、液体試料は
乾式分析フィルム片のエッジ端面を濡らすこととなる。
インクベータの乾式分析フィルム片の収納部において
は、乾式分析フィルム片の位置合わせのために、乾式分
析フィルム片のエッジ端面と収納部の内壁面が接触する
ように構成されているので、従って、その接触部位にお
いて乾式分析フィルム片に点着された液体試料が収納部
の側壁に付着し、さらに、収納部の底面にまで液体試料
が付着し汚染する場合もある。その結果、次に送られて
きた乾式分析フィルム片のエッジ端面がその汚染部位に
接触すると、インクベータ側壁面に付着していた前回の
液体試料が、今回の乾式分析フィルム片のエッジ端面に
付着するので今回の乾式分析フィルム片が前回の液体試
料で汚染されることになる。
【0015】乾式分析フィルム片は、分析装置の測光
部、排出部などに順次移送されるので、エッジ端面にに
じみ出た液体試料は測光部、排出部などに付着してそれ
らを次々と汚染する恐れがある。殊に、液体試料が血液
に代表される生物体液である場合には、分析装置のイン
クベータ、押え治具、測光部、排出部などが生物体液で
汚染されることは、病原性の細菌・微生物やヴィールス
により測定操作者が感染する危険があるので、衛生上極
めて好ましくない。
【0016】なお、液体試料の点着液量を減らすと、前
述した汚染は避けられる場合があるが、点着液量を減ら
すと測定の精度が悪くなり、採用できるものではなかっ
た。
【0017】さらに、前述した従来の乾式分析フィルム
片では、精度の高い測光ができない恐れがあった。すな
わち、布地、不織布又は濾紙など(以下これらの繊維質
多孔性素材の代表として布地ということがある)の多孔
性素材からなる展開層を有する乾式分析フィルム片で
は、その展開層のエッジ及びエッジ端面において布地に
ホツレが生じ、そのホツレから繊維屑(ゴミ)が発生
し、測光結果に悪影響を与えることがあった。
【0018】本発明は、乾式分析フィルム片のエッジ端
面ににじみ出た液体試料に起因する分析装置のインクベ
ータの収納部の側壁、測光部、排出部などの汚染を防止
できる乾式分析フィルム片を提供することを目的とす
る。
【0019】また、本発明は、布地、不織布又は濾紙な
どの繊維質微多孔性素材からなる展開層のエッジ及びエ
ッジ端面におけるホツレ(ほぐれて乱れているが細断さ
れていない繊維屑)を防止し、さらに繊維質屑(繊維質
のゴミ;細断された繊維屑)の発生を防止できる乾式分
析フィルム片を提供することを目的とする。以下では、
繊維のホツレと繊維質屑の発生をあわせて単に繊維のホ
ツレということがある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は前記の諸目的を
達成するためになされたもので、第1の発明による乾式
分析フィルム片は、支持体と、支持体の上面に設けられ
た少なくとも1層の試薬層と、前記試薬層の上面に設け
られた展開層とを有する乾式分析フィルム片において、
前記展開層に点着され展開された液体試料が隅部にまで
到達するのを防止する液体試料隅部到達防止手段が前記
展開層に設けられていることを特徴として構成されてい
る。
【0021】第2の発明による乾式分析フィルム片は、
支持体と、支持体の上面に設けられた少なくとも1層の
試薬層と、前記試薬層の上面に設けられた展開層とを有
する乾式分析フィルム片において、前記展開層に点着さ
れ展開された液体試料が乾式分析フィルム片のエッジ、
エッジ端面及びその近傍にまで到達するのを防止する液
体試料エッジ部到達防止手段が前記展開層に設けられて
いることを特徴として構成されている。
【0022】第3の発明による乾式分析フィルム片は、
支持体と、支持体の上面に設けられた少なくとも1層の
試薬層と、前記試薬層の上面に設けられた繊維質微多孔
性素材からなる展開層とを有する乾式分析フィルム片に
おいて、展開層のエッジ及びエッジ端面における繊維ホ
ツレ防止手段が前記展開層に設けられていることを特徴
として構成されている。
【0023】第4の発明による乾式分析フィルム片は、
支持体と、支持体の上面に設けられた少なくとも1層の
試薬層と、前記試薬層の上面に設けられた展開層とを有
する乾式分析フィルム片において、前記展開層に点着さ
れ展開された液体試料が乾式分析フィルム片のエッジ及
びエッジ端面からにじみ出るのを防止する手段(以下単
に、液体試料エッジ端面にじみ出し防止手段ということ
がある)が前記展開層に設けられていることを特徴とし
て構成されている。
【0024】
【課題を解決するための手段の詳細な説明】本発明の乾
式分析フィルム片(チップ)の展開層には、液体試料隅
部到達防止手段、液体試料エッジ部到達防止手段、繊維
ホツレ防止手段、又は液体試料エッジ端面にじみ出し防
止手段(又はいずれか二者又は三者)が設けられてい
る。液体試料隅部到達防止手段と液体試料エッジ部到達
防止手段とは、展開層において設けられている位置が異
なるだけで、その形成方法は同一の方法を採用すること
ができる。液体試料エッジ端面にじみ出し防止手段は液
体試料エッジ部到達防止手段と、その形成方法として同
一の方法を採用することができる。液体試料エッジ部到
達防止手段と繊維ホツレ防止手段は、その形成方法とし
て同一の方法を採用することができる。さらに、液体試
料エッジ部到達防止手段と繊維ホツレ防止手段と液体試
料エッジ端面にじみ出し防止手段は、その形成方法とし
て同一の方法を採用することができる。なお、本明細書
においては、乾式分析フィルム片のエッジ及びエッジの
端面は、それぞれ隅部及び隅部の端面を含む意味を有す
る。
【0025】液体試料隅部到達防止手段、液体試料エッ
ジ部到達防止手段及び液体試料エッジ端面にじみ出し防
止手段は、いずれも微多孔性素材からなる展開層の隅
部、隅部端面、エッジ、エッジ端面及び/又はそれらの
近傍に液体試料が透過できない構造にすることからな
る。液体試料が透過できない構造の例として、微多孔性
素材の繊維又は実体部をなすポリマーを溶融した後冷却
し固化させて実質的に非孔性の構造にすること、疎水性
インク、ワックス、硬化性ポリマー、硬化性糊、ホット
メルト接着等の疎水性(又は撥水性)又は親油性素材で
微多孔性素材からなる展開層の微孔を目詰めすること、
がある。
【0026】繊維ホツレ防止手段は、繊維質微多孔性素
材からなる展開層の隅部、エッジ及びエッジ端面におい
て繊維のホツレ(ほぐれて乱れているが細断されていな
い繊維屑)を防止し、さらに繊維質屑(繊維質のゴミ;
細断された繊維屑)の発生を防止できる構造にすること
からなる。繊維のホツレを防止する構造の例として、繊
維質微多孔性素材の繊維を加熱し溶融させた後冷却し固
化させた構造がある。繊維質微多孔性素材の繊維を加熱
溶融させた後冷却して固化させることにより、実質的に
非孔性の構造にもなるので、液体試料隅部到達防止手段
及び/又は液体試料エッジ部到達防止手段をも兼ねるこ
とができる。繊維を加熱し溶融させた後冷却し固化させ
ることにより繊維ホツレを防止できる繊維質微多孔性素
材の例として、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート
100%又はこれらの合成繊維と綿などの天然繊維との混
紡布地(編物(ニット)布地、織物布地)がある。
【0027】微多孔性素材の実体部をなすポリマー又は
繊維質微多孔性素材の繊維を加熱し溶融する方法に用い
る加熱処理手段の例として、形成しようとする形状に作
製した電気ヒーター加熱の熱ごて、超音波エネルギーを
集中し注入するための超音波ヘッド、レーザー光エネル
ギー照射のためのレーザー光照射ヘッドがある。レーザ
ー光照射ヘッドからのレーザー光照射による加熱溶融
は、熱の加わる領域の断面積及び体積を小さくできるの
で、熱ごてや超音波エネルギー集中注入ヘッドによる加
熱溶融に比べて加熱溶融させた後に冷却固化させて得ら
れる液体試料シール領域の幅を小さくすることができ
る。一方、照射エネルギーを大きくすることにより展開
層の繊維の溶融と同時に展開層(展開層、試薬層及び支
持体を含む乾式分析フィルムの態様においては支持体を
含めて全ての層)の切断も行うことができるので、熱ご
てや超音波エネルギー加熱の場合のように別異の工程と
しての切断工程を省略できる、という利点もある。すな
わち、熱ごてまたは超音波エネルギー加熱の場合には、
支持体、試薬層及び展開層を積層乾式分析フィルムの長
尺物を、まず、熱ごて又は超音波ヘッドで展開層を所定
の形状に加熱溶融し、次に、この溶融された部分をカッ
ター等の裁断手段で切断する工程を付加する必要がある
が、レーザー光照射の場合は、レーザー光を照射するだ
けで展開層を所定の形状に溶融すると同時に、展開層
(展開層、試薬層及び支持体を含む乾式分析フィルムの
態様においては支持体を含めて全ての層)の切断を行え
るものである。乾式分析フィルム片の展開層には、後述
するように、試薬を含む態様もあり、あるいは展開層の
下側には試薬層が設けられているが、試薬含有展開層又
は試薬層には多くの場合熱に弱い酵素が含有されている
が、驚くべきことに、展開層の周辺部を加熱し溶融して
も、試薬含有展開層又は試薬層中の酵素は実質的に失活
したり活性が低下しないことが見出された。試薬含有展
開層又は試薬層及び場合により他の層に含有される酵素
以外の試薬成分についても、展開層の周辺部を加熱し溶
融しても、試薬成分の劣化が実質的に生じないことが見
出された。
【0028】レーザー光照射による加熱溶融処理の場合
のレーザー光の照射条件は、展開層の加熱溶融の場合に
は加熱溶融した後固化させた多孔性展開層の端面部で液
もれを生じないように照射エネルギー条件を設定すれば
よい。展開層の加熱溶融だけでなく支持体まで加熱溶融
切断する場合には、加熱溶融した後固化させた多孔性展
開層の端面部で液もれを生ぜず、かつ、同時に支持体を
含む乾式分析フィルム全体が切断できるように照射エネ
ルギー条件を設定すればよい。照射条件は、例えば、炭
酸ガスレーザーの場合、展開層のエッジ端面の加熱溶融
切断の場合には出力エネルギー約10W〜約25Wの範囲、
加熱溶融速度約8m/分〜約10m/分の範囲であり、展
開層の端面部の溶融切断と支持体を含む乾式分析フィル
ム全体の加熱溶融切断の場合には出力エネルギー約10W
〜約150Wの範囲、加熱溶融切断速度約1m/分〜約20
m/分の範囲である。
【0029】微多孔性素材からなる展開層の微孔を目詰
めして実質的に非孔性の構造にする方法に用いる処理手
段として、疎水性(又は撥水性)素材又は親油性素材で
目詰めする方法がある。これらの処理に用いられる素材
の具体例として、硬化性疎水性素材、ワックス(蝋)、
硬化性ポリマー、硬化性糊、ホットメルト接着剤等があ
る。これらの処理に用いられる疎水性(又は撥水性)素
材又は親油性素材の具体例として、次のものがある。
【0030】硬化性疎水性素材; 光又は紫外線硬化型接着剤、液状フォトレジスト ワックス(蝋); 固体の植物起源の蝋(例、カルナウバ蝋、綿蝋)、固体
の動物起源の蝋(例、蜜蝋) 硬化性ポリマー; 低融点又は低軟化点の有機ポリマー(例、蝋状ポリエチ
レンオキシド、非晶質ポリエチレン) 硬化性接着剤又は硬化性糊; 2液型エポキシ樹脂接着剤 ホットメルト接着剤; 溶融状態(120℃〜200℃)で低粘度、常温で高粘度の特
性を持つホットメルト接着剤 形状の例; シート状、紐状、糸状 疎水性素材; ボールペンのインク、油性即乾性筆記具(商標名「マジ
ックインク」の類)のインク、印刷用インク 撥水性素材; 液状又は低融点のシリコーンポリマー、液状又は低融点
弗素含有ポリマー
【0031】液体試料隅部到達防止手段は、押さえ治具
が当接する展開層の部位に液体試料が展開され到達する
のを防止できるように展開層の少なくとも4隅(乾式分
析フィルム片の形状が円形又は楕円形などの隅部のない
形状の態様においては、押さえ治具が当接する展開層の
部位)とその近傍に展開層の微孔を目詰めする(以下単
に目詰めということがある)か又は微多孔性素材の繊維
又は実体部をなすポリマーを加熱し溶融した後冷却し固
化させて実質的に非孔性の構造にする(以下単に溶融非
孔性化ということがある)態様である。その例として、
押さえ治具が当接する部位の先端部の形状を包含するよ
うにして押さえ治具の先端より大きい面積の形状に目詰
め又は溶融非孔性化、押さえ治具の先端が当接する部位
よりも展開層の中心側(内側)において線状に目詰め又
は溶融非孔性化がある。
【0032】液体試料エッジ部到達防止手段及び液体試
料エッジ端面にじみ出し防止手段は、乾式分析フィルム
片の展開層のエッジ(周縁)及びエッジ端面に展開され
た液体試料が到達してエッジ端面にしみ出るのを防止で
きるように、乾式分析フィルム片の展開層の点着部を中
心にして、所定の展開形状の周囲を連続的に囲んだ形状
の目詰め又は溶融非孔性化により形成することができ
る。液体試料エッジ部到達防止手段を押さえ治具と当接
する部位より展開層の中心側(内側)に形成すると、液
体試料隅部到達防止手段としての機能をも有することに
なる。また、展開層の全エッジ(周縁)に液体試料エッ
ジ部到達防止手段又は液体試料エッジ端面にじみ出し防
止手段を形成すると、繊維質展開層を有する態様におい
て、繊維ホツレ防止手段としても機能するので、エッジ
端面の繊維のホツレ及び繊維屑発生を防止することがで
きる。
【0033】液体試料隅部到達防止手段、液体試料エッ
ジ部到達展開防止手段、繊維ホツレ防止手段及び液体試
料エッジ端面にじみ出し防止手段は、いずれも展開層の
表面におけるその面積を広く形成すると、その部分を機
械的に把持することができるので、減圧吸引パッド以外
の乾式分析フィルム片の搬送手段を採用できるようにな
る。
【0034】本発明の乾式分析フィルム片(チップ)の
構成について以下に説明する。乾式分析フィルム片は乾
式分析フィルムを所定の形状に裁断して調製される。乾
式分析フィルム片の基本的な構造は、支持体の上に試薬
層、展開層がこの順に積層されて一体化されているもの
である。
【0035】支持体の剛性を強める(腰を強くする)目的
で支持体の下部に補強用シート状部材又は薄板状部材を
積層接着することができる。支持体及び補強用シート状
部材又は薄板状部材は、いずれも、乾式分析フィルム片
の平面性を維持する機能を有するものである。さらに、
支持体及び積層接着されることがある補強用シート状部
材又は薄板状部材は、光通過性であることが好ましい。
支持体及び補強用シート状部材又は薄板状部材の例とし
て、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチ
レンなどの有機ポリマーシートがある。一般的に補強用
シート状部材又は薄板状部材は支持体と同じ厚さかある
いは支持体より厚く、剛性の大きい(腰が強い)有機ポ
リマーのシート状又は薄板状部材であることが好まし
い。支持体の厚さは約100μmから約1000μm、好まし
くは約150μmから約300μmの範囲である。補強用シー
ト状部材又は薄板状部材の厚さは約150μmから約1000
μm、好ましくは約180μmから約500μmの範囲であ
る。
【0036】支持体及び積層接着されることがある補強
用シート状部材又は薄板状部材は、いずれも、乾式分析
フィルム片の平面性を維持できれば、その形状・寸法は
特に限定されない。例えば、形状としては、正方形、長
方形、円形などがあり、通常、後述する試薬層の形状と
同一である。寸法としては、乾式分析フィルム片の平面
性を維持できるかぎり、試薬層と同じであっても、小さ
くても、大きくてもよい。支持体、又は積層接着される
ことがある補強用シート状部材又は薄板状部材が試薬層
より突出するような形状であると、搬送時に突出部分を
挟持できるので、搬送手段の選択範囲が広がることにな
る。
【0037】支持体及び積層接着されることがある補強
用シート状部材又は薄板状部材は、いずれも、一般的に
光を通過させるように構成されている。光を通過させる
には、支持体、補強用シート状部材又は薄板状部材自体
を光を透過させる透明な素材で形成してもよいし、測光
時に光の通過する部位に光通過孔を設けることにより光
を通過させるようにしてもよい。光を透過させる素材と
して、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチ
レン、ポリメタクリル酸メチルに代表されるアクリル系
ポリマーなどの透明性に優れたポリマーがある。また、
光通過孔は、測光時に光が通過できるものであればよ
く、例えば、円形、楕円形、正方形、矩形などの形状を
採ることができる。
【0038】試薬層は、例えば、ゼラチン、ポリアクリ
ルアミド、ポリビニルアルコールなどの親水性ポリマー
バインダーの中にアナライト(定量分析する対象となる
生化学成分)と、直接又は間接に(前段階の反応を介し
て)、化学反応、生化学反応又は免疫反応することによ
り、アナライトを検出し定量するための発色(色素が生
成される)又は変色反応に必要な試薬成分が含まれてい
る少なくとも1つの層で構成されている。ただし、ヘモ
グロビンなどの定量用乾式分析フィルムのように、実質
的に親水性ポリマーバインダーだけで試薬成分を必要と
しないものもある。
【0039】展開層としては、公知の繊維質微多孔性素
材、非繊維質微多孔性素材から選択して用いることがで
きる。展開層の例として、特開昭55−164356(対応米国
特許4,292,272)、特開昭57−66359(対応米国特許 4,78
3,315)等に記載の織物布地展開層(例、ブロード、ポ
プリン等の平編物布地)、特開昭60−222769(対応EP
特許 0,162,302A)等に記載の編物布地展開層(例、ト
リコット編物布地、ダブルトリコット編物布地、ミラニ
ーズ編物布地)、特開昭57−148250に記載の有機ポリマ
ー繊維パルプ含有抄造紙展開層、特開昭57−125847等に
記載の繊維と親水性ポリマーの分散液を塗布して形成し
た展開層等の繊維質多孔性展開層;特公昭53−21677(対
応米国特許 3,992,158)等に記載のメンブランフィルタ
ー層(ブラッシュポリマー層)、ポリマーミクロビーズ
等の微粒子が親水性ポリマーバインダーで点接触状に接
着されてなる連続微空隙含有等方的多孔性展開層、特開
昭55−90859(対応米国特許 4,258,001)等に記載のポリ
マーミクロビーズが水で膨潤しないポリマー接着剤で点
接触状に接着されてなる連続微空隙含有等方的多孔性層
(三次元格子状粒状構造物層)展開層等の非繊維等方的
多孔性展開層;特開昭61−4959(対応米国特許 5,019,34
7)、特開昭62−138756、特開昭62−138757、特開昭62−
138758(対応EP特許 0,226,465A)等に記載の複数の
微多孔性層(例、織物布地又は編物布地とメンブランフ
ィルターの2層、織物布地又は編物布地とメンブランフ
ィルターと織物布地又は編物布地の3層)をその相互の界
面で微細な不連続点状又は島状(印刷分野における網点
状)に配置した接着剤で積層接着した血球分離能力の優
れた展開層がある。
【0040】本明細書では、濾紙タイプの試験素子やそ
れを改良した単層又は多層の試験素子を、公知の適当な
接着剤により前記の基体に接着積層したものをも、乾式
分析フィルム片に含める。
【0041】乾式分析フィルム片(乾式分析フィルムチ
ップ)の形状は、一般的に、正方形、長方形、円形、楕
円形などの小片(チップ)であり、サイズ(寸法)は、
正方形又は長方形の場合、一辺の長さ約10mm〜約20mmの
範囲、円形の場合、直径約10mm〜約20mmの範囲、楕円の
場合、長径、短径いずれも約10mm〜約20mmの範囲、厚さ
はいずれの形状でも約350μm〜約1.5mm の範囲である。
分析操作や製造の容易さの観点からは、乾式分析フィル
ム片の形状は、正方形、正方形に近い長方形が好まし
い。
【0042】本発明の乾式分析フィルム片で定量分析で
きる生体成分としては、例えば、血糖(グルコース)、
コレステロール、尿素窒素(BUN)、クレアチニン、
ビリルビン、ヘモグロビン、GOT(グルタミン酸オキ
ザロ酢酸転移酵素)、GPT(グルタミン酸ピルビン酸
転移酵素)、アミラーゼ、C反応性蛋白(CRP)があ
る。
【0043】
【作用】第1の発明の乾式分析フィルム片では、液体試
料隅部到達防止手段が乾式分析フィルム片のほぼ中心の
点着部から、インクベータの押さえ治具の当接する展開
層の隅部への液体試料の到達を妨げることにより、押さ
え治具の先端近傍への液体試料の付着による押さえ治具
の汚染を防止する。
【0044】第2の発明の乾式分析フィルム片では、液
体試料エッジ部到達防止手段が、乾式分析フィルム片ほ
ぼ中心の点着部からエッジ及びエッジ端面への液体試料
の到達を妨げることにより、展開層のエッジ端面におけ
る液体試料のにじみ出しを防止し、分析装置のインクベ
ータ、測光部、排出部などに液体試料が付着して汚染す
ることを防止し、あるいは、液体試料点着後の未測光の
他の乾式分析フィルム片に液体試料が付着して汚染する
ことを防止する。
【0045】第3の発明の布地、不織布又は濾紙などの
繊維質多孔性素材からなる展開層を有する乾式分析フィ
ルム片では、展開層のエッジ及びエッジ端面における繊
維のホツレが防止されて繊維質屑(ゴミ)の発生が防止
され、その結果、測光結果に与える悪影響が排除され
る。
【0046】第4の発明の乾式分析フィルム片では、液
体試料のエッジ及びエッジ端面からのにじみ出し防止
(液体試料の隅部到達防止を兼ねる)手段が、乾式分析
フィルム片のほぼ中心の点着部からエッジ及びエッジ端
面(隅部端面を含む)への液体試料の到達をも妨げるこ
とにより、展開層のエッジ端面における液体試料のにじ
み出しを防止し、分析装置のインクベータ、測光部、排
出部などに液体試料が付着して汚染することを防止し、
あるいは、液体試料点着後の未測光の他の乾式分析フィ
ルム片に液体試料が付着して汚染することを防止すると
ともに、乾式分析フィルム片のほぼ中心の点着部からイ
ンクベータの押さえ治具の当接する隅部への液体試料の
到達を妨げることにより、押さえ治具の先端近傍への液
体試料の付着による押さえ治具の汚染も防止する。
【0047】
【実施例】本発明による乾式分析フィルム片の実施例を
図面に基づいて説明する。
【0048】繊維質展開層については下記の条件で加熱
溶融処理を行った。ポリエステル(ポリエチレンテレフ
タレート)100%の厚さ約150μm〜約300μmの編物
(ニット)布地、ポリエステル100%の厚さ約150μm〜
約200μmの平織布地の場合は、350℃〜450℃で0.1〜0.
5秒の加熱溶融処理した。
【0049】ポリエステル65%、綿35%の混紡の厚さ約
150μm〜約300μmの編物(ニット)布地、ポリエステル
65%、綿35%の混紡の厚さ約150μm〜約200μmの平織
布地の場合は、500℃,0.2〜0.5秒の加熱溶融処理し
た。
【0050】図1から図4までは、第1の発明による液
体試料隅部到達防止手段が展開層に設けられている乾式
分析フィルム片の実施例の平面図である。
【0051】図1に示す乾式分析フィルム片1は、展開
層2の押さえ治具が当接する部位aを含む隅部分に、液
体試料隅部到達防止手段として、展開層の隅部を加熱し
溶融させた後室温に放置又は冷風を送って冷却し固化さ
せて実質的に非孔性化させた溶融部3が三角形状に形成
されている。展開層2の下側には、試薬層(図示せず)及
び支持体(図示せず)が設けられている。
【0052】図2に示す乾式分析フィルム片1は、展開
層2の押さえ治具が当接する部位aの内側において、そ
の当接部位aを含む隅部を作るエッジの2辺にわたっ
て、液体試料隅部到達防止手段として、展開層の隅部を
加熱し溶融させた後室温に放置又は冷風を送って冷却し
固化させて実質的に非孔性化させた溶融部3が形成され
ている。
【0053】図3に示す乾式分析フィルム片1は、展開
層2の押さえ治具が当接する部位aの内側において、対
向する2辺にわたって、液体試料隅部到達防止手段とし
て、展開層の隅部を加熱し溶融させた後室温に放置又は
冷風を送って冷却し固化させて実質的に非孔性化させた
溶融部3が形成されている。
【0054】図4に示す乾式分析フィルム片1は、展開
層2の押さえ治具が当接する部位aを含み対向する2辺
に平行に、液体試料隅部到達防止手段として、展開層の
隅部を加熱し溶融させた後室温に放置又は冷風を送って
冷却し固化させて実質的に非孔性化させた溶融部3が形
成されている。
【0055】図5から図12までは、第2の発明による液
体試料エッジ部到達防止手段が展開層に設けられている
乾式分析フィルム片の実施例の平面図である。実施例に
よっては第1の発明による液体試料隅部到達防止手段又
は第3の発明による繊維ホツレ防止手段が展開層に設け
られている実施例をも兼ねている。
【0056】図5に示す乾式分析フィルム片1は、展開
層2において、押さえ治具が当接する部位aの内側に、
液体試料エッジ部到達防止手段として、円環状に展開層
を加熱し溶融させた後室温に放置又は冷風を送って冷却
し固化させて実質的に非孔性化させた溶融部4が形成さ
れている。この実施例では、液体試料隅部到達防止手段
としての作用効果も有するものである。
【0057】図6に示す乾式分析フィルム片1は、展開
層2において、押さえ治具が当接する部位aの外側に、
液体試料エッジ部到達防止手段として、全てのエッジに
沿って四辺形状に展開層を加熱し有用させた後室温に放
置又は冷風を送って冷却し固化させて実質的に非孔性化
させた溶融部4が形成されている。この実施例では、繊
維質展開層を有する態様において展開層2のエッジ及び
エッジ端面の繊維のホツレを防止できる。
【0058】図7に示す乾式分析フィルム片1は、展開
層2において、押さえ治具が当接する部位aの外側に、
エッジと平行な液体試料エッジ部到達防止手段として、
エッジに沿って四辺形状に展開層を加熱し溶融させた後
室温に放置又は冷風を送って冷却し固化させて実質的に
非孔性化させた溶融部4が形成されているとともに、隅
部に押さえ治具が当接する部位aの内側に液体試料隅部
到達防止手段として展開層の隅部を加熱し溶融させた後
室温に放置又は冷風を送って冷却し固化させて実質的に
非孔性化させた筋交い状の溶融部3が形成されている。
この実施例では、液体試料隅部到達防止手段としての作
用効果を有し、かつ、繊維質展開層を有する態様におい
て展開層2のエッジ及びエッジ端面の繊維のホツレを防
止できる。
【0059】図8に示す乾式分析フィルム片1は、展開
層2において、押さえ治具が当接する部位aを含む隅部
分に、液体試料隅部到達防止手段として、展開層を加熱
し溶融させた後室温に放置又は冷風を送って冷却し固化
させて実質的に非孔性化させた溶融部3が形成されると
ともに、液体試料エッジ部到達防止手段として、全ての
エッジに沿って四辺形状に展開層を加熱し溶融させた後
室温に放置又は冷風を送って冷却し固化させて実質的に
非孔性化させた溶融部4が形成されている。この実施例
では、液体試料隅部到達防止手段としての作用効果を有
し、かつ、繊維質展開層を有する態様において展開層2
のエッジ及びエッジ端面の繊維のホツレを防止すること
ができる。
【0060】図9に示す乾式分析フィルム片1は、展開
層2において、押さえ治具が当接する部位aを含む隅部
分に、液体試料隅部到達防止手段として、展開層を加熱
し溶融させた後室温に放置又は冷風を送って冷却し固化
させて実質的に非孔性化させた溶融部3が形成されてい
るとともに、液体試料エッジ部到達防止手段として、一
方の対向する2つのエッジに沿って幅広の帯状に展開層
を加熱し溶融させた後室温に放置又は冷風を送って冷却
し固化させて実質的に非孔性化させた溶融部4及び他方
の対向する2つのエッジ縁辺に沿って幅狭の線状の実質
的に非孔性化させた溶融部4が形成されている。この実
施例では、液体試料隅部到達防止手段としての作用効果
を有し、かつ、繊維質展開層を有する態様において展開
層2のエッジ及びエッジ端面の繊維のホツレを防止する
ことができる。
【0061】図10に示す乾式分析フィルム片1は、展開
層2において、押さえ治具が当接する部位aの内側に、
液体試料エッジ部到達防止手段として、円環状に展開層
を加熱し溶融させた後室温に放置又は冷風を送って冷却
し固化させて実質的に非孔性化させた溶融部4が形成さ
れているとともに、押さえ治具が当接する部位aの外側
に、液体試料エッジ部到達防止手段として、エッジに沿
って四辺形状に展開層を加熱し溶融させた後室温に放置
又は冷風を送って冷却し固化させて実質的に非孔性化さ
せた溶融部4が形成されている。この実施例では、液体
試料隅部到達防止手段としての作用効果を有し、かつ、
繊維質展開層を有する態様において展開層2のエッジ及
びエッジ端面の繊維のホツレを防止することができる。
【0062】図11に示す乾式分析フィルム片1は、ほぼ
中心点である点着部の周辺を円形に残し、残りの領域を
液体試料エッジ部到達防止手段として、展開層を加熱し
溶融させた後室温に放置又は冷風を送って冷却し固化さ
せて実質的に非孔性化させた溶融部4が形成されてい
る。この実施例では、液体試料隅部到達防止手段として
の作用効果を有し、かつ、繊維質展開層を有する態様に
おいて展開層2のエッジ及びエッジ端面の繊維のホツレ
を防止することができる。
【0063】図12に示す乾式分析フィルム片1は、展開
層2において、押さえ治具が当接する部位aの外側に、
液体試料エッジ部到達防止手段として、全てのエッジに
沿って四辺形状に展開層を加熱し溶融させた後室温に放
置又は冷風を送って冷却し固化させて実質的に非孔性化
させた溶融部4が形成されているとともに、押さえ治具
が当接する部位aの内側において、液体試料隅部到達防
止手段として、対向する2エッジに沿って平行な幅狭の
線状に加熱し溶融させた後室温に放置又は冷風を送って
冷却し固化させて実質的に非孔性化させた溶融部3が形
成されている。この実施例では、液体試料隅部到達防止
手段としての作用効果を有し、かつ繊維質展開層を有す
る態様において展開層2のエッジ及びエッジ端面の繊維
のホツレを防止することができる。
【0064】図1から図12に示した実施例においては、
液体試料隅部到達防止手段、液体試料エッジ部到達防止
手段及び繊維ホツレ防止手段は、いずれも展開層を加熱
し溶融させた後室温に放置又は冷風を送って冷却し固化
させて実質的に非孔性化させた溶融部により形成したも
のであるが、展開層の微孔を疎水性(又は撥水性)又は
親油性素材で目詰めすることによっても、図1から図12
に示した形状と同様な形状の液体試料隅部到達防止手
段、液体試料エッジ部到達防止手段及び繊維ホツレ防止
手段に形成することができる。展開層の微孔を目詰めす
るのに好ましい素材の具体例として、常温で固体のワッ
クス(蝋)、蝋状ポリエチレンオキシド、非晶質ポリエ
チレン、ホットメルト型接着剤、液状フォトレジスト、
がある。
【0065】
【発明の効果】第1の発明の乾式分析フィルム片では、
液体試料隅部到達防止手段が乾式分析フィルム片のほぼ
中心の点着部から、インクベータの押さえ治具の当接す
る隅部への液体試料の到達を妨げることにより、押さえ
治具の先端近傍への液体試料の付着による押さえ治具の
汚染が防止される。
【0066】第2の発明の乾式分析フィルム片では、液
体試料エッジ部到達防止手段が、乾式分析フィルム片ほ
ぼ中心の点着部からエッジ及びエッジ端面への液体試料
の到達を妨げることにより、展開層のエッジ端面におけ
る液体試料のにじみ出しを防止し、分析装置のインクベ
ータ、測光部、排出部などに液体試料が付着して汚染す
ることが防止される、あるいは、液体試料点着後の未測
光の他の乾式分析フィルム片に液体試料が付着して汚染
することが防止される。
【0067】第3の発明の布地、不織布又は濾紙などの
繊維質多孔性素材からなる展開層を有する乾式分析フィ
ルム片では、展開層のエッジ及びエッジ端面における繊
維のホツレが防止されて繊維質屑(ゴミ)の発生が防止
され、その結果、測光結果に与える悪影響が排除され
る。
【0068】第4の発明の乾式分析フィルム片では、液
体試料のエッジ及びエッジ端面からのにじみ出し防止
(液体試料の隅部到達防止兼ねる)手段が、乾式分析フ
ィルム片のほぼ中心の点着部からエッジ及びエッジ端面
(隅部端面を含む)への液体試料の到達をも妨げること
により、展開層のエッジ端面における液体試料のにじみ
出しを防止し、分析装置のインクベータ、測光部、排出
部などに液体試料が付着して汚染することが防止され、
あるいは、液体試料点着後の未測光の他の乾式分析フィ
ルム片に液体試料が付着して汚染することが防止される
とともに、乾式分析フィルム片のほぼ中心の点着部から
インクベータの押さえ治具の当接する隅部への液体試料
の到達を妨げることにより、押さえ治具の先端近傍への
液体試料の付着による押さえ治具の汚染も防止される。
【0069】さらに、第1の発明、第2の発明、第3の
発明及び第4の発明いずれの乾式分析フィルム片におい
ても、分析装置のインクベータ内部の乾式分析フィルム
片収納部及び押さえ治具に付着した液体試料を介して、
後に収納される乾式分析フィルム片が汚染されることが
防止される。また、液体試料が展開層のエッジ端面から
のにじみ出しがないので、液体試料の点着量を多くする
ことができるので、測定精度を向上させることができ
る。また、液体試料の乾式分析フィルム片への点着位置
決めを乾式分析フィルム片の中心に精度高くする必要が
ないので、液体試料点着用ピペットチップ等の精度がゆ
るやかでよいので、液体試料点着用装置を安価にするこ
とができる。
【0070】
【発明の好ましい実施態様】
(1) 液体試料隅部到達防止手段が展開層を加熱し溶融さ
せた後冷却し固化させて実質的に非孔質化させることに
より形成されたものである請求項1に記載の乾式分析フ
ィルム片。
【0071】(2) 液体試料隅部到達防止手段が展開層の
微孔に疎水性又は親油性物質を含浸させて微孔を目詰め
することにより形成されたものである請求項1に記載の
乾式分析フィルム片。
【0072】(3) 液体試料エッジ部到達防止手段が展開
層を加熱して溶融させた後冷却し固化させて実質的に非
孔質化させることにより形成されたものである請求項2
に記載の乾式分析フィルム片。
【0073】(4) 液体試料エッジ部到達防止手段が展開
層の微孔に疎水性又は親油性物質を含浸させて微孔を目
詰めすることにより形成されたものである請求項2に記
載の乾式分析フィルム片。
【0074】(5) 繊維ホツレ防止手段が展開層をなす繊
維質微多孔性素材を加熱し溶融させた後冷却し固化させ
て実質的に非孔質化させることにより形成されたもので
ある請求項3に記載の乾式分析フィルム片。
【0075】(6) 繊維ホツレ防止手段が展開層をなす繊
維質微多孔性素材の微孔に疎水性又は親油性物質を含浸
させて微孔を目詰めすることにより形成されたものであ
る請求項3に記載の乾式分析フィルム片。
【0076】(7) 展開層が織物布地、編物布地、不織布
又は濾紙からなるものである請求項3、実施態様項
(3)、(4)いずれかに記載の乾式分析フィルム片。
【0077】(8) 液体試料のエッジ及びエッジ端面から
のにじみ出し防止手段が展開層を加熱し溶融させた後冷
却し固化させて実質的に非孔質化させることにより形成
されたものである請求項4に記載の乾式分析フィルム
片。
【0078】(9) 液体試料のエッジ及びエッジ端面から
のにじみ出し防止手段が展開層の微孔に疎水性又は親油
性物質を含浸させて微孔を目詰めすることにより形成さ
れたものである請求項4に記載の乾式分析フィルム片。
【0079】(10)液体試料エッジ部到達防止手段が繊維
ホツレ防止手段を兼ねるものである実施態様項(3)又は
(4)に記載の乾式分析フィルム片。
【0080】(11)展開層を加熱し溶融させる手段が電気
ヒーター加熱ごて、超音波エネルギーを集中し注入する
ための超音波ヘッド、レーザー光エネルギー集中のため
のレーザー光照射ヘッドのいずれかである実施態様項
(1)に記載の乾式分析フィルム片。
【0081】(12)展開層を加熱し溶融させる手段が電気
ヒーター加熱ごて、超音波エネルギーを集中し注入する
ための超音波ヘッド、レーザー光エネルギー集中のため
のレーザー光照射ヘッドのいずれかである実施態様項
(3)に記載の乾式分析フィルム片。
【0082】(13)展開層をなす繊維質微多孔性素材を加
熱し溶融させる手段が電気ヒーター加熱ごて、超音波エ
ネルギーを集中し注入するための超音波ヘッド、レーザ
ー光エネルギー集中のためのレーザー光照射ヘッドのい
ずれかである実施態様項(5)又は(7)に記載の乾式分析フ
ィルム片。
【0083】(14)展開層を加熱し溶融させる手段が電気
ヒーター加熱ごて、超音波エネルギーを集中し注入する
ための超音波ヘッド、レーザー光エネルギー集中のため
のレーザー光照射ヘッドのいずれかである実施態様項
(8)に記載の乾式分析フィルム片。
【図面の簡単な説明】
【図1】 液体試料隅部到達防止手段が展開層に設けら
れている乾式分析フィルム片の一実施例の平面図。
【図2】 液体試料隅部到達防止手段が展開層に設けら
れている乾式分析フィルム片の他の実施例の平面図。
【図3】 液体試料隅部到達防止手段が展開層に設けら
れている乾式分析フィルム片の他の実施例の平面図。
【図4】 液体試料隅部到達防止手段が展開層に設けら
れている乾式分析フィルム片の他の実施例の平面図。
【図5】 液体試料エッジ部到達防止手段(液体試料隅
部到達防止手段も兼ねる)が展開層に設けられている乾
式分析フィルム片の一実施例の平面図。
【図6】 液体試料エッジ部到達防止手段(繊維ホツレ
防止手段も兼ねる)が展開層に設けられている乾式分析
フィルム片の他の実施例の平面図。
【図7】 液体試料エッジ部到達防止手段(液体試料隅
部到達防止手段及び繊維ホツレ防止手段も兼ねる)が展
開層に設けられている乾式分析フィルム片の他の実施例
の平面図。
【図8】 液体試料エッジ部到達防止手段(液体試料隅
部到達防止手段及び繊維ホツレ防止手段も兼ねる)が展
開層に設けられている乾式分析フィルム片の他の実施例
の平面図。
【図9】 液体試料エッジ部到達防止手段(液体試料隅
部到達防止手段及び繊維ホツレ防止手段も兼ねる)が展
開層に設けられている乾式分析フィルム片の他の実施例
の平面図。
【図10】 液体試料エッジ部到達防止手段(液体試料隅
部到達防止手段及び繊維ホツレ防止手段も兼ねる)が展
開層に設けられている乾式分析フィルム片の他の実施例
の平面図。
【図11】 液体試料エッジ部到達防止手段(液体試料隅
部到達防止手段及び繊維ホツレ防止手段を兼ねる)が展
開層に設けられている乾式分析フィルム片の他の実施例
の平面図。
【図12】 液体試料エッジ部到達防止手段(液体試料隅
部到達防止手段及び繊維ホツレ防止手段も兼ねる)が展
開層に設けられている乾式分析フィルム片の他の実施例
の平面図。
【図13】 乾式分析フィルム片を用いた分析装置の概略
図。
【図14】 乾式分析フィルム片を用いた分析装置のイン
クベータの収納部の横断面図。
【図15】 図14中のA−A線に沿った断面図。
【符号の説明】
1…乾式分析フィルム片 2…展開層 3…押さえ治具が当接する部位の外側の展開層の溶融非
孔性化部(液体試料隅部到達防止手段) 4…展開層のエッジ周縁の溶融部非孔性部(液体試料エ
ッジ部到達防止手段及び/又は繊維ホツレ防止手段) 5…押さえ治具が当接する部位より中心側(内側)の展
開層の溶融非孔性化部(液体試料エッジ部到達防止手
段) a…押さえ治具が当接する部位 10…乾式分析フィルム片 20…乾式分析フィルム片収納部 30…乾式分析フィルム片搬送部 40…液体試料点着部 50…インクベータ 51…インクベータ本体 52…乾式分析フィルム片搬入孔 53…乾式分析フィルム片収納部 54…コーナ部 55…測光窓 56…リング溝 57…乾式分析フィルム片を案内するためのテーパ部 58…液体試料の蒸発防止用蓋 59…乾式分析フィルム片を押える押さえ治具 60…測光部 70…乾式分析フィルム片排出部
フロントページの続き (72)発明者 瀬志本 修 埼玉県朝霞市泉水三丁目11番46号 富士 写真フイルム株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−242108(JP,A) 特開 平3−152463(JP,A) 特開 平7−92156(JP,A) 特開 昭60−88277(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 31/22 121 G01N 33/52

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体と、支持体の上面に設けられた少
    なくとも1層の試薬層と、前記試薬層の上面に設けられ
    た展開層とを有する乾式分析フィルム片において、前記
    展開層に点着され展開された液体試料が隅部にまで到達
    するのを防止する液体試料隅部到達防止手段が前記展開
    層に設けられていることを特徴とする乾式分析フィルム
    片。
  2. 【請求項2】 支持体と、支持体の上面に設けられた少
    なくとも1層の試薬層と、前記試薬層の上面に設けられ
    た展開層とを有する乾式分析フィルム片において、前記
    展開層に点着され展開された液体試料が乾式分析フィル
    ム片のエッジ、エッジ端面及びその近傍にまで到達する
    のを防止する液体試料エッジ部到達防止手段が前記展開
    層に設けられていることを特徴とする乾式分析フィルム
    片。
  3. 【請求項3】 支持体と、支持体の上面に設けられた少
    なくとも1層の試薬層と、前記試薬層の上面に設けられ
    た繊維質微多孔性素材からなる展開層とを有する乾式分
    析フィルム片において、展開層のエッジ及びエッジ端面
    における繊維ホツレ防止手段が前記展開層に設けられて
    いることを特徴とする乾式分析フィルム片。
  4. 【請求項4】 支持体と、支持体の上面に設けられた少
    なくとも1層の試薬層と、前記試薬層の上面に設けられ
    た展開層とを有する乾式分析フィルム片において、前記
    展開層に点着され展開された液体試料が乾式分析フィル
    ム片のエッジ及びエッジ端面からにじみ出るのを防止す
    る手段が前記展開層に設けられていることを特徴とする
    乾式分析フィルム片。
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