JP3321476B2 - 加工性の改善された熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents

加工性の改善された熱可塑性エラストマー組成物

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JP3321476B2 JP06118693A JP6118693A JP3321476B2 JP 3321476 B2 JP3321476 B2 JP 3321476B2 JP 06118693 A JP06118693 A JP 06118693A JP 6118693 A JP6118693 A JP 6118693A JP 3321476 B2 JP3321476 B2 JP 3321476B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加工性の改善された熱
可塑性エラストマーに関し、詳しくは、オレフィン系熱
可塑性エラストマーに、有機リン酸エステル化合物の少
なくとも一種およびエステル基含有のヒンダードフェノ
ール化合物の少なくとも一種を添加してなる、加工性の
改善された熱可塑性エラストマー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】オレフ
ィン系熱可塑性エラストマーは、通常の樹脂とエラスト
マーの中間的な性能を有するものであり、耐候性、耐オ
ゾン性、耐寒性および耐熱性のいずれにも優れ、また、
通常の合成ゴムに遜色のない弾性を有するのに加え、さ
らに混練り、型入れ、加硫といった多段階に及ぶ合成ゴ
ムの加工工程を一つの工程に短縮できることから、自動
車部品、土木資材、建材、家庭電気部品、スポーツ用品
などの幅広い用途に使用することができえる。
【0003】その反面、オレフィン系熱可塑性エラスト
マーは、通常の樹脂などと比較して加工時の粘度が高
く、加工性に劣るという欠点を有しており、通常の樹脂
あるいはエラストマーの加工性を改善するために使用さ
れる、脂肪酸あるいはその金属塩、アマイド化合物、オ
レフィン系ワックスなどの種々の滑剤をオレフィン系熱
可塑性エラストマーに使用した場合には、その効果は不
十分であって、かつロール混練時などにロール汚れを引
き起こす原因になるなどの欠点を有しており、オレフィ
ン系熱可塑性エラストマーの加工性を改善するためには
通常の樹脂やエラストマーにおける技術を転用するだけ
では全く不十分なものであった。
【0004】また、特開昭53−398338号公報、
特開昭63−168462号公報にポリオレフィン等の
熱可塑性樹脂に有機リン酸エステルの金属塩を添加する
ことにより加工性を改善することが提案されており、ま
た、特開昭54−111541号公報にはゴムに有機リ
ン酸エステルの金属塩を添加することにより金型汚染性
を改善することが提案されているが、これらを単独でそ
の特性の異なるオレフィン系熱可塑性エラストマーに使
用した場合においてはその効果は不十分であり、実用上
満足できるものではなかった。また、特開昭62−43
442号公報にはポリオレフィン樹脂にアルキルリン酸
金属塩と分子量500以上のヒンダードフェノール系抗
酸化剤を添加することにより耐ガス汚染性を改善するこ
とが提案されているが、オレフィン系熱可塑性エラスト
マーの加工性を改善することについては全く示唆されて
いない。
【0005】
【問題点を解決するための手段】本発明者等はかかる現
状に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、オレフィン系熱可塑
性エラストマーに、有機リン酸エステル化合物を添加す
ることによって、加工性の改善された熱可塑性エラスト
マー組成物が得られることを見出し、本発明に到達し
た。
【0006】すなわち、本発明は、オレフィン系熱可塑
性エラストマー100重量部に対し、下記一般式(I)
または一般式(II)で表される有機リン酸エステル化合
物の少なくとも一種0.001〜5重量部および下記一
般式(III)で表されるヒンダードフェノール化合物
0.001〜5重量部を添加してなる、加工性の改善さ
れた熱可塑性エラストマー組成物を提供する。
【0007】
【化6】 (式中、R1、R2およびR3はそれぞれ独立して炭素原
子数8〜30のアルキル基、またはアルキルアリール基
を示し、Meは2個の水素原子、アルカリ土類金属原子
または亜鉛原子を示す。)
【化7】 (式中、R4はメチル基または第三ブチル基を示し、A
は1〜4価の多価アルコールから水酸基を除いた残基を
示し、nは1〜4の整数を示す。)
【0008】また、本発明はオレフィン系熱可塑性エラ
ストマー100重量部に対し、下記一般式(I’)または
(II’)で表される有機リン酸エステル化合物の少なく
とも一種0.001重量部以上、下記一般式(I”)ま
たは一般式(II”)で表される有機リン酸エステル化合
物の少なくとも一種0.001重量部以上(ただし、
(I’)、(II’)、(I”)および(II”)で表される
有機リン酸エステル化合物の合計は5重量部以下)およ
び下記一般式(III)で表されるヒンダードフェノール
化合物0.001〜5重量部を添加してなる、加工性の
改善された熱可塑性エラストマー組成物を提供する
【化8】 (式中、R1、R2およびR3はそれぞれ独立して炭素原
子数8〜30のアルキル基、またはアルキルアリール基
を示し、Meはアルカリ土類金属原子または亜鉛原子を
示す。)
【化9】 (式中、R1、R2およびR3はそれぞれ独立して炭素原
子数8〜30のアルキル基、またはアルキルアリール基
を示し、Meは2個の水素原子を示す。)
【化10】 (式中、R4はメチル基または第三ブチル基を示し、A
は1〜4価の多価アルコールから水酸基を除いた残基を
示し、nは1〜4の整数を示す。)
【0009】以下、本発明の組成物について詳細に説明
する。
【0010】本発明のオレフィン系熱可塑性エラストマ
ーとは、ハードセグメントとしての結晶性オレフィン系
樹脂とソフトセグメントとしてのオレフィン系共重合体
エラストマーからなり、単純ブレンドしたものあるいは
有機過酸化物などで部分的あるいは完全に架橋したもの
であってもよい。
【0011】本発明におけるオレフィン系熱可塑性エラ
ストマーを構成する結晶性オレフィン系樹脂としては、
例えば、低密度、高密度または直鎖状低密度エチレン重
合体、プロピレン単独重合体あるいは、プロピレンとエ
チレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4
−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテ
ン、1−ブテンなどとの共重合体があげられる。
【0012】また、本発明におけるオレフィン系熱可塑
性エラストマーを構成するオレフィン系エラストマーと
しては、例えば、エチレン−プロピレン共重合体エラス
トマー、エチレン−プロピレン−ジシクロペンタジエン
共重合体エラストマー、エチレン−プロピレン−1,4
−ヘキサジエン共重合体エラストマー、エチレン−プロ
ピレン−シクロオクタジエン共重合体エラストマー、エ
チレン−プロピレン−メチレンノルボルネン共重合体エ
ラストマー、エチレン−プロピレン−エチリデンノルボ
ルネン共重合体エラストマー、エチレン−ブタジエン共
重合体エラストマーなどがあげられる。
【0013】また、架橋剤として使用される有機過酸化
物としては、ジクミルペルオキシド、ジ−第三ブチルペ
ルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(第三ブ
チルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5
−ジ−(第三ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、1,3
−ビス(第三ブチルペルオキシ・イソプロピル)ベンゼ
ン、1,1−ビス(第三ブチルペルオキシ)3,3,5
−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビ
ス(第三ブチルペルオキシ)バレレート、ジベンゾイル
ペルオキシド、p−クロロベンゾイルペルオキシド、ビ
ス(2,4−ジクロロベンゾイル)ペルオキシド、第三
ブチルペルオキシベンゼン、第三ブチルペルオキシイソ
プロピルカーボネート、ジアセチルペルオキシド、ラウ
ロイルペルオキシド、第三ブチルペルオキシクメンなど
があげられる。
【0014】さらに熱可塑性エラストマーを上記有機過
酸化物で熱処理するに際し、硫黄、p−キノンジオキシ
ム、p,p’−ジベンゾイルキノンジオキシム、N−メ
チル−N,4−ジニトロソアニリン、ニトロベンゼン、
ジフェニルグアニジン、トリメチロールプロパン、N,
N’,m−フェニレンジマレイミド等の架橋助剤、ジビ
ニルベンゼン、トリアリルシアヌレート、エチレングリ
コールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタ
クリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレー
ト、トリメチロールプロパントリメタクリレート、アリ
ルメタクリレートなどの多官能性ビニルモノマーなどを
配合することができる。
【0015】また、本発明において使用される一般式
(I)または(II)中で、R1、R2あるいはR3で表さ
れるアルキル基としては、例えば、オクチル、2−エチ
ルヘキシル、第三オクチル、ノニル、デシル、ウンデシ
ル、ラウリル、トリデシル、ミリスチル、ペンタデシ
ル、パルミチル、ヘプタデシル、ステアリル、ノナデシ
ル、エイコシル、ヘンエイコシル、ドコシル、トリコシ
ル、テトラコシル、ペンタコシル、ヘキサコシル、ヘプ
タコシル、オクタコシル、ノナコシル、トリアコンチル
などの基があげられ、R1、R2あるいはR3で表される
アルキルアリール基としては、例えば、オクチルフェニ
ル、ノニルフェニル、ジノニルフェニル、デシルフェニ
ル、ドデシルフェニルなどの炭素原子数8〜30のアル
キル基を有するものがあげられる。またMeで表される
アルカリ土類金属原子としては、マグネシウム、カルシ
ウム、バリウム、ストロンチウムなどがあげられる。
尚、一般式(I’)および(II’)は、前記一般式
(I)および(II)において、Meがアルカリ土類金属
原子または亜鉛原子である化合物を表し、一般式
(I”)および(II”)は、前記一般式(I)および
(II)において、Meが2個の水素原子である化合物を
表す。
【0016】本発明において使用される一般式(I)ま
たは(II)で表される有機リン酸エステルの金属塩とし
ては、例えば、下記式で表されるものなどがあげられ
る。
【0017】
【化11】
【0018】
【化12】
【0019】
【化13】
【0020】
【化14】
【0021】
【化15】
【0022】
【化16】
【0023】
【化17】
【0024】
【化18】
【0025】
【化19】
【0026】これら有機リン酸エステル化合物の添加量
は熱可塑性エラストマー100重量部に対して0.00
1〜5重量部で、好ましくは0.01〜3重量部であ
る。
【0027】これら有機リン酸エステル化合物は単独で
使用することもできるし、数種を併用あるいは予めブレ
ンドしたものも使用できる。この場合において、式中、
Meが金属原子を表すものと水素原子を表すものを併用
あるいは予めブレンドしたものを使用することにより
の効果はさらに優れたものとなる。Meが2個の水素原
子を表す場合は、一般式(I)で表される化合物は、二
分子を表すことになるが、この式により化合物の示性式
を表すことが主旨である。
【0028】本発明に使用される一般式(III)で表さ
れるヒンダードフェノール化合物としては、例えば、下
記に示される様な化合物などがあげられる。
【0029】
【化20】
【0030】
【化21】
【0031】
【化22】
【0032】
【化23】
【0033】
【化24】
【0034】
【化25】
【0035】これらヒンダードフェノール化合物の添加
量は、熱可塑性エラストマー100重量部に対し0.0
01〜5重量部、好ましくは0.005〜3重量部であ
る。
【0036】また、本発明の熱可塑性エラストマー組成
物にアクリル酸系またはメタクリル酸系のアルキルエス
テルの重合体を併用することによりその加工性はより一
層改善される。
【0037】上記アクリル酸系またはメタクリル酸系の
アルキルエステルの重合体を構成するアルキル基として
は、例えば、メチル、エチル、プロピル、n−ブチル、
イソブチル、第三ブチル、ペンチル、シクロヘキル、ベ
ンジル、n−オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキ
シル、デシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、
ヘキサデシル、オクタデシル、メトキシエチル、エトキ
シエチル、ブトキシエチル、2−ヒドロキシエチル、2
−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシ・3−クロロプ
ロピル、ジメチルアミノエチルジエチルアミノエチ
ル、グリシジルまたはテトラヒドロフルフリルなどのア
ルキル基および置換アルキル基があげられる。
【0038】また、上記アルキル基の一部を、リチウ
ム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウ
ム、亜鉛、アルミニウム、錫、有機錫のような金属塩に
してもよい。
【0039】また、上記アクリル酸系またはメタクリル
酸系のアルキルエステルの重合体は、オリゴマーであっ
て、平均重合度が50以下、好ましくは3〜30のもの
であり平均重合度が50を越えるものであると、滑性の
効果がなくなり、機械的性質が低下するため好ましくな
い。
【0040】また、上記アクリル酸系またはメタクリル
酸系のアルキルエステルの重合体はたのビニルモノマ
ー、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン−1などの
α−オレフィン、スチレン、アクリロニトリル、酢酸ビ
ニル、ブタジエン、ビニルアルコール、マレイン酸、フ
マール酸、イタコン酸またはこれらエステルなどの単量
体単位を含有してもよい。
【0041】これらアクリル酸系またはメタクリル酸系
のアルキルエステルの重合体は、例えば、特公昭52−
778号公報、特公昭53−15302号公報に記載の
公知の方法によって合成することができる。
【0042】これらアクリル酸系またはメタクリル酸系
のアルキルエステルの重合体の添加量は、熱可塑性エラ
ストマー100重量部に対し、0.05〜10重量部、
好ましくは0.1〜5重量部である。
【0043】本発明の組成物には、前記化合物と共に、
ホスファイト系、硫黄系の酸化防止剤、ヒンダードアミ
ン系光安定剤、紫外線吸収剤等の添加剤を併用すること
ができる。
【0044】上記ホスファイト系酸化防止剤としては、
例えば、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス
(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト、トリ
ス〔2−第三ブチル−4−(3−第三ブチル−4−ヒド
ロキシ−5−メチルフェニルチオ)−5−メチルフェニ
ル〕ホスファイト、トリデシルホスファイト、オクチル
ジフェニルホスファイト、ジ(デシル)モノフェニルホ
スファイト、モノデシルジフェニルホスファイト、モノ
(ジノニルフェニル)ビス(ノニルフェニル)ホスファ
イト、ジ(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスフ
ァイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファ
イト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホ
スファイト、ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ペ
ンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ
第三ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトー
ルジホスファイト、テトラ(トリデシル)イソプロピリ
デンジフェノールジホスファイト、テトラ(トリデシ
ル)イソプロピリデンジフェノールジホスファイト、テ
トラ(C12-15 混合アルキル)−4,4’−n−ブチリ
デンビス(2−第三ブチル−5−メチルフェノール)ジ
ホスファイト、ヘキサ(トリデシル)−1,1,3−ト
リス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフ
ェニル)ブタントリホスファイト、テトラキス(2,4
−ジ第三ブチルフェニル)ビフェニレンジホスホナイ
ト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ第三ブチルフ
ェニル)(オクチル)ホスファイトなどがあげられる。
【0045】また、上記硫黄系酸化防止剤としては例え
ば、チオジプロピオン酸のジラウリル、ジミリスチル、
ジステアリル等のジアルキルチオジプロピオネート類及
びペンタエリスリトールテトラ(β−ドデシルメルカプ
トプロピオネート)等のポリオールのβ−アルキルメル
カプトプロピオン酸エステル類などがあげられる。
【0046】また、上記ヒンダードアミン系光安定剤と
しては、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジルラウレート、2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジルステアレート、1,2,2,6,6−
ペンタメチル−4−ピペリジルベンゾエート、N−
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ド
デシルコハク酸イミド、1−〔(3,5−ジ第三ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチ
ル〕−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル
−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,
6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、
ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリ
ジル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ第三ブチル−4
−ヒドロキシベンジル)マロネート、N,N’−ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘ
キサメチレンジアミン、テトラ(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレ
ート、テトラ(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4
−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)・
ジ(トリデシル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)・ジ(トリデシル)ブタンテトラカルボキシレー
ト、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{トリス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキ
シカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ}エチ
ル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.
5〕ウンデカン、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2
−{トリス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−
ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニル
オキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサス
ピロ〔5.5〕ウンデカン、1,5,8,12−テトラ
キス〔4,6−ビス{N−(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)ブチルアミノ}−1,3,5−
トリアジン−2−イル〕−1,5,8,12−テトラア
ザドデカン、1,6,11−トリス〔{4,6−ビス
(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチ
ルピペリジン−4−イル)アミノ)1,3,5−トリア
ジン−2−イル}アミノ〕ウンデカン、1−(2−ヒド
ロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジノール/コハク酸ジメチル縮合物、2−第三オ
クチルアミノ−4,6−ジクロロ−s−トリアジン/
N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン縮合物、N,N’
−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)ヘキサメチレンジアミン/ジブロモエタン縮合物な
どがあげられる。
【0047】また、上記紫外線吸収剤としては、例え
ば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロ
キシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−
4−オクトキシベンゾフェノン、5,5’−メチレンビ
ス(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)等
の2−ヒドロキシベンゾフェノン類;2−(2’−ヒド
ロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ第三ブチルフ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ
−3’,5’−ジ第三ブチルフェニル)−5−クロロベ
ンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−第
三ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾ
トリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−第三オ
クチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒ
ドロキシ−3’.5’−ジクミルフェニル)ベンゾトリ
アゾール、2,2’−メチレンビス(4−第三オクチル
−6−ベンゾトリアゾリル)フェノール等の2−(2’
−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類;フェニ
ルサリシレート、レゾルシノールモノベンゾエート、
2,4−ジ第三ブチルフェニル−3’,5’−ジ第三ブ
チル−4’−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−
3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等
のベンゾエート類;2−エチル−2’−エトキシオキザ
ニリド、2−エトキシ−4’−ドデシルオキザニリド等
の置換オキザニリド類;エチル−α−シアノ−β,β−
ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メ
チル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート等の
シアノアクリレート類などがあげられる。
【0048】その他必要に応じて、本発明の組成物には
重金属不活性化剤、造核剤、金属石けん、有機錫化合
物、可塑剤、エポキシ化合物、ハイドロタルサイト化合
物、充填剤、発泡剤、帯電防止剤、難燃剤、滑剤、加工
助剤等を包含させることができる。
【0049】
【実施例】以下、実施例をもって本発明を更に詳細に説
明する。しかしながら、本発明は以下の実施例によって
制限を受けるものではない。
【0050】〔実施例1〕 下記の配合物を二本ロールミルにより185℃、30r
pmで混練試験を行ない、ロール汚れ及び剥離性を測定
した。
【0051】このとき、ロール汚れは10段階で評価
し、1は異常なし、以下数値が大きくなるに従い汚れが
激しくなることを示し、5は全体に青み懸かった薄い被
膜が形成されたことを示し、10はギラギラの厚い被膜
が形成されたことを示す。また、剥離性は、10段階で
表し、1は容易に剥離することを表し、以下数値が大き
くなるに従い剥離は困難となり、10ではほぼ粘着した
ことを表す。
【0052】配合を表−1に、またその結果を表−2に
示した。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】〔実施例2〕 下記表−3の配合にて実施例1と同様の試験を行なっ
た。その結果を表−4に示した。
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】
【0058】〔実施例3〕 下記表−5の配合にて実施例1と同様の試験を行なっ
た。その結果を表−6に示した。
【0059】
【表5】
【0060】
【表6】
【0061】実施例から明らかなように、オレフィン系
熱可塑性エラストマーに、脂肪酸の金属塩あるいはアマ
イド化合物などを添加しても剥離性の向上は小さく、ま
た金型汚れを大きくし、短鎖長の有機リン酸エステル化
合物を添加した場合にはその剥離性、金型汚染性のいず
れの性能についてもその効果は極めて小さい。また、オ
レフィン系熱可塑性エラストマーに、本発明の有機リン
酸エステル化合物を添加した場合であっても、エステル
基を有しないヒンダードフェノール化合物と組合わせた
場合にはその効果は不十分である。
【0062】これに対して、オレフィン系熱可塑性エラ
ストマーに、本発明のエステル基を含有するヒンダード
フェノール化合物と長鎖長の有機リン酸エステル化合物
を添加した場合には、剥離性に優れ、且つ金型汚れを抑
制する効果を示す。
【0063】
【発明の効果】オレフィン系熱可塑性エラストマーに有
機リン酸エステル化合物およびエステル基含有のヒンダ
ードフェノール化合物を含有させることにより、加工性
に優れた熱可塑性エラストマー組成物を提供することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−43442(JP,A) 特開 昭62−20538(JP,A) 特開 昭53−84919(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 23/00 - 23/36 C08K 3/00 - 13/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オレフィン系熱可塑性エラストマー100
    重量部に対し、下記一般式(I)または一般式(II)で
    表される有機リン酸エステル化合物の少なくとも一種
    0.001〜5重量部および下記一般式(III)で表さ
    れるヒンダードフェノール化合物0.001〜5重量部
    を添加してなる、加工性の改善された熱可塑性エラスト
    マー組成物。 【化1】 (式中、R1、R2およびR3はそれぞれ独立して炭素原
    子数8〜30のアルキル基、またはアルキルアリール基
    を示し、Meは2個の水素原子、アルカリ土類金属原子
    または亜鉛原子を示す。) 【化2】 (式中、R4はメチル基または第三ブチル基を示し、A
    は1〜4価の多価アルコールから水酸基を除いた残基を
    示し、nは1〜4の整数を示す。)
  2. 【請求項2】オレフィン系熱可塑性エラストマー100
    重量部に対し、下記一般式(I’)または(II’)で表さ
    れる有機リン酸エステル化合物の少なくとも一種0.0
    01重量部以上、下記一般式(I”)または一般式(I
    I”)で表される 有機リン酸エステル化合物の少なくと
    も一種0.001重量部以上(ただし、(I’)、(I
    I’)、(I”)および(II”)で表される有機リン酸
    エステル化合物の合計は5重量部以下)および下記一般
    式(III)で表されるヒンダードフェノール化合物0.
    001〜5重量部を添加してなる、加工性の改善された
    熱可塑性エラストマー組成物。 【化3】 (式中、R1、R2およびR3はそれぞれ独立して炭素原
    子数8〜30のアルキル基、またはアルキルアリール基
    を示し、Meはアルカリ土類金属原子または亜鉛原子を
    示す。) 【化4】 (式中、R1、R2およびR3はそれぞれ独立して炭素原
    子数8〜30のアルキル基、またはアルキルアリール基
    を示し、Meは2個の水素原子を示す。) 【化5】 (式中、R4はメチル基または第三ブチル基を示し、A
    は1〜4価の多価アルコールから水酸基を除いた残基を
    示し、nは1〜4の整数を示す。)
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